JP2021077439A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液添加剤に頼らずに寿命特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】電極活物質、導電助剤及びバインダーを含む電極活物質層と、該電極活物質層の表面上に設けられる保護層と、を有するケイ素系又は炭素系負極と、R-(OCH2CH2)X-OR(ここで、Rは、炭素数1〜9のフッ素置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基のいずれかであり、xは2〜6である)で表される直鎖アルキレンオキシド構造を有する化合物を含む電解液と、負極の対極である正極と、セパレーターと、を有する。保護層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)骨格を有する高分子を含む。【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池に関し、具体的には寿命特性に優れるリチウムイオン二次電池に関する。
近年、環境・エネルギー問題の解決へ向けて、種々の電気自動車の普及が期待されている。これら電気自動車の普及の鍵を握るモータ駆動用電源等の車載電源として、二次電池の開発が鋭意行われている。
リチウムイオン二次電池において、負極活物質としては、炭素・黒鉛系負極活物質、リチウムと合金化しうるSiやSn等の合金系負極活物質が用いられうる。このうち、特に、Si負極活物質は、炭素・黒鉛系負極活物質やスズ系負極活物質と比較して単位質量当たりのエネルギー密度が高いことから、車両用電池の負極活物質として期待されている(特許文献1)。
一方で、Si負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮が大きいという問題点を有する。例えば、リチウムイオンを吸蔵した場合の体積膨張は、黒鉛では約1.1倍であるのに対し、Siでは約4倍にも達する。このようにSiが大きく膨張・収縮すると、充放電を繰り返すうちに、電極構造が破壊されたり、割れたSi活物質の活性面において電解液が分解される等の現象が起こりうる。これらの現象はリチウムイオン二次電池のサイクル特性低下の要因となるため、負極活物質としてSiを用いる場合は、電解液に添加剤を加えて、この添加剤が還元分解された際に負極表面に形成される被膜によって、更なる電解液の分解を抑制していた(特許文献2)。
しかしながらSi負極は充放電による大きな体積変化を伴うため安定な被膜を形成しにくく、また充放電サイクルにより被膜の形成、崩壊を繰り返して添加剤を消耗させてしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、電解液添加剤に頼らずに寿命特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明にかかるリチウムイオン二次電池は、電極活物質、導電助剤及びバインダーを含む電極活物質層と、該電極活物質層の表面上に設けられる保護層と、を有するケイ素系又は炭素系負極と、式R-(OCH2CH2)X-OR(ここで、Rは、炭素数1〜9のフッ素置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基のいずれかであり、xは2〜6である)で表される直鎖アルキレンオキシド構造を有する化合物を含む電解液と、前記負極の対極である正極と、前記負極と前記正極との間に介在するセパレーターと、を有し、前記保護層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)骨格を有する高分子を含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、電解液添加剤に頼らずに寿命特性に優れるリチウムイオン二次電池が得られる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
本発明にかかるリチウムイオン二次電池は、電極活物質、導電助剤及びバインダーを含む電極活物質層と、該電極活物質層の表面上に設けられる保護層と、を有するケイ素系又は炭素系負極と、この負極の対極である正極と、負極と正極との間に介在するセパレーターと、を有する。
負極は、正極とともにリチウムイオンの授受により電気エネルギーを生み出す機能を有する。負極は、集電体及び負極活物質層を必須に含む。集電体の表面に負極活物質層が配置された構造を有する。集電体を構成する材料に特に制限はなく、例えば、金属や、導電性高分子材料又は非導電性高分子材料に導電性フィラーが添加された導電性を有する樹脂が採用されうる。金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼(SUS)、チタン等が挙げられる。これらの他、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、あるいはこれらの金属の組合せのめっき材等が好ましく用いられる。また、金属表面に銅やアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。これらのうち、導電性や電池作動電位の観点からは、銅、アルミニウム、またはステンレス鋼を用いることが好ましい。
負極活物質は、ケイ素系負極活物質であり、特に制限はないが、Si単体、SiO2、及びSiO等のケイ素酸化物、ケイ素含有合金等が挙げられる。Si単体の場合は鱗片状のアモルファスSi粉末が結晶性Siよりも良好な充放電特性を示す。ケイ素酸化物は、ケイ素の微結晶及び二酸化ケイ素の非晶質相を含んでいてもよく、この場合ケイ素と酸素の原子比は、ケイ素の微結晶及び二酸化ケイ素の非晶質相を含めた比率となる。ケイ素系負極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、負極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは0.1〜20μmである。このような範囲であれば、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、充分な電流を取り出しうる。
ケイ素系負極活物質の形状は、その種類や製造方法等によって取り得る形状が異なり、例えば、球状(粉末状)、板状、針状、柱状、角状等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、いずれの形状であれ問題なく使用できる。好ましくは、充放電特性等の電池特性を向上し得る最適の形状を適宜選択するのが望ましい。
負極活物質は、炭素系負極活物質とすることも可能であり、特に制限はないが、炭素系材料(例えば黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、樹脂焼成体等)、コークス(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール等)等が挙げられる。炭素系負極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜80μm、より好ましくは1〜40μmである。
バインダーは、負極活物質層において、負極活物質どうしや、負極活物質と集電体とを結着させ、電極構造を維持する機能を有する。また、負極活物質層には必要により導電助剤が添加されうるが、バインダーはこの導電助剤と負極活物質とを結着させ、導電ネットワークを維持する機能も有する。バインダーの具体例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-HFP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有樹脂、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリ(メタ)アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコール等が挙げられる。これらバインダーは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。負極活物質層の総質量に対するバインダーの割合は、通常0〜30質量%であり、好ましくは1〜10質量%である。
導電助剤は負極活物質層内の導電パスを良好に形成する。導電助剤としては、特に制限されないが、アセチレンブラック、カーボンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、グラファイト等のカーボン粉末や、気相成長炭素繊維(VGCF;登録商標)等の種々の炭素繊維、膨張黒鉛等が挙げられる。負極活物質層の総質量に対する導電助剤の割合は、通常0〜30質量%であり、好ましくは1〜10質量%である。
集電体の表面に負極活物質層用スラリーを塗布する方法については、特に制限はなく、スクリーン印刷法、スプレーコート法、静電スプレーコート法、インクジェット法等の公知の方法が適宜採用されうる。また、負極活物質層用スラリーを塗布する量も、特に制限されず、熱処理後に集電体表面に形成される負極活物質層の積層方向の厚さが、好ましくは100nm〜100μm、より好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは1〜30μmとなるように、当業者が適宜調節することができる。
正極は、負極とともにリチウムイオンの授受により電気エネルギーを生み出す機能を有する。正極は、集電体及び正極活物質層を必須に含み、集電体の表面に正極活物質層が配置された構造を有する。正極としては、リチウムイオン電池に用いられている一般的なリチウム遷移金属酸化物正極、リチウム空気電池に用いられている空気極正極、およびリチウム硫黄電池に用いられている硫黄系正極材料等を用いることができる。硫黄正極活物質としては、単体硫黄、金属硫化物、金属多硫化物、及び有機硫黄化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含む硫黄系電極活物質を有するものとすることも可能である。
保護層は負極活物質層の表面上に設けられており、この保護層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)骨格を有する高分子を含む。
PTFE骨格を有する高分子は、電極活物質層に含まれる固形分の総質量に対して2wt%〜8wt%であることが好ましい。PTFE骨格を有する高分子は、好ましくは、下記に示されるテトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、スルホ基を末端に有するパーフルオロビニルエーテルの繰り返し単位とを有する共重合体であり、このような共重合体の市販品としては、ナフィオン(登録商標:デュポン社製、m ≧ 1、n = 2)やアクイヴィオン(登録商標:ソルベイ社製、m = 0、 n = 1)が挙げられる。
また、上記構造式の側鎖末端スルホ基の対イオンとして、H+イオンだけでなく、さまざまな金属イオンを対イオンとすることができる。好ましくはLi+、Cs+イオンが用いられる。上記構造式中のxとyの比を変えることによりさまざまなイオン交換容量(ミリ当量/グラム)の共重合体が市販されているが、取り扱いの容易な0.8〜1.7ミリ当量/グラムの共重合体が好ましい。また、膜状、ペレット状、水を主成分とする溶媒に溶解させた共重合体溶液が市販されているが、電極への添加の容易な共重合体溶液を用いることが好ましい。
電解液は、式R-(OCH2CH2)X-ORで表される直鎖アルキレンオキシド構造を有する化合物であり、好ましくはグライムである。ここで、Rは、炭素数1〜9のフッ素置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基のいずれかであり、xは2〜6である。
電解液に用いるグライムは、一種が単独で使用されても、二種以上の混合物の形態で使用されてもよい。式中のxは、エチレンオキシド単位の繰り返し数を表わす。xが2〜6であるグライム、即ち、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、及び、ヘキサグライムを使用することにより、電解液の熱安定性、イオン伝導性、電気化学的安定性をより向上でき、高電圧に耐え得る電解液となる。xは好ましくは3又は4である。グライムの種類によっても電解液の酸化電位は変化する。そのため、二次電池に適用することを考慮すると、酸化電位は3.5V vs Li/Li+以上が好ましい。
上記式R-(OCH2CH2)X-OR中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、任意の位置がフッ素で置換されていてもよい。アルキル基の炭素数が9を超えると、グライムの極性が弱くなるため、アルカリ金属塩の溶解性が低下する傾向がある。そのため、アルキル基の炭素数は少ない方が好ましく、好ましくはメチル基及びエチル基であり、最も好ましくはメチル基である。
電解液に用いる電解質塩としては、リチウムイオン電池に一般的に用いられるリチウム塩を用いることができる。たとえば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF4)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO2)2NLi, LiTFSI)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド((FSO2)2NLi, LiFSI)等を用いることができる。硫黄系正極を用いる場合には、LiTFSIが好ましく、リチウム塩と溶媒のモル比(リチウム塩/溶媒)は1〜1.25が好ましい。このようにリチウム塩の比率が大きい場合には、イオン液体と類似の特徴を有し、難揮発性、難燃性を示す。さらに、硫黄系正極を用いた場合において、本電解液は硫黄の溶出を極めて少なくできる。
なお上記グライム系電解液は、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルに代表されるハイドロフルオロエーテル(HFE)で希釈することにより粘度を下げ、イオン導電率を向上させることができる。この場合、グライムとハイドロエーテルの配合比は、モル比で1:1〜1:4の範囲が好ましい。また、有機溶媒等の任意の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等のカーボネート類、及びこれらのフッ素化物、イオン液体等のオニウム塩が例示される。
負極と正極との間に介在するセパレーターとしては、例えば、電解液を吸収保持するガラス製セパレーター、ポリマーからなる多孔性シート及び不織布を挙げることができる。多孔性シートは、例えば、微多孔質のポリマーで構成される。このような多孔性シートを構成するポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;(PP/PE/PP)の3層構造をした積層体、ポリイミド、アラミドが挙げられる。特にポリオレフィン系微多孔質セパレーターは、有機溶媒に対して化学的に安定であるという性質があり、電解液との反応性を低く抑えることができることから好ましい。多孔性シートからなるセパレーターの厚みは限定されないが、車両のモータ駆動用二次電池の用途においては、単層又は多層で全体の厚みは4〜60μmであることが好ましい。また、多孔性シートからなるセパレーターの微細孔径は、最大で1μm以下、空孔率は20〜80%であることが好ましい。
リチウムイオン二次電池の形状としては、特に限定されるものでもなく、例えば、円筒型、角型、コイン型等である。
(1)シリコン(Si)電極の作成
Si合材電極を以下の手順で作製した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにナフィオン(Nafion(登録商標)を上記スラリーの固形分に対して2〜8wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
Si合材電極を以下の手順で作製した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにナフィオン(Nafion(登録商標)を上記スラリーの固形分に対して2〜8wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
(2)セル作成
露点-70°C以下のAr雰囲気グローブボックスにおいて、電解液を以下の手順で調整した。リチウム塩としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO2)2NLi, LiTFSI)を脱水処理したテトラグライム(CH3(OCH2CH2)4OCH3, G4)にモル比1.1:1 (LiTFSI:G4)で混合した。この溶液を、ハイドロフルオロエーテル(1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル, HFE)で4倍に希釈し、溶液の粘性を低下させ、イオン伝導度を向上させた。以下において、この電解液をLiTFSI/G4+HFEと表記する(LiFTSI:G4:HFE = 1.1:1:4 by mol)。また比較のため、1 Mのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)をエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC = 1:1 by volume)に溶解させたものも電解液として用いた。
露点-70°C以下のAr雰囲気グローブボックスにおいて、電解液を以下の手順で調整した。リチウム塩としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO2)2NLi, LiTFSI)を脱水処理したテトラグライム(CH3(OCH2CH2)4OCH3, G4)にモル比1.1:1 (LiTFSI:G4)で混合した。この溶液を、ハイドロフルオロエーテル(1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル, HFE)で4倍に希釈し、溶液の粘性を低下させ、イオン伝導度を向上させた。以下において、この電解液をLiTFSI/G4+HFEと表記する(LiFTSI:G4:HFE = 1.1:1:4 by mol)。また比較のため、1 Mのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)をエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC = 1:1 by volume)に溶解させたものも電解液として用いた。
Si電極を作用極、Li金属を対極としたハーフセルをCR2032コインセルを用いて構成した。セパレータにはセルガード(Celgard(登録商標)2400)を用いた。充放電試験をC/2レートの電流値、電位範囲0.02〜1.5 Vで30°Cにおいて行った。
(3)ナフィオンを保護層に用いたSi電極のサイクル特性
上記で作成したセルを使用してサイクル特性を測定した。図1にLiTFSI/G4+HFE電解液におけるSi負極のサイクル特性に対するナフィオンの添加効果を示す。また、初回の放電容量を表1に示す。ナフィオン添加無しのSi電極の初回放電容量は2,301 mAh g-1と比較的大きな値が得られた。ナフィオン2wt%添加の場合も4wt%添加の場合もナフィオン添加無しと同等の容量が得られ、8wt%添加では1,959 mAh g-1とやや容量が低下した。ナフィオン添加無しのSi電極では100サイクル後の容量維持率(5サイクル目基準)が45%であるのに対し、ナフィオン添加により容量維持率が向上し、6wt%添加Si電極では容量維持率が67%となった。8wt%添加では容量維持率はほとんど向上しなかった。
上記で作成したセルを使用してサイクル特性を測定した。図1にLiTFSI/G4+HFE電解液におけるSi負極のサイクル特性に対するナフィオンの添加効果を示す。また、初回の放電容量を表1に示す。ナフィオン添加無しのSi電極の初回放電容量は2,301 mAh g-1と比較的大きな値が得られた。ナフィオン2wt%添加の場合も4wt%添加の場合もナフィオン添加無しと同等の容量が得られ、8wt%添加では1,959 mAh g-1とやや容量が低下した。ナフィオン添加無しのSi電極では100サイクル後の容量維持率(5サイクル目基準)が45%であるのに対し、ナフィオン添加により容量維持率が向上し、6wt%添加Si電極では容量維持率が67%となった。8wt%添加では容量維持率はほとんど向上しなかった。
リチウムイオン電池負極の安定動作のためには、負極表面での被膜形成が重要である。従来のEC系電解液では、EC由来の被膜が負極上に形成されるのに対し、LiTFSI/G4+HFE電解液では負極上に被膜が形成され難い[M. Haruta et al., Electrochemistry, Vol. 83, 837-839 (2015); M. Haruta et al., J. Electrochem. Soc., Vol. 165, A1874-A1879 (2018)]。このため、LiTFSI/G4+HFE電解液のように被膜を形成しにくい電解液ではリチウム電池負極の長期の充放電動作は困難である。一方、Si電極作製時にナフィオンを添加することにより、Si活物質表面がナフィオンで被覆される。初回充電時にナフィオンが還元分解され、ナフィオン由来の被膜が形成されることにより電解液分解を抑制し、サイクル寿命が向上したと考えられる。また、過剰なナフィオンの添加では電子伝導性の悪化を招き、初回放電容量の低下を招いたと考えられる。
(4)イオン交換ナフィオンを保護層に使用したSi電極を用いたセルのサイクル特性
イオン交換ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。下記式に示されるように、上述の(1)とは異なり、このスラリーにナフィオンのH+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオン(Li-ナフィオン又はCs-ナフィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
イオン交換ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。下記式に示されるように、上述の(1)とは異なり、このスラリーにナフィオンのH+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオン(Li-ナフィオン又はCs-ナフィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
図2に、H+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオンを添加したSi負極のLiTFSI/G4+HFE電解液におけるサイクル特性を示す。ナフィオン構造内のH+をLi+又はCs+で置換したLi-ナフィオン、Cs-ナフィオンを添加した場合にも、ナフィオン添加と同等のSi電極のサイクル特性改善効果がみられた。
(5)ナフィオンを保護層に使用したSi電極を用いたセルの放電電圧
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。また、上記スラリーにナフィオンのH+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオン(Li-ナフィオン又はCs-ナフィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。また、上記スラリーにナフィオンのH+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオン(Li-ナフィオン又はCs-ナフィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して6wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
図3に、ナフィオンを添加したSi負極のLiTFSI/G4+HFE電解液における放電電圧を示す。また、H+をLi+又はCs+に交換したイオン交換ナフィオンを添加したSi負極のLiTFSI/G4+HFE電解液における放電電圧を示す。放電電圧はSi負極の放電深度50%におけるセル電圧で定義し、そのサイクル変化を示す。なお、負極であるSi電極の放電電圧は低いことが望ましい。ナフィオン添加無しのSi電極では放電電圧がサイクル経過に伴い増加しており、内部抵抗の増加を示唆している。前述のようにLiTFSI/G4+HFE電解液は安定な被膜を形成しづらく、さらにその分解生成物は抵抗が高い[M. Haruta et al., Electrochemistry, Vol. 83, 837-839 (2015); M. Haruta et al., J. Electrochem. Soc., Vol. 165, A1874-A1879 (2018)]。繰り返しの充放電により電解液が継続的に分解され、分解生成物が電極表面に堆積した結果として、放電電圧が増加したと考えられる。一方、ナフィオンを添加した場合も、(Li-, Cs-)ナフィオンを添加した場合も、初回充電時に形成されたナフィオン由来の被膜が電解液の分解を抑制し、サイクル経過に伴う放電電圧の増加を抑制したと考えられる。
(6)200サイクル後のSi電極形態
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを4wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。また、上記スラリーにナフィオンのH+をLi+に交換したLi-ナフィオンを使用し、上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを4wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。また、上記スラリーにナフィオンのH+をLi+に交換したLi-ナフィオンを使用し、上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
図4に、ナフィオンを添加していないSi負極、ナフィオンを添加したSi負極、及び、Li-ナフィオンを添加したSi負極のLiTFSI/G4+HFE電解液におけるそれぞれの200サイクル後のSi電極断面の電子顕微鏡(SEM)写真を示す。また、表2に充放電前と200サイクル後におけるSi電極厚みを示す。充放電サイクル後にグローブボックス内でセルを解体し、Si電極をジメトキシエタンで洗浄後にSEM装置に大気非暴露で搬送した。ナフィオン添加無しのSi電極において、その厚みは充放電前では3.1 μmであったのに対し、200サイクル後には28.2 μmとなっており、910%に膨張していた。この電極膨張はサイクル経過に伴うSi活物質の形態変化と、Si粒子間への電解液分解物の蓄積に起因している[M. Haruta et al., Electrochimica Acta, Vol. 267, 94-1-101 (2018); M. Haruta et al., J. Electrochem. Soc., Vol. 165, A1874-A1879 (2018)]。ナフィオン又はLi-ナフィオンを4wt%添加したSi電極は200サイクル後にそれぞれ646%、556%に膨張していたが、ナフィオン添加無しと比較すると電極膨張が抑制されていた。これは、ナフィオン添加により電解液分解が抑制されたためである。
(7)LiPF6/EC+DEC電解液におけるSi負極のサイクル特性に対するナフィオンの添加効果
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを2wt%、5wt%、10wt%又は20wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
ナフィオンを保護層に使用したSi合材電極を作成した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。上記スラリーの固形分に対してナフィオンを2wt%、5wt%、10wt%又は20wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。
LiTFSI/G4+HFE電解液ではなく、1 Mのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)をエチレンカーボネート(EC)とジエチレンカーボネート(DEC)に溶解させたLiPF6/EC+DEC電解液を使用した。LiPF6/EC+DEC電解液におけるSi負極のサイクル特性に対するナフィオンの添加効果を検討した。図5に示されるように、LiTFSI/G4+HFE電解液とは異なり、LiPF6/EC+DEC電解液を用いた場合にはナフィオン添加によるSi電極のサイクル特性の改善効果は見られなかった。EC系電解液を用いた場合にはSi電極上にEC由来の良好な被膜が形成されるため、ナフィオン添加の効果が表れなかったものと考えられる。
(8)黒鉛(C)電極へのナフィオン添加効果
黒鉛活物質として天然黒鉛粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比96:1.5:2.5で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにナフィオン(Nafion(登録商標)を上記スラリーの固形分に対して2wt%又は3wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することにより黒鉛合材電極とした。電解液はLiTFSI/G4+HFEを使用した。上記で作成したセルを使用してサイクル特性を測定した。
黒鉛活物質として天然黒鉛粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比96:1.5:2.5で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにナフィオン(Nafion(登録商標)を上記スラリーの固形分に対して2wt%又は3wt%添加した。このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することにより黒鉛合材電極とした。電解液はLiTFSI/G4+HFEを使用した。上記で作成したセルを使用してサイクル特性を測定した。
図6にLiTFSI/G4+HFE電解液における黒鉛負極のサイクル特性に対するナフィオンの添加効果を示す。図6に示されるように、天然黒鉛負極においてもナフィオン添加によりサイクル特性が改善した。黒鉛電極作製時にナフィオンを添加することにより、黒鉛活物質表面がナフィオンで被覆される。初回充電時にナフィオンが還元分解され、ナフィオン由来の被膜が形成されることにより電解液分解を抑制し、サイクル寿命が向上したと考えられる。
(9)アクイヴィオン添加の効果
ナフィオン使用ではなくアクイヴィオン使用の場合のSi電極を以下のように作製した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにアクイヴィオン(Aquivion(登録商標))を上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。また、上記スラリーにアクイヴィオンのH+をLi+に交換したイオン交換アクイヴィオン(Li-アクイヴィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。
ナフィオン使用ではなくアクイヴィオン使用の場合のSi電極を以下のように作製した。Si活物質として鱗片状Si粉末、導電助剤としてケッチェンブラック、バインダーとしてカルボキシルメチルセルロースナトリウムを重量比83:6:11で蒸留水に混合し、スラリーを得た。このスラリーにアクイヴィオン(Aquivion(登録商標))を上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。また、上記スラリーにアクイヴィオンのH+をLi+に交換したイオン交換アクイヴィオン(Li-アクイヴィオンと称する。)を使用し、上記スラリーの固形分に対して4wt%添加した。
このスラリーを銅箔に塗布し、真空乾燥することによりSi合材電極とした。電解液はLiTFSI/G4+HFEを使用した。このSi電極を作用極、Li金属を対極としたハーフセルを用いてサイクル特性を測定した。
図7にLiTFSI/G4+HFE電解液におけるSi負極のサイクル特性に対するアクイヴィオン又はLi-アクイヴィオンの添加効果を示す。アクイヴィオン又はLi-アクイヴィオンの添加によりSi電極のサイクル特性が改善しており、ナフィオン添加よりも容量維持率が向上した。ナフィオンとアクイヴィオンはともにPTFE骨格を有するフッ素化ポリマーであり、同様の構造を持つ添加剤によりSi負極の特性改善が見込まれる。
リチウムイオン二次電池に利用できる。
Claims (7)
- 電極活物質、導電助剤及びバインダーを含む電極活物質層と、該電極活物質層の表面上に設けられる保護層と、を有するケイ素系又は炭素系負極と、
下記式
R-(OCH2CH2)X-OR
(ここで、Rは、炭素数1〜9のフッ素置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基のいずれかであり、xは2〜6である)で表される直鎖アルキレンオキシド構造を有する化合物を含む電解液と、
前記負極の対極である正極と、
前記負極と前記正極との間に介在するセパレーターと、
を有し、
前記保護層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)骨格を有する高分子を含む、ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 前記ケイ素系負極におけるケイ素の一部又は全部がアモルファス構造を有することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、スルホ基を末端に有するパーフルオロビニルエーテルに基づく繰り返し単位とを有する共重合体において、末端スルホ基の対イオンH+がLi+に置換されていることを特徴とする請求項3に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、スルホ基を末端に有するパーフルオロビニルエーテルに基づく繰り返し単位とを有する共重合体において、末端スルホ基の対イオンH+がCs+に置換されていることを特徴とする請求項3に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記直鎖アルキレンオキシド構造を有する化合物が、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、及び、ヘキサグライムからなる群から選択される少なくとも1種を含み、電解質塩としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO2)2NLi, LiTFSI)を含み、リチウム塩とグライムのモル比(リチウム塩/グライム)が1〜1.25であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)骨格を有する高分子は、前記電極活物質層に含まれる固形分の総質量に対して2wt%〜8wt%包含されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
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2019
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