JP2021088258A - 鉄道車両の台車カバー - Google Patents

鉄道車両の台車カバー Download PDF

Info

Publication number
JP2021088258A
JP2021088258A JP2019219368A JP2019219368A JP2021088258A JP 2021088258 A JP2021088258 A JP 2021088258A JP 2019219368 A JP2019219368 A JP 2019219368A JP 2019219368 A JP2019219368 A JP 2019219368A JP 2021088258 A JP2021088258 A JP 2021088258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
cover
bogie
support layer
heat generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019219368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7339869B2 (ja
Inventor
貴之 雙木
Takayuki Namiki
貴之 雙木
啓 梅田
Hiroshi Umeda
啓 梅田
義博 藤井
Yoshihiro Fujii
義博 藤井
伸至 相原
Shinji Aihara
伸至 相原
杉本 直
Sunao Sugimoto
直 杉本
中村 裕
Yutaka Nakamura
裕 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd, East Japan Railway Co filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2019219368A priority Critical patent/JP7339869B2/ja
Publication of JP2021088258A publication Critical patent/JP2021088258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7339869B2 publication Critical patent/JP7339869B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T30/00Transportation of goods or passengers via railways, e.g. energy recovery or reducing air resistance

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】全体の厚みを薄くして重量の増加を抑制しつつ台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制すると共に内側に雪や氷が付着するのを防止することができる車両の台車カバーを提供する。【解決手段】絶縁性繊維を補強材とする繊維強化プラスチックからなり所定の形状および所定の強度を有する支持層25と、面状ヒータ21A(21B,21C)を内蔵し前記支持層の内面に接合された発熱層と、内部に補強布を内蔵し前記発熱層の支持層と反対側の面に接合された保護層26とからなり、前記支持層と発熱層と保護層が、共通の樹脂によって一体化された状態に形成されているように構成した。さらに、下端部が台車側に近づくに従って鉛直面に対する傾斜角度が大きくなるように湾曲もしくは下端部が台車側に近づくように傾斜された形状を有するように形成され、面状ヒータは、その下部が絶縁層を介して所定高さまで折り返されている。【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道車両における台車周囲を覆う台車カバーに関し、特に高速鉄道車両の台車周りの騒音を吸収すると共に雪や氷が付着するのを防止するための側部防音カバーや車体を異物等の衝撃から守ると共に異物が床下機器に侵入しないための端部塞ぎ板のような台車カバーに利用して有効な技術に関する。
新幹線(登録商標)などの高速鉄道車両においては、騒音対策のため、台車の側方に防止用のカバーを設けることが実施されている。しかし、騒音防止用の台車カバーを設けた車両にあっては、降雪時に台車カバーの内側に雪が付着して氷塊となり、それが走行中に落下することで軌道上の地上設備を損壊させる事象が発生している。そのため、駅停車中に、台車カバーの内側の着雪を掻き落とす作業が必要となり、その作業に時間と人手を要するという問題点があった。
そこで、台車カバーの内側にヒータを設けて融雪することが考えられるが、内側の台車が複雑な形状を有していて台車と車両限界との狭い隙間に、台車構成部品との接触を回避するようにして台車カバーが配設されており、融雪ヒータを設ける場合、ヒータの厚さ寸法を極力抑制するように設計しなければならないという制約がある。
従来、台車周りの騒音を吸収すると共に雪や氷が付着するのを防止する機能を設けた台車カバーに関する発明としては、例えば特許文献1や2に記載されているものがある。
このうち、特許文献1に記載されている騒音吸収型融雪パネルは、複数の貫通孔を有した外面板及び内面板と、外面板を一方に内面板が他方に接着されたハニカムコアからなる表面部材と、表面部材の内面板の表面に所定間隔で固定される棒状の加熱手段と、加熱手段を挟んで表面部材の反対側に配置され、吸音特性を有する板状の吸音部材とを具備させるようにしたものである。
また、特許文献2に記載されている騒音防止用台車カバーは、所定形状の凹部を備えた支持部材と、支持部材の凹部に装着される騒音吸収パネルと、騒音吸収パネルの表面側に配置されるシート状の発熱部材と、発熱部材の表面側に配置され、音を吸収可能な表面部材とを具備し、支持部材、騒音吸収パネル、発熱部材および表面部材を夫々結合させ、騒音吸収パネルは、表面側に配置されたマット状の多孔質吸音材と、該多孔質吸音材の一方の面に接着されたハニカムコアと、該ハニカムコアの各セル内に充填された発泡性樹脂とから構成するようにしたものである。
特許第4286805号公報 特許第4399299号公報
特許文献1に記載されている吸音パネルや特許文献2に記載されている騒音防止用台車カバーは、いずれも吸音特性を良好にするためにハニカムコアを使用し、ハニカムコアの表面に接するように、または2つのハニカムコアに挟持されるようにしてシート状の発熱体を設けている。このことから、特許文献1や2に記載されている発明は、吸音部材と発熱部材を別々の機能を有する部材として使用していることが分かる。しかも、吸音部材としてハニカムコアを使用しているため、カバーの重量が重くなり車両重量の増加を招く。また、メンテナンス作業の際には、台車カバーを外す必要があるが、台車カバーの重量が大きいため、作業者への負担が大きくなるという課題がある。
また、特許文献1や特許文献2に記載されている台車カバー(側方を覆う防音カバー)は、いずれもハニカムコアの吸音パネルを設けることで防音性能を高めるとともに、発熱体を設けることで融雪機能も有する台車カバーを提供するというもので、吸音パネルと発熱体を設けることで、発熱体のみを設ける場合に比べて台車カバー全体の厚みは厚くなる。そのため、台車側方を覆う防音カバーに適用する場合には、台車側部との間にそれなりに広い空間のある車種の車両が適用対象とならざるを得ない。
これに対し、本発明者らが検討した鉄道車両は、ハニカムコアの吸音パネルを設けることができないほど、防音カバーと台車側部との間の隙間が狭い車種の車両であり、本発明はそのような車種の車両に使用する融雪機能付きの防音カバーを開発する過程でなされたものである。また、既存の車両の防音カバーは、既定の防音機能を満足しているので、防音効果を高めるよりも重量用の増加を押さえつつ融雪機能を持たせることが重要課題であると考えた。
さらに、特許文献1にも記載されているように、車両の高速化に伴い騒音の増加が予測されるが、高速化に伴う防音対策に関しては、吸音機能は、車両の床下に吸音パネルを張り付けたり吸音構造を設けたりすることでも実現することができるので、本発明は、防音カバーには積極的に吸音機能を設けずに、軽量化を優先するという考えの下で開発したものである。つまり、本発明は、薄型を達成するために、特許文献1や特許文献2の発明の台車カバーから単に吸音パネルを省略するようにしたというものではない。
本発明は、上記のような背景のもとになされたもので、全体の厚みを薄くして重量の増加を抑制しつつ台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制すると共に、内側に雪や氷が付着するのを防止することができる鉄道車両の台車カバーを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制しかつ雪や氷の付着を防止することができる鉄道車両の台車カバーを効率よく製造することができる台車カバーを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
絶縁性繊維を補強材とする繊維強化プラスチックからなり所定の形状および所定の強度を有する支持層と、
面状ヒータを内蔵し前記支持層の内面に接合された発熱層と、
内部に補強布を内蔵し前記発熱層の前記支持層と反対側の面に接合された保護層と、からなり、
前記支持層と前記発熱層と前記保護層が、共通の樹脂によって一体化された状態に形成されているように構成したものである。
上記のような構成を有する台車カバーによれば、ハニカムコアの吸音パネルがないため、全体の厚みを薄くして重量の増加を抑制しつつ、台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制することができると共に、発熱層の面状ヒータが発熱することで内側に雪や氷が付着するのを防止することができる。これによって、メンテナンス作業の際に作業者の負担を軽減することができる。また、支持層と発熱層と保護層が、共通の樹脂によって一体化された状態に形成された構造であるため、台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制しかつ雪や氷の付着を防止することができる台車カバーを効率よく製造することができる。
ここで、望ましくは、下端部が台車側に近づくに従って鉛直面に対する傾斜角度が大きくなるように湾曲もしくは下端部が台車側に近づくように傾斜された形状を有するように形成され、
前記面状ヒータは、その下部が、絶縁層を介して所定高さまで折り返されているように構成する。
かかる構成によれば、曲線通過時に台車とカバーが接触しないよう薄く作ることができ、面状ヒータを所定高さまで折り返すことで、カバーの下部の発熱量を多くすることができ、台車カバーの下端部ほど雪や氷の付着量が多くても、内側に雪や氷が付着するのを効果的に防止することができる。
また、望ましくは、前記保護層の端部は前記支持層の端部よりも内側に位置し、前記発熱層の端部は前記保護層の端部よりも内側に位置するように、前記支持層と前記発熱層と前記保護層の大きさが設定され、
前記発熱層の端部の外側まで前記保護層が形成されているように構成する。
かかる構成によれば、発熱層の端部の外側まで保護層が形成されているため、発熱層を剥がれにくくすることができ、台車カバーの耐用年数を長くすることができる。
また、望ましくは、前記補強布はアラミド繊維で形成された布であるようにする。
かかる構成によれば、アラミド繊維で形成された布は防弾チョッキに使用されるほど強度が高いため、保護層の耐久性を向上させることができる。アラミド繊維の代わりにガラス繊維で形成された布を用いても良い。
また、望ましくは、 鉄道車両の台車の前後に配設される端部塞ぎ板であって、
前記保護層と前記発熱層との間に断熱材層が介挿されているように構成する。
かかる構成によれば、発熱層で生じた熱が床下機器側へ逃げるのを抑制することができるため、端部塞ぎ板に雪や氷が付着するのを効果的に防止することができる。
本発明の鉄道車両の台車カバーによれば、全体の厚みを薄くして重量の増加を抑制しつつ台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制することができる。また、本発明によれば、カバー内側特に湾曲もしくは傾斜の大きな下部に雪や氷が付着するのを防止することができる。さらに、台車周りの騒音が外部へ漏れるのを抑制しかつ雪や氷の付着を防止することができる台車カバーを効率よく製造することができるという効果がある。
(A)は本発明の台車カバーを備えた鉄道車両の台車の外観斜視図、(B)は鉄道車両の台車および防音カバーを含む要部の拡大断面図である。 (A)は本発明の鉄道車両の台車カバーとしての側部防音カバーの内側面の構成を示す正面図、(B)は側部防音カバーの断面構造を示す断面側面図である。 実施形態における側部防音カバーの下部パネルの拡大断面図である。 本発明を適用した端部塞ぎ板の構成例を示す拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る鉄道車両の台車カバーの実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る高速鉄道車両の台車カバーの構成例を示す。
高速鉄道車両1の車体下部には、図1(A)に示すような台車10が設けられ、この台車10の周囲には台車周りの騒音が外部に漏れたり降雪が台車構成部品に付着したりするのを防止するための台車カバーが設けられている。本明細書においては、台車カバーのうち、台車10の左右両側方に設けられているカバー20を側部防音カバーと称し、台車10の前後に設けられているカバー30を端部塞ぎ板と称する。また、側部防音カバーと端部塞ぎ板の上位概念を台車カバーと称する。
台車カバーのうち側部防音カバー20は、図1(B)に示すように、下端が台車側に位置するように湾曲した三次元曲面形状に成形されている。本実施形態においては、側部防音カバー20の内側面に、カバーに雪や氷が付着するのを防止するための面状の融雪ヒータ21が設けられている。図1(B)において、符号11は車輪、符号12は空気バネである。なお、側部防音カバー20は、図1(B)のように、下側に向かうほど垂直面に対する傾斜角度が大きくなる湾曲形状である場合、カバーの内側下部の方が雪や氷が付着し易くなる。カバーの下部が台車側へ近づくように傾斜している場合も同様である。
次に、図2を用いて、融雪ヒータ21を備えた側部防音カバー20の詳細について説明する。図2のうち、(A)は側部防音カバー20の内側面の構成を示す正面図、(B)は側部防音カバー20の断面構造を示す断面側面図である。
本実施形態の側部防音カバー20は、ほぼ垂直な形状を有する上部パネル20Aと下端が台車側に湾曲した形状を有する下部パネル20Bとを備える。上部パネル20Aの下端縁には内側へ90°折曲された折曲片20aが、また下部パネル20Bの上端縁には内側へ90°折曲された折曲片20bがそれぞれ形成されており、折曲片20aと20bとが接合され複数のボルト22によって締結されることで、上部パネル20Aと下部パネル20Bとが一体化されている。
そして、下部パネル20Bには、縦方向に形成された補強部23a,23bが設けられ、この補強部23a,23bによって分割された凹部24a,24b,24cに、面状の融雪ヒータ21A,21B,21Cが設けられている。
下部パネル20Bは、図3に拡大して示すように、外側にカバー母材25が配され、内側面に面状の融雪ヒータ21A(21B,21C)が接合され、融雪ヒータ21A(21B,21C)全体が保護シート26で覆われた構成を有している。
特に限定されるものではないが、本実施形態においては、カバー母材25はガラス繊維を補強材とするポリエステル系のFRP(繊維強化プラスチック)で形成されており、所望の強度が得られるような厚さ(約5mm)に設定されている。その結果、カバー全体としての厚さは7mmから10mm程度となる。
融雪ヒータ21A(21B,21C)は、例えば絶縁性の繊維により織られた布に、カーボンナノチューブのような繊維状の発熱体を緯糸として所定間隔ごとに織り込むと共に、発熱体の両端において、導電性の給電繊維を経糸として織り込むことでシート状に形成されたものが使用されており、下側約3分の2は折り返され、間にグラスファイバからなる絶縁シート27が介挿されてサンドイッチ構造にされている。なお、図2において、符号28a,28bが付されているのは融雪ヒータ21A〜21Cへ給電するための配線、29が付されているのは繋ぎ箱である。
本発明者らの知見では、台車の側部防音カバーは内側下部ほど氷雪が付着し易い。そこで、上記のように、融雪ヒータ21A(21B,21C)の下側を折返し構造とすることによって、カバーの上側よりも下側の発熱量を多くして下部側の融雪効率を高め、側部防音カバー20の内側下部への氷雪の付着を抑制するようにした。また、側部防音カバーの内側に氷雪が付着したとしても、ヒータが発熱することで氷雪の接触部を溶かし、車体の振動で氷雪が自重で落下する効果も期待できる。
保護シート26には、芳香族ポリアミド系樹脂のようなアラミド繊維で形成された布が用いられており、周縁部は面状の融雪ヒータ21A(21B,21C)の外側へはみ出して、全周がカバー母材25に接合され、樹脂で一体成形されている。
より具体的には、所定の型の中に、絶縁材であるガラス繊維を補強材として含むプリプレグと呼ばれる半硬化状態のFRP成形材シートを複数枚積層し、その上に面状の融雪ヒータを重ね、さらにその上から布製の保護シートを被せた後、保護シートの上からプリプレグに含浸されているものと同じ成分の樹脂(例えばポリエステル樹脂)を注入して、下層のプリプレグまで含浸させてから、加圧および加熱処理を行なって硬化させることで、下部パネル20Bを一体成形することとした。
また、上記のように保護シート26としてアラミド繊維で形成された布を使用することで、樹脂の含浸性に優れ一体成形に適するとともに、三次元形状のカバーを成形するのにも都合が良い。さらに、アラミド繊維で形成された布は防弾チョッキに使用されるほど強度が高く破れにくいため、アラミド繊維で形成された保護シート26を内蔵する保護層は耐久性に優れている。
また、融雪ヒータ21の端部を保護シート26の端部よりも内側に位置させ、さらに保護シート26の端部をカバー母材25の端部よりも内側に位置させて、保護シート26で融雪ヒータ21の端部を覆うようにした状態で全体に樹脂を含浸させて硬化させているため、保護シート26と融雪ヒータ21の端部が剥がれにくくなるという利点がある。
なお、側部防音カバー20の構成および製造方法は上記実施例に限定されるものでなく、例えば下部パネル20Bのカバー母材25はFRPの代わりにアルミなどの金属板を使用し、その内側面に面状ヒータを接着剤で接合してその上に保護シート26を被着したものであっても良い。ただし、上記のような一体成形の方が、カバーを効率よく製造することができる。また、保護シート26も、アラミド繊維の布に限定されず、ガラス繊維など他の素材で形成された布またはシートを使用するようにしても良い。さらに、上部パネル20Aと下部パネル20Bに分割せず、一体のパネルとして構成しても良い。
次に、本発明を、図1(A)に示されている台車の端部塞ぎ板30に適用した場合の構成例について説明する。
本実施形態の端部塞ぎ板30は、図4に示すように、カバー母材31と面状の融雪ヒータ32と保護シート33と断熱材34が積層されて樹脂で一体に成形された構造を有する。融雪ヒータ32の折返し部分には絶縁シート27が介挿されている。
本発明者ら適用を検討した車両の場合、台車の前後は側方に比べて車両の下部構成部品との距離が大きく空間が広かったので、端部塞ぎ板30は側部防音カバー20よりも厚さを厚くすることが可能であった。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、一体に成形された保護シート33と融雪ヒータ32との間に断熱材34を介挿することとした。このように、断熱材34を床下機器側に設けることで、融雪ヒータ32で発生した熱が床下機器側へ逃げるのを抑制して、融雪ヒータ32の性能が同一の場合、断熱材を設けないものに比べて台車側の融雪効果を高めることができる。
なお、図4において断熱材34を省略した構成の端部塞ぎ板30も可能である。断熱材34の材料としては、例えば、ポリスチレンにポリエチレンなどのポリオレフィンを複合化した発泡樹脂が考えられる。
また、図3に示す側部防音カバー20において、台車との間に比較的離隔がある場合には、カバー母材25と融雪ヒータ21Aとの間に、図4の断熱材34と同様な断熱材を介挿するようにしても良く、それよりカバー母材25の床下機器側へ熱が逃げるのを抑制して、より融雪効果を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態での台車カバーでは、その内側に面状発熱部材としての融雪ヒータのみを備えたものを示したが、これに限定されるものではなく、融雪ヒータとハニカムコアでない薄型の騒音吸収層を積層した構成としても良い。
また、上記実施形態では、湾曲または傾斜した側部防音カバー20や端部塞ぎ板30に適用した場合について説明したが、本発明は平板状の台車カバーにも適用することができる。
さらに、上記実施形態では、本発明を、鉄道車両の台車カバーに適用した場合について説明したが、本発明はそれに限定されるものでなく、バスなどの車両の側部カバーにも利用することができる。
10 台車
11 車輪
12 空気バネ
20 側部防音カバー(台車カバー)
21 融雪ヒータ(発熱層)
25 カバー母材(支持層)
26 保護シート(保護層)
27 絶縁シート(絶縁層)
30 端部塞ぎ板(台車カバー)
31 カバー母材(支持層)
32 融雪ヒータ(発熱層)
33 保護シート(保護層)
34 断熱材

Claims (5)

  1. 絶縁性繊維を補強材とする繊維強化プラスチックからなり所定の形状および所定の強度を有する支持層と、
    面状ヒータを内蔵し前記支持層の内面に接合された発熱層と、
    内部に補強布を内蔵し前記発熱層の前記支持層と反対側の面に接合された保護層と、からなり、
    前記支持層と前記発熱層と前記保護層が、共通の樹脂によって一体化された状態に形成されていることを特徴とする鉄道車両の台車カバー。
  2. 下端部が台車側に近づくに従って鉛直面に対する傾斜角度が大きくなるように湾曲もしくは下端部が台車側に近づくように傾斜された形状を有するように形成され、
    前記面状ヒータは、その下部が、絶縁層を介して所定高さまで折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の台車カバー。
  3. 前記保護層の端部は前記支持層の端部よりも内側に位置し、前記発熱層の端部は前記保護層の端部よりも内側に位置するように、前記支持層と前記発熱層と前記保護層の大きさが設定され、
    前記発熱層の端部の外側まで前記保護層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の台車カバー。
  4. 前記補強布はアラミド繊維又はガラス繊維で形成された布であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両の台車カバー。
  5. 鉄道車両の台車の前後に配設される端部塞ぎ板であって、
    前記保護層と前記発熱層との間に断熱材層が介挿されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鉄道車両の台車カバー。
JP2019219368A 2019-12-04 2019-12-04 鉄道車両の台車カバー Active JP7339869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219368A JP7339869B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 鉄道車両の台車カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219368A JP7339869B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 鉄道車両の台車カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021088258A true JP2021088258A (ja) 2021-06-10
JP7339869B2 JP7339869B2 (ja) 2023-09-06

Family

ID=76219115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019219368A Active JP7339869B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 鉄道車両の台車カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7339869B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215328A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Central Japan Railway Co パンタグラフカバー
JP2007231942A (ja) * 2006-02-16 2007-09-13 United Technol Corp <Utc> 電熱式ヒータアセンブリ、ガスタービンエンジン構成要素及びヒータアセンブリを形成する方法
JP2009018616A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The 鉄道車両用氷雪融解装置と鉄道車両の氷雪融解方法
JP2015229492A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 株式会社日立製作所 鉄道車両
JP2019137160A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 株式会社日立製作所 加熱部を有する鉄道車両用端部塞ぎ板、および加熱部を有する鉄道車両用端部塞ぎ板の制御方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215328A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Central Japan Railway Co パンタグラフカバー
JP2007231942A (ja) * 2006-02-16 2007-09-13 United Technol Corp <Utc> 電熱式ヒータアセンブリ、ガスタービンエンジン構成要素及びヒータアセンブリを形成する方法
JP2009018616A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The 鉄道車両用氷雪融解装置と鉄道車両の氷雪融解方法
JP2015229492A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 株式会社日立製作所 鉄道車両
JP2019137160A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 株式会社日立製作所 加熱部を有する鉄道車両用端部塞ぎ板、および加熱部を有する鉄道車両用端部塞ぎ板の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7339869B2 (ja) 2023-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100971873B1 (ko) 운송차량용 일체형 복합소재 차체 및 그 제조방법
JP5576990B2 (ja) 鉄道車両台車用板バネ
EP1948503B1 (en) Integrally damped composite aircraft floor panels
KR20140016952A (ko) 복합 재료 및 차량용 구조 부품
JP2018517601A (ja) 外部車両トリム部品
JP2013071469A (ja) 鉄道車両構体およびその製作方法
JP2021088258A (ja) 鉄道車両の台車カバー
JP4399299B2 (ja) 高速鉄道車両の台車カバー
JP2007170328A (ja) 風力発電用風車翼およびその製造方法
JP2006076060A (ja) 移動体用アンダーカバーおよびその製造方法
JP3564034B2 (ja) サンドイッチパネルを用いた構体の防音構造
JP4377720B2 (ja) 高速鉄道車両用騒音吸収パネル
EP2909394B1 (en) Flooring assembly with heat dissipation layer
JP2920370B2 (ja) 高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造
KR20010079641A (ko) 대중 운송 차량쉘
JP6918406B2 (ja) 鉄道車両台車用板バネ及び鉄道車両用台車
CN114013465A (zh) 一种复合板、车体结构及磁悬浮列车
JP4286805B2 (ja) 鉄道用騒音吸収型融雪パネル
JPH0687185A (ja) 積層成形品
WO2018173322A1 (ja) 繊維強化複合体
CN221698707U (zh) 一种复合板搭接台阶缓冲结构
CN221805712U (zh) 电池包的底护板、电池包和车辆
CN109606479B (zh) 车身结构和具有其的车辆
JP7323402B2 (ja) 繊維強化樹脂複合材及び繊維強化樹脂複合材の製造方法
CN221049192U (zh) 保温隔热板和车辆

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20220208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7339869

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150