JP2021082163A - 挿入排出口、紙葉類挿入排出部、及び自動取引装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(構成の説明)
図1は、本発明の第1実施形態である紙葉類挿入排出部の構成図であり、左右方向中央部の断面を示している。
紙葉類挿入排出部50は、自動取引装置100(図4)の上部前面に配設される部位であり、帳票等の紙葉類20が挿入又は排出される。紙葉類挿入排出部50は、挿入排出口9と、搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7とを備える。挿入排出口9は、前後方向から見て、開口部が形成されている矩形状の樹脂部材である。この開口部は、少なくとも開口部上面9aと、開口部底面9bと、開口部上面9aに連続する上面傾斜部9cと、開口部底面9bに連続する底面水平部9dと、両側の開口部側面9eとを有する。なお、開口部底面9bの両側は、開口部側面9eの前端まで延伸し、両側傾斜面9fが形成されている。
利用者が斜め下方向から紙葉類20を挿入排出口9に挿入した場合、紙葉類20の先端が搬送路上面10aに当接する。紙葉類20は、曲面状に弾性変形し、搬送路10内を進む。センサ6が紙葉類20の先端を検知すると、搬送ローラ7が回転する。これにより、紙葉類20は、搬送路10内を通過する。
利用者が水平方向から紙葉類20を挿入排出口9に挿入した場合、紙葉類20の先端が挿入排出口9の奥にある下面傾斜部10dに当接する。これにより、紙葉類20の先端が搬送路上面10aに当接する。当接した紙葉類20は、さらに弾性変形し、搬送路10内を進行する。紙葉類20の先端をセンサ6が検知すると搬送ローラ7が回転する。
紙葉類20を排出する際は、搬送ローラ7が逆方向に回転する。排出方向に搬送された紙葉類20は、先端が上面傾斜部9cに当接する。紙葉類20は、弾性変形しながら斜め下方向に排出される。
自動取引装置100は、本体筐体1に、前記した紙葉類挿入排出部50と、接客部3と、スキャナ5と、紙葉類挿入排出部50とスキャナ5との間に搬送ローラ7とを備える。接客部3は、タッチパネル式の表示操作部3aと、紙幣や硬貨の入出金口3bとが設けられている。スキャナ5は、紙葉類としての帳票の画像を読み取る光学装置である。
異物8は、搬送路10の間隔(D=1.5〜2mm)よりも薄い剛体であり、例えば、ICカードである。ICカードの厚みdは、公称値 0.76mm、最小0.68mm、最大0.84mmである(JIS X6301「識別カード−物理的特性」参照)。
異物8が開口部底面9bに沿って挿入されると、先端上部8bが段差部11の上面延伸部10cに当接し、搬送路10(搬送路上面10a)まで到達しない。そのため、センサ6は、異物8が挿入されたことを検知しない。
異物18は、厚みd≒0の剛体の薄板である。そのため、異物18は、開口部上面9aに沿って挿入されると、搬送路10まで到達する。異物18が搬送路10まで到達すると、異物18の先端が搬送路上面10aに当接する。異物18の先端が搬送路上面10aに当接する線を当接線C1とする。また、異物18と搬送面(搬送路上面10aと搬送路底面10bとの間)とが成す角度をθとする。
tanθ=h/L1
である。また、搬送路10の間隔(隙間)をD(例えば、D=1.5〜2mm)とすると、境界線Bから当接線C1までの水平距離L3は、
L3=D/tanθ=D・(L1/h)=L1(D/h)
である。つまり、センサ6は、境界線B(開口部上面9aの端部)から水平距離L3=L1(D/h)以上離れていることが好ましい。
前記第1実施形態の紙葉類挿入排出部50の搬送路上面10aは、開口部上面9aよりも高い位置に配設されていたが、開口部上面9aと同一面内に配設されていても構わない。
紙葉類挿入排出部51は、前記第1実施形態の紙葉類挿入排出部50と同様に、挿入排出口9と、搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7(不図示)とを備える。挿入排出口9は、少なくとも開口部上面9aと、開口部底面9bと、開口部側面9eとの面を備える。搬送路10は、少なくとも搬送路上面10aと、搬送路底面10bとを有する。また、上面傾斜部9cと底面水平部9dと上面延伸部10cと下面傾斜部10dとで段差部11を構成する。しかしながら、開口部上面9aの高さと、搬送路底面10bの高さとは一致している点で前記第1実施形態の紙葉類挿入排出部50と異なる。つまり、搬送路底面10b及び下面傾斜部10dの境界線Abと、開口部上面9a及び上面傾斜部9cの境界線Bとは、略同一高さである。
D2=d・cosθ
である。θ≒0とすると、D2≒dと近似することができる。
L2=D1/sinθ=(D−D2)/sinθ≒(D−d)/sinθ
である。
tanθ=d/L1
である。したがって、
L2≒(D−d)/sin{tan−1(d/L1)}
となる。つまり、センサ6は、境界線Ab(搬送路10の端部)から水平距離L2≒(D−d)/sin{tan−1(d/L1)}以上離れている必要がある。言い換えれば、センサ6の位置は、境界線Bから水平距離L3=(L1+L2)以上離れている必要がある。
図9は、本発明の第1比較例である紙葉類挿入排出部に、異物が挿入された状態を示す図である。
紙葉類挿入排出部52は、前記第1実施形態の紙葉類挿入排出部50と同様に、搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7(不図示)とを備え、搬送路10の延長線上にスキャナ5を設けている。しかしながら、紙葉類挿入排出部52は、前記第1実施形態の挿入排出口9(図1)の代わりに挿入排出口2を設け、段差部11が形成されていない点で相違する。挿入排出口2は、挿入排出口9と異なり、紙葉類20(図1)を水平に挿入又は排出する断面形状になっている。センサ6及び搬送ローラ7の組合せが挿入排出口2の近傍に配設されている。また、挿入排出口2は、搬送路上面10a及び搬送路底面10bの搬送面と同一面に配設されている。
前記第1比較例の紙葉類挿入排出部52の挿入排出口2は、搬送路上面10a及び搬送路底面10bの搬送面と同一面に配設されていたが、搬送路上面10a及び搬送路底面10bの端部を傾斜させて、搬送面(水平面)と異なる位置に設けても構わない。
紙葉類挿入排出部53は、前記第1比較例の紙葉類挿入排出部52と同様に、挿入排出口2と、搬送路上面10a及び搬送路底面10bからなる搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7(不図示)とを備える。しかしながら、紙葉類挿入排出部53は、搬送路上面10aの端部を延在した上面延在部10eと、搬送路底面10bを延在した底面延在部10fとを設けている。上面延在部10e及び底面延在部10fは、水平面から傾斜しており、その端部に挿入排出口2を配設している。また、上面延在部10e及び底面延在部10fには、センサ6及び搬送ローラ7が配設されている。つまり、上面延在部10e及び底面延在部10fが平行、且つ長い点で、前記第1,2実施形態の段差部11と異なる。
前記第1,2実施形態の紙葉類挿入排出部50,51では、紙葉類20を下方から挿入し易いように、開口部底面9bを下方に向けていたが、上方に向けても構わない。
紙葉類挿入排出部51は、前記第1実施形態の紙葉類挿入排出部50と同様に、挿入排出口12と、搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7とを備える。挿入排出口12は、少なくとも開口部上面12aと、開口部底面12bとの面を備える。開口部底面12bは、開口部上面12aよりも突出しており、開口部上面12aと平行である。
前記第3実施形態の紙葉類挿入排出部54は、開口部上面9a及び開口部底面12bが搬送路10に対して傾斜していたが、略平行でも構わない。
紙葉類挿入排出部55は、挿入排出口14と、搬送路10と、センサ6と、搬送ローラ7とを備える。挿入排出口14は、水平部上面14aと、水平部底面14bと、傾斜部上面14cと、傾斜部底面14dとを備える。水平部上面14aと水平部底面14bとは平行であり、傾斜部上面14cと傾斜部底面14dとは、平行である。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記第各実施形態の紙葉類20は、紙の帳票だけでなく、弾性を有したフィルムで形成された帳票を含む。
2 挿入排出口
3 接客部
4 搬送路
6 センサ
7 搬送ローラ
8,18 異物
9 挿入排出口
9a 開口部上面
9b 開口部底面
10 搬送路
10a 搬送路上面
10b 搬送路底面
11 段差部
12 挿入排出口
12a 開口部上面
12b 開口部底面
14 挿入排出口
20 紙葉類
50,51,52,53,54,55 紙葉類挿入排出部
100 自動取引装置
Claims (13)
- 紙葉類が挿入又は排出される挿入排出口であって、
開口部底面の方が開口部上面よりも突出している
ことを特徴とする挿入排出口。 - 請求項1に記載の挿入排出口であって、
前記開口部上面と前記開口部底面とが成す角度は、鋭角である
ことを特徴とする挿入排出口。 - 紙葉類が挿入又は排出される挿入排出口と、該挿入排出口に挿入された前記紙葉類を搬送する搬送路と、該搬送路に挿入された前記紙葉類を検出するセンサとを有する紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口は、開口部底面の方が上面よりも突出し、
前記開口部上面と前記開口部底面とが成す角度は、鋭角である
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項3に記載の紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口と前記搬送路との間に段差部が形成されており、
前記挿入排出口の開口部上面は、前記搬送路の搬送面と略平行であって、前記搬送路の底面よりも低い
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項4に記載の紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口の開口部上面と前記搬送路の底面との高さの差をhとし、
前記搬送路の上面と下面との間隔をDとし、
前記開口部上面と前記段差部との境界と、前記段差部と前記搬送路の底面との境界との水平距離をL1としたとき、
前記センサは、前記挿入排出口の開口部上面と前記段差部との境界線から水平距離L1(D/h)以上離れている
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項4に記載の紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口の開口部上面と前記搬送路の底面との間に高さの差があり、
前記搬送路の上面と下面との間隔をDとし、
前記挿入排出口に挿入されるICカードの厚みをdとし、
前記開口部上面と前記段差部との境界と、前記段差部と前記搬送路の底面との境界との水平距離をL1としたとき、
前記センサは、前記搬送路の下面と前記段差部との境界線から水平距離(D−d)/sin{tan−1(d/L1)}以上離れている
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項3に記載の紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口と前記搬送路との間に段差部が形成されており、
前記挿入排出口の開口部上面は、前記搬送路の底面と略同一高さであり、
前記搬送路の上面と下面との間隔をDとし、
前記挿入排出口に挿入されるICカードの厚みをdとし、
前記開口部上面と前記段差部との境界と、前記段差部と前記搬送路の底面との境界との水平距離をL1としたとき、
前記センサは、前記搬送路の下面と前記段差部との境界線から水平距離(D−d)/sin{tan−1(d/L1)}以上離れている
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項3乃至請求項7の何れか一項に記載の紙葉類挿入排出部を備えた自動取引装置。
- 請求項1に記載の挿入排出口と、前記挿入排出口に挿入された前記紙葉類を搬送する搬送路と、前記搬送路まで挿入された紙葉類を検出するセンサとを備える紙葉類挿入排出部であって、
前記開口部上面と前記開口部底面とは、互いに略平行であり
前記挿入排出口の底面と前記搬送路の底面との成す角は鈍角である
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項9に記載の紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口の開口部上面と開口部底面との幅は、前記搬送路の上面と底面の幅よりも広く、
前記挿入排出口の開口部上面と前記搬送路の上面とを接続する接続線と、前記挿入排出口の開口部底面と前記搬送路の底面とを接続する接続線とは、挿入排出方向の位置が異なる
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項1に記載の挿入排出口と、前記挿入排出口に挿入された前記紙葉類を搬送する搬送路と、前記搬送路まで挿入された紙葉類を検出するセンサと、前記挿入排出口と前記搬送路とを接続する傾斜路と、前記挿入排出口、及び前記傾斜路を介して前記搬送路まで挿入された紙葉類を検出するセンサとを備えた紙葉類挿入排出部であって、
前記挿入排出口と前記紙葉類を搬送する前記搬送路とは互いに略平行である
ことを特徴とする紙葉類挿入排出部。 - 請求項9乃至請求項11の何れか一項に記載の紙葉類挿入排出部と、
前記紙葉類挿入排出部と同程度の高さに配設された接客部と
を備えたことを特徴とする自動取引装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の挿入排出口を備えたことを特徴とする自動取引装置。
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