JP2021076687A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トナー消費量を最低限に抑えながら、クリーニングブレードと移動体との間に紙粉などの異物が挟まることによるクリーニング不良の抑制を達成すること。【解決手段】 中間転写体上のトナーを清掃するクリーニング装置を有する画像形成装置において、クリーニング装置に到達する紙粉量を検知するための紙粉量検知手段を検知する検知手段と、メディアサイズを検知するためのメディアサイズ検知手段を有し、上記二つの検知結果にもとづいてトナー帯の供給量を調整する。【選択図】 図9
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した電子写真装置に関する。
従来、電子写真方式などの画像形成装置では、電子写真感光体(感光体)や静電記録誘電体に形成されたトナー像を、直接又は一旦中間転写体に転写した後に紙などの転写材に転写して画像を形成する。このような画像形成装置では、感光体、静電記録誘電体、中間転写体、転写材担持体といった移動体から付着物を除去するクリーニング装置が設けられるのが一般的である。移動体として中間転写体を例に更に説明する。中間転写体上には、中間転写体から転写材へのトナー像の転写工程後に残留するトナー(転写残トナー)や転写材と接触することによる紙紛などの付着物が付着する。このような付着物を除去するために、画像形成装置にはクリーニング装置が設けられる。
このクリーニング装置として、中間転写体にクリーニングブレードを当接させて、中間転写体上の転写残トナーなどの付着物を掻き落すブレード方式のクリーニング装置がある。このクリーニング装置では、繰り返し使用によりクリーニングブレードと中間転写体との間に紙紛などの異物が挟み込まれ、クリーニングブレードのクリーニング性能が低下し、クリーニング不良が発生することがある。
クリーニングブレードと中間転写体との間に紙粉などの異物が挟まると、クリーニングブレードが部分的に中間転写体の表面から浮いてしまい、転写残トナーなどの付着物がすり抜けやすくなるためである。
これに対し、特許文献1で通紙される紙のサイズを検知し、そのサイズに応じてトナー帯を送り、さらにドラム長手で紙粉が多く発生する場所(特許文献1の中では給紙部の搬送ローラ部)のトナー帯量を多くすることで、紙粉の挟み込みを解消するという技術が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されるような、トナー帯供給方法においては、中間転写体上に紙粉が少ない場合でも、トナー帯供給を行ってしまうために、トナー消費量が多くなりやすいという課題がある。詳しくは、紙粉などの異物の付着によるクリーニング不良は紙から発生する紙粉の量に大きく依存するので、発生しない紙種と発生する紙種がある。この時、初期設定としては、やや発生しやすい紙を想定してトナー帯供給をおこなうことが多いが、紙粉の脱落が発生しにくい紙等を用いているユーザーにとっては、必要以上のトナー帯を送ることによって、過剰にトナーを消費してしまう。この課題はクリーニングブレードによるクリーニング対象の移動体が感光体、静電記録誘電体、中間転写体、又は転写材担持体のいずれの場合であっても同様である。
したがって、本発明の目的は、トナー消費量を最低限に抑えながら、クリーニングブレードと移動体との間に紙粉などの異物が挟まることによるクリーニング不良の抑制を達成することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、
トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電することで帯電電位を形成する帯電手段と、前記像担持体上にトナー像を現像する現像手段と、前記トナー像をメディアに転写する転写手段と、前記像担持体の表面から前記トナー像の残存物を除去するための清掃手段と、前記メディアから前記転写手段を介して前記清掃手段に到達する紙粉量を検知するための紙粉量検知手段と、前記メディアのサイズを検知するメディアサイズ検知手段と、を有する画像形成装置において、紙粉量が前記清掃手段に多く到達する状況を検知した場合に、メディアのサイズに応じてトナー帯の供給量を調整することを特徴とする。
トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電することで帯電電位を形成する帯電手段と、前記像担持体上にトナー像を現像する現像手段と、前記トナー像をメディアに転写する転写手段と、前記像担持体の表面から前記トナー像の残存物を除去するための清掃手段と、前記メディアから前記転写手段を介して前記清掃手段に到達する紙粉量を検知するための紙粉量検知手段と、前記メディアのサイズを検知するメディアサイズ検知手段と、を有する画像形成装置において、紙粉量が前記清掃手段に多く到達する状況を検知した場合に、メディアのサイズに応じてトナー帯の供給量を調整することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、本体内での通紙における紙の通紙時間の遅れを測定することや紙の動摩擦を測定することで、紙から出る紙粉量を予想することができ、クリーニング不良の発生し易さを予想することができる。そこで、トナー帯供給を行うタイミングを紙の動摩擦係数をもとに決定することで、必要以上のトナー帯供給を行う必要がなくなり、トナーの消費量を最低限に抑えることが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
<画像形成装置の全体的な構成>
図1は、本発明の一実施例の画像形成装置の概略断面構成図である。
図1は、本発明の一実施例の画像形成装置の概略断面構成図である。
本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像の形成が可能な中間転写方式を採用したタンデム型の複写機及びプリンタ機能を備えた複合機である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY,SM,SC,SKを有する。これら4つの画像形成部SY,SM,SC,SKは、1列に配置されている。本実施例では、各画像形成部SY,SM,SC,SKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY,M,C,Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
各画像形成部Sには、像担持体としてのドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1が配置されている。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6が配置されている。
また、画像形成装置100は、各画像形成部SY,SM,SC,SKの各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kに対向して配置された、中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト7を有する。中間転写ベルト7は、クリーニングブレードのクリーニング対象である、所定の方向に移動し転写材に転写するトナー像を担持して転写材との接触部へと搬送する移動体の一例である。中間転写ベルト7は、複数の支持ローラ71〜76に巻回されて、所定の張力が付与されている。中間転写ベルト7は、複数の支持ローラのうちの一つである駆動ローラ71が回転駆動されることによって、その駆動力が伝達されて図中矢印R2方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面(裏面)側において、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kと対向する位置に、上述の一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kが配置されている。
一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面(表面)側において、複数の支持ローラのうちの一つである対向ローラ76と対向する位置に、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ9が配置されている。二次転写ローラ9は、中間転写ベルト7を介して対向ローラ76に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ9とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ71と対向する位置に、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置8が配置されている。
その他、画像形成装置100は、転写材Pの給送手段、転写材Pにトナー像を定着させる定着手段としての定着装置10などを有する。
本実施例の画像形成装置100により画像を形成する際には、回転駆動される感光ドラム1の外周面(表面)は、帯電ローラ2により一様に帯電処理される。このとき、帯電ローラ2には、帯電電源(図示せず)から所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電処理された感光ドラム1は、露光装置3からレーザ光が照射されることにより、その表面に静電潜像(静電像)が形成される。本実施例では、画像形成装置100に設けられたリーダ部(図示せず)又は外部装置(例えばパソコン)から画像形成装置100の画像信号処理部(図示せず)に画像信号が入力される。画像信号処理部ではこの画像信号をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに色変換したデジタル画像信号を作成する。そして、各画像形成部Sの露光装置3は、この信号のうち対応する色成分の信号に基づいて、感光ドラム1をレーザ光で走査露光する。
感光ドラム1に形成された静電潜像は、現像装置4により現像剤としてのトナーを用いてトナー像として現像(可視像化)される。このとき、現像装置4に設けられた現像剤担持体としての現像ローラには、現像電源(図示せず)から所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、イメージ部露光と反転現像とによりトナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する。
感光ドラム1上のトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用により、回転(移動)している中間転写ベルト7上に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ5には、一次転写電源(図示せず)から現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のようにして各画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて各感光ドラム1に形成された各色のトナー像が、各一次転写部N1において中間転写ベルト7上に重ね合わせるようにして一次転写される。
一方、紙や合成樹脂のシートなどの転写材P(本実施例では転写材Pは紙であるものとする。)が、画像形成装置100の装置本体の下部にて取り外し自在に配置されたカセット11から、供給ローラ12により給送される。その後、転写材Pは、搬送方向の下流側に配置されたレジストローラ13へと搬送される。レジストローラ13に搬送された転写材Pは、中間転写ベルト7上のトナー像が中間転写ベルト7の回転により二次転写部N2に搬送されるタイミングに合せて、二次転写部N2に搬送される。
中間転写ベルト7上のトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ9の作用により、中間転写ベルト7と二次転写ローラ9とで挟持されて搬送される転写材P上に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ9には、二次転写電源E(図3)からトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、中間転写ベルト7上に4色のトナー像が重畳されて形成されたトナー像が転写材P上に一括して二次転写される。
トナー像が形成された転写材Pは、定着装置10に搬送されて、定着ローラ10aと加圧ローラ10bとの間の定着ニップで加熱及び加圧されることで、その上にトナー像が定着(固着)される。その後、転写材Pは、画像形成装置100の装置本体の外部の排出トレイ14上に排出される。
一次転写工程後の感光ドラム1の表面は、ドラムクリーニング装置6によってクリーニングされる。ドラムクリーニング装置6は、感光ドラム1に接触して配置されたクリーニングブレードにより、回転する感光ドラム1の表面から一次転写残トナーなどの付着物を掻き取って除去し回収容器に回収する。
また、二次転写工程後の中間転写ベルト7の表面は、ベルトクリーニング装置8によってクリーニングされる。ベルトクリーニング装置8は、中間転写ベルト7に接触して配置されたクリーニングブレードにより、回転する中間転写ベルト7の表面から二次転写残トナーなどの付着物(以下「転写残トナー」で代表するものとする。)を掻き取って除去し回収容器に回収する。ベルトクリーニング装置8については後述して更に説明する。
<ベルトクリーニング装置>
図2は、本実施例におけるベルトクリーニング装置8の概略断面構成図である。図2は、中間転写ベルト7の表面の移動方向と略直交する断面を示している。
図2は、本実施例におけるベルトクリーニング装置8の概略断面構成図である。図2は、中間転写ベルト7の表面の移動方向と略直交する断面を示している。
ベルトクリーニング装置8は、中間転写ベルト7側に開口部81aを有する回収容器(ケーシング)81を有する。回収容器81の開口部81aには、クリーニングブレード82が、支持部材83を介して取り付けられている。クリーニングブレード82は、中間転写ベルト7の表面の移動方向と略直交する方向(中間転写ベルト7の幅方向)に沿って配置される長手方向及びこの長手方向と直交する短手方向にそれぞれ所定の長さを有する所定の厚さの板状部材である。本実施例では、クリーニングブレード82は、弾性材料としてウレタンゴムで形成されている。クリーニングブレード82は、その短手方向における一方の端部が支持部材83に固定され、回収容器81によって支持されている。そして、クリーニングブレード82は、その短手方向における自由端側の先端の外側のエッジ部82aが、中間転写ベルト7に対してカウンタ方向に当接されている。すなわち、クリーニングブレード82は、自由端側の先端が、画像形成時の中間転写ベルト7の表面の移動方向の上流側を向くようにして、中間転写ベルト7に当接されている。クリーニングブレード82と中間転写ベルト7との当接部がクリーニングニップ(クリーニング部)Qである。
また、回収容器81の開口部81aにおいて、クリーニングブレード82よりも中間転写ベルト7の表面の移動方向の上流側(図中下部)に、接触部材としてのスクイシート84が取り付けられている。スクイシート84は、中間転写ベルト7の表面の移動方向と略直交する方向に沿って配置される長手方向及びこの長手方向と直交する短手方向にそれぞれ所定の長さを有する所定の厚さのシート状部材である。本実施例では、スクイシート84は、可撓性を有するプラスチックシートで形成されている。スクイシート84は、その短手方向における一方の端部が回収容器81に固定されて支持されている。そして、スクイシート84は、その短手方向における自由端側の先端が中間転写ベルト7に接触させられている。スクイシート84は、自由端側の先端が、画像形成時の中間転写ベルト7の表面の移動方向の下流側を向くようにして、中間転写ベルト7に接触させられている。スクイシート84は、クリーニングブレード82によって掻き落とされたトナーを回収容器81内に落下させるとともに、中間転写ベルト7側へトナーが逆流することを抑制する。
また、回収容器81内には、回収したトナーを長手方向に搬送して画像形成装置100に別途設けられている回収トナーボックス(図示せず)へと排出するための搬送スクリュー85が配置される。
<給紙部>
図3−aは、本画像形成装置の給紙部の概略断面構成図である。
図3−aは、本画像形成装置の給紙部の概略断面構成図である。
画像形成装置100の装置本体の下部に取り付けられたカセット11から、供給ローラ12により搬送された転写材Pは搬送ローラ121と分離ローラ122に挟まれ1枚ずつおくられてゆく。搬送ローラ121を通過した転写材pは搬送路に設けられたセンサS1によって通過時間が検知される。供給ローラ12、搬送ローラ121、分離ローラ122には,図3−bにしめすように、それぞれ駆動手段M1、M2、M3が接続され、分離ローラ122には、トルクリミッタ123が接続されている。また、供給ローラ12、搬送ローラ121、分離ローラ122には、エンコーダE1,E2,E3が接続され、供給ローラ、搬送ローラおよび分離ローラの回転を検知することができるように構成されている。
<制御態様>
次に、画像形成装置の制御の構成について説明する。
次に、画像形成装置の制御の構成について説明する。
図4は、図1に示す画像形成装置の動作を制御する制御部50のブロック図の概略を示している。
この制御部50は、通信インターフェース(I/F)部101を通じ、画像スキャナ300、ADF400、操作パネルPP、その他通信等の入出力と接続され、そして、画像形成に大きくかかわる、Y画像形成部、M画像形成部、C画像形成部、K画像形成部そして2次転写部、定着部を制御する。
また、中間転写体7の走行を制御するITB駆動部を制御し、そして、中間転写体駆動モータの電流検知部や温湿度センサ、からの信号を受け画像形成装置を制御する。その他、エンコーダE1,E2,E3からの信号及び、紙センサからの信号を検知し、給紙搬送部の駆動手段M1,M2,M3を制御する。また、紙粉量推定は、紙種と耐久枚数に対する紙の搬送時間(搬送ローラ121の回転開始からセンサs1に紙が到達する時間Tm)標準テーブルにより推定する。また、紙サイズ検知部によって、通紙される紙の縦幅、横幅の検知を行う。さらに、温室度による補正係数テーブル、摩擦係数の対応テーブル等が制御部50のメモリにストアしてあり、これらの情報から装置を制御できるように構成されている。
<紙粉挟まりによるクリーニング不良の説明>
これまでの知見として、ブレードニップ部に紙粉が過剰に溜まっている状態で、未転写トナー帯を供給した際に画像不良が発生しやすいことがわかっている。この紙粉が溜まっている状態の指標として、図5に示すように、ブレードニップ裏側の紙粉高さh測定を行って、画像不良の発生しやすさと紙粉高さの関係をしらべた。紙粉高さhは、画像形成終了後、ブレードを取り外し、エア面側からブレードエッジを観察して測定する。観察は、非接触で微細な表面形状を測定できるレーザ顕微鏡を用いて行った。すると、この紙粉高さが一定の値を超えると画像不良が発生することがわかった。
これまでの知見として、ブレードニップ部に紙粉が過剰に溜まっている状態で、未転写トナー帯を供給した際に画像不良が発生しやすいことがわかっている。この紙粉が溜まっている状態の指標として、図5に示すように、ブレードニップ裏側の紙粉高さh測定を行って、画像不良の発生しやすさと紙粉高さの関係をしらべた。紙粉高さhは、画像形成終了後、ブレードを取り外し、エア面側からブレードエッジを観察して測定する。観察は、非接触で微細な表面形状を測定できるレーザ顕微鏡を用いて行った。すると、この紙粉高さが一定の値を超えると画像不良が発生することがわかった。
<紙粉発生量と紙粉高さ>
紙粉の発生量は、紙種によりことなる。紙種A,B,Cについて、クリーニング装置で回収される紙粉量については、本画像形成装置で、トナー画像形成部分を外してトナー画像が形成されない状態で紙のみを通紙して測定する。画像形成部23度50%で一定枚数、たとえば300枚通紙してクリーナー部で回収される紙粉を、ブレードよりも硬く紙粉を回収しやすい樹脂ブレードを用いて回収した場合、重量が測定できるレベルの紙粉が回収できる。次に各紙種による紙粉量と紙粉高さを比較する。紙粉高さは、画像形成部23度、50%で一定枚数たとえば5000枚連続、duty1%画像で通紙してクリーナーのゴムブレードのエア面側からブレードエッジを観察して高さ測定する。このデータを図6に示した。図中横軸紙粉量に対して、紙粉高さを縦軸にとると、紙粉量と紙粉高さがほぼ比例関係にあることが分かった。
紙粉の発生量は、紙種によりことなる。紙種A,B,Cについて、クリーニング装置で回収される紙粉量については、本画像形成装置で、トナー画像形成部分を外してトナー画像が形成されない状態で紙のみを通紙して測定する。画像形成部23度50%で一定枚数、たとえば300枚通紙してクリーナー部で回収される紙粉を、ブレードよりも硬く紙粉を回収しやすい樹脂ブレードを用いて回収した場合、重量が測定できるレベルの紙粉が回収できる。次に各紙種による紙粉量と紙粉高さを比較する。紙粉高さは、画像形成部23度、50%で一定枚数たとえば5000枚連続、duty1%画像で通紙してクリーナーのゴムブレードのエア面側からブレードエッジを観察して高さ測定する。このデータを図6に示した。図中横軸紙粉量に対して、紙粉高さを縦軸にとると、紙粉量と紙粉高さがほぼ比例関係にあることが分かった。
また、紙種A,B,Cについて、紙の動摩擦係数と紙粉量との関係について測定した結果を示したのが図7である。この動摩擦係数と紙粉量の間の関係もほぼ比例関係にあることが分かった。このように動摩擦が紙粉量に関係しているのは、紙粉の粒子が紙表面に多く存在することで、紙上でスリップが起こりやすくなり、動摩擦が小さくなることが考えられる。
<紙の耐久枚数に対する紙の搬送時間Tmの説明>
図8には、本画像形成装置において、紙種A,B,Cに対する、紙の搬送時間Tmの耐久枚数の標準推移のグラフを示した。
図8には、本画像形成装置において、紙種A,B,Cに対する、紙の搬送時間Tmの耐久枚数の標準推移のグラフを示した。
センサ到達時間Tmは、搬送ローラ軸に取り付けられたエンコーダ124の回転開始時刻から紙先端がセンサs1に到達するまでの時間を表わすもので、紙種による違いによりこの推移が変化する。特に紙種によって、紙粉の発生量が異なり、紙粉の発生し易やすい紙Aの場合、搬送ローラ121と紙表面の間の摩擦が小さくなる傾向があり、センサ到達時間Tmが遅くなりその値が大きくなる傾向がある。特に耐久が進み、搬送ローラ表面に紙粉が付着してくると到達時間が遅くなる傾向がみられる。この時間Tmは、ばらつきがある。数回のデータでは、傾向がわからないことも多いが、200回〜500回程度の移動平均化データを取る、標準環境(23℃50%)、標準機をもちいると、図10であらわすような紙種A,B,Cのデータを取得することができる。実際のデータは、絶対水分量の影響を受けるが、絶対水分量による補正係数をもちいることで、標準データに変換することができる。そこでこのセンサ到達時間Tmをもちいることで紙粉の発生量を推定しながら、紙粉によるクリーニング不良の防止ができる。
<トナー帯パターンの決定>
上述のように、cはクリーニングブレード82を有するベルトクリーニング装置8によってクリーニングされる。
上述のように、cはクリーニングブレード82を有するベルトクリーニング装置8によってクリーニングされる。
しかし、クリーニングブレード82と中間転写ベルト7との間に形成されるクリーニングニップQに紙紛などの異物(以下「紙粉」で代表するものとする。)が挟まることがある。このクリーニングニップQに挟まった紙紛は、通常の画像形成を行う動作を続けるだけでは取り除くことは難しく、クリーニングブレード82を部分的に中間転写ベルト7から浮かしてしまう。そして、この状態でクリーニングニップQに中間転写ベルト7上の転写残トナーが搬送されてくると、それがクリーニングブレード82をすり抜けて、クリーニング不良が発生することがある。クリーニング不良が発生すると、後続の画像にトナー汚れが付着するなどして画像不良が発生することがある。
そのため、本実施例ではクリーニングブレード82に到達する紙粉量の予測結果に応じて、トナー帯の供給パターンを変更することで、必要最低限のトナー消費量で紙粉の挟まり解消を達成する。以下に詳しく説明する。
図9は、本実施例におけるトナー帯パターンを決定する手順を説明するための、画像形成動作の流れの一例を示すフローチャートである。
制御部50は、画像形成の開始指示が入力されると(S1)、画像形成に用いられる搬送ローラ121のローラカウントNrおよび温度湿度情報を取得する(S2)、(S3)。そして、給紙動作が開始すると(S4、)搬送ローラ112の回転軸についているエンコーダの回転信号を検知する。このとき、ローラカウントNr時の回転開始からセンサ到達までのセンサ到達時間T(Nr)が取得される。(S5)ここで、ローラカウントNrが500n(nは自然数)になったかどうか(S6)を判断し、500n枚になった場合は、センサ到達時間T(Nr)の500枚毎の平均値に、温度、湿度情報と補正係数テーブルから補正係数をかけた標準平均センサ到達時間Tmを算出する(S7)。Nrが500n枚になっていない場合、トナー帯変更は行わないと判断する(S14)。
標準平均センサ到達時間Tmを算出した後、トナー帯パターンの変更を判断するためにTmと閾値との比較を行う(S8)、(S9)、(S10)。例としてNr=2000の時を想定して以下で説明する。図8の紙種A,B,Cに対する、紙の搬送時間Tmの耐久枚数の標準推移のグラフデータから、各紙種に対してNr=1500から2000までの搬送時間の平均値を算出しておく。
ここで、紙種A,B,Cの搬送時間の平均値をそれぞれAave,bave,Caveと定義する。これらの値とNr=1500から2000までのTmを比較することで、紙種の紙粉の出やすさを判断する。ここで、図10にNr=2000枚時の閾値比較の説明図を示す。
Tm≧Aaveの場合(S8)、紙粉の出やすい紙種Aで通紙したときの搬送時間よりも、Tmが長くなっているため、クリーニングブレード82に到達する紙粉量が多いと予測される。この予測結果に基づき、デフォルトで設定されているトナー帯に対して、トナー帯パターン1を追加する(S11)。
Aave>Tm≧Baveの場合(S9)、紙種B以上でAより少ない紙粉量がクリーニングブレード82に到達すると予測される。この予測結果に基づき、デフォルトで設定されているトナー帯に対して、トナー帯パターン2を追加する(S12)。
Bave>Tm≧Caveの場合(S10)、紙種C以上でBより少ない紙粉量がクリーニングブレード82に到達すると予測される。この予測結果に基づき、デフォルトで設定されているトナー帯に対して、トナー帯パターン3を追加する(S13)。
いずれの閾値にも当てはまらない(Cave≧Tm)場合、紙粉の出にくい紙種Cよりもクリーニングブレード82に到達する紙粉量が少ないと判断し、トナー帯の変更は行わない(S14)。なお、追加トナー帯の概略図を図11、各追加トナー帯パターンの詳細を図12に示す。
追加トナー帯パターンの変更を行った後、紙サイズ検知部において、Nr=1500から2000までに通紙された紙幅(搬送方向に対して垂直長さ)を検知する(S15)。この検知結果に応じて、追加トナー帯の幅を通紙される紙幅に設定する(S16)。詳しくは通紙された500枚のうち、最も多く流された紙幅を検知して、トナー帯幅をこの紙幅に設定する。ここで、紙粉が脱落しやすい部分は、通紙する紙幅に対応しているため、例えば小サイズの紙を流した場合でも、紙幅をカバーできるトナー帯を流すことで必要最低限のトナー消費量に抑えることができる。
次に、追加トナー帯のパターンとトナー帯幅を決定した後、画像形成を行い(S17)、所定枚数ごとに決定されたパターンのトナー帯を供給する(S18)。
上記のように、センサ到達時間と紙幅をもとにトナー帯のパターンを決定することで、必要最低限のトナー消費量でクリーニングブレードの紙粉挟み込みの抑制を達成することができる。
上記のように、センサ到達時間と紙幅をもとにトナー帯のパターンを決定することで、必要最低限のトナー消費量でクリーニングブレードの紙粉挟み込みの抑制を達成することができる。
実施例1においては、紙サイズ検知部において通紙される紙幅(搬送方向に対して垂直長さ)のみを検知し、トナー帯幅を紙幅に設定したが、紙の搬送方向長さも考慮して、追加トナー帯の搬送方向長さを変えることで、さらにトナー消費量を適切な量に設定することができる。
例として、A4RとA3を流す場合、紙幅は297mmと同じだが、搬送方向に関してはA4Rが210mm、A3が420mmである。A4Rのトナー帯搬送方向長さをA3の1/2にすることで、さらにトナー消費量をおさえることが可能となる。
トナー帯幅とトナー帯搬送方向長さの設定の仕方としては実施例1と同様で、通紙された500枚の紙幅および紙搬送方向長さを検知し、最も多く通紙された紙幅および紙搬送方向長さに応じてトナー帯を変更することで適切な量に設定することが可能である。
12 給紙ローラ、121 搬送ローラ、122 分離ローラ、
123 トルクリミッタ、M1,M2,M3 駆動モータ、
E1,E2,E3 エンコーダ
123 トルクリミッタ、M1,M2,M3 駆動モータ、
E1,E2,E3 エンコーダ
Claims (3)
- トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体を帯電することで帯電電位を形成する帯電手段と、
前記像担持体上にトナー像を現像する現像手段と、
前記トナー像をメディアに転写する転写手段と、
前記像担持体の表面から前記トナー像の残存物を除去するための清掃手段と、
前記メディアから前記転写手段を介して前記清掃手段に到達する紙粉量を検知するための紙粉量検知手段と、
前記メディアのサイズを検知するメディアサイズ検知手段と、
を有する画像形成装置において、
紙粉量が前記清掃手段に多く到達する状況を検知した場合に、メディアのサイズに応じてトナー帯の供給量を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 上記のメディアのサイズに応じたトナー帯を供給する方法は、前記メディアサイズ検知手段で検知したメディアの搬送方向に対して垂直長さに応じて、トナー帯の量を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記のメディアのサイズに応じたトナー帯を供給する方法は、前記メディアサイズ検知手段で検知したメディアの搬送方向長さに応じて、トナー帯の量を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019202807A JP2021076687A (ja) | 2019-11-08 | 2019-11-08 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019202807A JP2021076687A (ja) | 2019-11-08 | 2019-11-08 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021076687A true JP2021076687A (ja) | 2021-05-20 |
Family
ID=75898974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019202807A Pending JP2021076687A (ja) | 2019-11-08 | 2019-11-08 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021076687A (ja) |
-
2019
- 2019-11-08 JP JP2019202807A patent/JP2021076687A/ja active Pending
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