JP2021088155A - ボールペン - Google Patents

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JP2021088155A JP2019220894A JP2019220894A JP2021088155A JP 2021088155 A JP2021088155 A JP 2021088155A JP 2019220894 A JP2019220894 A JP 2019220894A JP 2019220894 A JP2019220894 A JP 2019220894A JP 2021088155 A JP2021088155 A JP 2021088155A
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照隆 ▲浜▼口
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Abstract

【課題】 筆圧に応じて線幅が変わるボールペンを提供すること。
【解決手段】 本発明は、チップホルダーに固定された外筒体と、外筒体の内部に収容され外筒体の軸方向に移動可能な内筒体と、内筒体の内部に収容され内筒体の軸方向に移動可能なボールと、内筒体をチップホルダーに対して前方側に付勢する第1弾性部材と、ボールをチップホルダーに対して前方側に付勢する第2弾性部材と、を備える。外筒体は、前端部において、縮径された外筒縮径部を有している。内筒体は、前端近傍の外周面の一部領域において、外筒体の外筒縮径部に対して環状に当接可能な内筒外側当接部を有し、前端近傍の内周面の一部領域において、ボールの後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部を有し、前端部において、ボールの前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部を有している。内筒体の内部が第1インク供給路で、内筒体と外筒体との間が第2インク供給路である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ボールペンに関し、特には、筆圧に応じて線幅を変化させることが可能なボールペンに関する。
特許文献1には、筆圧に応じて線幅を変化させることが可能なボールペンが開示されている。
具体的には、図8及び図9に示すように、特許文献1に開示されたボールペンでは、ボール130を保持するホルダー121の外側に、当該ホルダー121に対して軸方向に摺動移動するアウター150(筒体)が設けられている。そして、図9に示すように、筆圧が強い時には、ホルダー121がアウター150に対して没入するようになっており、ボール130とアウター150の先端部151とが同時に筆記面に接触する時、ボール130の表面に付着しているインクが毛細管現象により筆記面に拡散してアウター150の先端部151にも付着し、ボール130と筆記面とアウター150の先端部151とホルダー121の先端部123(カシメ部)とにより囲まれた空間部にインクが滞留するようになっている。
このような状態で筆記する場合には、ボール130の回転に伴って前記空間部にインクが継続的に供給され、ボール130と筆記面との接触部からアウター150の先端部151と筆記面との接触部に至るまでの線幅w2の線が描かれる。この線幅w2は、筆圧が弱い時の線幅w1(図7参照)よりも大きい(太い)ため、当該ボールペンの使用者は、2種類の線幅を筆圧に応じて使い分けることが可能である。
特許第5940899号
特許文献1に開示された発明では、筆圧の強弱に拘わらず、インクは常にボール130とホルダー121の先端部123(カシメ部)との間から供給される(特許文献1の段落0027参照)。これにより、インクが「ぼた漏れする」という弊害を防止している(特許文献1の段落0027参照)。
しかしながら、線幅w2で線を描く場合には、線幅w1で線を描く場合よりも、インクの使用量が多くなる。このため、特許文献1に開示された発明において線幅w2で線を描く場合には、線幅w1で線を描く場合よりも筆記速度を遅くする必要がある。特に、ゲルインク等の粘度が高いインクを使用した場合は、速記すると十分なインクが供給されず、「筆跡かすれ」が発生するおそれがある。
また、線幅w2での筆記中は、ボール130と筆記面との接触状態を維持しながら、アウター150の先端部151と筆記面との接触状態をも維持する必要がある。このため、手首等を固定して筆記する必要があり、すなわち、文字等を普段通りの筆跡で書くことができない。
本発明は、以上のような背景に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、筆圧に応じて線幅を変化させることが可能なボールペンであって、線幅に応じたインク供給が可能であって、且つ、筆記中にアウターの先端部を筆記面に接触させる必要がないボールペンを提供することである。
本発明は、軸筒と、前記軸筒の内部に収容されたチップホルダーと、前記チップホルダーに固定された外筒体と、前記外筒体の内部に収容され、前記外筒体の軸方向に移動可能な内筒体と、前記内筒体の内部に収容され、前記内筒体の軸方向に移動可能なボールと、前記内筒体を前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第1弾性部材と、前記ボールを前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第2弾性部材と、を備え、前記外筒体は、当該外筒体の前端部において、縮径された外筒縮径部を有しており、前記内筒体は、当該内筒体の前端近傍の外周面の一部領域において、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して環状に当接可能な内筒外側当接部を有しており、当該内筒体の前端近傍の内周面の一部領域において、前記ボールの後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部を有しており、当該内筒体の前端部において、前記ボールの前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部を有しており、前記内筒体の内部の空間が、前記ボールに至る第1インク供給路となっており、前記内筒体と前記外筒体との間の空間が、前記内筒外側当接部に至る第2インク供給路となっていることを特徴とするボールペンである。
本発明によれば、比較的強い筆圧で筆記する場合、ボールの後方側が内筒内側当接部に当接し、第1弾性部材の付勢作用に抗って内筒体が後方側に移動され、外筒体の外筒縮径部と内筒体の内筒外側当接部とが離隔する。これにより、第2インク供給路からボールの前方側への付加的なインク供給が可能となり、線幅に応じたインク供給を実現することができる。そして、線幅の変化は、当該インク供給量の変化によって十分に実現されるため、外筒体を筆記面に接触させる必要がない(むしろ、外筒体が筆記面に接触するような筆記態様は、「ひっかかり感」が生じて筆記感が悪い)。
本発明において、前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値未満の状態(筆圧が無い状態を含む)では、前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が環状に当接しており、且つ、前記第2弾性部材の付勢作用により、前記内筒体の前記内筒縮径部に対して前記ボールの前方側が環状に当接していることが好ましい。
また、本発明において、前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値以上で第2閾値未満の状態では、前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が依然として環状に当接している一方、前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔することが好ましい。
そして、本発明において、前記ボールに与えられる筆圧が第2閾値以上の状態では、前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔していると共に、前記内筒内側当接部と前記ボールの後方側との当接を介して前記第1弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記外筒体の前記外筒縮径部と前記内筒体の前記内筒外側当接部とが離隔することが好ましい。
また、前記外筒縮径部の内周面と前記内筒外側当接部とは、切頭円錐面状に当接するようになっていることが好ましい。
これによれば、比較的強い筆圧が与えられていない状態では、第2インク供給路に対する十分な閉鎖機能をもたらすことができ、強い筆圧が与えられた状態では、第2インク供給路からボールの前方側への円滑なインク供給をもたらすことができる。
また、前記内筒体の外周面の、前記内筒外側当接部の後方側近傍の一部領域において、互いに離散的な複数のインク一時貯留用凹部が形成されていることが好ましい。
これによれば、特に内筒体の外径と外筒体の内径との差が小さい場合において、第2インク供給路からボールの前方側への円滑なインク供給を、比較的長時間連続的に実施させることが可能となる。
また、この場合、前記インク一時貯留用凹部は、前記内筒内側当接部の径方向外側に位置していることが好ましい。
これによれば、内筒内側当接部とインク一時貯留用凹部とを内筒体に同時に加工することが可能となる。
また、本発明は、以上のボールペンのレフィルのみをも対象とするものである。すなわち、本発明は、軸筒の内部に交換可能に収容されるレフィルであって、インク収容筒と、前記インク収容筒の一端に固定されたチップホルダーと、前記チップホルダーに固定された外筒体と、前記外筒体の内部に収容され、前記外筒体の軸方向に移動可能な内筒体と、前記内筒体の内部に収容され、前記内筒体の軸方向に移動可能なボールと、前記内筒部を前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第1弾性部材と、前記ボールを前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第2弾性部材と、を備え、前記外筒体は、当該外筒体の前端部において、縮径された外筒縮径部を有しており、前記内筒体は、当該内筒体の前端近傍の外周面の一部領域において、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して環状に当接可能な内筒外側当接部を有しており、当該内筒体の前端近傍の内周面の一部領域において、前記ボールの後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部を有しており、当該内筒体の前端部において、前記ボールの前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部を有しており、前記内筒体の内部の空間が、前記ボールに至る第1インク供給路となっており、前記内筒体と前記外筒体との間の空間が、前記内筒外側当接部に至る第2インク供給路となっていることを特徴とするボールペン用レフィルである。
本発明によれば、比較的強い筆圧で筆記する場合、ボールの後方側が内筒内側当接部に当接し、第1弾性部材の付勢作用に抗って内筒体が後方側に移動され、外筒体の外筒縮径部と内筒体の内筒外側当接部とが離隔する。これにより、第2インク供給路からボールの前方側への付加的なインク供給が可能となり、線幅に応じたインク供給を実現することができる。そして、線幅の変化は、当該インク供給量の変化によって十分に実現されるため、外筒体を筆記面に接触させる必要がない(むしろ、外筒体が筆記面に接触するような筆記態様は、「ひっかかり感」が生じて筆記感が悪い)。
本発明の一実施形態におけるボールペンの正面図であって、一部を縦断面図で示した図である。 図1のボールペンのレフィルを示す縦断面図である。 図2のレフィルのチップホルダーの前方部を示す縦断面図である。 比較的弱い筆圧で筆記する場合の、図2のレフィルのチップホルダーの前端部を示す縦断面図である。 比較的強い筆圧で筆記する場合の、図2のレフィルのチップホルダーの前端部を示す縦断面図である。 図2のレフィルのチップホルダーの前端部の横断面図である。 2種類の線幅を比較する概略図である。 比較的弱い筆圧で筆記する場合の、特許文献1のボールペンの前端部を示す縦断面図である(特許文献1の図5に相当する図)。 比較的強い筆圧で筆記する場合の、特許文献1のボールペンの前端部を示す縦断面図である(特許文献1の図6に相当する図)。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるボールペン1の正面図であって、一部を縦断面図で示した図であり、図2は、図1のボールペン1のレフィル3を示す縦断面図であり、図3は、図2のレフィル3のチップホルダー10の前方部を示す縦断面図である。また、図4は、比較的弱い筆圧で筆記する場合の、チップホルダー10の前端部を示す縦断面図であり、図5は、比較的強い筆圧で筆記する場合の、チップホルダー10の前端部を示す縦断面図である。
図1に示す本実施形態のボールペン1は、出没式のボールペンであり、前端に開口を有する軸筒2を備えている。軸筒2の内部には、軸筒2の軸方向に移動可能なレフィル3が交換可能に収容されている。レフィル3は、図2に示すように、後方側にインク収容筒4を有しており、当該インク収容筒4の前方端にチップホルダー10が固定されている。チップホルダー10は、レフィル3の移動に伴って、軸筒2の開口から出没可能となっている。
本実施形態の出没機構(不図示)は、回転カム機構を用いたサイドスライド式出没機構である。当該出没機構は、軸筒2の後部内面に形成されたカム部と、該カム部に係合し且つレフィル3の後端に当接する回転部材と、該回転部材に係合し且つスライド孔より径方向外方に突出する操作部であるクリップ5と、軸筒2内に収容され且つレフィル3を後方に付勢するコイルバネ8(例えば圧縮コイルスプリング)とからなる。また、本実施形態の出没機構は、ペン先突出操作及びペン先没入操作のいずれもが操作部であるクリップ5を前方にスライド操作するダブルノック式である。具体的には、レフィル3が没入している状態でクリップ5が前方にスライド移動されると、レフィル3が前方側に移動され、チップホルダー10の前方部が軸筒2の開口から突出する。そして、当該突出状態が、不図示のカム部と回転部材との係止作用によって維持される。
チップホルダー10の前方部が突出している状態(図1の状態)でクリップ5が前方にスライド移動されると、不図示のカム部と回転部材の係止状態が解除される。これにより、コイルバネ8の作用により、チップホルダー10が後方側に戻され、チップホルダー10の前方部が軸筒2の開口から退没する。
続いて、図3乃至図5に示すように、チップホルダー10の前端部には、外筒体20が固定されている。
外筒体20は、当該外筒体20の前端部において、縮径された外筒縮径部21を有している。外筒縮径部21の内周面は、切頭円錐面状(軸心に対する傾斜角度27.5°)となっている。また、外筒体20は、外筒縮径部21を除いた部分においては、外径φ1.31mm、内径φ1.04mmの円筒状となっている。外筒体20の材料は、例えばSUS304である。
外筒体20の内部には、当該外筒体20の軸方向に移動可能な内筒体30が収容されている。
特に図4及び図5に示すように、内筒体30は、当該内筒体30の前端近傍の外周面の一部領域において、外筒体20の外筒縮径部21に対して環状に当接可能な内筒外側当接部31を有している。内筒外側当接部31も、切頭円錐面状(軸心に対する傾斜角度27.5°)となっており、外筒縮径部21の内周面と内筒外側当接部31とは、切頭円錐面状に当接するようになっている。また、内筒外側当接部31は、軸線周りに回転対称な凸曲面を有していてもよく、外筒縮径部21の内周面と凸曲面を有する内筒外側当接部31とは、線状に当接するようになっていてもよい。また、外筒縮径部21の内周面は、軸線周りに回転対称であって前記凸曲面の曲率よりも緩やかな曲率の凹曲面または凹切頭円錐面であってもよい。
また、内筒体30の外周面の、内筒外側当接部31の後方側近傍の一部領域に、互いに離散的な複数のインク一時貯留用凹部32が形成されている。本実施形態のインク一時貯留用凹部32は、断面が三角形状(上下方向長さL=0.45mm、深さD=0.24mm)となっている。軸線に対して垂直な方向の断面も、図6に示しておく。
また、内筒体30は、当該内筒体30の前端部において、ボール40の前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部34を有している。これにより、内筒体30は、ボール40を保持するホルダーとして機能するようになっている。内筒縮径部34のサイズ及び形状は、ボール40のサイズに合わせて選択され、本実施形態では、ボール40の直径が0.7mmであるため、内筒縮径部34の先端内径(最狭径)は0.65mmとなっている。また、内筒縮径部34の内面は、切頭円錐面状(軸心に対する傾斜角度 17.5°)となっており、内筒縮径部34の外面(後述する第2インク供給路52から供給されるインクが伝う)も、切頭円錐面状(軸心に対する傾斜角度45°)となっている。
また、内筒体30は、当該内筒体30の前端近傍の内周面の一部領域において、ボール40の後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部33を有している。これにより、ボール40は、内筒縮径部34に対する当接状態と内筒内側当接部33に対する当接状態との間で、軸方向に移動可能となっている。内筒内側当接部33は、ボール40の後方側の一部に対して、互いに離散的な複数の位置で当接可能であってもよいが、環状に当接可能であってもよい。また、本実施形態では、インク一時貯留用凹部32が、内筒内側当接部33の径方向外側に位置している。
内筒体30は、内筒外側当接部31、インク一時貯留用凹部32、内筒内側当接部33及び内筒縮径部34を除いた部分においては、外径φ1.0mm、内径φ0.73mmの円筒状となっている。内筒体30の材料は、例えばSUS304である。
図2及び図3に戻って、内筒体30の内部の空間が、ボール40に至る第1インク供給路51となっており、内筒体30と外筒体20との間の空間が、内筒外側当接部31に至る第2インク供給路52となっている。チップホルダー10は、インク収容筒4の内部から外筒体20の内部に至るインク連通路15を有している。
また、内筒体30の後端とチップホルダー10との間には、第1コイルバネ60(第1弾性部材の一例)が設けられており、内筒体30をチップホルダー10に対して前方側に付勢している。第1コイルバネ60は、例えば、線径φ0.11mm、コイル平均径φ0.75mm、コイル長さ5mmである。
また、ボール40の後端に当接する中芯71が、内筒体30の軸心に沿って延びており、第2コイルバネ70(第2弾性部材の一例)の前方端に結合されている。第2コイルバネ70の後方端は、チップホルダー10に支持されており、第2コイルバネ70は、中芯71を介して、ボール40をチップホルダー10に対して前方側に付勢している。第2コイルバネ70は、例えば、線径φ0.11mm、コイル平均径φ0.79mm、コイル長さ6.9mmである。中芯71は、例えば、直径φ0.11mm、長さ7mmであり、中芯71の材料は、例えばSUS304である。
以上のような構成のボールペン1は、以下のように作用する。
本実施形態のボールペン1において、ボール40に与えられる筆圧がない場合(厳密には筆圧が第1閾値(例えば0.2N)未満の状態)には、第1コイルバネ60の付勢作用により、外筒体20の外筒縮径部21に対して内筒体30の内筒外側当接部31が環状に当接している。
この時、外筒縮径部21の内周面と内筒外側当接部31とは、切頭円錐面状に当接しているため、第2インク供給路52に対する十分な閉鎖機能を実現することができる。
また、この場合、中芯71を介しての第2コイルバネ70の付勢作用により、内筒体30の内筒縮径部34に対してボール40の前方側が環状に当接している。これにより、第1インク供給路51に対する十分な閉鎖機能も実現されている。
また、上記の通り、第1インク供給路51及び第2インク供給路52に対する十分な閉鎖機能を実現していることにより、本実施形態のボールペン1のペン先は確実なシール性を有しており、ペン先からインクが漏れることがなく、またペン先が乾いて筆記不良となることがない。したがって、本発明は、キャップを備えた筆記具のみならず、ノック式筆記具にも好適である。
次に、図4に示すように、比較的弱い筆圧で筆記する場合(厳密には筆圧が第1閾値以上で第2閾値(例えば1.0N)未満の状態)にも、第1コイルバネ60の付勢作用により、外筒体20の外筒縮径部21に対して内筒体30の内筒外側当接部31が依然として環状に当接している。
この時も、外筒縮径部21の内周面と内筒外側当接部31とは、切頭円錐面状に当接しているため、第2インク供給路52に対する十分な閉鎖機能を実現することができる。
一方、この場合、筆圧をボール40が受けることによって、第2コイルバネ70の付勢作用に抗って、中芯71を介して第2コイルバネ70が圧縮されて、ボール40が、内筒縮径部34に対する当接状態から内筒内側当接部33に向かって移動する。これにより、内筒体30の内筒縮径部34とボール40の前方側とが離隔し、第1インク供給路51からのインクがボール40と筆記面との接触領域へ供給される。この結果、細い線幅での筆記がなされる。図7(a)は、このような筆記状態を示す概略図である。
次に、図5に示すように、比較的強い筆圧で筆記する場合(厳密には筆圧が第2閾値以上の状態)には、筆圧をボール40が受けることによって、中芯71を介して第2コイルバネ70が圧縮され、ボール40が内筒内側当接部33に対して当接する。
この時も、内筒体30の内筒縮径部34とボール40の前方側とが離隔し、第1インク供給路51からのインクがボール40と筆記面との接触領域へ供給される。
一方、この場合、比較的強い筆圧は、内筒内側当接部33とボール40の後方側との当接を介して、更に第1コイルバネ60の付勢作用に抗うように作用し、外筒体20の外筒縮径部21と内筒体30の内筒外側当接部31とが離隔する。これにより、第2インク供給路52からの付加的なインクが、内筒縮径部34の外面をつたって、ボール40と筆記面との接触領域へ供給される。この結果、太い線幅での筆記がなされる。図7(b)は、このような筆記状態を示す概略図である。図7(b)に示すように、筆記中、外筒体20は筆記面に接触する必要がない。
以上の通り、本実施形態のボールペン1によれば、比較的強い筆圧で筆記する場合、ボール40の後方側が内筒内側当接部33に当接し、第1コイルバネ60の付勢作用に抗って内筒体30が後方側に移動され、外筒体20の外筒縮径部21と内筒体30の内筒外側当接部31とが離隔する。これにより、第2インク供給路52からボール40の前方側への付加的なインク供給が可能となり、線幅に応じたインク供給を実現することができる。そして、線幅の変化は、当該インク供給量の変化によって十分に実現されるため、外筒体20を筆記面に接触させる必要がない(図7(b)参照)。むしろ、外筒体20が筆記面に接触するような筆記態様は、「ひっかかり感」が生じて筆記感が悪い。
また、本実施形態のボールペン1によれば、外筒縮径部21の内周面と内筒外側当接部31とは、切頭円錐面状に当接する。これにより、比較的強い筆圧が与えられていない状態では、第2インク供給路52に対する十分な閉鎖機能をもたらすことができ、一方、比較的強い筆圧が与えられた状態では、第2インク供給路52からボール40の前方側への円滑なインク供給をもたらすことができる。
また、本実施形態のボールペン1によれば、内筒体30の外周面の内筒外側当接部31の後方側近傍の一部領域において、互いに離散的な複数のインク一時貯留用凹部32が形成されている。これにより、内筒体30の外径と外筒体20の内径との差が小さい場合であっても、第2インク供給路52からボール40の前方側への円滑なインク供給を、比較的長時間連続的に実施させることが可能である。
また、本実施形態のボールペン1によれば、インク一時貯留用凹部32は、内筒内側当接部33の径方向外側に位置している。これにより、内筒内側当接部33とインク一時貯留用凹部32とを内筒体30に同時に加工することが可能である。
1 ボールペン
2 軸筒
3 レフィル
4 インク収容筒
5 クリップ
6 尾栓
8 コイルバネ
10 チップホルダー
15 インク連通路
20 外筒体
21 外筒縮径部
30 内筒体
31 内筒外側当接部
32 インク一時貯留用凹部
33 内筒内側当接部
34 内筒縮径部
40 ボール
51 第1インク供給路
52 第2インク供給路
60 第1コイルバネ
70 第2コイルバネ
71 中芯
121 ホルダー
123 先端部
130 ボール
150 アウター
151 先端部

Claims (7)

  1. 軸筒と、
    前記軸筒の内部に収容されたチップホルダーと、
    前記チップホルダーに固定された外筒体と、
    前記外筒体の内部に収容され、前記外筒体の軸方向に移動可能な内筒体と、
    前記内筒体の内部に収容され、前記内筒体の軸方向に移動可能なボールと、
    前記内筒部を前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第1弾性部材と、
    前記ボールを前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第2弾性部材と、
    を備え、
    前記外筒体は、当該外筒体の前端部において、縮径された外筒縮径部を有しており、
    前記内筒体は、
    当該内筒体の前端近傍の外周面の一部領域において、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して環状に当接可能な内筒外側当接部を有しており、
    当該内筒体の前端近傍の内周面の一部領域において、前記ボールの後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部を有しており、
    当該内筒体の前端部において、前記ボールの前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部を有しており、
    前記内筒体の内部の空間が、前記ボールに至る第1インク供給路となっており、
    前記内筒体と前記外筒体との間の空間が、前記内筒外側当接部に至る第2インク供給路となっている
    ことを特徴とするボールペン。
  2. (a)前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値未満の状態では、
    前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が環状に当接しており、且つ、
    前記第2弾性部材の付勢作用により、前記内筒体の前記内筒縮径部に対して前記ボールの前方側が環状に当接しており、
    (b)前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値以上で第2閾値未満の状態では、
    前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が依然として環状に当接している一方、
    前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔し、
    (c)前記ボールに与えられる筆圧が第2閾値以上の状態では、
    前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔していると共に、
    前記内筒内側当接部と前記ボールの後方側との当接を介して前記第1弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記外筒体の前記外筒縮径部と前記内筒体の前記内筒外側当接部とが離隔する
    ことを特徴とする請求項1に記載のボールペン。
  3. 前記外筒縮径部の内周面と前記内筒外側当接部とは、切頭円錐面状に当接するようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のボールペン。
  4. 前記内筒体の外周面の、前記内筒外側当接部の後方側近傍の一部領域において、互いに離散的な複数のインク一時貯留用凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボールペン。
  5. 前記インク一時貯留用凹部は、前記内筒内側当接部の径方向外側に位置している
    ことを特徴とする請求項4に記載のボールペン。
  6. 軸筒の内部に交換可能に収容されるボールペン用レフィルであって、
    インク収容筒と、
    前記インク収容筒の一端に固定されたチップホルダーと、
    前記チップホルダーに固定された外筒体と、
    前記外筒体の内部に収容され、前記外筒体の軸方向に移動可能な内筒体と、
    前記内筒体の内部に収容され、前記内筒体の軸方向に移動可能なボールと、
    前記内筒部を前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第1弾性部材と、
    前記ボールを前記チップホルダーに対して前方側に付勢する第2弾性部材と、
    を備え、
    前記外筒体は、当該外筒体の前端部において、縮径された外筒縮径部を有しており、
    前記内筒体は、
    当該内筒体の前端近傍の外周面の一部領域において、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して環状に当接可能な内筒外側当接部を有しており、
    当該内筒体の前端近傍の内周面の一部領域において、前記ボールの後方側の一部に対して当接可能な内筒内側当接部を有しており、
    当該内筒体の前端部において、前記ボールの前方側の一部に対して環状に当接可能な内筒縮径部を有しており、
    前記内筒体の内部の空間が、前記ボールに至る第1インク供給路となっており、
    前記内筒体と前記外筒体との間の空間が、前記内筒外側当接部に至る第2インク供給路となっている
    ことを特徴とするボールペン用レフィル。
  7. (a)前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値未満の状態では、
    前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が環状に当接しており、且つ、
    前記第2弾性部材の付勢作用により、前記内筒体の前記内筒縮径部に対して前記ボールの前方側が環状に当接しており、
    (b)前記ボールに与えられる筆圧が第1閾値以上で第2閾値未満の状態では、
    前記第1弾性部材の付勢作用により、前記外筒体の前記外筒縮径部に対して前記内筒体の前記内筒外側当接部が依然として環状に当接している一方、
    前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔し、
    (c)前記ボールに与えられる筆圧が第2閾値以上の状態では、
    前記第2弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記内筒体の前記内筒縮径部と前記ボールの前方側とが離隔していると共に、
    前記内筒内側当接部と前記ボールの後方側との当接を介して前記第1弾性部材の付勢作用に抗うように前記筆圧が作用して、前記外筒体の前記外筒縮径部と前記内筒体の前記内筒外側当接部とが離隔する
    ことを特徴とする請求項6に記載のボールペン用レフィル。
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