JP2019044152A - 粘着シートおよび表示体 - Google Patents

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Abstract

【課題】段差追従性および耐ブリスター性の両方に優れる粘着性組成物、粘着シートおよび表示体を提供する。【解決手段】一の表示体構成部材21と、他の表示体構成部材22とを貼合する粘着剤層11を備えた粘着シート1であって、一の表示体構成部材21および他の表示体構成部材22の少なくとも一方が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、粘着剤層11が、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物とを含有する活性エネルギー線硬化性粘着剤からなり、紫外線遮蔽性部材越しに、380〜450nmの波長領域に実質的な強度の発光を有する活性エネルギー線を、上記粘着剤層11に対して1000mJ/cm2の光量にて照射して、活性エネルギー線硬化性粘着剤を硬化させたときに、当該硬化後の粘着剤のゲル分率が、60%以上、100%未満となる粘着シート1。【選択図】図1

Description

本発明は、表示体構成部材を貼合するための無溶剤型粘着性組成物および粘着シート、ならびに表示体構成部材を貼合してなる表示体に関するものである。
近年の携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末等の各種モバイル電子機器は、液晶素子、発光ダイオード(LED素子)、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子等を有する表示体モジュールを使用した表示体(ディスプレイ)を備えている。
かかるディスプレイにおいては、通常、表示体モジュールの表面側に保護パネルが設けられている。保護パネルと表示体モジュールとの間には、外力により保護パネルが変形したときにも、変形した保護パネルが表示体モジュールにぶつからないように、空隙が設けられている。
しかしながら、上記のような空隙、すなわち空気層が存在すると、保護パネルと空気層との屈折率差、および空気層と表示体モジュールとの屈折率差に起因する光の反射損失が大きく、ディスプレイの画質が低下するという問題がある。
そこで、保護パネルと表示体モジュールとの間の空隙を粘着剤層で埋めることにより、ディスプレイの画質を向上させることが提案されている。ただし、保護パネルの表示体モジュール側には、額縁状の印刷層が段差として存在することがある。粘着剤層がその段差に追従しないと、段差近傍で粘着剤層が浮いてしまい、それにより光の反射損失が生じる。そのため、上記の粘着剤層には、段差追従性が要求される。
上記の課題を解決するために、特許文献1は、紫外線架橋性部位(ベンゾフェノン構造)を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの(メタ)アクリル共重合体を含んでなり、紫外線架橋前後の貯蔵弾性率が規定された紫外線架橋性粘着シートを開示している。かかる紫外線架橋性粘着シートは、被着体を貼合した後、紫外線照射を行うことにより、架橋反応を進行させて凝集力を高くするものである。当該紫外線架橋性粘着シートは、被着体に貼付する段階、すなわち紫外線架橋前の段階では、貯蔵弾性率が低いため、被着体の段差に追従しやすい。なお、上記紫外線架橋性粘着シートの粘着剤を形成するための重合溶液はメチルエチルケトンで稀釈されていることから、当該粘着剤は溶剤型の粘着剤である。
特開2011−184582号公報
しかしながら、上記のような紫外線架橋性粘着シートでは、保護パネルの種類によっては活性エネルギー線硬化性粘着剤が十分に硬化せず、耐久条件下で問題が生じることがあった。例えば、高温高湿条件を施したときに、段差近傍に気泡が発生したり、保護パネルであるプラスチック板からアウトガスが発生して気泡、浮き、剥がれ等のブリスターが発生したりすることがあった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、段差追従性および耐ブリスター性の両方に優れる粘着性組成物、粘着シートおよび表示体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合する粘着剤層を形成するための無溶剤型粘着性組成物であって、前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有することを特徴とする無溶剤型粘着性組成物を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る無溶剤型粘着性組成物の塗布層に活性エネルギー線を所定量照射すると、光重合開始剤(B)が開裂し、それによって活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応がある程度進行し、半硬化状態の粘着剤層が形成される。この粘着剤層は、完全硬化しておらず柔軟性を有するため、初期の段差追従性に優れる。次に、上記粘着剤層を介して一の表示体構成部材と他の表示体構成部材とを貼合した後に、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材を通して粘着剤層に対して活性エネルギー線を照射すると、光重合開始剤(B)を開裂させるための波長の活性エネルギー線が紫外線遮蔽性部材に遮蔽されず、光重合開始剤(B)が問題なく開裂する。その結果、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応が良好に進行し、粘着剤層が完全硬化状態となる。かかる完全硬化状態の硬化後粘着剤層は、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性に優れる。
上記発明(発明1)においては、前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、プラスチック板からなることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記一の表示体構成部材が、少なくとも貼合される側の面に段差を有することが好ましい(発明3)。
第2に本発明は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合するための粘着剤層を備えた粘着シートであって、前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、前記粘着剤層が、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、前記活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有する活性エネルギー線硬化性粘着剤からなることを特徴とする粘着シートを提供する(発明4)。
上記発明(発明4)においては、前記活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率が、30%以上、75%以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明4,5)においては、前記粘着シートが、2枚の剥離シートを備えており、前記粘着剤層が、前記2枚の剥離シートの剥離面と接するように前記剥離シートに挟持されていることが好ましい(発明6)。
第3に本発明は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材と、前記一の表示体構成部材と前記他の表示体構成部材とを互いに貼合する硬化後粘着剤層とを備えた表示体であって、前記一の表示体構成部材が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、前記他の表示体構成部材が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であるか、前記他の表示体構成部材側からは前記硬化後粘着剤層に紫外線が到達しない構成となっており、前記硬化後粘着剤層が、活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を硬化させたものであることを特徴とする表示体を提供する(発明7)。
上記発明(発明7)においては、前記硬化後粘着剤層を構成する硬化後粘着剤のゲル分率が、60%以上、100%未満であることが好ましい(発明8)。
上記発明(発明7,8)においては、前記硬化後粘着剤層を構成する硬化後粘着剤のゲル分率から、前記活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率を差し引いた値が、5ポイント以上であることが好ましい(発明9)。
第4に本発明は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合するための粘着剤層を備えた粘着シートの製造方法であって、前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有する無溶剤型粘着性組成物を塗工し、活性エネルギー線照射することにより、一部の前記活性エネルギー線硬化性成分(A)を硬化させて、活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を形成することを特徴とする粘着シートの製造方法を提供する。
第5に本発明は、一の表示体構成部材と他の表示体構成部材とを、前記粘着シート(発明4〜6)の粘着剤層を介して貼合してなる積層体を作製し、前記紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材を通して前記積層体の前記粘着剤層に対して活性エネルギーを照射し、前記粘着剤層を硬化させて硬化後粘着剤層とすることを特徴とする表示体の製造方法を提供する。
本発明に係る無溶剤型粘着性組成物、粘着シートおよび表示体は、段差追従性および耐ブリスター性の両方に優れる。
本発明の一実施形態に係る粘着シートの断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔無溶剤型粘着性組成物〕
本発明の一実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物(以下「無溶剤型粘着性組成物P」という場合がある。)は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合する粘着剤層を形成するための無溶剤型粘着性組成物である。それら一の表示体構成部材および他の表示体構成部材の少なくとも一方は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材である。ここで、本実施形態における紫外線遮蔽性部材は、波長360nmの光線透過率が20%以下であり、波長390nmの光線透過率が10%以上であり、波長390nmの光線透過率の方が波長360nmの光線透過率よりも大きいものである。本明細書における光線透過率の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。なお、表示体および表示体構成部材については、後述する。
本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pを使用する場合、まず当該無溶剤型粘着性組成物を所望の対象物(例えば剥離シートの剥離面)に塗工し、その塗布層に所定量の活性エネルギー線を照射することにより、一部の活性エネルギー線硬化性成分(A)を硬化(一次硬化)させて、活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を形成し、当該粘着剤層を備えた粘着シートを製造する。この段階で、無溶剤型粘着性組成物Pに含まれる全部の活性エネルギー線硬化性成分(A)が硬化するわけではく、一部のみの活性エネルギー線硬化性成分(A)が硬化するため、粘着剤層は半硬化状態となる。また、当該粘着剤層中には活性エネルギー線硬化性成分(A)が残存しているため、当該粘着剤層は活性エネルギー線硬化性を有する。
ここで、本実施形態における活性エネルギー線は、波長365nmを超える波長領域に実質的な強度の発光を有するものである必要がある。当該波長領域としては、380〜450nmであることが好ましく、390〜410nmであることがより好ましい。また、365nm以下における最大の発光の強度(通常は、365nm近辺に最大のピーク強度を有する)を100%とした場合に、上記波長領域の少なくとも一部に20%以上の強度を有するものであることが好ましい。
上記無溶剤型粘着性組成物Pの塗布層に上記のような活性エネルギー線を所定量照射すると、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)が開裂し、それによって、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化(重合)反応がある程度進行する。
上記の半硬化状態の粘着剤層は、完全硬化しておらず柔軟性を有するため、段差を有する表示体構成部材に貼付されたときにも、段差に追従し易く、段差近傍に隙間、浮き等が生じることが抑制される。したがって、上記無溶剤型粘着性組成物Pによって形成される活性エネルギー線硬化性の粘着剤層は、初期の段差追従性に優れる。
次に、上記粘着シートの粘着剤層を介して一の表示体構成部材と他の表示体構成部材とを貼合した後に、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材を通して粘着剤層に対して活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化状態の硬化後粘着剤層とする。なお、完全硬化状態とは、活性エネルギー線照射による粘着剤のゲル分率の上昇が5ポイント未満になった状態をいうものとする。
ここで、粘着剤に従来の光重合開始剤、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを使用した場合に、上記紫外線遮蔽性部材を介して粘着剤層に対し活性エネルギー線を照射すると、上記光重合開始剤を開裂させるための波長(340nm付近)の活性エネルギー線が紫外線遮蔽性部材に遮蔽され、光重合開始剤の開裂が阻害される。その結果、活性エネルギー線硬化性成分の硬化反応が良好に進行せず、粘着剤層の硬化が不十分となる。これにより、粘着剤層は、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性に劣るものとなる。
これに対し、本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pから得られる粘着剤層は、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)を含有する。かかる粘着剤層に対し、紫外線遮蔽性部材を介して活性エネルギー線を照射すると、光重合開始剤(B)を開裂させるための波長(390nm付近)の活性エネルギー線が紫外線遮蔽性部材に遮蔽されず、光重合開始剤(B)が問題なく開裂する。その結果、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応が良好に進行し、粘着剤層が完全硬化状態となる。これにより、得られた積層体(表示体)を高温高湿条件下、例えば、85℃、85%RH条件下に72時間置いた場合でも、段差近傍に気泡、浮き、剥がれ等が発生することが抑制される。さらに、表示体構成部材と硬化後粘着剤層との界面における気泡、浮き、剥がれ等のブリスターの発生も抑制される。すなわち、本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pから得られる粘着剤層および硬化後粘着剤層は、初期の段差追従性の他、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性にも優れる。
さらに、本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pは、溶剤を必要としないため、環境問題や作業環境対策の観点からも好ましいものである。
1.各成分
(1)活性エネルギー線硬化性成分(A)
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分(A)は、無溶剤型粘着性組成物Pに対する活性エネルギー線照射による光重合開始剤(B)の開裂によって重合(ラジカル重合)し、所定の粘着力を発揮する成分であることが好ましい。特に、所定量の活性エネルギー線の照射に応じて一次硬化し、所定の粘着力を発揮するとともに、さらなる活性エネルギー線の照射に応じて完全硬化し、所定の粘着力を発揮するものであることが好ましい。それら粘着力の好ましい値については、後述する。
かかる活性エネルギー線硬化性成分(A)は、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーおよび分子中にビニル基を有するビニル基含有モノマーの少なくとも1種を含むことが好ましく、また、ラジカル重合性基を有するウレタンオリゴマー(重合性ウレタンオリゴマー)を含むことも好ましく、特に、(メタ)アクリロイル基含有モノマーおよびビニル基含有モノマーの少なくとも1種と、重合性ウレタンオリゴマーとを含むことが好ましい。ここで、ビニル基含有モノマーには、(メタ)アクリロイル基含有モノマーは含まれないものとする。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及びメタクリロイルの両方を意味する。他の類似用語も同様である。
(メタ)アクリロイル基含有モノマーおよびビニル基含有モノマーは、光重合開始剤(B)の開裂によってラジカル重合し、所定の粘着性を発揮するため、好ましく用いられる。また、(メタ)アクリロイル基含有モノマーおよびビニル基含有モノマーは、分子量が比較的小さく、粘度が低いため、これらを使用することにより、溶剤を必要とすることなく混合、塗工等が可能となり、もって無溶剤型の粘着性組成物が得られる。
(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーであってもよいし、多官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーであってもよい。ここで、単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとは、分子中に(メタ)アクリロイル基を1個有するモノマーをいい、多官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとは、分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するモノマーをいう。なお、(メタ)アクリロイル基含有モノマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられる。アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、特に、種々の被着体に対する高粘着力発現の観点から、ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、もしくは2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
また、単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、分子内に脂環式構造を有する(メタ)アクリレート(脂環式構造含有(メタ)アクリレート)も好ましく挙げられる。脂環式構造含有(メタ)アクリレートは、脂環式構造が嵩高く、疎水性を示すため、得られる粘着剤のプラスチック板に対する密着性を増し、もって高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性を向上させる。
脂環式構造含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、塗工液の粘度調整とラジカル重合性の観点から、ジシクロペンタニルアクリレート、アダマンチルアクリレート、もしくはイソボルニルアクリレートが好ましい。
単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーは、反応性基を有するものであってもよい。当該反応性基の例としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、および1または2級のアミノ基等が挙げられる。このような反応性基を有する単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のヒドロキシ基含有アクリルアミド類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸等が挙げられる。
上記の中でも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを使用すると、得られる粘着剤中に、所定量のヒドロキシ基が存在することとなる。ヒドロキシ基は親水性基であり、そのような親水性基が粘着剤中に所定量存在すると、粘着剤が高温高湿条件下に置かれた場合でも、その高温高湿条件下で粘着剤に浸入した水分との相溶性が良く、その結果、常温常湿に戻したときの粘着剤の白化が抑制されることとなる(耐湿熱白化性に優れる)。かかる観点から、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、特に、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、さらには、2−ヒドロキシエチルアクリレートもしくは4−ヒドロキシブチルアクリレートを使用することが好ましい。
単官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、上記以外にも、例えば、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリオキシアルキレン変性(メタ)アクリレート;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体;(メタ)アクリル酸N−N−ジエチルアミノエチル、N−(メタ)アクリロイルモルフォリン等の3級アミノ基含有単量体などを使用することもできる。
多官能の(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、一分子中に(メタ)アクリロイル基を2つ以上有するモノマーを好ましく挙げることができる。このようなモノマーの例としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、ジ(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、ε―カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ビニル基含有モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリド等のハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体;N−ビニルピロリドン等のアミド系単量体等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合性ウレタンオリゴマーは、光重合開始剤(B)の開裂によってラジカル重合し、所定の粘着性を発揮するため、好ましく用いられる。また、重合性ウレタンオリゴマーは、厚膜加工が可能な程度に塗工液の粘度を調節できるという利点もあるため、特に好ましく用いられる。
重合性ウレタンオリゴマーの重合平均分子量は、1,000以上であることが好ましく、3,000以上であることがより好ましく、特に5,000以上であることが好ましく、さらには8,000以上であることが好ましい。また、当該重量平均分子量は、100,000以下であることが好ましく、特に50,000以下であることが好ましく、さらには20,000以下であることが好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
重合性ウレタンオリゴマーは、多官能であることが好ましく、また、重合性ウレタンオリゴマーが有する重合性基は、末端、特に両末端に存在することが好ましい。当該重合性基の種類としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が好ましく、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。すなわち、重合性ウレタンオリゴマーは、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーであることが好ましく、換言すれば、ウレタンアクリレート系オリゴマーであることが好ましい。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、前述した(メタ)アクリロイル基含有モノマーまたはビニル基含有モノマーとともにラジカル重合し、好ましい粘着性を発揮することができる。
ウレタンアクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリアルキレンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ヒドロキシ基末端を有する水添イソプレン、ヒドロキシ基末端を有する水添ブタジエンといった化合物と、ポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸誘導体でエステル化することにより得ることができる。
ここで、ウレタンアクリレート系オリゴマーの製造に使用されるポリアルキレンポリオールの例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリへキシレングリコール等が挙げられ、特にポリプロピレングリコールを使用することが好ましい。なお、得られるウレタンアクリレート系オリゴマーの官能基数を3以上とする場合は、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ソルビトール、スクロース等を適宜組み合わせればよい。
また、ポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられ、これらの中でも脂環式ジイソシアネートを使用することが好ましく、特にイソホロンジイソシアネートもしくはジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを使用することが好ましい。脂環式構造が嵩高く、低極性であるため、脂環式ジイソシアネート由来の脂環式構造を含むウレタンアクリレート系オリゴマーを使用することにより、得られる粘着剤の耐ブリスター性がより優れたものとなる。なお、ポリイソシアネートは2官能に限らず、3官能以上のものも用いることができる。
また、(メタ)アクリル酸誘導体としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトエチルアクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート、1,1−ビス(アクリロキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリレートが好ましく挙げられ、特に2−ヒドロキシエチルアクリレートもしくは2−イソシアナトエチルアクリレートを使用することが好ましい。
ウレタンアクリレート系オリゴマーの別の製造方法として、ポリアルキレンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ヒドロキシ基末端を有する水添イソプレン、ヒドロキシ基末端を有する水添ブタジエンといった化合物が有するヒドロキシ基と、イソシアナトアルキル(メタ)アクリレートが有する−N=C=O部分との間の反応により、ウレタンアクリレート系オリゴマーを得ることもできる。この場合、当該イソシアナトアルキル(メタ)アクリレートとしては、上述の2−イソシアナトエチルアクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート、1,1−ビス(アクリロキシメチル)エチルイソシアネート等を使用することができる。
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分(A)は、ウレタンアクリレート系オリゴマーの替わりに、またはウレタンアクリレート系オリゴマーとともに、ウレタンアクリレート系オリゴマー以外の多官能(メタ)アクリレートオリゴマーを含有してもよい。そのようなオリゴマーの例としては、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系等のオリゴマーが挙げられる。
ポリエステルアクリレート系オリゴマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端にヒドロキシ基を有するポリエステルオリゴマーのヒドロキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端のヒドロキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、エポキシアクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。
ポリエーテルアクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分(A)は、上記の中でも、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、脂環式構造含有(メタ)アクリレートと、反応性基(特にヒドロキシ基)を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーと、重合性ウレタンオリゴマーとを含有することが好ましく、特に、2−エチルヘキシルアクリレートと、イソボルニルアクリレートと、2−ヒドロキシエチルアクリレートと、ウレタンアクリレート系オリゴマーとを含有することが、得られる粘着剤の段差追従性および耐ブリスター性の観点から好ましい。
この場合、活性エネルギー線硬化性成分(A)中における(メタ)アクリル酸アルキルエステル(特に2−エチルヘキシルアクリレート)の含有量は、下限値として、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが特に好ましい。また、上限値として、70質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性成分(A)中における脂環式構造含有(メタ)アクリレート(特にイソボルニルアクリレート)の含有量は、下限値として、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが特に好ましい。また、上限値として、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性成分(A)中における、反応性基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマー(特に2−ヒドロキシエチルアクリレート)の含有量は、下限値として、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、上限値として、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性成分(A)中における、重合性ウレタンオリゴマー(特にウレタンアクリレート系オリゴマー)の含有量は、下限値として、5質量%以上であることが好ましく10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、上限値として、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
無溶剤型粘着性組成物P中における活性エネルギー線硬化性成分(A)の含有量は、下限値として、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが好ましく、さらには95質量%以上であることが好ましい。また、上限値として、100質量%未満であることが好ましく、99.5質量%以下であることが好ましく、さらには99質量%以下であることが好ましい。
(2)光重合開始剤(B)
本実施形態における光重合開始剤(B)は、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上であるものである。無溶剤型粘着性組成物Pがかかる光重合開始剤(B)を含有することにより、紫外線遮蔽性部材を介して粘着剤層に活性エネルギー線を照射したときにも、粘着剤層(活性エネルギー線硬化性成分(A))が良好に硬化し、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性に優れたものとなる。
上記の観点から、光重合開始剤(B)の波長390nmの吸光度は、0.5以上であることが好ましく、特に1.0以上であることが好ましい。当該吸光度の上限値は特に限定されないが、通常は2.5以下であることが好ましく、特に2.0以下であることが好ましい。吸光度が2.5を超えると、粘着シート形成時又は保管時に、蛍光灯等の環境光により、光重合開始剤(B)による活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応が進行し、その後の使用時の段差追従性が低下する場合がある。ここで、光重合開始剤(B)の吸光度の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
また、光重合開始剤(B)は、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長200〜500nmの吸光度の吸収極大波長が350nm以上にあることが好ましく、特に370nm以上にあることが好ましく、さらには380nm以上にあることが好ましい。なお、波長200〜500nmの吸光度の吸収極大波長が複数存在する場合には、少なくとも一つの吸収極大波長が上記範囲にあればよい。これにより、紫外線遮蔽性部材を介して粘着剤層に活性エネルギー線を照射したときに、粘着剤層(活性エネルギー線硬化性成分(A))の硬化性がより向上し、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性がより優れたものとなる。一方、上記吸収極大波長の上限値は特に制限されないが、粘着剤層を環境光中で保管した場合に硬化反応の進行を防止する観点から、450nm以下であることが好ましく、特に410nm以下であることが好ましく、さらには405nm以下であることが好ましい。
このような光重合開始剤(B)としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無溶剤型粘着性組成物P中における光重合開始剤(B)の含有量は、活性エネルギー線硬化性成分(A)100質量部に対して、下限値として、0.01質量部以上であることが好ましく、特に0.1質量部以上であることが好ましく、さらには0.5質量部以上であることが好ましい。光重合開始剤(B)の含有量の下限値が上記であると、活性エネルギー線照射による無溶剤型粘着性組成物Pの一次硬化および粘着剤層の完全硬化を問題なく効率良く行うことができる。また、光重合開始剤(B)の含有量は、上限値として、10質量部以下であることが好ましく、特に5質量部以下であることが好ましく、さらには2質量部以下であることが好ましい。光重合開始剤(B)の含有量の上限値が上記であると、被着体貼合前の粘着シート段階にて粘着剤層が完全硬化してしまうことを抑制することができる。
(3)シランカップリング剤(C)
無溶剤型粘着性組成物Pは、さらにシランカップリング剤(C)を含有することが好ましい。これにより、被着体にガラス部材があると、得られる粘着剤は、当該ガラス部材との密着性が向上する。また、被着体がプラスチック板であっても、得られる粘着剤は、プラスチック板との密着性が向上する。これにより、得られる粘着剤は、高温高湿条件下での段差追従性により優れたものとなる。
シランカップリング剤(C)としては、分子内にアルコキシシリル基を少なくとも1個有する有機ケイ素化合物であって、活性エネルギー線硬化性成分(A)との相溶性がよく、光透過性を有するものが好ましい。
かかるシランカップリング剤(C)としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性不飽和基含有ケイ素化合物、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ構造を有するケイ素化合物、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン等のメルカプト基含有ケイ素化合物、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有ケイ素化合物、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、あるいはこれらの少なくとも1つと、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル基含有ケイ素化合物との縮合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無溶剤型粘着性組成物P中におけるシランカップリング剤(C)の含有量は、活性エネルギー線硬化性成分(A)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、特に0.05質量部以上であることが好ましく、さらには0.1質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、10質量部以下であることが好ましく、特に5質量部以下であることが好ましく、さらには2質量部以下であることが好ましい。
(4)各種添加剤
無溶剤型粘着性組成物Pには、所望により、アクリル系粘着剤に通常使用されている各種添加剤、例えば紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、屈折率調整剤、防錆剤などを添加することができる。
2.無溶剤型粘着性組成物の調製
無溶剤型粘着性組成物Pは、活性エネルギー線硬化性成分(A)としての各成分と、光重合開始剤(B)とを混合するとともに、所望によりシランカップリング剤(C)および添加剤を加えることで製造することができる。
なお、本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pは、無溶剤型であるため、主に重合成分により適度な粘度を有している。そのため、本実施形態に係る無溶剤型粘着性組成物Pは、希釈剤等を添加することなく、そのまま塗布溶液として使用することができる。
〔粘着シート〕
本実施形態に係る粘着シートは、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合するための粘着剤層を備えた粘着シートである。
図1に示すように、一例としての本実施形態に係る粘着シート1は、2枚の剥離シート12a,12bと、それら2枚の剥離シート12a,12bの剥離面と接するように当該2枚の剥離シート12a,12bに挟持された粘着剤層11とから構成される。なお、本明細書における剥離シートの剥離面とは、剥離シートにおいて剥離性を有する面をいい、剥離処理を施した面および剥離処理を施さなくても剥離性を示す面のいずれをも含むものである。
1.各部材
(1)粘着剤層
本実施形態における粘着剤層11は、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有する活性エネルギー線硬化性粘着剤からなる。上記粘着剤層11は、活性エネルギー線硬化性成分(A)と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有する無溶剤型粘着性組成物Pの塗布層に所定量の活性エネルギー線を照射することにより、一部の活性エネルギー線硬化性成分(A)を硬化させることにより得られ、半硬化状態にある。また、粘着剤層11には、未だ硬化していない活性エネルギー線硬化性成分(A)が含まれているため、当該粘着剤層11は、活性エネルギー線硬化性を有する。
上記の半硬化状態の粘着剤層11は、完全硬化しておらず柔軟性を有するため、段差を有する表示体構成部材に貼付されたときにも、段差に追従し易く、段差近傍に隙間、浮き等が生じることが抑制される。したがって、本実施形態に係る粘着シート1の粘着剤層11は、初期の段差追従性に優れる。
なお、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物としては、例えば、活性エネルギー線硬化性成分(A)が(メタ)アクリロイル基含有モノマー、または(メタ)アクリロイル基含有モノマーおよび重合性ウレタンオリゴマーを含有する場合には、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
粘着剤層11の厚さ(JIS K7130に準じて測定した値)は、下限値として20μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、特に100μm以上であることが好ましく、さらには150μm以上であることが好ましい。粘着剤層11の厚さの下限値が20μm以上であると、所望の粘着力を発揮し易い。また、粘着剤層11の厚さの下限値が50μm以上であると、表示体構成部材の通常の段差に対して十分な段差追従性を確保することができる。
また、粘着剤層11の厚さは、上限値として1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましく、特に300μm以下であることが好ましい。粘着剤層11の厚さの上限値が上記であると、活性エネルギー線硬化性が良好なものとなる。なお、粘着剤層11は単層で形成してもよいし、複数層を積層して形成することもできる。
上記粘着剤層11を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率は、下限値として、30%以上であることが好ましく、特に45%以上であることが好ましく、さらには55%以上であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率の下限値が上記であると、粘着剤層11の凝集力が向上して被膜強度が高いものとなり、粘着剤の染み出し等を抑制することができる。また、上記活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率は、上限値として、75%以下であることが好ましく、特に70%以下であることが好ましく、さらには64%以下であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率の上限値が上記であると、粘着剤が硬くなり過ぎず、初期の段差追従性がより優れたものとなる。ここで、本明細書における粘着剤のゲル分率の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
(2)剥離シート
剥離シート12a,12bとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。さらに、これらの積層フィルムであってもよい。
上記剥離シート12a,12bの剥離面(特に粘着剤層11と接する面)には、剥離処理が施されていることが好ましい。剥離処理に使用される剥離剤としては、例えば、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系の剥離剤が挙げられる。なお、剥離シート12a,12bのうち、一方の剥離シートを剥離力の大きい重剥離型剥離シートとし、他方の剥離シートを剥離力の小さい軽剥離型剥離シートとすることが好ましい。
剥離シート12a,12bの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
2.粘着シートの製造
粘着シート1の一製造例としては、一方の剥離シート12a(または12b)の剥離面に、上記無溶剤型粘着性組成物Pを塗布することで塗布層を形成し、当該塗布層に他方の剥離シート12b(または12a)の剥離面を重ね合わせた後、塗布層に対して所定量の活性エネルギー線を照射して無溶剤型粘着性組成物Pを半硬化(一次硬化)させ、粘着剤層11を形成する。
粘着シート1の他の製造例としては、一方の剥離シート12a(または12b)の剥離面に、上記無溶剤型粘着性組成物Pを塗布し、所定量の活性エネルギー線を照射して無溶剤型粘着性組成物Pを半硬化(一次硬化)させ、粘着剤層11を形成した後、その粘着剤層11に他方の剥離シート12b(または12a)の剥離面を重ね合わせる。
上記無溶剤型粘着性組成物Pの塗布液を塗布する方法としては、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を利用することができる。
上記活性エネルギー線の照射光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が好ましく挙げられる。上記活性エネルギー線の照射量は、光量が、10〜600mJ/cmであることが好ましく、50〜400mJ/cmであることがより好ましく、100〜200mJ/cmであることが特に好ましい。活性エネルギー線の照射量が上記範囲にあることにより、形成される粘着剤層11を良好な半硬化状態にすることができ、所定の凝集力を保持しつつ、初期の段差追従性をより優れたものにすることができる。
なお、無溶剤型粘着性組成物Pの硬化は、活性エネルギー線の照射および加熱処理により行うこともできるが、活性エネルギー線の照射のみを行うことが好ましい。これにより、無溶剤型粘着性組成物Pの塗布対象としての樹脂フィルム等の熱劣化、熱収縮等を防ぐことができる。また、加熱しないことにより、無溶剤型粘着性組成物P中の揮発成分の加熱による消失を抑制することができる。
3.粘着力
本実施形態に係る粘着シート1のソーダライムガラスに対する粘着力は、下限値として、1N/25mm以上であることが好ましく、特に10N/25mm以上であることが好ましく、さらには16N/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力は、上限値として、50N/25mm以下であることが好ましく、特に40N/25mm以下であることが好ましく、さらには30N/25mm以下であることが好ましい。粘着シート1の粘着力の下限値が上記であると、硬化後粘着剤層とした際に耐ブリスター性に優れたものとなる。また、粘着シート1の粘着力の上限値が上記であると、良好なリワーク性が得られ、貼合ミスが生じた場合、高価な表示体構成部材の再利用が可能となる。この粘着力は、基本的にはJIS Z0237:2009に準じた180度引き剥がし法により測定した粘着力をいい、具体的な測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
〔表示体〕
本発明の一実施形態に係る表示体は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材と、一の表示体構成部材と他の表示体構成部材とを互いに貼合する粘着剤層とを備えて構成される。上記一の表示体構成部材は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材である。上記他の表示体構成部材は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であるか、上記他の表示体構成部材側からは上記硬化後粘着剤層に紫外線が到達しない構成となっている。
上記硬化後粘着剤層は、活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を硬化させたものである。この活性エネルギー線硬化性の粘着剤層は、上記実施形態に係る粘着シート1の粘着剤層11であることが好ましく、当該粘着剤層11に対して、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材を通して活性エネルギー線を照射し、粘着剤層11を完全硬化状態の硬化後粘着剤層としたものであることが好ましい。以下、当該好ましい実施形態について説明する。
図2に示すように、本発明の一実施形態に係る表示体2は、第1の表示体構成部材21(一の表示体構成部材)と、第2の表示体構成部材22(他の表示体構成部材)と、それらの間に位置し、第1の表示体構成部材21および第2の表示体構成部材22を互いに貼合する硬化後粘着剤層11’とを備えて構成される。本実施形態に係る表示体2では、第1の表示体構成部材21は、硬化後粘着剤層11’側の面に段差を有しており、具体的には、印刷層3による段差を有しているが、これに限定されるものではない。
本実施形態に係る表示体2では、第1の表示体構成部材21は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材である。また、第2の表示体構成部材22は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であるか、当該第2の表示体構成部材22側からは上記硬化後粘着剤層11’に紫外線が到達し得ない部材である。
上記硬化後粘着剤層11’は、前述した粘着シート1の粘着剤層11に対して、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材(第1の表示体構成部材21または第2の表示体構成部材22)を通して活性エネルギー線を照射し、粘着剤層11を完全硬化状態にしたものである。
硬化後粘着剤層11’を構成する硬化後粘着剤は、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物と、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)とを含有する。ただし、光重合開始剤(B)は、粘着剤層11を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤に含まれていた光重合開始剤(B)が、活性エネルギー線照射によっても開裂せずに残存したものである。したがって、その含有量は多くなく、通常、硬化後粘着剤中にて0.00001質量%以上、0.1質量%以下であり、好ましくは、0.0001質量%以上、0.01質量%以下である。
硬化後粘着剤層11’を構成する硬化後粘着剤のゲル分率は、下限値として60%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましく、さらには75%以上であることが好ましい。上記硬化後粘着剤のゲル分率の下限値が上記であると、硬化後粘着剤層11’の粘着力が粘着剤層11の粘着力よりも向上し、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性がより優れたものとなる。一方、上記硬化後粘着剤のゲル分率は、上限値として100%未満であることが好ましく、特に95%以下であることが好ましく、さらには90%以下であることが好ましい。上記硬化後粘着剤のゲル分率の上限値が上記であると、完全硬化状態であっても適切な粘着力を確保でき、耐ブリスター性に優れたものとなる。
また、硬化後粘着剤層11’を構成する硬化後粘着剤のゲル分率から、上記粘着シート1の粘着剤層11を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率を差し引いた値は、5ポイント以上であることが好ましく、特に10ポイント以上であることが好ましく、さらには15ポイント以上であることが好ましい。これにより、上記活性エネルギー線硬化性粘着剤の硬化が十分に進行し、硬化後粘着剤層11’の粘着力が粘着剤層11の粘着力よりも向上して、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性がより優れたものとなる。
なお、当該ゲル分率の上昇の上限は特に制約されるものではないが、硬化後粘着剤層が硬くなり過ぎるのを防止する観点から、ゲル分率の上昇は40ポイント以下であることが好ましく、30ポイント以下であることがより好ましく、25ポイント以下であることが特に好ましい。
上記硬化後粘着剤層11’のソーダライムガラスに対する粘着力は、下限値として、15N/25mm以上であることが好ましく、特に24N/25mm以上であることが好ましく、さらには28N/25mm以上であることが好ましい。硬化後粘着剤層11’の粘着力の下限値が上記であると、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性がより優れたものとなる。一方、硬化後粘着剤層11’の粘着力の上限値は特に限定されないが、通常は、70N/25mm以下であることが好ましく、特に50N/25mm以下であることが好ましく、さらには40N/25mm以下であることが好ましい。この粘着力は、基本的にはJIS Z0237:2009に準じた180度引き剥がし法により測定した粘着力をいい、具体的な測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
硬化後粘着剤層11’のヘイズ値は、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、特に1%以下であることが好ましく、さらには0.5%以下であることが好ましい。硬化後粘着剤層11’のヘイズ値が5%以下であると、透明性が非常に高く、光学用途(表示体用)として好適である。本明細書におけるヘイズ値は、JIS K7136:2000に準じて測定した値とする。
硬化後粘着剤層11’は、下記の式で示される段差追従率(%)が、下限値として5%以上であることが好ましく、特に10%以上であることが好ましい。また、段差追従率の上限値としては、特に限定されないが、通常、80%以下であることが好ましく、特に70%以下であることが好ましい。
段差追従率(%)={(所定耐久試験後、気泡、浮き、剥がれ等が無く埋められた状態が維持された段差の高さ(μm))/(粘着剤層の厚み)}×100
なお、段差追従率の試験方法は、後述する試験例に示す通りである。
硬化後粘着剤層11’の段差追従率が上記の範囲にあることにより、当該硬化後粘着剤層11’は、耐久試験を経ても表示体構成部材(第1の表示体構成部材21)の段差に良好に追従し、段差近傍で気泡、浮き、剥がれ等が発生することが抑制され、それによって光の反射損失が生じることが抑制される。
第1の表示体構成部材21、または第1の表示体構成部材21および第2の表示体構成部材22は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材である。前述した通り、本実施形態における紫外線遮蔽性部材は、波長360nmの光線透過率が20%以下であり、波長390nmの光線透過率が10%以上であり、波長390nmの光線透過率の方が波長360nmの光線透過率よりも大きいものである。
紫外線遮蔽性部材の波長390nmの光線透過率が10%以上であると、当該紫外線遮蔽性部材を介して粘着剤層11に対し活性エネルギー線を照射したときに、光重合開始剤(B)が問題なく開裂する。その結果、活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応が良好に進行し、粘着剤層11が完全硬化状態になり、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性に優れた硬化後粘着剤層11’が形成される。かかる観点から、紫外線遮蔽性部材の波長390nmの光線透過率は、下限値として、10%以上であり、20%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましく、さらには50%以上であることが好ましい。紫外線遮蔽性部材の波長390nmの光線透過率の上限値は特に限定されないが、通常は、98%以下であることが好ましく、特に85%以下であることが好ましい。
一方、紫外線遮蔽性部材の波長360nmの光線透過率が20%以下であると、硬化後粘着剤層11’を黄変させ易い紫外線が紫外線遮蔽性部材で遮蔽されて、硬化後粘着剤層11’に到達し難くなる。これにより、硬化後粘着剤層11’の黄変が抑制される。かかる観点から、紫外線遮蔽性部材の波長360nmの光線透過率は、上限値として、20%以下であり、10%以下であることが好ましく、特に5%以下であることが好ましく、さらには1%以下であることが好ましい。紫外線遮蔽性部材の波長360nmの光線透過率の下限値は特に限定されないが、通常は、0.01%以上であることが好ましく、特に0.1%以上であることが好ましい。
上記紫外線遮蔽性部材は、プラスチック板からなることが好ましく、特に紫外線吸収剤を含有するプラスチック板からなることが好ましい。ここで、プラスチック板は、通常、高温条件下、例えば、85℃の条件下に置かれた場合に内部の低沸点成分が気化し、プラスチック板と硬化後粘着剤層11’との界面に、気泡、浮き、剥がれ等のブリスターが生じるおそれが出てくる。しかしながら、本実施形態に係る表示体2が、そのようなプラスチック板を備えているとしても、硬化後粘着剤層11’が上記粘着シート1に由来するものであることにより、ブリスターの発生を良好に抑制することができる。
プラスチック板としては、特に限定されることなく、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)板、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)板等のアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板にポリメタクリル酸メチル樹脂層等のアクリル樹脂層を積層したプラスチック板などが挙げられる。なお、上記のポリカーボネート樹脂板は、それを構成する材料として、ポリカーボネート樹脂以外の樹脂を含有してもよく、また、上記のアクリル樹脂板は、それを構成する材料として、アクリル樹脂以外の樹脂を含有してもよい。
プラスチック板の厚さは、特に限定されないが、通常は0.2〜5mmであり、好ましくは0.4〜3mmであり、特に好ましくは0.6〜2.5mmであり、さらに好ましくは1〜2.1mmである。
表示体2としては、例えば、液晶(LCD)ディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられ、タッチパネルであってもよい。また、表示体2としては、それらの一部を構成する部材であってもよい。
第1の表示体構成部材21は、上述した紫外線遮蔽性部材からなる保護パネル(カバー材)であることが好ましい。当該紫外線遮蔽性部材の片面または両面には、各種の機能層(透明導電膜、金属層、シリカ層、ハードコート層、防眩層等)が設けられていてもよいし、光学部材が積層されていてもよい。また、透明導電膜および金属層は、パターニングされていてもよい。
第2の表示体構成部材22は、第1の表示体構成部材21に貼付されるべき光学部材、表示体モジュール(例えば、液晶(LCD)モジュール、発光ダイオード(LED)モジュール、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)モジュール等)、表示体モジュールの一部としての光学部材、または表示体モジュールを含む積層体であることが好ましい。なお、表示体モジュールは、通常、紫外線を透過しない。上記の光学部材、表示体モジュール、積層体等は、ガラス板を備えるものであってもよい。
上記ガラス板としては、特に限定されることなく、例えば、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ソーダライムガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、アルミノケイ酸ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス等が挙げられる。ガラス板の厚さは、特に限定されないが、通常は0.1〜10mmであり、好ましくは0.2〜5mmであり、より好ましくは0.8〜2mmである。
第2の表示体構成部材22を構成するガラス板の片面または両面には、各種の機能層(透明導電膜、金属層、シリカ層、ハードコート層、防眩層等)が設けられていてもよいし、光学部材が積層されていてもよい。また、透明導電膜および金属層は、パターニングされていてもよい。
上記光学部材としては、例えば、飛散防止フィルム、偏光板(偏光フィルム)、偏光子、位相差板(位相差フィルム)、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、液晶ポリマーフィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、透明導電性フィルム等が挙げられる。飛散防止フィルムとしては、基材フィルムの片面にハードコート層が形成されてなるハードコートフィルム等が例示される。上記光学部材は、紫外線吸収剤を含有していてもよい。
印刷層3を構成する材料は特に限定されることなく、印刷用の公知の材料が使用される。印刷層3の厚さ、すなわち段差の高さは、通常3〜25μm程度である。当該硬化後粘着剤層11’であれば、このような印刷層3に対しても十分な追従性を示し、印刷層3との界面に気泡等が発生しないものとすることができる。
表示体2の最も好ましい態様は、第1の表示体構成部材21が紫外線吸収剤を含有するプラスチック板を含む保護パネルであり、第2の表示体構成部材22が紫外線を透過しない表示体モジュールであるタッチパネルである。なお、パターニングされた透明導電膜や金属層は、いずれの部位に存在していてもよい。かかる表示体2は、段差追従性および耐ブリスター性に優れるものであり、さらには耐光性にも優れるものである。
上記表示体2を製造するには、一例として、粘着シート1の一方の剥離シート12aを剥離して、粘着シート1の露出した粘着剤層11を、第1の表示体構成部材21の印刷層3が存在する側の面に貼合する。このとき、粘着剤層11は、初期の段差追従性に優れるため、印刷層3による段差近傍に隙間や浮きが生じることが抑制される。
次いで、粘着シート1の粘着剤層11から他方の剥離シート12bを剥離して、粘着シート1の露出した粘着剤層11と第2の表示体構成部材22とを貼合して積層体を得る。また、他の例として、第1の表示体構成部材21および第2の表示体構成部材22の貼合順序を入れ替えてもよい。
上記積層体を得た後、当該積層体中の粘着剤層11に対して、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材、好ましくは第1の表示体構成部材21越しに、活性エネルギー線を照射する。このとき、粘着剤層11を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤に含まれる光重合開始剤(B)を開裂させるための波長(390nm付近)の活性エネルギー線が紫外線遮蔽性部材に遮蔽されず、光重合開始剤(B)が問題なく開裂する。その結果、粘着剤層11を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤に含まれる活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化反応が良好に進行し、粘着剤層11が完全硬化して硬化後粘着剤層11’となる。これにより、得られる表示体2は、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性に優れたものとなる。
上記活性エネルギー線の照射光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が好ましく挙げられる。上記活性エネルギー線の光量は、50〜10000mJ/cmであることが好ましく、80〜5000mJ/cmであることがより好ましく、200〜2000mJ/cmであることが特に好ましい。活性エネルギー線の照射量が上記範囲にあることにより、形成される硬化後粘着剤層11’を良好な完全硬化状態にすることができ、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性をより優れたものにすることができる。
以上の表示体2においては、硬化後粘着剤層11’が高温高湿条件下でも段差追従性に優れるため、表示体2が高温高湿条件下(例えば、85℃、85%RH、72時間)に置かれた場合でも、段差近傍に気泡、浮き、剥がれ等が発生することが抑制される。
また、上記表示体2においては、硬化後粘着剤層11’が耐ブリスター性に優れるため、表示体2が高温高湿条件下(例えば、85℃、85%RH、72時間)に置かれ、プラスチック板等からなる表示体構成部材からアウトガスが発生した場合でも、硬化後粘着剤層11’と表示体構成部材21,22との界面において気泡、浮き、剥がれ等のブリスターが発生することが抑制される。
さらに、上記表示体2においては、粘着剤を黄変させ易い波長域の紫外線が、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材(第1の表示体構成部材21,第2の表示体構成部材22)によって遮蔽され、硬化後粘着剤層11’に到達し難い。これにより、硬化後粘着剤層11’の黄変を抑制することができる。
なお、本発明は、上述した表示体(表示体2)の一部を構成する構成体をも提供するものである。当該構成体は、一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材と、一の表示体構成部材と他の表示体構成部材とを互いに貼合する硬化後粘着剤層とを備えて構成される。上記一の表示体構成部材は、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材である。上記他の表示体構成部材は、紫外線透過性を有する紫外線透過性部材であってもよい。
上記硬化後粘着剤層は、活性エネルギー線硬化性の粘着剤層を硬化させたものである。この活性エネルギー線硬化性の粘着剤層は、上記実施形態に係る粘着シート1の粘着剤層11であることが好ましく、当該粘着剤層11に対して、紫外線遮蔽性部材である表示体構成部材を通して活性エネルギー線を照射し、粘着剤層11を完全硬化状態の硬化後粘着剤層としたものであることが好ましい。
上記一の表示体構成部材としては、例えば、紫外線吸収剤を含有するプラスチック板を備えた保護パネル(カバー材)が好ましく挙げられる。また、上記他の表示体構成部材としては、例えば、ガラス板や、前述した各種光学部材等が挙げられる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、粘着シート1における剥離シート12a,12bのいずれか一方は省略されてもよい。また、第1の表示体構成部材21は、印刷層3以外の段差を有するものであってもよいし、段差を有していなくてもよい。さらには、第1の表示体構成部材21のみならず、第2の表示体構成部材22も硬化後粘着剤層11’側に段差を有するものであってもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
1.ウレタンアクリレート系オリゴマーの調製
重量平均分子量9,200のポリプロピレングリコール(PPG)1モルと、イソホロンジイソシアネート(IPDI)2モルと、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)2モルとを重合させ、ウレタンアクリレート系オリゴマーとしての、重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンアクリレートを得た。
なお、ポリプロピレングリコールおよびポリエーテルウレタンアクリレートの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、下記条件に沿って測定した標準ポリスチレン換算値である。
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC−8020
・GPCカラム :東ソー社製(以下、通過順に記載)
TSK guard column HXL−H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒 :テトラヒドロフラン
・測定温度 :40℃
2.無溶剤型粘着性組成物の調製
(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしての、2−エチルヘキシルアクリレート100質量部、イソボルニルアクリレート110質量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート110質量部と、上記工程1で調製したウレタンアクリレート系オリゴマーとしてのポリエーテルウレタンアクリレート150質量部とを混合し、撹拌することで活性エネルギー線硬化性成分(A)を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性成分(A)100質量部と、光重合開始剤(B)としてのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド1質量部と、シランカップリング剤(C)としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製,製品名「KBM−403」)1質量部とを混合・撹拌した後、静置脱泡し、無溶剤型粘着性組成物を得た。
3.粘着シートの製造
上記工程2で得られた無溶剤型粘着性組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した重剥離型剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET752150」)の剥離処理面に、ナイフコーターで塗布した。
次いで、上記で得られた重剥離型剥離シート上の塗布層と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した軽剥離型剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET382120」)とを、当該軽剥離型剥離シートの剥離処理面が塗布層に接触するように貼合した。
その後、重剥離型剥離シートを介して、塗布層に対し、下記の条件で活性エネルギー線を照射して、一部の活性エネルギー線硬化性成分(A)を硬化させ、厚さ250μmの半硬化状態の粘着剤層を形成した。これにより、重剥離型剥離シート/粘着剤層(厚さ:250μm)/軽剥離型剥離シートの構成からなる粘着シートを得た。
<活性エネルギー線照射条件>
・光源:高圧水銀ランプ
・光量:150mJ/cm
・光量計はアイグラフィックス社製「UVPF−A1」を使用
4.カバー材付き粘着シートの製造
上記工程3で得られた粘着シートから軽剥離型剥離シートを剥離し、露出した硬化前粘着剤層を、カバー材としての、ポリカーボネート樹脂板にポリメタクリル酸メチル樹脂層等のアクリル樹脂層を積層したプラスチック板(三菱ガス化学社製,製品名「ユーピロン・シート MR58」,厚さ:1mm,紫外線吸収剤含有)のポリカーボネート樹脂板側の面に貼合して、カバー材付き粘着シートを得た。なお、上記カバー材は紫外線遮蔽性部材に該当する。
〔実施例2〕
光重合開始剤(B)の種類および配合量を2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド1.5質量部に変更する以外、実施例1と同様にして粘着シートおよびカバー材付き粘着シートを製造した。
〔比較例1〕
光重合開始剤(B)の種類および配合量を1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1.5質量部およびベンゾフェノン1.5質量部に変更し、活性エネルギー線照射条件の光量を250mJ/cmに変更する以外、実施例1と同様にして粘着シートおよびカバー材付き粘着シートを製造した。
〔試験例1〕(吸光度の測定)
実施例および比較例で使用した光重合開始剤の濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液を調製し、その溶液における波長200〜500nmの範囲の吸光度を、紫外可視近赤外(UV−Vis−NIR)分光光度計(島津製作所社製,製品名「UV−3600」)を使用して測定した。その結果に基づき、波長390nmの吸光度、および波長200〜500nmの吸光度における吸収極大波長(nm)を導出した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(光線透過率の測定)
実施例および比較例で使用したカバー材(ポリカーボネート樹脂板にポリメタクリル酸メチル樹脂層等のアクリル樹脂層を積層したプラスチック板,三菱ガス化学社製,製品名「ユーピロン・シート MR58」,厚さ:1mm,紫外線吸収剤含有)の光線透過率(%)を同時測光分光式色度計(日本電色工業社製,製品名「SQ2000」)を使用して測定した。その結果、波長360nmの光線透過率は、1%未満であり、波長390nmの光線透過率は、54%であった。
〔試験例3〕(ゲル分率の測定)
実施例および比較例で得られた粘着シートを80mm×80mmのサイズに裁断して、その粘着剤層をポリエステル製メッシュ(メッシュサイズ200)に包み、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着剤のみの質量を算出した。このときの質量をM1とする。
次に、上記ポリエステル製メッシュに包まれた粘着剤を、室温下(23℃)で酢酸エチルに72時間浸漬させた。その後粘着剤を取り出し、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、24時間風乾させ、さらに80℃のオーブン中にて12時間乾燥させた。乾燥後、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着剤のみの質量を算出した。このときの質量をM2とする。ゲル分率(%)は、(M2/M1)×100で表される。これにより、粘着剤(活性エネルギー線硬化性粘着剤)のゲル分率(一次硬化)を導出した。結果を表1に示す。
一方、実施例および比較例で得られたカバー材付き粘着シートに対して、カバー材越しに、下記の条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。この硬化後粘着剤層の粘着剤について、上記と同様にしてゲル分率(完全硬化)を導出した。結果を表1に示す。
<活性エネルギー線照射条件>
・光源:高圧水銀ランプ
・光量:1000mJ/cm
・光量計はアイグラフィックス社製「UVPF−A1」を使用
また、上記ゲル分率(完全硬化)から上記ゲル分率(一次硬化)を差し引いた値(ゲル分率差;ポイント)を算出した。結果を表1に示す。
〔試験例4〕(ヘイズ値の測定)
実施例および比較例で得られたカバー材付き粘着シートに対して、カバー材越しに試験例3と同じ活性エネルギー線照射条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。この硬化後粘着剤層について、JIS K7136:2000に準じて、ヘイズメーター(日本電色工業社製,製品名「NDH−2000」)を用いてヘイズ値(%)を測定した。結果を表1に示す。
〔試験例5〕(粘着力の測定)
実施例および比較例で得られた粘着シートから軽剥離型剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層を、易接着層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製,製品名「PET A4300」,厚さ:100μm)の易接着層に貼合し、重剥離型剥離シート/粘着剤層/PETフィルムの積層体を得た。得られた積層体を25mm幅、100mm長に裁断した。
23℃、50%RHの環境下にて、上記積層体から重剥離型剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層をソーダライムガラス(日本板硝子社製)に貼付し、栗原製作所社製オートクレーブにて0.5MPa、50℃で、20分加圧した。その後、23℃、50%RHの条件下で24時間放置してから、当該粘着剤層を有するサンプルについて、引張試験機(オリエンテック社製,テンシロン)を用い、剥離速度300mm/min、剥離角度180度の条件で粘着力(N/25mm;一次硬化)を測定した。ここに記載した以外の条件はJIS Z 0237:2009に準拠して、測定を行った。結果を表1に示す。
また、上記と同様にして、重剥離型剥離シート/粘着剤層/PETフィルムの積層体を得て、裁断し、ソーダライムガラスに貼付し、加圧後、24時間放置した。その後、PETフィルム面を上側に向け、カバー材(三菱ガス化学社製,製品名「ユーピロン・シート MR58」,厚さ:1mm,紫外線吸収剤含有)をPETフィルム上に載置し、カバー材越しに粘着剤層に対して試験例3と同じ活性エネルギー線照射条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。23℃、50%RHの条件下で24時間放置してから、カバー材を取り除き、当該硬化後粘着剤層を有するサンプルについて、上記と同様にして粘着力(N/25mm;完全硬化)を測定した。結果を表1に示す。
〔試験例6〕(段差追従性の評価)
ガラス板(NSGプレシジョン社製,製品名「コーニングガラス イーグルXG」,縦90mm×横50mm×厚み0.5mm)の表面に、紫外線硬化型インク(帝国インキ社製,製品名「POS−911墨」)を額縁状(外形:縦90mm×横50mm,幅5mm)にスクリーン印刷した。次いで、紫外線を照射(80W/cm,メタルハライドランプ2灯,ランプ高さ15cm,ベルトスピード10〜15m/分)して、印刷した上記紫外線硬化型インクを硬化させ、印刷による段差(段差の高さ:10μm及び25μmのいずれか1つ)を有する段差付ガラス板を作製した。
実施例および比較例で得られたカバー材付き粘着シートから重剥離型剥離シートを剥がして粘着剤層を表出させ、ラミネーター(フジプラ社製,製品名「LPD3214」)を用いて、粘着剤層が額縁状の印刷全面を覆うように各段差付ガラス板にラミネートした。その後、50℃、0.5MPaの条件下で30分間オートクレーブ処理し、常圧、23℃、50%RHにて24時間放置した。
得られた積層体の粘着剤層に対して、カバー材越しに試験例3と同じ活性エネルギー線照射条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。これにより、カバー材と段差付ガラス板とが硬化後粘着剤層により貼合されてなる、表示体の一部を構成する構成体を得た。得られた構成体を、85℃、85%RHの高温高湿条件下にて72時間保管し(耐久試験)、その後、段差追従性を評価した。段差追従性は、硬化後粘着剤層により印刷段差が完全に埋められているか否かで判断し、印刷段差と硬化後粘着剤層との界面で気泡、浮き、剥がれなどが観察された場合は、印刷段差に追従できなかったと判断される。ここでは、段差追従性は、下記の式で示される段差追従率(%)を使用して評価した。結果を表1に示す。
段差追従率(%)={(耐久試験後、気泡、浮き、剥がれ等が無く埋められた状態が維持された段差の高さ(μm))/(硬化後粘着剤層の厚み)}×100
○:段差追従率10%以上
△:段差追従率4%以上、10%未満
×:段差追従率4%未満
〔試験例7〕(耐ブリスター性の評価)
実施例および比較例で得られたカバー材付き粘着シートから重剥離型剥離シートを剥離し、露出した硬化前粘着剤層を、片面にスズドープ酸化インジウム(ITO)からなる透明導電膜が設けられたポリエチレンテレフタレートフィルム(尾池工業社製,製品名「ITOフィルム」,厚さ:125μm)の透明導電膜に貼付した。得られた積層体を、50℃、0.5MPaの条件下で30分間オートクレーブ処理した。
次に、上記積層体の粘着剤層に対して、カバー材越しに、試験例3と同じ活性エネルギー線照射条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。その後、常圧、23℃、50%RHにて24時間放置し、カバー材とITOフィルムとが硬化後粘着剤層により貼合されてなる、表示体の一部を構成する構成体を得た。得られた構成体を、85℃、85%RHの高温高湿条件下にて72時間保管した。そして、硬化後粘着剤層と被着体との界面における状態を目視により確認し、以下の基準により耐ブリスター性を評価した。結果を表1に示す。
○:気泡も浮き・剥がれも確認できなかった。
△:小さい気泡がわずかに確認されたが、浮き・剥がれは確認されなかった。
×:大きな気泡または浮き・剥がれが確認できた。
〔試験例8〕(耐湿熱白化性の評価)
実施例および比較例で得られたカバー材付き粘着シートから重剥離型剥離シートを剥離し、露出した硬化前粘着剤層を、片面にスズドープ酸化インジウム(ITO)からなる透明導電膜が設けられたポリエチレンテレフタレートフィルム(尾池工業社製,製品名「ITOフィルム」,厚さ:125μm)の透明導電膜に貼付した。得られた積層体を、50℃、0.5MPaの条件下で30分間オートクレーブ処理した。
次に、上記積層体の粘着剤層に対して、カバー材越しに、試験例3と同じ活性エネルギー線照射条件で活性エネルギー線を照射し、粘着剤層を完全硬化させて硬化後粘着剤層とした。その後、常圧、23℃、50%RHにて24時間放置し、カバー材とITOフィルムとが硬化後粘着剤層により貼合されてなる、表示体の一部を構成する構成体を得た。得られた構成体を、85℃、85%RHの高温高湿条件下にて72時間保管した。その後、23℃、50%RHの常温常湿に戻し、目視により以下の基準により白化の有無を確認して、耐湿熱白化性を評価した。結果を表1に示す。
〇:常温常湿に戻した直後から、全く白化しなかった。
△:一部が白化したが、常温常湿に戻してから2時間以内に白化が無くなった。
×:全体的に白化した。または一部白化した後、常温常湿下で保管しても元に戻らなかった。
Figure 2019044152
表1から分かるように、実施例で得られた粘着剤層は、紫外線吸収剤を含有するプラスチック板越しに活性エネルギー線照射した場合でも、硬化後粘着剤層となり、高温高湿条件下での段差追従性および耐ブリスター性の両方に優れていた。また、当該硬化後粘着剤層は、耐湿熱白化性にも優れていた。
本発明の粘着シートは、例えば、段差を有し、紫外線吸収剤を含有する保護パネルと、所望の表示体構成部材との貼合に好適に使用することができる。また、本発明の無溶剤型粘着性組成物は、上記粘着シートの粘着剤層を形成するのに好適に使用することができる。
1…粘着シート
11…粘着剤層
12a,12b…剥離シート
2…表示体
11’…硬化後粘着剤層
21…第1の表示体構成部材
22…第2の表示体構成部材
3…印刷層

Claims (8)

  1. 一の表示体構成部材と、他の表示体構成部材とを貼合するための粘着剤層を備えた粘着シートであって、
    前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、
    前記粘着剤層が、
    活性エネルギー線硬化性成分(A)と、
    前記活性エネルギー線硬化性成分(A)の硬化物と
    を含有する活性エネルギー線硬化性粘着剤からなり、
    前記紫外線遮蔽性部材越しに、380〜450nmの波長領域に実質的な強度の発光を有する活性エネルギー線を、前記粘着剤層に対して1000mJ/cm の光量にて照射して、前記活性エネルギー線硬化性粘着剤を硬化させたときに、当該硬化後の粘着剤のゲル分率が、60%以上、100%未満となる
    ことを特徴とする粘着シート。
  2. 前記活性エネルギー線硬化性粘着剤が、濃度0.1質量%のアセトニトリル溶液における波長390nmの吸光度が0.3以上である光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率が、30%以上、75%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. 前記粘着シートが、2枚の剥離シートを備えており、
    前記粘着剤層が、前記2枚の剥離シートの剥離面と接するように前記剥離シートに挟持されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着シート。
  5. 前記一の表示体構成部材および前記他の表示体構成部材の少なくとも一方が、プラスチック板からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着シート。
  6. 前記一の表示体構成部材が、少なくとも貼合される側の面に段差を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粘着シート。
  7. 一の表示体構成部材と、
    他の表示体構成部材と、
    前記一の表示体構成部材と前記他の表示体構成部材とを互いに貼合する硬化後粘着剤層と
    を備えた表示体であって、
    前記一の表示体構成部材が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であり、
    前記他の表示体構成部材が、紫外線遮蔽性を有する紫外線遮蔽性部材であるか、前記他の表示体構成部材側からは前記硬化後粘着剤層に紫外線が到達しない構成となっており、
    前記硬化後粘着剤層が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着シートの粘着剤層を硬化させたものである
    ことを特徴とする表示体。
  8. 前記硬化後粘着剤層を構成する硬化後粘着剤のゲル分率から、前記粘着シートの粘着剤層を構成する活性エネルギー線硬化性粘着剤のゲル分率を差し引いた値が、5ポイント以上であることを特徴とする請求項に記載の表示体。
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