JP2021088931A - 内燃機関のピストン - Google Patents

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Toshiyuki Funahashi
俊幸 舟橋
弘文 丹野
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弘文 丹野
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Abstract

【課題】シリンダ壁に対するスカート部の衝突を効果的に低減することができる内燃機関のピストンを提供する。【解決手段】本発明に係る内燃機関のピストン1では、第1スカート部31におけるピンセンタPよりもピストンヘッド部2側に、第1最薄部311が設けられている。そして、この第1最薄部311からピストンヘッド部2側に向かって第1スカート部31の厚さ(T1、T3、T5)が漸増(T1<T3<T5)すると共に、第1最薄部311からピストンヘッド部2の反対側に向かって第1スカート部31の厚さ(T1、T2、T4)が漸増(T1<T2<T4)する構成となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のピストンに関する。
従来の内燃機関のピストンとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この内燃機関のピストンでは、エプロン部の基部にくびれ部を設けることで、このエプロン部の間を繋ぐスカート部の冠面側の剛性を低下させ、シリンダ壁に対するスカート部の衝突を低減している。
特開2013−76408号公報
しかしながら、前記従来の内燃機関のピストンの場合、スカート部の肉厚については、何ら考慮されていない。このため、例えばピストンピンの中心位置(ピンセンタの位置)やピストンの熱膨張など、内燃機関の仕様や運転状態によっては、スカート部がシリンダ壁に強く衝突してしまうおそれがあり、未だ改良の余地がある。
そこで、本発明は、前記従来の内燃機関のピストンの技術的課題に鑑みて案出されたものであって、シリンダ壁に対するスカート部の衝突を効果的に低減することができる内燃機関のピストンを提供することを目的としている。
本発明に係る内燃機関のピストンは、その一態様として、第1スカート部におけるピンセンタよりもピストンヘッド部側に第1最薄部が設けられていて、かつ第1最薄部からピストンヘッド部側及び反ピストンヘッド部側に向かってそれぞれ第1スカート部の厚さが漸増している。
本発明によれば、シリンダ壁に対するスカート部の衝突を効果的に低減することができる。
本発明に係る内燃機関のピストンの側面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図2に示す第1、第2スカート部のプロファイル形状を表した拡大断面図である。 図1のC−C線断面図である。 図1のD−D線断面図である。 図1のE−E線断面図である。 (a)は常温時、(b)は中負荷時、(c)は高負荷時における第1、第2スカート部のプロファイル形状を表した線図である。
以下、本発明に係る内燃機関のピストンの実施形態につき、図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、当該ピストンを、従来と同様に、自動車用エンジンのピストンに適用したものを例示して説明する。なお、以下の説明では、リング溝(例えば、後述するリング溝21)の全周を通るリング溝断面に直角な軸線であって前記リング溝断面においてピストンヘッド部2の中心を通る軸線を、第1基準軸線である中心軸線Zとして説明する。また、図示外のピストンピンの長手方向に延び、第1、第2ピストンピン孔330,340の中心を通る軸線を、第2基準軸線であるピン軸線Xとし、このピン軸線Xに直交する軸線を、第3基準軸線であるピン直角軸線Yとして説明する。さらに、中心軸線Zの方向(中心軸線Zに平行な方向)を「軸方向」、中心軸線Zに直交する方向を「径方向」、中心軸線Z周りの方向を「周方向」として説明する。
図1は、ピストン1を第1スカート部31側から見たピストン1の側面図を示している。なお、図1中に細線で示す領域は、第1スカート部31の肉厚の大小を等高線状に便宜的に表示したもので、内側ほど薄肉であることを示す。また、図2は、図1のA−A線に沿って切断したピストン1の断面図を示し、図3は、図1のB−B線に沿って切断したピストン1の断面図を示している。ここで、図2、図3は、中心軸線Zを通り後述するピストンピン(第1、第2ピストンピン孔330,340)の長手方向に対し直角な断面である本発明に係る「ピン直角断面」に相当する。また、このピン直角断面における第1ピストンピン孔330の中心に相当する図2、図3中に示す点Pは、本発明に係る「ピンセンタ」に相当する。
ピストン1は、金属材料、例えばAl−Si系のアルミニウム合金材料(AC8A等)を鋳造することによってほぼ有蓋円筒状に形成されている。具体的には、図1〜図3に示すように、ピストン1は、図示外のエンジンのシリンダ内部に燃焼室を形成するピストンヘッド部2と、ピストンヘッド部2の図1〜3中の下端部に設けられ、後述する冠面20の反対側へ軸方向に沿って延びる筒部3と、を有する。
ピストンヘッド部2は、燃焼室に面する冠面20を有する。また、このピストンヘッド部2の外周側には、周方向に沿って環状に形成された3つのリング溝21〜23が、周方向に沿って形成されている。この各リング溝21〜23には、それぞれほぼ環状のピストンリング(図示外)が取り付けられる。
筒部3は、前記シリンダの内壁と摺接可能な一対のスカート部31,32と、該一対のスカート部31,32の周方向の両端側に二面幅状に設けられ、図示外のピストンピンの支持に供する一対のピンボス部33,34とが、周方向に連続するように、ほぼ筒状に一体に形成されている。一対のスカート部31,32は、径方向に対向して配置される第1スカート部31と第2スカート部32とによって構成される。同様に、一対のピンボス部33,34は、径方向に対向して配置される第1ピンボス部33と第2ピンボス部34とによって構成される。
第1、第2スカート部31,32は、周方向において第1ピンボス部33と第2ピンボス部34の間に設けられ、共に同一の形態を有する。具体的には、図2に示すように、第1スカート部31は、ピン直角断面となる軸方向断面において、第1最薄部311と、第1ヘッド側漸増領域312と、第1反ヘッド側漸増領域313と、を有する。同様に、第2スカート部31は、第2最薄部321と、第2ヘッド側漸増領域322と、第2反ヘッド側漸増領域323と、を有する。
第1、第2最薄部311,321は、それぞれ第1、第2スカート部31,32のうち、先端部314,324を除き、図2、図3に示すピン直角断面(軸方向断面)において最も小さい厚さT1に設定されている。また、第1、第2最薄部311,321は、ピンセンタPよりもややピストンヘッド部2側に偏倚して設けられ、周方向の長さLrが軸方向の長さLzよりも長く構成されている。なお、図2、図3に示すように、本発明に係る「第1、第2最薄部」は、主としてシリンダ壁と摺接する領域のうち肉厚が最も薄い部分を意味し、第1、第2スカート部において肉厚が最も薄い部分を意味するものではない。つまり、換言すれば、例えば第1、第2スカート部31,32の先端部314,324のように、第1、第2スカート部31,32のうち、主としてシリンダ壁との摺接に供しない部分は、本発明に係る「第1、第2最薄部」に含まれない。
第1、第2ヘッド側漸増領域312,322は、第1、第2スカート部31,32の軸方向において、それぞれ第1、第2最薄部311,321よりもピストンヘッド部2側に設けられる。そして、第1、第2ヘッド側漸増領域312,322は、共に第1、第2最薄部311,321の厚さT1よりも大きな厚さ(T2、T3、T4、T5)を有する領域であって、第1、第2最薄部311,321からピストンヘッド部2側に向かって厚さが連続的に漸増する(T1<T2<T3<T4<T5)。
第1、第2反ヘッド側漸増領域313,323は、第1、第2スカート部31,32の軸方向において、それぞれ第1、第2最薄部311,321よりもピストンヘッド部2の反対側に設けられる。そして、第1、第2ヘッド側漸増領域312,322は、共に第1、第2最薄部311,321の厚さT1よりも大きな厚さ(T2、T3、T4、T5)を有する領域であって、第1、第2最薄部311,321からピストンヘッド部2の反対側に向かって厚さが連続的に漸増する(T1<T2<T3<T4<T5)。
第1ピンボス部33は、ピストンピン(図示外)の長手方向に相当する図1中のピン軸方向Xにおいて、中心軸線Zに対し一方に設けられ、第2ピンボス部34は、中心軸線Zに対し他方に設けられている。第1ピンボス部33及び第2ピンボス部34は、それぞれほぼ中央位置に、ピストンピンの端部を支持するための第1ピストンピン孔330及び第2ピストンピン孔340を有する。すなわち、第1ピストンピン孔330に、ピストンピンの一端部が挿入され支持されると共に、第2ピストンピン孔340に、ピストンピンの他端部が挿入され支持される。なお、本実施形態では、ピンセンタPは、図2、図3に示すピン直角断面(軸方向断面)の径方向において、ピストン1の中央に位置している。
図4は、常温時における第1スカート部31の外周面のプロファイル形状を表した断面図を示している。ここで、前述したように、第1スカート部31と第2スカート部32とは同一の形態を有することから、便宜上、本図では第1スカート部31のみを図示し、第2スカート部32については、図中において第1スカート部31の符号にかっこ書きで併記した符号を参照して説明する。
図4に示すように、第1、第2スカート部31,32は、軸方向の中間部が径方向の外側へ膨出する、いわゆる樽型形状に形成されている。具体的には、第1、第2スカート部31,32は、常温時、例えば環境温度が摂氏20度のとき、ピンセンタPよりもややピストンヘッド部2の反対側の部分が、径方向の外側へ最も突出する第1、第2最大突出部315,325として構成されている。このように、常温時においては、第1、第2最大突出部315,325が、それぞれ第1、第2反ヘッド側漸増領域313,323に位置する構成となっている。換言すれば、常温時においては、ピンセンタPが、第1、第2最薄部311,321と第1、第2最大突出部315,325との間に位置する構成となっている。
第1、第2最大突出部315,325では、シリンダ壁4とのクリアランスが、最も小さいC1となる。そして、この第1、第2最大突出部315,325からピストンヘッド部2側に向かって突出量が徐々に減少し、シリンダ壁4とのクリアランス(C2、C3、C4)が徐々に大きくなる(C2<C3<C4)。同様に、第1、第2最大突出部315,325からピストンヘッド部2の反対側に向かって突出量が徐々に減少し、シリンダ壁4とのクリアランス(C5)が徐々に大きくなる(C1<C5)。
図5は、図1のC−C線に沿って切断したピストン1の断面図を示している。図6は、図1のD−D線に沿って切断したピストン1の断面図を示している。図7は、図1のE−E線に沿って切断したピストン1の断面図を示している。ここで、図5は、第1、第2最薄部311,321を通り中心軸線Zに対し直角な断面である本発明に係る「軸直角断面」に相当する。
第1、第2スカート部31,32は、図5に示す軸直角断面において、第1、第2スカート部31,32の中央位置から第1、第2ピンボス部33,34のそれぞれに向かって、肉厚(T1、T2、T3、T4、T5)が漸次増大する(T1<T2<T3<T4<T5)。
また、第1、第2スカート部31,32は、図6に示すようなピンセンタPを通る断面においても、第1、第2スカート部31,32の中央位置から第1、第2ピンボス部33,34のそれぞれに向かって、肉厚(T2、T3、T4、T5)が漸次増大する(T2<T3<T4<T5)。
さらに、第1、第2スカート部31,32は、図7に示すような第1、第2反ヘッド側漸増領域313,323を通る断面においても、第1、第2スカート部31,32の中央位置から第1、第2ピンボス部33,34のそれぞれに向かって、肉厚(T4、T5)が漸次増大する(T4<T5)。
図8は、前記ピン直角断面における第1、第2スカート部31,32の外周面のプロファイル形状を示し、ピストン1の温度に応じた第1、第2最大突出部315,325の変遷を表している。本図において、(a)は常温時、(b)は中負荷時、(c)は高負荷時の状態を示している。なお、本図では、前記第1、第2最大突出部315,325の変遷を明確にするため、プロファイル形状がやや誇張して図示されている。また、本図のうち、縦軸は、冠面20をゼロとしたピストン1の高さ位置(上側がピストンヘッド部2側)を示し、横軸は、シリンダ壁4をゼロとした第1、第2スカート部31,32の外周面の径方向位置を示している。
図8(a)に示すように、エンジン停止状態に相当する常温時(具体的には、環境温度が摂氏20度のとき)では、ピストンヘッド部2側は低温となり、熱膨張を生じない。したがって、第1、第2スカート部31,32の外周面は、原始プロファイル形状の通り、第1、第2反ヘッド側漸増領域313,323において、径方向の外側へ最も突出するプロファイル形状となる。すなわち、常温時では、第1、第2最大突出部315,325が、それぞれ第1、第2反ヘッド側漸増領域313,323に位置するプロファイル形状となる。
図8(b)に示すように、通常の走行状態に相当する中負荷時においては、ピストンヘッド部2側の温度の上昇に伴い、ピストン1の温度分布がピストンヘッド部2側へ移動する。その結果、第1、第2スカート部31,32の外周面が、第1、第2最薄部311,321において、径方向の外側へ最も突出するプロファイル形状となる。すなわち、中負荷時では、第1、第2最大突出部315,325が、それぞれ第1、第2最薄部311,321に位置するプロファイル形状となる。
図8(c)に示すように、急加速状態に相当する高負荷時においては、ピストンヘッド部2側の温度がさらに上昇して高温となり、ピストン1の温度分布がさらにピストンヘッド部2側へと偏倚する。つまり、高負荷時は、ピストンヘッド部2の熱膨張に伴い、このピストンヘッド部2に近い第1、第2ヘッド側漸増領域312,322も大きく膨張する。その結果、第1、第2スカート部31,32の外周面が、第1、第2ヘッド側漸増領域312,322において、径方向の外側へ最も突出するプロファイル形状となる。すなわち、高負荷時では、第1、第2最大突出部315,325が、それぞれ第1、第2ヘッド側漸増領域312,322に位置するプロファイル形状となる。
(本実施形態の作用効果)
従来の内燃機関のピストンは、スカート部の肉厚について、何ら考慮されていない。このため、例えばピストンピンの中心位置(ピンセンタの位置)や、ピストンの熱膨張など、内燃機関の仕様や運転状態によっては、スカート部がシリンダ壁に強く衝突してしまうおそれがあった。具体的には、ピンセンタの位置や熱膨張によって、シリンダ壁に対するスカート部の接触部位が変化することになるため、この接触部位を考慮してスカート部の剛性を調整する必要があった。
かかる技術的課題を有する従来の内燃機関のピストンに対し、本実施形態に係るピストン1では、以下の効果が奏せられることによって、前記従来の内燃機関のピストンの技術的課題を解決することができる。
前記ピストン1は、内燃機関のピストンにおいて、環状のリング溝21〜23を有するピストンヘッド部2と、ピンボス部であって、ピストンピンが挿入される第1ピストンピン孔330を備えた第1ピンボス部33と、前記ピストンピンが挿入される第2ピストンピン孔340を備えた第2ピンボス部34を備え、環状のリング溝21〜23の全周を通るリング溝断面に対し直角な軸線であって前記リング溝断面においてピストンヘッド部2の中心を通る軸線を第1基準軸線(中心軸線Z)としたとき、前記ピストンピンの長手方向において第1ピンボス部33が第1基準軸線(中心軸線Z)に対し一方に設けられ、第2ピンボス部34が他方に設けられている前記ピンボス部と、第1スカート部33であって、第1最薄部311と、第1ヘッド側漸増領域312と、第1反ヘッド側漸増領域313を備え、第1基準軸線(中心軸線Z)の周方向において第1ピンボス部33と第2ピンボス部34の間に設けられており、第1基準軸線(中心軸線Z)を通り前記ピストンピンの長手方向に対し直角な断面をピン直角断面とし、前記ピン直角断面における第1ピストンピン孔330の中心をピンセンタPとしたとき、第1最薄部311は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向においてピンセンタPよりもピストンヘッド部2側に設けられており、第1ヘッド側漸増領域312は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向において第1最薄部311よりもピストンヘッド部2側に設けられており、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第1スカート部31の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第1最薄部311からピストンヘッド部2側に向かって漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有しており、第1反ヘッド側漸増領域313は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向において第1最薄部311よりもピストンヘッド部2の反対側に設けられており、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第1スカート部31の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第1最薄部311からピストンヘッド部2の反対側に向かって漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有している、第1スカート部31と、第1基準軸線(中心軸線Z)の周方向において第1ピンボス部33と第2ピンボス部34の間であって第1基準軸線(中心軸線Z)に対し第1スカート部31の反対側に設けられた第2スカート部32と、を有する。
このように、本実施形態では、ピンセンタPを中心にピストン1が揺動した際に先行してシリンダ壁4と接触する軸方向位置に、最も肉厚の薄い第1最薄部311が設けられている。このため、第1スカート部31がシリンダ壁4と衝突した際、第1最薄部311が撓み易く、柔軟性に優れる結果、良好な緩衝作用が得られ、いわゆるスラップ音等の異音の発生を抑制することができる。
第1スカート部31は、第1スカート部31の外周面が、第1最薄部311において、前記ピン直角断面における第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向の外側に最も突出している。
このように、本実施形態では、ピンセンタPが、いわゆるゼロオフセットとなっている。この場合、第1スカート部31の外周面において最も径方向外側に突出した第1最薄部311がシリンダ壁4と当たり易くなるため、第1最薄部311における衝突時の緩衝効果により、スラップ音等の異音の発生をより効果的に抑制することができる。
さらには、前述のように、第1最大突出部315が第1最薄部311に位置するのは最も使用頻度の大きい中負荷時であり、この中負荷時に第1最大突出部315が位置する第1最薄部311がシリンダ壁4と当接し易くなる。したがって、最も使用頻度の大きい運転状態で、第1最薄部311による緩衝作用が得られ、スラップ音等の異音の発生を一層効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1スカート部31は、第1スカート部31よりもピストンヘッド部2の温度が高いとき、第1スカート部31の外周面が、第1ヘッド側漸増領域312において、前記ピン直角断面における第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向の外側に最も突出している。
冠面20側の燃焼室の燃焼熱によって、ピストン1はピストンヘッド部2側から温度が上昇し、第1スカート部31よりもピストンヘッド部2側の温度が高くなる。そして、この温度上昇に伴い、ピストン1は熱膨張するが、部位毎の温度差により、当該熱膨張にも差が生じる。具体的には、第1スカート部31よりもピストンヘッド部2側がより熱膨張し、第1スカート部31の中でも、第1最薄部311よりも第1ヘッド側漸増領域312がより熱膨張する。その結果、第1ヘッド側漸増領域312において、第1スカート部31とシリンダ壁4とのクリアランスが最も小さくなって、シリンダ壁4と衝突し易くなる。また、このとき、エンジンは高回転、高負荷状態となっており、シリンダ壁4に対する第1スカート部31の衝突エネルギは大きいものとなる。そこで、本実施形態では、第1ヘッド側漸増領域312について、第1最薄部311よりも大きな肉厚に設定され、剛性が高められている。このため、シリンダ壁4との衝突時におけるピストン1の姿勢の制御性が向上し、ピストン1のふらつきが抑制される結果、スラップ音等の異音の発生をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1スカート部31は、環境温度が摂氏20度のとき、第1スカート部31の外周面が、第1反ヘッド側漸増領域313において、前記ピン直角断面における第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向の外側に最も突出している。
前述したように、第1スカート部31のうちシリンダ壁4とのクリアランスが最も小さくなる部分(C1)は、ピストン1の内部温度(熱膨張)に応じて、ピストンヘッド部2の反対側からピストンヘッド部2側へと近づくように遷移する。そこで、本実施形態では、常温時(エンジン停止時)において第1最大突出部315が第1反ヘッド側漸増領域313に位置するように構成したことで、エンジンの始動後に最初にシリンダ壁4と衝突する部分を、第1最薄部311に近づけることができる。その結果、スラップ音等の異音の発生をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1スカート部31は、環境温度が摂氏20度のとき、前記ピン直角断面において、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向におけるピンセンタPの位置が、第1最薄部311と、第1スカート部31の外周面のうち第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向の外側に最も突出している部分(第1最大突出部315)との間に位置している。
このように、本実施形態では、揺動中心であるピンセンタPが第1スカート部31の第1最大突出部315と第1最薄部311との間に位置している。これにより、シリンダ壁4に対して、第1最薄部311を、より確実に先行して衝突させることができる。
また、本実施形態では、第1ヘッド側漸増領域312は、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第1スカート部31の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第1最薄部311からピストンヘッド部2側に向かって連続的に漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有しており、第1反ヘッド側漸増領域313は、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第1スカート部31の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第1最薄部311からピストンヘッド部2の反対側に向かって連続的に漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有している。
第1スカート部31の肉厚の変化が急峻な場合、その部分で応力集中が発生するおそれがあるが、本実施形態では、肉厚の変化が連続的となっているため、第1スカート部31における応力集中を緩和することができる。
また、本実施形態では、第2スカート部32は、第2最薄部321と、第2ヘッド側漸増領域322と、第2反ヘッド側漸増領域323を備え、第2最薄部321は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向においてピンセンタPよりもピストンヘッド部2側に設けられており、第2ヘッド側漸増領域322は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向において第2最薄部321よりもピストンヘッド部2側に設けられ、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第2スカート部32の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第2最薄部321からピストンヘッド部2側に向かって連続的に漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有しており、第2反ヘッド側漸増領域323は、第1基準軸線(中心軸線Z)の方向において第2最薄部321よりもピストンヘッド部2の反対側に設けられ、前記ピン直角断面において第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における第2スカート部32の厚さ(T1、T2、T3、T4、T5)が第2最薄部321からピストンヘッド部2の反対側に向かって連続的に漸増(T1<T2<T3<T4<T5)する形状を有している。
このように、本実施形態では、第1スカート部31に加え、第2スカート部32についても肉厚変化が連続的になるように構成されている。これにより、第1、第2スカート部31,32の熱膨張の均一化を図ることが可能となり、シリンダ内におけるピストン1の円滑な移動を確保することができる。
また、本実施形態では、第1スカート部31は、第1最薄部311を通り第1基準軸線(中心軸線Z)に対し直角な断面を軸直角断面としたとき、前記軸直角断面において、第1基準軸線(中心軸線Z)の径方向における肉厚が、第1基準軸線(中心軸線Z)の周方向における第1スカート部31の中央から第1ピンボス部33と第2ピンボス部34のそれぞれに向かって漸増する形状を有する。
このように、本実施形態では、第1スカート部31について、周方向においても中央部の肉厚を薄くし、その両側に向かって肉厚が漸増する構成となっている。このため、第1スカート部31の周方向の両端側においても、スラップ音等の異音の発生を抑制する効果を得ることができる。
また、本実施形態では、第1最薄部311は、第1基準軸線(中心軸線Z)の周方向の長さが第1基準軸線(中心軸線Z)の方向の長さよりも長い。
このように、本実施形態では、第1最薄部311について、周方向の長さが軸方向の長さよりも長くなるように形成されている。これにより、第1最薄部311の形状が第1スカート部31の面圧分布に合致し、第1最薄部311が当該面圧分布に合った撓み形状となる。その結果、スラップ音等の異音の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前述した本発明の作用効果を奏し得るような形態であれば、適用対象の仕様やコスト等に応じて自由に変更可能である。
特に、前記実施形態では、本発明をいわゆるゼロオフセットのピストンに適用したものを例示して説明したが、本発明は、当該ゼロオフセットのピストンのみならず、例えばピンセンタPが一方のスカート部(第1スカート部31)側に偏倚(オフセット)した、いわゆるオフセットピストンに適用することも可能である。
そして、かかるオフセットピストンに本発明を適用する場合には、第1スカート部31に作用する荷重が相対的に大きくなるため、第1スカート部31の肉厚の平均値を、第2スカート部32の肉厚の平均値よりも相対的に大きく設定することが望ましい。このように、当該オフセットピストンでは、第2スカート部32側に比べて第1スカート部31とシリンダ壁4との衝突エネルギが大きくなるため、第1スカート部31の肉厚を相対的に大きく設定することで、第1スカート部31の剛性を確保することができる。一方、第1スカート部31側に比べて衝突エネルギの小さい第2スカート部32については、第1スカート部31の肉厚を相対的に小さく設定することで、ピストン1の軽量化を図ることができる。
その他、前記オフセットピストンに本発明を適用する場合、第1スカート部31に作用する荷重が相対的に大きくなることに鑑み、本発明を第1スカート部31のみに適用し、第2スカート部32については、例えば一定(均一)の肉厚とすることも可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のピストンとしては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、当該内燃機関のピストンは、その1つの態様において、内燃機関のピストンにおいて、環状のリング溝を有するピストンヘッド部と、ピンボス部であって、ピストンピンが挿入される第1ピストンピン孔を備えた第1ピンボス部と、前記ピストンピンが挿入される第2ピストンピン孔を備えた第2ピンボス部を備え、前記環状のリング溝の全周を通るリング溝断面に対し直角な軸線であって前記リング溝断面において前記ピストンヘッド部の中心を通る軸線を第1基準軸線としたとき、前記ピストンピンの長手方向において前記第1ピンボス部が前記第1基準軸線に対し一方に設けられ、前記第2ピンボス部が他方に設けられている前記ピンボス部と、第1スカート部であって、第1最薄部と、第1ヘッド側漸増領域と、第1反ヘッド側漸増領域を備え、前記第1基準軸線の周方向において前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部の間に設けられており、前記第1基準軸線を通り前記ピストンピンの長手方向に対し直角な断面をピン直角断面とし、前記ピン直角断面における前記第1ピストンピン孔の中心をピンセンタとしたとき、前記第1最薄部は、前記第1基準軸線の方向において前記ピンセンタよりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、前記第1ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第1最薄部よりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって漸増する形状を有しており、前記第1反ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第1最薄部よりも前記ピストンヘッド部の反対側に設けられており、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって漸増する形状を有している、前記第1スカート部と、前記第1基準軸線の周方向において前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部の間であって前記第1基準軸線に対し前記第1スカート部の反対側に設けられた第2スカート部と、を有する。
前記内燃機関のピストンの好ましい態様において、前記ピンセンタは、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向において、前記ピストンの中央に位置しており、前記第1スカート部は、前記第1スカート部の外周面が、前記第1最薄部において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している。
別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1スカート部は、前記第1スカート部よりも前記ピストンヘッド部の温度が高いとき、前記第1スカート部の外周面が、前記第1ヘッド側漸増領域において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1スカート部は、環境温度が摂氏20度のとき、前記第1スカート部の外周面が、前記第1反ヘッド側漸増領域において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1スカート部は、環境温度が摂氏20度のとき、前記ピン直角断面において、前記第1基準軸線の方向における前記ピンセンタの位置が、前記第1最薄部と、前記第1スカート部の外周面のうち前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している部分との間に位置している。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1ヘッド側漸増領域は、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって連続的に漸増する形状を有しており、前記第1反ヘッド側漸増領域は、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって連続的に漸増する形状を有している。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、第2スカート部は、第2最薄部と、第2ヘッド側漸増領域と、第2反ヘッド側漸増領域を備え、前記第2最薄部は、前記第1基準軸線の方向において前記ピンセンタよりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、前記第2ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第2最薄部よりも前記ピストンヘッド部側に設けられ、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第2スカート部の厚さが前記第2最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって連続的に漸増する形状を有しており、前記第2反ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第2最薄部よりも前記ピストンヘッド部の反対側に設けられ、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第2スカート部の厚さが前記第2最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって連続的に漸増する形状を有している。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記ピンセンタは、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向において前記第1スカート部側にオフセットしており、前記第1スカート部は、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向における肉厚の平均値が、前記第2スカート部の前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向における肉厚の平均値よりも大きい。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1スカート部は、前記第1最薄部を通り前記第1基準軸線に対し直角な断面を軸直角断面としたとき、前記軸直角断面において、前記第1基準軸線の径方向における肉厚が、前記第1基準軸線の周方向における前記第1スカート部の中央から前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部のそれぞれに向かって漸増する形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、前記内燃機関のピストンの態様のいずれかにおいて、前記第1最薄部は、前記第1基準軸線の周方向の長さが前記第1基準軸線の方向の長さよりも長い。
1…ピストン、2…ピストンヘッド部、21〜23…リング溝、31…第1スカート部、311…第1最薄部、312…第1ヘッド側漸増領域、313…第1反ヘッド側漸増領域、32…第2スカート部、321…第2最薄部、322…第2ヘッド側漸増領域、323…第2反ヘッド側漸増領域、33…第1ピンボス部、330…第1ピストンピン孔、34…第2ピンボス部、340…第2ピストンピン孔、T1〜T5…スカート部の厚さ、Z…中心軸線(第1基準軸線)、P…ピンセンタ、

Claims (10)

  1. 内燃機関のピストンにおいて、
    環状のリング溝を有するピストンヘッド部と、
    ピンボス部であって、ピストンピンが挿入される第1ピストンピン孔を備えた第1ピンボス部と、前記ピストンピンが挿入される第2ピストンピン孔を備えた第2ピンボス部を備え、前記環状のリング溝の全周を通るリング溝断面に対し直角な軸線であって前記リング溝断面において前記ピストンヘッド部の中心を通る軸線を第1基準軸線としたとき、前記ピストンピンの長手方向において前記第1ピンボス部が前記第1基準軸線に対し一方に設けられ、前記第2ピンボス部が他方に設けられている前記ピンボス部と、
    第1スカート部であって、第1最薄部と、第1ヘッド側漸増領域と、第1反ヘッド側漸増領域を備え、前記第1基準軸線の周方向において前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部の間に設けられており、前記第1基準軸線を通り前記ピストンピンの長手方向に対し直角な断面をピン直角断面とし、前記ピン直角断面における前記第1ピストンピン孔の中心をピンセンタとしたとき、
    前記第1最薄部は、前記第1基準軸線の方向において前記ピンセンタよりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、
    前記第1ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第1最薄部よりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって漸増する形状を有しており、
    前記第1反ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第1最薄部よりも前記ピストンヘッド部の反対側に設けられており、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって漸増する形状を有している、
    前記第1スカート部と、
    前記第1基準軸線の周方向において前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部の間であって前記第1基準軸線に対し前記第1スカート部の反対側に設けられた第2スカート部と、
    を有することを特徴とする内燃機関のピストン。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記ピンセンタは、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向において、前記ピストンの中央に位置しており、
    前記第1スカート部は、前記第1スカート部の外周面が、前記第1最薄部において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している、
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1スカート部は、前記第1スカート部よりも前記ピストンヘッド部の温度が高いとき、前記第1スカート部の外周面が、前記第1ヘッド側漸増領域において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出していることを特徴とする内燃機関のピストン。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1スカート部は、環境温度が摂氏20度のとき、前記第1スカート部の外周面が、前記第1反ヘッド側漸増領域において、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出していることを特徴とする内燃機関のピストン。
  5. 請求項4に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1スカート部は、環境温度が摂氏20度のとき、前記ピン直角断面において、前記第1基準軸線の方向における前記ピンセンタの位置が、前記第1最薄部と、前記第1スカート部の外周面のうち前記第1基準軸線の径方向の外側に最も突出している部分との間に位置していることを特徴とする内燃機関のピストン。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1ヘッド側漸増領域は、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって連続的に漸増する形状を有しており、
    前記第1反ヘッド側漸増領域は、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第1スカート部の厚さが前記第1最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって連続的に漸増する形状を有している、
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  7. 請求項6に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    第2スカート部は、第2最薄部と、第2ヘッド側漸増領域と、第2反ヘッド側漸増領域を備え、
    前記第2最薄部は、前記第1基準軸線の方向において前記ピンセンタよりも前記ピストンヘッド部側に設けられており、
    前記第2ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第2最薄部よりも前記ピストンヘッド部側に設けられ、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第2スカート部の厚さが前記第2最薄部から前記ピストンヘッド部側に向かって連続的に漸増する形状を有しており、
    前記第2反ヘッド側漸増領域は、前記第1基準軸線の方向において前記第2最薄部よりも前記ピストンヘッド部の反対側に設けられ、前記ピン直角断面において前記第1基準軸線の径方向における前記第2スカート部の厚さが前記第2最薄部から前記ピストンヘッド部の反対側に向かって連続的に漸増する形状を有している、
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  8. 請求項6に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記ピンセンタは、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向において前記第1スカート部側にオフセットしており、
    前記第1スカート部は、前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向における肉厚の平均値が、前記第2スカート部の前記ピン直角断面における前記第1基準軸線の径方向における肉厚の平均値よりも大きい、
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  9. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1スカート部は、前記第1最薄部を通り前記第1基準軸線に対し直角な断面を軸直角断面としたとき、前記軸直角断面において、前記第1基準軸線の径方向における肉厚が、前記第1基準軸線の周方向における前記第1スカート部の中央から前記第1ピンボス部と前記第2ピンボス部のそれぞれに向かって漸増する形状を有することを特徴とする内燃機関のピストン。
  10. 請求項9に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1最薄部は、前記第1基準軸線の周方向の長さが前記第1基準軸線の方向の長さよりも長いことを特徴とする内燃機関のピストン。
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