JP2021066192A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時にシートバックパッドをより撓みやすくすることで、乗員の体の入り込み量を増加させる乗物用シートの提供。【解決手段】シートバックS1を備える乗物用シートSであって、シートバックS1は、シート上下方向に延在するサイドフレーム10を備えたシートバックフレーム1と、エアバッグ32を格納するエアバッグモジュール30と、シートバックフレーム1に載置されるシートバックパッドBPと、を有し、シートバックパッドBPは、エアバッグモジュール30に対向するパッド側部44に形成された第1脆弱部41と、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30と重なる領域において、サイドフレーム10の前縁部12の前方に設けられた空間SPと、空間SPの下方に設けられた乗員を保持する保持部Hと、を備えている。【選択図】図8B

Description

本発明は、エアバッグを備えた乗物用シートに係り、特に側面衝突時に乗員を保護するサイドエアバッグ装置を備えた乗物用シートに関する。
車両の側面衝突時に車両用シートの側部に設けられたエアバッグを膨出展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートが知られている。
例えば、特許文献1には、サイドエアバッグ装置を備えた車両用シートに関し、シートバックパッドに、膨張した袋体が通過する開口部と、該開口部を閉止すると共に膨張した袋体に押圧されて回動されることによって開口部を開放させるドア部と、を設けることが記載されている。
特開2015−101297号公報
特許文献1の技術では、サイドフレームの前側フランジ部が、前方に配置されたシートバックパッドと接触していた。このような構成の車両用シートでは、衝突時にシートバックパッドが圧縮されて撓むことで乗員の体が入り込み保持されていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、衝突時にシートバックパッドをより撓みやすくすることで、乗員の体の入り込み量を増加させる乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、シートバックを備える乗物用シートであって、前記シートバックは、前記乗物用シートの上下方向に延在するサイドフレームを備えたシートバックフレームと、エアバッグを格納するエアバッグモジュールと、前記シートバックフレームに載置されるシートバックパッドと、を有し、前記シートバックパッドは、前記エアバッグモジュールに対向するパッド側部に形成された開口と、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールと重なる領域において、前記サイドフレームの前側フランジ部の前方に設けられた空間部と、前記空間部の下方に設けられた乗員を保持する保持部と、を備えていることにより解決される。
上記のように構成された本発明の乗物用シートでは、通常時は保持部によりシートバックパッドの剛性を確保しつつ、空間部が設けられていることによってシートバックパッドの撓み性が向上するため、衝突時にシートバックパッドに対する乗員の体の入り込み量を増加させることが可能となる。換言すると、乗員に衝突荷重が加わる時に空間部があることでシートバックパッドの撓み性が向上しつつ、空間部の下方に保持部があることで通常時の乗員の座り心地に影響を与えることが抑制される。
また、上記の構成において、前記空間部の前端は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの前端と重なる位置に配置されているとよい。
上記の構成では、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、上記の構成において、前記空間部の上端は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの上端と重なる位置に配置されているとよい。
上記の構成では、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、上記の構成において、前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの中心位置よりも上方に配置されているとよい。
上記の構成では、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体の上方部分をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、上記の構成において、前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの前端と後端の中間位置よりも前方に配置されているとよい。
上記の構成では、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、上記の構成において、前記空間部と前記保持部の境界には、前記シートバックパッドの側面視で前記空間部の前端よりも後方側に下方に向かって傾斜する斜面部が形成されているとよい。
上記の構成では、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、上記の構成において、前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記開口と重なる位置に配置されているとよい。
上記の構成では、エアバッグの展開の起点となる開口と空間部が互いに好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
また、上記の構成において、前記開口は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールと重なっており、かつ、前記乗物用シートの前後方向において前記サイドフレームの前側フランジ部の前方に配置されているとよい。
上記の構成では、エアバッグの展開の起点となる開口が好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
本発明の乗物用シートによれば、通常時は保持部によりシートバックパッドの剛性を確保しつつ、空間部が設けられていることによってシートバックパッドの撓み性が向上するため、衝突時にシートバックパッドに対する乗員の体の入り込み量を増加させることが可能となる。換言すると、乗員に衝突荷重が加わる時に空間部があることでシートバックパッドの撓み性が向上しつつ、空間部の下方に保持部があることで通常時の乗員の座り心地に影響を与えることが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体の上方部分をよりシートバックに沈み込ませることが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、エアバッグの展開の起点となる開口と空間部が互いに好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、エアバッグの展開の起点となる開口が好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの外観図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートが備えるシートバックパッド及びシートクッションパッドの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートが備えるシートバックパッドの側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートが備えるエアバッグモジュールの配置を示す説明図である。 図3AのA−A断面図である。 図3AのB−B断面図である。 図3AのC−C断面図である。 図3AのD−D断面図であって、第2脆弱部を示す説明図である。 図3AのD−D断面図であって、上方の第2脆弱部を示す部分拡大図である。 図3AのD−D断面図であって、下方の第2脆弱部を示す部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートが備えるクッションパッドの側面図において、シートバックパッドの一部を切り欠いた模式的断面図である。 図8Aにおいてエアバッグモジュールの配置を示した模式図である。 本発明の実施形態の変形例に係るシートバックパッドの側面図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る乗物用シートの構成について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、以下の説明中、シート構成部品の材質、形状及び大きさに関する内容は、あくまでも具体例の一つに過ぎず、本発明を限定するものではない。
なお、以下では、乗物用シートの一例として車両に搭載される車両用シートを挙げ、その構成例について説明することとする。ただし、本発明は、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物に搭載される車両用シートに限定されるものではなく、例えば、地上以外を移動する航空機や船舶などに搭載されるシートにも適用され得る。
以下の説明中、「シート前後方向」とは、車両用シートの着座者から見たときの前後方向を意味し、車両の走行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、車両用シートの横幅方向を意味し、車両用シートの着座者から見たときの左右方向と一致する。また、「上下方向」とは、車両用シートの高さ方向を意味し、車両用シートを正面から見たときの上下方向と一致している。
<車両用シートSの構成>
図1には、車両用シートSの斜視図を示す。なお、図1中車両用シートSの一部(具体的には、シートバックS1及びシートクッションS2の前端角部)については、図示の都合上、トリムカバーTを外した構成にて図示している。
車両用シートSは、図1に示すように、着座者の背部を支える背もたれ部分となるシートバックS1、着座者の臀部を支える着座部分となるシートクッションS2、及び、シートバックS1の上部に配され、着座者の頭部を支えるヘッドレストS3を主な構成要素とする。
車両用シートSのシートバックS1中には、図1に破線で示すようなシートバックフレーム1が設けられている。シートバックフレーム1は、不図示のシートクッションフレームとリクライニング機構を介して連結されている。シートバックフレーム1の外側には、シートバックパッドBPおよびトリムカバーTが設けられることで、シートバックS1が構成されている。また、不図示のシートクッションフレームの外側には、シートクッションパッドCPおよびトリムカバーTが設けられることで、シートクッションS2が構成されている。シートバックパッドBPやシートクッションパッドCPは、例えばウレタン発泡材を用いて、発泡成型により成型されたウレタン基材であり、トリムカバーTは、例えばクロスや革等の素材からなる。
シートバックフレーム1は、図1に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
サイドフレーム10は、板金をプレス加工して成形され、上方よりも下方の幅が広くなるように湾曲した略板体からなる。図1に示すように、ほぼ平板状の側板11と、この側板11の前端部を内側にU字状に折り返してなる前縁部12(前側フランジ部)と、後端部をL字型に内側に屈曲させた後縁部13(後側フランジ部)とを有している。
<エアバッグモジュール30>
図1に示されるように、シートバックS1の側方内部には、サイドエアバッグ装置としてのエアバッグモジュール30が設けられている。エアバッグモジュール30は、モジュールケースを有しないケースレスエアバッグモジュールからなる。エアバッグモジュール30は、後述する図4乃至図7Aに示すように、インフレータ31と、折り畳まれたエアバッグ32と、エアバッグ32を包むラップ材33を備えている。
インフレータ31の外周部は、車両用シートS内側に向かって立設されたボルト34及びボルト34に対応するナット35により、サイドフレーム10に固定されている。なお、インフレータ31は、ボルト以外のインフレータ取付部材によりサイドフレーム10に固定されていてもよい。
インフレータ31は、車両の衝突を感知するセンサーから作動信号の入力を受けた場合にガスを発生させる装置であり、発生したガスをエアバッグ32に注入してエアバッグ32を車両用シートSの前方に展開するように膨出させる。エアバッグ32は、布袋等からなるラップ材33によって折り畳み状態に保持されており、このラップ材33は、エアバッグ32が展開する場合に、容易に破けるようになっている。なお、本実施形態では、エアバッグモジュール30を、ケースレスのものから構成しているが、これに限定されるものでなく、モジュールケースを備えたものとして構成してもよい。
また、力布36は、伸縮性の小さい布状素材であり、エアバッグモジュール30のエアバッグ32の展開方向を案内し、エアバッグ32の膨張による応力を伝達する役割を果たす。力布36は、力布クリップ37によって、サイドフレーム10の側板11に取り付けられている。
<シートバックパッドBP>
図2に、本実施形態に係る車両用シートSが備えるシートバックパッドBPを示す。シートバックパッドBPは、シート幅方向にそれぞれ側方突出部40を備えている。側方突出部40は、その側面に開口として形成された第1脆弱部41を備えている。以下、図3A乃至図7Cを参照して、シートバックパッドBPの構成について、側方突出部40の周りの構造を中心に詳述する。
図3Aは、シートバックパッドBPの側面図であり、図3Bは、シートバックパッドBPの側面図であって、エアバッグモジュール30の配置を示す説明図である。図4は図3AのA−A断面図であり、図5は図3AのB−B断面図であり、図6は図3AのC−C断面図である。また、図7A乃至図7Cは図3AのD−D断面図であって、図7Aは第2脆弱部42を示す説明図であり、図7Bは上方第2脆弱部42aを示す部分拡大図であり、図7Bは、下方第2脆弱部42bを示す部分拡大図である。
図3Aに示すように、シートバックパッドBPは、側方突出部40を貫通する開口として形成された第1脆弱部41と、側方突出部40の内側に溝部を備える薄肉部として形成された第2脆弱部42を備えている。
(第1脆弱部41)
図3Aに示すように、シートバックパッドBPの側面視において、第1脆弱部41は、シート前後方向において前方へ向かうように屈曲した前端41aと、シート前後方向において後方から前方に向かうように傾斜した後端41bを有している。また、第1脆弱部41は、第1脆弱部41における他の部分よりも幅が広い幅広部41cを有しており、側方突出部40に形成された三角形状の開口である。幅広部41cを設けることで、シートバックパッドBPの外側に案内部材としての力布36を配置した際に、力布36にシワが発生することが抑制されるため、外観のデザインに影響を与えることが抑制される。また、幅広部41cを設けることで、エアバッグ32が展開する際の起点となる開口を大きく形成することが可能となる。
(第2脆弱部42)
第2脆弱部42は、図3A及び図7A乃至図7Cに示すように、第1脆弱部41に隣接して設けられており、周囲の部分と比較して薄肉に形成された薄肉部である。詳細には、図3A及び図7Aに示すように、第2脆弱部42は、第1脆弱部41の上端からシート後方に延出する上方第2脆弱部42aと、第1脆弱部41の下端からシート後方に延出する下方第2脆弱部42bの2つの薄肉部として形成されている。つまり、上方第2脆弱部42a及び下方第2脆弱部42bは、開口として形成されたから第1脆弱部41と連通するように形成された薄肉部である。
図7A乃至図7Cに示すように、第2脆弱部42は、シート幅方向内側から外側に窪んだ溝部を備えることで形成された薄肉部である。第2脆弱部42を薄肉部とすることで開口を設ける場合と比較して、外観に与える影響が抑制されている。
図3Bでは、シートバックパッドBPの内部に設けられたエアバッグモジュール30を、ドットのハッチングで示している。図3B及び図7Aに示すように、エアバッグモジュール30は、シート前後方向に前端30a及び後端30bを備え、シート上下方向に上端30c及び下端30dを備えている。
図3Bに示すように、第1脆弱部41は、シートバックパッドBPの側方突出部40においてエアバッグ32の展開の起点となる位置、換言すると、エアバッグモジュール30の前端30aに対応して設けられている。具体的には、シートバックパッドBPの側面視において、第1脆弱部41の外周の一部は、エアバッグモジュール30の外周に沿った形状に形成されている。より詳細には、第1脆弱部41は、その前端41aがエアバッグモジュール30の前端30aに沿った位置及び形状に形成されている。つまり、トリムカバーTを取り除いた状態において、シートバックパッドBPの側方突出部40に設けられた開口である第1脆弱部41から、エアバッグモジュール30の側面が部分的に露出することになる。
このように、エアバッグ32の展開の起点となるエアバッグモジュール30の前端30aに対向する位置に、開口である第1脆弱部41が設けられていることで、シート前後方向においてエアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。
また、図3B及び図7Aに示すように、第2脆弱部42は、シートバックパッドBPの側方突出部40において、エアバッグモジュール30に対向する箇所に設けられている。具体的には、シートバックパッドBPの側面視において、第2脆弱部42は、エアバッグモジュール30の上端30cに対向する位置及び下端30dに対向する位置にそれぞれ設けられている。より詳細には、図3B,図4,図7A及び図7Bに示すように、上方第2脆弱部42aが、エアバッグモジュール30の上端30cに沿うようにして上端30cに対向する位置に設けられており、かつ、図3B,図7A及び図7Cに示すように、下方第2脆弱部42bが、エアバッグモジュール30の下端30dに沿うようにして下端30dに対向する位置に設けられている。
このように、第1脆弱部41に隣接し、エアバッグモジュール30の上端30c及び下端30dに設けられた第2脆弱部42が、シート上下方向におけるシートバックパッドBPの変形の起点となるため、シート上下方向においてエアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。また、第2脆弱部42が、第1脆弱部41の後方に設けられているため、後方から前方にかけてエアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。
(第3脆弱部43)
図4乃至図6に示すように、シートバックパッドBPは、第1脆弱部41の後方であって、第2脆弱部42に隣接した位置(詳細には、第2脆弱部42に隣接し、第1脆弱部41とは反対側の位置)に、周囲の部分と比較して薄肉に形成された第3脆弱部43を備えている。換言すると、第3脆弱部43は、シートバックパッドBPの側面視において、エアバッグモジュール30の後端30bに沿って形成されている。第3脆弱部43は、シートバックパッドBPのうち、シート前後方向における厚み、及び、シート幅方向における厚みが第3脆弱部43の周囲の部分よりも薄くなっている。第3脆弱部43が設けられていることで、第3脆弱部43を起点として、シートバックパッドBPの側部(後述するパッド側部44)が展開するため、エアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。
図3B乃至図7Aに示すように、シートバックパッドBPの側面視において、第1脆弱部41が、エアバッグモジュール30の前端30aに沿って形成され、上方第2脆弱部42aが、エアバッグモジュール30の上端30cに沿って形成され、下方第2脆弱部42bが、エアバッグモジュール30の下端30dに沿って形成され、第3脆弱部43が、エアバッグモジュール30の後端30bに沿って形成されている。換言すると、シートバックパッドBPには、その側面視において、エアバッグモジュール30を囲むようにして第1脆弱部41、第2脆弱部42、第3脆弱部43が設けられている。したがって、エアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。
(パッド側部44)
また、図3A及び図4乃至図7Aに示すように、シートバックパッドBPは、第1脆弱部41及び第2脆弱部42に隣接し、エアバッグモジュール30に対向する箇所に対応するパッド側部44が、エアバッグモジュール30の後方に位置する箇所よりも薄肉に形成されている。このように、パッド側部44を設けることで、シートバックパッドBPの反力を低下させることで、エアバッグ32が展開してシートバックパッドBPと接触する際にシートバックパッドBPの変形量を低減することが可能となる。
(吊り込み孔45)
図7Aに示すように、シートバックパッドBPは、その前面視において、シート上下方向に延在する吊り込み孔45が形成されている。吊り込み孔45は、不図示のトリムカバー縫合部を収める溝であり、シートバックパッドBPの前面視において第1脆弱部41に沿うように(換言すると第1脆弱部41と略平行となるように)して、シートバックパッドBPに形成されている。なお、吊り込み孔45は、シートバックパッドBPの前面視において、第1脆弱部41の上端及び下端の間に設けられ、シートバックパッドBPの側面視において、第1脆弱部41の前端41a及び後端41bの間に設けられている。このように、吊り込み孔45が第1脆弱部41と同じ高さ位置に設けられていることで、後突時に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をシートバックS1に沈み込ませやすくなる。
(空間SP)
図4及び図5に示すように、シート幅方向における第1脆弱部41の内側には、シートバックパッドBPがサイドフレーム10から離間して設けられた空間SP(空間部)が形成されている。より詳細には、図4及び図5に示すように、シート前後方向においてサイドフレーム10の前縁部12と、シートバックパッドBPの側方突出部40との間に、空間SPが設けられている。
空間SPが設けられていることで、後突時に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をシートバックS1の所望の空間に沈み込ませることが可能となる。このとき、空間SPを吊り込み孔45と同じ高さ位置に設けると、後突時に乗員の体をシートバックS1により沈み込ませやすくなる。
以下、空間SPと保持部Hについて、より詳細に説明をする。図8Aは、シートバックパッドBPの側面図において、シートバックパッドBPの一部を切り欠いた模式的断面図であり、図8Bは、図8Aにおいてエアバッグモジュール30の配置を示した模式図である。
図2、図4、図5、図8A及び図8Bに示されるように、シートバックパッドBPは、エアバッグモジュール30に対向するパッド側部44に形成された第1脆弱部41(開口)と、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30と重なる領域において、サイドフレーム10の前縁部12(前側フランジ部)の前方に設けられた空間SP(空間部)と、空間SPの下方に設けられた乗員を保持する保持部Hと、を備えている。
このような構成によれば、通常時は保持部HによりシートバックパッドBPの剛性を確保しつつ、空間SPが設けられていることによってシートバックパッドBPの撓み性が向上するため、衝突時に乗員の体の入り込み量を増加させることが可能となる。換言すると、乗員に衝突荷重が加わる時に空間SPがあることでシートバックパッドBPの撓み性が向上しつつ、空間SPの下方に保持部Hがあることで通常時の乗員の座り心地に影響を与えることが抑制される。
ここで、空間SPの前端SPaは、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30の前端30aと重なる位置に配置されている(図8B)。また、空間SPの上端SPbは、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30の上端30cと重なる位置に配置されている(図8B)。さらに、空間SPは、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30の前端30aと後端30bの中間位置30yよりも前方に配置されている(図8B)。このような構成によれば、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックS1に沈み込ませることが可能となる。
また、空間SPと保持部Hの境界には、シートバックパッドBPの側面視で空間SPの前端SPaよりも後方側に下方に向かって傾斜する斜面部SHが形成されている(図8A)。このような構成によれば、シートバックパッドBPが撓みやすくなるため、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体をよりシートバックS1に沈み込ませることが可能となる。
また、空間SPは、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30の中心位置30xよりも上方に配置されている(図8B)。ここで、エアバッグモジュール30の中心位置30xとは、エアバッグモジュール30の上端30cと下端30dの中間の位置を意味する。このような構成によれば、衝突時(後突時)に、乗員に後退移動荷重が作用した際、乗員の体の上方部分をよりシートバックS1に沈み込ませることが可能となる。
また、空間SPは、シートバックパッドBPの側面視で第1脆弱部41(開口)と重なる位置に配置されている(図5)。このような構成によれば、エアバッグ32の展開の起点となる開口である第1脆弱部41と空間SPが互いに好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
また、第1脆弱部41(開口)は、シートバックパッドBPの側面視でエアバッグモジュール30と重なっており(図5)、かつ、シート前後方向においてサイドフレーム10の前縁部12(前側フランジ部)の前方に配置されている。このような構成によれば、エアバッグ32の展開の起点となる開口である第1脆弱部41が好適な位置に配置されることで、シートバックパッドの撓み性を向上することが可能となる。
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。図9を参照して、本実施形態の変形例に係るシートバックパッドについて説明をする。図9は、本実施形態の変形例に係るシートバックパッドBPXの側面図である。変形例に係るシートバックパッドBPXの第1脆弱部41Xは、前端41Xaと後端41Xbが略一定の間隔で形成されている。具体的には、第1脆弱部41Xは、シート前後方向において前方へ向かうように屈曲した前端41aと、シート前後方向において前方へ向かうように屈曲した後端41bを有している。つまり、第1脆弱部41は、側方突出部40に形成された略V字形状の開口である。
また、図1に示す例では、エアバッグモジュール30がシート幅方向における一方のサイドフレーム10にのみ設けられていた例を示したが、シート幅方向における両方のサイドフレーム10に、それぞれエアバッグモジュール30を設けることも可能である。
また、図3Bに示すように、シートバックパッドBPは、その側面視において、エアバッグモジュール30を囲むようにして第1脆弱部41、第2脆弱部42、第3脆弱部43が設けられていたが、エアバッグモジュール30の形状は図3Bに示すものに限定されるものではない。つまり、シートバックパッドBPが備える第1脆弱部41、第2脆弱部42、第3脆弱部43は、エアバッグモジュール30を囲むようにして設けられていればよく、エアバッグモジュール30の形状(より詳細には、側面視におけるエアバッグモジュール30の外周の形状)に応じて適宜変更することが可能である。
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
1 シートバックフレーム
T トリムカバー
CP シートクッションパッド
BP,BPX シートバックパッド
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部(前側フランジ部)
13 後縁部(後側フランジ部)
21 上部フレーム
22 下部フレーム
30 エアバッグモジュール
30a 前端
30b 後端
30c 上端
30d 下端
30x 中心位置
30y 中間位置
31 インフレータ
32 エアバッグ
33 ラップ材
34 ボルト
35 ナット
36 力布(案内部材)
37 力布クリップ
40 側方突出部
41,41X 第1脆弱部(開口)
41a,41Xa 前端
41b,41Xb 後端
41c 幅広部
42 第2脆弱部
42a 上方第2脆弱部
42b 下方第2脆弱部
43 第3脆弱部
44 パッド側部
45 吊り込み孔
SP 空間(空間部)
SPa 前端
SPb 上端
SH 斜面部
H 保持部

Claims (8)

  1. シートバックを備える乗物用シートであって、
    前記シートバックは、前記乗物用シートの上下方向に延在するサイドフレームを備えたシートバックフレームと、エアバッグを格納するエアバッグモジュールと、前記シートバックフレームに載置されるシートバックパッドと、を有し、
    前記シートバックパッドは、
    前記エアバッグモジュールに対向するパッド側部に形成された開口と、
    前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールと重なる領域において、前記サイドフレームの前側フランジ部の前方に設けられた空間部と、
    前記空間部の下方に設けられた乗員を保持する保持部と、を備えていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記空間部の前端は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの前端と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記空間部の上端は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの上端と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの中心位置よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  5. 前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールの前端と後端の中間位置よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  6. 前記空間部と前記保持部の境界には、前記シートバックパッドの側面視で前記空間部の前端よりも後方側に下方に向かって傾斜する斜面部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  7. 前記空間部は、前記シートバックパッドの側面視で前記開口と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  8. 前記開口は、前記シートバックパッドの側面視で前記エアバッグモジュールと重なっており、かつ、前記乗物用シートの前後方向において前記サイドフレームの前側フランジ部の前方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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