JP2021084968A - 基材付き樹脂膜、プリント配線基板および電子装置 - Google Patents

基材付き樹脂膜、プリント配線基板および電子装置 Download PDF

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昭仁 高橋
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Abstract

【課題】プリント配線基板または電子装置の製造に際して、密着性が良好で剥離が発生しにくい基材付き樹脂膜を提供すること。【解決手段】基材と、基材と接して設けられた樹脂膜とを備える、基材付き樹脂膜。樹脂膜は、エポキシ樹脂と、ベンゾオキサジン化合物とを含む。樹脂膜は、シリカ等の無機充填材、シアネート樹脂、熱可塑性樹脂、カップリング剤などを含んでもよい。基材は、好ましくは銅箔または樹脂フィルムである。【選択図】図1

Description

本発明は、基材付き樹脂膜、プリント配線基板および電子装置に関する。
プリント配線基板の製造などに適用される、基材付き樹脂膜が開発されてきている。
この種の技術として、たとえば特許文献1に記載の樹脂シートが挙げられる。同文献によれば、熱硬化性成分および球状シリカを用いることを特徴とする樹脂シートが記載されている。同様の技術は特許文献2にも記載されている。
特開2005−330401号公報 特開2006−45388号公報
プリント配線基板については、最近、スマートフォン内のメインボードなどへの適用のため、継続的な改良が求められている。
プリント配線基板等の製造に際して、基材付き樹脂膜は、しばしば、積層されて用いられる。また、基材付き樹脂膜を用いて、基板上のキャビティを埋め込む場合もある。これらの場合、樹脂膜に剥離が発生しにくいこと(密着性が良好であること)が求められる。
特に最近、電子装置の信頼性向上の観点から、高速加速寿命試験(しばしば、High Accelerated Stress Testの頭文字をとってHASTと表記される)を行った後においても、樹脂膜の剥離が抑制されること(密着性が維持されていること)が求められる場合がある。
また、最近、低粗化または無粗化の銅箔と樹脂膜とで良好に密着し、剥離が抑制されることが求められる場合もある。
本発明者らの知見によれば、基材付き樹脂膜の分野においては、樹脂膜の剥離抑制(良好な密着性)の点で、なお改善の余地があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、プリント配線基板または電子装置の製造に際して、密着性が良好で剥離が発生しにくい基材付き樹脂膜を提供することである。
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明によれば、
基材と、前記基材と接して設けられた樹脂膜とを備える、基材付き樹脂膜であって、
前記樹脂膜は、エポキシ樹脂と、ベンゾオキサジン化合物とを含む、基材付き樹脂膜
が提供される。
また、本発明によれば、
前記基材付き樹脂膜が備える樹脂膜の硬化物で構成された絶縁層を備える、プリント配線基板
が提供される。
また、本発明によれば、
前記プリント配線基板と、
前記プリント配線基板の回路層上に搭載されているか、または前記プリント配線基板に内蔵されている電子素子と、を備える、電子装置
が提供される。
本発明によれば、プリント配線基板または電子装置の製造に際して、密着性が良好で剥離が発生しにくい基材付き樹脂膜が提供される。
プリント配線基板または電子装置の製造方法について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
煩雑さを避けるため、同一図面内に同一の構成要素が複数ある場合には、その1つのみに符号を付し、全てには符号を付さない場合がある。
図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応しない。
本明細書中、「略」という用語は、特に明示的な説明の無い限りは、製造上の公差や組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを表す。
本明細書中、数値範囲の説明における「X〜Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1〜5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書における「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。「(メタ)アクリレート」等の類似の表記についても同様である。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本明細書における「電子装置」の語は、半導体チップ、半導体素子、プリント配線基板、電気回路ディスプレイ装置、情報通信端末、発光ダイオード、物理電池、化学電池など、電子工学の技術が適用された素子、デバイス、最終製品等を包含する意味で用いられる。
<基材付き樹脂膜>
本実施形態の基材付き樹脂膜は、基材と、基材と接して設けられた樹脂膜とを備える。
樹脂膜は、エポキシ樹脂と、ベンゾオキサジン化合物とを含む。
本実施形態の基材付き樹脂膜が含むベンゾオキサジン化合物は、熱による自己開環重合で規則的な架橋構造をとると考えられ、その構造は面配向により剛直性に優れる。また、フェノールが生成するためエポキシ樹脂の硬化剤として働くと考えられる。さらに、硬化反応の際、その反応メカニズム上、極性官能基が発生すると考えられる。その極性官能基の極性により、プリント配線基板または電子装置の製造に好適な密着性が発現し、剥離が抑制されると考えられる。
以下、まず、本実施形態の基材付き樹脂膜における、樹脂膜の構成成分や物性等について具体的に説明する。
(エポキシ樹脂)
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、エポキシ樹脂を含む。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
化学骨格とは別観点として、エポキシ樹脂は、25℃で液状である液状エポキシ樹脂を含んでもよい(「25℃で液状」とは、25℃、1気圧で流動性があることを意味する)。樹脂膜がこのような液状エポキシ樹脂を含むことで、樹脂膜が適度に柔軟となり、より良好な密着性や埋め込み性を得やすい。
好ましいエポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格を含むエポキシ樹脂およびナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかを挙げることができる。ビフェニル骨格を含むエポキシ樹脂やナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂は、耐熱性向上に効果的である。
なかでも、エポキシ樹脂は、上記「ナフタレン型エポキシ樹脂」として挙げたようなナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂および25℃で液状である液状エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含むことが好ましい。上述のように、ナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂は耐熱性向上に効果的であり、HAST後においても十二分な剥離抑制効果をえやすい。また、液状エポキシ樹脂は、良好な密着性や埋め込み性に効果的である。
特に、これらを併用することで、密着性を含む諸性能のバランスが特に良好となる。
樹脂膜は、1のみのエポキシ樹脂を含んでもよいし、2以上のエポキシ樹脂を含んでもよい。
樹脂膜中のエポキシ樹脂の含有量の下限値は、3質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。エポキシ樹脂の含有量が3質量%以上であることで、熱により樹脂膜が十分に硬化し、より良好な密着性、電子装置の一層の信頼性向上などにつながる。
樹脂膜中のエポキシ樹脂の含有量の上限値は、50質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。エポキシ樹脂の含有量が50質量%以下であると、得られるプリント配線基板の強度や難燃性が向上したり、プリント配線基板の線膨張係数が低下し、反りの低減効果が向上したりする場合がある。
(ベンゾオキサジン化合物)
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、ベンゾオキサジン化合物を含む。ベンゾオキサジン化合物は、エポキシ樹脂と反応して樹脂膜を硬化させるものである限り特に限定されない。
ベンゾオキサジン化合物は、以下一般式(B−1)および/または(B−2)で表される構造を有するベンゾオキサジン化合物を含むことが好ましい。
Figure 2021084968
一般式(B−1)中、
aは0〜3の整数を表し、
およびRはそれぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表し、aが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。
一般式(B−2)中、
bは0〜4の整数を表し、
は、水素原子または1価の有機基を表し、bが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。
*は、他の化学構造との結合手を意味する。
の具体例としては、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基などが挙げられる。Rは任意の置換基により置換されていてもよい。
としては、アリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。これにより耐熱性をより高めることができると考えられる。
およびRの具体例としては、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基などが挙げられる。
aは、好ましくは0または1であり、より好ましくは0である。
bは、好ましくは0または1であり、より好ましくは0である。
ベンゾオキサジン化合物は、好ましくは、1分子中に複数の一般式(B−1)および/または(B−2)で表される構造を有する。より具体的には、ベンゾオキサジン化合物は、好ましくは1分子中に2〜4個、より好ましくは2個の、一般式(B−1)および/または(B−2)で表される構造を有する。このような化合物を用いることで、硬化性能をより高められることができ、耐熱性も向上すると考えられる。
ベンゾオキサジン化合物は、以下一般式(b)で表されるベンゾオキサジン化合物を含むことが好ましい。ちなみに、一般式(b)で表されるベンゾオキサジン化合物は、しばしば、Pd型ベンゾオキサジンとも呼ばれる。本発明者らの知見によれば、一般式(b)で表されるベンゾオキサジン化合物を用いることで、樹脂膜を硬化膜としたときに、高いガラス転移温度の硬化膜を得やすい(つまり、高耐熱性の硬化膜を得やすい)、熱膨張が小さい硬化膜を得やすい、といった傾向がある。
Figure 2021084968
一般式(b)中、Xは、単結合または2価の連結基である。
より具体的には、Xは、単結合、炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキレン基、−O−、−SO−、−CO−、これらのうち2以上が連結した構造、などであることができる。入手性などの点でXは−CH−であることが好ましい。
ベンゾオキサジン化合物は、以下一般式(b')で表されるベンゾオキサジン化合物を含んでもよい。ちなみに、一般式(b')で表されるベンゾオキサジン化合物は、しばしば、Fa型ベンゾオキサジンとも呼ばれる。
一般式(b')において、Xの定義や具体例は、一般式(b)のXと同様である。
Figure 2021084968
樹脂膜は、1のみのベンゾオキサジン化合物を含んでもよいし、2以上のベンゾオキサジン化合物を含んでもよい。
樹脂膜中のベンゾオキサジン化合物の含有量の下限値は、3質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。ベンゾオキサジン化合物の含有量が3質量%以上であることで、熱により樹脂膜が十分に硬化し、より良好な密着性、電子装置の一層の信頼性向上などにつながる。
樹脂膜中のベンゾオキサジン化合物の含有量の上限値は、50質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。ベンゾオキサジン化合物の含有量が50質量%以下であると、得られるプリント配線基板の強度や難燃性が向上したり、プリント配線基板の線膨張係数が低下し、反りの低減効果が向上したりする場合がある。
(硬化促進剤)
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、硬化促進剤を含むことができる。これにより、例えば硬化時間の短縮によるプリント配線基板の生産性向上などを図ることができる。
硬化促進剤としては、エポキシ樹脂とベンゾオキサジン化合物との硬化反応を促進可能なものであれば特に限定されない。例えば、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)などの3級アミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(2P4MZ)、2−フェニルイミダゾール(2PZ)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール(2P4MHZ)、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)などのイミダゾール化合物;BF錯体などのルイス酸などの触媒型の硬化剤が挙げられる。
硬化促進剤を用いる場合、1のみの硬化促進剤を用いてもよいし、2以上の硬化促進剤を併用してもよい。
硬化促進剤を用いる場合、樹脂膜中の硬化促進剤の含有量は、例えば0.01〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%とすることができる。
(無機充填材)
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、好ましくは無機充填材を含む。無機充填材の使用により、線膨張係数の調整などが可能となる。これにより、温度変動による剥離発生などを抑えやすくなる。
無機充填材は特に限定されない。例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
無機充填材は、特に、シリカを含むことが好ましい。シリカは、入手性、コスト、絶縁性、加熱時の流動性などの点で好ましい。
無機充填材の形状は特に限定されないが、加熱時の流動性、埋め込み性などの点で、好ましくは略球状である。
無機充填材は表面修飾されていてもよい。例えば、無機充填材は、シランカップリング剤により表面修飾されていてもよい。これによりエポキシ樹脂やベンゾオキサジン化合物との相溶性が高まり、密着性や埋め込み性の一層の向上が図られる可能性がある。
無機充填材の平均粒径は特に限定されない。無機充填材の平均粒径は、例えば1nm〜2μmの間である。
平均粒径が異なる2種以上の無機充填材を併用することで、例えば、本実施形態の基材付き樹脂膜を基板の埋め込みに適用する場合、適度な流動性を得やすい。
具体的には、無機充填材は、平均粒径が0.1〜2μmの第一無機粒子と、平均粒径が2〜100nmの第二無機粒子とを含むことが好ましい。
本実施形態において、無機充填材の平均粒径は、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定することで求めることができる。粒度分布の測定は、シクロヘキサノンを分散媒とした湿式で行うことができる。
樹脂膜が無機充填材を含む場合、1のみの無機充填材を含んでもよいし、2以上の無機充填材を含んでもよい。
樹脂膜が無機充填材を含む場合、樹脂膜中の無機充填材の比率は、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは55〜85質量%である。
(シアネート化合物)
本実施形態の本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、シアネート化合物を含んでもよい。シアネート化合物とベンゾオキサジン化合物が反応することにより、強固な化学構造が形成され、耐熱性などの更なる向上効果が得られる場合がある。
シアネート化合物は、シアネート基(−O−CNで表される官能基)を有するものである限り特に限定されない。
シアネート化合物は、好ましくは、1分子中に複数のシアネート基を有する。より具体的には、シアネート化合物は、好ましくは1分子中に2〜4個、より好ましくは2個のシアネート基を有する。このようなシアネート化合物を用いることで、硬化性能をより高められることができ、耐熱性も向上すると考えられる。
シアネート化合物としては、例えば、以下一般式(a1)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2021084968
一般式(a1)において、Rは、2価の連結基であり、好ましくは、共役二重結合を含む基である。
より具体的には、Rは、一般式−A−X−A−で表される基である。この一般式において、AおよびAは、各々独立に、芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる基を示す。また、Xは単結合または2価の連結基である。
ここで、AまたはAとして好ましくは、ベンゼン環を有する炭素数6〜12の炭化水素基、ナフタレン環を有する炭素数10〜20の炭化水素基、ビフェニル構造を有する炭素数12〜24の炭化水素基、ベンゼン環を3個以上有する炭素数12〜36の炭化水素基、縮合芳香族基を有する炭素数12〜36の炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式複素環基などである。
、Aの具体例としては、例えば、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジル、チオフェニレン等が挙げられる。これらは無置換でもよいし、脂肪族炭化水素基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を有してもよい。
Xとしては、例えば、単結合、−CH−、−C(CH−、−CH−CH−、−C=C−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基が好ましい。
別の態様として、シアネート化合物は、ポリマーやオリゴマー等の形態であってもよい。すなわち、ポリマーやオリゴマーの主鎖、側鎖、末端などにシアネート基を有する化合物であってもよい。例えば、以下一般式(a2)で表される構造単位を含むポリマーやオリゴマーを挙げることができる。このような、芳香環骨格(すなわち共役二重結合)を有するポリマーまたはオリゴマーをシアネート化合物として用いることで、熱伝導性(放熱性)を高めうる。
Figure 2021084968
一般式(a2)中、Rは1価の置換基を表し、nは0〜3の整数を表す。
Rの1価の置換基として具体的には、1価の有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基等を挙げることができる。1価の有機基の例としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基などが挙げられる。
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜がシアネート化合物を含む場合、1のみのシアネート化合物を含んでもよいし、2以上のシアネート化合物を含んでもよい。
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜がシアネート化合物を含む場合、樹脂膜中のシアネート化合物の比率は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
(カップリング剤)
本実施形態の本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、カップリング剤を含んでもよい。
カップリング剤の使用により、密着性をさらに高めることができる。また、カップリング剤の使用により、無機充填材と他成分の相溶性向上も期待される。このことは埋め込み性向上の観点で好ましい。
カップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤等のシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤は一種類を単独で用いてもよいし、二種類以上を併用してもよい。
これにより、無機充填材と各樹脂との界面の濡れ性を高くすることができ、樹脂膜の硬化物の耐熱性をより向上させることができる。
シランカップリング剤としては、各種のものを用いることができるが、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−6−(アミノヘキシル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−(トリメトキシシリルプロピル)−1,3−ベンゼンジメタナン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのうちエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシランが好ましく、アミノシランとしては、1級アミノシラン又はアニリドシランがより好ましい。
カップリング剤を用いる場合、その量は、樹脂膜中、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%である。適度な量のカップリング剤を用いることで、諸性能のバランスを取りつつ、密着性向上効果や、無機充填材と他成分の相溶性向上効果を得ることができる。
(熱可塑性樹脂)
本実施形態の本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、熱可塑性樹脂を含んでもよい。これにより、加熱時の流動性の調整などが可能となる。つまり、熱可塑性樹脂の使用により、埋め込み性の調整などが可能な場合がある。
熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン等)、熱可塑性ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。
熱可塑性樹脂として好ましくは、フェノキシ樹脂を挙げることができる。「フェノキシ樹脂」とは、狭義にはビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成されるポリヒドロキシポリエーテルである。本明細書では、多官能エポキシ樹脂と多官能フェノール類とを重付加反応させて得られる高分子(広義のフェノキシ樹脂)もフェノキシ樹脂に含める。
フェノキシ樹脂には、エポキシモノマー由来の柔軟なエーテル骨格が含まれる。よって、膜の可撓性を高める機能があると考えられる。よって、例えば電子デバイスの製造時や使用時の急激な温度変化による膨張−収縮による応力を緩和することができ、電子デバイスの信頼性を一層高められると考えられる。
また、フェノキシ樹脂の柔軟性により、加熱時の流動性が高まり、密着性や埋め込み性のさらなる向上を図ることができる。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合フェノキシ樹脂、ビフェニル型フェノキシ樹脂、ビスフェノールS型フェノキシ樹脂、ビフェニル型フェノキシ樹脂とビスフェノールS型フェノキシ樹脂との共重合フェノキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂またはビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合フェノキシ樹脂が好ましい。
フェノキシ樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
フェノキシ樹脂等の熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10,000〜100,000、より好ましくは20,000〜80,000、さらに好ましくは35,000〜80,000である。Mwが比較的大きいことにより、硬化収縮を一層抑えることができ、平坦性を一層向上させることができる。このメカニズムの詳細は不明であるが、Mwが比較的大きいと、分子鎖の熱運動が抑制され、その結果として平坦性が一層向上すると推測される。一方、溶剤溶解性などの点で、Mwは100,000以下であることが好ましい。
重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法のポリスチレン換算値として測定される。
フェノキシ樹脂等は、分子鎖両末端または分子鎖内部にエポキシ基等の反応性基を有してもよい。フェノキシ樹脂中の反応性基は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と架橋反応可能なものである。このようなフェノキシ樹脂を使用することにより、樹脂膜の耐溶剤性や耐熱性を高めることができる。
フェノキシ樹脂としては、25℃で固形であるものが好ましく用いられる。具体的には、不揮発分が90質量%以上であるフェノキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなフェノキシ樹脂を用いることにより、硬化物の機械的特性を良好にすることができる。
樹脂膜が熱可塑性樹脂を含む場合、1のみの熱可塑性樹脂を含んでもよいし、2以上の熱可塑性樹脂を含んでもよい。
樹脂膜が熱可塑性樹脂を含む場合、その量は、樹脂膜中、例えば0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%とすることができる。樹脂膜が0.1質量%以上の熱可塑性樹脂を含むことで、熱可塑性樹脂を用いることによる効果を十分に得やすい。また、樹脂膜が10質量%以下の熱可塑性樹脂を含むことで、諸性能のバランスを取りつつ、熱可塑性樹脂を用いることによる効果を得ることができる。
(その他成分)
本実施形態の基材付き樹脂膜における樹脂膜は、上記以外の種々の成分を含むことができる。含むことができる成分としては、染料や顔料などの着色剤、低応力剤、消泡剤、レベリング剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤等を挙げることができる。
上記のうち、特にレベリング剤を用いることが好ましい。レベリング剤としては、ビックケミー社製のBYK−350、352、354、355、358N、361N、381N、381、392、BYK−300、302、306、307、310、315、320、322、323、325、330、331、333、337、340、344、348、370、375、377、378、355、356、357、390、UV3500、UV3510、UV3570;テゴケミー社製のTegorad−2100,2200、2250、2500、2700;エボニックデグサ社製のTEGO(登録商標) Glide 100、110、130、403、406、410、411、415、432、435、440、450、482;等が挙げられる。もちろん、使用可能なレベリング剤はこれらのみに限定されない。
(硬化物のガラス転移温度)
樹脂膜を熱硬化させた硬化物のガラス転移温度が適当な値となるように樹脂膜を設計することで、プリント配線基板または電子装置の信頼性の一層の向上などを図ることができる。
具体的には、基材から剥離した樹脂膜を5枚重ねて、200℃、90分の条件で熱処理することで得られる硬化物について、引っ張りモード、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときのtanδのピーク値から求められるガラス転移温度Tgは、好ましくは160℃以上、より好ましくは150℃以上である。Tgが160℃以上であることで、プリント配線基板または電子装置の信頼性の一層の向上が図られる。Tgの上限は特にないが、現実的な設計の観点から、例えば250℃以下、好ましくは240℃以下である。
ちなみに、測定に際して、樹脂膜を「5枚重ねる」理由は、樹脂膜1枚は薄すぎて適切な測定ができないことがあるためである。
(厚み)
樹脂膜の厚みは、最終的なプリント配線基板の構造等により、適宜調整すればよい。
樹脂膜の厚みは、例えば1〜200μm、好ましくは5〜50μmである。
厚みは、後述の塗布の際、塗布液の濃度を調整したり、塗布条件を調整したりすることで、変えることができる。
樹脂膜の構成成分や物性等に関する説明の次に、本実施形態の基材付き樹脂膜における「基材」について説明する。
一例として、基材は銅箔であることができる。銅箔は、例えば三井金属社から入手することができる。
銅箔の厚みは特に限定されない。銅箔の厚みは、例えば0.5〜35μm、好ましくは1.0〜12μmである。
銅箔の、樹脂膜と接する部分の最大高さRz(JIS B 0601で定義)は、例えば5μm以下、好ましくは0.5〜5μm、より好ましくは0.5〜2.0μmである。本実施形態においては、樹脂膜の良好な密着性により、銅箔の粗度が比較的小さくとも、硬化後において、銅箔−樹脂膜間の剥離が起こりにくい。
銅箔とは別の例として、基材は樹脂フィルムであることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。
基材の樹脂フィルムは、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルムは耐熱性等の観点で好ましく用いられる(プレス時の高温に強い)。ポリエステルフィルムの具体例としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PBT(ポリブチレンテレフタレート)フィルム等を挙げることができる。
基材の樹脂フィルムとしては、易剥離処理がされているものや、離型層が設けられているものを用いてもよい。
<基材付き樹脂膜の製造方法>
本実施形態の基材付き樹脂膜は、通常、(1)上記のエポキシ樹脂やベンゾオキサジン化合物などの樹脂膜の構成成分を、溶剤(典型的には有機溶剤)に溶解または分散させてワニス状の塗布液を作製し、(2)その塗布液を基材表面に塗布し、溶剤を乾燥させることで製造することができる。
(1)における溶剤は、エポキシ樹脂やベンゾオキサジン化合物などの樹脂膜の構成成分を溶解または分散できるモノである限り、特に限定されない。具体的な溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、N−メチルピロリドン等の有機溶剤が挙げられる。
溶媒は単独溶媒であっても混合溶媒であってもよい。
(2)における塗布は、コンマコーター、ダイコーター、リップコーター、バーコーター等の公知の塗布装置を用いて行うことができる。
塗布後、塗布膜を適切に乾燥させることにより溶剤を除去する。乾燥温度は、例えば100〜170℃、好ましくは120〜150℃である。乾燥時間は、例えば3〜8分、好ましくは4〜6分である。
<プリント配線基板/電子装置>
本実施形態の基材付き樹脂膜を用いて、プリント配線基板および/または電子装置を製造することができる。
具体的には、本実施形態の基材付き樹脂膜を用いることで、その樹脂膜の硬化物で構成された絶縁層を備える、プリント配線基板を製造することができる。
また、そのプリント配線基板の回路層上に搭載されている、または、そのプリント配線基板に内蔵されている電子素子と、を備える、電子装置を製造することができる。
プリント配線基板や電子装置の製造方法については、公知技術を適宜適用することができる。
以下では、一例として、チップを備えるキャビティ基板上に、本実施形態の基材付き樹脂膜を用いてビルドアップ層を形成して、電子装置を製造する工程を簡単に説明する。
まず、図1のI.の下半分に模式的に示されるような、キャビティ基板100を準備する。キャビティ基板100のキャビティ内には、チップ11が配置されている。また、キャビティ基板100は、銅配線5Aなどを備える。
キャビティ基板100の上面から、樹脂膜3がキャビティ基板100と接触するように、樹脂膜3および基材5(ここでの基材5は、好ましくは銅箔である)を備える基材付き樹脂膜1を、加熱押圧(プレス)する。これにより、樹脂膜3の一部は変形しつつ硬化する。そして、図1のII.に示されるような、基材付き樹脂膜1とキャビティ基板100が積層され、かつ、樹脂膜3の一部がキャビティ基板100内に埋め込まれた構造が得られる。硬化した樹脂膜3は、絶縁膜として機能することとなる。
加熱押圧は、例えば真空プレスにより行うことができる。真空プレスの際の圧力は、例えば1〜5MPa、好ましくは2〜4MPaである。真空プレスの際の温度は、例えば180〜220℃、好ましくは190〜210℃である。真空プレスの時間は、例えば80〜130分、好ましくは90〜120分である。
次いで、レーザ加工等により、図1のIII.に示されるように孔21を形成する。レーザとしては、例えば炭酸ガスレーザを用いることができる。
次いで、無電解めっき処理を行い、基材5(銅箔)上と孔21の内面に、無電解めっき膜(図示せず)を形成する。
次いで、レジスト貼付、露光、現像、電解めっき処理、レジスト剥離、銅箔のフラッシュエッチング等を行う。これら処理により、図1のIV.に示されるように、孔21があった場所に銅配線5Aが形成され、また、無電解めっき膜および基材5(銅箔)は除去される。
図1のI.〜IV.で説明した工程と同様の工程を繰り返すことで、図1のV.に示されるような、キャビティ基板100の上にビルドアップ層200が設けられた電子装置を得ることができる。
上記各工程については、特開2017−84842号公報などの記載も参考になるため、必要に応じて参照されたい。例えば、同公報の図7〜8およびそれらに付随する説明は、本実施形態における図1のIII.〜IV.の理解の参考とすることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例のみに限定されない。
表1の「樹脂膜」の欄に記載の各成分を、同表に記載の固形分割合で、高速撹拌装置を用いてメチルエチルケトンに溶解または分散させ、不揮発分70質量%の樹脂ワニスを調製した。
表1における各成分の配合割合を示す数値は、樹脂ワニス中の固形分全体に対する各成分の配合割合(質量%)を示している。
Figure 2021084968
表1に示された素材、材料等は以下の通りである。
(基材)
・銅箔:三井金属鉱業社製「MT18Ex」(Rz:2.0μm、厚み:2μm、18μm厚のキャリア銅箔付き)
・PET:ユニチカ社製の離形層付PETフィルム「TR1」
(無機充填材)
・シリカ(マイクロ):アドマテックス社製シリカスラリー、品番SC4050、平均粒径1.0μm
・シリカ(ナノ):アドマテックス社製、品番アドマナノ、平均粒径50nm、ビニルシランを用いた帆表面処理により反応性基としてビニル基を含有
(エポキシ樹脂または他の熱硬化性樹脂)
・HP−4700:DIC社製、4官能、ナフタレン骨格含有、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・HP−4710:DIC社製、4官能、ナフタレン骨格含有、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・HP−4770:DIC社製、以下の2官能化合物と3官能化合物の混合物、ナフタレン骨格含有
Figure 2021084968
・HP−4750:DIC社製、3官能、ナフタレン骨格含有、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・NC−7000L:日本化薬社製、ナフタレンアラルキル型(nは繰り返し単位数を表し、1以上である)
Figure 2021084968
・830S(液状):DIC社製、ビスF型、25℃で液状、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・HP−4032D:DIC社製、2官能、ナフタレン骨格含有、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・NC−3000:日本化薬社製、ビフェニルアラルキル型、以下化学式で表される化合物(nは繰り返し単位数を表し、1以上である)
Figure 2021084968
・1032H60:三菱ケミカル社製、トリフェニルメタン型、以下化学式で表される化合物
Figure 2021084968
・MIR−3000−70T:日本化薬社製 ナフタレンアラルキル型マレイミド
(ベンゾオキサジン、他の硬化剤など)
・PT−30:ロンザジャパン社製、フェノールノボラック型のシアネート樹脂
・P−d型:四国化成工業社製、P−d型のベンゾオキサジン、一般式(b)でXが−CH−であるもの
・F−a型:四国化成工業社製、F−a型のベンゾオキサジン、一般式(b')でXが−CH−であるもの
・BS−BXZ:小西化学社製、ビスフェノールS型のベンゾオキサジン、一般式(b)でXが−SO−であるもの
・HF−3:住友ベークライト社製、フェノールノボラック樹脂
(熱可塑性樹脂)
・YX6954BH30:三菱ケミカル社製、フェノキシ樹脂、ビスフェノールアセトフェノン型
(カップリング剤)
・A−187:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、エポキシトリメトキシシラン
(レベリング剤)
・BYK−356:ビックケミー社製、アクリル系レベリング剤
(硬化促進剤)
・TBZ:四国化成工業社製、イミダゾール系化合物
・2PHZ−PW:四国化成工業社製、イミダゾール系化合物
・2PZ:四国化成工業社製、イミダゾール系化合物
・C−05MB:住友ベークライト社製、ホスホニウム塩
(樹脂ワニスの基材への塗布、基材付き樹脂膜の製造)
樹脂ワニスを、銅箔またはPETフィルム(表1に「使用」と記載したもの)の表面に、コンマコーターを用いて塗布した。その後、150℃、3分間の条件で溶剤を除去して、厚さ30μmの樹脂膜を形成した。このようにして、基材付き樹脂膜(樹脂膜−2μmの銅層−18μm厚のキャリア銅箔の3層を備える)を製造した。
<評価>
(ガラス転移温度Tg)
まず、基材から樹脂膜を注意深く剥離した。剥離した樹脂膜を5枚重ねて、200℃、90分、圧力0.5MPaの条件で、真空プレスにより熱処理することで、Tg測定用の硬化物を得た。この硬化物から8mm×40mmのテストピースを切り出して、テストピースとした。
テストピースについて、引っ張りモード、昇温速度5℃/分、周波数1Hzで、20℃から300℃の温度範囲で動的粘弾性を測定した。この動的粘弾性試験におけるtanδのピーク値の温度を、ガラス転移温度とした。
(平面方向の線膨張係数(50〜150℃))
まず、ガラス転移温度Tgの測定と同様にして、テストピースを得た。
テストピースに対し、熱機械分析装置TMA(TAインスツルメント社製、Q400)を用いて、温度範囲30〜300℃、昇温速度10℃/min、荷重10g、引っ張りモードの条件で熱機械分析(TMA)を2サイクル測定した。50℃から150℃の範囲における平面方向(XY方向)の線膨張係数の平均値を算出した。
線膨脹係数としては、2サイクル目の値を採用した。
(密着性評価:チップテープテスト)
Siウェハーのミラー面に、基材付き樹脂膜の樹脂膜面を当て、真空ラミネータを使用し100℃でラミネートした。その後、基材(銅箔またはPETフィルム)を剥離した。さらにその後、空気雰囲気のオーブンで200℃、1時間の熱処理を行った。これにより、Siウェハーに樹脂膜が貼り付けられた、チップテープテスト用の評価体を作成した。
各実施例および比較例において、評価体は2つずつ作成した。うち1つについては、130℃、85%RH、100時間のHAST処理を行った。
HAST処理を行わなかった評価体と、HAST処理を行った評価体それぞれにおいて、貼り付いた基材付き樹脂膜に、カッターを用いて1mm間隔で縦横に10×10の碁盤目状の切り込みを入れ、樹脂膜を切断した。その後、切込みを入れた部分に粘着テープを貼り、そして粘着テープを引きはがした。
切断された樹脂膜(1mm×1mmが100個)のすべてが基材側に残った場合を「剥離なし」、1つでも粘着テープ側に付着した場合を「剥離あり」と評価した。
(低粗度銅箔ピール強度)
・基材が銅箔である場合の測定サンプルの作製
銅張積層板(住友ベークライト社製LAZ−4785TH−G、厚み0.15mm、銅箔12μm)の銅箔をエッチングで取り除いた基板を準備した。この基板の両面に、基材付き樹脂膜における樹脂面をセットし、下記条件にて真空・加圧プレスすることにより、基板を得た。
・温度条件:3℃/minの昇温速度で昇温し、200℃で1.5時間加熱
・圧力条件:2.0MPa
その後、得られた基板から、18μm厚のキャリア銅箔を剥がした。さらにその後、基板に残った厚み2μmの銅箔上に、銅総厚18μmとなるように電解メッキ被膜を形成し、めっき済み基板を得た。このめっき済み基板に対して、10mm幅の電解めっき銅被膜を残すようにエッチング処理を施した。このようにしてピール強度測定サンプルを得た。
各実施例および比較例において、サンプルは2つずつ作成した。うち1つについては、130℃、85%RH、100時間のHAST処理を行った。
・基材がPETフィルムである場合の測定サンプルの作製
銅張積層板(住友ベークライト社製LAZ−4785TH−G、厚み0.15mm、銅箔12μm)の銅箔をエッチングで取り除いた基板を準備した。この基板と、基材(PETフィルム)付き樹脂膜における樹脂面とを接触させ、100℃、0.6MPa、30秒の条件で真空ラミネートした。この後、基材(PETフィルム)を剥離して樹脂膜を露出させ、その樹脂面に、銅箔(三井金属鉱業社製「MT18Ex」、Rz:2.0μm)を接触させ、以下条件でプレスした。このようにしてピール強度測定サンプルを得た。
・温度条件:3℃/minの昇温速度で昇温し、200℃で1.5時間加熱
・圧力条件:2.0MPa
各実施例および比較例において、サンプルは2つずつ作成した。うち1つについては、130℃、85%RH、100時間のHAST処理を行った。
・ピール強度の測定
得られたピール強度測定サンプルを用いて、JIS C−6481:1996に準拠してピール強度を測定した。この値が大きいほど、剥離が抑制され、密着性が良好といえる。
(マルチリフロー)
・基材が銅箔である場合の評価サンプルの作製
基材付き樹脂膜を、内層回路基材(住友ベークライト社製、LAZ−4785TH−G、全体厚み0.15mm、両面に厚み12μmでL/S=15/15μmの銅パターンが存在)の両面に配置した。そして、圧力2MPa、温度200℃で1.5時間加圧した。
次いで、18μm厚のキャリア銅箔を剥離し、基板に残った厚み2μmの銅箔上に、銅総厚が18μmとなるように電解めっき銅被膜を形成した。さらにサンプルを10cm×10cmに切り出し、10mm幅の電解めっき銅被膜を5本残すようにエッチング処理を施した。
以上により評価サンプルを得た。
・基材がPETフィルムである場合の評価サンプルの作製
基材付き樹脂膜を、内層回路基材(住友ベークライト社製、LAZ−4785TH−G、全体厚み0.15mm、両面に厚み12μmでL/S=15/15μmの銅パターンが存在)の両面に配置した。そして、100℃、0.5MPa、30秒の条件で真空ラミネートした。
次いで、PETフィルムを剥離し、両面に銅箔(三井金属鉱業社製「MT18Ex」)を接触させ、圧力2MPa、温度200℃、1.5時間の条件でプレスした。
その後、貼り付けた銅箔における18μm厚のキャリア銅箔を剥離し、基板に残った厚み2μmの銅箔上に、銅総厚が18μmとなるように電解メッキ銅被膜を形成した。さらにサンプルを10cm×10cmに切り出し、10mm幅の電解めっき銅被膜を5本残すようにエッチング処理を施した。
以上により評価サンプルを得た。
・マルチリフロー評価
IPC/JEDECのJ−STD−20に準拠して評価した。具体的条件としては、リフロー温度260℃に設定されたリフロー炉に、評価サンプルを20回通した。その後、電解めっき銅被膜と樹脂膜の間、内層回路と樹脂膜の間の剥離の有無を確認した。後掲の表には、○:剥離なし、×:剥離あり、と記載した。
(線間絶縁)
・評価サンプルの作製
ライン/スペース=15/15μmの銅回路パターンが形成されたプリント配線基板上に、基材付き樹脂膜の樹脂膜面を当て、圧力2MPa、温度200℃で1.5時間加熱加圧した。このようにして評価サンプルを作製した。
・線間絶縁の評価
上記評価サンプルを用いて、温度130℃、湿度85%RH、印加電圧3.5Vの条件で、200時間、連続湿中絶縁抵抗を評価した。抵抗値10Ω以下を絶縁破壊(故障)とした。表2には、絶縁破壊が起こらなかった場合をpassと表記した。
(層間絶縁)
・基材が銅箔(キャリア銅箔)である場合の測定サンプルの作製
まず、銅張積層板(住友ベークライト社製LAZ−4785TH−G、厚み0.15mm、銅箔12μm)の銅箔に、約1μmの粗化処理を施した。次いで、銅箔付き樹脂膜を、その樹脂面が銅張積層板の租化処理された面と接するように配置し、圧力2MPa、温度200℃で1.5時間加熱加圧した。その後、最外層の銅箔をΦ10mmの形状でエッチングした。以上により評価サンプルを作製した。
・基材がPETフィルムである場合の測定サンプルの作製
まず、銅張積層板(住友ベークライト社製LAZ−4785TH−G、厚み0.15mm、銅箔12μm)の銅箔に、約1μmの粗化処理を施した。次いで、基材(PETフィルム)付き樹脂膜を、その樹脂面が銅張積層板の租化処理された面と接するように、銅張積層板の両面に配置し、圧力0.6MPa、温度100℃、30秒の条件で真空ラミネートした。その後、PETフィルムを剥離して樹脂面を露出させ、その露出面(表裏両面)に、銅箔(三井金属鉱業社製「MT18Ex」)をプレスした。プレスの圧力は2MPa、温度は200℃、時間は1.5時間とした。その後、最外層の銅箔をΦ10mmの形状でエッチングした。以上により評価サンプルを作製した。
評価サンプルを用いて、温度130℃、湿度85%RH、印加電圧3.5Vの条件で、200時間、連続湿中絶縁抵抗を評価した。抵抗値10Ω以下を絶縁破壊(故障)とした。表2には、絶縁破壊が起こらなかった場合をpassと表記した。
評価結果をまとめて表2に示す。チップテープテストと低粗度銅箔ピール強度の評価結果については、HAST処理前の初期状態と、HAST処理後の両方を併記している。
Figure 2021084968
表2に示されるとおり、実施例1〜10の、エポキシ樹脂とベンゾオキサジン化合物とを含む基材付き樹脂膜の評価結果は良好であった。つまり、実施例1〜10において、チップテープテストでは、HAST処理後であっても剥離は発生しなかった。また、HAST処理後であっても低粗度銅箔ピール強度は良好であった。さらに、実施例1〜10において、マルチリフロー、線間絶縁、層間絶縁などの評価結果は良好であった。
一方、比較例1〜3の、エポキシ樹脂の硬化剤としてベンゾオキサジン化合物を含まない基材付き樹脂膜の評価結果は、実施例1〜10に比べて劣っていた。比較例1〜3では、例えばHAST処理後のチップテープテストにおいて、剥離が発生した。
表2をより詳細に分析すると、実施例1〜9の低粗度銅箔ピール強度は、実施例10よりも良好である。これは、実施例1〜9においては、エポキシ樹脂として、ナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂が用いられているためと考えられる。
1 樹脂膜
3 樹脂膜
5 基材(好ましくは銅箔)
5A 銅配線
11 チップ
100 キャビティ基板
200 ビルドアップ層

Claims (19)

  1. 基材と、前記基材と接して設けられた樹脂膜とを備える、基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜は、エポキシ樹脂と、ベンゾオキサジン化合物とを含む、基材付き樹脂膜。
  2. 請求項1に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記ベンゾオキサジン化合物は、以下一般式(B−1)および/または(B−2)で表される構造を有するベンゾオキサジン化合物を含む、基材付き樹脂膜。
    Figure 2021084968
    一般式(B−1)中、
    aは0〜3の整数を表し、
    およびRはそれぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表し、aが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。
    一般式(B−2)中、
    bは0〜4の整数を表し、
    は、水素原子または1価の有機基を表し、bが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。
  3. 請求項1または2に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記ベンゾオキサジン化合物は、以下一般式(b)で表されるベンゾオキサジン化合物を含む、基材付き樹脂膜。
    Figure 2021084968
    一般式(b)中、Xは、単結合または2価の連結基である。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜は、さらに無機充填材を含む、基材付き樹脂膜。
  5. 請求項4に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記無機充填材は、シリカを含む、基材付き樹脂膜。
  6. 請求項4または5に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記無機充填材は、平均粒径が0.1〜2μmの第一無機粒子と、平均粒径が2〜100nmの第二無機粒子とを含む、基材付き樹脂膜。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜中の前記無機充填材の比率が50〜90質量%である、基材付き樹脂膜。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記エポキシ樹脂は、ナフタレン骨格を含むエポキシ樹脂および25℃で液状である液状エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含む、基材付き樹脂膜。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜は、さらにシアネート化合物を含む、基材付き樹脂膜。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜は、さらにカップリング剤を含む、基材付き樹脂膜。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂膜は、さらに熱可塑性樹脂を含む、基材付き樹脂膜。
  12. 請求項11に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂を含む、基材付き樹脂膜。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記基材から剥離した前記樹脂膜を5枚重ねて、200℃、90分の条件で熱処理することで得られる硬化物について、引っ張りモード、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときのtanδのピーク値から求められるガラス転移温度が160〜250℃である、基材付き樹脂膜。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記基材は、銅箔である、基材付き樹脂膜。
  15. 請求項14に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記銅箔の、前記樹脂膜と接する部分の最大高さRzが5μm以下である、基材付き樹脂膜。
  16. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記基材は、樹脂フィルムである、基材付き樹脂膜。
  17. 請求項16に記載の基材付き樹脂膜であって、
    前記樹脂フィルムは、ポリエステルフィルムである、基材付き樹脂膜。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の基材付き樹脂膜が備える樹脂膜の硬化物で構成された絶縁層を備える、プリント配線基板。
  19. 請求項18に記載のプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板の回路層上に搭載されているか、または前記プリント配線基板に内蔵されている電子素子と、を備える、電子装置。
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