JP2021063592A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化によるシール性能の低下が抑制されたバルブ装置を提供する。【解決手段】車両のエンジンの冷却システムに用いられるバルブ装置であって、冷却水の流出口56aが形成された流出ポート56を有するケーシング21と、流出口の開口端面に接合されたジョイント62と、回転可能又は摺動可能にケーシング内に収容され流出口に連通可能な連通口が形成されたバルブ22と、流出ポート内に収容された状態でバルブの外表面に摺動する摺動面を有しバルブの回転位置又は摺動位置に応じて流出口と連通口とを連通させる摺動リング131とを備え、バルブの少なくとも外表面が第1の樹脂を主成分として含む第1の樹脂材料からなり、摺動リングの少なくとも摺動面が第2の樹脂を主成分として含む第2の樹脂材料からなり、第1の樹脂及び第2の樹脂が共にポリフェニレンスルファイド又はポリエーテルエーテルケトン又はポリアミドである。【選択図】図5

Description

本発明は、バルブ装置に関する。
本願は、2017年9月26日に、日本に出願された特願2017−184802号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来から、冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムが知られている。この種の冷却システムでは、ラジエータとエンジンとの間を循環するラジエータ流路とは別に、各種熱交換器との間で冷却水を循環させる複数の熱交換流路が設けられている場合がある。
このような冷却システムでは、各流路(ラジエータ流路や熱交換流路等)への分岐部に、各流路への冷却水の流通を制御するバルブ装置が設けられている。
上述したバルブ装置としては、冷却水の流出口が形成された流出ポートを有するケーシングと、ケーシング内に回転可能に収容され、冷却水が流通する流通路を有するバルブと、を備えている。バルブには、バルブの回転に応じて流通路と上述した各流出口とを連通させる連通口が形成されている。
この構成によれば、バルブを回転させることで、流出口と連通口との連通及び遮断が切り替えられる。そして、バルブ装置内に流入した冷却水は、流通路を流通する過程で、連通口と連通状態にある流出口を通じてバルブ装置から流出する。これにより、バルブ装置に流入した冷却水が、バルブの回転に応じて1つ又は複数の流路に分配される。
上述したバルブ装置において、流出ポートには、流出ポート(流出口)と各流路との間を接続するジョイントが接合されている。流出ポート内には、ジョイントとバルブとの間をシールするシール機構が設けられている。例えば下記特許文献1には、シール機構として、流出ポートと連通可能な開口を有し、ボールバルブの外周面に弾性部材の弾性力で押し付けられる凹球面形状のシール面を有する環状のシートを備えた構成が開示されている。
上述した環状のシートのような、バルブ外周面に摺動接触する摺動部材とバルブとでは、要求される特性が異なる。そのため、摺動部材とバルブとは通常、異なる材料で構成されている。例えば上述した特許文献1には、ボールバルブの材料としてPPS、バルブシートの材料としてPTFEが記載されている。
特開2016−196957号公報
上述した従来技術にあっては、流通させる流体の温度が変化すると、バルブ及びシートがそれぞれ膨張又は収縮し、寸法が変化する。このとき、バルブ及びシートそれぞれの寸法変化率が異なることで、バルブとシートとの間に隙間が生じてシール性能が低下しやすい。シール性能の低下によってジョイントとバルブとの間のシールが不十分になると、所望の流量制御機能が損なわれるおそれがある。また、シール部に弾性部材を用いる場合、温度変化による寸法変化を吸収できるが、動作にともなうフリクションが大きいことから、駆動ユニットが大規模になりがちである。
そこで、本発明は、上述した事情に考慮してなされたもので、温度変化によるシール性能の低下が抑制されたバルブ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係るバルブ装置は、第1方向に開口する流体の流出口が形成された流出ポートを有するケーシングと、前記流出ポートにおける前記流出口の開口端面に接合されたジョイントと、回転可能又は摺動可能に前記ケーシング内に収容され、前記流出口に連通可能な連通口が形成されたバルブと、前記流出ポート内に収容された状態で前記バルブの外表面に摺動する摺動面を有し、前記バルブの回転位置又は摺動位置に応じて前記流出口と前記連通口とを連通させる摺動リングと、を備え、前記バルブは、少なくとも前記外表面が、第1の樹脂を主成分として含む第1の樹脂材料からなり、前記摺動リングは、少なくとも前記摺動面が、第2の樹脂を主成分として含む第2の樹脂材料からなり、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂とが同種の樹脂である。
本態様によれば、バルブの外表面と摺動リングの摺動面とが、同種の樹脂を主成分とする樹脂材料からなる構成とした。このため、温度変化によるシール性能の低下が抑制されている。すなわち、各樹脂材料は、同種の樹脂を主成分とするため、線膨張係数等の熱的特性の差が少ない。したがって、温度が変化したときに、各樹脂材料の膨張又は収縮による寸法変化の差が少ない。そのため、寸法が変化したとしても、バルブの外表面と摺動リングの摺動面との間に生じる隙間を小さくでき、隙間から漏れる流体の量を少なくできる。
また、上記構成としたことで、上述した従来技術のようにバルブの外表面がPPSで構成され、摺動リングの摺動面がPTFEで構成される場合に比べて、摺動リングの摺動面の摩耗係数が大きく、摩耗しやすい傾向がある。したがって、製造直後にバルブの外表面や摺動リングの摺動面に寸法誤差が存在していても、摺動面が摩耗することで寸法誤差が低減され、シール性能が向上する。
上記態様のバルブ装置は、前記流出ポートの内周面、及び前記摺動リングの外周面との間に介在するシールリングをさらに備えることが好ましい。また、前記摺動リングは、前記シールリングが摺動する前記外周面を有する小径部と、前記小径部に対して前記第1方向で前記バルブ側に位置し、前記小径部に対して拡径された大径部と、を有し、前記大径部における前記第1方向で前記バルブを向く面は、前記摺動面を構成し、前記大径部における前記第1方向で前記バルブとは反対側を向く面は、前記シールリングに前記第1方向で対向する対向面を構成し、前記摺動面の面積が、前記対向面の面積よりも大きくなっていることが好ましい。
本態様によれば、ケーシング内の液圧が、摺動リングの対向面と摺動面に作用する。このとき、対向面には、ケーシング内の流体の圧力がそのまま作用する。一方で、摺動面には、ケーシング内の流体の圧力がそのまま作用しない。具体的に、流体の圧力は、摺動面とバルブの間の微小な隙間を流体が外周縁から内周縁に向かって流れるときに圧力減少を伴いつつ作用する。このとき、流体の圧力は、内周縁に向かって漸減しつつ、摺動リングを第1方向の外側に押し上げようとする。そのため、対向面を通してシール筒部材に作用する液圧による第1方向の押し付け力が、摺動面とバルブとの間の微少隙間から流体が漏れ出るときに摺動リングに作用するバルブからの浮き上がり力以上の力であれば、摺動リングの摺動面をバルブに当接させた状態に維持することができる。
ここで、本態様では、摺動リングの摺動面の面積が対向面の面積よりも大きいため、ケーシング内の液圧が大きくなっても、摺動リングがバルブに過剰な力で押し付けられるのを抑制することができる。したがって、バルブを駆動する駆動ユニットの大型化及び高出力化を回避することができる上、摺動リング等の早期摩耗を抑制できる。
上記態様のバルブ装置において、前記バルブが回転又は摺動するときの、前記外表面に対する前記摺動面の摺動速度が3m/分以下であることが好ましい。
樹脂製の摺動要素において、固定側と動作側に同一材料を用いた場合、摺動熱にともなう材料の溶融、固着や過剰な摩耗の懸念が生じる。そのため、それぞれに異なる種類の材料を組み合わせる又は一方に金属を用いることが一般的である。しかし、電動ウォータバルブ(EWV)のような制御バルブに要求される応答速度においてはシール面の摺動速度を低く(3m/分以下)することが好ましく、さらに上記の過剰な押し付け力の抑制と、摺動面の微小隙間に存在する液膜によって、樹脂材料の主成分を同一とした場合でもシール面の摩耗を抑制することが可能である。よって、シール性と長寿命を保ちつつ、フリクションが小さく、コンパクトな駆動ユニットで動作させることができる。
上記態様のバルブ装置において、前記バルブが回転又は摺動するときの、前記外表面と前記摺動面との間に作用する面圧が1MPa以下であることが好ましい。
本態様によれば、摺動リングの溶融や過剰摩耗をより効果的に抑制できる。
上記態様のバルブ装置において、前記第2の樹脂材料の線膨張係数が、前記第1の樹脂材料の線膨張係数に対して40〜250%であることが好ましい。
本態様によれば、温度変化による寸法変化によってバルブの外表面と摺動リングの摺動面との間に生じる隙間をより小さくできる。
上記態様のバルブ装置において、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂が共に、ポリフェニレンスルファイドであるか、又はポリエーテルエーテルケトンであるか、又はポリアミドであることが好ましく、ポリフェニレンスルファイド(PPS)であることが特に好ましい。
本態様によれば、バルブの外表面、摺動リングの摺動面それぞれの耐クリープ性がより優れており、クリープによるシール性能の低下を抑制でき、長期にわたってシール性能を維持できる。特に、PPSは、射出成形可能であり、製造コストを低減できる。
本発明の一態様によれば、温度変化によるシール性能の低下が抑制された、コンパクトな駆動ユニットで適切な冷却制御を可能とするバルブ装置を提供できる。
実施形態に係る冷却システムのブロック図である。 実施形態に係るバルブ装置の斜視図である。 実施形態に係るバルブ装置の分解斜視図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図2のV−V線に沿う拡大図である。 図5のVI部拡大図である。 摺動速度に対する好ましい面圧を説明するグラフである。 実施例1及び比較例1における漏れ量の測定結果を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムに、本実施形態のバルブ装置を採用した場合について説明する。
[冷却システム]
図1は、冷却システム1のブロック図である。
図1に示すように、冷却システム1は、車両駆動源に少なくともエンジンを具備する車両に搭載される。なお、車両としては、エンジンのみを有する車両の他に、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両等であっても構わない。
冷却システム1は、エンジン2(ENG)、ウォータポンプ3(W/P)、ラジエータ4(RAD)、ヒートエクスチェンジャ5(H/EX)、ヒータコア6(HTR)、EGRクーラ7(EGR)及びバルブ装置8(EWV)が各種流路10〜14により接続されて構成されている。
ウォータポンプ3、エンジン2及びバルブ装置8は、メイン流路10上で上流から下流にかけて順に接続されている。メイン流路10では、ウォータポンプ3の動作により冷却水がエンジン2及びバルブ装置8を順に通過する。
メイン流路10には、ラジエータ流路11、暖機流路12、空調流路13及びEGR流路14がそれぞれ接続されている。これらラジエータ流路11、暖機流路12、空調流路13及びEGR流路14は、メイン流路10のうちウォータポンプ3の上流部分とバルブ装置8とを接続している。
ラジエータ流路11には、ラジエータ4が接続されている。ラジエータ流路11では、ラジエータ4において、冷却水と外気との熱交換が行われる。
暖機流路12には、ヒートエクスチェンジャ5が接続されている。ヒートエクスチェンジャ5とエンジン2との間には、オイル流路18を通してエンジンオイルが循環している。暖機流路12では、ヒートエクスチェンジャ5において、冷却水とエンジンオイルとの熱交換が行われる。すなわち、ヒートエクスチェンジャ5は、水温が油温よりも高い場合にオイルウォーマとして機能し、エンジンオイルを加熱する。一方、ヒートエクスチェンジャ5は、水温が油温よりも低い場合にオイルクーラとして機能し、エンジンオイルを冷却する。
空調流路13には、ヒータコア6が接続されている。ヒータコア6は、例えば空調装置のダクト(不図示)内に設けられている。空調流路13では、ヒータコア6において、冷却水とダクト内を流通する空調空気との熱交換が行われる。
EGR流路14には、EGRクーラ7が接続されている。EGR流路14では、EGRクーラ7において、冷却水とEGRガスとの熱交換が行われる。
上述した冷却システム1では、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水が、バルブ装置8内に流入した後、バルブ装置8の動作によって各種流路11〜13に選択的に分配される。これにより、早期昇温や高水温(最適温)制御等を実現でき、車両の燃費向上が図られている。
<バルブ装置>
図2は、バルブ装置8の斜視図である。図3は、バルブ装置8の分解斜視図である。
図2、図3に示すように、バルブ装置8は、ケーシング21と、ロータ22(バルブ)(図3参照)と、駆動ユニット23と、を主に備えている。
(ケーシング)
ケーシング21は、有底筒状のケーシング本体25と、ケーシング本体25の開口部を閉塞する蓋体26と、を有している。なお、以下の説明では、ケーシング21の軸線O1に沿う方向を単にケース軸方向という。ケース軸方向において、ケーシング本体25の周壁部31に対してケーシング本体25の底壁部32に向かう方向を第1側といい、ケーシング本体25の周壁部31に対して蓋体26に向かう方向を第2側という。さらに、軸線O1に直交する方向をケース径方向といい、軸線O1回りの方向をケース周方向という。
ケーシング本体25の周壁部31には、複数の取付片33が形成されている。各取付片33は、周壁部31からケース径方向の外側に突設されている。バルブ装置8は、例えば各取付片33を介してエンジンルーム内に固定される。なお、各取付片33の位置や数等は、適宜変更が可能である。
図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。
図3、図4に示すように、周壁部31における第2側に位置する部分には、ケース径方向の外側に膨出する流入ポート37が形成されている。流入ポート37には、流入ポート37をケース径方向に貫通する流入口37a(図4参照)が形成されている。流入口37aは、ケーシング21内外を連通している。流入ポート37の開口端面(ケース径方向の外側端面)には、上述したメイン流路10(図1参照)が接続される。
図4に示すように、周壁部31において、軸線O1を間に挟んで流入ポート37にケース径方向で対向する位置には、ケース径方向の外側に膨出するラジエータポート41が形成されている。ラジエータポート41には、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bがケース軸方向に並んで形成されている。フェール開口41a及びラジエータ流出口41bは、ラジエータポート41をそれぞれケース径方向に貫通している。本実施形態において、フェール開口41aは、上述した流入口37aにケース径方向で対向している。
また、ラジエータ流出口41bは、フェール開口41aに対してケース軸方向の第1側に位置している。
ラジエータポート41の開口端面(ケース径方向の外側端面)には、ラジエータジョイント42が接続されている。ラジエータジョイント42は、ラジエータポート41とラジエータ流路11(図1参照)の上流端部との間を接続している。なお、ラジエータジョイント42は、ラジエータポート41の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
フェール開口41aには、サーモスタット45が設けられている。すなわち、サーモスタット45は、上述した流入口37aにケース径方向で対向している。サーモスタット45は、ケーシング21内を流れる冷却水の温度に応じてフェール開口41aを開閉する。
蓋体26のうち、軸線O1に対してケース径方向でラジエータポート41寄りに位置する部分には、EGR流出口51が形成されている。EGR流出口51は、蓋体26をケース軸方向に貫通している。本実施形態において、EGR流出口51は、フェール開口41aの開口方向(ケース径方向)に交差(直交)している。また、EGR流出口51は、ケース軸方向から見た正面視において、サーモスタット45に少なくとも一部が重なり合っている。
蓋体26において、EGR流出口51の開口縁には、EGRジョイント52が形成されている。EGRジョイント52は、ケース軸方向の第2側に向かうに従いケース径方向の外側に延びる管状に形成され、EGR流出口51と上述したEGR流路14(図1参照)の上流端部との間を接続している。本実施形態において、EGRジョイント52は、蓋体26に一体に形成されている。但し、EGRジョイント52は、蓋体26と別に形成されていてもよい。また、EGR流出口51やEGRジョイント52は、周壁部31等に設けても構わない。
図3に示すように、周壁部31において、ラジエータポート41よりもケース軸方向の第1側に位置する部分には、ケース径方向の外側に膨出する暖機ポート56が形成されている。暖機ポート56には、暖機ポート56をケース径方向に貫通する暖機流出口56aが形成されている。暖機ポート56の開口端面には、暖機ジョイント62が接続されている。暖機ジョイント62は、暖機ポート56と上述した暖機流路12(図1参照)の上流端部とを接続している。なお、暖機ジョイント62は、暖機ポート56の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
図2に示すように、周壁部31のうち、ケース軸方向におけるラジエータポート41と暖機ポート56との間であって、かつ暖機ポート56に対してケース周方向で180°程度ずれた位置には、空調ポート66が形成されている。空調ポート66には、空調ポート66をケース径方向に貫通する空調流出口66aが形成されている。空調ポート66の開口端面には、空調ジョイント68が接続されている。空調ジョイント68は、空調ポート66と上述した空調流路13(図1参照)の上流端部とを接続している。なお、空調ジョイント68は、空調ポート66の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
(駆動ユニット)
図2に示すように、駆動ユニット23は、ケーシング本体25の底壁部32に取り付けられている。駆動ユニット23は、図示しないモータや減速機構、制御基板等が収納されて構成されている。なお、図4に示すように、駆動ユニット23と底壁部32との間において、駆動ユニット23と底壁部32との締結部分以外の部分には隙間C1が設けられている。
(ロータ)
図3、図4に示すように、ロータ22は、ケーシング21内に収容されている。ロータ22は、ケーシング21の軸線O1と同軸に配置された円筒状に形成されている。ロータ22は、軸線O1回りに回転することで、上述した各流出口(ラジエータ流出口41b、暖機流出口56a及び空調流出口66a)を開閉する。
図4に示すように、ロータ22は、ロータ本体72の内側に内側軸部73がインサート成形されて構成されている。
ロータ本体72は、第1の樹脂材料からなる。第1の樹脂材料については後で詳しく説明する。内側軸部73は、第1の樹脂材料よりも硬度が高い材料(例えば、金属材料)により形成されている。内側軸部73は、軸線O1と同軸で延在している。
なお、ロータ22は、第1の樹脂材料により一体で形成しても構わない。
内側軸部73の第1側端部は、底壁部32に形成された貫通孔(大気開放部)32aを通して底壁部32をケース軸方向に貫通している。内側軸部73の第1側端部は、上述した底壁部32に設けられた第1ブッシュ(第1軸受)78に回転可能に支持されている。
具体的に、底壁部32には、ケース軸方向の第2側に向けて第1軸収容壁79が形成されている。第1軸収容壁79は、上述した貫通孔32aを取り囲んでいる。第1軸収容壁79の内側には、上述した第1ブッシュ78が嵌合されている。
内側軸部73のうち、第1ブッシュ78よりもケース軸方向の第1側に位置する部分(底壁部32よりも外側に位置する部分)には、連結部73aが形成されている。連結部73aは、内側軸部73における連結部73a以外の部分(大径部73b)よりも小径に形成されるとともに、外周面にスプラインが形成されている。連結部73aは、ケーシング21の外部において、上述した駆動ユニット23に連結されている。これにより、駆動ユニット23の動力が内側軸部73に伝達される。
内側軸部73の第2側端部は、上述した蓋体26に設けられた第2ブッシュ(第2軸受)84に回転可能に支持されている。具体的に、蓋体26には、ケース軸方向の第1側に向けて第2軸収容壁86が形成されている。第2軸収容壁86は、上述したEGR流出口51よりもケース径方向の内側で、軸線O1を取り囲んでいる。第2軸収容壁86の内側には、上述した第2ブッシュ84が嵌合されている。
ロータ本体72は、上述した内側軸部73の周囲を取り囲んでいる。ロータ本体72は、内側軸部73を覆う外側軸部81と、外側軸部81を囲繞する弁筒部82と、外側軸部81及び弁筒部82同士を連結するスポーク部83と、を主に有している。
外側軸部81は、内側軸部73におけるケース軸方向の両端部を露出させた状態で、内側軸部73の周囲を全周に亘って取り囲んでいる。本実施形態では、外側軸部81及び内側軸部73によってロータ22の回転軸85を構成している。
上述した第1軸収容壁79内において、第1ブッシュ78に対してケース軸方向の第2側に位置する部分には、第1リップシール87が設けられている。第1リップシール87は、第1軸収容壁79の内周面と回転軸85(外側軸部81)の外周面との間をシールする。したがって、第1軸収容壁79内において、第1リップシール87よりもケース軸方向の第1側に位置する部分は、貫通孔32aを通じて大気に開放されている。
一方、上述した第2軸収容壁86内において、第2ブッシュ84に対してケース軸方向の第1側に位置する部分には、第2リップシール88が設けられている。第2リップシール88は、第2軸収容壁86の内周面と回転軸85(外側軸部81)の外周面との間をシールする。蓋体26には、蓋体26をケース軸方向に貫通する貫通孔(大気開放部)98が形成されている。具体的に、貫通孔98は、蓋体26において軸線O1と同軸に位置している。なお、蓋体26において、貫通孔98に対してケース径方向の外側に位置する部分には、樹脂成形時のピンゲートの跡である外側貫通孔99が形成されている。本実施形態において、外側貫通孔99は、軸線O1回りのケース周方向で間隔をあけて複数形成されている。
なお、貫通孔98及び外側貫通孔99の数や形状、位置等は、適宜設計変更が可能である。第2軸収容壁86内において、回転軸85と第2リップシール88とのシール部分よりもケース軸方向の第2側に画成された空間は、貫通孔98を通じて大気に開放されている。したがって、回転軸85のケース軸方向における第2側端部(回転軸85のうち、第2リップシール88にシールされる外側軸部81よりもケース軸方向の第2側に位置する部分)には、貫通孔98を通じて大気圧が作用している。すなわち、回転軸85の両端部に作用する圧力に差圧が生じないようになっている。なお、貫通孔98は、軸線O1と同軸に限らず、蓋体26のうち内側軸部73(大径部73b)に少なくとも一部がケース軸方向で対向する位置に形成され、蓋体26、第2ブッシュ84、及び大径部73bにおける第2側端面で画成された部分に連通していれば構わない。
弁筒部82は、軸線O1と同軸に配置されている。弁筒部82は、ケーシング21内において、流入口37aよりもケース軸方向の第1側に位置する部分に配置されている。具体的に、弁筒部82は、ケース軸方向において、フェール開口41aを回避し、かつラジエータ流出口41b、暖機流出口56a及び空調流出口66aに跨る位置に配置されている。弁筒部82の内側は、流入口37aを通してケーシング21内に流入した冷却水がケース軸方向に流通する流通路91を構成している。一方、ケーシング21内において、弁筒部82よりもケース軸方向の第2側に位置する部分は、流通路91に連通する接続流路92を構成している。なお、弁筒部82の外周面(外表面)と、周壁部31の内周面と、の間には、ケース径方向に隙間C2が設けられている。また、弁筒部82におけるケース軸方向の第1側端面と、底壁部32におけるケース軸方向の第2側端面と、の間には、軸方向に隙間C3が設けられている。
弁筒部82において、上述したラジエータ流出口41bとケース軸方向の同位置には、弁筒部82をケース径方向に貫通するラジエータ連通口95が形成されている。ラジエータ連通口95は、ケース径方向から見てラジエータ流出口41bに挿入された摺動リング131と少なくとも一部が重なり合う場合に、ラジエータ連通口95を通じてラジエータ流出口41bと流通路91内とを連通させる。
弁筒部82において、上述した暖機流出口56aとケース軸方向の同位置には、弁筒部82をケース径方向に貫通する暖機連通口96が形成されている。暖機連通口96は、ケース径方向から見て暖機流出口56aに挿入された摺動リング131と少なくとも一部が重なり合う場合に、暖機連通口96を通じて暖機流出口56aと流通路91内とを連通させる。
弁筒部82において、上述した空調流出口66aとケース軸方向の同位置には、弁筒部82をケース径方向に貫通する空調連通口97が形成されている。空調連通口97は、ケース径方向から見て空調流出口66aに挿入された摺動リング131と少なくとも一部が重なり合う場合に、空調連通口97を通じて空調流出口66aと流通路91内とを連通させる。
ロータ22は、軸線O1回りの回転に伴い、流通路91内と各流出口41b,56a,66aとの連通及び遮断を切り替える。なお、流出口と連通口との連通パターンは、適宜設定が可能である。そして、流出口と連通口とのレイアウトは、設定した連通パターンに応じて切り替えることができる。なお、対応する流出口及び連通口同士は、少なくとも一部がケース軸方向でラップする位置に配置されていれば構わない。
続いて、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の接続部分の詳細について説明する。
なお、ラジエータポート41とラジエータジョイント42との接続部分、及び空調ポート66と空調ジョイント68との接続部分については、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の接続部分と同等の構成であるため、説明を省略する。
図5は、図2のV−V線に相当する拡大断面図である。以下の説明では、暖機流出口56aの軸線O2に沿う方向をポート軸方向(第1方向)という場合がある。この場合、ポート軸方向において、暖機ポート56に対して軸線O1に向かう方向を内側といい、暖機ポート56に対して軸線O1から離間する方向を外側という。また、軸線O2に直交する方向をポート径方向(第2方向)といい、軸線O2回りの方向をポート周方向という場合がある。
図5に示すように、暖機ポート56は、ポート軸方向に延びるシール筒部(シール壁、第1規制部)101と、シール筒部101からポート径方向の外側に張り出すポートフランジ部102と、を有している。
シール筒部101の内側は、上述した暖機流出口56aを構成している。本実施形態において、シール筒部101の内径は、ポート軸方向の外側端部の除く領域で一様に設定されている。
ポートフランジ部102の外周部分には、ポート軸方向の外側に突出する囲繞壁105が形成されている。囲繞壁105は、ポートフランジ部102の全周に亘って形成されている。
ポートフランジ部102において、囲繞壁105に対してポート径方向の内側に位置する部分には、ポート軸方向の外側に突出するポート接合部106が形成されている。ポート接合部106は、ポートフランジ部102の全周に亘って形成されている。
図5の例において、ポート接合部106の高さ(ポート軸方向での寸法)は、シール筒部101及び囲繞壁105よりも低くなっている。ポート接合部106の幅(ポート径方向での寸法)は、シール筒部101及び囲繞壁105よりも広くなっている。
暖機ジョイント62は、軸線O2と同軸に配置されたジョイント筒部110と、ジョイント筒部110におけるポート軸方向の内側端部からポート径方向の外側に張り出すジョイントフランジ部111と、を有している。
ジョイントフランジ部111は、外径がポートフランジ部102と同等で、かつ内径がシール筒部101の外径よりも大きい環状に形成されている。ジョイントフランジ部111の内周部分には、ポート軸方向の内側に突出するジョイント接合部113が形成されている。ジョイント接合部113は、ポート接合部106にポート軸方向で対向している。
暖機ポート56及び暖機ジョイント62は、ポート接合部106とジョイント接合部113との対向面同士が振動溶着されることで、互いに接合されている。
暖機ポート56及び暖機ジョイント62が接合された状態において、上述した囲繞壁105は、ジョイントフランジ部111の外周部分にポート軸方向で近接又は当接している。各接合部106,113に対してポート径方向の外側の領域には、各接合部106,113、各フランジ部102,111及び囲繞壁105により画成された第1バリ収容部116が形成されている。第1バリ収容部116は、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の接合時に発生するバリを収容する。この場合、囲繞壁105は、接合時に発生するバリがポート径方向の外側(ケーシング21の外部)に飛散するのを規制する。
ジョイント筒部110は、ジョイントフランジ部111の内周縁からポート軸方向の外側に延在している。ジョイント筒部110は、ポート軸方向の外側に向かうに従い段々と縮径する多段筒状に形成されている。具体的に、ジョイント筒部110は、大径部121、中径部122及び小径部123がポート軸方向の外側に向けて順に連なっている。
大径部121は、上述したシール筒部101に対してポート径方向の外側に間隔をあけた状態で、シール筒部101を囲繞している。各接合部106,113に対してポート径方向の内側の領域には、各接合部106,113、シール筒部101、ポートフランジ部102、ジョイント筒部110により画成された第2バリ収容部126が形成されている。第2バリ収容部126は、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の接合時に発生するバリを収容する。この場合、シール筒部101は、接合時に発生するバリがポート径方向の内側(ケーシング21の内部)に飛散するのを規制する。
中径部122は、シール筒部101に対してポート軸方向に隙間Q1をあけて対向している。
本実施形態において、暖機ポート56及び暖機ジョイント62で囲まれた部分には、シール機構130が設けられている。シール機構130は、摺動リング131と、付勢部材132と、シールリング133と、ホルダ134と、を有している。
なお、図3に示すように、上述したラジエータポート41内及び空調ポート66内にも、暖機ポート56内に設けられたシール機構130と同様の構成からなるシール機構130が設けられている。本実施形態では、ラジエータポート41内及び空調ポート66内に設けられたシール機構130は、暖機ポート56内に設けられたシール機構130と同様の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、摺動リング131は、暖機流出口56a内に挿入されている。
摺動リング131は、軸線O2と同軸に延びるとともに、ポート軸方向の外側に向かうに従い外径が段々を縮径する多段筒状に形成されている。具体的に、ポート軸方向の内側に位置する大径部141と、大径部141に対してポート軸方向の外側に連なる小径部142と、を有している。
大径部141の外周面は、シール筒部101の内周面に摺動可能に構成されている。すなわち、大径部141は、暖機ポート56に対するポート径方向への移動がシール筒部101により規制されている。大径部141におけるポート軸方向の内側端面は、弁筒部82の外周面に摺動する摺動面141aを構成している。なお、本実施形態において、摺動面141aは、弁筒部82の曲率半径に倣って形成された湾曲面とされている。
小径部142の外周面は、大径部141の外周面に対して段差面(対向面)143を介して連なっている。段差面143は、ポート軸方向の内側に向かうに従いポート径方向の外側に傾斜した後、ポート径方向の外側にさらに延設されている。したがって、小径部142の外周面と、シール筒部101の内周面と、の間には、ポート径方向にシール隙間Q2が設けられている。
一方、小径部142の内周面は、大径部141の内周面に滑らかに連なっている。小径部142におけるポート軸方向の外側端面(以下、「座面142a」という。)は、ポート軸方向に直交する平坦面に形成されている。小径部142の座面142aは、ポート軸方向においてシール筒部101の外側端面と同等の位置に配置されている。
なお、摺動リング131は、暖機ジョイント62に対してポート径方向及びポート軸方向で離間している。
摺動リング131は、第2の樹脂材料からなる。第2の樹脂材料については後で詳しく説明する。摺動リング131は、典型的には、第2の樹脂材料の射出成形品又は切削品である。射出成形又は切削以外の他の成形方法による成形品であってもよい。
付勢部材132は、摺動リング131の座面142aと、暖機ジョイント62における小径部123のポート軸方向の内側端面と、の間に介在している。付勢部材132は、例えばウェーブスプリングである。付勢部材132は、摺動リング131をポート軸方向の内側に向けて(弁筒部82に向けて)付勢している。
シールリング133は、例えばYパッキンである。シールリング133は、開口部(二股部)をポート軸方向の内側に向けた状態で、摺動リング131の小径部142に外挿されている。具体的に、シールリング133は、上述したシール隙間Q2内に配置された状態で、二股部の各先端部が小径部142の外周面及びシール筒部101の内周面にそれぞれ摺動可能に密接している。なお、シール隙間Q2内において、シールリング133に対してポート軸方向の内側領域は、シール筒部101の内周面と摺動リング131との間を通じてケーシング21の液圧が導入される。この場合、段差面143は、摺動リング131上で摺動面141aとポート軸方向で対向し、ケーシング21内の冷却水の液圧を受けてポート軸方向の内側に押圧される受圧面を構成している。
図6は、図5のVI部拡大図である。
ここで、摺動リング131において、段差面143の面積S1と、摺動面141aの面積S2とは、以下の式(1),(2)を満たすように設定されている。
S1<S2≦S1/k …(1)
α≦k<1 …(2)
k:摺動面141aと弁筒部82との間の微少隙間を流れる冷却水の圧力減少定数
α:冷却水の物性によって決まる圧力減少定数の下限値
なお、段差面143の面積S1と摺動面141aの面積S2は、ポート軸方向に投影したときの面積を意味する。
式(2)におけるαは、冷却水の種類や、使用環境(例えば、温度)等によって決まる圧力減少定数の標準値である。例えば、通常使用条件下において、水の場合にはα=1/2となる。使用する冷却水の物性が変化した場合には、α=1/3等に変化する。
また、式(2)における圧力減少定数kは、摺動面141aがポート径方向の外側端縁から内側端縁にかけて均一に弁筒部82に接しているときには、圧力減少定数の標準値であるα(例えば、1/2)となる。但し、摺動リング131の製造誤差や組付け誤差等によって、摺動面141aの外周部分と弁筒部82との間の隙間が摺動面141aの内周部分に対して僅かに増大することがある。この場合、式(2)における圧力減少定数kは、次第にk=1に近づくことになる。
本実施形態では、摺動リング131の摺動面141aと弁筒部82の外周面との間に、摺動を許容するために微小な隙間があることを前提として、段差面143と摺動面141aの各面積S1,S2の関係が式(1),(2)によって決められている。
すなわち、摺動リング131の段差面143には、上述したようにケーシング21内の冷却水の圧力がそのまま作用する。一方で、摺動面141aには、ケーシング21内の冷却水の圧力がそのまま作用しない。具体的に、冷却水の圧力は、摺動面141aと弁筒部82の間の微小な隙間を冷却水がポート径方向の外側端縁から内側端縁に向かって流れるときに圧力減少を伴いつつ作用する。このとき、冷却水の圧力は、ポート径方向の内側に向かって漸減しつつ、摺動リング131をポート軸方向の外側に押し上げようとする。
その結果、摺動リング131の段差面143には、段差面143の面積S1にケーシング21内の圧力Pを乗じた力がそのまま作用する。一方、摺動リング131の摺動面141aには、摺動面141aの面積S2にケーシング21内の圧力Pと圧力減少定数kとを乗じた力が作用する。
本実施形態のバルブ装置8は、式(1)からも明らかなようにk×S2≦S1が成り立つように面積S1,S2が設定されている。このため、P×k×S2≦P×S1の関係も成り立つ。
したがって、摺動リング131の段差面143に作用する押し付け方向の力F1(F1=P×S1)は、摺動リング131の摺動面141aに作用する浮き上がり方向の力F2(F2=P×k×S2)以上に大きくなる。よって、本実施形態のバルブ装置8においては、ケーシング21内の冷却水の圧力の関係のみによっても、摺動リング131と弁筒部82との間をシールすることができる。
一方、本実施形態では、上述したように摺動リング131の段差面143の面積S1が摺動面141aの面積S2よりも小さい。そのため、ケーシング21内の冷却水の圧力が大きくなっても、摺動リング131の摺動面141aが過剰な力で弁筒部82に押し付けられるのを抑制できる。したがって、本実施形態のバルブ装置8を採用した場合には、ロータ22を回転駆動する駆動ユニット23の大型化及び高出力化を回避することができる上、摺動リング131や各ブッシュ78,84(図4参照)の早期摩耗を抑制できる。
このように、本実施形態では、摺動リング131に作用するポート軸方向の内側への押し付け力が、摺動リング131に作用するポート軸方向の外側への浮き上がり力を下回らない範囲で、摺動面141aの面積S2が段差面143の面積S1よりも大きく設定されている。そのため、弁筒部82に対する摺動リング131の過剰な力での押し付けを抑制しつつ、摺動リング131と弁筒部82との間をシールできる。
本実施形態では、駆動ユニット23は、ロータ22を3m/分以下の周速で回転駆動するように構成されている。周速は、ロータ22の外周面に対する摺動面141aの摺動速度に相当する。摺動速度が遅いため、摺動面141aの摩耗係数が大きくても、摺動リング131の溶融や過剰摩耗を抑制でき、シール性能を長期間維持することができる。摺動速度は2m/分以下が好ましい。
また、バルブ装置8は、ロータ22の外周面に対する摺動面141aの摺動速度(m/分)をxとし、バルブ装置8が摺動可能な面圧(Pa)をyとしたときに、x+y≦4の関係を満たすように構成されていることが好ましい。例えば、図7に示すように、ロータ22の外周面に対する摺動面141aの摺動速度が3m/分のときは1MPa以下の面圧で摺動可能に構成されていることが好ましい。摺動速度が2m/分のときは2MPa以下の面圧で摺動可能に構成されていることが好ましい。摺動速度が1m/分のときは3MPa以下の面圧で摺動可能に構成されていることが好ましい。
バルブ装置8は、1MPa以下の面圧で、3m/分以下の摺動速度で摺動可能に構成されていることが好ましい。つまり、摺動速度(m/分)と面圧(MPa)とが、図7にてハッチングを施した領域内(0m/分≦摺動速度≦3m/分、0MPa<面圧≦1MPa)に存在することが好ましい。面圧が1MPa以下であれば、摺動リング131の溶融や過剰摩耗をより効果的に抑制できる。
バルブ装置8は、1MPa以下の面圧で、2m/分以下の摺動速度で摺動可能に構成されていることが特に好ましい。
摺動速度の下限は、例えば0m/分である。
面圧の下限は、例えば0.02MPaである。
本実施形態では、摺動リング131の大径部141は、摩耗代をとって形成されている。そのため、大径部141のポート軸方向の内側端部が摩耗し摺動面141aがポート軸方向の外側に後退しても、摩耗代の範囲内であれば、摺動リング131と弁筒部82との間をシールすることができる。
摩耗代は、例えば0.5〜10mmの範囲で設定される。
上述したホルダ134は、シール隙間Q2内において、暖機ポート56及び暖機ジョイント62に対してポート軸方向に移動可能に構成されている。また、ホルダ134は、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の少なくとも何れかにポート軸方向で離間可能に配置されている。具体的に、ホルダ134は、ホルダ筒部151、ホルダフランジ部152と、規制部153を有している。
ホルダ筒部151は、ポート軸方向に延在している。ホルダ筒部151は、上述したシール隙間Q2内にポート軸方向の外側から挿入されている。ホルダ筒部151におけるポート軸方向の内側端面には、上述したシールリング133の底部が当接可能に構成されている。すなわち、ホルダ筒部151は、シールリング133のポート軸方向の外側への移動を規制する。
本実施形態のホルダ134は、ホルダ筒部151が小径部142にポート軸方向でラップした状態で、小径部142を囲繞している。この場合、ホルダ134は、暖機ジョイント62及び摺動リング131から離間した状態で、暖機ポート56及び暖機ジョイント62と摺動リング131との間を仕切り、かつ摺動リング131のポート径方向の移動を規制する。なお、ホルダ筒部151は、シールリング133にポート軸方向で当接可能な構成であれば、シール筒部101に圧入される構成であっても、シール筒部101や摺動リング131に対して摺動する構成であっても構わない。
ホルダフランジ部152は、ホルダ筒部151におけるポート軸方向の外側端部からポート径方向の外側に突設されている。ホルダフランジ部152は、シール筒部101におけるポート軸方向の外側端面と、中径部122におけるポート軸方向の内側端面と、の間の隙間Q1に配置されている。ホルダフランジ部152におけるポート軸方向の厚さは、隙間Q1よりも薄くなっている。したがって、ホルダ134は、隙間Q1とホルダフランジ部152のポート軸方向の厚さの差分だけポート軸方向に移動可能に構成されている。
この場合、ホルダ134のポート軸方向の内側への移動は、シール筒部101により規制される。一方、ホルダ134のポート軸方向の外側への移動は、中径部122により規制される。したがって、シールリング133が所望の位置(小径部142の外周面及びシール筒部101の内周面の間)に保持される。
暖機ポート56と暖機ジョイント62との接合時等(シールリング133に液圧が作用していない状態)において、ポート軸方向の内側を重力方向の下方にしてバルブ装置8を載置した場合には、ホルダフランジ部152がシール筒部101にポート軸方向で支持される。また、ホルダフランジ部152は、暖機ジョイント62から離間して保持される。
なお、ホルダ134は、上述したように暖機ポート56と暖機ジョイント62との接合時において、少なくとも暖機ジョイント62から離間していれば構わない。ここでいう「離間」とは、ホルダ134(ホルダフランジ部152)と暖機ジョイント62(中径部122)との間がポート軸方向で50μm以上の隙間を有することを言う。但し、シールリング133に液圧が作用した際に、ホルダ134が暖機ジョイント62に対してポート軸方向の外側に移動した場合には、ホルダフランジ部152が中径部122にポート軸方向で当接しても構わない。
規制部153は、ホルダ筒部151の内周部分からポート軸方向の外側に突設された筒状に形成されている。規制部153は、付勢部材132のポート径方向の移動を、ホルダ筒部151とともに規制する。規制部153は、上述した中径部122におけるポート軸方向の内側端面よりもポート軸方向の外側に突出している。規制部153は、ジョイント筒部110の中径部122に対してポート径方向に離間し、小径部123に対してポート軸方向に離間している。なお、規制部153は、筒状に限らず、ポート周方向に間欠的に形成されていても構わない。
上述した暖機ポート56及び暖機ジョイント62は、例えば以下の方法で組み付られる。
まず、暖機流出口56a内に摺動リング131を挿入した後、シールリング133、ホルダ134、付勢部材132を順次セットする。この際、ホルダ134のホルダフランジ部152が、シール筒部101にポート軸方向で当接する位置まで、ホルダ134及びシールリング133を押し込むことが好ましい。
続いて、暖機ジョイント62のジョイント接合部113と、暖機ポート56のポート接合部106と、が当接するように、暖機ジョイント62を暖機ポート56にセットし、両接合部106,113同士を振動溶着する。この際、ホルダ134と暖機ジョイント62が離間した状態で、両接合部106,113が振動溶着される。なお、ラジエータポート41とラジエータジョイント42との接続部分、及び空調ポート66と空調ジョイント68との接続部分についても、上述した方法と同様の方法により組み付けることが可能である。
[第1の樹脂材料]
第1の樹脂材料は、第1の樹脂を主成分として含む。第1の樹脂材料は、第1の樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。第1の樹脂材料は、樹脂以外の他の成分を含んでもよい。
「主成分」とは、樹脂材料に含まれる樹脂のうち、最も含有量の多い樹脂を意味する。例えば樹脂材料に含まれる樹脂が2つである場合、主成分の含有量は、樹脂材料に含まれる全ての樹脂の総質量に対して50質量%超である。
第1の樹脂は、第1の樹脂材料に含まれる成分のうち、最も含有量の多い成分であることが好ましい。例えば第1の樹脂材料に含まれる成分が2つである場合、第1の樹脂の含有量は、第1の樹脂材料の総質量に対して50質量%超であることが好ましい。
第1の樹脂としては、例えばポリフェニレンスルファイド(PPS)、芳香族ポリエーテルケトン(例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK))、ポリアミド(PA)、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリアセタール、シンジオタクチックポリスチレンが挙げられる。これらの中では、熱的、機械的性質の点で、PPS、PEEK及びPAからなる群から選ばれる樹脂が好ましい。
PAとしては、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミド等が挙げられ、例えば、PA6、PA66、PA46、PA610、PA612、PA11、PA12、PA6T、PA9T、PA10T、PA6T/PA11共重合体、PA6T/PA12共重合体、PA6T/PA66共重合体、PA6T/PA6I共重合体、PA6T/PA6I/PA66共重合体、ヘキサメチレンジアミン/2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン/テレフタル酸共重合体、ポリペンタメチレンテレフタラミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、ポリフタルアミド(PPA)が挙げられる。
なお、PA6T/PA11共重合体はPA6TとPA11との共重合体を示し、他の共重合体も同様である。
第1の樹脂としては、PPS、PEEK及びPAからなる群から選ばれる樹脂が好ましく、PPS、PEEK、PA6又はPA66がより好ましく、PPSが特に好ましい。
第1の樹脂が上記樹脂であると、ロータ22の外周面(弁筒部82の外周面)と摺動リング131の摺動面141aとを、同種の樹脂を主成分とする樹脂材料からなる構成としつつ、ロータ22の外周面の硬度、耐衝撃性の特性と、摺動リング131の摺動面の低摩擦性、低摩耗性の特性とを共に優れたものにできる。また、上記樹脂は射出成形可能であるため製造コストを低減できる。
特に、第1の樹脂がPPSである(したがって第2の樹脂もPPSである)場合には、ロータ22の外周面、摺動リング131の摺動面141aそれぞれの耐クリープ性がより優れており、クリープによるシール性能の低下を抑制でき、長期にわたってシール性能を維持できる。
他の樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。他の樹脂として、第1の樹脂として例示した樹脂(ただし、第1の樹脂とは異なる)を用いてもよい。
他の成分としては、例えば無機充填材等が挙げられる。
無機充填材は、例えば繊維状、板状、粉末状、粒状等であってよい。無機充填材の具体例としては、ガラス繊維、炭素繊維(PAN系、ピッチ系等)、鉱物粉等が挙げられる。
これら他の成分はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
第1の樹脂材料は、ロータ22の硬度、耐衝撃性の点から、ガラス繊維を含むことが好ましい。
第1の樹脂材料中の第1の樹脂の含有量は、第1の樹脂が主成分となる範囲で適宜選定できる。第1の樹脂が主成分であることにより、第1の樹脂の特性が十分に発現し、第1の樹脂材料と第2の樹脂材料との線膨張係数等の熱的特性の差をより小さくできる。
第1の樹脂材料の線膨張係数は、1×10−5〜10×10−5/Kが好ましく、1×10−5〜6×10−5/Kがより好ましい。線膨張係数が上記範囲内であると、シール性能がより優れる。
線膨張係数は、−30〜90℃における平均膨張係数であり、熱機械分析装置(TMA)を用い、ASTM D696に従って測定される。
[第2の樹脂材料]
第2の樹脂材料は、第2の樹脂を主成分として含む。第2の樹脂材料は、第2の樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。第2の樹脂材料は、樹脂以外の他の成分を含んでもよい。
「主成分」は上記と同義である。例えば第2の樹脂材料に含まれる樹脂が2つである場合、第2の樹脂の含有量は、第2の樹脂材料に含まれる全ての樹脂の総質量に対して50質量%超である。
第2の樹脂は、第2の樹脂材料に含まれる成分のうち、最も含有量の多い成分であることが好ましい。例えば第2の樹脂材料に含まれる成分が2つである場合、第2の樹脂の含有量は、第2の樹脂材料の総質量に対して50質量%超であることが好ましい。
第2の樹脂は、第1の樹脂と同種の樹脂である。
「同種」は、樹脂を特徴付ける構造、例えば必須の単量体単位が同じであることを示す。平均分子量、2種以上の単量体単位を含む場合の各単量体単位の比率等が異なっていても構わない。例えばPA6T及びPA10Tは、共にポリアミド構造を有するため、同種の樹脂である。
第1の樹脂及び第2の樹脂は、PPS、PEEK、PAのいずれか1つに共に属することが好ましく、共にPPSであることが特に好ましい。
他の樹脂としては、第1の樹脂材料における他の樹脂と同様のものが挙げられる。
他の成分としては、第1の樹脂材料における他の成分と同様のものが挙げられる。
第2の樹脂材料は、摺動面の低摩擦性、低摩耗性の点から、炭素繊維及びPTFEのいずれか一方又は両方を含むことが好ましい。
第2の樹脂材料中の第2の樹脂の含有量は、第2の樹脂が主成分となる範囲で適宜選定できる。第2の樹脂が主成分であることにより、第2の樹脂の特性が十分に発現し、第1の樹脂材料と第2の樹脂材料との線膨張係数等の熱的特性の差をより小さくできる。
第2の樹脂材料の線膨張係数は、第1の樹脂材料の線膨張係数に対して40〜250%であることが好ましく、50〜200%であることがより好ましい。第1の樹脂及び第2の樹脂の線膨張係数の差が少ないほど、温度変化によってロータ22及び摺動リング131の寸法が変化したときに、ロータ22の外周面と摺動リング131の摺動面141aとの間に生じる隙間を小さくできる。
[バルブ装置の動作方法]
次に、上述したバルブ装置8の動作方法を説明する。
図1に示すように、メイン流路10において、ウォータポンプ3により送出される冷却水は、エンジン2で熱交換された後、バルブ装置8に向けて流通する。図4に示すように、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水は、流入口37aを通してケーシング21内の接続流路92内に流入する。
接続流路92内に流入した冷却水のうち、一部の冷却水はEGR流出口51内に流入する。EGR流出口51内に流入した冷却水は、EGRジョイント52を通ってEGR流路14内に供給される。EGR流路14内に供給された冷却水は、EGRクーラ7において、冷却水とEGRガスとの熱交換が行われた後、メイン流路10に戻される。
一方、接続流路92内に流入した冷却水のうち、EGR流出口51内に流入しなかった冷却水は、ケース軸方向の第2側から流通路91内に流入する。流通路91内に流入した冷却水は、流通路91内をケース軸方向に流通する過程で各流出口に分配される。すなわち、流通路91内に流入する冷却水は、各流出口のうち連通口に連通している流出口を通して各流路11〜13に分配される。
バルブ装置8において、流出口と連通口との連通パターンを切り替えるには、ロータ22を軸線O1回りに回転させる。そして、設定したい連通パターンに対応する位置でロータ22の回転を停止させることで、ロータ22の停止位置に応じた連通パターンで流出口と連通口とが連通する。
このように、本実施形態では、ロータ22の外周面と、摺動リング131の摺動面141aとが、同種の樹脂を主成分とする樹脂材料からなる構成とした。
ロータ22の外周面を形成している第1の樹脂材料と、摺動リング131の摺動面141aを形成している第2の樹脂材料とは、同種の樹脂を主成分とするため、線膨張係数等の熱的特性の差が少ない。
したがって、上記構成によれば、温度変化によってロータ22及び摺動リング131の寸法が変化したときに、各樹脂材料の膨張又は収縮による寸法変化の差が少ないため、寸法変化したとしても、バルブの外周面と摺動リングの摺動面との間に生じる隙間を小さくでき、隙間から漏れる流体の量を少なくできる。
また、上記構成によれば、ロータ22の外周面がPPSで構成され、摺動リング131の摺動面141aがPTFEで構成される場合に比べて、摺動面141aの摩耗係数が大きく、摩耗しやすい。したがって、製造直後にロータ22の外周面や摺動リング131の摺動面141aに寸法誤差が存在していても、摺動面141aが摩耗することで寸法誤差が低減され、シール性能が向上する。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述した実施形態では、バルブ装置8がエンジン2の冷却システム1に搭載された構成について説明したが、この構成のみに限らず、その他のシステムに搭載しても構わない。
上述した実施形態では、バルブ装置8に流入した冷却水を、ラジエータ流路11、暖機流路12、空調流路13及びEGR流路14に分配する構成について説明したが、この構成のみに限られない。バルブ装置8は、バルブ装置8内に流入する冷却水を少なくとも2つの流路に分配する構成であれば構わない。
また、各連通口や流出口のレイアウトや種類、形状等についても適宜変更が可能である。
上述した実施形態では、例えば流入口、各連通口及び各流出口が弁筒部82及びケーシング21をそれぞれケース径方向に貫通している構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば各連通口及び各流出口は、弁筒部82及びケーシング21をそれぞれケース軸方向に貫通していても構わない。
上述した実施形態では、流出ポート及びジョイントの接合に、振動溶着を用いた場合について説明したが、この構成のみに限らず、種々の溶着方法(超音波溶着等)や接着等であっても構わない。
上述した実施形態では、シール筒部101がシール壁及び第1規制部を兼ねる構成について説明したが、この構成のみに限られない。すなわち、シール壁及び第1規制部を別々に有する構成であっても構わない。
上述した実施形態では、ホルダ134が、暖機ジョイント62に対してポート軸方向で離間可能に配置された構成、並びに暖機ポート56及び暖機ジョイント62の双方に対してポート軸方向で離間可能に配置された構成について説明したが、この構成のみに限られない。すなわち、ホルダ134は、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の少なくとも何れかに離間可能に配置されていればよい。この場合、ホルダ134は、暖機ポート56のみに離間可能に配置(暖機ジョイント62に当接)されていても構わない。また、ホルダ134と、暖機ポート56及び暖機ジョイント62の少なくとも何れかと、はポート径方向に離間可能に配置していても構わない。
上述した実施形態では、バルブが円筒形状のロータ22で、ロータ22がケーシング本体25内に回転可能に収容された構成について説明したが、この構成のみに限られない。
バルブは、円筒形状以外の他のバルブであっても構わない。その他のバルブとしては、例えば球状等のロータ、スライダ等が挙げられる。スライダは、例えば流出口に連通する連通口が形成された板状のバルブである。スライダは、ケーシング本体25内に収容されてケーシング本体25内を摺動可能に構成される。スライダが摺動する過程において、流出口と連通口との少なくとも一部が重なり合う場合に摺動リングを通じて流出口と連通口とが連通する。
ロータ22の代わりにスライダを用いる構成とした場合には、スライダは3m/分以下の速度で摺動可能とすることが好ましく、2m/分以下の周速で摺動可能とすることがより好ましい。また、スライダの摺動時にスライダの外表面と摺動リングの摺動面との間に作用する面圧は、1MPa以下とすることが好ましい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手順で、ロータ22(バルブ)と摺動リング131とを作製した。このロータ22及び摺動リング131を用いて、前記した実施形態に係るバルブ装置8と同様の構成のバルブ装置を作製した。
第1の樹脂材料として下記の樹脂材料A1を用い、内側軸部73に対してロータ本体72をインサート成形し、ロータ22を作製した。
樹脂材料A1:PPSを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:2×10−5/K)。
第2の樹脂材料として下記の樹脂材料A2を射出成形して摺動リング131を作製した。
樹脂材料A2:PPSを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:4×10−5/K)。
(実施例2)
第1の樹脂材料を下記の樹脂材料B1に変更し、第2の樹脂材料を下記の樹脂材料B2に変更した以外は実施例1と同様にしてバルブ装置を作製した。
樹脂材料B1:PEEKを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:5×10−5/K)。
樹脂材料B2:PEEKを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:3×10−5/K)。
(実施例3)
第1の樹脂材料を下記の樹脂材料C1に変更し、第2の樹脂材料を下記の樹脂材料C2に変更した以外は実施例1と同様にしてバルブ装置を作製した。
樹脂材料C1:PA66を樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:3×10−5/K)。
樹脂材料C2:PA6を樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:7.5×10−5/K)。
(比較例1)
第1の樹脂材料を下記の樹脂材料D1に変更し、第2の樹脂材料を下記の樹脂材料D2に変更した以外は実施例1と同様にしてバルブ装置を作製した。
樹脂材料D1:PPSを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:2×10−5/K)。
樹脂材料D2:PTFEを樹脂の主成分として含む樹脂材料(線膨張係数:10×10−5/K)。
(耐クリープ性の評価)
実施例1〜3、比較例1のバルブ装置について、クリープ特性をASTM D621に準拠して、面圧13.7MPa、常温、24時間の条件で評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:クリープ特性が1%以下。
B:クリープ特性が1%超10%以下。
C:クリープ特性が10%超。
(線膨張係数の差の評価)
実施例1〜3、比較例1で用いた第1の樹脂材料の線膨張係数(/K)に対する第2の樹脂材料の線膨張係数(/K)の割合(%)を算出し、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:前記割合が50%以上200%以下。
B:前記割合が40%以上50%未満、又は200%超250%以下。
C:前記割合が40%未満、又は250%超。
(漏れ量の評価)
実施例1、比較例1のバルブ装置について、以下の手順で、25℃又は80℃の冷却水(HONDA社製11LLC 50±2%濃度)の漏れ量を測定した。雰囲気温度は冷却水温と同じとした。
(1)バルブ装置8のラジエータジョイント42、暖機ジョイント62、空調ジョイント68、EGRジョイント52それぞれに、弁を備えた流路を接続し、これらすべての流路を閉状態とした。
(2)バルブ装置8のロータ22の回転位置を、ロータ22のラジエータ連通口95、暖機連通口96、空調連通口97がいずれも摺動リング131と重なり合わない位置とした。
(3)冷却水を収容した圧力タンクと、バルブ装置8の流入ポート37とを、弁を備えた流路で接続した。圧力タンクにエアを供給し、エアにより冷却水を加圧した。これにより、圧力タンクの冷却水を流入ポート37に供給し、ケーシング21内に圧力をかけた。
(4)漏れ量を測定する箇所のジョイント(本実施例では、暖機ジョイント62)に接続した流路のバルブを開として、漏れ量を測定する箇所のジョイント側を大気開放した。エアによる圧力を次第に増加させながら、前記流路から流出する冷却液の液量を電子天秤で測定し、その測定値を漏れ量とした。
結果を図8に示す。図8は、横軸にケーシング本体25の流通路91と摺動リング131内との差圧(kPa)、縦軸に漏れ量(L/分)をとったグラフである。図8中、「PPS_25℃」、「PPS_80℃」はそれぞれ、冷却水温が25℃、80℃のときの実施例1の結果である。「PTFE_25℃」、「PTFE_80℃」はそれぞれ、冷却水温が25℃、80℃のときの比較例1の結果である。
また、差圧が300kPaのときの、冷却水温25℃での漏れ量(L/分)に対する冷却水温80℃における漏れ量(L/分)の割合(以下、「漏れ量の変化率」ともいう。)(%)を表2に示す。
Figure 2021063592
Figure 2021063592
表1に示すとおり、実施例1〜3のバルブ装置は、比較例1のバルブ装置に比べ、耐クリープ性に優れ、また第1の樹脂材料と第2の樹脂材料との間の線膨張係数の差が小さかった。
図8及び表2に示すとおり、実施例1〜3のバルブ装置は、比較例1のバルブ装置に比べ、冷却水の漏れが抑制されていた。また、冷却水温の変化や差圧の変化による漏れ量の変化が少なかった。
本発明の一態様によれば、温度変化によるシール性能の低下が抑制された、コンパクトな駆動ユニットで適切な冷却制御を可能とするバルブ装置を提供できる。
8…バルブ装置
21…ケーシング
22…ロータ(バルブ)
41…ラジエータポート(流出ポート)
41b…ラジエータ流出口(流出口)
42…ラジエータジョイント(ジョイント)
56…暖機ポート(流出ポート)
56a…暖機流出口(流出口)
62…暖機ジョイント(ジョイント)
66…空調ポート(流出ポート)
66a…空調流出口(流出口)
68…空調ジョイント(ジョイント)
95…ラジエータ連通口(連通口)
96…暖機連通口(連通口)
97…空調連通口(連通口)
101…シール筒部(シール壁、第1規制部)
126…第2バリ収容部(バリ収容部)
131…摺動リング
132…付勢部材
133…シールリング
134…ホルダ
141…大径部
141a…摺動面
142…小径部
143…段差面(対向面)
151…ホルダ筒部
152…ホルダフランジ部
153…規制部(第2規制部)

Claims (5)

  1. 冷却水を用いて車両のエンジンを冷却する冷却システムに用いられるバルブ装置であって、
    第1方向に開口する冷却水の流出口が形成された流出ポートを有するケーシングと、
    前記流出ポートにおける前記流出口の開口端面に接合されたジョイントと、
    回転可能又は摺動可能に前記ケーシング内に収容され、前記流出口に連通可能な連通口が形成されたバルブと、
    前記流出ポート内に収容された状態で前記バルブの外表面に摺動する摺動面を有し、前記バルブの回転位置又は摺動位置に応じて前記流出口と前記連通口とを連通させる摺動リングと、を備え、
    前記バルブは、少なくとも前記外表面が、第1の樹脂を主成分として含む第1の樹脂材料からなり、
    前記摺動リングは、少なくとも前記摺動面が、第2の樹脂を主成分として含む第2の樹脂材料からなり、
    前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂が共に、ポリフェニレンスルファイドであるか、又はポリエーテルエーテルケトンであるか、又はポリアミドであることを特徴とするバルブ装置。
  2. 前記バルブが回転又は摺動するときの、前記外表面に対する前記摺動面の摺動速度が3m/分以下であることを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
  3. 前記バルブが回転又は摺動するときの、前記外表面と前記摺動面との間に作用する面圧が1MPa以下であることを特徴とする請求項2に記載のバルブ装置。
  4. 前記第2の樹脂材料の線膨張係数が、前記第1の樹脂材料の線膨張係数に対して40〜250%であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のバルブ装置。
  5. 前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂が共にポリフェニレンスルファイドである請求項1から請求項4の何れか1項に記載のバルブ装置。
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