JP2920370B2 - 高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造 - Google Patents

高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造

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JP2920370B2
JP2920370B2 JP9081172A JP8117297A JP2920370B2 JP 2920370 B2 JP2920370 B2 JP 2920370B2 JP 9081172 A JP9081172 A JP 9081172A JP 8117297 A JP8117297 A JP 8117297A JP 2920370 B2 JP2920370 B2 JP 2920370B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T30/00Transportation of goods or passengers via railways, e.g. energy recovery or reducing air resistance

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、鉄道車両、とりわ
け新幹線のような高速走行を行う車両の構体構造に関す
るものである。特に先頭車両を対象とする。
【0002】
【従来の技術】先頭車には鳥が衝突することが多い。2
0年に及ぶ運用期間中には数千回から数万回も大小の鳥
が衝突すると言われている。従来の新幹線は、アルミニ
ウムまたは鋼製であり、格子状に組み立てられたフレー
ム上に厚さ2mm〜3mmの面板が溶接された構造とな
っている。この面板上に鳥が衝突すると、鳥の大きさに
もよるが数mmのへこみが生ずる。これは、美観を著し
く悪くするので、定期的に整備工場においてパテ等を盛
りつけ修正する作業が行われている。これは、大変労力
を要し、整備費用も高価である。
【0003】近年航空機等においては炭素繊維やガラス
繊維などの強化繊維をエポキシ樹脂等で含浸した複合材
料が構造に用いられるようになった。これは金属に比べ
て、非常に軽量、高強度であり、また複雑な外形形状に
も成形できるので、美しく空気力学的に優れた構造を提
供できるので、諸外国では最近になって競って先頭車両
に適用しようと試作や実車走行試験を行っている。とこ
ろが、複合材料は一般に衝突強度は高くないと言われて
いる。単車や工事用の安全ヘルメット等には使用されて
いるが、これは1回の衝撃にのみ使用することが許され
ており、繰り返し使用してはならないとされている。そ
の理由は、金属の場合には塑性変形により衝撃エネルギ
を吸収するので変形さえ気にしなければ繰り返し使用に
耐えるのに対し、複合材は塑性現象がなく、衝撃を受け
ると繊維が樹脂から引き抜けることや、層間剥離が発生
することによる表面エネルギの増大により衝撃を吸収す
るからである。
【0004】したがって繰り返し鳥等が衝突すると次第
に損傷部は拡大し、表面からはへこみがないので異常な
いように見えても、ある日貫通するような大きな損傷を
発生することがあり得る。そのため複合材の中実構造で
は、他の強度要求に対しては充分耐荷しているにもかか
わらず、鳥衝突に耐えるため非常に分厚い面板を使用し
なくてはならず、重量が大きい。面板の複合材構造は
0.3mm程度の薄いシート状の原材料を1枚1枚手作
業で積層していくので、面板の板厚さが大きいというこ
とは、非常にコスト高になることを意味する。
【0005】さらにハニカムサンドイッチ構造の場合に
は、面板自身はそれほど損傷を受けないが、ハニカムコ
アが局部的な面圧応力に耐えきれず、へこんでしまうと
いう不具合がある。ハニカムサンドイッチの修理は非常
に手間がかかり、これもまたコスト増大となる。強度の
大きい高密度ハニカムを用いるとへこみはなくなるが、
製造時に先頭車に必要な曲面に沿わせようとする成形押
し型がなければ不可能になる。したがってこれもまたコ
ストアップ要因となる。
【0006】このように通常のサンドイッチ構造方式
も、コスト上の理由により、耐鳥衝突構造は実現できな
い。以上、複合材料による新幹線の先頭部構体は、鳥衝
突に弱く、またそれに耐えるように設計しようとすれば
コストが高くなるので、実現できない。
【0007】複合材料を用いて、軽量で美しい外形形状
を持った先頭車構体を製作しようとした場合、鳥衝突に
耐える構造でなくてはならない。この場合「耐える」と
は1回2回の衝突ではなく、構体全体であれば数千回、
数万回の繰り返しに耐えなくてはならない。同一箇所で
あれば少なくとも数百回に耐える必要がある。複合材の
衝撃吸収メカニズムである表面エネルギの増大、すなわ
ちミクロな構体内部の損傷拡大という方式では上述の問
題があり、耐久性に劣る。
【0008】さらに他の先行技術について述べる。図1
4は、高速車両の先頭部の構体として用いることができ
る従来からのシート81の断面図である。アルミニウム
製ハニカムコア82には、繊維強化合成樹脂製面板8
3,85が固定される。高速車両の走行中に鳥86が衝
突すると、面板83は参照符87で示されるように局部
的な面圧力の増大によって変形し、これに応じてコア8
2が参照符88で示されるように圧縮破壊する。
【0009】この問題を解決するためには、コア82の
圧縮強度を向上する必要がある。コア82の強度は、一
般に、その密度に比例する。したがってコア82は非常
に重く、剛く、成形性が悪く、すなわち曲面に沿わせに
くく、金型によってプレスしなければならなくなってし
まう。これによって材料コストおよび加工コストが増大
する。
【0010】この問題を解決する或る提案された技術
は、図15に示されている。この図15に示される構成
では、面板89の曲げ剛性EIを増大する。高速車両の
走行中に、面板89に鳥86が衝突すると、その面板分
布が参照符90で示されるように拡大し、その最大面圧
が低下し、コア82は破壊しない。繊維強化合成樹脂か
ら成る面板89の曲げ剛性EIを増大するには、板厚を
増大しなければならない。これによって材料コストが増
大し、またそのような大きい板厚の面板89を得るため
の加工コストが増大する。
【0011】図15に示される提案された技術では、面
板89の曲げ剛性EIを増大しなければならず、そのた
めには板厚を増大しなければならない。
【0012】高速車両の先頭部は、トンネルに突入する
際に、その先頭部に形成される圧力波に起因してトンネ
ルの出口で微気圧波による衝撃音の発生を低減するため
に、先頭部は、より先鋭化し、その形状が複雑になって
きている。先行技術では、強度を向上するために、鋼板
およびアルミニウム板などの金属材料のたたき出しで外
板を形成し、この外板をフレームに溶接して取り付け
て、高速車両の先頭部を製造している。この先行技術で
は、製造コストが上昇し、また平滑度の高いきれいな形
状を形作ることが困難である。
【0013】このような金属材料を用いる構成では、成
形性を確保するために板を薄くすれば、必要とする剛性
および強度を確保することができず、これとは逆に板を
厚くすれば軽量化を図ることができないとともに、成形
することができる形状に限界が生じ、最適な空力設計を
行うことができないという問題がある。
【0014】空力特性などが要求される高速車両の先頭
部の軽量化を図るために、繊維強化プラスチック(略称
FRP)を、いわゆるハンドレイアップ法で製造するこ
とが考えられる。このハンドレイアップ法は、金型に手
作業で繊維を貼り付けて合成樹脂を塗布して成形する手
法である。この先行技術では、高価な設備が不要である
という利点はあるけれども、強度が低く、重量的には不
利である。さらにこのようなハンドレイアップ法では、
車両、特に運転席まわりで必要な各種機器の取り付け用
ファスナおよびリベットなどを成形時に埋め込む必要が
あり、したがって設計変更などに容易に対応することが
できないという問題もある。
【0015】典型的な先行技術は特開平5−34556
7に開示される。この先行技術では、微細な孔を有する
気体透過性多孔質材料から成る外壁板と、気密性を有す
る緻密な組織の材料から成る内壁板との間に、ハニカム
形状の隔壁を配置して構成された構体が開示される。高
速車両がトンネル内を走行中に圧力波が変動しても、外
壁板の微細な孔を通じて空気がハニカム形状の隔壁の内
部空間に流入/流出し、これらの微細な孔が流動抵抗と
なり、これによって外壁構体が緩衝空間の作用を果し、
客室内の気密性を確保したまま、構体への繰り返し荷重
の振幅を少なくすることを可能にしている。
【0016】この先行技術では、高速車両の先頭部の外
周面を、平滑度の高いきれいな形状に形作るための工夫
は、全くなされていない。前述の緩衝空間を形成するた
めのハニカム形状の隔壁の厚みを比較的大きくしなけれ
ばならず、したがってその隔壁を弯曲することが困難と
なり、空力特性を向上するための工夫は存在しない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
であり、製造コストが低減され、平滑度が高いきれいな
形状を形作ることができ、しかも強度が向上され、鳥の
衝突による衝撃吸収を行う耐久性に優れた高速車両の先
頭部の耐鳥衝突構造およびその製造方法を提供すること
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維強化熱硬
化性合成樹脂から成る内層と、内層に固定され、多数の
空間が形成される内側コアと、内側コアに固定され、繊
維強化熱硬化性合成樹脂から成る接着層と、接着層に固
定され、多数の空間が形成され、内側コアよりも高密度
である外側コアと、外側コアに固定され、繊維強化熱硬
化性合成樹脂から成る外層とを含むことを特徴とする高
速車両の先頭部の耐鳥衝突構造である。請求項1の本発
明に従えば、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る気密性
を有する外層と内層との間に、外側コアと内側コアとが
接着層で接着して固定されて構成される。したがって成
形性に優れ、しかも金属材料よりも比重が小さい繊維強
化熱硬化性合成樹脂を用いるので、軽量化を図ることが
できる。こうして鋼板およびアルミニウム板などを用い
た成形加工では実現することができない複雑な形状を有
する高速車両の先頭部を成形し、最適な空力設計を行う
ことができるとともに、平滑形状を容易に得ることがで
きる。内側コアと外側コアとは接着層によって接着さ
れ、したがって単一のコアではないので、内側コアと外
側コアとの厚みを比較的薄くし、これによってそれらの
コアが厚み方向に撓んで変形することが容易となり、成
形性が向上される。このように外側コアと内側コアとか
ら成るので、成形性を確保することができる。さらに本
発明に従えば、車両、特に運転席まわりで必要な各種機
器の取り付け用ファスナーおよびリベット等を、成形後
に、周縁部などの任意の場所に貫通して打ち込むことが
できる充分な厚みを確保することができる。したがって
設計変更に容易に対応することができる。さらにまた鋼
板およびアルミニウム板を用いる先行技術の溶接構造に
比較すると、本発明の先頭部は、制振性に優れており、
車両内の騒音を低減する効果がある。本発明に従えば、
高速車両の走行中に本発明の外層表面に衝突した鳥、た
とえばカラスおよび鳩などは、許容弾性変形内ではじき
飛ばされ、本件シートの内部には何も損傷も生じないの
で、繰り返し衝突しても強度低下はなく、安全である。
また表面損傷が全くないので修理は不要であり、著しい
運用コストの削減が期待できる。さらにまた外層および
内層の積層枚数を僅かにすることができ、このことによ
ってもまた、軽量化が可能である。外層と内層とは、上
述のように繊維強化熱硬化性合成樹脂から成り、したが
ってたとえば炭素繊維のような高弾性高強度材料を使用
すれば、従来構造に比較して実に1/3に軽量化でき
る。これは新幹線のスピードアップや省エネルギに大き
く貢献する。さらにコストダウンのため、1枚あたりの
シート材の板厚を厚くするためには、材料の接合部の凹
凸を吸収する必要があるが、コア材料として熱変形しや
すい発泡プラスチックコアを使用するので、この凹凸を
容易に吸収できる。またコアを2枚に分割することにな
るが、1枚あたりの厚さが薄くなるのでアルミニウムハ
ニカムコアのような成形の困難な材料でも、押し型なし
に手で成形型にが嵌め込むことができる。
【0019】また本発明の内側コアと、外側コアとは、
硬質発泡合成樹脂製であることを特徴とする。また本発
明の硬質発泡合成樹脂は、ポリメタクリルイミドである
ことを特徴とする。本発明に従えば、軽量化と強度の向
上とを図ることができる。
【0020】また本発明は、外層と外側コアとの弾性限
度は、高速車両の走行時における鳥の外層表面への衝突
による衝撃力が前記弾性限度内にあるように選ばれるこ
とを特徴とする。本発明に従えば、鳥が外層の表面に衝
突したとき、弾き飛ばされ、外層と外側コアには損傷が
生じない。しかも鳥が繰り返し衝突しても、強度低下は
なく、安全である。
【0021】また本発明は、内側コアに比べて外側コア
は、薄く形成されることを特徴とする。本発明に従え
ば、外側コアは、内側コアよりも高密度であり、すなわ
ちかさ密度が高く、強度が向上されており、したがって
外側コアの厚みを、内側コアの厚みに比べて小さくし
て、薄くすることができる。こうして軽量化を図り、ま
た成形性が良好となる。
【0022】また本発明は、外側コアは、非耐熱性であ
り、内側コアは、耐熱性であることを特徴とする。本発
明に従えば、外側コアは、前述のように多数の空間が形
成された構成を有し、たとえばポリメタクリルイミドな
どのような硬質発泡合成樹脂製であり、したがって外側
コアを圧縮してさらに高密度とし、その外側コアと外層
との間に、接合すべきもう1つのシートの外層を介在す
ることができる。こうして外層の外面を接合部分付近
で、ほぼ滑らかにして凹凸を吸収することができる。な
お内側コアは耐熱形とし、サンドイッチ構造全体の寸法
安定性を確保する。
【0023】また本発明は、外側コアのかさ密度は、
0.1〜0.2に選ばれ、内側コアのかさ密度は、0.
02〜0.08に選ばれることを特徴とする。本発明に
従えば、外側コアのかさ密度を0.1〜0.2に選び、
好ましくは0.11〜0.19に選び、さらに好ましく
は0.17〜0.19に選んで軽量化と耐久性の向上を
図る。内側コアのかさ密度は、0.02〜0.08に選
び、好ましくは0.03〜0.08に選び、軽量化を図
る。
【0024】また本発明は、内側コアと外側コアとは、
厚み方向に複数の透孔が延びて形成されるハニカムコア
であることを特徴とする。本発明に従えば、たとえばア
ルミニウムなどの金属材料から成るハニカムコアが用い
られてもよい。透孔を小さくしてかさ密度を高くするこ
とができる。
【0025】また本発明は、外層と内層とは、複数層の
プリプレグからそれぞれ成り、各プリプレグは、繊維強
化熱硬化性合成樹脂から成り、繊維の長手方向が揃えら
れてそれぞれ構成されており、各プリプレグの繊維の長
手方向が厚み方向に交差して重ねられて引張強度がほぼ
等方性となるように各プリプレグが一体化されることを
特徴とする。本発明に従えば、外層は複数層のプリプレ
グから成り、これらの各プリプレグは、繊維の長手方向
が厚み方向に交差して、たとえば各層毎にたとえば45
度ずつ、ずれて重ねられる。これによって引張強度がほ
ぼ等方性とされる。また内層も複数層のプリプレグから
成り、同様に構成される。こうして面方向にほぼ均一な
引張り強度分布を有する外層および内層が実現される。
【0026】また本発明は、外層と内層とをそれぞれ構
成するプリプレグは、繊維の長手方向が厚み方向に順次
的に変化されることを特徴とする。本発明に従えば、外
層を構成する複数層の各プリプレグの繊維の長手方向
は、厚み方向に順次的にたとえば前述のように45度ず
つ変化され、これによって面方向に等方性の引張強度を
有する外層が実現され、このことは内層に関しても同様
である。
【0027】また本発明は、周縁部では、外層と内層と
が内側コアおよび外側コアを介在することなく一体化さ
れることを特徴とする。本発明に従えば、本件先頭部の
周縁部では、コアが介在されることなく、外層と内層と
が熱融着されて一体化され、したがって前述のように各
種機器の取り付け用のファスナおよびリベット等を、成
形後に任意の場所に打ち込むことができ、設計変更など
に容易に対応することができる。
【0028】また本発明は、外層と内層とは、たて糸と
よこ糸とがカーボン繊維、ガラス繊維およびアラミド繊
維のグループから選ばれる1つから成る織物に、熱硬化
性合成樹脂が含浸されたものであることを特徴とする。
本発明に従えば、内層と外層とはいずれも、織物を含
み、たとえば平織または朱子織などによって実現され、
この織物は、たて糸とよこ糸とがガラス繊維、アラミド
繊維およびカーボン繊維などの1つから成り、この織物
に、熱硬化性合成樹脂が含浸されたものであり、これに
よって外層と内層の強度がさらに一層、向上される。熱
硬化性合成樹脂は、不飽和ポリエステルであってもよ
く、フェノール樹脂およびプリミド樹脂などであっても
よく、さらにエポキシ樹脂などであってもよい。たとえ
ば不飽和ポリエステルは、それ自体、透明な液体であ
り、硬化剤を加え、熱をさらに加えることによって硬化
が起こる。
【0029】また本発明は、(a)複数のシートを接合
する高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造において、 (b)各シートは、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る
内層と、内層に固定され、硬質発泡合成樹脂製内側コア
と、内側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂か
ら成る接着層と、接着層に固定され、硬質発泡合成樹脂
から成り、内側コアよりも高密度である外側コアと、外
側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る
外層とを含み、 (c)一方のシートの外層と外側コアとの間に、他方の
シートの外層を介在して接合部分を形成し、 (d)前記一方のシートの外側コアの前記他方のシート
の外層が重ねられる部分は、圧縮されて、前記一方のシ
ートの外層の外面を、接合部分付近で、ほぼ滑らかに形
成したことを特徴とする高速車両の先頭部の耐鳥衝突構
造である。本発明に従えば、外層の外面が接合部分付近
でほぼ滑らかに形成して、外側コア、さらには内側コア
で凹凸を吸収することができる。
【0030】また本発明は、高速車両の先頭部の外面に
対応する内面を有する金型を準備し、金型の前記内面
に、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る可撓性を有する
外層を配置し、外層の内面上に外側コアを配置し、この
外側コアは、多数の空間が形成され、外側コアの上に、
繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る接着層を配置し、こ
の接着層の上に、内側コアを配置し、この内側コアは、
多数の空間が形成され、外側コアよりも低密度であり、
外側コアと内側コアとは、金型の内面にほぼ沿って撓ん
で弯曲する程度の大きさに分断されており、内側コアの
上に、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る可撓性を有す
る内層を配置し、内層の内面を覆うとともに金型の内面
にわたって、気密性を有しかつ可撓性を有する前記熱硬
化性合成樹脂よりも高い融点を有する合成樹脂製カバー
をかぶせ、金型の内面とカバーとの間を負圧にしてカバ
ーによって外層、外側コア、接着層、内側コアおよび内
層を金型の内面に押し付け、この押し付けた状態で、オ
ートクレーブ内で、前記熱硬化性合成樹脂の熱硬化温度
以上であってかつカバーの融点未満の温度で、加熱して
前記各熱硬化性合成樹脂を熱硬化することを特徴とする
高速車両の先頭部耐鳥衝突構造の製造方法である。本発
明に従えば、成形治具である凹型の金型を準備し、この
金型の内周面は、高速車両の先頭部の外面に一致した形
状を有し、この金型の内面に、可撓性を有する外層を配
置し、その上に外側コアと接着層と内側コアとが配置さ
れ、その内側コアの上に内層を配置する。内層の内面と
その内層の外方で金型の内面にわたって、気密性を有す
る可撓性のあるカバーを被せて、金型の内面とカバーと
の間を負圧にすることによって、外層と外側コアと接着
層と内側コアと内層とを金型の内面に押し付ける。この
状態で、オートクレーブ内で加熱し、外層と接着層と内
層とを構成する熱硬化性合成樹脂を加熱して熱硬化す
る。カバーは、外層、接着層および内層を構成する熱硬
化性合成樹脂の熱硬化温度を超える融点を有し、オート
クレーブ内の加熱温度は、このカバーの融点未満の温度
に定められる。こうして熱硬化性合成樹脂の熱硬化時
に、カバーが軟化溶融することなく、またカバーが内層
などに溶融付着してしまうことはない。特に本発明に従
えば、複数層のコアが用いられ、したがって各層のコア
の厚みを薄くし、しかも各層のコアは分断されているの
で、金型の内面にほぼ沿って撓んで弯曲することができ
る。これによって厚みがほぼ均一であってしかも金型の
内面に沿った外面を有する高速車両の先頭部が平滑に、
希望する形状に形成することが可能になる。なお本発明
の実施の他の形態では、コアが3以上の層を成して配置
され、各コアの層間に接着層が介在された構成であって
もよい。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
新幹線などの高速車両の先頭部1を示す斜視図である。
先頭部1の前部の下部には、スカート部2が固定され
る。先頭部1の後部には、後部構体外板3が固定され
る。先頭部1の長さはたとえば6.8mであり、高さは
たとえば3.0mであり、幅はたとえば3.4mであっ
て、先頭部1は、高速車両の大形部品である。
【0032】先頭部1は、外層4と内層5との間に中間
層6がサンドイッチされて構成される。中間層6は、複
数(この実施の形態では2)の層である外側コア7aと
内側コア7bと、これらのコア7a,7bの層の相互間
に介在される接着層8とを含む。外層4は、複数(この
実施の形態ではたとえば8)層のプリプレグ9が積層さ
れる。内層5もまた、外層4と同様に構成される。
【0033】図2は、先頭部1の一部の拡大断面図であ
る。外層4と内層5との各厚みW1,W2は、たとえば
W1=2.5mm、W2=1.6mmである。中間層6
を構成する外層4と外側コア7aとの合計の厚みW3=
10mmであり、接着層8、内側コア7bおよび内層5
の合計の厚みW4=40mmである。接着層8の厚みW
5=0.8mmである。
【0034】外層4、内層5および接着層8を構成する
各プリプレグは、繊維強化熱硬化性合成樹脂製であり、
たとえば不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、ポリイ
ミド樹脂、およびエポキシ樹脂に、カーボン繊維、ガラ
ス繊維およびアラミド繊維のグループから選ばれる1つ
の繊維が含浸された構成を有する。
【0035】本発明の実施の一形態では、不飽和ポリエ
ステルにカーボン繊維が含浸された構成を有する。カー
ボン繊維は、ガラス繊維およびアラミド繊維に比べて、
強度の観点から好ましい。
【0036】図3は、外層4を構成するプリプレグ9の
積層順序を説明するための平面図である。このプリプレ
グは、個別的には、参照符9に添字a〜dを付して示
し、総括的にはそれらの添字a〜dを省略して参照符9
のみで示す。各プリプレグ9は、たて糸とよこ糸とが、
カーボン繊維、ガラス繊維およびアラミド繊維のグルー
プから選ばれる1つから成る平織または朱子織などの織
物に、前述のように熱硬化性合成樹脂が含浸されたもの
である。図3(1)に示される第1層のプリプレグ9a
の織物10は、たて糸11とよこ糸12とを有し、たて
糸11の延びる方向は矢符13で示される。たて糸11
の延びる方向13およびその方向13に垂直であるよこ
糸12の延びる方向のプリプレグ9aの引張り強度は大
きく、これに比べてたて糸11およびよこ糸12に対し
て垂直以外の角度の引張り強度は小さい。織物10に
は、熱硬化性合成樹脂14が含浸される。
【0037】本発明では、この第1層のプリプレグ9a
上に、図3(2)に示される第2層のプリプレグ9bを
載せる。このプリプレグ9bのたて糸11bは、第1層
のプリプレグ9aのたて糸11aの延びる方向13に対
して時計方向に45度交差した方向15を有し、よこ糸
12bは、このたて糸11bに垂直方向に延びる。
【0038】さらに図3(3)に示される第3層のプリ
プレグ9cのたて糸11cは、第2層のプリプレグ9b
のたて糸11dの延びる方向15に対して時計方向にさ
らに45度交差した方向16である。よこ糸12cは、
たて糸11cに垂直に延びる。
【0039】第3層のプリプレグ9c上には、図3
(4)に示される第4層のプリプレグ9dが重ねられ
る。この第4層のプリプレグ9dのたて糸11dの延び
る方向17は、第3層のプリプレグ9cのたて糸11c
の延びる方向16に対して時計方向に45度ずれてい
る。よこ糸12dは、たて糸11dに垂直である。
【0040】さらに第5層〜第8層の各プリプレグは、
図3(1)〜図3(4)に示される第1層〜第4層の各
プリプレグ9a〜9dと同様な構成をそれぞれ有し、こ
うして下から上に順次積み重ねられる合計8層のプリプ
レグ9のたて糸11の延びる方向は、時計方向に45度
ずつ順次的に厚み方向に変化される。こうして熱融着さ
れて熱硬化された合計8層から成るプリプレグ9を有す
る外層4は、ほぼ等方性の引張り強度を有する。内層5
もまた、外層4と同様な構成を有する。これらのいわば
FRP化された外層4および内層5の重量は、アルミニ
ウム板とほぼ同程度またはそれ未満の密度を有し、比較
的軽い。
【0041】接着層8は、繊維強化熱硬化性合成樹脂製
の単一または複数層(この実施の形態では2)のプリプ
レグから成り、各プリプレグは、前述の外層4を構成す
るプリプレグと同様な構成を有する。
【0042】外側コア7aと内側コア7bとは、硬質発
泡合成樹脂製である。この硬質発泡合成樹脂としては、
たとえばポリメタクリルイミドが好適し、次の構造式を
有する。
【0043】
【化1】
【0044】このポリメタクリルイミドは、他の合成樹
脂の発泡体と比較して、引張り、圧縮強度、弾性率、剪
断強度などの機械的強度が大きく、特に低温下での特性
が優れている。さらに耐熱性、耐溶剤性、断熱性に優れ
ている。このポリメタクリルイミドは、メタクリル酸と
メタクリロニトリルとの共重合ポリマシートを加熱発泡
することによって得られ、この発泡工程で前記ポリマ
は、ポリメタクリルイミドに変化する。本発明の実施の
一形態では、内側コア7bの材料として表1の材料1,
2,3を用い、また外側コア7aとして材料4,5,6
を、表1のように用いることができる。材料4は、内側
コア7bとして用いるようにしてもよく、このとき外側
コア7aとして材料5,6のいずれかを用いる。材料
は、上述のようにポリメタクリルイミドである。
【0045】
【表1】
【0046】図4は本件発明者の実験結果を示す。外側
コア7aおよび内側コア7bとして、上述のポリメタク
リルイミドを用い、繰り返し曲げ試験による疲労強度
を、実験したところ、図4の結果が得られた。10Hz
において107回の繰り返し荷重試験では、曲げ強度の
大幅な劣化はないことが判る。したがって特に外側コア
7aとして、ポリメタクリルイミドを用いることが好ま
しいことが理解される。
【0047】図5は、本発明の実施の一形態の先頭部1
を製造するための工程を示すフローチャートである。ス
テップn1では、外層4の合計8層のプリプレグ9を裁
断して準備し、同様に内層5に関してもステップn5に
おいて合計8層のプリプレグを裁断して準備する。ステ
ップn3では、中間層6を構成する2層の外側および内
側コア7a,7bを、各層毎に分断してステップn3に
おいて準備する。ステップn3では、接着層8もまた準
備される。
【0048】図6は、図5に示される製造時において用
いられる凹型の成形治具である金型14の斜視図であ
る。この金型14の内周面15は、先頭部1の外周面に
対応する形状を有する。
【0049】図7は、先頭部1を製造するための各工程
を示す断面図である。前述の図5におけるフローチャー
トのステップn2において、図7(1)に示されるよう
に金型14の内周面15に、図3に関連して前述したよ
うに、外層4を構成するプリプレグ9を合計8枚、繊維
の長手方向が厚み方向に交差して積層される。
【0050】次に図7(2)に示されるように、前述の
図5のステップn4では、外層4上に中間層6を載せて
配置する。この中間層6は、図2に関連して前述したよ
うに、外層4上に、分断された外側コア7aの層を配置
し、次に接着層8を構成する合計2枚のプリプレグを載
せて配置する。接着層8を構成する合計2枚のプリプレ
グは、外層4を構成するプリプレグ9と同様な構成を有
しており、その繊維方向は厚み方向に交差されていても
よいけれども、厚み方向に平行であって交差されていな
くてもよい。
【0051】さらにその接着層8の上にもう1つの層の
内側コア7bを、分断して載せる。各層のコア7a,7
bは、分断されることによって、コア7a,7bは、金
型14の内周面15に沿って、外層4を介して、さらに
は接着層8を介して、ほぼ沿って撓んで弯曲することが
できる。
【0052】その後、図7(3)に示されるように、図
5のステップn6では、内層5のために、合計8枚のプ
リプレグを繊維の長手方向が厚み方向に交差するよう
に、重ねられる。この内層5は、外層4と同様にして、
重ねられて配置される。
【0053】次に、カバー17によって内層5の内周面
を覆うとともに、金型14の内周面15において、内層
5の周縁部付近からさらに外方で前記内周面15上にわ
たって被せられる。このカバー17は可撓性を有し、合
成樹脂、たとえば塩化ビニルなどから成り、気密性を有
する。
【0054】そこで、金型14の内周面15とカバー1
7の内周面との間の空間18を、真空ポンプ19に接続
して負圧とする。これによってカバー17は、内層5、
中間層6および外層4を金型14の内周面15に、大気
圧によって押し付ける。こうして外層4、中間層6およ
び内層5は、周縁部以外の部分がほぼ均一な厚みとなっ
て金型14の内周面15に沿って高い平滑度できれいな
形となり、図5のステップn7が達成される。
【0055】図8は、オートクレーブ21の斜視図であ
る。このオートクレーブ21は、オートクレーブ本体2
2と開閉可能な蓋23とを有する。加熱室24内には、
図7(3)に示されるように、真空ポンプ19を用いて
カバー17が金型14の内周面15に、外層4、中間層
6、内層5を押し付けた状態のままで装入され、蓋23
が閉じられる。この状態で、空間24内が加熱される。
これによって外層4、中間層6の接着層8および内層5
の繊維強化熱硬化性合成樹脂が熱硬化されるとともに、
相互に接着されて、一体化される。
【0056】カバー17の軟化溶融温度は、オートクレ
ーブ21による熱硬化温度を超えており、したがってカ
バー17が軟化溶融するおそれはなく、作業性が良好で
ある。こうして図7(4)に示されるように後続車両の
先頭部1が、図5のステップn8において一体成形され
る。
【0057】次のステップn9では、蓋23を開いてオ
ートクレーブ本体22の空間24から金型14などを取
出し、真空ポンプ19およびカバー17を取外した後、
先頭部1を金型14から取外して脱型する。こうして得
られた完成された先頭部1は、後続車両の構体の一部分
として用いられ、車体が組立てられる。
【0058】中間層6は、単一層のコアであってもよ
い。
【0059】図9は、図1に示される先頭部1のセクシ
ョンIXの一部の拡大断面図である。中間層7は、窓2
5の周縁部で薄く形成され、最外方の周縁部26では、
外層4と内層5とが熱融着されて、参照符26で示され
るように一体化される。この周縁部26の厚みは、たと
えば10mmである。窓25を構成するガラス板27
は、シール材28を介して金属製のガラス板押え部材2
9と窓枠フレーム30との間に挟持され、ボルト31に
よって固定される。
【0060】先頭部1の周縁部26には、ボルト挿通孔
32が形成され、このボルト挿通孔32を挿通するボル
ト33は、金属製窓枠フレーム30を挿通し、ナット3
4が螺合される。
【0061】図10は、図1のセクションXの断面図で
ある。先頭部1の後部の周縁部35には、ボルト挿通孔
36が形成される。このボルト挿通孔36にはボルト3
7が挿通され、スプライスプレート38を挿通し、ナッ
ト39が螺着される。スプライスプレート38は金属製
であり、後部構体外板3に溶接される。周縁部35の厚
みは、たとえば10mmであってもよい。
【0062】図11は、図1のセクションXIの断面図
である。先頭部1と同様にしてスカート部2もまた外
層、中間層および内層がサンドイッチ構造で実現され
る。先頭部1の周縁部41とスカート部2の周縁部43
とは、それらをそれぞれ挿通するボルト44,45が、
金属製台枠46に挿通され、ナットがそれぞれ螺着され
て固定される。スカート部2は、上述のように先頭部1
と同様な基本的な構成を有している。
【0063】高速車両の走行中に外層4に鳥が衝突した
ときにおける衝撃力に対する曲げ剛性EIを増大するに
は、本発明に従えば、前述の図15に関連して述べた面
板89の曲げ剛性EIを増大するのではなく、本発明で
は、外層4および外側コア7aを用いて、接着層8との
間でサンドイッチ構造を実現する。こうして内側コア7
bのサンドイッチ構造のほかに、その外側コア7aによ
るもう1つのサンドイッチ構造が実現される。外側コア
7aの面圧強度を向上するために、外側コア7aは、か
さ密度が、内側コア7bに比べて高い。この外側コア7
aの厚み(=W3−W1)は、本件発明者の実験によれ
ば、せいぜい10mm未満であって比較的薄い。これに
よって重量が軽減されるとともに、成形性が悪くなるこ
とはない。
【0064】外側コア7aのかさ密度は、0.1〜0.
2に選ばれ、好ましくは0.11〜0.19に選ばれ、
もっと好ましくは0.17〜0.19に選ばれる。これ
によって比較的薄く、しかも軽量であって、成形性が良
好である。
【0065】内側コア7bは、非常に小さな面圧に耐え
ればよいので、かさ密度が低く、軽量、安価であって、
成形性が良好である。とりわけ、成形性に関しては、そ
の内側コア7bの厚み(W4−W2−W5)は、本件発
明者の実験によれば40mm未満であればよく、したが
って作業者の手作業によって充分に金型14の内面15
に沿わせて変形させることができ、製造コストと加工コ
ストが安価になる。内側コア7bは、たとえば50mm
程度であってもよいけれども、上述のように40mm程
度とすることによって、曲げ剛性EIは、約1/2程度
になるけれども、この低密度であるので、容易に変形さ
せることができ、加工が容易であるとともに、実用上充
分な強度が得られる。
【0066】この内側コア7bには、図2に部分的に拡
大してその断面が示されるように、独立気泡48が存在
する。圧縮方向の強度を向上するために、この気泡48
は、厚み方向に沿って延びる。このことは外側コア7a
に関しても同様である。
【0067】図12を参照して、図1〜図8に関連して
述べた本発明のシート51,52を接合する構造につい
て述べる。一方のシート51の外層4と外側コア7aと
の間に、他方のシート52の外層4を介在して接合部分
53を形成する。一方シート51の外側コア7aの前記
他方シート52の外層4が重ねられる部分54は、圧縮
されてさらに高密度とされる。これによって一方シート
51の外層4の外面を、接合部分53付近で、ほぼ滑ら
かにすることができる。外側コア7aは、発泡した合成
樹脂製であるので、上述のように圧縮が可能であり、外
層4の凹凸を吸収することができる。こうして外側コア
7aは、前述の表1に示される材料5,6のように、内
側コア7bに比べて非耐熱形を用いる。これに対して内
側コア7bは、表1に示される材料1〜4のいずれかを
用い、耐熱形とし、寸法安定性を図る。寸法安定性とい
うのは、加熱によって熱収縮などが生じないことであ
る。これらのコア7a,7bは、いずれも非耐熱形であ
ってもよく、またはいずれも耐熱形であってもよい。
【0068】本発明の実施のさらに他の形態では、外側
コア7aおよび内側コア7bとして、図13(1)〜図
13(4)の参照符7で示されるように、ハニカムコア
を用いてもよい。ハニカムコア7は、たとえばアルミニ
ウムなどの金属材料から成り、正六角形の多数の各透孔
の外径は、たとえば3/16インチである。ハニカムコ
ア7を構成するアルミニウムの厚みは、たとえば0.3
〜1.0mmである。厚み方向に延びる多数の透孔の軸
線に直角な断面は、前述の実施の形態のように正6角形
であってもよく、または図13(2)に示されるように
細長い6角形であってもよい。
【0069】ハニカムコア7は、この図13(1)〜図
13(3)に示されるように、複数枚の屈曲された金
属、たとえばアルミニウムなどの板が図13(1)〜図
13(3)の上下に重ねられて、多数の透孔の軸線に直
角な断面が6角形以外の形状であってもよい。さらに図
13(4)のように、多数の透孔の軸線に直角な断面
は、6角形以外のさらに複雑な形状を有していてもよ
い。本発明に従えば、このような各ハニカムコア7の透
孔の軸線に直角な断面は、各種の形状を有していてもよ
い。
【0070】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、薄い外側コ
アと内側コアとを複数層、接着層を介在して積層するこ
とによって、鋼板およびアルミニウム板などの金属材料
を用いた成形加工では実現することができない複雑な形
状の成形が容易に可能になる。また本発明によれば、高
速車両の先頭部を、希望する形状に成形することができ
るので、最適な空力設計を行うことができる。本発明に
よれば、繊維強化熱硬化性合成樹脂製の外層、接着層お
よび内層を用いるので、安価に実現され、また平滑な表
面が得られ、さらに耐衝撃性が向上され、たとえば鳥お
よび小石が衝突しても先頭部が損傷することを防ぐこと
ができる。さらに外層と内層との間に外側コアと接着層
と内側コアとを含む中間層が介在されたサンドイッチ構
造であるので、成形が容易であり、組立工数を低減する
ことができ、構成を単純にすることができるとともに、
高い曲げ剛性をもつ構造を実現することができるととも
に、耐衝撃性の優れた構造を実現することができる。さ
らにこのような構造によって、高速車両の先頭部である
大形部品を、一体成形することができ、そのための金型
などの治具を安価に実現することができ、また継ぎ目の
ない構造とすることができるという効果も達成される。
また本発明によれば、外側コアおよび内側コアを用いる
ことによって、強度および剛性に充分余裕をもった設計
が可能であり、また厚みを大きくすることができるの
で、さらにたとえば高速車両の特に運転席まわりなどで
必要な各種機器の取付け用ファスナおよびリベットなど
を挿通して打込むことが容易であり、また設計変更など
に容易に対応することができるようになる。さらに本発
明によれば、鋼板およびアルミニウム板などを溶接した
先行技術の構造に比べて、制振性に優れている。また車
両内の客室などにおける騒音低減効果も発揮される。さ
らに本発明では、各層を構成するコアを分断し、これに
よってコアを厚み方向に撓ませて弯曲し、これによって
希望する形状に成形することが容易となる。特に本発明
によれば、高速車両の走行中に外層の表面に鳥が衝突し
ても、外層、さらには外側コアの許容弾性変形内で弾き
飛ばされることができる。したがって本件シート内に何
の損傷も生じないので、繰り返し衝突しても強度低下は
なく、安全である。
【0071】請求項2の本発明によれば、硬質発泡合成
樹脂製のコアを実現し、軽量化を図ることができる。
【0072】請求項3の本発明によれば、ポリメタクリ
ルイミドを用いることによってかさ密度が小さく、しか
も圧縮強度、曲げ強度、弾性率に優れたコアを実現する
ことができる。
【0073】請求項4の本発明によれば、高速車両の走
行中に衝突した鳥を外層の表面で弾き飛ばすことができ
るので、前述のように耐久性が向上され、繰り返し衝突
しても強度低下はない。
【0074】請求項5の本発明によれば、外側コアは高
密度であるので、薄く形成し、これによって軽量化をさ
らに図ることができる。
【0075】請求項6の本発明によれば、シートの接合
部分付近で、外層と外側コアとの間に、もう1つのシー
トの外層を介在し、このとき外側コアは非耐熱性であっ
て、加熱して圧縮することによって、前記もう1つのシ
ートの外層を収納する空間を形成することができ、これ
によって外層の表面を平滑にすることができる。
【0076】請求項7の本発明によれば、軽量化を図る
とともに、耐鳥衝突強度を充分に達成することができ
る。
【0077】請求項8の本発明によれば、たとえばアル
ミニウムなどの金属材料、さらには合成樹脂材料などか
ら成るハニカムコアが用いられてもよい。
【0078】請求項9の本発明によれば、外層と内層と
は、複数のプリプレグが積層されてそれぞれ構成され、
各プリプレグに含まれる繊維の長手方向が各層毎に厚み
方向から見て相互に交差しているので、引張り強度をほ
ぼ等方性とし、強度分布にばらつきを生じることを防
ぎ、高速車両の先頭部として大きな強度、剛性を有する
構成を実現することができる。
【0079】請求項10の本発明によれば、外層と内層
とをそれぞれ構成するプリプレグの繊維の長手方向が、
厚み方向に順次的に、たとえば45度ずつずれて変化し
て重ねられるので、引張り強度がさらに一層、ほぼ等方
性となる先頭部を実現することができる。
【0080】請求項11の本発明では、外層と内層との
周縁部では、コアを介在することなく一体化されてお
り、したがってファスナおよびリベットなどを挿通して
固定することが容易であり、また設計変更が容易であ
る。
【0081】請求項12の本発明によれば、外層と内層
とを構成するプリプレグは、平織および朱子織などの織
物によって実現されるカーボン繊維、ガラス繊維および
アラミド繊維の1つに、熱硬化性合成樹脂が含浸された
ものであり、これによって強度、剛性がさらに向上され
ることになる。
【0082】請求項13の本発明によれば、シートの接
合部分において外層の外面を、ほぼ滑らかに形成し、た
とえば平坦に、または凸起が生じないように形成するこ
とができる。これによって高速車両の走行中における動
力損失を低減することができる。
【0083】請求項14の本発明によれば、成形治具で
ある凹型の金型とオートクレーブを用いて外層と内層と
の間に外側コアと接着層と内側コアとを介在して高速車
両の先頭部を成形することができるので、大形部品を安
価な設備で大量生産することが容易であるという優れた
効果が達成される。コアは複数層から成り、したがって
各層の厚みを薄くすることができ、しかも各層は分断さ
れているので、コアを金型の内周面にほぼ沿って撓んで
弯曲することが容易であり、これによって平滑な表面が
得られ、空力特性が向上される。また本発明によれば、
気密性および可撓性を有する合成樹脂製カバーを、内層
の内周面を覆って、負圧を利用して外層、外側コア、接
着層、内側コアおよび内層を金型の内周面に押し付ける
ので、簡単な構成で、金型の凹型の内周面に沿った平滑
な外周面を有する高速車両の先頭部を製造することが容
易に可能である。このカバーを構成する合成樹脂は、外
層、接着層および内層を構成する熱硬化性合成樹脂の熱
硬化温度を超える融点を有し、したがってオートクレー
ブ内での加熱温度を、前記熱硬化性合成樹脂の熱硬化温
度以上であってかつカバーの融点未満の温度に選ぶこと
によって、カバーが軟化溶融することはなく、良好な作
業性でオートクレーブ成形作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の新幹線などの高速車両
の先頭部1を示す斜視図である。
【図2】先頭部1の一部の拡大断面図である。
【図3】外層4を構成するプリプレグ9の積層順序を説
明するための平面図である。
【図4】本件発明者の実験結果を示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態の先頭部1を製造するた
めの工程を示すフローチャートである。
【図6】図5に示される製造時において用いられる凹型
の成形治具である金型14の斜視図である。
【図7】先頭部1を製造するための各工程を示す断面図
である。
【図8】オートクレーブ21の斜視図である。
【図9】図1に示される先頭部1のセクションIXの一
部の拡大断面図である。
【図10】図1のセクションXの断面図である。
【図11】図1のセクションXIの断面図である。
【図12】本発明の実施の他の形態の接合部分付近の構
造を示す断面図である。
【図13】本発明の実施のさらに他の形態のハニカムコ
ア7の一部の斜視図である。
【図14】高速車の先頭部の構体として用いることがで
きる先行技術のシート81の断面図である。
【図15】或る提案されたシートの断面図である。
【符号の説明】 1 先頭部 2 スカート部 3 後部構体外板 4 外層 5 内層 6 中間層 7 ハニカムコア 7a 外側コア 7b 内側コア 8 接着層 9 プリプレグ 11 たて糸 12 よこ糸 14 金型 15 内周面 17 カバー 18 空間 19 真空ポンプ 21 オートクレーブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B61F 19/00 B61F 19/00 (72)発明者 坂東 舜一 岐阜県各務原市川崎町1番地 川崎重工 業株式会社 岐阜工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B61D 17/02 - 17/04 B61F 19/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る内層
    と、 内層に固定され、多数の空間が形成される内側コアと、 内側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成
    る接着層と、 接着層に固定され、多数の空間が形成され、内側コアよ
    りも高密度である外側コアと、 外側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成
    る外層とを含むことを特徴とする高速車両の先頭部の耐
    鳥衝突構造。
  2. 【請求項2】 内側コアと、外側コアとは、硬質発泡合
    成樹脂製であることを特徴とする請求項1記載の高速車
    両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  3. 【請求項3】 硬質発泡合成樹脂は、ポリメタクリルイ
    ミドであることを特徴とする請求項2記載の高速車両の
    先頭部の耐鳥衝突構造。
  4. 【請求項4】 外層と外側コアとの弾性限度は、高速車
    両の走行時における鳥の外層表面への衝突による衝撃力
    が前記弾性限度内にあるように選ばれることを特徴とす
    る請求項1〜3のうちの1つに記載の高速車両の先頭部
    の耐鳥衝突構造。
  5. 【請求項5】 内側コアに比べて外側コアは、薄く形成
    されることを特徴とする請求項1〜4のうちの1つに記
    載の高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  6. 【請求項6】 外側コアは、非耐熱性であり、 内側コアは、耐熱性であることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の高速車両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  7. 【請求項7】 外側コアのかさ密度は、0.1〜0.2
    に選ばれ、 内側コアのかさ密度は、0.02〜0.08に選ばれる
    ことを特徴とする請求項1〜6のうちの1つに記載の高
    速車両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  8. 【請求項8】 内側コアと外側コアとは、厚み方向に複
    数の透孔が延びて形成されるハニカムコアであることを
    特徴とする請求項1記載の高速車両の先頭部の耐鳥衝突
    構造。
  9. 【請求項9】 外層と内層とは、複数層のプリプレグか
    らそれぞれ成り、 各プリプレグは、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成り、 繊維の長手方向が揃えられてそれぞれ構成されており、 各プリプレグの繊維の長手方向が厚み方向に交差して重
    ねられて引張強度がほぼ等方性となるように各プリプレ
    グが一体化されることを特徴とする請求項1記載の高速
    車両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  10. 【請求項10】 外層と内層とをそれぞれ構成するプリ
    プレグは、繊維の長手方向が厚み方向に順次的に変化さ
    れることを特徴とする請求項9記載の高速車両の先頭部
    の耐鳥衝突構造。
  11. 【請求項11】 周縁部では、外層と内層とが内側コア
    および外側コアを介在することなく一体化されることを
    特徴とする請求項1〜10のうちの1つに記載の高速車
    両の先頭部の耐鳥衝突構造。
  12. 【請求項12】 外層と内層とは、 たて糸とよこ糸とがカーボン繊維、ガラス繊維およびア
    ラミド繊維のグループから選ばれる1つから成る織物
    に、 熱硬化性合成樹脂が含浸されたものであることを特徴と
    する請求項1〜11のうちの1つに記載の高速車両の先
    頭部の耐鳥衝突構造。
  13. 【請求項13】 (a)複数のシートを接合する高速車
    両の先頭部の耐鳥衝突構造において、 (b)各シートは、 繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る内層と、 内層に固定され、硬質発泡合成樹脂製内側コアと、 内側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成
    る接着層と、 接着層に固定され、硬質発泡合成樹脂から成り、内側コ
    アよりも高密度である外側コアと、 外側コアに固定され、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成
    る外層とを含み、 (c)一方のシートの外層と外側コアとの間に、他方の
    シートの外層を介在して接合部分を形成し、 (d)前記一方のシートの外側コアの前記他方のシート
    の外層が重ねられる部分は、圧縮されて、前記一方のシ
    ートの外層の外面を、接合部分付近で、ほぼ滑らかに形
    成したことを特徴とする高速車両の先頭部の耐鳥衝突構
    造。
  14. 【請求項14】 高速車両の先頭部の外面に対応する内
    面を有する金型を準備し、 金型の前記内面に、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る
    可撓性を有する外層を配置し、 外層の内面上に外側コアを配置し、 この外側コアは、多数の空間が形成され、 外側コアの上に、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る接
    着層を配置し、 この接着層の上に、内側コアを配置し、 この内側コアは、多数の空間が形成され、外側コアより
    も低密度であり、 外側コアと内側コアとは、金型の内面にほぼ沿って撓ん
    で弯曲する程度の大きさに分断されており、 内側コアの上に、繊維強化熱硬化性合成樹脂から成る可
    撓性を有する内層を配置し、 内層の内面を覆うとともに金型の内面にわたって、気密
    性を有しかつ可撓性を有する前記熱硬化性合成樹脂より
    も高い融点を有する合成樹脂製カバーをかぶせ、 金型の内面とカバーとの間を負圧にしてカバーによって
    外層、外側コア、接着層、内側コアおよび内層を金型の
    内面に押し付け、 この押し付けた状態で、オートクレーブ内で、前記熱硬
    化性合成樹脂の熱硬化温度以上であってかつカバーの融
    点未満の温度で、加熱して前記各熱硬化性合成樹脂を熱
    硬化することを特徴とする高速車両の先頭部の耐鳥衝突
    構造の製造方法。
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