JPWO2010098123A1 - 電動機およびそれを備えた電気機器 - Google Patents

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Abstract

固定子巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と回転体の中央を貫通するように締結されたシャフトとを含む回転子と、シャフトを支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性のブラケットと、固定子巻線を駆動する駆動回路を搭載したプリント基板とを備え、回転体の外周とシャフトとの間に誘電体層を設け、2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、固定子鉄心とブラケットとの間にインピーダンスを調整するキャパシタを接続した。

Description

本発明は、電動機およびそれを備えた電気機器に関するもので、特に軸受の電食の発生を防止するように改良された電動機およびそれを備えた電気機器に関するものである。
近年、電動機はパルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(PWM方式)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。こうしたPWM方式のインバータ駆動の場合、巻線の中性点電位が零とならないため、軸受の外輪と内輪間に電位差(以下、軸電圧という)を発生させる。軸電圧は、スイッチングによる高周波成分を含んでおり、軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に微小電流が流れ軸受内部に電食が発生する。電食が進行した場合、軸受内輪または軸受外輪または軸受ボールに波状摩耗現象が発生して異常音に至ることがあり、電動機における不具合の主要因の1つとなっている。
なお、電動機をPWM方式にてインバータ駆動する駆動回路(制御回路などを含む)の電源供給回路と、その電源供給回路の1次側回路および1次側回路側の大地へのアースとは電気的に絶縁された構成であった。
従来、電食を防止するためには、以下のような対策が考えられている。
(1)軸受内輪と軸受外輪を導通状態にする。
(2)軸受内輪と軸受外輪を絶縁状態にする。
(3)軸電圧を低減する。
上記(1)の具体的方法としては、軸受の潤滑剤を導電性にすることが挙げられる。但し、導電性潤滑剤は、時間経過とともに導電性が悪化することや摺動信頼性に欠けるなどの課題がある。また、回転軸にブラシを設置し、導通状態にする方法も考えられるが、この方法もブラシ摩耗粉やスペースが必要となるなどの課題がある。
上記(2)の具体的方法としては、軸受内部の鉄ボールを非導電性のセラミックボールに変更することが挙げられる。この方法は、電食防止の効果は非常に高いが、コストが高い課題があり、汎用的な電動機には採用できない。
上記(3)の具体的方法としては、固定子鉄心と導電性を有した金属製のブラケットとを短絡させることで、静電容量を変化させて軸電圧を低減する方法が、従来、公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、電動機の軸受の電食を抑制する従来技術には、電動機の固定子鉄心などを大地のアースへ電気的に接続する構成も多々開示されている。
特許文献1では、固定鉄心とブラケットを短絡させることにより、固定子側のインピーダンスを低くし、これによって軸受の電食を防止している。
すなわち、一般的に、洗濯機や食器洗い乾燥機などの水まわりで使用され、感電のおそれのある電動機は、充電部の絶縁(基礎絶縁)以外に、独立した絶縁を追加(以下、付加絶縁という)する必要がある。一方、これ以外のエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに使用される電動機は、感電のおそれがないため、付加絶縁は必要としない。したがって、エアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに使用される電動機は、回転子を絶縁構造としていないために、回転子側(軸受内輪側)のインピーダンスは、低い状態にある。それに対して、固定子側(軸受外輪側)は、絶縁構造となっているため、インピーダンスは高い状態にある。この場合、インピーダンスによる電圧降下の差が生じ、軸受内輪側の電位は高いのに対して軸受外輪側の電位は低いためアンバランス状態となり、高い軸電圧が発生してしまうこととなる。そして、このような高い軸電圧により軸受に電食が発生する可能性があった。
このような状態を避けるために、特許文献1は、固定子鉄心とブラケットを短絡させることで、上述したように固定子側(軸受外輪側)のインピーダンスを低くし、回転子側(軸受内輪側)のインピーダンスに近似させる方法を採用している。
また、近年、固定子側の固定子鉄心などの固定部材をモールド材などでモールドして、信頼性を高めたモールドモータが提案されている。そこで、金属製のブラケットに代えてこのような絶縁性のモールド材で軸受を固定し、軸受外輪側に発生する不要な高周波電圧や軸受内外輪間を流れる不要な高周波電流を抑制することが考えられる。ところが、このようなモールド材は樹脂であり軸受を固定するには強度が不十分であったり、樹脂成形のため寸法精度が悪く、軸受のクリープ不具合が発生しやすくなったりするなどの課題があった。すなわち、ベアリングのような軸受は一般的に、例えば外輪とハウジング内周面との間に隙間がある場合、伝達負荷によってシャフトにラジアル方向の力が発生する。このような力が発生すると、径方向の相対差によって滑り現象が発生しやすくなり、このような滑り現象がクリープと呼ばれている。このようなクリープは、一般的に、外輪をブラケットなどのハウジングに強固に固定することで抑制できる。また、近年の電動機の高出力化に伴い、軸受をより強固に固定することが必要となっている。このため、例えば、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な金属製のブラケットを軸受の固定に採用するなど、クリープ対策を施すことが必要不可欠となっている。とりわけ、軸受は回転軸に対して2箇所で受ける構造が一般的であるが、ここで述べた強度的な面や実施の容易性などの理由から、2つの軸受に対して金属製のブラケットで固定することが好ましい。
しかしながら、特許文献1のような従来の方法は、次のような課題があった。すなわち、この従来の方法は短絡させる方法なので、インピーダンスの調整が不可能であり、回転子の磁石材質や構造によっては、軸電圧が高くなってしまう場合があった。また、他の課題として、インピーダンスを低くする方法なので、軸受内輪と軸受外輪との間には常に電位が高い状態でバランスが保たれている状態であることが挙げられる。このような状態の場合、電動機の使用環境や固定子と回転子の組立精度バラツキなどによって、インピーダンスのバランスが崩れてしまうと、逆に軸電圧が高くなり電食が発生しやすくなってしまうという可能性もあった。
また、反出力軸側にも導電性ブラケットを採用することで、従来、絶縁樹脂で固定していた際のインピーダンスよりも低い状態となる課題も懸念される。すなわち、これまでの樹脂ハウジングは、強固な絶縁性能のため軸受内外輪間には電流が流れない状態であったものが、導電性ブラケットを採用することで、絶縁性能が低下し軸受内外輪間に電流が流れる状態となり、反出力軸側の軸受も電食が発生しやすくなってしまうという可能性もあった。
特開2007−159302号公報
本発明の電動機は、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と回転体の中央を貫通するように締結されたシャフトとを含む回転子と、シャフトを支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性のブラケットと、巻線を駆動する駆動回路を搭載したプリント基板とを備える。そして、回転体の外周とシャフトとの間に誘電体層を設け、2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、固定子鉄心とブラケットとの間に、インピーダンスを調整するインピーダンス調整部材を接続した構成である。
このような構成により、シャフトと回転体の外周との間に設けた誘電体層により、低インピーダンスの回転子において、等価的に誘電体層による静電容量が直列接続された構成となり、回転子側のインピーダンスを高くすることが可能となる。このようにして回転子側のインピーダンスを高くすると、高インピーダンスである固定子側のインピーダンスに近似させることができる。その結果、軸受内輪側と軸受外輪側との高周波的な電位が等しくなるようにバランスをとることができる。そして、固定子側および回転子側のインピーダンスは高い状態であるため、軸受内輪側および外輪側の電位が低い状態でバランスをとることができ、使用環境などに影響されることなく軸電圧を抑制できる。このように、導電性のブラケットで固定された軸受に対して、軸受内輪と外輪との間の電位差を低くできるため、軸受の固定強度を確保しながら、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を抑制することが可能となる。そして、さらに、固定子鉄心とブラケットとの間にインピーダンス調整部材を接続することにより、容易に固定子側のインピーダンスを微調整でき、固定子側のインピーダンスと回転子側のインピーダンスとをより近似あるいは同一となるよう適切に整合させることが可能となる。このインピーダンスの整合によって、軸受内輪の電位と軸受外輪の電位とを、さらに等しくあるいは近似でき、それぞれの軸受の軸電圧を低くできる。また、両ブラケットを電気的に接続して同電位とすることで、インピーダンス調整はどちらか一方のブラケットだけでよくなり、簡易な構成で、2つの軸受それぞれに対して軸電圧を低くできる。
また、本発明の電気機器は、上述した電動機を搭載している。
この構成により、内部用電圧に異常が生じた場合、保護回路部によって、安全性に関係する特定の制御回路部のみに対して異常電圧の供給を停止できる。このため、異常電圧に起因する特定の制御回路部の破壊などが防止できる。さらに、特定の制御回路部を例えばモータ駆動回路としておくことにより、異常電圧に起因するモータの異常動作を防止できるため、安全性も確保できる。
以上のように、本発明の電動機によれば、軸電圧を低減できるため、軸受における電食の発生を抑制した電動機およびそれを備えた電気機器を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における電動機の断面を示す構造図である。 図2は、同電動機の回転体の構成を示す図である。 図3は、同電動機の要部を示す図である。 図4は、実施例1の軸電圧の測定方法を示す図である。 図5は、完全波形崩れの波形の一例を示す図である。 図6は、一部波形崩れの波形の一例を示す図である。 図7は、波形崩れなしの波形の一例を示す図である。 図8は、電圧波形がゼロ電圧ラインよりも下向きの場合の波形を示す図である。 図9は、実施例1におけるグランドと軸との間の電圧の測定方法を示す図である。 図10は、実施例3における電動機の構成を示す図である。 図11は、比較例1における電動機の構成を示す図である。 図12は、比較のために作製した誘電体層が設置されていない状態の回転体を示す図である。 図13は、比較例2における電動機の構成を示す図である。 図14は、比較例3における電動機の構成を示す図である。 図15は、比較例3における電動機の他の構成を示す図である。 図16は、各実施例および比較例の評価結果を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態2における電気機器(エアコン室内機)の構造図である。 図18は、本発明の実施の形態3における電気機器(エアコン室外機)の構造図である。 図19は、本発明の実施の形態4における電気機器(給湯機)の構造図である。 図20は、本発明の実施の形態5における電気機器(空気清浄機)の構造図である。
以下、本発明の電動機およびそれを備えた電気機器について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電動機の断面を示す構造図である。本実施の形態では、電気機器としてのエアコン用に搭載され、送風ファンを駆動するための電動機である電動機の一例を挙げて説明する。また、本実施の形態では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型の電動機の例を挙げて説明する。また、この電動機の形態は、回転子に永久磁石を有するブラシレスモータを一例に挙げて説明する。本発明の電動機は、必ずしもこれらの一例に限定されるものではない。
図1において、固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するための樹脂であるインシュレータ21が介在して、巻線である固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての絶縁樹脂13にてモールド成形されている。本実施の形態では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するように回転体30を締結したシャフト16とを有している。回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向にフェライト樹脂磁石である永久磁石32を保持している。
図2は、本発明の実施の形態1における電動機の回転体30の構成を示す図である。図2では、回転体30をシャフト16の長手方向から見た構成を示している。詳細については以下で説明するが、回転体30は、図1および図2に示すように、最外周部の永久磁石32から内周側のシャフト16に向かって、回転子鉄心31の外周部を構成する外側鉄心31a、誘電体層50、回転子鉄心31の内周部を構成する内側鉄心31bと順に配置するような構造を有している。また、図1および図2では、回転体30として、これらの回転子鉄心31、誘電体層50および永久磁石32が一体成形された構成例を示している。このような回転体30の外周側が、固定子10の内周側と対向するように配置されている。
また、回転子14のシャフト16には、シャフト16を支持する2つの軸受15が取り付けられている。軸受15は、複数の鉄ボールを有した円筒形状のベアリングであり、軸受15の内輪側がシャフト16に固定されている。図1では、シャフト16がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト16を支持し、その反対側(以下、反出力軸側と呼ぶ)において、軸受15bがシャフト16を支持している。そして、これらの軸受15は、それぞれ導電性を有した金属製のブラケットにより、軸受15の外輪側が固定されている。図1では、出力軸側の軸受15aがブラケット17により固定され、反出力軸側の軸受15bがブラケット19により固定されている。以上のような構成により、シャフト16が2つの軸受15に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
さらに、このブラシレスモータには制御回路を含めた駆動回路を実装したプリント基板18が内蔵されている。駆動回路には、固定子巻線12を駆動するパルス幅変調方式のインバータなどが含まれる。このプリント基板18を内蔵したのち、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、ブラシレスモータが形成される。また、プリント基板18には、巻線の電源電圧Vdc、制御回路の電源電圧Vcc、および回転数を制御する制御電圧Vspを印加するリード線やグランド線20gなどを含む接続線20が接続されている。接続線20に含まれるグランド線20gは、プリント基板18上のグランドGNDに接続される。グランドGNDはプリント基板18において、ゼロボルトとする基準電位を設定しておくためのゼロ電位点部(ゼロ電位基準)であり、プリント基板18上にグランド配線としての配線パターンが配置されている。すなわち、接続線20に含まれるグランド線20gは、プリント基板18上のグランド配線に接続される。そして、本実施の形態のブラシレスモータは、導通部材60を介して、固定子鉄心11をプリント基板18上のゼロ電位基準であるグランド配線に電気的に接続している。
なお、駆動回路を実装したプリント基板18上のグランドGNDは、大地のアースおよび1次側(電源)回路とは絶縁され、大地のアースおよび1次側電源回路の電位とは、フローティングされた状態である。接続線20に含まれるグランド線20gは、ゼロ電位点部であるグランド配線に接続される。また、駆動回路が実装されたプリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路、制御電圧を印加するリード線および制御回路のグランド線などは、巻線の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、これら1次側(電源)回路と接続された大地のアースおよび独立して接地された大地のアースのいずれとも電気的に絶縁されている。つまり、1次側(電源)回路電位および大地のアースの電位に対して、プリント基板18に実装された駆動回路は電気的に絶縁された状態であることから、電位が浮いた状態となっている。これは電位がフローティングされた状態とも表現され、よく知られている。また、このようなことから、プリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路および制御回路の電源電圧を供給する電源回路の構成は、フローティング電源とも呼称され、これもよく知られた表現である。
そして、本実施の形態では、外部や固定子鉄心11から絶縁された導通ピン22が、ブラケット19に予め電気的に接続された状態で絶縁樹脂13にモールド一体成形されている。そして、固定子10の出力軸側端面には、導通ピン22の先端が絶縁樹脂13から露出した状態となっている。また、導通ピン22の先端には、ブラケット17と電気接続するための導通ピン23がさらに接続されており、ブラケット17を固定子10に圧入する際にブラケット17と導通ピン23の導通が確保される構成となっている。これらの構成により、モータ内部で、ブラケット17とブラケット19とが固定子鉄心11とは絶縁された状態で、ブラケット17とブラケット19とは電気的に接続される。
さらに、本実施の形態では、固定子鉄心11とブラケット17との間に誘電素子であるキャパシタ40をインピーダンス調整部材として電気的に接続したことを特徴としている。すなわち、キャパシタ40は、双方間が電気的に絶縁された固定子鉄心11とブラケット17との間に接続されている。このキャパシタ40は、固定子鉄心11と軸受15の内輪との間のインピーダンスと、固定子鉄心11と軸受15の外輪との間のインピーダンスとを整合させるため、整合部材として設けている。このような接続を行うため、モールド材である絶縁樹脂13の一部に貫通孔41を設け、貫通孔41を通して固定子鉄心11に接続された接続ピン42の一端を突出させている。そして、接続ピン42にキャパシタ40の一端を接続し、キャパシタ40の他端をブラケット17に接続している。
以上のように構成された本ブラシレスモータに対して、接続線20を介して各電源電圧および制御信号を供給することにより、プリント基板18の駆動回路によって固定子巻線12が駆動される。固定子巻線12が駆動されると、固定子巻線12に駆動電流が流れ、固定子鉄心11から磁界が発生する。そして、固定子鉄心11からの磁界と永久磁石32からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によってシャフト16を中心に回転子14が回転する。
次に、本ブラシレスモータのより詳細な構成について説明する。
まず、本ブラシレスモータは、上述したように、シャフト16が2つの軸受15で支持されるとともに、それぞれの軸受15もブラケットにより固定され、支持されている。さらに、上述したようなクリープによる不具合を抑制するため、本実施の形態では、それぞれの軸受15が、導電性を有した金属製のブラケットにより固定されるような構成としている。すなわち、本実施の形態では、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な導電性のブラケットを軸受15の固定に採用している。特に、電動機の高出力化が要求される場合には、このような構成とすることがより好ましい。
具体的には、まず、反出力軸側の軸受15bに対して、軸受15bの外周径とほぼ等しい径のブラケット19により固定している。また、このブラケット19は、絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。すなわち、図1に示すように、反出力軸側における絶縁樹脂13の形状は、本ブラシレスモータ本体から反出力軸方向へと突出する本体突出部13aを有した形状である。この本体突出部13aの本体内部側に、インナーブラケットとしてブラケット19を配置し、絶縁樹脂13とモールド一体成形している。ブラケット19は中空円筒状となるカップ形状を有しており、より具体的には、一方を開いた円筒部19aと、開いた側の円筒端部から外方向に少しだけ広がった環状のつば部19bとを有している。円筒部19aの内周径は軸受15bの外周径とほぼ等しく、円筒部19aに軸受15bを圧入することにより、軸受15bはブラケット19を介するようにして絶縁樹脂13にも固定されることになる。このように構成することで、軸受15bの外輪側は金属製のブラケット19に固定されるため、クリープによる不具合を抑制できる。また、つば部19bの外周径は軸受15bの外周径よりも少しだけ大きくしている。すなわち、つば部19bの外周径は、軸受15bの外周径よりも大きく、かつ少なくとも回転体30の外周径よりも小さくしている。ブラケット19をこのような形状とすることにより、例えばつば部が回転体30の外周を超えて固定子10まで広がるような構造に比べて、コスト高となる金属材料の使用を抑制している。また、このように金属製のブラケット19の面積を抑制し、さらに絶縁樹脂13でブラケット19の外郭を覆うようにモールド一体成形しているため、軸受15bから発生する騒音を抑制することもできる。
次に、出力軸側の軸受15aに対しては、固定子10の外周径とほぼ等しい外周径のブラケット17により固定している。ブラケット17は概略円板形状であり、円板の中央部に軸受15aの外周径とほぼ等しい径の突出部を有しており、この突出部の内側は中空となっている。プリント基板18を内蔵したのち、このようなブラケット17の突出部の内側を軸受15aに圧入するとともに、ブラケット17の外周に設けた接続端部と固定子10の接続端部とが嵌合するように、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、本ブラシレスモータが形成される。このように構成することで、組立作業の容易化を図るとともに、軸受15aの外輪側は金属製のブラケット17に固定されるため、クリープによる不具合も抑制している。
また、ブラケット19には、導通ピン22が予め電気的に接続されている。すなわち、図1に示すように、ブラケット19のつば部19bに導通ピン22の一方の先端部が接続されている。導通ピン22は絶縁樹脂13の内部に配置され、ブラケット19と同様に絶縁樹脂13とモールド一体成形されている。なお、導通ピン22を電動機内部として絶縁樹脂13の内部に配置することで、導通ピン22を錆や外力などから予防し、使用環境や外部応力などに対して、信頼性の高い電気的接続としている。導通ピン22は、絶縁樹脂13の内部において、つば部19bから本ブラシレスモータの外周方向へと延伸し、本ブラシレスモータの外周近辺からシャフト16とほぼ平行して出力軸側へとさらに延伸している。そして、絶縁樹脂13の出力軸側の端面から、導通ピン22の他方の先端部が露出している。さらに、露出した先端部には、導通ピン22をブラケット17に電気接続するための導通ピン23が接続されている。すなわち、ブラケット17を固定子10に圧入したとき、導通ピン23がブラケット17に接触し、ブラケット17と導通ピン23との導通が確保される。このような構成により、ブラケット17とブラケット19との2つのブラケットは、導通ピン22を介して電気的に接続される。また、ブラケット17およびブラケット19は、絶縁樹脂13により固定子鉄心11と絶縁された状態で、この2つのブラケットが電気的に接続される。
次に、回転体30の詳細について説明する。本実施の形態では、上述したように、回転体30において、シャフト16と回転体30の外周との間に誘電体層50を設けている。
図3は、本発明の実施の形態1における電動機の要部を示す図である。図3では、図1に示す本ブラシレスモータの要部を模式的に示している。図3に示すように、ブラケット17とブラケット19とは電気的に接続されており、固定子鉄心11とは接続しない状態となっている。
ここで、ブラケット17とブラケット19とを接続しない場合、両ブラケットの形状や配置状態が異なるため、両ブラケットのインピーダンスは異なる。このため、ブラケット17に誘起される電位とブラケット19に誘起される電位にアンバランスを発生させる。
本実施の形態では、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続することで両ブラケットを同電位とし、電位のアンバランスを抑制している。
また、ブラケット17とブラケット19とを接続する導通ピン22を固定子鉄心11にも接続すると、固定子側のインピーダンスが低くなる。そして、インピーダンスが低くなると、上述したように、固定子側、すなわち軸受における外輪側の電位が高い状態となる。これに対し、本実施の形態では、導通ピン22と固定子鉄心11とを絶縁した状態として、インピーダンスの極端な低下を抑制し、軸受外輪側の電位を低い状態に抑えている。なお、これによって、以下で説明するように、固定子側と回転子側とのインピーダンスのバランスをとりやすい状態としている。また、詳細については以下で説明するが、本実施の形態では、キャパシタ40によって、固定子側と回転子側とのインピーダンスの微調整もさらに可能としている。そして、両ブラケットを同電位とすることで、インピーダンス調整はどちらか一方のブラケットだけでよくなるため、一方のブラケットにインピーダンス調整部材を接続するのみで、2つの軸受それぞれに対して軸電圧を低く抑えている。
図3に示すように、回転体30は、最外周部に永久磁石32を配置し、さらに、内周側に向かって、回転子鉄心31を構成する外側鉄心31a、誘電体層50、回転子鉄心31を構成する内側鉄心31bと順に配置されている。また、誘電体層50は、絶縁樹脂で形成された層である。本実施の形態では、電食抑制用として、このような誘電体層50を設けている。図3では、誘電体層50が、回転体30の内周側と外周側との間でシャフト16の周りを周回するようなリング状に形成された一例を示している。回転体30は、このように、永久磁石32、外側鉄心31a、誘電体層50を形成する絶縁樹脂、および内側鉄心31bが一体形成された構成である。また、内側鉄心31bの内周の締結部51において、回転体30がシャフト16に締結される。これにより、軸受15に支承される回転子14が構成される。
回転体30において、誘電体層50は、絶縁物である絶縁樹脂で形成された層であり、外側鉄心31aと内側鉄心31bとを直列的に絶縁分離している。一方、誘電体層50は、所定の誘電率を有した絶縁樹脂で形成されており、高周波電流は、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間を流れることができる。
ところで、このような誘電体層50を設けない場合、上述したように、固定子鉄心を基準としたブラケット間のインピーダンスは高く、逆に、回転体に電気的に接続されたシャフトのインピーダンスは低い。このようなインピーダンス成分を有した等価回路に対して、固定子鉄心などから発生したパルス幅変調の高周波電流などが流れ込むことになる。このため、ブラケットに電気的に接続された軸受の外輪と、軸受内輪側のシャフトとの間で、高周波電流による電位差が生じる。
本実施の形態では、インピーダンスの低い回転子の回転体において、図3に示すような誘電体層50を設けることにより、ブラケット側のインピーダンスに近似するように回転子14のインピーダンスを高くしている。すなわち、外側鉄心31aと内側鉄心31bとの間に誘電体層50を設けることで、回転子14は、等価的に誘電体層50による静電容量が直列接続された構成となり、回転子14のインピーダンスを高くできる。そして、回転子14のインピーダンスを高くすることにより、回転体30からシャフト16へと流れる高周波の電圧降下が大きくなるため、これによって、高周波電流によりシャフト16に発生する電位を低くできる。このような原理に基づき、本実施の形態のブラシレスモータは、ブラケット17および19に電気的に接続された軸受15の外輪と、軸受15の内輪側のシャフト16との間での高周波電流による電位差を低くしている。
次に、固定子鉄心11とブラケット17との間に接続したキャパシタ40の詳細について説明する。
上述したような回転体30の構成とすることにより、回転子14のインピーダンスを高くでき、インピーダンスの高いブラケット側に近似させることができる。また、回転体30の誘電体層50の幅や誘電率を変えることにより、回転子14側のインピーダンスを調整できる。ところが、このような変更は回転体30の形状や材質の変更となるため、容易には変更できない。このため、本実施の形態では、容易に微調整などが可能となるように、キャパシタ40を設けている。
具体的には、固定子鉄心11とブラケット17とをキャパシタ40を介して接続している。このような接続を行うために、まず、固定子鉄心11の側面に位置する絶縁樹脂13の一部を切削して貫通孔41を設け、固定子鉄心11の一部を露出させている。そして、貫通孔41を通して、露出させた固定子鉄心11の一部に接続ピン42の一端を接続する。さらに、接続ピン42の他端にキャパシタ40の一端を接続し、キャパシタ40の他端をブラケット17に接続している。
上述したように、ブラケット17とブラケット19とは固定子鉄心11に直接接続していない構成であるため、ブラケット側のインピーダンスは高い状態である。このような状態に対して、キャパシタ40のインピーダンスを調整することにより、ブラケット側のインピーダンスを適切に低下させている。このように、ブラケット側のインピーダンスを適切にさらに調整して、回転子14のインピーダンスとブラケット側のインピーダンスとをより近似あるいは同一となるよう整合させている。このインピーダンスの整合によって、軸受15それぞれの内輪の電位と、軸受15それぞれの外輪の電位とをほぼ等しくでき、軸受15aおよび軸受15bのそれぞれに対して軸電圧を低くできる。このように、導電性のブラケット17で固定された軸受15aおよび導電性のブラケット19で固定された軸受15bに対して、軸受内輪と外輪との間の電位差、すなわち軸電圧を低くできるため、軸受の固定強度を確保しながら、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を抑制することが可能となる。
なお、キャパシタ40と誘電体層50の静電容量や抵抗を調整することで、ブラケット側を基準として、シャフトまたは軸受内輪側とブラケットまたは軸受の外輪側との間の軸電圧が、負の方向になるように調整する。このように調整することで、発生する電食を軸受内輪側よりも外輪側の方に発生させやすくできる。すなわち、内輪側のボール転送面面積よりも外輪側のボール転送面面積の方が面積が大きいため、より効果よく電食を抑制することが可能となる。
また、インピーダンス調整部材であるキャパシタ40の一端をブラケット17に接続するような一例を挙げて説明したが、ブラケット17に代えて、キャパシタ40の一端をブラケット19、導通ピン22、あるいは導通ピン23に接続するような構成であってもよい。また、インピーダンス調整部材は、誘電素子であるキャパシタに限定されず、誘電素子と抵抗素子との少なくともいずれかであってもよい。また、このようなインピーダンス調整部材を複数個用いて、固定子鉄心11と、ブラケット17、ブラケット19、導通ピン22、あるいは導通ピン23とに接続するような構成であってもよい。
次に、固定子鉄心11をプリント基板18上のグランドGNDに電気的に接続した構成の詳細について説明する。
本実施の形態では、上述したような構成に加えて、軸電圧を発生させる高周波信号の主な発生源である固定子鉄心11を、導通部材60を介してプリント基板18上のグランドGNDで、グランド線20gに電気的に接続している。このような構成とすることにより、簡単な構成にて固定子鉄心11の電位がゼロ電位となり、固定子鉄心11に発生した高周波信号を減衰させることができる。このように、固定子鉄心11から軸受内輪および軸受外輪に誘導される高周波信号の電位を抑制できるため、軸電圧をさらに抑制でき、電食を発生させるエネルギーを低減できる。なお、固定子鉄心11を電気的に直接グランド線20gに接続する構成に代えて、誘電素子であるキャパシタなどを介して接続するような構成としてもよい。固定子鉄心11を直接グランド線20gに接続した場合、グランド線20gを介して、本ブラシレスモータが組み込まれる電気機器のグランドとも直接に接続される。この場合、固定子鉄心11から発生した高周波信号がノイズとして電気機器に伝搬されるおそれがある。このため、キャパシタなどを介することにより、固定子鉄心11からグランド線20gを介して電気機器に伝搬される高周波信号の信号レベルを抑えることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1における電動機は、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と回転体の中央を貫通するように締結されたシャフトとを含む回転子と、シャフトを支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性のブラケットと、巻線を駆動する駆動回路を搭載したプリント基板とを備える。そして、回転体の外周とシャフトとの間に誘電体層を設け、2つのブラケットを電気的に接続し、かつ、固定子鉄心とブラケットとの間に、インピーダンスを調整するインピーダンス調整部材を接続している。このような構成により、低インピーダンスの回転子において等価的に誘電体層による静電容量が直列接続された構成となり、回転子側のインピーダンスを高くできる。これによって、回転子側のインピーダンスを、高インピーダンスである固定子側のインピーダンスに近似させることができる。その結果、軸受内輪側と軸受外輪側との高周波的な電位が等しくなるようにバランスをとることができる。そして、固定子側および回転子側のインピーダンスは高い状態であるため、軸受内輪側および外輪側の電位が低い状態でバランスをとることができる。このため、使用環境などに影響されることなく軸電圧を抑制できる。また、両ブラケットを同電位とすることで、一方の軸受内輪外輪間の電位差と他方の軸受内輪外輪間の電位差とを近似あるいは同一とすることが可能となる。このように、導電性のブラケットで固定された軸受に対して、軸受の固定強度を確保しながら、軸受内輪と外輪との間の電位差を低くできる。さらに、インピーダンス調整部材を接続することにより、容易に固定子側のインピーダンスを微調整できるため、固定子側のインピーダンスと回転子側のインピーダンスとをより近似あるいは同一となるよう適切に整合させることが可能となる。このインピーダンスの整合によって、軸受内輪の電位と軸受外輪の電位とを、さらに等しくあるいは近似でき、それぞれの軸受の軸電圧を低くできる。そして、両ブラケットを同電位としているため、インピーダンス調整はどちらか一方のブラケットだけでよくなり、簡易な構成で、2つの軸受それぞれに対して軸電圧を低くできる。
さらに、本発明の実施の形態1における電動機は、固定子鉄心がプリント基板上のゼロ電位基準であるグランドに電気的に接続されている。このような構成により、固定子鉄心の電位がゼロ電位となり、これによって、固定子鉄心から放射される高周波成分を低減でき、軸電圧も低減させることができるため、より効果よく電食の発生を防止することができる。
したがって、本発明の電動機によれば、軸受の固定強度を確保しながら、PWMなどによる高周波によって生じる軸受の電食の発生を適切に抑制することが可能となる。
以下、本実施の形態について実施例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような構成で、誘電体層50には誘電率3.6のPBT樹脂を使用し、その形状は図2に示すような円柱状とし、樹脂厚はラジアル方向に0.3mmとした。また、固定子鉄心11とプリント基板18上のゼロ電位点(グランドGND)とを導通部材60を介して接続している。また、100pFのキャパシタ40を介した状態、115pFのキャパシタ40を介した状態の2種類の電動機を作製し、軸電圧およびグランドGNDと軸間との電圧を測定した。
軸受15には、ミネベア製608(グリースはちょう度239のものを使用)を使用し、永久磁石32にはフェライト樹脂磁石、絶縁樹脂13には不飽和ポリエステル樹脂成形材料、固定子鉄心11と回転子鉄心31には電磁鋼板の積層品、インシュレータ21にはPBT樹脂を使用した。
また、軸電圧測定時には直流安定化電源を使用し、巻線の電源電圧Vdcを391V、制御回路の電源電圧Vccを15Vとし、回転数1000r/minの同一運転条件下で測定を行った。なお、回転数は制御電圧Vspにて調整し、運転時の電動機姿勢はシャフト水平とした。
図4は、実施例1の軸電圧の測定方法を示す図である。
軸電圧の測定は、デジタルオシロスコープ130(テクトロニクス製DPO7104)と高電圧差動プローブ120(テクトロニクス製P5205)により、電圧波形を観測して、波形崩れが発生しないかどうか確認を行い、ピーク−ピーク間の測定電圧を軸電圧とした。
また、軸電圧の波形崩れについては、完全波形崩れ、一部波形崩れ、波形崩れなしの3分類に区分けを行った。
図5から図7は、このような波形崩れの波形の一例を示す図であり、図5は完全波形崩れ、図6は一部波形崩れ、図7は波形崩れなしの場合の波形を示している。また、図8は電圧波形がゼロ電圧ラインよりも下向きの場合の波形を示す図である。図5から図8において、測定時の横軸時間は50μs/divの同一条件としている。なお、デジタルオシロスコープ130は、絶縁トランス140にて絶縁している。
また、高電圧差動プローブ120の+側120aは、長さ約30cmのリード線110を介し、リード線の導体を直径約15mmのループ状にして、その内周をシャフト16の外周に導電接触させることで、シャフト16に電気的に接続している。高電圧差動プローブ120の−側120bは、長さ約30cmのリード線111を介し、ブラケット17にリード線111の先端を導電性テープ112にて導電接触させることで、ブラケット17に電気的に接続している。このような構成で、ブラケット17とシャフト16との間の電圧である出力軸側の軸受の軸電圧の測定を実施した。
また、反出力軸側の軸受の軸電圧も同様に、高電圧差動プローブ120の+側120aは、長さ約30cmのリード線110を介し、リード線の導体を直径約15mmのループ状にして、その内周をシャフト16の外周に導電接触させることで、シャフト16に電気的に接続している。高電圧差動プローブ120の−側120bは、樹脂部分を一部切削しブラケット19の一部を露出させた部分に長さ約30cmのリード線111を介し、ブラケット19にリード線111の先端を導電性テープ112にて導電接触させることで、ブラケット19に電気的に接続している。
また、軸電圧の負の方向、正の方向については、軸電圧波形の向きから判断している。図5から図7に記載している電圧波形はゼロ電圧ラインよりも上向きであることから、シャフト16(軸受内輪)側の電位がブラケット17またはブラケット19(軸受外輪)側よりも高いことがわかる。したがって、電流の方向は軸受内輪側から軸受外輪側へ流れているものと判断でき、軸電圧は正の方向と表現する。逆に図8のように電圧波形がゼロ電圧ラインよりも下向きの場合は、電流の方向は軸受外輪側から軸受内輪側へ流れているものと判断し、軸電圧は負の方向と表現した。
次に、図9は、実施例1におけるグランドGNDと軸との間の電圧の測定方法を示す図である。
グランドGNDと軸との間の電圧の測定は、デジタルオシロスコープ130(テクトロニクス製DPO7104)と高電圧差動プローブ120(テクトロニクス製P5205)とにより、電圧波形を観測して、50μs時のピーク−ピーク間の測定電圧をグランドGNDと軸との間の電圧とした。
また、高電圧差動プローブ120の+側120aは、長さ約30cmのリード線110を介し、リード線の導体を直径約15mmのループ状にして、その内周をシャフト16の外周に導電接触させることで、シャフト16に電気的に接続している。高電圧差動プローブ120の−側120bは、直接、プリント基板18上のグランドGNDと接続させた。
また、上記仕様での電食防止効果を確認するために、それぞれの電動機を準備し、電食耐久試験にて電食抑制の効果確認を実施した。
なお、電食耐久試験は、巻線の電源電圧Vdcを391V、制御回路の電源電圧Vccを15V、制御電圧Vspを3V、回転数を1000r/min、電動機姿勢をシャフト水平、雰囲気温度を10℃とし、無負荷の条件下で試験を実施した。
また、電食を通常よりも加速するため、軸受の鉄ボール7個の内1個のみを鉄ボールとして残りをセラミックボールとする特殊な軸受を取り付けた。
また、電食の判定は、聴感での異常と軸受内部の波状摩耗を確認した時点で、電食寿命と判断している。
(実施例2)
図1に示すような構成で、誘電体層50には誘電率3.6のPBT樹脂を使用し、その形状は図2に示すような円柱状とし、樹脂厚はラジアル方向に2.5mmとした。また、230pFのキャパシタ40を介した状態の電動機を作製し、軸電圧とグランド線と軸間の電圧を測定した。
軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧、また電食耐久試験での電食抑制の効果確認は実施例1と同じ方法で実施した。
(実施例3)
図10は、実施例3における電動機の構成を示す図である。図10に示すような構成で、誘電体層50には誘電率3.6のPBT樹脂を使用し、その形状は図2に示すような円柱状とし、樹脂厚はラジアル方向に2.5mmとした。また、230pFのキャパシタ40を介し、かつ、固定子鉄心11とプリント基板18上のグランドGNDとの接続は誘電素子62を介して接続した。本実施例では誘電素子62には0.1μFのキャパシタを使用した。
軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧、また電食耐久試験での電食抑制の効果確認は実施例1と同じ方法で実施した。
(比較例1)
図11は、比較例1における電動機の構成を示す図である。また、図12は、比較のために作製した、誘電体層が設置されていない状態の回転体を示す図である。図11に示すように、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続せず、ブラケット17と固定子鉄心11を導電材70で接続し、回転体には図12に示すような誘電体層が設置されていない状態のものを使用した。このような電動機を作製し、軸電圧およびグランドGNDと軸間との電圧を測定した。
軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧、また電食耐久試験での電食抑制の効果確認は実施例1と同じ方法で実施した。
(比較例2)
図13は、比較例2における電動機の構成を示す図である。図13に示すように、ブラケット17とブラケット19を電気的に接続し、ブラケット17と固定子鉄心11とは接続せず、回転体には図12に示すような誘電体層が設置されていない状態のものを使用した。このような電動機を作製し、軸電圧とグランド線と軸間の電圧を測定した。
軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧、また電食耐久試験での電食抑制の効果確認は実施例1と同じ方法で実施した。
(比較例3)
図14は、比較例3における電動機の構成を示す図である。図14に示すように、ブラケット17とブラケット19とを電気的に接続し、固定子鉄心11とプリント基板18上のグランドGNDとを導通部材60を介して接続し、回転体には図12に示すような誘電体層が設置されていない状態のものを使用した電動機を作製し、固定子鉄心11とブラケット17との間を40pFのキャパシタ40を介して接続した状態で、軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧を測定した。
また、図15は、比較例3における電動機の他の構成を示す図である。図15に示すように、固定子鉄心11とブラケット17との間をなにも接続しないオープン状態でも軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧を測定した。
軸電圧およびグランドGNDと軸との間の電圧、また電食耐久試験での電食抑制の効果確認は実施例1と同じ方法で実施した。
図16は、各実施例および比較例の評価結果を示す図である。図16に比較例1〜3と実施例1〜3との電動機仕様の概略と、出力軸側の軸受と反出力軸側の軸受との軸電圧、軸電圧波形状態、軸電圧の波形の向き、ブラケットまたは軸受の外輪側を基準とした軸電圧の電圧方向、グランドGNDと軸との間の電圧と、電食耐久試験結果を示す。
図16の実施例1の2の仕様、または実施例2の結果から明らかなように、両ブラケット17、19を導通させ、固定子鉄心11とプリント基板18上のグランドGNDとを接続し、誘電体層50を設け、固定子鉄心11とブラケット17との間をキャパシタ40を介して接続し、かつ、キャパシタ40の静電容量を調整することで、軸電圧を小さくし、かつ、電圧方向を負の方向にすることが可能となり、さらには電食の発生を抑制することができる。
また、図16の比較例3の1と2の仕様、または実施例1の1の仕様の結果から明らかなように、誘電体層50とキャパシタ40の両方またはどちらか一方の構成を省いた場合、固定子側と回転子側のインピーダンスの最適な整合をとることが困難となり、軸電圧の最小値を得ることが極めて困難となる。
また、比較例1、2と実施例1、2、3との結果から明らかなように、固定子鉄心11とプリント基板18上のグランドGNDとの接続を実施しなかった場合、グランドGNDと軸との間の電圧を低減できない。グランドGNDと軸との間の電圧が高い場合、軸受内輪と軸受外輪は常に電位が高い状態となり、固定子側と回転子側のインピーダンスのバランスの微小なずれが、大きな軸電圧の発生原因となり、好ましくない。
また、図16の実施例1の3の仕様の結果から明らかなように、電圧方向を正の方向とした場合、すなわち、電流の方向を軸受内輪側から軸受外輪側へ流れるものとした場合、同じ軸電圧でも電食耐久試験では好ましくない結果となる。これは、内輪側のボール転送面面積よりも外輪側のボール転送面面積の方が面積が大きいため、外輪側に電食を発生させるように調整した方が、すなわち、外輪の電位よりも内輪の電位のほうを低くした方が電食の発生を抑制できるものと推察している。
また、図16の実施例3の結果から明らかなように、固定子鉄心11とプリント基板18上のグランドGNDとの接続をキャパシタを介して行っても軸電圧などの結果には影響しない。したがって、この方法を採用した方が、電動機が組み込まれる電気機器に高周波ノイズが伝播されにくくなり、より好ましい対策となる。
(実施の形態2)
本発明にかかる電気機器の例として、まず、エアコン室内機の構成を実施の形態2として、詳細に説明する。
図17において、エアコン室内機210の筐体211内には電動機201が搭載されている。その電動機201の回転軸にはクロスフローファン212が取り付けられている。電動機201は電動機駆動装置213によって駆動される。電動機駆動装置213からの通電により、電動機201が回転し、それに伴いクロスフローファン212が回転する。そのクロスフローファン212の回転により、室内機用熱交換器(図示せず)によって空気調和された空気を室内に送風する。ここで、電動機201は、例えば、上記実施の形態1のブラシレスモータが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態3)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、エアコン室外機の構成を実施の形態3として、詳細に説明する。
図18において、エアコン室外機301は、筐体311の内部に電動機308を搭載している。その電動機308は回転軸にファン312を取り付けており、送風用電動機として機能する。
エアコン室外機301は、筐体311の底板302に立設した仕切り板304により、圧縮機室306と熱交換器室309とに区画されている。圧縮機室306には圧縮機305が配設されている。熱交換器室309には熱交換器307および上記送風用電動機が配設されている。仕切り板304の上部には電装品箱310が配設されている。
その送風用電動機は、電装品箱310内に収容された電動機駆動装置303により駆動される電動機308の回転に伴い、ファン312が回転し、熱交換器307を通して熱交換器室309に送風する。ここで、電動機308は、例えば、上記実施の形態1のブラシレスモータが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態4)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、給湯機の構成を実施の形態4として、詳細に説明する。
図19において、給湯器330の筐体331内には電動機333が搭載されている。その電動機333の回転軸にはファン332が取り付けられている。電動機333は電動機駆動装置334によって駆動される。電動機駆動装置334からの通電により、電動機333が回転し、それに伴いファン332が回転する。そのファン332の回転により、燃料気化室(図示せず)に対して燃焼に必要な空気を送風する。ここで、電動機333は、例えば、上記実施の形態1のブラシレスモータが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
(実施の形態5)
次に、本発明にかかる電気機器の例として、空気清浄機の構成を実施の形態5として、詳細に説明する。
図20において、空気清浄機340の筐体341内には電動機343が搭載されている。その電動機343の回転軸には空気循環用ファン342が取り付けられている。電動機343は電動機駆動装置344によって駆動される。電動機駆動装置344からの通電により、電動機343が回転し、それに伴いファン342が回転する。そのファン342の回転により空気を循環する。ここで、電動機343は、例えば、上記実施の形態1のブラシレスモータが適用できる。
本発明の電気機器は、電動機と、その電動機が搭載された筐体とを備え、電動機として上記構成の本発明の電動機を採用したものである。
上述の説明では、本発明にかかる電気機器の実施例として、エアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに搭載される電動機を取り上げたが、その他の電動機にも、また、各種情報機器に搭載される電動機や、産業機器に使用される電動機にも適用できることは言うまでもない。
本発明の電動機は、軸電圧を減少させることが可能であり、軸受の電食発生を防止するのに最適である。このため、主に電動機の低価格化および高寿命化が要望される機器で、例えばエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに搭載される電動機に有効である。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子巻線
13 絶縁樹脂
13a 本体突出部
14 回転子
15,15a,15b 軸受
16 シャフト
17,19 ブラケット
18 プリント基板
19a 円筒部
20 接続線
20g グランド線
21 インシュレータ
22,23 導通ピン
30 回転体
31 回転子鉄心
31a 外側鉄心
31b 内側鉄心
32 永久磁石
40 キャパシタ
41 貫通孔
42 接続ピン
50 誘電体層
51 締結部
60 導通部材
62 誘電素子
70 導電材
110,111 リード線
112 導電性テープ
120 高電圧差動プローブ
130 デジタルオシロスコープ
140 絶縁トランス
201,308,333,343 電動機
210 エアコン室内機
211,311,331,341 筐体
212 クロスフローファン
213,303,334,344 電動機駆動装置
301 エアコン室外機
302 底板
304 仕切り板
305 圧縮機
306 圧縮機室
307 熱交換器
309 熱交換器室
310 電装品箱
312,332 ファン
330 給湯器
340 空気清浄機
342 空気循環用ファン

Claims (13)

  1. 巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定子と、
    前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体の中央を貫通するように締結されたシャフトとを含む回転子と、
    前記シャフトを支持する軸受と、
    前記軸受を固定する2つの導電性のブラケットと、
    前記巻線を駆動する駆動回路を搭載したプリント基板とを備え、
    前記回転体の外周と前記シャフトとの間に誘電体層を設け、
    2つの前記ブラケットを電気的に接続し、かつ、前記固定子鉄心と前記ブラケットとの間に、インピーダンスを調整するインピーダンス調整部材を接続したことを特徴とする電動機。
  2. 前記固定子鉄心は、前記プリント基板上のゼロ電位基準であるグランドに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記固定子鉄心と前記プリント基板上の前記グランドとの接続は誘電素子を介して接続したことを特徴とする請求項2に記載の電動機。
  4. 前記インピーダンス調整部材は、双方間が電気的に絶縁された前記固定子鉄心と前記ブラケットとの間に、接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  5. 前記巻線を巻装した前記固定子鉄心を含む固定部材とともに、2つの前記ブラケットの少なくとも一方が、絶縁樹脂にてモールド一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  6. 前記誘電体層は絶縁樹脂であり、前記シャフトの周りを周回するように設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  7. 前記回転体は、外周部を構成する外側鉄心と前記シャフトに締結された内周部を構成する内側鉄心とを有し、前記外側鉄心と前記内側鉄心とが前記誘電体層を介して電気的に絶縁された状態で固着されていることを特徴とする請求項6に記載の電動機。
  8. 前記インピーダンス調整部材は、前記固定子鉄心といずれか一方の前記ブラケットとの間のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部材であることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  9. 前記インピーダンス調整部材は、前記固定子鉄心と前記軸受の内輪との間のインピーダンスと、前記固定子鉄心と前記軸受の外輪との間のインピーダンスとを整合させる整合部材であることを特徴とする請求項8に記載の電動機。
  10. 前記インピーダンス調整部材は、誘電素子と抵抗素子との少なくともいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の電動機。
  11. 前記軸受は、外輪と内輪と鉄製のボールを有し、前記電動機駆動時において、前記外輪の電位よりも前記内輪の電位のほうが低くなるように、前記誘電体層および前記インピーダンス調整部材の少なくともいずれかを調整したことを特徴とする請求項8に記載の電動機。
  12. 前記固定子鉄心に巻装した前記巻線を駆動するパルス幅変調方式のインバータを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の電動機を搭載したことを特徴とする電気機器。
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