JP2021067343A - 撓み噛合い式歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外歯歯車の軸方向の移動を規制でき、かつ、この規制のために外歯歯車に摩擦が生じることを抑制できる撓み噛合い式歯車装置を提供する。【解決手段】撓み噛合い式歯車装置(1)は、起振体(10A)と、起振体の外周に配置され起振体の回転により撓み変形される外歯歯車(12)と、外歯歯車と噛み合う第1内歯歯車22gと、第1内歯歯車の軸方向における一方に配置され、外歯歯車と噛み合う第2内歯歯車(23g)と、外歯歯車(12)と起振体(10A)との間に軸方向の移動を規制された状態で配置される起振体軸受(15A、15B)を備える。そして、外歯歯車(12)は、内周に凸部(12a)を有し、凸部(12a)が起振体軸受(15A、15B)と係合することで外歯歯車の軸方向の移動が規制される。【選択図】図1

Description

本発明は、撓み噛合い式歯車装置に関する。
起振体の回転により撓み変形する外歯歯車と、外歯歯車と噛み合う第1内歯歯車及び第2内歯歯車とを備える撓み噛合い式歯車装置がある。第1内歯歯車と第2内歯歯車とは軸方向に並んで配置される。このような撓み噛合い式歯車装置においては、第1内歯歯車と第2内歯歯車とから異なる方向のトルクが外歯歯車に加わることで、外歯歯車にねじりが生じ、外歯歯車にスラスト力が働く。
特許文献1には、外歯歯車、第1内歯歯車及び第2内歯歯車を備える撓み噛合い式歯車装置において、外歯歯車の軸方向の両側に、外歯歯車の軸方向の移動を規制する規制部材を配置した構成が示されている。
特開2019−105314号公報
特許文献1のように、外歯歯車の軸方向の移動を規制部材により規制したのでは、外歯歯車と規制部材との間に周方向の摩擦が生じるという課題がある。
本発明は、外歯歯車の軸方向の移動を規制でき、かつ、この規制のために外歯歯車に摩擦が生じることを抑制できる撓み噛合い式歯車装置を提供することを目的とする。
本発明は、
起振体と、
前記起振体の外周に配置され前記起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、
前記外歯歯車と噛み合う第1内歯歯車と、
前記第1内歯歯車の軸方向における一方に配置され、前記外歯歯車と噛み合う第2内歯歯車と
を備えた撓み噛合い式歯車装置であって、
前記外歯歯車と前記起振体との間に軸方向の移動を規制された状態で配置される起振体軸受を更に備え、
前記外歯歯車は、内周に凸部を有し、
前記凸部が前記起振体軸受と係合することで前記外歯歯車の軸方向の移動が規制される、
撓み噛合い式歯車装置である。
本発明に係る撓み噛合い式歯車装置によれば、外歯歯車の軸方向の移動を規制でき、かつ、この規制のために外歯歯車に摩擦が生じることを抑制できる。
本発明の実施形態の撓み噛合い式歯車装置を示す断面図である。 図1の一部を示す拡大図である。 外歯歯車を示す図であり、(A)は軸方向から見た図、(B)はそのA−A線断面図である。 外歯歯車と起振体軸受との短軸位置における隙間を説明する図である。 外歯歯車の凸部の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<基本構成>
図1は、本発明の実施形態の撓み噛合い式歯車装置を示す断面図である。図2は、図1の一部を示す拡大図である。本明細書では、回転軸O1に沿った方向を軸方向、回転軸O1から垂直な方向を径方向、回転軸O1を中心とする回転方向を周方向と定義する。
本発明に係る撓み噛合い式歯車装置1は、図1に示すように、起振体軸10、起振体軸10により撓み変形される外歯歯車12、外歯歯車12と噛み合う第1内歯歯車22g及び第2内歯歯車23g、並びに、起振体軸受15A、15Bを備える。さらに、撓み噛合い式歯車装置1は、第1ケーシング22、第2内歯歯車23gを有する第2歯車部材23、第2ケーシング24、第1カバー26、第2カバー27、軸受31、32、主軸受33を備える。
起振体軸10は、中空軸状であり、回転軸O1に垂直な断面の外形が楕円状である起振体10Aと、起振体10Aの軸方向の両側に設けられ回転軸O1に垂直な断面の外形が円形である軸部10B、10Cとを有する。楕円状は、幾何学的に厳密な楕円である必要はなく、略楕円を含む。起振体軸10は、回転軸O1を中心に回転し、起振体10Aの回転軸O1に垂直な断面の中心は回転軸O1と一致する。
外歯歯車12は、可撓性を有する円筒状の金属であり、外周に歯が設けられている。
起振体軸受(第1起振体軸受に相当)15Aは、起振体10Aと外歯歯車12との間に配置される。起振体軸受15Aは、複数の転動体(コロ)15aと、外輪15bと、複数の転動体15aを保持する保持器15cと、内輪15dとを有する。なお、起振体軸受15Aは、外輪15bを有さず、複数の転動体15aが外歯歯車12の内周面を外周側の軌道面として転動する構成としてもよい。もう一方の起振体軸受(第2起振体軸受に相当)15Bは、起振体軸受15Aと同様である。
2つの起振体軸受15A、15Bは、軸方向に並んで配置される。2つの起振体軸受15A、15Bは、軸方向における外歯歯車12の中央よりも一方の範囲と他方の範囲とに対応した配置、すなわち、上記一方の範囲の内周側と他方の範囲の内周側とにそれぞれ配置されている。
第1内歯歯車22gと第2内歯歯車23gは、一方が、軸方向における外歯歯車12の中央より一方の歯部に噛合し、他方が、軸方向における外歯歯車12の中央よりもう一方の歯部に噛合する。
第1ケーシング22及び第2ケーシング24は、互いに連結されて、第1内歯歯車22g、第2内歯歯車23g及び外歯歯車12の径方向外方を覆う。第1ケーシング22は、内周部の一部に内歯が設けられて第1内歯歯車22gを構成する。
第2歯車部材23は、内周部の一部に歯部が設けられ、この歯部が第2内歯歯車23gを構成する。
主軸受33は、第2内歯歯車部材23と第2ケーシング24との間に配置される。第2ケーシング24は、主軸受33を介して第2内歯歯車部材23を回転自在に支持する。
第1カバー26は、第1ケーシング22と連結され、外歯歯車12と第1内歯歯車22gとの噛合い部、並びに、起振体軸受15Aを、軸方向の一方(反負荷側)から覆う。
第2カバー27は、第2内歯歯車部材23と連結され、外歯歯車12と第2内歯歯車23gとの噛合い部、並びに、起振体軸受15Bを、軸方向の一方(負荷側)から覆う。第2カバー27及び第2内歯歯車部材23は、負荷となる被駆動部材と連結される。軸方向における第2カバー27側を「負荷側」と呼び、逆側を「反負荷側」と呼んでいる。
軸受31は、起振体軸10の反負荷側の軸部10Bと第1カバー26との間に配置される。軸受32は、起振体軸10の負荷側の軸部10Cと第2カバー27との間に配置される。第1カバー26及び第2カバー27は、軸受31、32を介して起振体軸10を回転可能に支持する。
<基本構成の動作説明>
外部から動力が伝達されて起振体軸10が回転すると、起振体10Aの運動が外歯歯車12に伝わる。このとき、外歯歯車12は、起振体10Aの外周面に沿った形状に規制され、軸方向から見て、長軸部分と短軸部分とを有する楕円形状に撓んでいる。さらに、外歯歯車12は、固定された第1内歯歯車22gと長軸部分で噛合っている。このため、外歯歯車12は起振体10Aと同じ回転速度で回転することはなく、外歯歯車12の内側で起振体10Aが相対的に回転する。そして、この相対的な回転に伴って、外歯歯車12は長軸位置と短軸位置とが周方向に移動するように撓み変形する。この変形の周期は、起振体軸10の回転周期に比例する。
外歯歯車12が撓み変形する際、その長軸位置が移動することで、外歯歯車12と第1内歯歯車22gとの噛み合う位置が回転方向に変化する。ここで、外歯歯車12の歯数が100で、第1内歯歯車22gの歯数が102だとすると、噛み合う位置が一周するごとに、外歯歯車12と第1内歯歯車22gとの噛み合う歯がずれていき、これにより外歯歯車12が回転(自転)する。上記の歯数であれば、起振体軸10の回転運動は減速比100:2で減速されて外歯歯車12に伝達される。
一方、外歯歯車12は第2内歯歯車23gとも噛合っているため、起振体軸10の回転によって外歯歯車12と第2内歯歯車23gとの噛み合う位置も回転方向に変化する。ここで、第2内歯歯車23gの歯数と外歯歯車12の歯数とが同数であるとすると、外歯歯車12と第2内歯歯車23gとは相対的に回転せず、外歯歯車12の回転運動が減速比1:1で第2内歯歯車23gへ伝達される。これらによって、起振体軸10の回転運動が減速比100:2で減速されて、第2内歯歯車部材23及び第2カバー27へ伝達され、この回転運動が被駆動部材へ出力される。
<外歯歯車の移動規制構造>
図3は、外歯歯車を示す図であり、(A)は軸方向から見た図、(B)はそのA−A線断面図である。
図2及び図3に示すように、外歯歯車12は、内周に凸部12aを有する。実施形態1において、凸部12aは、周方向において全周連続している。凸部12aは、外歯歯車12の軸方向における一箇所(例えば中央)に配置されている。凸部12aは、外歯歯車12と単一の部材により一体的に形成されている。
起振体軸受15A、15Bは、軸方向の移動が規制されるように起振体10Aに外嵌されている。具体的な一例としては、一方の起振体軸受15Aの内輪15dが起振体軸10の外周段部(内輪規制部材に相当)D1に負荷側から当接している。加えて、他方の起振体軸受15Bの内輪15dが、一方の起振体軸受15Aの内輪15dに負荷側から当接する。さらに、負荷側から起振体軸受15Bの内輪15dにストッパーリング(内輪規制部材に相当)D2が当接している。ストッパーリングD2は、起振体軸10に固定されている。なお、ストッパーリングD2は、起振体軸10に固定されていなくてもよく、例えば、ストッパーリングD2の内周と起振体軸10との径方向の間に隙間が空いていてもよい。これらの構造により、2つの内輪15d、15dの軸方向の移動、すなわち2つの起振体軸受15A、15Bの軸方向の移動が規制されている。なお、外周段部D1の替わりに、ストッパーリングが起振体軸10に設けられていてもよい。また、2つの内輪15d、15dが共に起振体10Aに圧入されることで、軸方向の移動が規制されていてもよい。ストッパーリングとは、Cリング、Eリングなどの止め輪を含む概念である。
一方の起振体軸受15Aの外輪15bと、他方の起振体軸受15Bの外輪15bとの間には、少なくとも外周部に間隙g1(図2を参照)が設けられている。
外歯歯車12の凸部12aは間隙g1に位置する。よって、凸部12aは外輪15b、15bにより軸方向の一方と他方とが遮られ、軸方向の移動が規制される。
外輪15b、15bの間の間隙g1は、凸部12aの軸方向の幅w1よりも大きく、よって、外輪15b、15bと凸部12aとの間には隙間L1、L2が設けられる。外歯歯車12及び凸部12aが、軸方向に僅かに移動すると、各隙間L1、L2の幅が変わるが、2つの隙間L1、L2の合計の幅は変わらない。2つの隙間L1、L2の合計の幅は、撓み噛合い式歯車装置1に静止状態で定格トルク(最大トルク)を加えたときでも、凸部12aが、一方の外輪15bと他方の外輪15bとの両方に接触しない長さに設定されている。すなわち、上記の定格トルクを加えると、外歯歯車12にねじれ変形又は傾斜が生じ、凸部12aの全周分のうち、一部が軸方向の一方に変位し、別部が軸方向の他方に変位する。しかし、上記の隙間L1、L2の幅の設定により、軸方向の一方に最も変位した部分と、他方に最も変位した部分との両方が、一方の外輪15bと他方の外輪15bとに接触して、凸部12aが圧迫されることをが抑制される。
外歯歯車12の反負荷側の一端と、第1カバー26との間には、空間U1(図1を参照)が設けられている。外歯歯車12の負荷側の一端と、第2カバー27との間には、空間U2(図1を参照)が設けられている。外歯歯車12の反負荷側の一端及び負荷側の一端は、上記の空間U1、U2により、撓み噛合い式歯車装置1の運転中、他の部材と接触しない。
図4は、外歯歯車と起振体軸受との短軸位置における隙間を説明する図である。
外歯歯車12は、内周面に起振体10A及び起振体軸受15A、15Bが配置されることで、軸方向から見て、長軸A1と短軸A2とを有する形状(例えば楕円状)に撓み変形する。さらに、外歯歯車12は、長軸A1の部分が第1内歯歯車22g及び第2内歯歯車23gと噛み合うため、短軸A2の部分において、外歯歯車12と起振体軸受15A、15Bとの間に間隙g10、g11が生じる。
外歯歯車12の凸部12aの高さh1(図2を参照)は、間隙g10、g11の各大きさ(径方向の幅)よりも大きい。このような凸部12aの高さh1の設定により、軸方向から見て、長軸A1の位置においても短軸A2の位置においても、凸部12aは外輪15b、15bと重なる。よって、凸部12aと外輪15bとの間で引っ掛かりが生じて撓み噛合い式歯車装置1のスムースな運転が阻害されるといった事態を抑制できる。
<凸部に関わる動作説明>
撓み噛合い式歯車装置1の運転中、外歯歯車12に軸方向の力が加わった場合でも、外歯歯車12の凸部12aが、起振体軸受15A、15Bに係合する。具体的には、凸部12aが2つの外輪15b、15bの一方に接触する。よって、外歯歯車12が大きく軸方向にずれてしまうことが抑制される。凸部12aと、起振体軸受15A、15Bの外輪15b、15bとは、ほぼ同一速度で回転するので、これらの間に周方向の相対運動が生じることがなく、これらの間で大きな摩擦が生じることが抑制される。
さらに、動力が入力される起振体軸10と、動力を出力する第2内歯歯車部材23及び第2カバー27との間にトルクが加わった場合、第1内歯歯車22gと第2内歯歯車23gとの間にトルクが発生するため、外歯歯車12にねじれが生じる。そして、外歯歯車12がねじれ変形すると、凸部12aの周方向における一部の範囲が軸方向の一方に変位し、周方向における他の範囲が軸方向の他方に変形する場合がある。しかしながら、外輪15b、15bと凸部12aとの間の隙間L1、L2の設定により、最大トルクが加わって外歯歯車12のねじれ変形が最大になっても、外輪15b、15bの両方に凸部12aが接触することが抑制される。よって、凸部12aが軸方向の両側から圧迫されて、凸部12aの付け根に大きな応力が生じてしまうといった事態を抑制できる。
また、撓み噛合い式歯車装置1の運転中、外歯歯車12と起振体軸受15A、15Bの外輪15bとの間には、短軸A2の位置において間隙g10、g11が生じる。しかし、凸部12aの高さh1は、軸方向から見て、間隙g10、g11(図4)が生じる短軸A2の位置においても、起振体軸受15A、15B(例えば外輪15b)との重なりが維持される。したがって、外輪15bと凸部12aとの間で引っ掛かりが生じるようなことがなく、撓み噛合い式歯車装置1のスムースな運転が実現される。
以上のように、本実施形態の撓み噛合い式歯車装置1によれば、外歯歯車12が内周に凸部12aを有し、凸部12aが起振体軸受15A、15Bと係合することで、外歯歯車12の軸方向への移動を規制することができる。さらに、凸部12aと起振体軸受15A、15Bとは、回転方向の相対運動が大きくないので、これらの間で回転方向の大きな摩擦が生じることが抑制される。摩擦の抑制により、摩耗粉などの発生を抑えることができる。
さらに、本実施形態の撓み噛合い式歯車装置1によれば、起振体10Aの短軸A2の位置において、軸方向から見て、凸部12aと起振体軸受15A、15Bとが重なるように、凸部12aの高さh1が設定されている。したがって、外歯歯車12の撓み変形により、凸部12aが起振体軸受15A、15Bに対して径方向に変動する際に、凸部12aが起振体軸受15A、15Bに引っ掛かるようなことがなく、スムースな運転を実現できる。
さらに、本実施形態の撓み噛合い式歯車装置1によれば、2つの起振体軸受15A、15Bを備え、凸部12aが2つの起振体軸受15A、15Bとの間に位置する。したがって、撓み噛合い式歯車装置1を組み立てる際に、凸部12aが軸方向に規制される組付けを容易に実現できる。
さらに、本実施形態の撓み噛合い式歯車装置1によれば、トルクが加わっていないときに、凸部12aと起振体軸受15A、15Bとの間に軸方向に広がる隙間L1、L2(図2)を有する。したがって、トルクが加わって、外歯歯車12にねじり変形が生じても、凸部12aが圧迫されて、凸部12aの付け根などに過大な応力が発生してしまうことを抑制できる。
(変形例)
図5は、外歯歯車の凸部の変形例を示す図である。
変形例の外歯歯車12Aは、内周に複数の凸部12bを有する。複数の凸部12bは、軸方向において同位置で、周方向において異なる位置に設けられている。複数の凸部12bは、周方向に沿って間隙を挟んで等間隔に配置されてもよい。凸部12bの周方向の幅M1は、間隙の幅M2よりも小さい。複数の凸部12bの軸方向の位置、高さ、軸方向の幅は、実施形態1の凸部12aと同様であってよい。すなわち、複数の凸部12bが間隙を挟んで周方向に並んでおり、複数の凸部12bの周方向の長さ(外径)の総和が、間隙の周方向の長さ(凸部12bの外径に相当する位置の長さ)の総和よりも小さくてもよい。
変形例の外歯歯車12Aが適用された撓み噛合い式歯車装置1によれば、複数の凸部12bが間隙を挟んで設けられているので、外歯歯車12Aの撓み変形に対する凸部12bの反力が小さくなる。したがって、凸部12bの反力に起因する撓み噛合い式歯車装置1の損失を低減することができる。さらに、凸部12bの周方向の幅M1よりも、間隙の周方向の幅M2の方が大きいので、外歯歯車12の撓み変形に対する凸部12bの反力をより小さくすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、外歯歯車の凸部は、軸方向の2箇所に設けられ、2つの凸部で起振体軸受(例えばその外輪)を挟むことで、外歯歯車の軸方向の移動が規制される構成が採用されてもよい。2つの凸部に挟まれる起振体軸受は1つでも複数であってもよい。2つの凸部の替わりに、1つの凸部と1つのCリングなどが適用されてもよい。また、上記実施形態では、2つの起振体軸受を有する構成を示したが、1つ又は3つ以上の起振体軸受を有する構成としてもよい。また、実施形態で示したように外歯歯車の凸部が2つの起振体軸受の外輪に挟まれる構成に替えて、1つの外輪に、凸部が係止される凹部が設けられていてもよい。また、上記実施形態では、外歯歯車の歯部及び基体と凸部とが単一の部材により一体的に構成された例を示した。しかし、凸部と、外歯歯車の歯部及び基体とは、別体に形成され、互いに組み合わされた構成としてもよい。例えば、凸部はC形リングから構成される一方、外歯歯車の基体の内周側にC形リングが嵌まる溝を設け、両者が組み合わされて凸部を有する外歯歯車が構成されてもよい。凸部がC形リングから構成される場合、外歯歯車は周方向の一部に凸部の欠けた部分を含む構成となる。
また、上記実施形態では、外歯歯車の凸部が起振体軸受の外輪に係合する構成を示した。しかし、起振体軸受は外輪を有さず、外歯歯車の凸部が起振体軸受の転動体又は転動体の保持器(リテーナ)に係合することで、外歯歯車の軸方向の移動が規制されてもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 撓み噛合い式歯車装置
10 起振体軸
10A 起振体
12、12A 外歯歯車
12a、12b 凸部
22g 第1内歯歯車
23g 第2内歯歯車
15A、15B 起振体軸受
15a 転動体
15b 外輪
15c 保持器
15d 内輪
D1 外周段部
D2 ストッパーリング
g10、g11 短軸位置における間隙
L1、L2 隙間
w1 凸部の幅
h1 凸部の高さ
A1 長軸
A2 短軸

Claims (7)

  1. 起振体と、
    前記起振体の外周に配置され前記起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、
    前記外歯歯車と噛み合う第1内歯歯車と、
    前記第1内歯歯車の軸方向における一方に配置され、前記外歯歯車と噛み合う第2内歯歯車と
    を備えた撓み噛合い式歯車装置であって、
    前記外歯歯車と前記起振体との間に軸方向の移動を規制された状態で配置される起振体軸受を更に備え、
    前記外歯歯車は、内周に凸部を有し、
    前記凸部が前記起振体軸受と係合することで前記外歯歯車の軸方向の移動が規制される、
    撓み噛合い式歯車装置。
  2. 前記起振体の短軸位置において、前記凸部と前記起振体軸受とが、軸方向から見て重なる、
    請求項1記載の撓み噛合い式歯車装置。
  3. 前記起振体軸受は、軸方向に並んだ第1起振体軸受及び第2起振体軸受を含み、
    前記第1起振体軸受と第2起振体軸受との間に前記凸部が位置する、
    請求項1又は請求項2記載の撓み噛合い式歯車装置。
  4. 前記起振体軸受は内輪を有し、
    前記内輪の軸方向の移動を規制する内輪規制部材を更に備える、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撓み噛合い式歯車装置。
  5. 複数の前記凸部が間隙を挟んで周方向に並んでいる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の撓み噛合い式歯車装置。
  6. 前記複数の凸部の周方向の長さの総和が、前記間隙の周方向の長さの総和よりも小さい、
    請求項5記載の撓み噛合い式歯車装置。
  7. 前記起振体と前記第1内歯歯車との間にトルクが加わっていないときに、前記凸部と前記起振体軸受との間に軸方向に広がる隙間を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の撓み噛合い式歯車装置。
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