JP2021085631A - ガスコンロ - Google Patents

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Abstract

【課題】天板上の煮零れ汁などを簡単に掃除することが可能なガスコンロを実現する。
【解決手段】ガスコンロ1の天板2上に、ガスノズル4bを備えた燃料ガス供給部4を設けておき、取付部14を用いてバーナボディ12を天板上に取り付けると、燃料ガス供給部のガスノズルが、バーナボディの混合通路12bの開口端12cを臨む位置に来るように、バーナボディが燃料ガス供給部に対して位置決めされるようにする。こうすれば、天板上からバーナボディ(およびバーナボディに載置されたバーナヘッド13)を簡単に取り外すことができるので、天板上に煮零れ汁や油脂などが掛かった場合でも、これらを簡単に拭き掃除することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼させることによって、五徳上の調理容器内の調理物を加熱調理するガスコンロに関する。
コンロバーナで燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼させることによって、五徳上に置かれた調理容器内の調理物を加熱調理するガスコンロが広く使用されている。このガスコンロの天板には、五徳上に調理容器を置いた時に調理容器の下方となる位置に、円形の開口部が形成されており、その開口部から上部が突出した状態でコンロバーナが搭載されている。また、コンロバーナは、バーナボディの上にバーナヘッドが載置された構造となっており、バーナボディの一部とバーナヘッドとが天板の開口部から突出した状態で、ガスコンロの筺体に取り付けられている。バーナボディは、燃料ガスと空気とが混合する混合通路の一端側に混合室が接続された構造となっており、混合通路の他端側は開口端となっている。そして、開口端から混合通路内に向けて燃料ガスを噴射すると、噴射された燃料ガスが周囲の空気と共に混合通路に流入して、混合通路内で混合した後、混合ガスとなって混合室に流入する。バーナヘッドは、バーナボディの混合室上に載置されるようになっており、バーナヘッドの外周には複数の炎口が形成されている。このため、混合通路から混合室内に流入した混合ガスは、バーナヘッドに形成された複数の炎口を通って外部に流出する。この混合ガスに点火プラグで点火することによって混合ガスの燃焼が開始されるようになっている。
上述した構造を有するガスコンロでは、加熱調理中に煮零れ汁や油脂が天板に掛かることがある。天板上には五徳が載置されており、更に、天板の開口部からはコンロバーナの上部が突出しているため、天板に掛かった煮零れ汁や油脂を拭き掃除しようとすると、五徳やコンロバーナが邪魔になって、きれいに拭き掃除するのは困難な作業となる。もちろん、五徳は天板から取り外すことができるが、天板の開口部から突出しているコンロバーナは取り外すことができず、更には、天板の開口部から煮零れ汁や油脂がガスコンロの内部に入り込んでしまう場合もあり、これらの煮零れ汁や油脂を拭き掃除することは困難である。
そこで、天板上に大きな枠体を載置して、枠体の一端側を天板に軸支しておき、枠体にバーナボディやバーナヘッドや五徳を組み付けることによってコンロバーナを形成したガスコンロが提案されている(特許文献1)。この提案のガスコンロでは、軸支された部分を中心にして枠体を持ち上げるように回動させることによって、枠体と一緒にコンロバーナも天板上から上方に移動させることができるので、天板に掛かった煮零れ汁や油脂などを簡単に拭き掃除することができる。また、五徳は枠体に取り付けられているため、天板上には五徳を位置決めするための凹部あるいは凸部も存在しないので、凹部内や凸部の隅に煮零れ汁や油脂が残留することもない。
特開2009−168372号公報
しかし、上述した提案のガスコンロでは、コンロバーナが組み付けられた枠体の一端側が天板に軸支されているため、天板に掛かった煮零れ汁や油脂を拭き掃除しようとすると、片手で枠体を支えながら拭き掃除する必要があり、簡単には掃除することができないという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するために成されたものであり、天板に掛かった煮零れ汁や油脂などを簡単に掃除することが可能なガスコンロを実現することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明のガスコンロは次の構成を採用した。すなわち、
混合通路の開口端から流入した燃料ガスを空気と混合させることによって混合ガスを生成するバーナボディと、前記バーナボディ上に載置されると共に前記混合ガスが流出する複数の炎口が形成されたバーナヘッドと、調理容器が載置される五徳とを備え、前記複数の炎口から流出する前記混合ガスを燃焼させることによって前記調理容器内の調理物を加熱調理するガスコンロにおいて、
天板を有する筺体と、
前記天板上に設けられて、前記燃料ガスを噴出するガスノズルを有する燃料ガス供給部と、
前記天板上で前記バーナボディを着脱可能な状態で取り付けると共に、前記ガスノズルが前記混合通路の開口端を臨む位置となるように前記バーナボディを前記燃料ガス供給部に対して位置決めする取付部と
を備えることを特徴とする。
かかる本発明のガスコンロにおいては、バーナボディが天板上から着脱可能となっており、また、天板上には、ガスノズルを有する燃料ガス供給部が設けられている。そして、取付部を用いて天板上にバーナボディを取り付けると、バーナボディが燃料ガス供給部に対して位置決めされ、この状態では、バーナボディの混合通路の開口を、燃料ガス供給部のガスノズルが臨む位置となっている。
こうすれば、天板上からバーナボディ(およびバーナボディに載置されたバーナヘッド)を簡単に取り外すことができるので、天板上に煮零れ汁や油脂などが掛かった場合でも、これらを簡単に拭き掃除することができる。また、バーナボディやバーナヘッドを取り外すことができるので、バーナボディやバーナヘッドに煮零れ汁などが掛かった場合でも、バーナボディやバーナヘッドを簡単に水洗いすることができる。更に、天板を拭き掃除したり、バーナボディやバーナヘッドを水洗いしたりした後は、取付部を用いて天板上にバーナボディを取り付けることによって、天板上の燃料ガス供給部に対してバーナボディを位置決めすることができるので、再びガスコンロとして使用することが可能となる。
また、上述した本発明のガスコンロにおいては、取付部を次のような形状としても良い。すなわち、燃料ガス供給部およびバーナボディに上方から嵌合することによって、バーナボディの混合通路および燃料ガス供給部のそれぞれ少なくとも一部を覆うカバー部材としても良い。
こうすれば、燃料ガス供給部に対してバーナボディを簡単に位置決めすることができる。また、バーナボディの混合通路に沿った方向(すなわち、混合通路の開口端が、燃料ガス供給部のガスノズルに接近あるいは離間する方向)には、強い力でバーナボディを位置決めすることができる。このため、混合通路の開口端とガスノズルとの位置関係を適切に保つことができるので、混合通路内で燃料ガスと空気とが適切な比率で且つ十分に混合した混合ガスを生成することが可能となる。更に、バーナボディや燃料ガス供給部などがカバー部材で覆われるので、ガスコンロの美観も改善させることが可能となる。
また、カバー部材を用いてバーナボディを位置決めする上述した本発明のガスコンロにおいては、燃料ガス供給部を、天板の奥側に設けることとしても良い。
燃料ガス供給部が天板の奥側に設けられていれば、バーナボディは燃料ガス供給部の手前側に配置されることになるので、混合通路の方向は、天板の手前側と奥側とを結ぶ方向(すなわち前後方向)となる。従って、バーナボディは、燃料ガス供給部に対して前後方向の動きに対しては特に強い力で位置決めされることになる。ここでガスコンロでは、いわゆる鍋振りが行われると鍋が前後方向に動かされるため、この動きが五徳を介してバーナボディに伝わって、バーナボディが前後方向の力を受ける場合があるが、上述したように、この方向にはバーナボディは強い力で位置決めされている。このため、鍋振りが行われた場合でも、燃料ガス供給部に対してバーナボディが動いてしまう事態を防止することが可能となる。
また、上述した本発明のガスコンロにおいては、燃料ガス供給部に対してバーナボディを位置決めした時に、混合通路の開口端を臨むこととなる箇所の燃料ガス供給部に、開口端に向かって空気を供給する空気供給口を形成しておいても良い。
こうすれば、ガスノズルから噴射した燃料ガスと混合させる空気は、燃料ガス供給部に形成された空気供給口から供給することができる。このため、カバー部材と燃料ガス供給部との間に、空気を取り入れるための隙間を設けたり、あるいはカバー部材に空気を取り入れるための空気穴を形成したりする必要がないので、隙間や空気穴から煮零れ汁などが入り込んで、内部が汚れる事態を防止することができる。更に、カバー部材と燃料ガス供給部との間に隙間を設ける必要がなく、カバー部材に空気穴を形成する必要もないので、ガスコンロの美観も改善させることが可能となる。
また、上述した本発明のガスコンロにおいては、五徳を、バーナヘッドあるいはバーナボディの少なくとも一方に取り付けるようにしても良い。
一般的なガスコンロでも、五徳は天板から容易に着脱することができるが、バーナヘッドあるいはバーナボディの少なくとも一方に五徳を取り付けるようにすれば、天板には、五徳を位置決めするための突起や凹部などを設ける必要がなくなる。このため、天板上の突起の隅や、凹部の中に煮零れ汁や油脂などが入り込むことが無いので、天板上を簡単に拭き掃除することが可能となる。
また、上述した本発明のガスコンロにおいては、天板上に着脱可能な電装ユニットを設け、この電装ユニットに、炎口から流出した混合ガスに点火する点火プラグと、混合ガスの燃焼による炎を検知する炎検知センサとを組み込んでもよい。そして、点火プラグから引き出された点火用電線と、炎検知センサから引き出された炎検知用電線とを、電装ユニットに設けた接続部に接続しておき、燃料ガス供給部に設けた嵌合部に、電装ユニットの接続部を嵌合させることによって、点火プラグおよび炎検知センサが、燃料ガス供給部の嵌合部と電気的に接続されるようにしても良い。
こうすれば、電装ユニットに組み込んだ点火プラグを用いて混合ガスに点火したり、電装ユニットに組み込んだ炎検知センサを用いて混合ガスの燃焼による炎を検知したりすることができる。また、電装ユニットを天板から取り外してやれば、天板上の煮零れ汁や油脂を簡単に拭き掃除することが可能となる。
また、電装ユニットを備える上述した本発明のガスコンロにおいては、五徳上の調理容器の温度を検出する温度センサを電装ユニットに組み込むと共に、温度センサから引き出された温度検出用電線を接続部に接続しても良い。そして、電装ユニットの接続部を燃料ガス供給部の嵌合部に嵌合させることによって、温度センサも燃料ガス供給部の嵌合部と電気的に接続されるようにしても良い。
こうすれば、電装ユニットに組み込んだ温度センサを用いて、加熱調理中に調理容器の温度を検出することが可能となる。
実施例のガスコンロ1の外観形状を示した説明図である。 本実施例のガスコンロ1の天板2上でコンロバーナ10を組み立てる様子を示した分解組立図である。 本実施例のコンロバーナ10で用いられる燃料ガス供給部4の内部構造を示した説明図である。 本実施例のコンロバーナ10で用いられる電装ユニット11の内部構造を示した説明図である。 本実施例のコンロバーナ10を天板2上から取り外す様子を示した説明図である。 変形例のコンロバーナ10についての説明図である。
A.装置構成 :
図1は、実施例のガスコンロ1の外観形状を示した説明図である。本実施例のガスコンロ1は、図示しないシステムキッチンのカウンタートップに組み込まれるビルトインタイプのガスコンロであり、図1(a)に示すように、上方が開放した筺体3の上に天板2が載置され、天板2上の2箇所に、コンロバーナ10が搭載された構造となっている。
本実施例のガスコンロ1に搭載されているコンロバーナ10も、一般的なコンロバーナと同様に、燃料ガスと空気とを混合させることによって混合ガスを生成し、その混合ガスを燃焼させることによって、調理容器内の調理物を加熱調理することができる。但し、本実施例のコンロバーナ10は、図1(b)に示すように、コンロバーナ10がバーナ主要部10aと燃料ガス供給部4とに分かれており、燃料ガス供給部4は天板2側に設けられているが、バーナ主要部10aは天板2上から容易に取り外すことが可能となっている。このため、天板2に煮零れ汁や油脂が掛かった場合でも、バーナ主要部10aを取り外してしまえば、煮零れ汁や油脂を容易に拭き掃除することが可能となる。
図2は、天板2上で本実施例のコンロバーナ10を組み立てる様子を示した分解組立図である。本実施例のコンロバーナ10は、天板2上に設けられた燃料ガス供給部4と、天板2上に載置される電装ユニット11と、電装ユニット11の上に載置されるバーナボディ12と、バーナボディ12の上に載置されるバーナヘッド13と、バーナボディ12の一部および燃料ガス供給部4の少なくとも一部を覆うカバー部材14と、バーナヘッド13の上に載置される五徳15とを備えている。尚、図1(b)に示したバーナ主要部10aは、電装ユニット11と、バーナボディ12と、バーナヘッド13と、カバー部材14、五徳15とによって構成されている。
燃料ガス供給部4は天板2の奥側に設けられており、燃料ガス供給部4の手前側の側面には、空気供給口4aが開口すると共に、その空気供給口4aの中央の位置には、燃料ガスを噴射するガスノズル4bが設けられている。また、燃料ガス供給部4には、空気供給口4aの下方の位置に、後述する電装ユニット11側の接続部11fと嵌合する嵌合部4cが形成されている。更に、燃料ガス供給部4の左右の側面には、上方からカバー部材14を組み付けるための組付溝4dが上下方向に形成されている。燃料ガス供給部4の詳細な内部構造については後述する。
電装ユニット11は、略直方体で一端側が円弧状に形成された本体ケース11aと、本体ケース11aの円弧形状となった側の上面に突設された略円板形状の凸部11bと、凸部11bの中央から突設された温度センサ11cとを備えている。また、本体ケース11aの側面からは、上方に向けて点火プラグ11dおよび炎検知センサ11eが突設されており、本体ケース11aの円弧形状となった側に対して反対側の端面からは、接続部11fが突設されている。そして、接続部11fには、温度センサ11cから引き出された電線や、点火プラグ11dから引き出された電線や、炎検知センサ11eから引き出された電線が接続されている。電装ユニット11の内部構造についても後述する。
バーナボディ12は、大まかには、略円筒形状のボディ本体12aの側面に混合通路12bが接続された形状となっており、ボディ本体12aの内側には、ボディ本体12aと同軸状に円筒形状の内筒12dが設けられている。ボディ本体12aの上端面には、後述するバーナヘッド13が載置される載置面12fが形成されている。また、混合通路12bは、ボディ本体12aに接続されていない側が開口端12cとなっており、混合通路12bのボディ本体12aに接続された側には、上方からカバー部材14を組み付けるための組付溝12eが上下方向に形成されている。
バーナヘッド13は、円環形状のヘッド本体13aの中央から円筒形状の内筒13bが下方に向けて突設され、ヘッド本体13aの外縁からは、円環状の筒状壁13cが下方に向けて突設された形状となっている。筒状壁13cの下端面には、筒状壁13cを半径方向に貫通する複数本の炎口溝が放射状に穿設されており、炎口溝が筒状壁13cの外周側面に開口することによって複数の炎口13dが形成されている。また、ヘッド本体13aの上面の複数箇所(図示した例では2箇所)には、後述する五徳15の凸部15dが嵌め込まれる円形の凹部13eが形成されている。
カバー部材14は、大まかに言うと、断面形状が逆U字型の樋形状の部材である。樋形状に形成されたカバー本体14aは、両側の側面が、下方に向かって真っ直ぐに延設されることによって平面形状に形成されている。これらの側面の互いに向き合う内面には、カバー本体14aの一方の端面から少し内側に入った位置に、上下方向に延びる2本のリブ14bが、互いに向き合った状態で突設されている。また、カバー本体14aの他方の端面から少し内側に入った位置にも、上下方向に延びる2本のリブ14cが、互いに向き合った状態で突設されている。
五徳15は、円板形状の中央部材15aと、中央部材15aから放射状に延設された複数本の五徳脚15bとを有している。中央部材15aの中央には貫通穴15cが形成されており、中央部材15aの下面の複数箇所(図示した例では2箇所)には、円柱状の凸部15dが突設されている。
これらの電装ユニット11、バーナボディ12、バーナヘッド13、カバー部材14、五徳15は、次のようにして、天板2上の燃料ガス供給部4に組み付けられる。先ず、天板2上で電装ユニット11を水平方向に移動させて、電装ユニット11から突出した接続部11fを、燃料ガス供給部4の嵌合部4cに挿入することによって、電装ユニット11を燃料ガス供給部4に取り付ける。
次に、電装ユニット11の上にバーナボディ12を載置する。この時、電装ユニット11から上方に向かって突出している温度センサ11cを、バーナボディ12の内筒12dの中に挿通させて、更に、バーナボディ12の向きは、混合通路12bの開口端12cが燃料ガス供給部4の方向を向くようにする。このようにしてバーナボディ12を電装ユニット11の上に載置すると、電装ユニット11の上面に突設された凸部11bが、ボディ本体12aの底面側に形成された図示しない凹部に嵌り込むことによって、バーナボディ12が電装ユニット11に対して位置決めされる。図2に示されるように、電装ユニット11の凸部11bは、円板形状の外周面の一部を平面に加工した形状(いわゆるDカット形状)となっており、ボディ本体12aの底面側に形成された図示しない凹部も同様なDカット形状となっている。このため、電装ユニット11に載置されたバーナボディ12は、ボディ本体12aの中心軸周りに回転しないように位置決めされると共に、逆向きに組み付けられることもない。また、電装ユニット11にバーナボディ12を載置すると、混合通路12bの開口端12cが、燃料ガス供給部4の空気供給口4aおよびガスノズル4bと向き合う状態となる。
続いて、バーナボディ12の内筒12dにバーナヘッド13の内筒13bを嵌め込むようにして、バーナボディ12の上にバーナヘッド13を載置する。こうしてバーナボディ12にバーナヘッド13を載置すると、内筒12dの内側に電装ユニット11の温度センサ11cが挿通され、更に、バーナヘッド13の筒状壁13cの下端面がバーナボディ12の載置面12fに当接した状態となる。前述したように、バーナヘッド13の炎口13dは、筒状壁13cの下端面に炎口溝を穿設することによって形成されており、この状態の炎口13dは下側が開いた不完全な状態となっているが、筒状壁13cの下端面が載置面12fに当接することによって、下側が塞がれた完全な状態の炎口13dとなる。
その後、バーナボディ12の混合通路12bを覆うようにして、カバー部材14を上方から燃料ガス供給部4およびバーナボディ12に取り付ける。前述したように、カバー部材14の一端側から少し入った内側の側面には、互いに向かい合う位置に上下方向のリブ14bが突設されており、カバー部材14の他端側から少し入った内側の側面にも、互いに向かい合う位置に上下方向のリブ14cが突設されている。また、燃料ガス供給部4の左右の側面には、上下方向の組付溝4dが形成されている。更に、バーナボディ12の混合通路12bがボディ本体12aに接続する箇所の両側にも、上下方向の組付溝12eが形成されている。カバー部材14のリブ14bが燃料ガス供給部4の組付溝4dに嵌るように、且つ、カバー部材14のリブ14cがバーナボディ12の組付溝12eに嵌るように、カバー部材14を位置合わせした状態で、上方からカバー部材14を燃料ガス供給部4およびバーナボディ12に押し付ける。すると、カバー部材14のリブ14bが燃料ガス供給部4の組付溝4dに嵌り込み、カバー部材14のリブ14cがバーナボディ12の組付溝12eに嵌り込んだ状態となって、カバー部材14が燃料ガス供給部4およびバーナボディ12に取り付けられる。その結果、バーナボディ12は燃料ガス供給部4に対して、カバー部材14を介して位置決めされた状態となる。従って、本実施例のカバー部材14は、本発明における「取付部」に対応する。
続いて、バーナヘッド13の上に五徳15を載置する。この時、五徳15の中央部材15aの下面側に突設された凸部15dを、バーナヘッド13の上面の凹部13eに嵌め込むことによって、五徳15をバーナヘッド13に対して位置決めすることができる。また、こうして五徳15を取り付けると、中央部材15aの貫通穴15cから、電装ユニット11の温度センサ11cが突出した状態となる。また、五徳15の五徳脚15bの長さは、五徳15の凸部15dをバーナヘッド13の凹部13eに嵌め込んだ時に、五徳15の中央部材15aの下面がバーナヘッド13の上面に当接する前に、五徳15の五徳脚15bの下端が天板2に当接するような長さに設定されている。このため、バーナヘッド13に五徳15を取り付けても、バーナヘッド13は五徳15の重量が加わらないようになっている。また、五徳15上に調理容器を載置した場合でも、調理容器の重量は五徳15によって支えられるので、バーナヘッド13に調理容器の重量が掛かることはない。
尚、以上では、燃料ガス供給部4に電装ユニット11を取り付けた後、バーナボディ12、バーナヘッド13、カバー部材14、五徳15の順番で取り付けるものとして説明した。しかし、必ずしもこの順番で電装ユニット11や、バーナボディ12、バーナヘッド13、カバー部材14、五徳15を取り付ける必要は無い。たとえば、電装ユニット11の上にバーナボディ12、バーナヘッド13、五徳15を載置した後、電装ユニット11の燃料ガス供給部4に取り付けて、最後にカバー部材14を取り付けるようにしても良い。また、電装ユニット11や、バーナボディ12、バーナヘッド13、カバー部材14、五徳15は必ずしも別部材とする必要はなく、例えば、バーナボディ12とカバー部材14とを一体化したり、バーナボディ12と五徳15とを一体化したりするなど、2つ以上の部材を一体化しても良い。
図3は、燃料ガス供給部4の内部構造を示した説明図である。図3(a)には、燃料ガス供給部4の断面図が示されている。尚、図3(a)の断面図は、図3(b)に示したA−A位置で燃料ガス供給部4を縦方向に切断した時の断面図である。図3(a)に示されるように、燃料ガス供給部4の内部には空気通路4eが形成されており、空気通路4eの一端側は水平方向に延設されて、燃料ガス供給部4の手前側の側面(図3(a)では左側の側面)に開口することによって空気供給口4aを形成している。また、空気通路4eの他端側は下方に延設されて、燃料ガス供給部4の底面に開口することによって空気取入口4fを形成している。更に、燃料ガス供給部4は、底面から下方に突設させた挿入部4gを、天板2を貫通する取付穴2aに挿入することによって天板2に取り付けられている。このため、空気通路4eは、筺体3(図1参照)の内部の空間と連通している。
また、空気供給口4aの下方に設けられた嵌合部4cには、ツイストペア線が接続される1対の嵌合端子4hが3対分、設けられている。ツイストペア線とは、耐ノイズ性を向上させるために、2本の電線を寄り合わせたものである。ツイストペア線は2本の電線で形成されているから、ツイストペア線には1対の嵌合端子4hが接続されることになる。嵌合部4cには、このような1対の嵌合端子4hが3対分、設けられている。これら3対の嵌合端子4hの中の1対からは、(2本の電線からなる)1本のツイストペア線6aが引き出され、他の1対の嵌合端子4hからは1本のツイストペア線6bが、残りの1対の嵌合端子4hからは1本のツイストペア線6cが引き出されて、筺体3(図1参照)内の図示しない制御部に接続されている。
更に、空気通路4eの内部には、筺体3の内部から延びるガスパイプ5が挿入されており、ガスパイプ5の先端は空気供給口4aの手前の位置まで延設されている。ガスパイプ5の先端にはガスノズル4bが取り付けられている。このため、図3(a)中に太い破線の矢印で示したように、ガスパイプ5に燃料ガスを供給すると、ガスノズル4bから燃料ガスが噴射される。そして、この燃料ガスの噴流が、周囲の空気を巻き込むことによって空気の流れを生じさせ、その結果、図3(a)中に白抜きの矢印で示したように、筺体3(図1参照)の内部の空間から空気通路4eを通って空気供給口4aから流出する空気の流れが形成される。
図4は、電装ユニット11の内部構造を示した説明図である。尚、図4では、図示が煩雑となることを避けるために、電装ユニット11の本体ケース11aが細い破線で表示されている。図2を用いて前述したように、電装ユニット11には上方に向けて温度センサ11cが突設されているが、温度センサ11cからはツイストペア線11gが引き出されている。そして、このツイストペア線11gは本体ケース11aの内部を通って接続部11fまで配線されて、接続部11fの中に設けられた図示しない1対の接続端子に接続されている。図4では、温度センサ11cから引き出されたツイストペア線11gが、太い破線を用いて表示されている。この太い破線で表示したツイストペア線11gが、本発明における「温度検出用電線」に対応する。
また、電装ユニット11には点火プラグ11dも設けられており、点火プラグ11dからはツイストペア線11hが引き出されて、本体ケース11a内を通って接続部11fまで配線されている。そして、このツイストペア線11hは、ツイストペア線11gが接続された1対の接続端子とは別に、接続部11f内に設けられた図示しない1対の接続端子に接続されている。図4では、点火プラグ11dから引き出されたツイストペア線11hが、太い実線を用いて表示されている。この太い実線で表示したツイストペア線11hが、本発明における「点火用電線」に対応する。
更に、電装ユニット11には炎検知センサ11eも設けられており、炎検知センサ11eからはツイストペア線11iが引き出されている。そして、このツイストペア線11iも、本体ケース11aを通って接続部11fまで配線されて、ツイストペア線11gやツイストペア線11hが接続された1対の接続端子とは別に、接続部11f内に設けられた図示しない1対の接続端子に接続されている。図4では、炎検知センサ11eから引き出されたツイストペア線11iが、太い一点鎖線を用いて表示されている。この太い一点鎖線で表示したツイストペア線11iが、本発明における「炎検知用電線」に対応する。
そして、図2を用いて前述したように、電装ユニット11の接続部11fを燃料ガス供給部4の嵌合部4cに差し込むようにして、電装ユニット11を燃料ガス供給部4に取り付けると、接続部11f内の図示しない接続端子が嵌合部4c内の嵌合端子4hに嵌合する。その結果、温度センサ11cがツイストペア線11gおよびツイストペア線6aを介して、筺体3(図1参照)内の図示しない制御部に接続されることになる。同様に、点火プラグ11dがツイストペア線11hおよびツイストペア線6bを介して制御部に接続され、炎検知センサ11eがツイストペア線11iおよびツイストペア線6cを介して制御部に接続されることになる。
以上では、本実施例のコンロバーナ10を構成する燃料ガス供給部4や、電装ユニット11、バーナボディ12、バーナヘッド13、カバー部材14、五徳15の構造について説明した。また、これらをコンロバーナ10として組み立てる方法についても説明した。
このようにして組み立てられた本実施例のコンロバーナ10では、カバー部材14によってバーナボディ12が燃料ガス供給部4に対して位置決めされる結果、バーナボディ12の混合通路12bの開口端12cと、燃料ガス供給部4の空気供給口4aとが、互いに向き合うようになっている。このため、図3(a)に示したように、ガスノズル4bから燃料ガスを噴射すると、燃料ガスが周囲の空気を巻き込みながら開口端12cから混合通路12bに流入する。そして、混合通路12b内で混合して混合ガスを形成した後、バーナボディ12のボディ本体12aに流入して、バーナヘッド13の炎口13dから流出する。また、筺体3(図1参照)側からツイストペア線11hを介して点火プラグ11dに高電圧を印加してやれば、点火プラグ11dで火花放電を発生させて、炎口13dから流出した混合ガスに点火することができる。更に、炎検知センサ11eの出力はツイストペア線11iを介して、筺体3(図1参照)内の図示しない制御部に入力されるので、制御部は混合ガスの燃焼による炎の有無も検知することができる。
このように本実施例のガスコンロ1では、天板2上に組み立てたコンロバーナ10を用いて燃料ガスを燃焼させることができる。このため、五徳15上に置いた調理容器内の調理物を加熱調理することが可能となる。また、加熱調理中に煮零れが発生した場合には、図5中に白抜きの矢印で示したように、カバー部材14を上方に持ち上げて取り外した後、黒塗りの矢印で示したように、電装ユニット11毎、バーナボディ12や五徳15を天板2から取り外すことができる。このため、天板2上に掛かった煮零れ汁や油脂などを、簡単に拭き掃除することが可能となる。
また、天板2から取り外した後は、電装ユニット11や、バーナボディ12や、バーナヘッド13や、五徳15を簡単に分解することができる(図2参照)。このため、バーナボディ12や、バーナヘッド13や、五徳15を水洗いすることによって、煮零れ汁や油脂などを簡単に洗い流すことも可能となる。更に、通常時は、燃料ガス供給部4の一部やバーナボディ12の混合通路12bなどがカバー部材14で覆われているので、ガスコンロ1の美観を向上させることができる。
加えて、本実施例のガスコンロ1では、燃料ガス供給部4が天板2の奥側に設けられているので、バーナボディ12の向きは、燃料ガス供給部4よりも手前側に置かれたボディ本体12aから、天板2の奥側の燃料ガス供給部4に向かって混合通路12bが延びるような向きとなる。これに伴って、燃料ガス供給部4およびバーナボディ12に取り付けられるカバー部材14の向きも、カバー部材14の長手方向が、天板2の手前側から奥側に向かう方向に対して並行な方向(以下、前後方向)となる。ここで、図2を用いて前述したようにカバー部材14は、カバー部材14に上下方向に設けられたリブ14bが、燃料ガス供給部4に上下方向に設けられた組付溝4dに、上方から嵌め込まれることによって取り付けられている。このため、燃料ガス供給部4に取り付けられたカバー部材14は、天板2の面内でカバー部材14の長手方向から受ける力に対しては、天板2の面内でカバー部材14の短手方向から受ける力に対するよりも、強い力で位置決めされている。
また、一般に、加熱調理中にはいわゆる鍋振りが行われることがあり、鍋振りを行うと、五徳15に対して前後方向の力が加わることがある。本実施例のコンロバーナ10の五徳15は、バーナヘッド13を介してバーナボディ12に取り付けられており、バーナボディ12はカバー部材14によって、燃料ガス供給部4に対して位置決めされているから、五徳15に加わった力はカバー部材14に伝達されることになる。ここで、カバー部材14は長手方向が前後方向となる向きに取り付けられており、上述したようにカバー部材14は長手方向には強い力で位置決めされている。従って、たとえ鍋振りによって五徳15に大きな力が加わった場合でも、五徳15の位置がずれたり、バーナボディ12や、バーナヘッド13や、電装ユニット11が外れたりする事態を防止することが可能となっている。
尚、上述した本実施例では、五徳15がバーナヘッド13に取り付けられているものとして説明したが、五徳15は必ずしもバーナヘッド13に取り付ける必要は無く、バーナボディ12に取り付けるようにしても良い。たとえば、図6に示した例では、五徳15の五徳脚15bから取付片15eが延設されており、更に、バーナボディ12のボディ本体12aの側面には、取付片15eが嵌め込まれる凹部12gが形成されている。そして、五徳15の取付片15eを上方からボディ本体12aの凹部12gに嵌め込むようにして、五徳15をバーナボディ12に取り付けるようにしても良い。もちろん、バーナボディ12またはバーナヘッド13の何れか一方の五徳15を取り付けるのではなく、バーナボディ12およびバーナヘッド13の両方に取り付けるようにしても良い。
また、上述した本実施例のカバー部材14は、カバー部材14のリブ14b,14cが、バーナボディ12の組付溝12eおよび燃料ガス供給部4の組付溝4dに嵌め込まれることによって、取り付けられるものとして説明した。しかし、バーナボディ12および燃料ガス供給部4に対してカバー部材14を取り付けることができれば良く、取り付ける方法は、必ずしもリブを溝に嵌める方法でなくても構わない。例えば、カバー部材14から突設させたピンを、バーナボディ12および燃料ガス供給部4に設けた穴に差し込むことによって取り付けても良い。
以上、本実施例のガスコンロ1について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1…ガスコンロ、 2…天板、 2a…取付穴、 3…筺体、
4…燃料ガス供給部、 4a…空気供給口、 4b…ガスノズル、
4c…嵌合部、 4d…組付溝、 4e…空気通路、 4f…空気取入口、
4g…挿入部、 4h…嵌合端子、 5…ガスパイプ、
6a〜c…ツイストペア線、 10…コンロバーナ、 10a…バーナ主要部、
11…電装ユニット、 11a…本体ケース、 11b…凸部、
11c…温度センサ、 11d…点火プラグ、 11e…炎検知センサ、
11f…接続部、 11g〜i…ツイストペア線、 12…バーナボディ、
12a…ボディ本体、 12b…混合通路、 12c…開口端、
12d…内筒、 12e…組付溝、 12f…載置面、 12g…凹部、
13…バーナヘッド、 13a…ヘッド本体、 13b…内筒、
13c…筒状壁、 13d…炎口、 13e…凹部、
14…カバー部材、 14a…カバー本体、 14b,c…リブ、
15…五徳、 15a…中央部材、 15b…五徳脚、 15c…貫通穴、
15d…凸部、 15e…取付片。

Claims (7)

  1. 混合通路の開口端から流入した燃料ガスを空気と混合させることによって混合ガスを生成するバーナボディと、前記バーナボディ上に載置されると共に前記混合ガスが流出する複数の炎口が形成されたバーナヘッドと、調理容器が載置される五徳とを備え、前記複数の炎口から流出する前記混合ガスを燃焼させることによって前記調理容器内の調理物を加熱調理するガスコンロにおいて、
    天板を有する筺体と、
    前記天板上に設けられて、前記燃料ガスを噴出するガスノズルを有する燃料ガス供給部と、
    前記天板上で前記バーナボディを着脱可能な状態で取り付けると共に、前記ガスノズルが前記混合通路の開口端を臨む位置となるように前記バーナボディを前記燃料ガス供給部に対して位置決めする取付部と
    を備えることを特徴とするガスコンロ。
  2. 請求項1に記載のガスコンロにおいて、
    前記取付部は、前記燃料ガス供給部および前記天板上に載置された前記バーナボディに対して上方から嵌合することによって、前記バーナボディの前記混合通路および前記燃料ガス供給部のそれぞれ少なくとも一部を覆うカバー部材である
    ことを特徴とするガスコンロ。
  3. 請求項2に記載のガスコンロにおいて、
    前記燃料ガス供給部は、前記天板の奥側に設けられている
    ことを特徴とするガスコンロ。
  4. 請求項2または請求項3に記載のガスコンロにおいて、
    前記燃料ガス供給部には、前記バーナボディが位置決めされると前記混合通路の開口端を臨むこととなる箇所に、前記開口端に向かって前記空気を供給する空気供給口が形成されている
    ことを特徴とするガスコンロ。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載のガスコンロにおいて、
    前記五徳は、前記バーナヘッドまたは前記バーナボディの少なくとも一方に取り付けられている
    ことを特徴とするガスコンロ。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載のガスコンロにおいて、
    前記炎口から流出した前記混合ガスに点火する点火プラグと、前記混合ガスの燃焼による炎を検知する炎検知センサとが組み込まれて、前記天板上に着脱可能な状態で設けられた電装ユニットを備え、
    前記電装ユニットには、前記点火プラグから引き出された点火用電線と、前記炎検知センサから引き出された炎検知用電線とが接続された接続部が設けられており、
    前記燃料ガス供給部には、前記電装ユニットの接続部と嵌合することによって、前記点火プラグおよび前記炎検知センサと電気的に接続される嵌合部が設けられている
    ことを特徴とするガスコンロ。
  7. 請求項6に記載のガスコンロにおいて、
    前記電装ユニットには、前記五徳上に載置された前記調理容器の温度を検出する温度センサが組み込まれると共に、前記温度センサから引き出された温度検出用電線が前記接続部に接続されており、
    前記電装ユニットの接続部に前記燃料ガス供給部の嵌合部を嵌合させると、前記温度センサも前記嵌合部と電気的に接続される
    ことを特徴とするガスコンロ。
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