以下、本発明の実施形態を次の目次に従って図面を参照しながら詳細に説明する。
1.0 入力装置
2.0 販売管理システムの第1の実施形態
2.1 管理装置
2.2 ラベルプリンタ
2.3 POS端末機
3.0 販売管理システムの第2の実施形態
3.1 メール配信システム
4.0 販売管理システムの第3の実施形態
4.1 券売機
1.0 入力装置
図1は、本発明の実施の形態に係る入力装置1の構成を概念的に示す。この入力装置1は、選択的操作または一義的操作により所定の情報を情報処理装置2に入力するものであり、タッチパネル11と、キーボード12と、制御部13とを有する。タッチパネル11は、液晶パネルからなる表示手段と、タッチパッドなどの位置入力手段とを組み合わせたものである。なお、タッチパネル11(液晶タッチパネル)は、マトリクス・スイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等何れの方式であってもよい。キーボード12は、オペレータの操作し易い位置に設けられ、置数キーを含む。制御部13は、タッチパネル11の表示手段を制御する表示制御手段を含む。表示制御手段は、タッチパネル11の表示画面に複数の情報を選択可能に表示させると同時に、前記表示画面上の一部にキーボード12より入力可能な情報のシンボルを表示または表示とともに所定情報を所定領域に入力させることができる。
タッチパネル11は、入力しようとする情報を表わす文字などが表示されている所定の位置をタッチされたときに、制御部13を介してそれぞれ予め定められている特定の情報を情報処理装置2に入力する。キーボード12は、操作されたときは、特定の情報を表象する数値または記号などのシンボルを入力する。表示制御手段14は、表示画面上の所定の位置にそれぞれタッチパネル11より入力可能な複数の情報を選択可能に表示させ、予め定められた条件のもとで、これと同時に、表示画面上の一部にキーボード12より入力可能なシンボルを表示させる。
入力装置1は、上記構成により、タッチパネル11の表示画面にタッチパネル11より入力可能な複数の情報を選択可能に表示するとともに、キーボード12より入力可能なシンボルを並列的に表示する。したがって、操作者は一つの表示画面上でタッチパネル11(第1の入力手段)とキーボード12(第2の入力手段)のいずれからも入力が可能であることを認識することができる。そのため、操作者はその時に特定の情報を知っているか、シンボルを知っているかなどの状況により、タッチパネル11とキーボード12のいずれかを選択して迅速に情報の入力を行うことができる。すなわち、この入力装置1により情報処理装置2への情報入力の能率向上を図ることができる。また、タッチパネル11の表示画面にタッチパネル11より入力可能な複数の情報を選択可能に表示(図11bの符号Z2)し、選択された結果を画面の所定領域(図11bの符号Z1)に表示するとともに、キーボード12より入力可能なシンボルが入力操作されると入力されたシンボルが並列的に画面の所定領域(図11bの符号Z1)に表示される。すなわち、液晶画面において入力結果を表示する領域(図11bの符号Z1)が入力結果の表示領域と入力領域として機能制御される。これによって、液晶画面の限られた画面領域を有効に利用することが出来るとともに情報入力の能率向上を図ることができ、オペレータは何のデータが入力されたのかが直感的に理解することができる。
2.0 販売管理システムの第1の実施形態
図2は、本発明に係る販売管理システムAの第1の実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。
販売管理システムAは、店舗(直売所)における商品(農産物)の入荷管理、販売管理、在庫管理、精算管理などを行う管理システムである。図2に示すように、販売管理システムAは、管理装置100と、ラベルプリンタ200と、POS端末機300とをネットワーク400により接続し、各装置間でデータ通信を行うように構成されている。ネットワーク400は、LAN(Local Area Network)またはインターネットのいずれでも良く、また、有線、無線のいずれでも良い。ネットワークは、以下、LANという。
2.1 管理装置
管理装置100は、販売管理システムA全体を制御するコンピュータであって、ラベルプリンタ200とPOS端末機300に対してはサーバとクライアントの関係にある。管理装置100は、独立したものでもよいが、インターネット上のクラウドであってもよい。図3に示すように、管理装置100は、CPU(Central Prosessing Unit)101、データベース部(DB部)102、記憶部103および通信部104とからなっている。これらはバスライン105により相互に接続されている。
CPU101は、管理装置100が後述されるようにラベルプリンタ200およびPOS端末機300の間で各種データの授受を行い、各種の管理処理を行うために、図4に示すように、それぞれソフトウェアで構成されたファイル登録手段101a、通信制御手段101b、入荷管理手段101c、在庫管理手段101d、売上管理手段101eおよび精算管理手段101fを有する。
DB部102には、ラベルプリンタ200によるラベル発行に必要なデータとして、図5に示すように、生産者ファイル102aと商品ファイル102bが登録されている。記憶部103には、ラベルプリンタ200から送信されてくる少なくともラベル情報、すなわち、ラベルに印刷された生産者情報と商品情報が逐次記憶される。通信部104は、管理装置100と、ラベルプリンタ200およびPOS端末機300との間の通信制御を行うものである。なお、管理装置100は、農産物を生産する生産者が所有する端末(たとえば、スマートホーン(携帯端末装置)や、パーソナルコンピュータ)等と通信回線を介して接続が可能になっている。
上記構成による管理装置100の作用については、後に詳細に説明される。
2.2 ラベルプリンタ
ラベルプリンタ200は、通常、生産者が商品を搬入する直売所の納品受入れ口近傍や、店員のいる商品受け渡し口近傍などに設置される。ラベルプリンタ200は、たとえば、ラベルプリンタを所有しない生産者がこれを操作して直売所に納品する商品に貼付するためのラベル(商品ラベルという場合がある。)を発行するものである。
販売管理システムの運営方法は、生産者から予め納品予定を受領し、これを管理装置100に格納した上でその納品予定に基づいてラベルを発行するか、予め納品予定を受領することなく、生産者の出荷時に生産者の入力内容に基づいてラベルを発行するか、により異なる。さらに詳述すると、ラベルプリンタを所有していない(持っていない)生産者とラベルプリンタを所有する(持っている)生産者によって、農産物の納品確定やラベル発行の制御が異なるということになる。
商品ラベルには、商品表示基準に沿った表示項目が印刷されなければならない。生産者が商品を直売所に搬入した時に必要な情報を入力してラベルプリンタ200に前記表示項目が印刷された商品ラベルを発行させ、商品に貼付する方法もあり得るが、この方法では、出荷時にラベル発行と、ラベル発行に引き続いて行われる貼付とに時間がかかるので、納品者が集中する場合は物流に支障が出るおそれがある。これを防止するため、本発明の好ましい実施の形態においては、ラベル発行と貼付の合理化を図り、各生産者の生産者情報、商品情報および納品予定を予め管理装置100に送信して格納するようにした。そして、生産者は出荷の前日または出荷前にラベルプリンタ200で管理装置100から情報をダウンロードしてラベルを発行しておき、出荷の前日または出荷前にそのラベルを商品に貼付するようにした。なお、生産者が納品する農産物の納品予定やラベル発行に必要とする情報は、農産物を生産する生産者が所有する端末(たとえば、スマートホーン(携帯端末装置)や、パーソナルコンピュータ)等が通信回線を介し管理装置100に接続され、生産者が所有する端末より各種情報が送信されて管理装置100に記憶される。
したがって、ラベルプリンタ200は、多くの場合は直売所に備置されるが、出荷数の多い生産者の自宅または作業所などに備置される場合もあり得る。
生産者の生産者情報、商品情報および納品予定を予め管理装置100に送信して格納することについてさらに説明する。好ましい実施の形態におけるラベルプリンタ200は、栽培日誌発行機能を有する。すなわち、生産者が所持する生産者カード(生産者を識別するための識別情報が記録されたカード)をラベルプリンタ200に備えてあるカード読取器(図示せず)で読み取らせた後、栽培日誌発行ボタンを押すと、ラベルプリンタ200は品目を指定すべき旨を表示する。品目を指定すると、ラベルプリンタ200は、生産者カードから読み取った生産者識別コードと指定された品目のコードを管理装置100に送信する。なお、生産者カードは、バーコードを印刷したカード、あるいは、ICチップ(あるいはRFID)を備えたカードなど生産者を識別する生産者識別コードを記録するものであれば何れであってもよい。なお、カード読取器(カード読取装置)は、前記様々なカードの形態(種類)に応じて、対応する読取器が適宜採用される。
管理装置100には、農林水産省からダウンロードされた農薬リストに基づいて作成された農薬マスタが保存されている。管理装置100は、ラベルプリンタ200から送信されてきた品目に適合する種類の農薬名をその農薬マスタからピックアップして、栽培日誌の原稿データに生産者識別コードまたは生産者名、品目名およびピックアップした農薬名を追加して、ラベルプリンタ200に返信する。
これに基づき、ラベルプリンタ200は生産者識別コードまたは生産者名および農薬名が印刷された農産物毎の栽培日誌を発行する。また、その栽培日誌には農産物の納品予定数記入欄と農薬使用開始日記入欄が設けられている。栽培日誌の発行を受けた生産者は、その栽培日誌の納品予定数記入欄に納品予定数を記入するとともに、その農産物毎の栽培日誌に記載されている農薬のうち、使用しているものにチェック「レ」(等のマーク)を入れ、かつ、農薬使用開始日記入欄に使用開始日を記入して、その栽培日誌を農産物毎に直売所の販売担当者に提出する。提出する方法は、手交、ファクシミリ送信、携帯端末(スマートホーン)送信など任意である。
栽培日誌を受け取った販売担当者は、農産物毎の栽培日誌の記載事項を目視確認し、農薬使用開始日などから農薬使用の適否を判断する。適であるときは、その農産物の栽培日誌をラベルプリンタ200の読取装置で読み取り、読み取った情報を管理装置100に送信する。これにより、管理装置100は、受信した各生産者の農産物毎の栽培日誌情報を用いて、生産者ファイル、商品ファイルを更新し、併せて、生産者コード別に品目(農産物)ごとの納品予定数および農薬情報をDB部102に格納する。なお、管理装置100内の納品予定のデータは、生産者の携帯端末(スマートホーン)等で入力された情報により更新することができる。なお、栽培日誌は、生産者が納品する農産物毎に管理する方式、あるいは、生産者が納品する納品日単位で農産物を管理する方式など何れで有ってもよい。
こうして、各生産者が農産物の種類毎の栽培日誌に品目ごとの納品予定数および農薬情報を記入(入力)してその情報を管理装置100に送信することにより、管理装置100は各生産者の品目(農産物)の種類ごとの納品予定数および農薬情報を把握する。この栽培日誌情報から読み取られた農薬情報が適合している(納品された農産物に農薬が残留していない、あるいは残留が微少である)と判断(判定)されると当該生産者に対するラベル発行が管理装置100により許可され、全直売所でのラベル発行が可能になる。すなわち、管理装置100に格納された情報は、後にラベルプリンタ200でのラベル発行の原始情報(元データ)として用いられる。なお、栽培日誌から読み取られた農薬情報が不適合である(納品された農産物に農薬が残留している可能性が有る)と判断(判定)された時は、ラベルプリンタ200のラベル発行は禁止される。また、その不適合の判断(判定)がなされた栽培日誌作成者(生産者)がラベルプリンタ200でラベル発行を求めた場合は、ラベル発行を禁止する制御がなされ、ラベル発行を禁止した旨がラベルプリンタ200の表示部の表示画面203に表示される。なお、前記ラベル発行の適合または不適合(納品適合または納品不適合)の判断(判定)は、たとえば、農産物の種類毎に納品日から逆算した農薬使用不可日数あるいは許容日数(基準日数)または使用不可量あるいは許容量(基準量)(農薬の残留が無くなる目安となる日数または使用量)を記憶しておき、農産物の種類毎の栽培日誌の最後の農薬使用日から納品日までの日数と農薬使用不可日数あるいは許容日数(農薬残留が無くなる日数)または許容日数、あるいは、栽培日誌の最後の農薬使用量と使用不可量または許容量とを比較し、使用日数(農薬の使用日からの超過日数)または使用量が基準日数また基準量を超過しているか否かによって適合または不適合を判断(判定)するようにする方法などであってもよい。なお、判定は、超過している場合は不適合であり、超過していない場合は適合と判断(判定)される。また、日数と使用量の両方で判定する方法や、またはこれ以外の方法を用いてもよい。これにより、農薬が残留している可能性が高い農産物のラベル発行を禁止することによって、生産者はその農産物を納品できない(入荷禁止する)ことになるため、農薬が残留している農産物を消費者が購入することが無くなる。
以下に、ラベルプリンタ200の構成および上記栽培日誌の処理以外の作用ならびにラベル発行の手順について説明する。
ラベルプリンタ200は、外見的には図6に示すように、タッチパネル203とキーボード204とラベル発行部206とラベル取出口206c(ラベル発行口206c)とを有する。
タッチパネル203は、ラベルプリンタ200の正面上部に設けられ、液晶パネルで構成された表示画面を有する。表示画面は後述されるように所定の画面を表示するとともに、その画面の所定位置をタッチすることで入力機能をも有する。タッチパネル203には生産者がラベル発行の操作を行うための画面が表示される。生産者は表示画面に順次表示される生産者名や商品名等を指でタッチすることで、所望の印字項目を順次入力することができる。すなわち、タッチパネル203は、ラベルの印字項目を入力するための第1の入力手段である。
キーボード204は、タッチパネル203の手前側に設けられている。キーボード204は、タッチパネル203と同様に入力用の操作部であり、置数キーを有する。生産者コードや商品コード等を数値や記号などのシンボルで入力すために使用される。すなわち、キーボード204はラベルの印字項目を入力するための第2の入力手段である。
さらに、ラベルプリンタ200には、キーボード204の下側にラベル発行部206が設けられ、その下側にラベル取出口206c設けられている。ラベル発行部206は、後述されるように、ラベル取出口206cに図7(a)(b)に例示するラベルL1またはL2(L1,L2のいずれとも特定しない場合はLという。)を発行する。
ラベルLは、裏面に接着層を有しており、台紙が貼り付けられているもの、貼り付けられていないもののいずれでもよい。図7(a)のラベルL1は生鮮品用ラベルのサンプルであり、図7(b)のラベルL2は加工品用ラベルのサンプルである。ラベルプリンタ200は、台紙の無いラベル印刷用紙(ライナーレスラベル)に印刷する台紙レスラベルプリンタと、台紙のあるラベル印刷用紙に印刷する台紙付きラベルプリンタのいずれであってもよい。また、ラベルプリンタ200は、台紙の無いラベル印刷用紙と台紙のあるラベル印刷用紙の両方を使用できるプリンタであってもよい。このような機構として印刷用紙を保持繰り出しする保持部に装填される印刷用紙によって選択的に使用できるようにする、または、印刷用紙の取り出し口(発行口)において台紙のあるラベル印刷用紙の台紙のみを挟んで台紙とラベルを分離する分離機構(台紙とラベルを分離するセパレータ)を設け、台紙のあるラベル印刷用紙である場合のみ分離機構を使用するラベルプリンタ200であってもよい。また、台紙とラベルを分離することなく印刷されたラベルを台紙に仮着した状態で台紙とともに発行する(垂れ流し)方式でラベルを発行するようにしてもよい。
図8は、ラベルプリンタ200の全体構成を示す。同図に示すように、ラベルプリンタ200は、それぞれバスライン207で接続されたCPU201、記憶部202、タッチパネル203、キーボード204、通信部205、ラベル発行部206を有する。記憶部202は、フラッシュメモリその他のROM(Read Only Memory)202aとRAM(Random Access Memory)202bとを含む。ラベル発行部206は、ラベル発行指示手段206aとラベル発行手段206bとを含む。
CPU201は、ラベルプリンタ200の処理動作全体を制御する制御手段である。そして、CPU201は、タッチパネル203またはキーボード204に対して行われた操作に応じて入力される信号に基づき、後述される所定の制御処理を行う。
ROM202aは主記憶装置に該当するものであり、CPU201が実行するプログラムの他、CPU201が演算処理に際して利用する各種の設定データ等が記憶される。なお、ROM202aに代えて、たとえばハードディスク等の他の記憶装置を用いても良い。
RAM202bは補助記憶装置に該当するものであり、CPU201が演算処理を実行する際の作業領域を提供する。また、RAM202bには、表示画面203およびキーボード204の操作により入力されるデータを記憶する一時記憶エリアが設けられる。
さらに、RAM202bには、生産者ファイルおよび商品ファイルが記憶されている。後述されるように、ラベルプリンタ200がラベル発行処理を行う際に、ラベルプリンタ200からの要求に応じて管理装置100の生産者ファイルおよび商品ファイルから呼び出される生産者データおよび商品データの一部がダウンロードされて、RAM202bの生産者ファイルおよび商品ファイルに格納される。生産者ファイルおよび商品ファイルを管理装置100からダウンロードすることに代えて、ラベルプリンタ200のRAM202bに予め格納し記憶するようにしてもよい。
図9はRAM202bに記憶される生産者ファイルの一例を示す図である。同図に示すように、生産者ファイルは各生産者の生産者コード (生産者識別情報)と生産者名等の生産者情報からなっている。図10はRAM202bに記憶される商品ファイルの一例を示す図である。同図に示すように、商品ファイルは、各商品の商品コード(商品識別情報)、商品名、価格、産地名等の商品情報からなっている。
タッチパネル203とキーボード204については既述した。送信部205は、ラベルプリンタ200と管理装置100との通信を実行する送受信手段であり、LAN400を経由して管理装置100と通信を行う機能を有する。
ラベル発行部206を構成するラベル発行指示手段206aは、タッチパネル203の表示画面で選択された、またはキーボード204で入力された印字項目のデータを用いて、ラベル発行を制御して指示する手段であり、印刷内容を定める印字項目のデータをラベル発行手段206bに送信する。
ラベル発行手段206bは、受信した印字項目のデータに基づいて必要な生産者情報および商品情報をロール状に巻回されたラベル用紙に印刷し、印刷されたデータの量(ラベル発行方向に正対視する発行方向のフォントサイズ(文字高さまたは文字幅)およびラベル発行方向と直交する印刷行数)に応じたラベル長に応じて切断手段によって枚葉状に切断して、図7に例示したように、所定の項目が印刷されたラベルL1またはL2をラベルプリンタ200のラベル取出口206cに排出する機構部を備えている。したがって、印刷されるデータの量(ラベル発行方向に正対視する発行方向のフォントサイズ(文字高さまたは文字幅)およびラベル発行方向と直交する印刷行数)によって発行されるラベルの発行方向の長さは農産物の品目によって可変長となる。
CPU201により実行されるプログラムが、印字項目としてタッチパネル203またはキーボード204から商品名のほかに、消費期限、製造年月日(または収穫年月日)、原材料名等の入力を許容する場合は、ラベルには商品名、消費期限、製造年月日(または収穫年月日)、原材料名等が印刷される場合がある。
<ラベルプリンタの作用 その1 ―納品予定が予め登録されていない場合>
続いて、ラベルプリンタ200の作用について、図11a〜図11tおよび図12a〜図12dの図面を参照しながら説明する。以下の説明は、生産者の納品予定が予め管理装置100に記憶されていない場合のものである。図11a〜図11tは、CPU201によるプログラム実行処理の進行に伴うタッチパネル203の表示画面の遷移を示すものであり、図11a〜図11dはCPU201による処理の流れを説明するフローチャートである。
ラベルプリンタ200の電源を立ち上げる(スタート)と、図11a,図11bに示すように、表示画面に初期画面P1が表示される(ステップ1。以下、ステップをSで表す。)。初期画面P1において、「ラベル発行をはじめる」のボタンb1がタッチされると(S2においてYの場合)、表示画面が初期画面P1から図11bに例示する生産者選択画面P2に遷移する(S3)。
生産者選択画面P2には、最上部に生産者を選択すべき旨の文言が表示され、その文言の下側に生産者名リストが表示される。生産者選択画面P2において、生産者の選択は、タッチパネル203が受け付ける印字項目が複数の印刷情報の中から一つの印刷情報を選択する印字項目である「生産者名」であるので、CPU201の表示制御手段は、複数の印刷情報(生産者名)のみを表示画面に選択可能に表示(Z2)する(S3)。
生産者選択画面P2において、CPU201の表示制御手段は、複数の印刷情報(生産者名)の中から一つの印刷情報を選択させる表示状態において、表示画面からいずれかの情報が入力される(S4においてYの場合)と、図11cに示すように、印刷情報を選択させる表示状態の表示画面の所定領域(Z1)にキーボード204から入力された情報(生産者コード) を表示する入力表示欄W1を設ける(S5)。なお、表示画面の所定領域(Z1)に設けられた入力表示欄W1は、入力された情報(生産者コード) を表示するが、入力表示欄W1に表示された情報(生産者コード)をオペレータの指等で任意の桁位置の情報を指定した後「消」キーが押下されると、任意に指定された桁位置の情報を消去されるように制御してもよいし、また、入力表示欄W1に表示された任意の桁位置の情報が指定された後にキーボード204から情報(置数)入力されると、指定された任意の桁位置の情報を入力された情報(置数)と置き換えて表示するように制御させてもよい。
なお、本実施例において、第1の入力手段をタッチパネル203とし、第2の入力手段をキーボード204としたが、これに限らず、たとえば、第1の入力手段をキーボード204とし、第2の入力手段をタッチパネル203としてもよい。何れの場合であったとしても、表示画面の所定領域(Z1)内に入力表示欄W1を設ける形態を実現することができれば、何れの入力手段であってもよい。たとえば、第2の入力手段をキーボード204ではなく、図1において図示していないバーコードスキャナーであってもよい。
生産者選択画面P2の生産者名リストに操作者の生産者名が表示されていない場合は、画面下側に配置されている「先頭」「前へ」「次へ」「最後」のいずれかのボタンb2,b3,b4,b5をタッチして、図11cに例示されているように、他の生産者名リストを表示させることができる(S6,S7)。
キーボード204は、図11dに示すように、数字を置数する操作部であり、このキーボード204は、後述されるように、内容量、消費期限、税込価格、発行枚数などを入力するために使用される。S5において入力表示欄W1が設けられた後は、生産者コードを入力することを促す(S8)。図11cは、キーボード204から生産者コードが入力された場合(S8においてYの場合)において、入力表示欄W1を設けた状態の画面である。
生産者名の入力は、生産者名の選択ボタンがタッチされた時(S4においてYのとき)、または、生産者コードが置数入力(S8においてY)された後、確定キーK1がタッチされた時(S9においてYの場合) に完了する。確定キーK1がタッチされると、生産者コードにより生産者ファイルを検索し(S10)、置数入力された生産者コードと合致する生産者コードが生産者ファイルに存在する場合(S11においてYの場合)に、その生産者ファイルの生産者名が確定され(S12)、表示画面203にその生産者名が表示される (S13) 。その後、タッチパネル203の表示画面は、生産者選択画面P2から図11eに例示する商品名選択画面P3に遷移する(図11bのS21)。
生産者コードが生産者ファイルに存在しなかった場合(S11においてNの場合)は、たとえば「入力された生産者コードは存在しません、再度入力してください、(確定ボタン)」などのエラー表示がなされる(S14)。その後、キーボード204の確定キーK1がタッチされると(S15においてYの場合)、S3に戻る。
図11eに示すように、商品名選択画面P3には、最も見やすい位置、たとえば最上行に、商品を選択すべき旨の文言が表示されるとともに、その文言の直下に、S12で確定した生産者名が表示されており、その下側に商品名リストが表示される。また、商品名リストの右側には、発行履歴ボタンb6とカナ検索ボタンb7が表示される(S22)。
商品名の選択は、表示画面203が受け付ける印字項目が複数の印刷情報の中から一つの印刷情報を選択する印字項目である「商品名」であるので、CPU201の表示制御手段は、表示画面203に複数の商品名のみを選択可能に表示する。
商品名選択画面P3の商品名リストに該当する商品名が表示されていない場合は、生産者選択画面P2の生産者名リストに操作者である生産者名が表示されていない場合と同様に、画面下側に配置されている「先頭」「前へ」「次へ」「最後」のいずれかのボタンb2,b3,b4,b5をタッチして、それぞれ他の商品名リストを表示させることができる(S23においてN、S24においてY、S24)。
商品名の入力は、次の時に完了する。すなわち、(ア)商品名の選択ボタンがタッチされた時(S23においてY)、または、(イ)カナ検索ボタンb7をタッチし、カナ入力および確定ボタンb8のタッチ(S26においてY)に続き、入力されたカナ文字での商品ファイルの検索の結果、入力されたカナ文字と合致する商品名が商品ファイルに存在し(S27、S28においてY)、その合致した商品名をリスト表示し(S29)、そのリストから対象の商品名がタッチされた時(S210においてYのとき)である。そのタッチされた商品名が確定された商品名であると判断し(S211)、商品名の入力が完了すると、商品名選択画面P3には確定された商品名のみを表示する(S212)。
なお、商品名選択画面P3において商品名の入力を行う前に、カナ検索ボタンb7がタッチされると、表示画面203は図11eの商品名選択画面P3から図11fに例示する商品名検索画面P4に遷移する(図11cのS31)。商品名検索画面P4には、カナ文字を入力するカナ文字入力欄W2と文字入力パネルPmが表示される(S32)。そして、CPU201の検索手段はカナ入力がなされる度(S33においてYのとき)に商品ファイルを検索して(S34)、入力されたカナ文字と合致する商品名が商品ファイルに登録されているか否かを調べる(S35)。検索の結果、合致する商品名が存在する場合(S35においてYのとき)は、合致する商品名の件数を計数し、表示制御手段がその合致した商品名の数(計数値)をカナ文字入力欄W2の所定領域に該当件数として表示する(S36)。カナ文字入力欄W2の所定領域に該当件数を表示した後、確定ボタンb8がタッチされた時(S37においてYのとき)は、該当件数の商品名をリスト表示する(S38)。
S33において何も入力されていない場合は、商品ファイルに存在する商品名の数を、たとえば、「該当:216件」と表示(S39)した後、S38に移行してその商品名をリスト表示する。また、S37において確定ボタンb8がタッチされない場合は、S33に戻って、カナ入力がされるのを待機する。S310においては、S38でリスト表示された商品名の中にタッチされたものがあるか否かを調べ、タッチされたものが無い場合はS38に戻る。タッチされたものがある場合は、その商品名をラベル発行対象の商品として確定する(S311)。
S33からS36においては、図11g〜図11iに例示するように、カナ文字が入力される度に検索を行い、合致した商品の件数をカナ文字入力欄W2の所定領域に表示する。該当が無い場合は、「該当:0件」と表示する。
商品名検索画面P4において、クリアキーK2がタッチされたときは、タッチされた数分のカナ文字を右側から1文字ずつ消去し、消去されずに残されたカナ文字を使い、商品ファイルを検索して、合致する商品名が商品ファイルに存在するか否かを調べ、その検索の結果、カナ文字に合致する商品名が存在する場合は、その合致した商品名の数をカナ文字入力欄W2の所定領域に該当件数として表示するようにしてもよい。
上記のように、商品名検索画面P4内の確定ボタンb8がタッチされ、検索した件数の商品名がリスト表示され、そのリストの中から対象とする商品名がタッチされると、タッチされた商品名がラベル発行の対象商品として確定された後は、タッチパネル203の表示画面は図11jの出荷日設定画面P5に遷移する(図11dのS41)。
出荷日設定画面P5には、最上部に出荷日を入力して確定キーをタッチすべき旨の文言が表示され、その直下に生産者名が表示されるとともに、その下側に、すでに入力された商品名と、この後入力される印字項目が表示されている。すなわち、出荷日設定画面P5には、ラベルの印字項目がすべて表示されている(S42)。そして、出荷日設定画面P5の比較的広く開いている部分、たとえば、右側にリサイクルマークm1,m2が表示されている(S43)。リサイクルマークm1,m2は、商品の包装材料の材質を意味する「紙」「プラ」の文字で構成されている。このリサイクルマークについては、後述される。
出荷日設定画面P5の「戻る」ボタンb9がタッチされると(S44においてYのとき)、直前の画面である図11i、図11hまたは図11gのいずれかの画面へ戻る(S45)。また、各画面に表示された中止ボタンb10がタッチされると(S46においてYのとき)、図11bの生産者選択画面P2に戻る(S47)。
出荷日設定画面P5において、「産地」の項目には、既に産地名が表示された状態になっている。これは、商品に産地名が紐付いて設定されているため、商品の設定項目が確定されると、その商品に設定されている産地名が自動確定されるからである。なお、産地名を変更する場合は、産地として例示的に「岩手」と表示されている所をタッチすると、産地名を設定する画面(産地名設定画面P6)に遷移し、遷移した選択画面から先に表示する産地名と異なる産地名が選択された場合は、選択された産地名に変更される。この産地名設定画面P6における設定操作は、上記商品名設定画面P2における設定操作と同様であるので、説明を割愛する。なお、産地の紐付けは生産者であってもよい。
なお、出荷日設定画面P5において、入力手段が受け付ける印字項目がキーボード204から入力される印字項目である場合は、キーボード204より入力される印字項目と印字項目毎の印刷情報とが表示画面203に表示される。
出荷日は、農産物の出荷日であり、消費期限の起算日となる。項目設定の入力欄には、既に当日の年月日が自動入力され、表示されている。キーボード204から直接、年月日を入力することもできるが、当日よりも過去の日付は入力できないようになっている。
年月日の入力項目の右側のカレンダーアイコンb11をタッチすると、図11kの出荷日選択画面P6に遷移する。カレンダー入力においても同様に、当日以前の日付が選択できないようにマスクされているので、間違えて入力することが無い。出荷日選択画面P6の左矢印ボタンまたは右矢印ボタンb12をタッチすることにより、日や月を変えることができる。「印刷しない」のボタンb13をタッチすると、ラベルに出荷日を印刷しない設定になり、出荷日設定画面P5における出荷日の入力欄は「印刷しない」の表示になる。
図11kのカレンダー表示状態で対象の日付をタッチすると、タッチされた日付の数字が反転表示され、そのタッチされた日付が画面上部に入力数字として表示される。この後、出荷日選択画面P6の確定ボタンb14がタッチされると、図11lの消費期限入力画面P7に遷移する。これに対して、中止ボタンb15がタッチされると、図11jの出荷日設定画面P5へ戻る。
消費期限入力画面P7には、最上部に消費期限または賞味日数を入力して確定キーを押すべき旨の文言が表示され、それ以外は、出荷日設定画面P5の表示内容と同じである。入力手段が受け付ける印字項目がキーボード204から入力される印字項目である場合は、キーボード204より入力される印字項目と印字項目毎の印刷情報とが表示される。
通常は当日となるため、消費期限の初期値はゼロ(0)になっているが、消費日数が1日以上ある場合は、キーボード204より置数入力を直接行うか、出荷日と同じようにカレンダーより設定することができる。これに対して、商品データに消費日数が設定されている場合は、その設定されている消費日数が画面入力項目に設定される。したがって、消費日数の設定は置数入力することもできるが、予め商品データに設定しておけば、入力ミスも無く、操作の手間も省ける。確定ボタンb16がタッチされて消費日数の設定が確定した場合は、画面は図11mの内容量設定画面P8へ遷移する。
内容量設定画面P8には、最上部に内容量を入力して確定キーを押すべき旨の文言が表示され、それ以外は、消費期限入力画面P7の表示内容と同じである。内容量設定画面P8において、内容量はキーボード204より直接入力することにより設定することもできるが、商品データに内容量が設定されている場合は、その設定されている内容量が画面入力項目に設定される。したがって、内容量の設定は置数入力することもできるが、予め商品データに設定しておけば、入力ミスも無く、操作の手間も省ける。
内容量が置数入力され、確定ボタンb16がタッチされた場合は、その後に、図11nに例示する単位選択画面P9が表示される。単位選択画面P9には、最上部の単位を選択すべき旨の文言と生産者名が表示されるほか、予めラベルプリンタ200に設定されている各種の単位が選択可能に表示される。対象の単位を選択した後に確定ボタンb16がタッチされると、単位が設定される。この単位選択画面P9の「単位なし」のボタンb17がタッチされると、単位を印刷しないように設定される。
なお、内容量の単位についても、商品データに内容量と共に単位が設定されている場合は、その設定されている単位が内容量と共に画面入力項目に設定される。したがって、単位に関しても内容量設定の場合と同様に置数入力することができるが、予め商品データに設定しておけば、入力ミスも無く、操作の手間も省ける。
対象の単位を選択した後に確定ボタンb16がタッチされると、図11oに例示する価格設定画面P10に遷移する。価格設定画面P10は、内容量設定画面P8の表示内容に内容量が加えられた状態と同じである。
価格設定画面P10においては、キーボード204より置数で税込価格の入力を行う。税込価格が入力されると、自動的に本体価格が算出される。確定ボタンb16がタッチされて税込価格の設定が確定すると、図11pに例示する発行枚数設定画面P11に遷移する。
発行枚数設定画面P11は、価格設定画面P10に税込価格が入力された状態の画面であり、キーボード204より発行するラベルの枚数を置数入力する。発行枚数が確定すると、図11qに例示するリサイクルマーク選択画面P12に遷移する。
リサイクルマーク選択画面P12は、商品の包装材料の材質に応じてリサイクルマークである「紙」マークm1または「プラ」マークm2の選択を行うためのものである。リサイクルマーク選択画面P12の最上部に、マークをタッチして印字の有無を指定し、最後に確定ボタンを押すべき旨の文言が表示されている。
選択されたマークm1またはm2は、選択されたことが目視確認しやすい色、たとえばオレンジの枠で表示される。なお、このリサイクルマークについても、同様に商品データに対象のリサイクルマークが設定されている場合は、その設定されているリサイクルマークが設定される。したがって、リサイクルマークに関しても画面より選択することもできるが、内容量設定の場合と同様に予め商品データに設定しておけば、選択ミスも無く、操作の手間も省ける。
なお、生産者が納品する農産物の納品態様(包装態様)によってリサイクルマークが不要である場合やリサイクルマークをラベルに印刷しなければならない場合など生産者の納品する農産物の納品形態によって異なる場合があるため、このリサイクルマークは、生産者と農産物(品目または商品)毎に設定しておき、生産者と農産物(品目または商品)が特定されると自動的にリサイクルマークを選択し表示させるようにしてもよい。また、リサイクルマークは、農産物を生産する生産者が所有する端末(たとえば、スマートホーン(携帯端末装置)や、パーソナルコンピュータ)等を通信回線を介して管理装置100に接続し、生産者が所有する端末より各種情報が送信されて管理装置100またはラベルプリンタ200に記憶させるようにしてもよい。
なお、生産者が納品する農産物等の商品において、段ボールや紙箱に複数整列収納された状態で納品される物の場合は、農産物そのものにラベルを貼付する必要が無いため、リサイクルマークの設定は無しとなる。これに対して、生産者によっては、農産物の商品の種類によって農産物を紙やビニールまたはポリ袋等で複数個収納し小分け包装した状態で納品されるなど、農産物の納品態様(農産物の包装態様または包装形態)は生産者毎に異なる場合があるため、このような農産物は、納品態様(農産物の包装態様または包装形態)に応じて農産物を包装する包装体に応じたリサイクルマーク(紙、ビニール、ポリ等)を、生産者毎に納品する農産物に対応させて予め設定しておくのが最適である。
以上で、ラベル発行に必要な全ての印刷項目が入力されたことになる。その後、図11qの表示画面において確定ボタンb16がタッチされると、図11rのラベル発行を行うか否かを確認するための画面である発行意思確認画面P13が表示される。この画面P13の「はい」がタッチされると、図11sのラベルイメージ確認画面P14へ遷移し、「いいえ」がタッチされると、図11qのリサイクルマーク選択画面P12へ戻る。
ラベルイメージ確認画面P14は、その時までに設定された印刷情報を用いて、発行予定のラベルLのイメージを表示し、設定に間違いが無いかを画面で確認するためのものである。このラベルイメージ確認画面P14により、設定ミスによるラベル用紙の無駄な消費を無くすることができるとともに、誤印刷されたラベルが商品に貼付されることを減らすことができるので、消費者に迷惑を掛けることもなくなる。
なお、ラベルイメージ確認画面P14の表示は、発行予定のラベルLのイメージを表示して、設定に間違いが無いかをオペレータに画面を注視(目視確認)させることによって設定ミス(入力ミス)を発見するための目的で表示させる機能を有するが、ラベルLのイメージ内の各印刷項目において特に確認しなければならない重要な印刷項目を他の印刷項目と異なる表示態様に変えて表示するようにしてもよい。他の印刷項目と異なる表示態様としては、たとえば、枠で囲む、反転表示、太文字で表示する、他の印刷項目の文字色と異なる目立つ色(たとえば赤)で文字表示するなどを更に行うことにより重要な印刷情報の設定ミス(入力ミス)を発見することが容易になるので、重要な印刷項目を他の印刷項目と異なる表示態様に変えて表示することが好ましい。
また、他の印刷項目と表示態様が異なる印刷項目が操作者によってタッチ(液晶画面に表示された印刷項目が指で押下)されないと印刷が行われないようにb17の発行ボタンの押下を許可しない(ラベル発行を禁止する)制御を行うようにするのが好ましい。
なお、表示態様を異ならせた印刷項目全てがタッチ確認された場合は、b17の発行ボタンの押下を許可する(ラベル発行を実行する)制御をおこなう。また、このように印刷項目を操作者がタッチ確認するように制御を行う場合、操作者によってタッチ確認された表示態様を異ならせた印刷項目は、操作者によってタッチ確認がなされると他の印刷項目と同じ表示態様に変更するようにしてもよい。これによって、タッチされた対象の印刷項目がタッチ確認が済んだことを操作者に容易に知らせる(判断させる)ことができるため、確認操作をスムーズに行うことができるので効果的である。
ラベルイメージ確認画面P14の発行ボタンb17がタッチされると、ラベルプリンタ200のラベル発行部206はラベル発行を行い、図7に例示されたラベルL1またはL2をラベル取出口206cに排出する。いずれのラベルにも、図7に例示されるように、印刷内容を表すバーコードが印刷される。
ラベルイメージ確認画面P14の中止ボタンb18は、発行中でもタッチすることができ、この中止ボタンb18がタッチされると、図11qのリサイクルマーク選択画面P12へ遷移する。なお、ラベル発行中である場合は、ラベル発行を中止してから図11qのリサイクルマーク選択画面P12へ遷移する。また、ラベルの設定された枚数の発行が終ると、図11tの連続発行指示画面P15に遷移する。
連続発行指示画面P15は、続けて他の商品のラベルを発行するか否かの選択画面である。この画面P15の「はい」がタッチされると、図11eの商品選択画面P3へ遷移し、「いいえ」がタッチされると、図11aの初期画面P1へ遷移する。
ラベルプリンタ200は、ラベル発行を終了するたびに、そのラベルに印刷された情報(ラベル情報)、すなわち、生産者コード、生産者名、商品コード、商品名、産地名、出荷日、消費期限、内容量、税込価格、ラベル発行枚数をRAM202bに一時記憶し、その記憶されたラベル情報を通信部205を介して管理装置100に送信する。その送信は、ラベル発行終了直後に行ってもよいし、所定の時間間隔を置いて行ってもよい。
管理装置100は、ラベルプリンタ200から送信されてくる各ラベル情報を受信記録し、生産者コード別または商品コード別などに分類し、集計してラベル発行履歴を記録する。また、後述されるPOS端末機300から送信されてくるラベル情報を利用して、合致する生産者コードを有するラベル情報に対して各種の管理処理、たとえば生産者別の売上管理、在庫管理、精算管理、農薬管理等を行う。この管理装置100の管理処理については後に詳述される。
管理装置100の管理処理により得られた管理情報は、記憶部103に売上管理情報、在庫管理情報、精算管理情報、農薬管理情報等として保存される。その保存された管理情報は、後述される本発明の第2実施形態により各生産者端末にメール送信可能である。
<その他の画面の説明>
図11uの発行履歴選択画面P16は、図11eの商品名選択画面P3において「発行履歴」のボタンb6がタッチされた時に遷移する画面であり、過去にラベル発行の対象とされた商品のリストが表示される。このリストから対象の商品名をタッチすることにより、ラベルを再発行することができる。
この発行履歴から商品を選択する場合、選択された過去にラベルを発行した商品のデータにおいて、出荷日の設定は過去の日付を使用するのではなく、当日の日付が自動的にセットされ、それ以外の設定項目は過去に発行したデータが自動的にセットされる。
図11vのエラー表示画面P17は、エラーが発生したことを表示するものである。図11wの画面P18は、図11sのラベルイメージ確認画面P14において、iボタンb18、吹き出しボタンb19がタッチされた時の画面遷移であり、iボタンb18がタッチされると、ラベルイメージの各印刷内容が何の設定項目であったかを確認できる機能になっている。吹き出しボタンb19をタッチすると、ラベル発行に係わる情報(フォーマット番号、ラベルの縦横寸法等)が画面に表示される。
なお、ラベルプリンタ200は、その使用に先立ち、管理装置100から生産者ファイル、商品ファイルなどの情報をダウンロードされるとともに、マスター更新を行う開設処理を行う機能を有する。また、ラベルプリンタ200は、一日のラベル発行の実績を管理装置100にアップロードするための閉設処理を行う機能を有する。
なお、生産者ファイルおよび商品ファイルは、管理装置100からラベルプリンタ200にダウンロードさせることに代えて、ラベルプリンタ200に生産者ファイルおよび商品ファイルを格納するようにしてもよい。
上述のように、納品予定以外の農産物のラベルを発行する場合は、発行履歴、または、カナ検索、あるいは、その他の農産物のボタン(実機には無いボタン)、を押下して各モードの画面にて農産物を確定する。
生産者が自宅でラベルを発行し、農産物に貼付して納品した場合の納品確定は、直売所の携帯端末で農産物に貼付されているラベルのバーコードを読み取ることにより確定しても良いし、または、生産者が使用するラベルプリンタより管理装置100に送信されたラベル発行実績を管理装置の画面に表示し、受信したラベル発行実績の数量を確認し、その数量に問題が無い場合は、一括確認により当該生産者の納品実績として確定するようにしてもよい。
なお、管理装置100において生産者毎の農産物管理を栽培管理により行う場合は、ラベル発行時に農薬使用情報に基づいて農薬チェックを行い、使用中の農薬が不適である場合は、ラベル発行を禁止するようにしてもよい。このような農薬使用情報に基づくラベル発行の制御は、管理装置100と接続されたラベルプリンタ200側で行ってもよいし、管理装置100側で行ってもよい。
また、生産者が自宅でラベルを発行する場合は、生産者側のラベルプリンタ200が管理装置100と通信を行い、栽培管理における農薬使用情報を管理装置側で記憶し、生産者が自宅でラベルを発行する時点において農薬チェックと発行禁止を行うことが好ましい。この場合、ラベルプリンタ200の画面に発行できない旨を報知するのが好ましい。あるいは、生産者が使用するラベルプリンタ200より発行実績が管理装置100に送信された時点において農薬チェックを行い、その結果、納品出来ない農産物については、納品出来ない旨を管理装置100から生産者の携帯端末(スマートホーン)等に送信して報知するようにしてもよい。
<ラベルプリンタの作用 その2―納品予定が予め登録される場合>
ラベルプリンタ200は、生産者情報が入力されたら、その生産者情報に基づいて生産者を特定する。その後、入力された生産者情報に基づいて管理装置100にその生産者の納品予定があるか否かの問い合わせを行い、納品予定がある場合は、その納品予定をダウンロードし、ダウンロードした納品予定の農産物をラベルプリンタ200のタッチパネル203にプリセットボタンとして表示する。この場合、納品予定の農産物以外の農産物のボタンは画面に表示されない。
また、生産者の選択も同様に、当日納品する生産者のみを生産者選択画面に表示させるようにしてもよい。これにより、生産者を選択する選択ボタンにおいて当日納品の予定が無い生産者の選択ボタンを不要に表示させることがないので、選択ミスを軽減させることができる。また、納品予定が予め設定されている場合と設定がなされていない場合とに区別して、生産者を選択させる選択画面を切り分けて(区別)表示させるボタンを設け生産者を特定するための選択画面を表示させるようにしてもよい。これにより、スムーズに生産者を特定させることができるので、ラベル発行操作を簡便にできる。また、生産者の納品時刻が予め設定されている場合には、時間帯別(たとえば納品時刻を30分単位で括る、あるいは1時間単位等で括る)に納品する生産者を特定するための生産者選択ボタンを設け、その時間帯別のボタンに対応する納品時刻に該当する生産者を生産者選択画面に選択ボタンとして表示させて選択させるようにしてもよい。これにより、更に生産者の特定をスムーズに行うことができる。
納品予定の農産物のプリセットボタンが押下されると、図11qのラベルプリンタの画面遷移の画面になる。この画面においては、発行枚数は納品予定数が既に入力されている。実際の納品予定数が異なる場合は、既に入力されている数値を変更することができる。確定キーが操作され、ラベル発行枚数が確定されると、ラベルに印字するリサイクルマークの選択に移行し、それ以降にラベル発行が行われる。
ラベル発行が完了すると、ラベル発行実績が納品実績として管理装置100に送信される。このラベル発行実績情報に基づいて、精算処理(日締め処理)における生産者に対するラベル代請求金額が更新される。
なお、生産者が自宅でラベルを発行し農産物に貼付して納品するものについては、生産者が使用するラベルプリンタ200よりラベル発行実績が管理装置100に送信され、管理装置100は受信したラベル発行実績を当該生産者の納品予定とする。なお、ミスラベル等を発行した場合は、ラベルプリンタ200より誤って発行したラベルのデータをマイナスデータ(マイナスのラベル発行実績)として管理装置に送信して正しい納品予定となるように修正するようにしてもよい。なお、納品時に管理装置側で納品予定を納品された農産物の数に応じて正しく修正するようにしてもよい。
2.3 POS端末機
POS端末機300は、POS(販売時点情報管理)機能を備えた端末機であり、直売所に出品されている商品 (農産物)を客が買うために商品受け渡し口に持参した際に、店員によって操作される端末である。
POS端末機300は、図13に例示するように、電子レジスタ310と、電子レジスタに結合されたドロアユニット320を有する。
電子レジスタ310は、図14に例示するように、キーボードなどからなる入力部311と、入力部311から入力される信号に基づいて所定の演算処理・制御を行なうCPU315と、入力内容および処理結果を表示する表示画面312と、CPU315の処理結果に基づいてドロアユニット320のロック機構およびドロア開閉機構を駆動させる駆動制御部313と、プログラムやワーキングデータを記憶するとともに、入力内容および処理結果を一時的に記憶する記憶部316と、処理結果を管理装置100に送信する通信部314と、入力部311、表示画面312、駆動制御部313および通信部314とCPU315との相互間の信号授受を司るI/Oインターフェース部317とを有する。
また、ドロアユニット320は、図13、図14に例示するように、筐体321と、ドロア322と、筐体321の中に収容されているロック機構323と、ドロア開閉機構324とを有する。
POS端末機300においては、店員が図示されていないバーコードリーダにより商品ラベルLのバーコードを読み取ると、CPU315が税込価格に基づいて購入金額の合計処理をし、かつ、合計金額を表示画面312に表示させ、さらに、客から受領した金額を入力すると、CPU315が必要に応じてつり銭計算を行い、つり銭があるときはその金額を表示画面に表示する。店員は表示画面312に表示された購入金額以上の決済を客から受けたときは、受け取った現金等をドロアユニット320に収納するとともに、表示画面312につり銭金額が表示されたときは、同額のつり銭をドロアユニット320から取り出して客に与えることにより、精算を終了する。なお、入金機構(硬貨または紙幣を入金させる機構)と出金機構(硬貨または紙幣を出金させる機構)とを備えた自動釣銭機をPOS端末機300に接続する場合は、入金機構によって自動釣銭機に入金された金種と枚数に応じて預かり金額を確定し、合計金額(購入金額)と前記入金確定された預かり金額とに応じて釣銭があるか否かを判定し、釣銭がある場合は、自動釣銭機の出金機構より釣銭を払い出すようにしてもよい。
POS端末機300は、ラベルLのバーコードを読み取った後、精算を終了するたびに、そのラベルLから読み取ったラベル情報を通信部304を介して管理装置100に送信する。この送信は、CPU315が精算を終了したと判断した時に実行される。なお、POS端末機300から管理装置100に販売実績を送信するタイミングは、前述のようにリアルタイム(一取引毎)に送信することに限らず、予め設定された所定時刻になった時点で管理装置100に送信するようにしてもよい。また、1日の締めである閉設処理(閉店処理、または締め処理)が終わった後に一括で管理装置100へ送信するようにしてもよい。
こうして、管理装置100には、ラベルプリンタ200から送信されてくるラベル情報が生産者別の出荷情報として収集され、記憶部103の出荷情報記憶エリアに格納される。また、POS端末機300から送信されてくるラベル情報が生産者別の売上情報として収集され、記憶部103の売上情報記憶エリアに格納される。
管理装置100では、CPU101が出荷情報記憶エリアに格納されたラベル情報と売上情報記憶エリアに格納されたラベル情報とを常時照合し、生産者コードが合致する双方のラベル情報に基づいて、入荷管理手段101cによる生産者別の入荷管理、在庫管理手段101dによる在庫管理、売上管理手段101eによる売上管理、精算管理手段101fによる精算管理を行う。
すなわち、入荷管理は、ラベルプリンタ200から受信したラベル発行情報に基づいて商品別の入荷数量を生産者別に集計して記憶することにより実現される。在庫管理は、前記入荷数量からPOS端末機300から受信した売上情報の中の販売数量を減算する処理を行い、その結果を表示可能に、または送信可能に記憶することにより実現される。また、売上管理は、POS端末機300から受信した売上情報の中の販売数量の商品別の集計と、販売数量および税込価格から売上金額の算出とを行い、その結果を表示可能に、または送信可能に記憶することにより実現される。そして、精算管理は、前記売上金額に対する金融機関からのその生産者の口座への振込金額を記憶し、かつ、売上金額から振込金額を減算し、その残額を記録することにより実現される。なお、生産者が納品する農産物に貼付するラベル発行を直売所のラベルプリンタ200で行った場合、生産者毎の売上金額は、ラベルの発行代金(発行したラベル合計枚数にラベル1枚の単価を乗算した金額)を減算した金額となる。なお、生産者が納品する農産物に予めラベルを貼付して納品する場合にはラベルの発行代金は減算されない。なお、減算される金額はラベルの発行代金に限らず、会費やその他諸経費を減算するようにしてもよい。
<農薬管理>
以上には、直売所に納品される商品が農産物であることを念頭に置いて説明したが、直売所では生産者が野菜などの栽培時に使用する農薬を販売することがある。この場合も、農薬購入者(生産者)は、その農薬をPOS端末機300に持ち込んで代金支払いを行う。農薬の購入には身分証明が求められる。直売所に委託販売または買取販売をする生産者は、直売所(管理装置)に生産者コードを登録している。したがって、生産者は、POS端末機300の店員に自分の生産者コードを申告することにより、または生産者コードが記録されている生産者カードをPOS端末機300に読取らせることにより、身分証明とすることができる。
以下に、上記販売管理システムを利用して行なわれる農薬管理について説明する。
POS端末機300で農薬を購入する時は、農薬が収容されている缶または瓶などの容器に貼られているバーコードをPOS端末機300で読み取る。農薬のバーコードには、薬品コード、薬品名、製薬会社名、商品番号、製造年月日等の農薬情報が表されている。このバーコードの読取り前または後に、POS端末機300の入力部311から農薬購入者の生産者コードを入力するとともに、購入日(販売日)を入力する。これにより、農薬から読み取った農薬情報に生産者コードと購入日とが付加される。
そして、商品(農薬)の代金支払いを完了すると、POS端末機300は農薬のバーコードを読み取った時点で、読み取った情報は農薬情報であると認識(判定)しているので、生産者コードとともにその薬品情報および購入日を管理装置100に送信する。この場合、POS端末機300のCPU315は、管理装置100に送信する売上情報の先頭に生産者コードを位置づけて、農薬管理情報を生成する。
これにより、ラベルプリンタ200から管理装置100に送信される出荷情報と、POS端末機30から管理装置100に送信される農薬情報を含む売上情報のいずれにも、その先頭に生産者コードが含まれる。こうして、管理装置100は、上述された生産者別の各種の管理処理の場合と同様に生産者コードを用いて農薬管理も可能である。
また、POS端末機300が管理装置100で記憶管理されている栽培日誌情報や農産物の農薬残留を判定するための基準日数または基準量とを記憶し、生産者が農薬を用いた使用日または使用量と、前記基準日数または基準量とに基づいて農産物の販売を禁止する制御を行うようにしてもよい。
具体的には、POS端末機300に商品登録された農産物の栽培日誌情報から読み取られた農薬情報と、前記基準日数または基準量とに基づいて適合している(納品された農産物に農薬が残留していない、あるいは残留が微少である)と判断(判定)されると、当該生産者が生産した農産物の販売が許可される。すなわち、管理装置100から受信し記憶したPOS端末機300に格納した情報は、農産物の残留農薬を判定し販売を許可するか否かの判定を行うための原始情報(元データ)として用いられる。なお、栽培日誌から読み取られた農薬情報が不適合である(納品された農産物に農薬が残留している可能性がある)と判断(判定)された時は、POS端末機300はその農産物の販売を禁止する。また、その不適合の判断(判定)がなされた栽培日誌作成者(生産者)の農産物が商品登録されると、販売を禁止する制御がなされるとともに、農産物に農薬が残留している可能性があるため販売を禁止した旨が、POS端末機300の表示部の表示画面に表示される。
なお、前記販売の適合または不適合の判断(判定)は、たとえば、農産物の種類毎に納品日から逆算した農薬使用不可日数あるいは許容日数または使用不可量あるいは許容量(農薬の残留が無くなる目安となる日数または使用量)を記憶させておき、農産物の種類毎の栽培日誌の最後の農薬使用日から納品日までの日数と農薬使用不可日数あるいは許容日数(農薬残留が無くなる日数)または許容日数(基準日数)、あるいは、栽培日誌の最後の農薬使用量と使用不可量または許容量(基準量)とを比較し、農薬の使用日数(使用日からの超過日数)または使用量が基準日数また基準量を超過しているか否かによって適合または不適合を判断(判定)するようにする方法などであってもよい。なお、判定は、超過している場合は不適合であり、超過していない場合は適合と判断(判定)される。また、日数と使用量の両方で判定する方法や、またはこれ以外の方法を用いてもよい。これにより、農薬が残留している可能性が高い農産物の販売を禁止することによって、消費者はその農産物を購入できないことになるため、農薬が残留している可能性の高い農産物を消費者が購入することが無くなる。なお、POS端末機300に農産物が登録されるとPOS端末機300が管理装置100に問合せを行い、当該登録された農産物を販売して良いか否かの判定結果を管理装置100から受信して農薬が残留している可能性が高い農産物の販売を禁止するようにしてもよい。
管理装置100のDB部102に、図15に示すように、農薬管理データベースDBを設け、その農薬管理データベースDBに生産者別に農薬情報D1(たとえば前記POS端末機300で購入した農薬)と栽培スケジュールD2とを登録する。農薬情報D1は上記薬品コード、薬品名、製薬会社名、商品番号、製造年月日等で構成され、栽培スケジュールD2は栽培面積、栽培品種、種まき時期、生育期間、農薬使用時期、農薬使用回数等で構成されている。農薬情報D1の作成には、上記農林水産省からダウンロードされた農薬リストを利用することができる。
管理装置100のCPU101は、このような農薬情報D1と栽培スケジュールD2とに基づいて農薬購入日からの経過日数を算出し、その経過日数に応じて農薬使用量及び残量を予測する。また、現在使用中の農薬の消尽時期を予測する。予測された残量や消尽時期を農薬管理データベースDBに記憶させる。
そして、次回の農薬購入の際に、POS端末機300に生産者コードを入力した時は、管理装置100のCPU101がその生産者コードに対応する農薬管理データベースDBに記憶されている農薬情報D1と栽培スケジュールD2を参照し、消尽時期と購入日とを比較する。その比較結果に基づいてその生産者の農薬使用時期と使用量(以下、農薬使用量等という。)が適切か否かを判断する。購入日が消尽時期よりも早くとも、遅くとも、それが許容値の範囲内である場合は、農薬使用量等は適切であると判断する。しかし、購入日が消尽時期よりも許容値を超えて早い場合は、農薬使用量等が過剰であると判断する。また、購入日が消尽時期よりも許容値を超えて遅い場合は、農薬使用量等が不足であると判断する。
このような農薬使用量等の判断結果、すなわち、適切、過剰または不足は、管理装置100の記憶部103の農薬情報記憶エリアに保存される。農薬使用量等の判断結果は、後述されるメール配信システムを利用することにより、生産者に知らせるか、生産者が知ることができる。したがって、その生産者は、その判断結果に基づいて農薬購入時期、農薬使用時期、農薬使用量等の計画や調整を行うことができる。
3.0 販売管理システムの第2の実施形態
本発明の第2実施形態においては、管理装置100による管理情報を生産者に提供するために、図16に例示するように、上記販売管理システムAにメール配信システムが融合された販売管理システムBが用いられる。
3.1 メール配信システム
販売管理システムAは、上述したように、管理装置100とラベルプリンタ200とPOS端末機300とから構成されているが、メール配信システムは、メール配信サーバ 500と生産者端末機600とから構成されている。生産者端末機600は畑や温室等で使用する可能性が高いので、携帯端末機601が好ましいが、作業所などに備えられたパソコン602でもよい。メール送信相手として直売所の携帯端末機700などを加えてもよい。
上記販売管理システムAにおける精算管理には、管理装置100に通信回線で金融機関サーバから提供される振込情報が用いられるが、販売管理システムBにおいても、金融機関サーバ800が加えられることが望ましい。
管理装置100とメール配信サーバ500は、サーバセンター900を構成して互いにデータ通信可能に接続されており、メール配信サーバ500は予め設定されたタイミングで管理装置100による管理情報を所定の生産者の携帯端末機600および/または直売所の携帯端末機700にメール送信するように構成されている。
メール配信サーバ500は、図17に例示するように、バスライン505で相互に接続されたCPU501、データベース部(DB部)502、記憶部503および通信部504を有する。
CPU501は、管理装置100の記憶部103に記憶されている管理情報を所定のメール送信先に送信するために、図18に示すように、制御手段501a、送信先抽出手段501b、メール生成手段501cおよびメール送信手段501dを有する。これら各手段の機能については後述される。
DB部502には、メール送信先である各生産者のメールアドレスが登録されている。生産者メールアドレスは、図19に例示するように、各生産者の生産者コードとメールアドレスとパスワードと生産者名の一連のデータで構成されている。メール送信相手として直売所携帯端末機700が加えられる場合は、DB部502に生産者メールアドレスと同様の直売所メールアドレス(図示省略)が登録される。生産者メールアドレスおよび直売所メールアドレスは、メール配信サーバ500の図示されていない入力部の操作により登録、追加、更新、削除が可能である。
CPU501は、メール送信を行うに先立ち、定期的にまたは所定の時期に、管理装置100に管理情報送信依頼信号を与えて、記憶部103から生産者別の管理情報を読み出してメール配信サーバ500に転送させる。そして、転送されてきた管理情報を記憶部503に格納する。通信部504は、管理装置100から管理情報を取得するための、また、メール配信サーバ500から生産者端末600または/および直売所携帯端末機700へメール送信するための通信制御を行う。
メール配信サーバ500から生産者端末機600または/および直売所携帯端末機700へのメール送信の方式には、CPU501からの一方的送信、すなわちトップダウン方式またはプッシュ方式と、生産者端末機600または/および直売所携帯端末機700からの送信要求に基づくデマンド方式またはポーリング方式がある。図示されていない操作部からの入力により、メール配信サーバ500が採用するメール送信方式をトップダウン方式またはプッシュ方式とデマンド方式またはポーリング方式のいずれかに設定することができるようにしてもよい。メール配信サーバ500が起動された時に設定された、または設定されているメール送信方式に応じて、制御手段501aは送信先抽出手段501bにトップダウン方式またはプッシュ方式またはデマンド方式またはポーリング方式を実行させる。
トップダウン方式またはプッシュ方式においては、送信先抽出手段501bがDB部502に登録されている生産者メールアドレスを生産者コード別に一つずつ所定の順序で抽出する。その抽出された生産者メールアドレスに含まれる生産者コードに基づいて管理装置100からその生産者コードに対応する管理情報を転送させ、転送された管理情報に基づいてメール生成手段501cがメールを生成する。メール生成が終了すると、メール送信手段501dがそのメールを前記抽出されたメールアドレスに送信する。一つの生産者コードに対応するメール送信が終了すると、その後に順次抽出される生産者メールアドレスに対して、前回と同様に、管理装置100からの管理情報取得、その管理情報に基づくメール生成およびメール送信が行われる。
こうして、メール配信サーバ500は、管理装置100に保存されている管理情報、すなわち、入荷管理情報、売上管理情報、在庫管理情報、精算管理情報または農薬管理情報等を、個々に、または全情報を一括して、特定の生産者端末機600と直売所携帯端末機700の一方または双方にメール送信することができる。
デマンド方式またはポーリング方式においては、予め通報依頼契約を締結している生産者の生産者端末機600からその生産者の生産者コードおよびパスワードをキー情報としてサーバセンター900(またはメール配信サーバ500)にアクセスし、その生産者の管理情報の提供を求めた場合に、メール配信サーバ500はその生産者コードに基づいて管理装置100からその生産者コードに対応する管理情報を転送させ、転送された管理情報に基づいてメール生成手段501cがメールを生成する。メール生成が終了すると、メール送信手段501dがそのメールを前記管理情報の提供を求めた生産者の生産者端末機600に送信(ダウンロード)する。
このデマンド方式またはポーリング方式においては、アプリケーションの設定により、提供要求対象の管理情報を、入荷管理情報、売上管理情報、在庫管理情報、精算管理情報または農薬管理情報等を個別的に指定することも可能である。
このような管理情報の取得が可能になれば、生産者はその管理情報を今後の栽培計画、出荷計画、価格設定計画、資金計画等に有効に利用することが可能になる。
直売所携帯端末機700へのメール送信も、上記生産者端末機600へのメール送信と同様に行うことができる。このような直売所携帯端末機700を用いる場合は、たとえば、生産者が直売所に納品のために来た際に、生産者端末機600を持ち合わせていない時は、店員に頼んで自己の管理情報を直売所携帯端末機700で見せてもらうことができる。また、店員は直売所の在庫状況を直売所携帯端末機700で確認し、各生産者に追加納品や出荷調整などを連絡することができる。
生産者が自分の管理情報を他人に開示されることに同意している場合は、他人は自分の生産者端末機600で自分以外の生産者の管理情報を知ることも可能である。これにより、自分の出荷計画、価格設定計画またはその調整等に有効に利用することが可能になる。
4.0 販売管理システムの第3の実施形態
図20は、本発明のさらに他の実施形態に係る販売管理システムCを示すブロック図である。この販売管理システムCは、図1の販売管理システムAに券売機1000が加えられたものである。
4.1 券売機
券売機1000は、直売所内又は外に設けられた飲食店等において、客が商品(調理メニュー)に対応する引換券を購入するために設置される。ただし、この券売機1000は、主として通常の券売機と同様に、直売所が販売している食材以外の食材(非直売品)を用いた調理品や加工食品(商品)を客が購入するための引換券を発行するほか、直売所が販売している食材(直売品)を用いた調理品や加工食品(商品)を客が購入するための引換券を併せて発行可能なものである。
図21に示すように、券売機1000の正面上部には、入力用タッチパネル1001が設けられている。タッチパネル1001には客が商品購入のため操作を行う画面が表示される。客はタッチパネル1001に表示されている商品の絵やボタン等を指でタッチすることで、所望の商品の引換券の発行を求めることができる。すなわち、タッチパネル1001は、発券対象商品を選択する選択手段である。
券売機1000のタッチパネル1001の下側には、紙幣挿入口1002、紙幣返却口1003、硬貨投入口1004、硬貨返却口1005、取出口1006、釣銭返却レバー1007、呼出ボタン1008等が設けられている。これらの機能は、周知の券売機のそれと同じであるので、詳細な説明は割愛する。ただし、取出口1006は、排出される引換券やラベルを取り出す取出口であり、取出口1006からは引換券の他、後述するテイクアウトラベルなどが排出される。なお、前記テイクアウトラベルのラベル発行は、券売機1000が発行することに限らず、たとえば、券売機1000にラベルプリンタ200を通信回線を介して接続(有線接続または無線接続)し発行させるようにしてもよい。なお、このような接続を行った場合、券売機1000の取出口1006からは引換券が発揮宇されると同時にラベルプリンタ200から前記テイクアウトラベルを発行するようにしてもよい。また、券売機1000の取出口1006が券取出口とラベル取出口に分かれており引換券とテイクアウトラベルとに分けて発行される機構であってもよい。
図22は券売機1000のシステム構成の一例を示す図である。同図に示す券売機1000は、CPU1011、フラッシュメモリ1012、RAM1013、タッチパネル1014(1001と同一物。)、操作キー部1015、通信部1016、発券指示手段1017、発券手段1018、ラベル発行指示手段1019、ラベル発行手段1020、紙幣処理部1021、硬貨処理部1022を備えている。
CPU1011は券売機1000の処理動作全体を制御する制御手段である。RAM1013は補助記憶装置に該当するものであり、CPU1011が演算処理を実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM1013には1回の入金に応じた入金金額、現在の残高などのデータを記憶する一時記憶エリアが設定される。さらに、RAM1013には商品ファイルが記憶されている。図23はRAM1013に記憶される商品ファイルの一例を示す図である。同図に示すように商品ファイルは、各商品の商品コード(商品識別情報)、商品名、価格、テイクアウト(持ち帰り)の可否(○X)等の各種商品情報からなっている。
フラッシュメモリ1012は主記憶装置に該当するものであり、CPU1011が実行するプログラムの他、CPU1011が演算処理に際して利用する各種の設定データ等が記憶されている。なお、フラッシュメモリ1012に代えて、たとえばハードディスク等の他の記憶装置を用いても良い。
タッチパネル1014はCPU1011の制御によって所定の画面を表示する。また、CPU1011はタッチパネル1014に対して行われた操作に応じて出力される操作信号に基づき、所定の制御処理を実行する。操作キー部1015はタッチパネル1014と同様に入力用のキー操作部であり、図22との対応では釣銭返却レバー1007および呼出ボタン1008に該当する。CPU1011は操作キー部1015(釣銭返却レバー1007、呼出ボタン1008)に対して行われた操作に応じて、釣銭の返却や店員呼び出しのための制御処理を実行する。通信部1016は外部との通信を実行する送信手段(又は送受信手段)であり、たとえばネットワークまたは専用回線を経由して管理装置100と通信を行う。通信回線は有線、無線を問わない。
発券指示手段1017は、タッチパネル1014で選択された商品の引換券の発行を制御して指示する手段であり、引換券への印字内容等のデータを発券手段1018に送信する。発券手段1018は、選択された商品についての必要な情報を券用紙に印刷し、印刷した引換券を取出口1006に排出する機構部を備えている。
この券売機1000で発券される引換券で購入できる商品には、非直売品を利用した商品と直売品を利用した商品があり、それぞれの商品に店内で飲食できるイートイン商品と、店外に持ち帰るテイクアウト商品とがある。したがつて、この券売機1000で発券される引換券には、イートイン正規商品用引換券と、テイクアウト正規商品用引換券と、イートイン直売商品用引換券と、テイクアウト直売商品用引換券との4種類ある。そして、店員はテイクアウト商品に所定の表示項目が印刷されたラベル(テイクアウトラベル)を貼らなければならない。
ラベル発行指示手段1019はテイクアウトラベルの発行を制御して指示する手段であり、テイクアウトラベルへの印字内容等のデータをラベル発行手段1020に送信する。ラベル発行手段1020はテイクアウトラベルの用紙に必要な表示項目を印刷し、印刷したテイクアウトラベルを取出口1006に排出する機構部を備えている。
テイクアウトラベルには、下記するように、選択された商品の商品名、消費期限、製造年月日、原材料名等が印刷される。テイクアウトラベルの裏面は接着層となっており、その接着層に台紙が貼り付けられているもの(台紙付き)や貼り付けられていないもの(台紙レス)がある。
紙幣処理部1021および硬貨処理部1022の構成および作用は、周知の券売機のそれと同じであるので、詳細な説明は割愛する。
続いて、券売機1000による引換券および/またはテイクアウトラベルの発行処理について説明する。図24は、券売機1000が実行する発行処理の一例を示すフローチャートである。同図に示される処理は、CPU1011がフラッシュメモリ1012に記憶されているプログラムの実行により実現される。
券売機1000が起動されると、まず表示画面1001のタッチパネル1014に、図25に示されたメニュー画面Gが表示される(S221)。メニュー画面Gには、各種商品の商品名および価格等が表示されている。商品を表示している部分を指でタッチすることで、その商品を選択することができる。
メニュー画面Gの上部には、「おすすめメニュー」のほか「トッピング」「サイドメニュー」「ドリンク」などの文字が書かれた複数のタグ(図示省略)が設けられ、いずれかのタグをタッチすることで、その文字に対応する商品を表示する画面(G1〜G4:図示省略)が表示される。図25のG1は「おすすめメニュー」に対応する画面である。
メニュー画面Gの下部には、投入金額と残額を表示する金額表示欄G5と、釣銭を求める釣銭ボタンG6とが設けられている。この例の場合は、釣銭ボタンG6をタッチ(または図22に示す釣銭返却レバー1007を操作)すると、釣銭が排出された後、一連の発券動作が終了するように構成されている。メニュー画面Gの右側部分には、上から、テイクアウトを希望する場合にタッチされるテイクアウトボタンG7と、選択した商品と価格を表示する選択商品一覧G8と、取消しボタンG9とが設けられている。
テイクアウトボタンG7は、商品がテイクアウト商品であることを宣言する宣言手段である。取消しボタンG9は、たとえば下記するように、テイクアウトボタンG7をタッチしてテイクアウト商品のみを表示した画面を元の通常の画面に戻す際などに使用される。
券売機1000が起動(スタート)された後は、上記のように表示画面1001にメニュー画面G1が表示され(S221)、次にテイクアウトボタンG7がタッチされたか否かを監視する(S222)。S222においてテイクアウトボタンG7がタッチされない場合(Nの場合)は、次にいずれかの商品ボタンがタッチされたか否かを監視する(S223)。S223において所定時間内に商品ボタンがタッチされない場合(Nの場合)は、S222に戻る。S223において所定時間内に商品ボタンがタッチされた場合(Yの場合)は、選択された商品ボタンに対する支払いが完了したか否かを判断する(S224)。
所定時間内に支払いが完了しない場合(S224でNの場合)は、取消ボタンG9がタッチされたか否かを視る(S225)。S225において取消ボタンG9がタッチされた時はS222に戻る。S225において取消ボタンG9がタッチされないときは、S226においてS224の判断時期から所定時間経過したか否かを判断し、Nの場合は、S225に戻る。したがって、所定時間経過前に取消ボタンG9がタッチされると、S222に戻る。しかし、S226において所定時間経過したときは、処理を終了する(エンド)。S224において支払いが完了した場合(S224でYの場合)は、選択された商品ボタンに対応する引換券を発行する。
S222においてテイクアウトボタンG7がタッチされた場合(Yの場合)は、表示画面1001にテイクアウト商品の商品ボタンのみが表示される(S228)。すなわち、テイクアウトボタンG7がタッチされた場合は、CPU1011はメニュー画面G1に表示されている商品の内、テイクアウト商品のみを表示する。たとえば、「餃子」、「チャーハン」、「おにぎり」、「焼きリンゴ」「蒸しトオモロコシ」、「アップルパイ」、「オニオンスープ」、「オレンジジュース」、「野菜サラダ」、「生野菜」等の表示欄のみを明るく表示し、他の商品の表示欄を暗く表示する。他の商品の表示をしないようにしてもよい。
その後、表示された商品ボタンのいずれかがタッチされたか否かを視て(S229)、商品ボタンが所定時間内にタッチされない場合(Nの場合)は、取消ボタンG9がタッチされたか否かを視る(S2210)。S2210において取消ボタンG9がタッチされた時(S2210においてYの時)は、S222に戻る。S2210において取消ボタンG9がタッチされないときは、S2211においてS224の判断時期から所定時間経過したか否かを判断する。S2211において所定時間経過したときは、処理を終了する(エンド)。
一方、S229において商品ボタンのいずれかがタッチされた場合は、選択された商品ボタンに対する支払いが完了したか否かを判断する(S2212)。そして、支払いが完了したと判断した場合(S2212でYの場合)は、選択された商品がテイクアウト正規商品またはテイクアウト直売商品(両者をテイクアウト商品という。)か否かを判断する(S2213)。券売機1000で販売対象となるテイクアウト商品については、イートイン正規商品およびイートイン直売商品(両者をイートイン商品という。)と識別可能な商品コードが図23の商品ファイルに登録されている。直売商品については、その直売商品の生産者の生産者コードも併せて登録されることが望ましい。S2213でテイクアウト商品であると判断した場合(S2213でNの場合)は、選択された商品に対してS2215においてテイクアウトラベルの発行を行うとともに、S2217においてその選択された商品に対する引換券を発行する。
その際、CPU1011は、ラベル発行指示手段1019にその商品のテイクアウトラベルを発行するように指示する。そしてラベル発行指示手段1019は、上記商品のテイクアウトラベルを発行するようラベル発行手段1020に指示を出し、テイクアウトラベルを発行させる。
S2213においてテイクアウト商品であると判断された時は、券売機1000のCPU1011は、通信部1016を介して管理装置100からその選択されたテイクアウト商品に関する商品情報を取得し(S2214)、S2215においてその商品情報を印刷したテイクアウトラベルを発行するとともに、S2217においてその選択された商品に対する引換券を発行する。また、券売機1000は、イートイン直売商品またはテイクアウト直売商品に対応するテイクアウトラベルの発行を終了したときは、ラベルを1枚発行するたびに、その直売商品に関する商品情報および売上情報を管理装置100に送信する。したがって、管理装置100は券売機1000で売れた各直売商品の在庫状況、売上情報などを生産者別に収集して管理することができる。その場合、管理装置100は直売所のPOS端末機300から送信されてきた情報と券売機1000から送信されてきた情報と、生産者ごとに品目別に集計してもよいし、同じ生産者については両方の情報を集合して品目別に集計してもよい。前者の場合は、POS端末機300と券売機1000の在庫状況や売行き状況等を知ることができる。また、後者の場合は、生産者の全体的な在庫状況や売行き状況等を知ることができる。
テイクアウト商品については、その商品のテイクアウトラベルに、商品名、製造年月日、消費期限、価格、産地名等の項目が印刷される。テイクアウト商品がテイクアウト直売商品である場合の印刷項目は、その商品の商品コードを用いて管理装置100から商品情報を取得してテイクアウトラベルの印刷に利用することが可能である。
上記のように、テイクアウト商品を選択しない場合は引換券のみが発行され、テイクアウト商品を選択した場合はテイクアウトラベルと引換券とが発行される。なお、選択された商品がテイクアウト商品である場合は、引換券を発行せずにテイクアウトラベルのみを発行するようにしてもよい。この場合は、テイクアウトラベルは台紙に仮着された状態で発行し、その発行されたテイクアウトラベルを店員に見せて、対象商品を受け取るようにしてもよい。
以上に説明したように、券売機1000は客が所望する商品を選択し、その商品が持ち帰り商品であることが宣言されると、選択された商品の引換券を発行するとともに、その商品に貼付するテイクアウトラベルを自動的に発行する。そして、客は、取出口1006から引換券とテイクアウトラベルを取り出し、その引換券とテイクアウトラベルを店員に渡す。店員は、引換券と共に手渡されるテイクアウトラベルによって、客に渡されるべき商品はテイクアウト商品であることを認識することができる。したがって、客は店員に対してテイクアウトの申し出を行う必要はない。そして商品が出来上がったら、店員は、このテイクアウトラベルをその商品に貼付してから客に与える。客自身が商品にテイクアウトラベルを貼付するように運用しても良い。
なお、テイクアウトラベルのみを発行するようにした場合には、客は店員に対して発行されたテイクアウトラベルを手渡し、店員は、受け取ったテイクアウトラベルのバーコードをキッチン端末機または飲食店のPOS端末機のバーコードリーダで読み取り、そのバーコードの読み取りにより商品を客に手渡すことを宣言するようにしてもよい。そして、店員はテイクアウトラベルを台紙より剥がし、商品に貼付してから客に手渡すようにしてもよい。
飲食店のPOS端末機でテイクアウトラベルのバーコードを読み取らせる場合は、券売機1000では会計処理を行わずにテイクアウトラベルの発行のみを行い、飲食店のPOS端末機で会計処理を行なうようにしてもよい。したがって、忙しい時間帯や繁忙期等においても、テイクアウト商品に対してテイクアウトラベルを発行し忘れることを確実に防止でき、商品にテイクアウトラベルを貼付することができる。
上記処理フローによれば、メニュー画面G1に表示されたテイクアウトボタンG7をタッチすると共に、いずれかの商品ボタンをタッチした時点で、ラベル発行指示手段1019によってテイクアウトラベルの発行指示が行われる。このように選択された商品の代金が決済された時点でテイクアウトラベルを発行するように構成した場合は、客からの口頭による宣言がなくても、引換券とテイクアウトラベルを店員に提出することで、選択された商品が持ち帰り商品であることを店員に認識させることができ、より確実に持ち帰り商品へのラベル貼り忘れを防止できる。
図23の商品ファイルに、直売商品についてその直売商品の生産者の生産者コードも併せて登録されている場合は、テイクアウトボタンG7をタッチした後、直売商品が選択され、引換券とテイクアウトラベルの一方または双方が発行された場合に、券売機1000からその直売商品の生産者コードと商品コードを管理装置100に送信するようにした場合は、券売機1000が設置されている飲食店における直売商品の消費状況を、管理装置100や生産者端末機600において把握することが可能である。生産者は把握した消費状況を直売商品用の農産物の栽培計画、出荷計画等に活用することができる。
以上の説明においては、券売機1000がイートイン直売商品またはテイクアウト直売商品に対応するテイクアウトラベルの発行を終了したときは、ラベルを1枚発行するたびに、その直売商品に関する商品情報および売上情報を管理装置100に送信するようにしたが、次に説明するように、券売機1000で発生した直売商品に関する商品情報および売上情報をPOS端末機300に送信し、その後、最終的に管理装置100に送信するようにしてもよい。
なお、軽減税率などによりテイクアウトとそれ以外(イートイン)で税率が異なる場合にも対応ができるようになっていることは言うまでもないことであり、テイクアウトとそれ以外(イートイン)との税率に応じて販売価格が異なることになる。よって、テイクアウトとそれ以外(イートイン)とのそれぞれに税率が予め設定されており、商品(品目)は同一であるがテイクアウトとそれ以外(イートイン)との税率によって販売価格が各々選択された後に自動的に販売価格が算出されるように制御されることになる。また、軽減税率において個数により税率が変わる場合などにおいては、テイクアウトおよびイートインに替えて、所定の個数を上回るか、または、下回るかにおいて商品(品目)を区分し選択させるようにし、各々の税率に基づいて価格を計算させるようにしてもよい。
すなわち、(1)券売機1000は、発券した券情報と生産者情報とを含め直売所のPOS端末機300に送信する。(2)POS端末機300は、券売機1000から送信されてきた券情報および生産者情報と、POS端末機300に先に入力された農産物情報とを照合し、一致する場合にはその情報の登録を行い、売上げを計上する。(3)POS端末機300での照合は、コード情報、また、POSレジスタにおいて一意の番号を置数入力後にプリセットボタン押下するごとに一意の番号を照合するなどにより、入力されたコードを照合する。または、POS端末機300のスキャナで券面のバーコードを読み取る。(4)券売機1000から送信された券情報を受け取ったPOS端末機300は、受信した券情報に基づいて表示部(画面)にプリセットボタンを生成し表示する。なお、前記プリセットボタンが押下された後、券面のバーコードを読み取る旨を表示し、バーコードとの照合が正しく行われ、物品の受け渡し処理が完了すると、プリセットボタンを表示部(画面)より消去する。(5)POS端末機300は、売上げを計上した生産者情報と農産物情報を管理装置100に送信する。管理装置100は、券売機1000で発生し、POS端末機300を経由して送信されてきた売上げ情報と、元来、POS端末機300で発生してPOS端末機300から送信されてきた売上げ情報とを区別して管理する。この売上げ情報の区別管理により、生産者の携帯端末機に売上げ情報を送信して報告する際に、直売所での売上と券売機1000での売上を区別して表示することが可能である。
なお、上記券売機1000においては、ラベル発行手段1020を券売機1000の中に設けたが、ラベル発行手段1020は券売機1000の外に設置しても良い。
[付記I]
なお本発明は、直売所における各生産者の売上状況および在庫状況の把握ができるとともに、直近の栽培計画、出荷計画等に有効活用することができる販売管理システムを提供することを目的の一つとすることもできる。
また、本発明は、生産者が農薬管理を適切に行うことができる販売管理システムを提供することを目的の一つとすることもできる。
(付記1)本発明の一態様は、ラベルプリンタとPOS端末機と管理装置とをネットワークにより接続してなる販売管理システムにおいて、前記ラベルプリンタは、生産者による操作に基づいて、予め登録されている生産者ファイルおよび商品ファイルを用いて、生産者コード、生産者名、商品コード、商品名、産地名、出荷日、消費期限、内容量、税込価格等および同内容のバーコードが印刷された商品ラベルを発行するラベル発行手段と、その商品ラベルに印刷されたラベル情報を入荷情報として前記管理装置に送信する送信手段とを有し、前記POS端末機は、前記商品ラベルのバーコードを読み取り、前記税込価格に基づき精算処理をする手段と、前記商品ラベルから読み取ったラベル情報に前記精算処理の結果を加えて売上情報として前記管理装置に送信する送信手段とを有し、前記管理装置は、前記ラベルプリンタから受信した入荷情報と前記POS端末機から受信した売上情報を生産者別に記憶する手段と、その記憶された入荷情報と売上情報に基づいて生産者別の在庫情報および精算情報を生成して、在庫管理及び精算管理を行う管理手段とを有するものであることを特徴とする販売管理システムである。
上記構成によれば、直売所における各生産者の売上状況および在庫状況の把握ができるとともに、直近の栽培計画、出荷計画等に有効に活用することができる販売管理システムを提供することができる。
(付記2)本発明の一態様は、ラベルプリンタとPOS端末機と管理装置とメール配信サーバとをネットワークにより接続してなる販売管理システムにおいて、前記ラベルプリンタは、生産者による操作に基づいて、予め登録されている生産者ファイルおよび商品ファイルを用いて、生産者コード、生産者名、商品コード、商品名、産地名、出荷日、消費期限、内容量、税込価格等および同内容のバーコードが印刷された商品ラベルを発行するラベル発行手段と、その商品ラベルに印刷されたラベル情報を入荷情報として前記管理装置に送信する送信手段とを有するものであり、前記POS端末機は、前記商品ラベルのバーコードを読み取り、前記税込価格に基づき精算処理をする手段と、前記商品ラベルから読み取ったラベル情報に前記精算処理の結果を加えて売上情報として前記管理装置に送信する送信手段とを有するものであり、前記管理装置は、前記ラベルプリンタから受信した入荷情報と前記POS端末機から受信した売上情報を生産者別に記憶する手段と、その記憶された入荷情報と売上情報に基づいて生産者別の在庫情報および精算情報等の管理情報を生成して、在庫管理及び精算管理等を行う管理手段とを有するものであり、前記メール配信サーバは、生産者メールアドレスを登録した記憶手段と、前記生産者メールアドレスに基づいてメール送信先を抽出するメール送信先抽出手段と、前記管理装置から管理情報を前記メール配信サーバに送信させる管理情報送信要求手段と、前記管理装置から受信した生産者別の前記管理情報を用いてメールを生成するメール生成手段と、その生成されたメールを前記抽出したメール送信先に送信するメール送信手段とを有するものであることを特徴とする販売管理システムである。
上記構成によれば、直売所における各生産者の売上状況および在庫状況の把握ができるとともに、直近の栽培計画、出荷計画等に有効に活用することができる
(付記3)上記販売管理システムにおいて、定期的にまたは所定の時期に、メール送信先抽出手段は生産者メールアドレスからメール送信先を順次抽出し、メール生成手段は前記生産者メールアドレスに含まれる生産者コードに係る管理情報を用いてメールを生成し、メール送信手段は前記抽出したメール送信先に前記生成されたメールを送信することを特徴とする販売管理システムである。
上記構成によれば、各生産者がほぼ同時刻に直売所における売上状況および在庫状況をメールにより把握できるとともに、直近の栽培計画、出荷計画等に有効に活用することができる。
(付記4)上記販売管理システムにおいて、メール送信先抽出手段は生産者メールアドレスに登録されている生産者の生産者端末機からアクセスされた時に、前記生産者メールアドレスから前記生産者端末機のIDに対応するメール送信先を抽出し、メール生成手段は前記生産者メールアドレスに含まれる生産者コードに係る管理情報を用いてメールを生成し、メール送信手段は前記抽出したメール送信先に前記生成されたメールを送信することを特徴とする販売管理システムである。
上記構成によれば、各生産者が個々に直売所における売上状況および在庫状況をメールにより把握できるとともに、直近の栽培計画、出荷計画等に有効に活用することができる。
(付記5)上記販売管理システムにおいて、前記POS端末機は、生産者が農薬を購入する時にその生産者の生産者コードを入力する手段を有し、前記POS端末機の前記送信手段は前記農薬の容器に貼られているラベルから読み取った農薬情報を含むラベル情報に前記精算処理の結果を加えて売上情報として前記管理装置に送信するものであり、前記管理装置は、送信されてきた農薬情報を記録し、かつ、履歴情報を生成して、農薬の在庫管理および使用量管理などの農薬管理をも行うことを特徴とする販売管理システムである。
上記構成によれば、農薬管理を適切に行うことができる。
[付記II]
本発明は、情報処理装置に種類の異なる複数の情報を、極力少ない操作で入力できる入力装置を提供することを第1の目的とする。また、操作に不慣れな利用者、操作に慣れた利用者のいずれも、極力少ない操作で円滑にラベル発行を行うことができるラベルプリンタを提供することを第2の目的とする。
また、本発明は、生産者毎に異なる農産物の納品態様(包装態様)に応じたラベルの発行と、そのラベルの発行コストの低減が可能で、ラベルの発行忘れが防止されるラベルプリンタを提供することを第3の目的とする。
また、本発明は、消費者が安心して農産物を購入できるようにすることができるラベルプリンタを提供することを第4の目的とする。
また、本発明は、生産者が生産する農産物を適切に取り扱うことができる販売管理システムを提供することを第5の目的とする。
本発明に係る入力装置は、上記第1の目的を達成するため、選択的操作または一義的操作の何れか一方の操作によって所定の情報を入力する第1の入力手段と、前記第一の入力手段による操作とは異なる他方の操作によって所定の情報を入力する第2の入力手段と、前記それぞれの入力手段で入力された所定の情報を表示部の所定領域に表示する表示手段と、前記第1の入力手段、第2の入力手段、表示手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記表示手段の所定領域に、前記第1の入力手段によって入力された所定の情報を表示し、前記第2の入力手段で所定の情報が入力されると、前記表示手段の所定領域内に前記第2の入力手段で入力された所定の情報を表示する領域を生成することを特徴とする。
これによれば、第1の入力手段により入力された所定の情報を表示する領域内に第2の入力手段よって入力された所定の情報を表示する領域を生成し表示するようにしたので、第1の入力手段と第2の入力手段のいずれからも入力が可能であることを認識でき、操作者は一つの表示画面上の特定の領域を見れば何れの入力手段で入力がなされたかを理解することが容易であるため、操作者はその時の状況などに応じて入力手段を選択して入力することができ、迅速に情報の入力を行うことができる。
また、本発明は、上記第2の目的を達成するため、ロール状に巻回されたラベル用紙を繰り出し、その繰り出されたラベル用紙に所定の情報を印字し、枚葉状のラベルにして発行するラベルプリンタにおいて、上記入力装置が組み込まれており、前記第1の入力手段および前記第2の入力手段により入力される所定の情報は、前記ラベルに印字する印字項目毎の印字情報であり、前記制御手段は、印字項目が第1の入力手段より入力される印字項目である場合は、前記表示部の表示態様を変更し、前記第1の入力手段より入力される印字項目に対応する複数の印字情報を前記表示部に選択可能に表示し、前記印字項目が第2の入力手段により入力される印字項目である場合は、前記表示部の表示態様を維持しつつ該表示部の一部にその印字項目に対応する印字情報を入力可能に表示させることを特徴とする。
これによれば、ラベルプリンタにおいてラベルの印字項目を入力する際に、入力画面の表示切換回数を少なくすることができる。したがって、ラベル発行の能率が向上する。
また、印字項目が第1の入力手段から入力される印字項目である場合は、表示画面に複数の印字情報を選択可能に表示させ、印字項目が第2の入力手段から入力される印字項目である場合は、表示画面に第2の入力手段より入力される印字項目と印字項目毎の印字情報とを表示させるようにしたので、慣れた利用者はもちろん、不慣れな利用者であっても生産者名や商品名などの項目設定が容易であるため、ラベル発行を速やかに行うことができる。
上記ラベルプリンタにおいて、前記制御手段は、前記印字項目が第1の入力手段により入力された項目である場合、前記複数の印字情報から選択された印字情報を前記表示部の所定領域に表示し、第1の入力手段による入力が完了する前に第2の入力手段により入力がなされた場合、前記第1の入力手段が表示する前記表示部の所定領域に前記第2の入力手段で入力された印字情報を表示させることが好ましい。
これによれば、第1の入力手段による入力が完了する前に第2の入力手段により入力がなされた場合は、第1の入力手段が表示する表示画面の所定領域に第2の入力手段で入力された情報を表示させるので、生産者の操作に応じて入力画面が変えられるため、不慣れな利用者および慣れた利用者のいずれも生産者や商品などを速やかに特定することができ、ラベル発行を速やかに行うことができる。
また、前記制御手段は、印字情報が第1の入力手段により入力されたか、第2の入力手段により入力されたかを判定し、その判定結果に基づき印字情報を特定するものであることが望ましい。
これによれば、制御手段は、画面に表示させた印字情報を選択させる表示状態において第1の入力手段から入力された情報であるか、第2の入力手段から入力された情報であるかを判定し、その判定結果に基づいて印字情報を特定するので、利用者が操作に不慣れな者、慣れた者のいずれであっても印字項目の設定が容易であり、速やかに設定することができる。
上記ラベルプリンタにおいて、前記制御手段は、第1の入力手段または第2の入力手段から入力された印字情報に基づいて印字発行されるラベルのイメージ画像を印字項目毎の印字情報とともに表示画面に表示させるものであることが望ましい。
これによれば、制御手段は、入力手段で受け付けた印字情報に基づいて印字発行されるラベルのイメージ画像を印字項目毎の印字情報とともに表示画面に表示させるので、実際のラベルと同様のイメージを見て正しく設定されているかを目視確認しながら印字項目の設定が行える。したがって、安心して設定を行うことができ、万一、設定ミスなどをしたときは、早期に目視で発見することができる。
また、本発明は、第3の目的を達成するため、上記ラベルプリンタにおいて、農産物を生産する生産者を特定する情報と、前記農産物の包装態様に応じたリサイクルマークとを記憶し、前記制御手段は、前記生産者を前記表示部に選択可能に表示させ、前記生産者が選択された後、農産物が特定されると、前記農産物の包装態様に応じたリサイクルマークを前記表示部に選択可能に表示させ、選択されたリサイクルマークを前記印字情報に加えることを特徴とする。
これによれば、生産者が納品する農産物の納品態様(包装態様)によって環境保護ラベルの貼付が不要である場合や環境保護ラベルを貼付しなければならない場合など生産者によって異なる場合があったとしても、生産者毎の農産物に対して生産者の納品態様(包装態様または包装形態)に応じてリサイクルマークを正しくラベルに印刷することができ、1枚のラベルにリサイクルマークを含めて印刷できるようにしたので、環境保護ラベルの発行コストの増額が抑えられ、貼付の手間がかからず、環境保護ラベルの貼付の失念が防止される。
また、本発明は、第4の目的を達成するため、上記ラベルプリンタにおいて、生産者が生産する農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記農産物の農薬残留を判定するための基準日数または基準量とを記憶し、前記制御手段は、前記生産者が生産した農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記基準日数または基準量とに基づいてラベルの発行を禁止する制御を行うことを特徴とする。
これによれば、納品される農産物に農薬が残留しているか否かを判定しラベル発行の可否を行い、農薬が残留している可能性がある農産物のラベルを発行しないようにしたので、生産者は農産物を納品することができないため、消費者が安心して農産物を購入することができる。
また、本発明は、第5の目的を達成するため、第2の目的から第4の目的を達成するためのラベルプリンタとPOS端末機と管理装置とをネットワークにより接続してなる販売管理システムにおいて、前記POS端末機または前記管理装置は、生産者が生産する農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記農産物の農薬残留を判定するための基準日数または基準量とを記憶し、前記POS端末機は、生産者が生産した農産物を登録し、該登録した農産物に対応する前記生産者が生産した農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記基準日数または基準量とに基づいて、前記登録した農産物の販売を禁止する制御を行うことを特徴とする。
これによれば、生産者が生産する農産物を適切に取り扱うことができる。
[付記III]
選択的操作または一義的操作の何れか一方の操作によって所定の情報を入力する第1の入力手段と、前記第一の入力手段による操作とは異なる他方の操作によって所定の情報を入力する第2の入力手段と、前記それぞれの入力手段で入力された所定の情報を表示部の所定領域に表示する表示手段と、前記第1の入力手段、第2の入力手段、表示手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記表示手段により表示部の所定領域に、前記第1の入力手段によって入力された所定の情報を表示し、前記第2の入力手段で所定の情報が入力されると、前記表示手段の所定領域内に前記第2の入力手段で入力された所定の情報を表示する領域を生成することを特徴とする入力装置。
ロール状に巻回されたラベル用紙を繰り出し、その繰り出されたラベル用紙に所定の情報を印字し、枚葉状のラベルにして発行するラベルプリンタにおいて、上記に記載の入力装置が組み込まれており、前記第1の入力手段および前記第2の入力手段により入力される所定の情報は、前記ラベルに印字する印字項目毎の印字情報であり、前記制御手段は、印字項目が第1の入力手段より入力される印字項目である場合は、前記表示部の表示態様を変更し、前記第1の入力手段より入力される印字項目に対応する複数の印字情報を前記表示部に選択可能に表示し、前記印字項目が第2の入力手段により入力される印字項目である場合は、前記表示部の表示態様を維持しつつ該表示部の一部にその印字項目に対応する印字情報を入力可能に表示させることを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタにおいて、前記制御手段は、前記印字項目が第1の入力手段により入力された項目である場合は、前記複数の印字情報から選択された印字情報を前記表示部の所定領域に表示し、第1の入力手段による入力が完了する前に第2の入力手段により入力がなされた場合は、前記第1の入力手段が表示する前記表示部の所定領域に前記第2の入力手段で入力された印字情報を表示させることを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタのいずれかにおいて、前記制御手段は、前記印字情報が第1の入力手段により入力されたか、第2の入力手段により入力されたかを判定し、その判定結果に基づき前記印字情報を特定することを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタのいずれかにおいて、前記制御手段は、第1の入力手段または第2の入力手段で受け付けた印字情報に基づいて印字発行される前記ラベルのイメージ画像を前記印字項目毎の印字情報とともに前記表示画面に表示させることを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタのいずれかにおいて、農産物を生産する生産者を特定する情報と、前記農産物の包装態様に応じたリサイクルマークとを記憶し、前記制御手段は、前記生産者を前記表示部に選択可能に表示させ、前記生産者が選択された後、農産物が特定されると、前記農産物の包装態様に応じたリサイクルマークを前記表示部に選択可能に表示させ、選択されたリサイクルマークを前記印字情報に加えることを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタのいずれかにおいて、生産者が生産する農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記農産物の農薬残留を判定するための基準日数または基準量とを記憶し、前記制御手段は、前記生産者が生産した農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記基準日数または基準量とに基づいてラベルの発行を禁止する制御を行うことを特徴とするラベルプリンタ。
上記に記載のラベルプリンタのいずれかとPOS端末機と管理装置とをネットワークにより接続してなる販売管理システムにおいて、前記POS端末機または前記管理装置は、生産者が生産する農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記農産物の農薬残留を判定するための基準日数または基準量とを記憶し、前記POS端末機は、生産者が生産した農産物を登録し、該登録した農産物に対応する前記生産者が生産した農産物に用いた農薬の使用日または使用量と、前記基準日数または基準量とに基づいて、前記登録した農産物の販売を禁止する制御を行うことを特徴とする販売管理システム。