JP2021087033A - 車両用システム、車載装置、及び端末位置特定方法 - Google Patents

車両用システム、車載装置、及び端末位置特定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】携帯端末から送信される高周波電波の受信強度を用いて携帯端末の位置を特定する場合であっても、携帯端末の位置をより精度良く特定することを可能にする。【解決手段】携帯端末は、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えられる切り替えチャネル別に高周波電波を送信する通信モジュールを備え、照合ECU30は、同一のBLEモジュール35で受信した、切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定された複数のRSSIを選択する選択部305と、選択部305で選択した複数のRSSIのうち、値が最も大きいRSSIをもとに携帯端末の位置の特定を行う位置特定部306とを備える。【選択図】図5

Description

本開示は、電波を用いて携帯端末の位置を特定する車両用システム、車載装置、及び端末位置特定方法に関するものである。
車載装置と携帯端末との間で送受信する電波を利用して、携帯端末の位置を特定する技術が知られている。例えば特許文献1には、Bluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)等の近距離無線通信規格に準拠した通信によって携帯端末から送信される信号を車両側のアンテナで受信した受信強度に基づいて、携帯端末が車室内に存在するのか否かを判定する技術が開示されている。また、特許文献1には、Bluetooth規格によれば、暗号化されたデータ通信は、通信に用いるチャネルを時間で次々に切り替える周波数ホッピング方式によって実施されることが開示されている。さらに、特許文献1には、受信対象に設定されたチャネルで受信した直近N個分の受信強度の平均値を代表値として採用したり、最新の受信強度を代表値として採用したりすることが開示されている。
特開2019−158765号公報
車両には電波を遮蔽又は反射する部材が存在するため、携帯端末から送信される電波を車両側のアンテナで受信する場合、マルチパスによって生じた複数の経路の電波が互いに弱め合うように作用し、受信強度が大きく低下してしまう領域が存在する。このように、受信強度の精度が著しく低下する領域が存在することにより、受信強度に基づく携帯端末の位置の特定の精度も著しく低下してしまう問題が生じる。Bluetooth Low Energy等のBluetooth規格での通信に用いられる2.4GHz帯の電波といった高周波電波は、300kHz以下等の低周波数帯の電波よりも直進性が強いため、このような問題がより生じ易くなる。
このような問題は、特許文献1に開示の受信対象に設定されたチャネルで受信した直近N個分の受信強度の平均値を代表値として採用したり、最新の受信強度を代表値として採用したりする場合でも生じ得る。
この開示のひとつの目的は、携帯端末から送信される高周波電波の受信強度を用いて携帯端末の位置を特定する場合であっても、携帯端末の位置をより精度良く特定することを可能にする車両用システム、車載装置、及び端末位置特定方法を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示の車両用システムは、高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末(2)と、車両で用いられて、携帯端末から送信される高周波電波を車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、携帯端末の位置を特定する車載装置(30,34)とを含む車両用システムであって、携帯端末は、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に高周波電波を送信する送信部(21)を備え、車載装置は、同一のアンテナで受信した、切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択する受信強度選択部(305)と、受信強度選択部で選択した複数の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした携帯端末の位置の特定を行う端末位置特定部(306)とを備える。
また、上記目的を達成するために、本開示の車載装置は、車両で用いられて、高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末から送信される高周波電波を車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、携帯端末の位置を特定する車載装置であって、同一のアンテナで受信した、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で複数切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に送信される高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択する受信強度選択部(305)と、受信強度選択部で選択した複数の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした携帯端末の位置の特定を行う端末位置特定部(306)とを備える。
上記目的を達成するために、本開示の端末位置特定方法は、車両で用いられて、高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末(2)から送信される高周波電波を車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、車両で用いられる車載装置(30,34)で携帯端末の位置を特定する端末位置特定方法であって、携帯端末は、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に高周波電波を送信し、車載装置は、同一のアンテナで受信した、切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択し、選択した複数の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした携帯端末の位置の特定を行う。
周波数によっては、同じ位置から送信される高周波電波であっても、マルチパスによる影響が異なり、受信強度が弱まりにくい場合がある。これに対して、以上の構成によれば、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で複数切り替えられる切り替えチャネル別に送信される高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度のうち、同一のアンテナで受信した高周波電波の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした携帯端末の位置の特定を行う。同一のアンテナで受信した高周波電波の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度は、マルチパスの影響がより抑えられた受信強度と言える。よって、マルチパスの影響をより抑えて携帯端末の位置の特定を行うことが可能になる。その結果、携帯端末から送信される高周波電波の受信強度を用いて携帯端末の位置を特定する場合であっても、携帯端末の位置をより精度良く特定することが可能になる。
車両認証システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 携帯端末2の概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット3の概略的な構成の一例を示す図である。 BLEモジュール35(35a〜35f)の配置の一例を示す図である。 照合ECU30の概略的な構成の一例を示す図である。 照合ECU30での位置特定関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態1の構成による効果について説明するための図である。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<車両認証システム1の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。まず、図1を用いて、車両認証システム1の説明を行う。図1に示すように、車両認証システム1は、携帯端末2及び車両側ユニット3を含んでいる。
携帯端末2は、例えばスマートフォンといった多機能携帯電話機,タブレット端末等の情報処理端末である。携帯端末2は、ユーザに携帯される。なお、「ユーザに携帯される」とは、ユーザが携帯して用いることができることを示している。つまり、「ユーザに携帯される」とは、ユーザに携帯されている状態に限るものではなく、ユーザに携帯されていない状態も含むものとする。以降では、携帯端末2がスマートフォン(以下、スマホ)である場合を例に挙げて以降の説明を行う。
車両認証システム1では、携帯端末2と車両側ユニット3との間で近距離無線通信を介したコード照合を行い、コード照合による認証が成立したことをもとに、車両のドアの施開錠を許可するスマホキーシステムの機能が利用可能となっている。車両認証システム1では、携帯端末2が車両の電子キーとして機能する。
<携帯端末2の概略構成>
次に、図2を用いて携帯端末2についての説明を行う。図3に示すように、携帯端末2は、制御部20及び通信モジュール21を備えている。なお、本実施形態では、便宜上、携帯端末2のうちの、スマホキーシステムに関連する構成以外については説明を省略している。
通信モジュール21は、車両側ユニット3との間で近距離無線通信を行うための通信モジュールである。近距離無線通信とは、例えば通信範囲が最大でも数十メートル程度におさまる所定の近距離無線通信規格に準拠した通信である。近距離無線通信規格としては、Bluetooth Low Energy(以下、BLE)、Wi−Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。近距離無線通信には、例えば2.4GHz帯等の電波といった高周波電波が用いられる。例えば、高周波電波は、1GHz以上且つ10GHz未満の電波とすればよい。本実施形態では、BLEに準拠した通信を2.4GHz帯で行う場合を例に挙げて以降の説明を行う。2.4GHz帯とは、2400MHzから2500MHzの電波である。
通信モジュール21は、車両側ユニット3から定期的に送信されるアドバタイジングパケットを、定期的にスキャンして受信し、車両側ユニット3とコネクション(つまり、通信接続)を確立する。そして、仮想的な専用通信路であるこのコネクションを通じて情報の送受信を行う。この通信モジュール21が送信部に相当する。
BLE等のBluetooth規格では、暗号化されたデータ通信を周波数ホッピング方式で行う。周波数ホッピング方式は、通信に用いるチャネルを時間で次々に切り替えていく通信方式である。具体的には、Bluetooth規格では、周波数ホッピング・スペクトル拡散方式(FHSS:Frequency Hopping Spread Spectrum)によってデータ通信が行われる。つまり、本実施形態では、携帯端末2は、周波数ホッピングを用いて近距離無線通信を行う。また、通信モジュール21は、周波数ホッピングによって、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えるチャネル(以下、切り替えチャネル)別に高周波電波を送信する。本実施形態の例では、近距離無線通信に用いられる周波数帯は、2.4GHz帯である。
BLEでは、0番から39番までの40のチャネルが用意されている。このうちの37番から39番までの3チャネルがアドバタイズパケットの通信に用いられるチャネルである。一方、0番から36番までの37チャネルがデータ通信に用いられる。通信モジュール21は、周波数ホッピングによってこの0番から36番までの37チャネルを逐次変更しながら、データ通信を行う。
なお、通信モジュール21での使用チャネルの切り替えはランダムに行われることが好ましい。一例として、使用チャネルの遷移規則を示すパラメータとして、コネクションの確立時にランダムに決定されるHopIncrementを用いて、使用チャネルの切り替えをランダムに行えばよい。以降では、通信モジュール21は、周波数ホッピングによって、使用チャネルの切り替えをランダムに行う場合を例に挙げて説明を行う。
制御部20は、例えばプロセッサ,メモリ等からなるものであって、スマホキーシステムに関連する処理を実行する。制御部20は、通信モジュール21と車両側ユニット3とのコネクションが行われる場合に、コード照合のためのコードを通信モジュール21に出力し、このコードを高周波電波にのせて車両側ユニット3に送信させる。一例として、車両側ユニット3から乱数コードが送信されてくる場合には、通信モジュール21を介して取得するこの乱数コードを、共通鍵暗号方式で用いる秘密鍵及び暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化コードを生成する。そして、この暗号化コードを、コード照合のためのコードとして通信モジュール21に出力すればよい。なお、コード照合のためのコードは、車両の正規のキー情報としてセンタ等から配信されるコードであってもよい。
<車両側ユニット3の概略構成>
次に、図3を用いて、車両側ユニット3の概略的な構成の一例について説明を行う。図3に示すように、車両側ユニット3は、照合ECU30、施開錠スイッチ(以下、施開錠SW)31、車両状態センサ32、ボデーECU33、スマホキーECU34、及びBLEモジュール35を含んでいる。例えば、照合ECU30、車両状態センサ32、及びボデーECU33は、車内LANに接続される構成とすればよい。
施開錠SW31は、運転席のドア,助手席のドア,トランクルームドアといった車両のドアの施錠及び開錠を要求するためのスイッチである。施開錠SW31は、車両のアウタードアハンドルに設けられたり、リアバンパに設けられたりする構成とすればよい。施開錠SW31としては、例えばタッチスイッチを用いたり、メカニカルなボタンスイッチを用いたりすることができる。施開錠SW31の信号は、例えばボデーECU33に出力される構成とすればよい。
車両状態センサ32は、車両の走行状態,操作状態等の車両の挙動に関する情報を検出するためのセンサ群である。車両状態センサ32としては、例えば、車速を検出する車速センサ,シフトポジションを検出するシフトポジションセンサ等がある。
ボデーECU33は、例えばプロセッサ,メモリ等からなる電子制御装置である。ボデーECU33は、車両の各ドアの施開錠を制御するための駆動信号を各ドアに設けられたドアロックモータに出力することで、各ドアの施開錠を行う。また、ボデーECU33には、施開錠SW31が接続されており、施開錠SW31のオンオフに応じた信号を取得する。
スマホキーECU34は、例えばプロセッサ,メモリ等からなる電子制御装置である。スマホキーECU34は、図3に示すように、スマホキー制御部340及びBLE通信部341を備える。スマホキーECU34は、スマホキーシステムに関連する処理を実行する。スマホキーECU34は、照合ECU30及びBLEモジュール35と接続されている。
BLE通信部341は、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる通信モジュールである。BLE通信部341は、スマホキー制御部340の指示に従って、BLEに準拠した無線通信を行う。スマホキー制御部340は、例えばプロセッサ,メモリ等からなるものであって、BLE通信部341での通信を制御する。
スマホキー制御部340は、照合ECU30の指示に従って、車両の駐車時に、BLE通信部341からアドバタイジングパケットを定期的に送信させるポーリングを行わせる。スマホキー制御部340は、照合ECU30の指示がない場合には、このポーリングを行わせない。このアドバタイジングパケットを携帯端末2の通信モジュール21で取得できた場合に、通信モジュール21とBLE通信部341とのコネクションが確立する。そして、このコネクションが確立した後、スマホキー制御部340は、コード照合のためのコードをBLE通信部341から携帯端末2に送信させる。以降では、コード照合のためのコードとして乱数コードを用いる場合を例に挙げて説明を行う。
乱数コードを受信した携帯端末2は、高周波電波にのせた暗号化コードの送信を行う。携帯端末2からの暗号化コードの送信は、周波数ホッピングによって、高周波電波を送信するチャネルをランダムに切り替えて行われる。スマホキー制御部340は、通信モジュール21から送信されてくる暗号化コードを、BLE通信部341を介して取得し、照合ECU30に出力する。
BLEモジュール35は、BLEに準拠した無線通信を行うことが可能な通信モジュールである。BLEモジュール35は、BLE通信部341と同様に、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる構成とすればよい。このBLEモジュール35がアンテナに相当する。また、BLEモジュール35は、受信する電波の受信信号強度(以下、RSSI)を測定するRSSI測定回路を有している。このRSSIが受信強度に相当する。BLEモジュール35は、通信モジュール21とBLE通信部341との間でコネクションを確立して行っているコネクション型通信に用いられる電波のスニッフィング(つまり、傍受)によって、この電波を受信してRSSIを測定する。つまり、BLEモジュール35は、携帯端末2とコネクションを確立せずに、携帯端末2から送信される電波のRSSIを測定する。
BLEモジュール35は、周波数ホッピングによって切り替えられる切り替えチャネル別に送信されてくる高周波電波を逐次受信する。そして、切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについてRSSIを測定する。なお、BLEモジュール35は、周波数ホッピングにおける使用チャネルの遷移規則を示すパラメータを用いて、ランダムに切り替えられる切り替えチャネル別に送信されてくる高周波電波を逐次受信することを可能とすればよい。BLEモジュール35は、測定したRSSIを照合ECU30に出力する。
なお、BLE通信部341もRSSI測定回路を有していて、BLE通信部341で受信する電波のRSSIを測定する構成としてもよい。この場合、BLE通信部341は、携帯端末2から切り替えチャネル別に送信される高周波電波のRSSIを測定し、照合ECU30に出力すればよい。
BLEモジュール35は、例えば車両の複数箇所に設けられ、各設置場所において、携帯端末2から送信される電波のRSSIを測定することが好ましい。例えば、BLEモジュール35は、車室外の所定範囲が強電界エリアとなるように、例えば、車両のドアの外側面,車両の屋根部,ボンネット,ピラー等に少なくとも1つ配置される。
一例として、図4に示すように、BLEモジュール35として、車両の左右の側面の前部から後部にわたってBLEモジュール35a〜35fを備える構成とすればよい。BLEモジュール35aは、車両の前部座席の右側ドアの側面に配置される。BLEモジュール35bは、車両の後部座席の右側ドアの側面に配置される。BLEモジュール35cは、車両の後端部の右コーナー付近に配置される。BLEモジュール35dは、車両の前部座席の左側ドアの側面に配置される。BLEモジュール35eは、車両の後部座席の左側ドアの側面に配置される。BLEモジュール35fは、車両の後端部の左コーナー付近に配置される。
BLEモジュール35は、測定したRSSIをスマホキー制御部340に出力する。RSSIは、距離減衰特性を持つため、BLEモジュール35で測定したRSSIから、BLEモジュール35と携帯端末2との距離を算出することが可能になる。また、BLEモジュール35と携帯端末2との距離から、車両に対する携帯端末2の位置を特定することが可能になる。
例えば、3つ以上のBLEモジュール35で測定したRSSIのそれぞれから算出した距離、及びこれらのBLEモジュール35の車両における配置位置に基づいて、三角測量の原理によって車両の基準点に対する携帯端末2の位置を特定することができる。また、1つのBLEモジュール35で測定したRSSIの値によって、携帯端末2が車室外に位置するか否かといった携帯端末2の位置の特定も可能になる。この場合、RSSIの値が、携帯端末2が車室外に位置することを区別するための閾値以上であるか否かによって、携帯端末2が車室外に位置するか否かを特定すればよい。
照合ECU30は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで車両での認証に関する各種の処理を実行する。また、照合ECU30は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで携帯端末2の位置の特定に関する処理(以下、位置特定関連処理)を実行する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。この照合ECU30が車載装置に相当する。また、車載装置に相当する構成である照合ECU30と携帯端末2とを含む構成が車両用システムに相当する。なお、照合ECU30の詳細については、以下で述べる。
<照合ECU30の概略構成>
ここで、図5を用いて、照合ECU30の概略的な構成の一例について説明を行う。図5に示すように、照合ECU30は、車両状態判定部301、通信処理部302、記憶部303、認証部304、選択部305、位置特定部306、及び許可部307を機能ブロックとして備える。
車両状態判定部301は、車両状態センサ32で検出する車両状態に関するセンシング結果をもとに、車両の状態を判定する。例えば、車速センサで検出する車速,シフトポジションセンサで検出するシフトポジション等をもとに、車両が駐車中か否か判定する。
通信処理部302は、スマホキーECU34と協働して携帯端末2とのデータの送受信を行う。通信処理部302は、ボデーECU33から入力される信号,車両状態判定部301で判定する車両状態等に応じて、スマホキーECU34にアドバタイジングパケットの送信を要求したりする。
例えば、通信処理部302は、車両が駐車中であって、且つ、車両の全ドアが施錠されてから一定時間経過後に、定期的にアドバタイジングパケットを送信させるようスマホキーECU34に要求を行う。この要求に従って、スマホキーECU34は、BLE通信部341からアドバタイジングパケットを定期的に送信させるポーリングを行わせる。そして、通信処理部302は、アドバタイジングパケットを受信した携帯端末2から送信される暗号化コードを、スマホキーECU34を介して取得する。
また、通信処理部302は、BLEモジュール35でそれぞれ測定された、暗号化コードの送信に用いられた切り替えチャネル別の高周波電波のRSSIを、スマホキーECU34を介して取得する。通信処理部302は、BLEモジュール35が車両に複数設けられている場合には、BLEモジュール35ごとに、切り替えチャネル別の高周波電波のRSSIを取得する。
記憶部303は、認証のための情報が記憶されている。認証のための情報は、例えば共通鍵暗号方式で用いる秘密鍵等である。記憶部303は、例えば電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。
認証部304は、コード照合による認証を行う。認証部304は、通信処理部302で取得する暗号化コードと、BLE通信部341から送信した乱数コードを記憶部303に記憶されている秘密鍵で暗号化して得られる暗号化コードとのコード照合を行う。コード照合の成否の結果は、許可部307に出力される。
選択部305は、同一のBLEモジュール35で受信した、切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定された複数のRSSIを選択する。この選択部305が受信強度選択部に相当する。本実施形態の例では、選択部305は、同一のBLEモジュール35で受信した、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している、規定の複数(以下、規定複数)の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択する。
ここで言うところの規定複数とは、応答時間とマルチパス低減効果とを両立できるように定められる。応答時間とは、例えば携帯端末2とのコネクションが確立してから携帯端末2の位置を特定するまでの時間である。マルチパス低減効果とは、マルチパスの影響をより抑えて携帯端末の位置の特定を行うことを可能にする効果である。応答時間は、規定複数が増加するほど長くなる。よって、規定複数の上限は、応答時間が長くなり過ぎないように、応答時間に応じて定められる構成とすればよい。なお、応答時間は、BLEモジュール35からスマホキーECU34に情報を送信する通信間隔が短くなるのに応じて短くなる相関関係にある。よって、この通信間隔が短いほど規定複数の上限を高くすればよい。マルチパス低減効果は、規定複数が減少するほど、マルチパスの影響によって弱まりにくいRSSIを選択できる可能性が低下する。よって、規定複数の下限は、マルチパス低減効果が低くなり過ぎないように、マルチパス低減効果に応じて定められる構成とすればよい。一例として、以降では規定複数が5であるものとして説明を続ける。
選択部305は、BLEモジュール35が車両に複数設けられている場合には、BLEモジュール35ごとに、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している、規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択する。例えば、図4の例であれば、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している5チャネル分のRSSIを、BLEモジュール35a〜35fのそれぞれについて選択することになる。
位置特定部306は、選択部305で選択した5チャネル分のRSSIのうち、値が最も大きいRSSI(以下、最大RSSI)をもとにして、携帯端末2の位置の特定を行う。この位置特定部306が端末位置特定部に相当する。選択部305で選択した5チャネル分のRSSIは、略同一の位置に存在すると推定される携帯端末2から同一のBLEモジュール35で受信した高周波電波のRSSIである。よって、最大RSSIは、選択部305で選択した5チャネル分のRSSIのうちでマルチパスの影響がより抑えられたRSSIと言える。従って、最大RSSIをもとにして携帯端末2の位置の特定を行うことで、携帯端末2の位置をより精度良く特定することが可能になる。
位置特定部306は、最大RSSIの大きさと、RSSIの距離減衰特性とから、車両に対する携帯端末2の位置を特定する。例えば、本実施形態の例では、位置特定部306は、BLEモジュール35a〜35fのそれぞれについて、選択部305で選択した5チャネル分のRSSIのうちから最大RSSIを決定する。そして、BLEモジュール35a〜35fのうちの3つについての最大RSSIを用いて、前述したように、三角測量の原理によって車両の基準点に対する携帯端末2の位置を特定する。また、位置特定部306は、特定した携帯端末2の位置から、携帯端末2が車両の車室外に位置するか否かを特定すればよい。
なお、位置特定部306は、4つ以上のBLEモジュール35(つまり、アンテナ)のそれぞれについて決定した最大RSSIのうちの、より値の大きい3つを用いて、三角測量の原理によって車両の基準点に対する携帯端末2の位置を特定してもよい。4つ以上のBLEモジュール35(つまり、アンテナ)のそれぞれについて決定した最大RSSIのうちの、より値の大きいRSSIは、マルチパスの影響がより抑えられたRSSIである可能性が高い。よって、以上の構成によれば、携帯端末2の位置をさらに精度良く特定することが可能になる。
許可部307は、認証部304での照合が成立し、且つ、位置特定部306で携帯端末2が車室外に位置すると特定した場合に、車両の各ドアの開錠を許可する信号をボデーECU33に送る。これにより、各ドアの開錠が許可される。一方、許可部307は、認証部304での照合が成立した場合であっても、位置特定部306で携帯端末2が車室外に位置しないと特定した場合に、車両の各ドアの開錠を許可する信号をボデーECU33に送らない。この場合、各ドアの開錠は許可されない。許可部307は、認証部304での照合が成立しなかった場合にも、車両の各ドアの開錠を許可する信号をボデーECU33に送らない。
<照合ECU30での位置特定関連処理>
次に、図6のフローチャートを用いて、照合ECU30での位置特定関連処理の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、例えば車両の駐車時に全ドアが施錠されてから一定時間経過後に開始する構成とすればよい。携帯端末2と車両側ユニット3とのコンピュータによって位置特定関連処理に関する一連のステップに含まれるステップが実行されることが、端末位置特定方法が実行されることに相当する。
まず、ステップS1では、通信処理部302が、アドバタイジングパケットを定期的に送信させる要求をスマホキーECU34に行う。これにより、スマホキーECU34のBLE通信部341からアドバタイジングパケットを定期的に送信させるポーリングが開始される。アドバタイジングパケットを受信できるエリア内に携帯端末2が位置すると、携帯端末2がアドバタイジングパケットを受信し、スマホキーECU34のBLE通信部341と携帯端末2とのコネクションが確立する。このコネクションが確立すると、BLE通信部341から乱数コードが携帯端末2に送信され、携帯端末2から暗号化コードが返信される。
ステップS2では、携帯端末2から返信される暗号化コードを通信処理部302がスマホキーECU34を介して受信した場合(S2でYES)には、ステップS3に移る。一方、暗号化コードを受信していない場合(S2でNO)には、S2の処理を繰り返す。携帯端末2からの暗号化コードの送信は、前述したように、周波数ホッピングによって、高周波電波を送信するチャネルをランダムに切り替えて行われる。
ステップS3では、通信処理部302が、周波数ホッピングによる切り替えチャネル別の高周波電波をBLEモジュール35でスニッフィングして測定したRSSIを取得する。ステップS4では、選択部305が、同一のBLEモジュール35で受信した、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択する。本実施形態の例では、5チャネル分のRSSIを、BLEモジュール35a〜35fのそれぞれについて選択する。
ステップS5では、位置特定部306が、S4で選択した規定複数の切り替えチャネル別のRSSIのうち、値が最も大きい最大RSSIを決定する。本実施形態の例では、5チャネル分のRSSIのうちから最大RSSIを、BLEモジュール35a〜35fのそれぞれについて決定する。
ステップS6では、位置特定部306が、S5で決定した最大RSSIをもとにして、携帯端末2の位置の特定を行う。本実施形態の例では、BLEモジュール35a〜35fのうちの3つについての最大RSSIを用いて、前述したように、三角測量の原理によって車両の基準点に対する携帯端末2の位置を特定する。
なお、本実施形態では、一例として、位置特定部306で特定した携帯端末2の位置を車両の制御の許可に利用する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両からの乗員の降車時の携帯端末2の車室内への閉じ込めを検出して警告を出力するといった他のアプリケーションに位置特定部306で特定する携帯端末2の位置を利用する構成としてもよい。
<実施形態1のまとめ>
周波数によっては、同じ位置から送信される高周波電波であっても、マルチパスによる影響が異なり、RSSIが弱まりにくい場合がある。これに対して、実施形態1の構成によれば、近距離無線通信に用いられる周波数帯内で複数切り替えられる切り替えチャネル別に送信される高周波電波のそれぞれについて測定された複数のRSSIのうち、値が最も大きいRSSIをもとに携帯端末2の位置の特定を行う。同一のBLEモジュール35で受信した高周波電波のRSSIのうち、値が最も大きいRSSIは、マルチパスの影響がより抑えられたRSSIと言える。よって、実施形態1の構成によれば、マルチパスの影響をより抑えて携帯端末2の位置の特定を行うことが可能になる。その結果、携帯端末2から送信される高周波電波のRSSI(つまり、受信強度)を用いて携帯端末2の位置を特定する場合であっても、携帯端末2の位置をより精度良く特定することが可能になる。
実施形態1の構成によれば、Bluetooth規格で用いられる周波数ホッピングを利用するため、高周波電波を送信するチャネルをランダムに切り替えるための新たな構成を追加する必要がない。
実施形態1の構成によれば、同一のBLEモジュール35で受信した、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している、規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択し、最大RSSIを決定する。切り替えの順番が連続している、規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択するので、切り替えの順番が連続していない切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択する場合に比べて、応答時間を短縮することが可能になる。また、周波数ホッピングでは、ランダムにチャネルを切り替えるので、周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している、規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIを選択しても、似通った周波数のチャネルばかりを選択せずに済む。よって、マルチパスの影響によって弱まりにくいRSSIを選択できる可能性がより高くなる。
さらに、実施形態1の構成によれば、規定複数の上限及び下限を定めることで、応答時間が長くなり過ぎないようにしつつ、マルチパス低減効果をより高くすることを可能にする。つまり、応答時間とマルチパス低減効果とを両立させることが可能になる。ここで、図7を用いて、実施形態1の構成による効果について説明を行う。
図7は、あるBLEモジュール35についての、規定複数の数を変化させた場合のRSSIが大きく低下してしまう領域(以下、ヌルポイント)の数の変化を実験によって求めた結果である。図7では、規定複数の切り替えチャネル別の高周波電波のそれぞれについて測定されたRSSIのうちの最大値を用いる場合と平均値を用いる場合との例を示している。ここで言うところの平均値は、相加平均値である。また、便宜上、規定複数の数を数の小さいものから「小」,「中」,「大」として示している。
図7に示すように、平均値を用いる場合には、規定複数の数にかかわらず、ヌルポイントの数の改善は認められなかった。一方、最大値を用いる場合には、規定複数が「中」以上で、ヌルポイントの数の改善が認められた。しかしながら、規定複数が「中」でも「大」でもヌルポイントの数の改善の効果に大きな違いはなかった。よって、図7の例では、規定複数が「中」の場合に、応答時間とマルチパス低減効果とを最も両立させることができると言える。以上のように、規定複数の上限及び下限を定めることで、応答時間とマルチパス低減効果とを両立させることが実際に可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、通信処理部302で取得したRSSIのうちから選択部305で規定複数のRSSIを選択する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、通信処理部302が選択部305と同様の機能も有し、同一のBLEモジュール35については、規定複数のRSSIに絞って取得する構成としてもよい。
(実施形態3)
実施形態1では、選択部305で選択した規定複数のRSSIのうちの最大RSSIをもとに携帯端末2の位置を特定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。選択部305で選択した規定複数のRSSIのうちの値が最大RSSIを優先して、RSSIをもとにした携帯端末2の位置の特定を行う構成であれば、他の構成であってもよい。
一例としては、最大RSSIの重みづけを大きくして、RSSIをもとにした携帯端末2の位置の特定を行う構成とすればよい。具体例としては、選択部305で選択した規定複数のRSSIのうちの最大RSSIの重みを大きくした加重平均値をもとに携帯端末2の位置の特定を行う構成が挙げられる。他にも、選択部305で選択した規定複数のRSSIのうちの最大RSSIを含む、値がより大きい規定複数未満の複数のRSSIの相加平均値をもとに携帯端末2の位置の特定を行う構成が挙げられる。
最大RSSIの重みづけを大きくして、RSSIをもとにした携帯端末2の位置の特定を行う構成であっても、最大RSSIの重みづけを大きくするので、マルチパスの影響をより抑えて携帯端末2の位置の特定を行うことが可能になる。
(実施形態4)
実施形態1では、複数のBLEモジュール35うちの3つについての最大RSSIを用いて、三角測量の原理によって車両の基準点に対する携帯端末2の位置を特定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、少なくとも1つのBLEモジュール35についての最大RSSIが閾値以上か否かで携帯端末2の位置するエリアを絞り込んで特定する構成としてもよい。
(実施形態5)
実施形態1では、携帯端末2と車両側ユニット3との間での高周波電波による近距離無線通信として、BLEといったBluetooth規格に準拠した近距離無線通信を行う場合の例を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、Bluetooth規格以外の近距離無線通信規格に準拠した近距離無線通信を行う構成としてもよい。この場合、高周波電波を送信するチャネルを周波数ホッピング以外によって切り替える構成としてもよい。例えば、高周波電波を送信するチャネルをランダムでなく、一定の周波数の間隔で順番に切り替える構成としてもよい。
(実施形態6)
実施形態1では、規定複数のRSSIの選択及び最大RSSIの決定を照合ECU30で行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、規定複数のRSSIの選択、若しくは規定複数のRSSIの選択と最大RSSIの決定とをスマホキーECU34で行う構成としてもよい。この場合、選択部305はスマホキーECU34に備えられることになる。また、照合ECU30とスマホキーECU34とを含むユニットが車載装置に相当する。他にも、位置特定部306もスマホキーECU34に備えられる構成としてもよい。この場合は、スマホキーECU34で特定した携帯端末2の位置を照合ECU30が取得し、車両の制御の許可に利用する構成とすればよい。この場合、スマホキーECU34が車載装置に相当する。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと1つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
1 車両認証システム、2 携帯端末、3 車両側ユニット、21 通信モジュール(送信部)、30 照合ECU(車載装置)、34 スマホキーECU(車載装置)、35,35a〜35f BLEモジュール(アンテナ)、305 選択部(受信強度選択部)、306 位置特定部(端末位置特定部)

Claims (9)

  1. 高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末(2)と、
    車両で用いられて、前記携帯端末から送信される前記高周波電波を前記車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、前記携帯端末の位置を特定する車載装置(30,34)とを含む車両用システムであって、
    前記携帯端末は、
    前記近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、前記高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に前記高周波電波を送信する送信部(21)を備え、
    前記車載装置は、
    同一の前記アンテナで受信した、前記切り替えチャネル別の前記高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択する受信強度選択部(305)と、
    前記受信強度選択部で選択した複数の前記受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした前記携帯端末の位置の特定を行う端末位置特定部(306)とを備える車両用システム。
  2. 前記携帯端末は、周波数ホッピングを用いて前記近距離無線通信を行うものであって、
    前記送信部は、前記周波数ホッピングによって、前記近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、前記高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、前記切り替えチャネル別に前記高周波電波を送信する請求項1に記載の車両用システム。
  3. 前記受信強度選択部は、同一の前記アンテナで受信した、前記周波数ホッピングにおいて切り替えの順番が連続している、規定の複数の前記切り替えチャネル別の前記高周波電波のそれぞれについて測定された受信強度を選択する請求項2に記載の車両用システム。
  4. 前記受信強度選択部は、同一の前記アンテナで受信した、前記チャネルの切り替えにおいて切り替えの順番が連続している、規定の複数の前記切り替えチャネル別の前記高周波電波のそれぞれについて測定された受信強度を選択する請求項1に記載の車両用システム。
  5. 前記端末位置特定部は、前記受信強度選択部で選択した複数の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度をもとにして、前記携帯端末の位置の特定を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用システム。
  6. 前記端末位置特定部は、前記受信強度選択部で選択した複数の受信強度のうち、値が最も大きい受信強度の重みづけを大きくして、受信強度をもとにした前記携帯端末の位置の特定を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用システム。
  7. 前記アンテナは、前記車両に複数設けられるものであって、
    前記受信強度選択部は、前記車両に設けられる複数の前記アンテナごとに、同一の前記アンテナで受信した、前記切り替えチャネル別の前記高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択し、
    前記端末位置特定部は、複数の前記アンテナのそれぞれについて、前記受信強度選択部で選択した複数のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、複数の前記アンテナのそれぞれについての受信強度をもとに、前記携帯端末の位置を特定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用システム。
  8. 車両で用いられて、高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末から送信される前記高周波電波を前記車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、前記携帯端末の位置を特定する車載装置であって、
    同一の前記アンテナで受信した、前記近距離無線通信に用いられる周波数帯内で複数切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に送信される前記高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択する受信強度選択部(305)と、
    前記受信強度選択部で選択した複数の前記受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした前記携帯端末の位置の特定を行う端末位置特定部(306)とを備える車載装置。
  9. 車両で用いられて、高周波電波によって近距離無線通信を行う携帯端末(2)から送信される前記高周波電波を前記車両に設けられるアンテナ(35)で受信する際の受信強度をもとに、前記車両で用いられる車載装置(30,34)で前記携帯端末の位置を特定する端末位置特定方法であって、
    前記携帯端末は、前記近距離無線通信に用いられる周波数帯内で、前記高周波電波を送信するチャネルを複数切り替え、切り替えられるチャネルである切り替えチャネル別に前記高周波電波を送信し、
    前記車載装置は、同一の前記アンテナで受信した、前記切り替えチャネル別の前記高周波電波のそれぞれについて測定された複数の受信強度を選択し、
    選択した複数の前記受信強度のうち、値が最も大きい受信強度を優先して、受信強度をもとにした前記携帯端末の位置の特定を行う端末位置特定方法。
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