JP2021088512A - 歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーの製造方法 - Google Patents

歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーの製造方法 Download PDF

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啓志 福留
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Abstract

【課題】歯科用接着性組成物の原料として使用される(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を主要成分とする歯科用リン酸モノマー組成物を製造する方法において、(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物の生成を抑制した方法を提供すること。【解決手段】非プロトン性水溶性有機溶媒の存在下に、直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物と、水と、を接触させて前記直接原料化合物を加水分解することにより、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を含む反応液を得る反応工程において、前記非プロトン性水溶性有機溶媒に前記直接原料化合物が溶解した溶液を、当該溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対して過剰のモル数の水に、添加して混合することにより前記接触を行う、ことを特徴とする方法。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマー、すなわち歯科用に使用される(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物の製造方法に関する。
(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物は、歯科用の接着性成分として非常に有用であり、歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーとして既に多くの歯科用接着材中に含まれている。そして、このような(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物は、一般に、ジオールと(メタ)アクリル酸とをアミン化合物の存在下で反応させて得られた(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物にオキシ塩化リンを反応させ、得られたホスホロジクロリデート化合物を加水分解することによって製造されている(特許文献1〜3参照。)。
ところで、このような歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーは、必ずしも非常に高純度である必要は無く、たとえば試薬として入手可能で歯科用に問題なく使用されるものであっても、その純度は80%程度であることもある。
たとえば、上記特許文献2には、(1)「ラジカル重合可能な二重結合、および、1又は2基のヒドロキシル基を有するリン酸残基をそれぞれ少なくとも1個有し、かつ分子内に炭素数4以上の炭化水素基を少なくとも一つ有するリン酸モノマー」は、歯科用接着性モノマーとして特に有用であること、(2)このようなリン酸モノマーは、上記したような、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物合成工程と、その加水分解工程と、経る方法で製造されること、(3)このような方法で製造されるリン酸モノマーに不純物として含まれるリン酸ジエステル、原料のヒドロキシアルキルメタクリレート、アルキルジオール、アルキルジオールのジメタクリレート、ピロリン酸エステル誘導体、メタクリル酸等は、リン酸モノマーの着色に関してほとんど影響しないこと、及び(4)不純物として微量含まれるイオン性物質は、リン酸モノマーの着色や保存安定性低下の原因となるので酸性電解水溶液等で洗浄して除去することが好ましいこと、等が記載されている。
特公平02−51437号公報 特開2001−39992号公報 特許第4509323号公報
前記特許文献2によれば、歯科用に好適に使用できるリン酸モノマーとしてピロリン酸ジエステル化合物が例示されており、また、上記したように、ピロリン酸エステル誘導体は特に問題の無い不純物とされている。ところが、本発明者の検討によれば、歯科用リン酸モノマー中にピロリン酸ジエステル化合物が比較的多く含まれる場合には、その含有量が少ない場合と比べると、歯科用の接着性成分として使用したときの効果や保存安定性が劣る傾向があることが判明した。これは、ピロリン酸ジエステル化合物は酸性度が強いため、系中に存在するアミン化合物が水洗によって除去されずに残存したり、水洗後において反応器材料などの金属等と反応して形成されるイオン性の塩を形成したりすることによると考えられる。
そこで、本発明は、ピロリン酸ジエステル化合物の含有量が少ない、歯科用の(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
前記特許文献1や特許文献2では、リン酸モノエステル化合物の単離・精製操作を行い、リン酸ジノエステル化合物等の除去も行って90〜98%程度の純度のリン酸モノエステルを得ており、このような高度な精製を行えば、ピロリン酸ジエステル化合物も除去できるため、上記問題は発生しないと考えられる。しかし、リン酸ジエステル化合物は、歯科用リン酸モノマーとして有用なものであり、これを除去することは製造効率の低下やコストアップにつながる。
そこで、本発明者等は、ピロリン酸ジエステル化合物の生成を抑制することを着想し、検討を行った結果、前記(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物合成工程における反応を非プロトン性水溶性有機溶媒中で行うと共に、該工程で得られた反応液を多量の水の中に滴下した場合には、ピロリン酸ジエステル化合物の副生量が低減されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、歯科用接着性組成物として使用される(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物からなる歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーの製造方法であって、非プロトン性水溶性有機溶媒の存在下に、直接原料化合物であるホスホロジクロリデート化合物と、水と、を接触させて前記直接原料化合物を加水分解することにより、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を含む反応液を得る反応工程、及び前記反応工程で得られた反応液から前記目的化合物を分離する分離工程を含み、前記応工程では、前記非プロトン性水溶性有機溶媒に前記直接原料化合物が溶解した溶液を、当該溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対して過剰のモル数の水に、添加して混合することにより前記接触を行い、前記加水分解時に副生する副生化合物である(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物の含有量が、前記反応工程終了後に得られる反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したときに得られるHPLCチャートにおける前記目的化合物に由来するピーク面積(SOP)に対する、前記副生化合物に由来するピーク面積(SBP)の比(SBP/SOP)で表して、0.1以下である反応液を得る、ことを特徴とする方法である。
上記本発明の方法では、前記非プロトン性水溶性有機溶媒として、25℃における水への溶解度が、250g/1L以上である非プロトン性水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。
また、前記本発明の方法は、前記反応工程の前工程として前記非プロトン性水溶性有機溶媒中で、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物と、オキシ塩化リンとをアミン系化合物の存在下に反応さて、前記直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物を含む一次反応液を得る前反応工程を更に含み、前記反応工程で水に添加する前記溶液として上記一次反応液を使用することが好ましい。
本発明の製造方法によれば、効率よくピロリン酸ジエステル化合物の含有量の少ない歯科用リン酸エステル系(メタ)アクリルモノマーを製造することができる。ピロリン酸ジエステル化合物は水洗では除去できないため、ピロリン酸ジエステル化合物を多く含む場合には、カラムクロマトグラフィー等により除去する精製工程が必要となるが、本発明の方法を採用することにより、このよう精製工程を省略する、あるいは精製工程を行う場合であってもその手間を大幅に削減することが可能となる。また、歯科用リン酸モノマーとして有用なリン酸ジエステル化合物を無駄にすることもない。したがって、本発明の製法によれば、接着性能及び保存安定性が共に良好な歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーを効率よく製造することが可能となる。
本発明の製造方法は、非プロトン性水溶性有機溶媒の存在下に、直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物と、水と、を接触させて前記直接原料化合物を加水分解することにより、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を含む反応液を得る反応工程、及び前記工程で得られた反応液から前記目的化合物を分離する分離工程を含み、前記応工程では、前記非プロトン性水溶性有機溶媒に前記直接原料化合物が溶解した溶液(以下、「原料溶液」ともいう。)を、当該溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対して過剰のモル数の水に、添加して混合することにより前記接触を行い、前記加水分解時に副生する副生化合物である(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物の含有量が、前記反応工程終了後に得られる反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したときに得られるHPLCチャートにおける前記目的化合物に由来するピーク面積(SOP)に対する、前記副生化合物に由来するピーク面積(SBP)の比(SBP/SOP)で表して、0.1以下である反応液を得る、ことを特徴とする。
上記反応工程でピロリン酸ジエステル化合物が生成(副生)する原因は、比較的少量の水とホスホロジクロリデート化合物が接触すると、反応系内に、ホスホロジクロリデート化合物、(その部分加水分解物である)ホスホロモノクロリデート化合物、(完全加水分解物である)リン酸エステル化合物が共存することになり、ホスホロジクロリデート化合物と、ホスホロモノクロリデート化合物又はリン酸エステル化合物と、の反応;及び/又は、ホスホロモノクロリデート化合物と、ホスホロモノクロリデート化合物又はリン酸エステル化合物と、の反応;が生じることにあると考えられる。本発明の方法では、相対的に少量の水と接触する時間を限り無く短くすることで、上記反応が生じる前に、部分加水分解物であるホスホロジクロリデート化合物と水とが瞬時に反応するようになり、ピロリン酸ジエステル化合物が生成する反応が抑制されると考えられる。
以下、本発明の製造法について、前記反応工程を中心に詳しく説明する。
1.反応工程
非プロトン性水溶性有機溶媒の存在下に、直接原料化合物であるホスホロジクロリデート化合物と、水と、を接触させて前記直接原料化合物を加水分解することにより、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を含む反応液を得る。以下に、本工程で使用する反応試剤、条件等について説明する。
(非プロトン性水溶性有機溶媒)
反応工程では、前記非プロトン性水溶性有機溶媒に前記直接原料化合物が溶解した原料溶液を水に添加して混合することにより前記直接原料化合物を加水分解する。非プロトン性水溶性有機溶媒に代えてメタノールやエタノール等のプロトン性有機溶媒を用いた場合、有機溶媒がホスホロジクロリデート化合物と反応して副生成物が多く生成してしまう。また、溶媒としてトルエン等の非水溶性有機溶媒を用いた場合、水と接触する速度が十分でなく、ピロリン酸ジエステル化合物が多く生成する。
原料溶液で使用する非プロトン性水溶性有機溶媒としては、直接原料化合物であるホスホロジクロリデート化合物を溶解するものであれば特に限定されないが、使用する水の量の範囲が広く、大過剰の水を使用することができると言う観点から、25℃における水への溶解度が、250g/1L以上である非プロトン性水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。また、加水分解反応を行う前の非プロトン性水溶性有機溶媒が水を含んでいると、加水分解反応を行う前にピロリン酸ジエステル化合物が生成することが避けられないので、非プロトン性水溶性有機溶媒に含まれる水の量は、0.05%以下が好ましく、0.03%以下がさらに好ましく、0.01%以下が最も好ましい。さらに、非プロトン性水溶性有機溶媒は分離工程において除去する必要性があることから、常温下における沸点は150℃以下が好ましく、100℃以下がさらに好ましく、80℃以下が最も好ましい。また、後述する前反応工程は低温で行うことが好ましく、非プロトン性水溶性有機溶媒の融点は−20℃以下が好ましく、−30℃以下であることがさらに好ましい。
このような非プロトン性水溶性有機溶媒を例示すると、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの非プロトン性水溶性有機溶媒の中でも反応原料や生成物の溶解性の観点からテトラヒドロフランが最も好ましい。
(目的化合物及び直接原料化合物)
本発明の目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物は、歯科用接着性組成物に使用できることが知られている(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物であれば特に限定されない。好適な目的化合物を例示すれば、10−メタクリロイルオキシデシルハイドロジェンホスフェート、12−メタクリロイルオキシドデシルハイドロジェンホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンホスフェート、11−メタクリロイルテトラエチレングリコールハイドロジェンホスフェート、グリセロリン酸ジメタクリレート等を挙げることができる。
本発明の直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物は、加水分解されることにより上記目的化合物となるホスホロジクロリデート化合物であり、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物における−P-OHが、−P−Clとなっている、より詳しくは−P(=O)(OH)基が−P(=O)Cl基となっている他は目的化合物と同様の構造を有する化合物である。直接原料化合物としては、目的化合物の種類に応じて、このような構造を有する化合物が使用される。好適に使用される直接原料化合物としては、10−メタクリロイルオキシデシルホスホロジクロリデート、12−メタクリロイルオキシドデシルホスホロジクロリデート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホロジクロリデート、11−メタクリロイルテトラエチレングリコールホスホロジクロリデート、ビス(メタクリロイルオキシ)プロパンホスホロジクロリデート等が使用できる。このような(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物は、工業的に入手困難であることが多いことから、通常は、反応工程を行う前に前工程として合成されたものを使用することが好ましい。すなわち、前記非プロトン性水溶性有機溶媒中で、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物と、オキシ塩化リンとをアミン系触媒の存在下に反応さて、前記直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物を含む一次反応液を得、得られた一次反応液をそのまま前記反応工程における原料溶液として使用することが好ましい。なお、前反応工程については、後述する。
(反応混合物と水の接触方法)
反応工程では、原料溶液を、当該原料溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対して過剰のモル数の水に、添加して混合することにより前記直接原料化合物と水とを接触させて加水分解を行う。前記特許文献1及び2に示されるように、直接原料化合物の加水分解は、前記直接原料化合物が溶解した溶液中に水を添加して行うのが一般的であるが、このような方法を採用した場合には、(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物(副生化合物)が多量、副生してしまう。これに対し、本発明の方法では、上記のようにして加水分解を行うことにより、ホスホロジクロリデート化合物の部分加水分解物であるホスホロモノクロリデート化合物が副反応を起こすことなく加水分解されるので、上記ピロリン酸ジエステル化合物(副生化合物)の副生を抑制することができる。
反応工程において、使用する水の量は、溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対する水のモル数が過剰となる量であれば良いが、容器の大きさや水を除去する手間等を考慮すると原料溶液中の直接原料化合物に存在するP―Cl結合の理論量に対し、1〜1000当量が好ましく、1.5〜100当量がさらに好ましく、2〜20当量が最も好ましい。なお、上記P−Cl結合の理論量は、原料溶液として前反応工程で得られた一次反応液をそのまま使用する場合には、前反応工程で使用したオキシ塩化リンの量(mol):MOCPとアルコール化合物の量(mol):M及び当該アルコール化合物分子中のOH基の数:n基づき、3MOCP−n・Mから算出することができる。
原料溶液と水との接触に際して、水中に各種添加剤を含むことができる。塩化水素が反応混合物中に含まれていたり、加水分解時に生成したりするため、これを中和するために、水中には塩基性化合物を含まれていることが好ましい。塩基性化合物としては、公知の塩基性化合物を使用することができるが、取扱いの容易さの観点から、第三級脂肪族アミン化合物を使用することが好ましい。第三級脂肪族アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、これらの中でも添加や除去の容易さの観点からトリエチルアミンが好ましい。
水への原料溶液の添加は、所定量の水を容器内に保持するとともに撹拌し、撹拌状態に保たれ水中に原料溶液を所定の速度で滴下又は送液して行うことができる。このとき、混合液(反応液)温度は、4〜60℃、特に25〜40℃の範囲に制御することが好ましい。また、添加速度は、反応スケールにもよるが、原料溶液中の原料化合物のモル数を添加時間で除した速度で表して5〜30(mol/h)、特に8〜20(mol/h)とすることが好ましい。また、加水分解反応を完結させるために添加終了後は、1〜3時間程度撹拌を続けることが好ましい。
このようにして加水分解反応を行うことにより、反応工程終了後に得られる反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したときに得られるHPLCチャートにおける前記(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物(目的化合物)に由来するピーク面積(SOP)に対する、前記(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物(副生化合物)に由来するピーク面積(SBP)の比(SBP/SOP)で表して、0.1以下、好ましくは0.08以下、より好ましくは0.07以下とすることができる。
このとき、HPLC分析は、たとえば、カラムとしてAccucоre RP−MS(サーモサイエンティフィック社製)を用い、展開溶媒を1%リン酸水溶液/アセトニトリル=50/50→0/100とし、検出波長を254nmとすることにより行うことができる。
なお、反応液中における副生化合物と目的化合物との良否を上記ピーク面積比(SBP/SOP)で表したのは、簡便性による。勿論、定量分析に基づき両者の量比(モル比)で規定することも可能であるが、定量的な相関関係があるので、本発明では、上記面積比で量比を規定している。因みにHPLC分析における感度については、副生化合物の感度は目的化合物の感度の約2倍であるので、実際のモル比は上記ピーク面積比(SBP/SOP)の半分程度である。
2.分離工程
分離工程では、前記反応工程で得られた反応液から前記目的化合物を分離する。前記反応液中には前記目的化合物、前記ピロリン酸ジエステル化合物、前記非プロトン性水溶性有機溶媒、水、その他不純物が含まれる。前記非プロトン性有機溶媒および水は、減圧留去することで除去できるが、前記非プロトン性有機溶媒や水と共沸混合物を形成する成分を添加しても良い。特に水は沸点が高いため、共沸混合物を形成する成分を添加することが望ましい。このような成分を例示すると、トルエン、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸エチル、キシレン、ヘプタン等が挙げられる。これらの中でも効率の高さという観点から、特にトルエンが好ましい。
前記反応液中に含まれるその他不純物の量は極微量であることから必要性は無いが、さらに高い純度の前記目的化合物を得るために、除去しても良い。その他不純物を除去する方法としては、カラムクロマトグラフィーによる方法、活性炭を用いる方法、非極性溶媒を用いて洗浄する方法などが挙げられるが、高度な精製法を用いると製造効率の低下に繋がるため、その他不純物を除去する場合であっても、より簡易な精製法を用いることが好ましい。
3.前反応工程
本発明の方法では、前記反応工程の前工程として前記非プロトン性水溶性有機溶媒中で、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物(「1次原料化合物」ともいう。)と、オキシ塩化リンとをアミン系化合物の存在下に反応さて、前記直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物を含む一次反応液を得る前反応工程を更に含み、前記反応工程で水に添加する前記溶液として上記一次反応液を使用することが好ましい。
1次原料化合物である(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物としては、目的化合物における、全ての−P(=O)(OH)基が−OH基となっている他は目的化合物と同様の構造を有する化合物を使用する。このようなアルコール化合物は、たとえば(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物としては、前記特許文献1において、「(i)(メタ)アクリル酸とジオールのエステル化反応プロセス」として説明されているような方法や、前記特許文献2において「(A)(メタ)アクリル酸モノエステルの合成」として説明されている方法に示されるように、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物の構造に応じたジオール化合物と(メタ)アクリル酸とを反応(モノエステル化)させて得られたリン酸モノエステルが使用できる。
前反応工程は、反応溶媒として前記反応工程で使用するのと同じ非プロトン性水溶性有機溶媒を使用することを除き、従来の方法と特に変わる点は無い。たとえば、前記特許文献1において、「(iii)リン酸エステル化反応プロセス」として説明されているような方法や、前記特許文献2において「(B)リン酸モノエステルの合成」の「(i)−P(O)Cl基を有する化合物の合成」として説明されている方法のように、反応助剤として、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジンなどの第三級アミンからなるアミン化合物を加え生成する塩化水素を回収しながら(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物(1次原料化合物)とオキシ塩化リンとを反応させて前記アルコール化合物の−OH基を−P(=O)Cl基に変換すればよい。但し、反応に温度に関しては、リン酸ジエスエルの副生も許容できるので、これら特許文献に記載されているような−40℃といった極低温にする必要はない。効率性や経済性の観点からは、反応温度は−5〜15℃の温度で行うことが好ましい。
前反応工程を含む本発明の方法においては、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物として、下記構造式(B1)で示される化合物:B1、下記構造式(B2)で示される化合物:B2、又は下記構造式(B3)で示される化合物:B3を製造する方法であって、前記前反応工程における(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物(1次原料化合物)として、(1)目的化合物が前記B1である場合には、下記構造式(A1)で示される化合物:A1を、(2)目的化合物が前記B2である場合には、下記構造式(A2)で示される化合物:A2を、(3)目的化合物が前記B3である場合には、下記構造式(A3)で示される化合物:A3を、夫々使用することが好ましい。
Figure 2021088512
〔式(A1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、mは2〜20の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(A2)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(A3)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、оおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(B1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、mは2〜20の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(B2)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(B3)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、оおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数である。〕
このような態様では、化合物B1〜B3の構造に応じて、以下に示す構造式C1〜C3のピロリン酸ジエステル化合物が副生するが、その量は原料反応溶液に水を添加する場合と比べて大幅に低減される。
Figure 2021088512
〔式(C1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、mは2〜20の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(C2)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。〕
Figure 2021088512
〔式(C3)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、оおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数である。〕
これらの(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物B1〜B3の中でも、本発明の方法の効果が顕著に現れると言う観点から、前記炭素鎖は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがより好ましく、8〜12であることが最も好ましい。
以下に本発明を、実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは無い。
1.使用した物質の略称
まず、以下に、各実施例および各比較例に使用した原料、目的化合物、非プロトン性水溶性有機溶媒、非プロトン性非水溶性有機溶媒の略称について説明する。
<(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物(A)(1次原料化合物)>
HDMA;10−ヒドロキシデシルメタクリレート
HDDMA;12−ヒドロキシドデシルメタクリレート
HEMA;2−ヒドロキシエチルメタクリレート
HTEGMA;11−ヒドロキシテトラエチレングリコールメタクリレート
GDMA;グリセロールジメタクリレート
<(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物(B)(目的化合物)>
MDP;10−メタクリロイルオキシデシルハイドロジェンホスフェート
MDDP;12−メタクリロイルオキシドデシルハイドロジェンホスフェート
MEP;2−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンホスフェート
MTEGP;11−メタクリロイルテトラエチレングリコールハイドロジェンホスフェート
GPDMA;グリセロリン酸ジメタクリレート
<非プロトン性水溶性有機溶媒>
THF;テトラヒドロフラン
MeCN;アセトニトリル
DMSO;ジメチルスルホキシド
<非プロトン性非水溶性有機溶媒>
EtO;ジエチルエーテル
Toluene;トルエン
<接着性モノマー組成物以外の接着性組成物に含有される成分>
HEMA;2−ヒドロキシエチルメタクリレート
BisGMA;2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン
3G;トリエチレングリコールジメタクリレート
CQ;カンファーキノン
DMBE;ジメチル安息香酸エチル
BHT;ジブチルヒドロキシトルエン。
2.水との接触方法
<方法I>
加水分解前のホスホロジクロリデート化合物と有機溶媒とを含有する一次反応液を、水の入った容器に滴下することで接触させる方法。
<方法II>
水を、加水分解前のホスホロジクロリデート化合物と有機溶媒とを含有する一次反応液の入った容器に滴下することで接触させる方法。
3.HPLC面積比
加水分解前のホスホロジクロリデート化合物と有機溶媒とを含有する一次反応液と水との接触により得られた二次反応液を、HPLC分析(カラム:Accucоre RP−MS(サーモサイエンティフィック社製)、展開溶媒:1%リン酸水溶液/アセトニトリル=50/50→0/100、検出波長254nm)を行い、目的化合物に由来するピーク面積(SOP)に対する、副生化合物に由来するピーク面積(SBP)の比(SBP/SOP)を算出した。
4.実施例1〜7および比較例1〜9
実施例1〜7および比較例1〜9の条件で粗体を得て、HPLC面積比(SBP/SOP)の算出を行った。
(実施例1)
<10−メタクリロイルオキシデシルハイドロジェンホスフェートの製造>
オキシ塩化リン82.8g(0.54mol)とテトラヒドロフラン800mlの混合溶媒を、メカニカルスターラーと滴下漏斗をセットしたフラスコに入れ、0℃に冷却した。(メタ)アクリル酸エステルおよびアルコールを同一分子内に有する化合物である10−ヒドロキシデシルメタクリレート108.9g(0.45mol)とトリエチルアミン54.5g(0.54mol)とテトラヒドロフラン800mlの混合溶液を滴下漏斗に入れ、撹拌しながら上記の混合溶液に1時間かけて滴下し、反応混合物を得た。
上記反応混合物を1時間撹拌し、一次反応液を得た。この一次反応液を蒸留水28.4g(1.58mol)とトリエチルアミン90.9g(0.9mol)の混合溶液に撹拌しながら滴下した。滴下後さらに2時間撹拌することで二次反応液を得た。
この二次反応液のHPLC分析(カラム:Accucоre RP−MS(サーモサイエンティフィック社製)、展開溶媒:1%リン酸水溶液/アセトニトリル=50/50→0/100、検出波長254nm)を行い、HPLC面積比(SBP/SOP)を算出した。HPLC面積比は0.067であり、十分にピロリン酸ジエステル化合物の生成を抑制できていることが判った。
(実施例2〜7、比較例1〜9)
実施例1において、原料、溶媒、水との接触方法を表1に示す化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして混合液を得て、HPLC分析およびHPLC面積比(SBP/SOP)の算出を行った。結果は表1に記載の通りであった。
Figure 2021088512
<実施例2〜7の評価結果>
実施例2〜7の条件も、実施例1と同様にピロリン酸ジエステル化合物(C)の生成量が抑制できていることが判った。
<比較例1〜9の評価結果>
これら比較例は、水との接触方法が方法IIによる例、あるいは、使用する溶媒が非プロトン性水溶性有機溶媒を用いた例であり、HPLC面積比(SBP/SOP)が小さく、ピロリン酸ジエステル化合物(C)の生成量を抑制できていないことが判った。また、比較例5、6、7の原料および目的化合物の炭素鎖長が短いため、比較的HPLC面積比(SBP/SOP)は小さかったが、それぞれ対応する実施例5、6、7よりも大きかった。
5.接着性組成物の接着強さおよび保存安定性
前記実施例1および比較例2で得られた(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を用いて接着性組成物を調製し、その接着性組成物の接着強さおよび保存安定性を評価した。
<接着性組成物の調製>
以下に示す成分を混合し、完全に溶解して均一になるまで撹拌することで接着性組成物を得た。
・MDP:10質量部
・HEMA:20質量部
・BisGMA:42質量部
・3G:28質量部
・CQ:0.2質量部
・DMBE:0.4質量部
・BHT:0.05質量部
・エタノール:100質量部
・水:10質量部。
<象牙質に対する接着強さの測定>
抜去した牛下顎前歯を注水下、#600の耐水研磨紙で研磨し、唇面と平行になるように象牙質平面を削り出した。この象牙質平面に圧縮空気を吹き付けて乾燥させた後、直径3mmの円孔の開いた両面テープをそれぞれ固定し、接着面積を規定した。続いて、研磨面のうち両面テープの穴から露出している接着面に接着性組成物を塗布し、5秒間エアブローして乾燥させた後、可視光線照射器(トクソーパワーライト、株式会社トクヤマ製)を用い、光照射20秒による光硬化を行った。直径8mmの穴が設けられた厚み0.5mmのパラフィンワックスを、パラフィンワックスの穴と、両面テープの穴とが同心円となるように歯科用接着性組成物が塗布された接着面に貼り付けて模擬窩洞を作製した。この模擬窩洞に歯科用コンポジットレジン(エステライトΣクイック、トクヤマデンタル社製)を充填してポリエステルフィルムで軽く圧接した後、可視光線照射器(トクソーパワーライト、株式会社トクヤマ製)を用い、光照射10秒による光硬化を行った。その後、あらかじめ研磨したSUS304製丸棒(直径8mm、高さ18mm)をレジンセメント(ビスタイトII、トクヤマデンタル社製)で接着した。この試験サンプルを37℃の水中にて24時間浸漬した後、万能試験機(AG−I型、島津製作所社製)を用いて、クロスヘッドスピード1mm/mmの条件で荷重を開始し、測定サンプルが破断するまで試験サンプルに荷重を加え、最大荷重から下記式(1)を用いて接着強さを求めた。
・式(1) 接着強さ(MPa)=最大荷重(N)/被着面積(mm)。
なお、当試験において、20MPa以上の接着強さを高い接着強さと判断した。
<保存安定性の評価>
調製した接着性組成物を遮光容器に入れて50℃のインキュベーターに保存し、粘度が上昇してゲル化が生じるまでの日数を測定した。200日間以上ゲル化しないことが、実使用する上で良好な保存安定性であるかを判断する基準とした。
<接着強さおよび保存安定性の評価結果>
得られた結果を表2に示す。
Figure 2021088512
実施例1により得られた(メタ)アクリル基を有するリン酸化合物を含有した接着性組成物は、24MPa程度の高い接着強さを示し、50℃において200日間以上ゲル化しないという高い保存安定性を示すことが判った。一方で、比較例2により得られた(メタ)アクリル基を有するリン酸化合物を含有した接着性組成物は、13MPa程度の接着強さを示すのみであり、50℃において134日間でゲル化が生じ、保存安定性は不十分であった。

Claims (4)

  1. 歯科用接着性組成物として使用される(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物からなる歯科用リン酸エステル系メタクリルモノマーの製造方法であって、
    非プロトン性水溶性有機溶媒の存在下に、直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物と、水と、を接触させて前記直接原料化合物を加水分解することにより、目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物を含む反応液を得る反応工程、及び
    前記反応工程で得られた反応液から前記目的化合物を分離する分離工程を含み、
    前記反応工程では、前記非プロトン性水溶性有機溶媒に前記直接原料化合物が溶解した溶液を、当該溶液中に含まれる前記直接原料化合物のモル数に対して過剰のモル数の水に、添加して混合することにより前記接触を行い、前記加水分解時に副生する副生化合物である(メタ)アクリル基を有するピロリン酸ジエステル化合物の含有量が、前記反応工程終了後に得られる反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したときに得られるHPLCチャートにおける前記目的化合物に由来するピーク面積(SOP)に対する、前記副生化合物に由来するピーク面積(SBP)の比(SBP/SOP)で表して、0.1以下である反応液を得る、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記非プロトン性水溶性有機溶媒として、25℃における水への溶解度が、250g/1L以上である非プロトン性水溶性有機溶媒を使用する請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応工程の前工程として前記非プロトン性水溶性有機溶媒中で、(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物と、オキシ塩化リンとをアミン化合物の存在下に反応さて、前記直接原料化合物である(メタ)アクリル基を有するホスホロジクロリデート化合物を含む一次反応液を得る前反応工程を更に含み、前記反応工程で水に添加する前記溶液として上記一次反応液を使用する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 目的化合物である(メタ)アクリル基を有するリン酸エステル化合物として、下記構造式(B1)で示される化合物:B1、下記構造式(B2)で示される化合物:B2、又は下記構造式(B3)で示される化合物:B3を製造する請求項3に記載の方法であって、
    前記前反応工程における(メタ)アクリル基を有するアルコール化合物として、(1)目的化合物が前記B1である場合には、下記構造式(A1)で示される化合物:A1を、(2)目的化合物が前記B2である場合には、下記構造式(A2)で示される化合物:A2を、(3)目的化合物が前記B3である場合には、又は下記構造式(A3)で示される化合物:A3を、夫々使用する方法。
    Figure 2021088512
    〔式(A1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、mは2〜20の整数である。〕
    Figure 2021088512
    〔式(A2)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。〕
    Figure 2021088512
    〔式(A3)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、оおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数である。〕
    Figure 2021088512
    〔式(B1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、mは2〜20の整数である。〕
    Figure 2021088512
    〔式(B2)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、nは1〜10の整数である。〕
    Figure 2021088512
    〔式(B3)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、оおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数である。〕
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