JP2021088698A - 粘着シート、積層シート、フレキシブル画像表示装置部材及びフレキシブル画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような表示装置では、カバーレンズ、円偏光板、タッチフィルムセンサー、発光素子等の複数の部材シートが、透明な粘着シートで貼り合された積層構造をしており、ある粘着シートに焦点を当てると、第1の部材シートと粘着シートが積層された積層シートとみなすことができる。
従って、折り畳み可能な屈曲性画像表示装置は、タッチパネル操作を想定し、手指やタッチペンが接触しても表面が割れない耐衝撃性や、歪が生じても解放された後に早急に歪が取り除かれて初期状態まで回復する復元性が求められる。
さらに近年のセンサーの大型化や狭額縁化に伴い、銅配線、銀メッシュ電極、銀ナノワイヤー透明電極など、より一層腐食しやすい金属部材を備えた表示装置や入力装置が増えている。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が、1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
本発明の実施形態の一例に係る粘着シート(以下、「本粘着シート」と称することがある。)は、下記(1)及び(2)の要件を満たす。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が、1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
本発明の実施形態の一例に係るフレキシブル画像表示装置部材(以下、「本フレキシブル画像表示装置部材」と称することがある。)は、2つのフレキシブル部材が粘着層を介して貼り合わされた構成を有し、前記粘着層(以下、「本粘着層」と称することがある。)が、下記(1)及び(2)の要件を満たす。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が、1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
なお、本粘着層は、その形態に制限はなく、予めシート状に成形されたシート状粘着製品が本フレキシブル画像表示装置部材に貼り合わされて形成されたものであっても、本フレキシブル画像表示装置部材に粘着層が直接形成されたものであってもよい。
先ず、本粘着シート及び本粘着層について説明する。
本粘着シート及び本粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が、1.5以上であることが好ましく、1.6以上であるのがより好ましく、1.7以上であるのがさらに好ましい。
tanδ(max)を上記範囲とすることで、例えば本粘着シート又は本粘着層を部材シートに貼着して積層シート或いはフレキシブル画像表示装置部材を形成した際、常温から高温において、積層シート及びフレキシブル画像表示装置部材の折り曲げ時の層間応力を小さくすることができ、接触や加圧による衝撃を受けても、粘着シート又は粘着層で衝撃吸収するため、衝撃による部材シート及びフレキシブル画像表示装置部材の傷つきを防ぐことができる。
但し、この方法に限定するものではない。
本粘着シート及び本粘着層の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))を1.0MPa以下とすることで、低温での折り曲げ時の層間応力を小さくすることができ、部材シート又はフレキシブル部材のデラミや割れを抑制することができる。
しかし、貯蔵剪断弾性率G’(−20℃))が1.0MPa以下であれば、低温で折り曲げ操作をしても、部材シート又はフレキシブル部材の割れを防止することができる。
他方、当該貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))の下限値に関しては、形状維持の観点から、0.004MPa以上であるのが好ましい。
なお、本粘着シート及び本粘着層の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.20MPa未満であっても、損失正接(tanδ(60℃))が大きい場合は、本粘着シート又は本粘着層が高温屈曲時にクリープ変形することになる。
しかしながら、損失正接(tanδ(60℃))を0.60以下とすることで、クリープ変形を抑えることができ、折り曲げ状態から開いた際の復元性も良好にできる。
本粘着シート及び本粘着層の周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点は、−25℃以下にあるのが好ましい。
当該損失正接(tanδ)の極大点は、ガラス転移温度(Tg)と解釈することができ、ガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあることで、本粘着シート及び本粘着層の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))を1.0MPa以下に調整しやすい。
損失正接(tanδ)の「極大点」とは、tanδ曲線におけるピーク値、すなわち微分した際に正(+)から負(−)に変化する変曲点の中で、所定範囲或いは全体範囲において最大の値を持つ点の意味である。
本粘着シート及び本粘着層について、3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が、1.0未満であることが好ましい。
但し、クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)の調整方法は、これらの方法に限定されるものではない。
り、部材シートへのストレスの低減化が重要となっている。
ここで、画像表示装置に含まれ、本粘着シート及び本粘着層に貼着される部材シートとしては、例えばシクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を主成分とするシートを挙げることができる。
中でも環状オレフィン樹脂を主成分とするシートの25℃の引張強度は、厚み100μmで40MPa〜60MPaと低く、このような引張強度が低い部材シートを用いた積層シートの場合、折り曲げ時に割れが生じやすく、従来技術の範囲では割れを解消することが困難であった。
かかる観点から、前記クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)は1.0未満であるのが好ましく、中でも0.9以下、その中でも0.8以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート及び本粘着層は、金属元素の含有量(二種類以上の金属元素を含有する場合はその合計含有量)が1000ppm未満であるのが好ましく、中でも800ppm以下であるのがより好ましく、中でも600ppm以下、その中でも400ppm以下であるのが特に好ましい。
上記金属元素としては、粘着剤に含まれる金属成分であり、かつ、腐食硬化をしやすいという観点から、Fe、Zn、Zr、Bi、Al及びSnからなる群から選択される一種又は二種以上であるのが好ましい。
この際、定量下限値(50ppm)以上検出された元素の総量を用いることができる。
但し、これらの方法に限定するものではない。
本粘着シート及び本粘着層のゲル分率は、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることがより好ましい。
本粘着シート及び本粘着層のゲル分率が70%以上であることにより、形状を十分に保持することができる。
本粘着シート及び本粘着層の全光線透過率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることがより好ましい。
本粘着シート及び本粘着層のヘイズが1.0%以下であることにより、画像表示装置用の用途に使用することができる。
本粘着シート及び本粘着層のヘイズを上記範囲にするためには、本粘着シート及び本粘着層が有機粒子等の粒子を含まないことが好ましい。
本粘着シート及び本粘着層の厚みは、特に制限されるものではなく、その厚みが5μm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1000μm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本粘着シート及び本粘着層の厚みは、5μm以上であるのが好ましく、中でも8μm以上、特に10μm以上であるのがより好ましい。
一方、上限に関しては、1000μm以下であるのが好ましく、中でも500μm以下、特に250μm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート及び本粘着層は、(メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び後述する硬化性化合物、を含む樹脂組成物を硬化して形成されることが好ましい。
硬化前成分としてアクリル系(共)重合体を含むことで、本粘着シート及び本粘着層の接着力及び凝集力を高めることができる。
また、「(共)重合体」とは、単独重合体及び共重合体をそれぞれ包括する意味である。
アクリル系(共)重合体の構成モノマーとなる単官能アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレート以外に、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリレート、アミド基含有(メタ)アクリレート等の官能基を有する(メタ)アクリレートを挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレート(a1)のアルキル炭素数が4〜20の範囲内であれば、粘着シートのガラス転移温度を上記の範囲に調整しやすくなる。分岐構造であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が大きい場合でも結晶性がなく低いガラス転移温度であるので、特に好ましい。
アクリル系(共)重合体の構成モノマーとして、上記単官能(メタ)アクリレート(a1)の他、複数の(メタ)アクリレート基を有する多官能(メタ)アクリレートを含有していてもよい。
上記したアルキル(メタ)アクリレートに加えて、多官能ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として選択することで、適切なネットワーク形成をしやすくなる。
したがって、アクリル系(共)重合体として、多官能ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として含むウレタンアクリル系(共)重合体を使用することが好ましい。
特に架橋密度を上げ過ぎず、且つ貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))を0.20MPa未満にする観点から、多官能(メタ)アクリレート(a2)は、2〜3個の(メタ)アクリレート基を有する2〜3官能のウレタン(メタ)アクリレートがより好ましく、2官能ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
中でも、透明性に優れ、耐久性に優れることから、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオールが好ましく、特に好ましくは、高温高湿度条件下でも白濁を生じないという観点からポリカーボネートジオール、水添ポリブタジエンポリオールを挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
本粘着シートは、上記以外の(メタ)アクリレート成分をアクリル系(共)重合体のモノマー成分として含有することができる。
例えば、部材シート又はフレキシブル部材との密着性を向上させるために、極性官能基を有するモノマーを含有することが好ましい。
また、上記単官能モノマー以外にも2官能以上のアクリレートを含有してもよい。
硬化性化合物は、熱又は光照射により硬化する性質を有する化合物である。本粘着シート及び本粘着層において、硬化性化合物は上記アクリル系共重合体と架橋構造を形成していることが好ましい。
なお、「架橋構造を形成している」とは、ポリマー鎖が化学結合を介して架橋している場合のみならず、ポリマー鎖内又はポリマー鎖間の水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス力等の相互作用による非共有結合によって(疑似)架橋している場合も含む。
特に硬化性化合物は(メタ)アクリレートであることが好ましく、とりわけ、単官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。
なお、ここで単官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を一つ有する(メタ)アクリレートをいう。
硬化性化合物がかかる範囲のガラス転移温度を有することにより、上記アクリル系(共)重合体のガラス転移温度を比較的高く設定することができるようになる。
したがって、本粘着シート及び本粘着層が、接着性を担保しながら、かつ、曲げ変形時の座屈に耐える柔軟性を付与し、耐屈曲性を兼備できるという、特に優れた効果を奏することができる。
とりわけ、質量平均分子量5,000以上、より好ましくは7,000以上、さらに好ましくは9,000以上のグリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。このようなウレタン(メタ)アクリレートを用いることで、被着体への良好な濡れ性も付与することができる。
かかる観点から、硬化性化合物は、前記(メタ)アクリル系(共)重合体100質量部に対して15質量部を超え75質量部未満の割合で含有されるのが好ましく、その中でも20質量部以上或いは70質量部以下、その中でも30質量部以上或いは65質量部以下の割合で含有されるのが好ましい。
硬化性化合物を硬化させて本粘着シート又は本粘着層を得るために用いるラジカル開始剤としては、例えば紫外線や可視光線等の光、より具体的には、波長200nm〜780nmの光を照射することにより活性なラジカル種を発生する化合物を、好ましい例として挙げることができる。
また、その上限値としては、前記(メタ)アクリル系(共)重合体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましく、2質量部以下であることが最も好ましい。
本粘着シート及び本粘着層は、上記アクリル系(共)重合体及び硬化性化合物以外の成分(「その他成分」とも称する)を含有することができる。その他成分については特に制限されず、本粘着シート及び本粘着層は、他のモノマー成分やポリマー成分を含有していてもよい。
防錆剤の種類としては、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類が特に好ましく、タッチパネル上の透明電極が腐食するのを防止することができる。
好ましい添加量は本粘着シート及び本粘着層に対して0.01〜5質量%であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは3質量%以下であるのがさらに好ましい。
シランカップリング剤の種類としては、グリシジル基を含有する物や、(メタ)アクリル基、ビニル基を有するものが特に好ましい。
これらを含有することで、粘着シート及び本粘着層を用いて積層体にした際に、部材シート又はフレキシブル部材との密着性が向上し、湿熱環境下での発泡現象を抑制することができる。
好ましいシランカップリング剤の含有量は、本粘着シート及び本粘着層に対して0.01〜3質量%であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは1質量%以下であるのがさらに好ましい。被着体によっては、シランカップリング剤は0.01質量%の含有量であっても効果を発現することができる。
一方で、3質量%以下に調整することで脱アルコールによる発泡を抑えることができる。
これら添加剤の量は、典型的には、粘着シート及び本粘着層の硬化に悪影響を与えないように、又は粘着シート及び本粘着層の物理的特性に悪影響を与えないように選択するのが好ましい。
本粘着シートは、ディスプレイ部材を構成する部材(「ディスプレイ部材」とも称する)、とりわけ、ディスプレイを作製するのに用いるディスプレイ用のフレキシブル部材の貼合に使用することが好ましく、フレキシブルディスプレイを作製するのに用いるフレキシブルディスプレイ用の粘着部品として使用することが特に好ましい。
なお、フレキブル部材については、後述するものと同一のものを使用することができる。
次に、本フレキシブル画像表示装置部材の構成要素のうち、本粘着層以外の要素について説明する。
本フレキシブル画像表示装置部材を構成するフレキシブル部材としては、例えば有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルディスプレイ、カバーレンズ(カバーフィルム)、偏光板、偏光子、位相差フィルム、バリアフィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、電極フィルム、透明導電性フィルム、金属メッシュフィルム、タッチセンサーフィルム等のディスプレイ用のフレキシブル部材を挙げることができる。これらのうちのいずれか1種又は2種のうちの2つを組み合わせて使用すればよい。例えばフレキシブルディスプレイと、その他のフレキシブル部材との組み合わせや、カバーレンズと、その他のフレキシブル部材との組み合わせを挙げることができる。
ここで「主成分」とは、フレキブル部材を構成する成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的にはフレキシブル部材を形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、55質量%以上、中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
また、フレキブル部材は、薄膜ガラスからなるものであってもよい。
他方、引張強度がやや低いフレキシブル部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本フレキシブル画像表示装置部材は、このような引張強度がやや低い材料からなるフレキシブル部材を有していても、本粘着層の作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
本発明の実施形態の一例に係る積層シート(以下、「本積層シート」と称することがある。)は、上述した本粘着シート又は本粘着層の少なくとも片面に、(3)の要件を満たす部材シートを備える。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900
MPaである。
この際、第2の部材シートも上記(3)の要件を満たすことが好ましい。
第1の部材シートと第2の部材シートは同じでもよいし、異なるものでもよい。
よって、本積層シートの厚みは、0.01mm以上であるのが好ましく、中でも0.03mm以上、特に0.05mm以上であるのがより好ましい。一方、上限に関しては、1.0mm以下であるのが好ましく、中でも0.7mm以下、特に0.5mm以下であるのがさらに好ましい。
フレキシブル画像表示装置の構成や本粘着シート又は本粘着層の位置にも依るが、第1の部材シート及び第2の部材シートとしては、カバーレンズ、偏光板、位相差フィルム、バリアフィルム、タッチセンサーフィルム、発光素子等を挙げることができる。
ここで「主成分」とは、部材シートを構成する成分の中で、最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的には部材シート又は該部材シートを形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、55質量%以上、中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
他方、引張強度がやや低い部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。本積層シートは、このような引張強度がやや低い材料からなる部材シートを有していても、粘着シートの作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
次に、本粘着シート、本積層シートの製造方法について説明する。但し、以下の説明は、本粘着シート及び本積層シートを製造する方法の一例であり、本粘着シート及び本積層シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
また、本粘着層の作製においては、上記と同様にして本粘着層形成用樹脂組成物を調整し、これを部材シート又はフレキシブル部材上にコーティングし、当該樹脂組成物を硬化させることにより、本粘着層を形成すればよい。
但し、この方法に限定するものではない。
但し、このような製造方法に限定するものではない。
なお、種々の原料を混合する際、シランカップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにブレンドしてから混練機に供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製し供給してもよい。
この際、第1の部材シート乃至第2の部材シートに本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を塗布して重合させてもよいし、本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を重合させて貼着してもよい。
特に、本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を成形体、例えばシート体に成形したものに、熱及び/又は活性エネルギー線を照射することにより、本粘着シート又は本粘着層を製造することができる。
ここで、照射する活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線、可視光線などを挙げることができ、中でも光学装置構成部材へのダメージ抑制や反応制御の観点から紫外線が好適である。
ラジカル開始剤として水素引抜開始剤を用いた場合、アクリル系(共)重合体からも水素引抜反応を起こして、光硬化性化合物のみならずアクリル系(共)重合体も架橋構造に取り込まれ、架橋点が多い架橋構造を形成することができる。従って、本粘着シート又は本粘着層は水素引抜開始剤を用いて硬化してなるものであることが好ましい。
コーティング手法を用いた場合、上記の活性エネルギー線照射硬化の他、熱硬化させることにより本粘着シートを得ることもできる。
また、必要に応じて、エンボス加工や種々の凹凸(円錐や角錐形状や半球形状など)加工を行ってもよい。また、各種部材シートへの接着性を向上させる目的で、表面にコロナ処理、プラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行ってもよい。
本フレキシブル画像表示装置部材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、上述のように、本粘着層形成用の樹脂組成物をフレキブル部材上に塗布して形成しても良いし、予め当該樹脂組成物を用いてシート状に成形した後に、フレキブル部材と貼合しても良い。
本積層シートを組み込むことで、例えば本積層シートを他の画像表示装置構成部材に積層することで、本積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置を形成することができる。
フレキシブル画像表示装置とは、繰り返し折り曲げても折り曲げの跡を残さず、折り曲げを解放した際には折り曲げる前の状態まで素早く回復することができ、折り曲げても歪みなく画像を表示できる可能な画像表示装置を言う。
より具体的には、屈曲半径が25mm以上の湾曲固定形状が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材からなる画像表示装置をいう。
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
先ず、実施例・比較例で調製した樹脂組成物の原料の詳細について説明する。
・2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び4−ヒドロキシアクリレートからなるアクリル系共重合体(質量平均分子量:約70万)
・ウレタンアクリレート;プロピレングリコール骨格含有単官能ウレタンアクリレート、PEM−X264(AGC社製)、質量平均分子量:約10,000、ガラス転移温度:−53℃
・Baxenden社製Trixeneブロックイソシアネート品番「7982」
4.熱硬化触媒
・楠本化成社製「K−KAT XK672」(金属成分としてZnとZrを含む触媒)
・4−メチルベンゾフェノン(水素引抜型開始剤)
6.シランカップリング剤
・信越シリコーン社製「KBM403」
7.防錆剤
・1,2,3−ベンゾトリアゾール
8.溶剤
・酢酸エチル
9.アクリル系粘着シート
・市販品のアクリル系粘着シート(厚み:50μm)
比較例1では、以下のようにして粘着シートを得た。
市販品のアクリル系粘着シートを、シリコーン離型処理された厚さ100μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)上に、展開した。
実施例1〜2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して溶剤を含んだ樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された前述の厚さ100μmの離型フィルム上に、樹脂組成物の厚みが220μmとなるようにシート状に展開した。
次に、離型フィルムと共に当該シート状の樹脂組成物を90℃に加熱した乾燥機内に入れて10分保持し、樹脂組成物が含有する溶剤を揮発させた。
さらに、溶剤を乾燥させた当該シート状の樹脂組成物の上に、シリコーン離型処理された前述の厚さ75μmの離型フィルムを積層して積層体を形成し、メタルハライドランプ照射装置(ウシオ電機社、UVC−0516S1、ランプUVL−8001M3−N)を用いて、離型フィルムを通して前記樹脂組成物に対して、波長365nmの照射量が積算で表1に記載の値となるように光照射を行い、50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された粘着シート積層体を得た。
比較例2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して溶剤を含んだ樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された前述の厚さ100μmの離型フィルム上に、樹脂組成物の厚みが220μmとなるようにシート状に展開した。
次に、離型フィルムと共に当該シート状の樹脂組成物を90℃に加熱した乾燥機内に入れて10分保持し、樹脂組成物が含有する溶剤を揮発させた。さらに、溶剤を乾燥させた当該シート状の樹脂組成物の上に、シリコーン離型処理された前述の厚さ75μmの離型フィルムを積層して積層体を形成し、積層体を140℃に加熱した電気炉内に入れて60分保持して熱処理を行い、50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された粘着シート積層体を得た。
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)の測定・評価を次のように行った。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで厚さ1.0mmの積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。上記サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)を用いて、以下の条件で3,000Paの応力を印加し続け、クリープコンプライアンスJ(t)(MPa−1)を測定した。その測定結果から、3,000Paの応力が印加された時の値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後までに測定された最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)を導出した。
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート
・測定温度:25℃
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで厚さ1.0mmの積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。上記サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)を用いて、以下の測定条件下で、貯蔵剪断弾性率(G’)及び損失正接(tanδ)を測定した。
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート、
・歪み:0.1%
・周波数:1Hz
・測定温度:−60〜100℃
・昇温速度:5℃/分の条件
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、約0.1gの粘着シート(サンプル)を採取し、酢酸エチルに24時間浸透させた後、75℃で4.5時間乾燥させ、その後に残留したゲル成分の質量分率を求めゲル分率とした。
粘着樹脂約0.2gをテフロン(登録商標)製分解容器に秤取り、電子工業用硝酸を加えてマイルストーンゼネラル社製マイクロウェーブ分解装置ETHOS−UPにて加圧分解後、メルク社製超純水製造装置で精製した超純水で全量を50mlとしたものを検液として使用した。
上記検液に対し、アジレント社製高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)を使用して、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法と絶対検量線法で粘着剤中の金属成分の定量を行った。
なお、金属成分含有量としては、定量下限値(50ppm)以上検出された元素の総量を用いた。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体の離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面に第1の部材シート及び第2の部材シートをハンドロールにより貼り合わせ、積層シート(サンプル)を得た。
この際、実施例及び比較例では、第1の部材シート及び第2の部材シートとしてポリイミドフィルム(宇部興産社製「ユーピレックス50S」厚さ50μm)を用いた。
実施例・比較例で得た粘着シート(サンプル)を用いて上記のように作製した積層シート(サンプル)を次のように評価した。
積層シート(サンプル)の両面の離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面にポリイミドフィルム(宇部興産社製「ユーピレックス50S」厚さ50μm)をハンドローラーで貼り合わせ、ポリイミドフィルム/粘着シート(サンプル)/ポリイミドフィルムで構成される積層体を作製した。作製した積層体を、金属板上に設置した感圧紙の上に重ねた。さらにステンレス製の球(5g)を用意し、ステンレス製の球を積層体上に、所定の高さから落下させた。落下させた後、感圧紙から積層体を取り除き、感圧紙に記録された、球のバウンド回数を数えた。
評価:「〇」バウンド回数が1回以下のものを耐衝撃性が良好とした。
評価:「×」バウンド回数が2回以上のものを耐衝撃性が不十分とした。
積層シート(サンプル)の両面の離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面にポリイミドフィルム(宇部興産社製「ユーピレックス50S」厚さ50μm)をハンドローラーで貼り合わせ、ポリイミドフィルム/粘着シート(サンプル)/ポリイミドフィルムで構成される積層体を作製した。作製した積層体を曲率半径R=3mmにて屈曲し、室温下(23℃)で3時間保管後、治具を開いて復元性を評価した。同様に部材シート(CPIフィルム)のみの復元性を確認したところ、フィルムの内角度は治具を開いて5秒後に90°以上に回復した。
評価:「×」治具を開いて5秒後にフィルムの内角度が90℃以上に回復しなかった。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から、一方の離型フィルムを取り除き、裏打ちフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製「コスモシャインA4300」、厚さ100μm)をハンドローラーにて粘着シート(サンプル)にロール圧着した。続いてもう一方の離型フィルムを取り除き、TPK社製の銀ナノワイヤー(40nm径)シートの、銀ナノワイヤーコート面に、ハンドローラーにてロール圧着した。これを、85℃85%RHに制御した恒温恒湿槽に入れて、300時間後のシート抵抗値の上昇率を測定した。
シート抵抗値の測定にはナプソン社製「EC−80」を用いた。なお、下記の評価基準で評価した。
評価「×」:300時間後にシートの抵抗値上昇率が10%以上
しかし、クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0以上である比較例1の積層シートでは、残留歪試験において良好な結果が得られなかった。さらに周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が1.5未満の比較例1では耐衝撃性試験において良好な結果が得られなかった。
イソシアネートの熱架橋反応による得られた比較例2の粘着シートは、金属成分含有量は熱架橋反応に必要な触媒に含まれる金属成分により1800ppmと高く、金属腐食性試験において300時間後にシートの抵抗値上昇率が10%以上となり不良となった。従って、比較例2の粘着シートは耐衝撃性試験及び残留歪試験の評価を行わなかった。
Claims (26)
- 下記(1)及び(2)の要件を満たす粘着シート。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。 - 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる−20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下である請求項1に記載の粘着シート。
- 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点が−25℃以下である請求項1又は2に記載の粘着シート。
- ゲル分率が70%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着シート。
- (メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び硬化性化合物を含む樹脂組成物から形成される請求項1〜4のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記樹脂組成物が、ラジカル開始剤を含む請求項5に記載の粘着シート。
- 前記硬化性化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートである請求項5又は6に記載の粘着シート。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、グリコール骨格を有する(メタ)アクリレートである請求項7に記載の粘着シート。
- 金属元素の含有量が1000ppm未満である請求項1〜7のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記金属元素が、Fe,Zn,Zr,Bi,Al及びSnからなる群から選択される一種又は二種以上である請求項9に記載の粘着シート。
- 2つのフレキシブル部材が粘着層を介して貼り合わされた構成を有するフレキシブル画像表示装置部材であって、
前記粘着層は、(1)及び(2)の要件を満たす、フレキシブル画像表示装置部材。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。 - 前記粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる−20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下である請求項11に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点が−25℃以下である請求項11又は12に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、ゲル分率が70%以上である請求項11〜13のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、(メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び硬化性化合物を含む樹脂組成物から形成される請求項11〜14のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記樹脂組成物が、ラジカル開始剤を含む請求項15に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記硬化性化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートである請求項15又は16に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、グリコール骨格を有する(メタ)アクリレートである請求項17に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、金属元素の含有量が1000ppm未満である請求項11〜17のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記金属元素が、Fe,Zn,Zr,Bi,Al及びSnからなる群から選択される一種又は二種以上である請求項19に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記2つのフレキシブル部材の少なくとも一方が、(3)の要件を満たす、請求項11〜20のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の粘着シートの少なくとも片面に、(3)の要件を満たす部材シートを備えた積層シート。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 粘着層の少なくとも片面に部材シートを備えた積層シートであって、
前記粘着層は、下記(1)及び(2)の要件を満たし、
前記部材シートは、下記(3)の要件を満たす、積層シート。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失弾性率の−60℃〜25℃の温度範囲での最大値(tanδ(max))が1.5以上である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 前記部材シートの主成分が、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂からなる群から選択される一種又は二種以上の樹脂であることを特徴とする請求項22又は23に記載の積層シート。
- 前記部材シートが、薄膜ガラスである請求項22又は23に記載の積層シート。
- 請求項22〜25のいずれかに記載の積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置。
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