JP2021063192A - 樹脂フィルム、コンデンサ用金属化フィルム、及びコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を有する樹脂フィルムを提供する。【解決手段】少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層を有し、厚みが15μm以下である、樹脂フィルム。

Description

本発明は、樹脂フィルム、コンデンサ用金属化フィルム、及びコンデンサに関する。
従来、電子機器、電気機器などにおいて、例えば高電圧コンデンサ、各種スイッチング電源、コンバータ及びインバータ等のフィルタ用コンデンサ及び平滑用コンデンサ等として、樹脂フィルムを利用したコンデンサが使用されている。このようなコンデンサにおいては、樹脂フィルムはコンデンサ用誘電体フィルムとして、例えば、(i)当該誘電体フィルム上に、例えば、金属蒸着、スパッタリング等の真空めっき、または金属含有ペーストの塗工・乾燥、金属箔や金属粉の圧着等の方法で、金属層等の導電層を設けた所謂「金属化フィルム」とする方法、(ii)金属層等の導電層を設けない当該誘電体フィルムと、金属箔または(i)と同様の方法等で金属層を設けた金属化フィルム等の他の導電体を積層すること、等の方法でコンデンサを構成している。コンデンサ用誘電体フィルムは、近年需要が高まっている電気自動車及びハイブリッド自動車等の駆動モーターを制御するインバータ電源機器用コンデンサとしても利用されている。
上記の用途において、例えば自動車用として用いられるコンデンサなどは、高温環境で使用されるため、コンデンサ用誘電体フィルムとしては、高温下においても高い絶縁破壊強さを有するものが求められる。さらに近年、自動車用としての要求温度は以前よりも上昇しており、要求温度は120℃を超え、150℃に達する場合もある。
例えば、特許文献1には、高い耐熱性を有する芳香族ポリエーテルスルホン樹脂を主成分とするフィルムを誘電性薄膜として使用したプラスチックフィルムコンデンサが開示されている。
特開昭60−68505号公報
前記の通り、高温環境で使用されるコンデンサには、高温下において高い絶縁破壊強さを有するコンデンサ用誘電体フィルムが求められる。
また、例えばコンデンサを小型化かつ高容量化する(すなわち、コンデンサ用誘電体フィルムを用いたコンデンサの単位体積当たりの静電容量を高める)ためには、コンデンサ用誘電体フィルムの厚みを可能な限り薄くすることが求められる。
さらに、コンデンサ用誘電体フィルム等の樹脂フィルムは、通常、長尺のフィルムの巻取体として連続的に生産され、保管、流通される。このような巻取工程において、樹脂フィルムの滑り性が低いと、巻き取りの際に、樹脂フィルムにズレや皺が形成されるという問題が生じる。例えばコンデンサ用誘電体フィルムを利用してコンデンサを製造する場合、コンデンサ用誘電体フィルムに対する金属の蒸着、素子巻等の工程にて、樹脂フィルムの巻き出し、巻き取りを繰り返すため、巻き取りの際に、密着やシワ入り等の巻取不良を生じない必要がある。
樹脂フィルムの巻取適性を向上させる手法としては、例えば、樹脂フィルムにシリカ粒子などのアンチブロッキング剤を添加する方法が知られている。しかしながら、樹脂フィルムにアンチブロッキング剤を添加した場合、樹脂フィルムの製膜工程や、金属化フィルムとするための蒸着工程などにおいて、アンチブロッキング剤が樹脂フィルムから脱落し、加熱ロール、冷却ロール、ニップロール等の各ロール類を汚染するなどの問題を生じやすい。したがって、アンチブロッキング剤の使用は、可能な限り控えることが望ましいといえる。
このような状況下、本発明は、高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を有する樹脂フィルムを提供することを主な目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂と、ポリカーボネート系樹脂とを、特定の比率で配合し、樹脂フィルムの厚みを15μm以下に設定することにより、例えば150℃の高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性が奏されることを見出した。当該樹脂フィルムは、高温下における高い絶縁破壊強さを備えているため、例えば自動車用コンデンサなどの高温環境で使用されるコンデンサに好適に用いることができる。また、当該樹脂フィルムは、厚みが15μm以下と非常に薄いため、単位体積当たりの静電容量が大きい。さらに、当該樹脂フィルムは、優れた巻取適性を有するため、生産性に優れている。本発明は、かかる知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成したものである。
すなわち、本発明には、以下のものが含まれる。
項1. 少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層を有し、
厚みが15μm以下である、樹脂フィルム。
項2. 前記樹脂フィルムは、延伸フィルムにより構成されている、項1に記載の樹脂フィルム。
項3. 前記樹脂フィルムは、アンチブロッキング剤の含有量が0.1質量%以下である、項1又は2に記載の樹脂フィルム。
項4. 前記樹脂フィルムは、単層により構成されている、項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
項5. 前記樹脂フィルムは、コンデンサ用誘電体フィルムである、項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
項6. 前記樹脂フィルムは、150℃環境での絶縁破壊強さが300VDC/μm以上である、項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
項7. 項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂フィルムが捲回されてなるフィルムロール。
項8. 項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂フィルムの片面又は両面に金属膜を有する、コンデンサ用金属化フィルム。
項9. 項1〜6に記載の樹脂フィルムを含む、コンデンサ。
本発明によれば、高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を有する樹脂フィルムを提供することができる。また、本発明によれば、当該樹脂フィルムを利用したフィルムロール、コンデンサ用金属化フィルム、及びコンデンサを提供することもできる。
実施例及び比較例における製膜方法を説明するための模式図である。
本実施形態に係る樹脂フィルムは、少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層を有し、厚みが15μm以下であることを特徴としている。
本実施形態に係る樹脂フィルムは、このような構成を備えていることにより、高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を有するという特性を発揮する。本実施形態に係る樹脂フィルムは、高温下における高い絶縁破壊強さ(例えば、120℃環境での絶縁破壊強さが300VDC/μm以上、さらには150℃環境での絶縁破壊強さが300VDC/μm以上)を備えているため、コンデンサ用誘電体フィルムとして好適に用いることができ、特に、高温環境で使用されるコンデンサに好適に用いることができる。また、本実施形態に係る樹脂フィルムは、厚みが15μm以下と薄いため、前記フィルムを誘電体とするフィルムコンデンサとしたときに単位体積当たりの静電容量が大きい。さらに、本実施形態に係る樹脂フィルムは、優れた巻取適性を有するため、生産性に優れている。本実施形態に係る樹脂フィルムは、フィルムコンデンサとしたときの単位体積当たりの静電容量を大きくするため、フィルムの厚さが15μm超え(例えば16μm、17μm、20μm以上等)であることを想定していない。また、本実施形態に係る樹脂フィルムは、コンデンサ用誘電体フィルムの用途に好適に用いることができるが、当該用途に限定されず、他の用途に用いてもよい。
以下、本実施形態に係る樹脂フィルム、当該樹脂フィルムを利用した、コンデンサ用金属化フィルム、及びコンデンサについて詳述する。なお、本明細書において、数値範囲の「〜」とは、以上と以下とを意味する。即ち、α〜βという表記は、α以上β以下、或いは、β以上α以下を意味し、範囲としてα及びβを含む。また、本明細書において、各成分の含有率を示す「質量%」は、断りがない限り樹脂フィルムを100質量%とした場合の含有量の割合を示す。
1.樹脂フィルム
本実施形態に係る樹脂フィルムは、少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層(以下、当該層を単に「層A」と表記することがある。)を有する。具体的には、本実施形態に係る樹脂フィルムは、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂とポリカーボネート系樹脂とを当該質量比で含む層Aを、少なくとも1層含む樹脂フィルムである。後述の通り、本実施形態に係る樹脂フィルムは、当該層Aの単層により構成されていてもよいし、さらに、別の層A(主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層)、又は層Aとは異なる層(層Aに該当しない層)を1層以上含む複層であってもよい。また、本実施形態に係る樹脂フィルムが複数の層Aを有する場合、複数の層Aの組成は互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。
主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂は、非晶性熱可塑性樹脂であることが好ましい。なお、本実施形態において、「非晶性熱可塑性樹脂」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いた測定において、ガラス転移温度(Tg)を有するが、明確な融解に伴う吸熱ピーク(融点)を有しない樹脂である。主鎖にスルホニル基(−SO2−)を含む非晶性熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン等が挙げられる。
当該非晶性熱可塑性樹脂は更に、高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、巻取適性に優れるという特性を好適に発揮する観点から、主鎖に式:−[Ph−C(CH32−Ph]−で表される繰り返し単位を有する非晶性熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、式:−[Ph−C(CH32−Ph]−は、化学式(構造式)で以下のように表記される。
Figure 2021063192
樹脂フィルムの層Aに含まれる、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリスルホンとしては、特に制限されず、公知のものを使用することができ、市販品を使用することもできる。ポリスルホンの市販品としては、例えば、BASF社製の商品名ウルトラゾーン(登録商標)(例えば、ウルトラゾーン(登録商標)S6010、ウルトラゾーン(登録商標)S3010、ウルトラゾーン(登録商標)S2010)、Solvey社製の商品名ユーデル(登録商標)(例えば、ユーデル(登録商標)P−1700)などが挙げられる。
ポリスルホンのガラス転移温度(Tg)としては、例えば170〜230℃、好ましくは160〜195℃、より好ましくは170〜190℃、さらに好ましくは180〜190℃が挙げられる。また、ポリスルホンの質量(重量)平均分子量としては、特に制限されないが、例えば1万〜10万程度、好ましくは1.5万〜8万程度が挙げられる。
なお、本実施形態において、樹脂の質量(重量)平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)装置を用いて測定することができる。
ポリエーテルスルホンとしては、特に制限されず、公知のものを使用することができ、市販品を使用することもできる。ポリエーテルスルホンの市販品としては、例えば、BASF社製の商品名ウルトラゾーン(登録商標)(例えば、ウルトラゾーン(登録商標)E2010、ウルトラゾーン(登録商標)E3010)などが挙げられる。
ポリエーテルスルホンのガラス転移温度(Tg)としては、例えば170〜230℃、好ましくは200〜230℃、より好ましくは210〜230℃、さらに好ましくは220〜230℃が挙げられる。また、ポリエーテルスルホンの質量(重量)平均分子量としては、特に制限されないが、例えば1万〜10万程度、好ましくは1.5万〜8万程度が挙げられる。
ポリフェニルスルホンとしては、特に制限されず、公知のものを使用することができ、市販品を使用することもできる。ポリフェニルスルホンの市販品としては、例えば、BASF社製の商品名ウルトラゾーン(登録商標)(例えば、ウルトラゾーン(登録商標)P3010)、Solvey社製の商品名レーデル(登録商標)(例えば、レーデル(登録商標)R−5100)などが挙げられる。
ポリフェニルスルホンのガラス転移温度(Tg)としては、例えば170〜230℃、好ましくは195〜225℃、より好ましくは205〜225℃、さらに好ましくは215〜225℃が挙げられる。また、ポリフェニルスルホンの質量(重量)平均分子量としては、特に制限されないが、例えば1万〜10万程度、好ましくは1.5万〜8万程度が挙げられる。
また、層Aに含まれるポリカーボネート系樹脂(PC)は、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有する樹脂であり、一般にポリカーボネート系樹脂と呼称される樹脂が使用できる。ポリカーボネート系樹脂は、公知の方法で製造することができ、市販品を使用することもできる。市販品としては、例えば、帝人株式会社製の商品名パンライト(登録商標)シリーズや、サビックジャパン合同会社製の商品名レキサン(登録商標)シリーズなどが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂(PC)の荷重たわみ温度(JIS K 7191−2:2015 A法)としては、80℃以上170℃以下の範囲にあればよいが、好ましくは100〜160℃、より好ましくは120〜150℃、さらに好ましくは130〜140℃が挙げられる。荷重たわみ温度を80℃以上とすることで、フィルムの高温での絶縁破壊強さが向上しやすい。荷重たわみ温度を170℃以下とすることで、押出成形性が良好になりやすい。
高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を発揮させる観点から、本実施形態に係る樹脂フィルムの層Aにおける、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂とポリカーボネート系樹脂との比率(主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂/ポリカーボネート系樹脂)は、好ましくは50〜90質量部/10〜50質量部、より好ましくは55〜86質量部/14〜45質量部、さらに好ましくは60〜80質量部/20〜40質量部である。
なお、本実施形態に係る樹脂フィルムは、本発明の効果を阻害しなければ、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂及びポリカーボネート系樹脂とは異なる他の樹脂を含んでいてもよい。このような他の樹脂としては、主鎖にスルホニル基を含まず、ポリカーボネート系樹脂ではない、熱可塑性樹脂等が挙げられる。
他の樹脂としての非晶性熱可塑性樹脂の具体例としては、非晶性ポリスチレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性非晶性ポリイミド、非晶性シクロオレフィンポリマー、非晶性シクロオレフィンコポリマー等が挙げられる。
また、他の樹脂としての結晶性熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリメチルペンテン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、液晶ポリマー、熱可塑性結晶性ポリイミド、結晶性シクロオレフィンポリマー、結晶性シクロオレフィンコポリマー、フッ素樹脂などが挙げられる。
本実施形態に係る樹脂フィルムに他の樹脂が含まれる場合、その含有率としては、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下が挙げられる。本実施形態に係る樹脂フィルムにおいて、層Aに含まれる樹脂は、実質的に主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂及びポリカーボネート系樹脂のみ(例えば、樹脂フィルムの層Aに含まれる樹脂に占める、熱可塑性樹脂及びポリカーボネート系樹脂の割合が99質量%以上である)であって良い。
本実施形態の係る樹脂フィルムは、前記の層Aの単層により構成されていてもよいし、複数の層Aにより構成されていてもよいし、層Aと、層Aとは異なる層との組み合わせにより構成されていてもよい。本実施形態の係る樹脂フィルムは、好ましくは層Aの単層により構成されている。
本実施形態の係る樹脂フィルムには、アンチブロッキング剤が含まれていてもよいが、実質的に含まれていないことが好ましい。樹脂フィルムに含まれるアンチブロッキング剤の含有率としては、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下である。
アンチブロッキング剤の平均粒子径は、例えば0.1〜5μm程度である。本実施形態の係る樹脂フィルムにアンチブロッキング剤が含まれる場合、アンチブロッキング剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、市販品を使用することもできる。シリカとしては、合成非晶質シリカが、好ましい粒子径のものが得られ易く好ましい。シリカの形状としては、特に制限されず、例えば、単粒子からなる球状シリカ、複数の1次粒子から2次粒子や3次粒子を形成する不定形シリカなどであってよいが、単粒子からなる球状シリカが好ましい。炭酸カルシウムとしては、軽質炭酸カルシウムが、好ましい粒子径のものが得られ易く好ましい。
本実施形態に係る樹脂フィルムの厚みとしては、15μm以下であればよいが、コンデンサの体積を小さくし、かつ、静電容量を高める観点から、好ましくは12μm以下、より好ましくは9.5μm以下、さらに好ましくは8.0μm以下、さらに好ましくは5.0μm以下が挙げられる。絶縁破壊強さ(VDC)や巻取適性をより高める観点から、本実施形態に係る樹脂フィルムの厚みの下限としては、例えば1.0μm以上、好ましくは1.8μm以上、より好ましくは2.0μm以上が挙げられる。
誘電体フィルムの厚み、コンデンサの体積、および静電容量の関係について、以下に詳細に説明する。誘電体フィルムは、厚さが薄いほど、単位体積当たりの静電容量を大きくできる。より具体的に説明すると、平板コンデンサの静電容量Cは、誘電率ε、電極面積S、誘電体厚さd(樹脂フィルムの厚さd)を用いて、以下のように表される。
C=εS/d
ここで、フィルムコンデンサの場合、電極の厚さは、誘電体フィルムの厚さと比較して3桁以上薄いため、電極の体積を無視すると、コンデンサの体積Vは、以下のように表される。
V=Sd
従って、上記2つの式より、単位体積当たりの静電容量C/Vは、以下のように表される。
C/V=ε/d2
ここで誘電率εは使用する材料により決まる。そうすると材料を変更しない限りは、上記式から分かるように、単位体積当たりの静電容量(C/V)は、樹脂フィルム厚さを薄くすると、その二乗に反比例して単位体積当たりの静電容量(C/V)が向上することが分かる。
上記説明は、理解を容易にするために理想化している。つまり実際には、例えばフィルム間にわずかな空隙が存在する場合があることや、電極端でのフリンジ効果の影響があること、また捲回型コンデンサであること等により、面積に応じて単位体積当たりの静電容量(C/V)の値に変化が見られる。しかしながら一般的には、単位体積当たりの静電容量(C/V)は、誘電体フィルム厚さによって決まるということが理解できる。
以上より、前記誘電体フィルムの厚さは、絶縁破壊強さ(VDC)及び巻取適性が担保される範囲内で、なるべく薄くすることが好ましい。
樹脂フィルムの厚みは、外側マイクロメータ(株式会社ミツトヨ製 高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25MB)を用いて、JIS K 7130:1999 A法に準拠して測定される値である。
本実施形態に係る樹脂フィルムの120℃環境での絶縁破壊強さとしては、高温下における絶縁破壊強さの観点から、好ましくは300VDC/μm以上、より好ましくは350VDC/μm以上、さらに380VDC/μm以上、さらに400VDC/μm以上、特に420VDC/μm以上が挙げられる。なお、本実施形態に係る樹脂フィルムの120℃環境での絶縁破壊強さの上限に制限は無いがとしては、例えば600VDC/μmが挙げられる。120℃環境での絶縁破壊強さは、以下の測定方法によって測定される値である。
(120℃及び150℃環境での絶縁破壊強さ)
JIS C2151:2006の17.2.2(平板電極法)に準じた測定装置を用意する。ただし下部電極として、JIS C2151:2006の17.2.2に記載の弾性体の替わりに導電ゴム(星和電機株式会社製E12S10)を電極として用い、アルミニウム箔の巻き付けは行わないものとする。測定環境は設定温度120℃の強制循環式オーブン内とし、電極およびフィルムは同オーブン内で30分調温した後に使用する。電圧上昇は0Vから開始して100V/秒の速度とし、電流値が5mAを超えた時を破壊時とする。絶縁破壊電圧測定回数は20回とし、絶縁破壊電圧値VDCを、フィルムの厚み(μm)で割り、その20回の計算結果中の上位2点および下位2点を除いた16点の平均値を、絶縁破壊強さ(VDC/μm)とする。
また、本実施形態に係る樹脂フィルムの150℃環境での絶縁破壊強さとしては、高温下における絶縁破壊強さの観点から、好ましくは300VDC/μm以上、より好ましくは350VDC/μm以上、さらに380VDC/μm以上、さらに400VDC/μm以上、特に420VDC/μm以上が挙げられる。なお、本実施形態に係る樹脂フィルムの150℃環境での絶縁破壊強さの上限に制限は無いがとしては、例えば600VDC/μmが挙げられる。150℃環境での絶縁破壊強さは、測定環境を設定温度150℃の強制循環式オーブン内としたこと以外は、120℃環境での絶縁破壊強さと同様にして実施、算出する。
なお、120℃環境と150℃環境とでは、同じ「高温」環境とはいえ、通常、絶縁破壊強さに関する負荷が大きく異なる。本発明によれば、150℃という負荷が大きい環境下でも、より高い絶縁破壊強さを発揮及び/又は維持することができる。
また、本実施形態に係る樹脂フィルムの23℃環境での絶縁破壊強さとしては、好ましくは300VDC/μm以上、より好ましくは350VDC/μm以上、さらに380VDC/μm以上、さらに400VDC/μm以上、特に420VDC/μm以上が挙げられる。なお、本実施形態に係る樹脂フィルムの23℃環境での絶縁破壊強さの上限に制限は無いが、例えば650VDC/μmが挙げられる。23℃環境での絶縁破壊強さは、120℃と同様の測定を、設定温度120℃の強制循環式オーブン内ではなく、23℃、相対湿度50%の環境下にて実施して算出する。
本実施形態に係る樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。本実施形態に係る樹脂フィルムの巻取適性をより高める観点、および、高温下における絶縁破壊強さを高め、厚みを薄くする観点からは延伸フィルムが好ましい。樹脂フィルムが延伸フィルムである場合、一軸延伸フィルムであってもよいし、二軸延伸フィルムであってもよい。
前記の通り、本実施形態に係る樹脂フィルムは、単層であってもよいし、複層であってもよい。単層であるとフィルム厚みを薄くし易く好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂フィルムは、アルミニウム箔などの金属箔や、他の樹脂フィルムなどによって形成された基材の上に積層された状態であってもよいが、好ましくは基材の上に形成されておらず、本実施形態に係る樹脂フィルム単体として製造(好ましくは、製膜後、単独で巻芯に巻き取り、巻取体とする)し、後述するコンデンサ用金属化フィルムやコンデンサの製造に供されることが好ましい。
本実施形態に係る樹脂フィルムは、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、本発明の効果を阻害しないことを限度として、特に制限されず、公知の樹脂フィルムに配合されている添加剤を使用することができる。添加剤には、例えば、酸化防止剤、塩素吸収剤や等の必要な安定剤、滑剤(前述のシリカ、炭酸カルシウムなどのアンチブロッキング剤とは異なるもの)、可塑剤、難燃化剤、着色剤等が含まれる。本実施形態に係る樹脂フィルムは、そのような添加剤を、本実施形態の樹脂フィルムに悪影響を与えない量で含むことができる。なお、本実施形態に係る樹脂フィルムは、シリコーン樹脂等の球状架橋高分子樹脂粒子は使用しないことが好ましい。
「酸化防止剤」は、本実施形態の樹脂フィルムを得ることができる限り、特に制限されることはない。酸化防止剤は、一般的に2種類の目的で使用される。一つの目的は、押出機内での熱劣化及び酸化劣化を抑制することであり、他の目的は、コンデンサフィルムとしての長期使用における劣化抑制及びコンデンサ性能向上に寄与することである。
「塩素吸収剤」は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されることはない。塩素吸収剤を使用すると、重合触媒等に由来して樹脂に微量含有される塩素を補足し、後述の金属蒸着膜の塩素化を抑制してコンデンサの性能を高めやすい。塩素吸収剤として、例えば、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸等を例示できる。
「滑剤」は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されない。滑剤として、例えば、第一級アミド(ステアリン酸アミド等)、第二級アミド(N−ステアリルステアリン酸アミド等)、エチレンビスアミド(N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド等)、ポリエチレンワックス等の各種ワックス類等を例示できる。
「可塑剤」は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されない。可塑剤として、例えば、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)等を例示できる。
「難燃化剤」は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されない。難燃化剤として、例えば、ハロゲン化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸塩、ボレート、アンチモン酸化物等を例示できる。
「着色剤」は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されない。着色剤として、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、タルク、クロム化合物、硫化亜鉛等の無機着色剤や、アゾ系、キナクリドン系、フタロシアニン系等の有機着色剤が例示できる。
本実施形態の樹脂フィルムは、厚みが15μm以下と薄く、高温下において高い絶縁破壊強さを有することから、高温環境で使用され、小型、さらには、高容量(例えば、5μF以上、好ましくは10μF以上、さらに好ましくは20μF以上)のコンデンサに極めて好適に使用することができる。
本実施形態の樹脂フィルムは、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む樹脂組成物を、厚みが15μm以下のフィルム状に成形することによって製造することができる。
主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂及びポリカーボネート系樹脂の詳細については、それぞれ、前述の通りである。
また、樹脂組成物を、厚みが15μm以下のフィルム状に成形する方法としても、特に制限されず、公知のフィルム成形方法を採用することができる。例えば、押出機へ供給した樹脂組成物を、加熱により溶融状態とし、フィルターでろ過した後、Tダイを用いてフィルム状に押出し、所定の表面温度に設定したロールに接触固化させて成形する方法が挙げられる。フィルム状に成形した後、巻芯の周囲に巻き取ることにより、本実施形態の樹脂フィルムは、巻取体(フィルムロール)とすることができる。
樹脂組成物を混合する方法としては、特に制限はないが、樹脂組成物のペレットを、ミキサー等を用いてドライブレンドする方法や、樹脂組成物のペレットを、混練機に供給し、溶融混練してブレンド樹脂を得る方法などがあるが、いずれでも構わない。
ミキサーや混練機にも特に制限は無く、また、混練機も、1軸スクリュータイプ、2軸スクリュータイプあるいは、それ以上の多軸スクリュータイプの何れでも良く、さらに、2軸以上のスクリュータイプの場合、同方向回転、異方向回転のどちらの混練タイプでも構わない。
溶融混練によるブレンドの場合は、良好な混練さえ得られれば、混練温度にも特に制限はないが、一般的には、230〜400℃、好ましくは、280〜380℃、より好ましくは290〜350℃の範囲である。樹脂の混練混合の際の劣化を抑制するため、混練機に窒素などの不活性ガスをパージしても構わない。
樹脂組成物を溶融状態としてフィルム状に成形する際の押出温度や、冷却ロールの表面温度は、適宜調整する。押出温度としては、例えば230〜400℃、好ましくは280〜380℃、より好ましくは290〜350℃程度が挙げられる。また、冷却ロールの表面温度としては、例えば80〜230℃、好ましくは120〜190℃、より好ましくは130〜170℃程度が挙げられる。
溶融状態の樹脂組成物を冷却ロールに接触固化させる際の密着方法は、エアナイフ、静電ピンニング、弾性体ロールニップ、金属ロールニップ、弾性金属ロールニップ等、公知の方法が使用可能である。
本実施形態の樹脂フィルムを延伸フィルムとする場合には、前記の樹脂組成物をフィルム状に成形した後、さらにフィルムを延伸する。延伸倍率としては、特に制限されず、MD方向については1.1〜4.0倍程度、TD方向については1.1〜4.0倍程度が挙げられる。なお、前述の通り、延伸フィルムは1軸延伸フィルムとしてもよいし、2軸延伸フィルムとしてもよい。
延伸時の温度は、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)などに応じて適宜調整する。延伸温度としては、例えば100〜270℃、好ましくは220〜260℃程度が挙げられる。
延伸後に緩和(弛緩)させる際の温度は、特に制限されないが、例えば100〜220℃、好ましくは150〜200℃である。緩和(弛緩)率は、特に制限されないが、例えば1〜10%、好ましくは2〜6%である。温度や緩和率を上記範囲内とすることで、フィルムの熱収縮を抑制しやすく好ましい。
2.コンデンサ用金属化フィルム
本実施形態に係るコンデンサ用金属化フィルムは、本実施形態に係る樹脂フィルムの片面又は両面に金属膜を有する。
本実施形態の樹脂フィルムは、コンデンサとして加工するために片面又は両面に電極としての金属膜を付けることができる。そのような電極は、本発明が目的とするコンデンサを得ることができる限り特に限定されることは無く、通常コンデンサを製造するために使用される電極を用いることができる。
コンデンサには、小型及び軽量化が一層要求されるので、本実施形態の樹脂フィルムの片面もしくは両面に直接電極を形成(金属化)して金属化フィルムとすることが好ましい。
本実施形態の樹脂フィルムの表面を金属化する方法として、例えば、金属蒸着、スパッタリング等の真空めっき、または金属含有ペーストの塗工・乾燥、金属箔や金属粉の圧着等の方法で、金属層(電極)を設ける。なかでも、コンデンサの小型及び軽量化の一層の要求に答えるには、真空蒸着法及びスパッタリング法が好ましく、生産性及び経済性などの観点から、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着法として、一般的にるつぼ方式やワイヤー方式などを例示することができるが、本発明が目的とするコンデンサを得ることができる限り特に限定されることはなく、適宜最適なものを選択することができる。
電極に用いられる金属は、例えば、亜鉛、鉛、銀、クロム、アルミニウム、銅、及びニッケルなどの金属単体、それらの複数種の混合物、及びそれらの合金などを使用することができるが、環境、経済性及びコンデンサ性能などを考慮すると、亜鉛及びアルミニウムが、好ましい。
金属蒸着膜の膜抵抗は、コンデンサの電気特性の点から、1〜100Ω/□程度が好ましい。この範囲内でも高めであることがセルフヒーリング(自己修復)特性の点から望ましく、膜抵抗は5Ω/□以上であることがより好ましく、10Ω/□以上であることが更に好ましい。また、コンデンサとしての安全性の点から、膜抵抗は50Ω/□以下であることがより好ましく、30Ω/□以下であることが更に好ましい。
真空蒸着法にて電極(金属蒸着膜)を形成する際、その膜抵抗は、例えば当業者に既知の四端子法によって蒸着中に測定することができる。金属蒸着膜の膜抵抗は、例えば蒸発源の出力を調整して蒸発量を調整することによって調節することができる。
本実施形態の樹脂フィルムの片面に金属蒸着膜を形成する際、フィルムを巻回した際にコンデンサとなるよう、フィルムの片方の端部から一定幅は蒸着せずに絶縁マージンが形成される。さらに、コンデンサ用金属化フィルムとメタリコン電極との接合を強固にするため、絶縁マージンと逆の端部に、ヘビーエッジ構造を形成することが好ましく、ヘビーエッジの膜抵抗は通常1〜8Ω/□程度であり、1〜5Ω/□程度であることが好ましい。ヘビーエッジの金属膜の厚さは特に限定されないが、1〜200nmが好ましい。
形成する金属蒸着膜の蒸着パターン(マージンパターン)には特に制限はないが、コンデンサの保安性等の特性を向上させる点からは、フィッシュネットパターン、Tマージンパターン等のいわゆる特殊マージンを含むパターンとしてヒューズを形成することが好ましい。特殊マージンを含む蒸着パターンで金属蒸着膜を本実施形態の樹脂フィルムの少なくとも片面に形成すると、得られるコンデンサの保安性が向上し、コンデンサの破壊、ショートの抑制等の点からも効果的であり、好ましい。
マージンを形成する方法としては、蒸着時にテープによりマスキングを施すテープ法、オイルの塗布によりマスキングを施すオイル法等、公知の方法を何ら制限なく使用することができる。
本実施形態の金属化フィルム上には、金属蒸着膜の物理的保護、吸湿防止、酸化防止等を目的に保護層を設けても良い。保護層としては、好ましくはシリコーンオイルやフッ素オイル等が使用できる。
本実施形態の金属化フィルムは、後述の本実施形態のコンデンサに加工され得る。
3.コンデンサ
本実施形態に係るコンデンサは、本実施形態の樹脂フィルムおよび/又は金属化フィルムを含む。
このようなコンデンサにおいては、本発明のフィルムはコンデンサ用誘電体フィルムとして、例えば、(i)前述の金属化フィルムを使用する方法、(ii)電極を設けない本発明のフィルムと、他の導電体(例えば、金属箔、片面もしくは両面を金属化した本発明のフィルム、片面もしくは両面を金属化した紙及び他のプラスチックフィルム等)を積層すること、等の方法でコンデンサを構成できる。
コンデンサを作製する工程では、フィルムの巻き付け加工が行われる。例えば、本実施形態の金属化フィルムにおける金属膜と、本実施形態の樹脂フィルムとが交互に積層されるように、更には、絶縁マージン部が逆サイドとなるように、2枚1対の本実施形態の金属化フィルムを重ね合わせて巻回する。この際、2枚1対の本実施形態の金属化フィルムを1〜2mmずらして積層することが好ましい。あるいは、金属化されていない樹脂フィルムと、金属箔または他の金属化フィルム等の他の導電体を積層してもよい。用いる巻回機は特に制限されず、例えば、株式会社皆藤製作所製の自動巻取機3KAW−N2型等を利用することができる。フィルムの巻き付け加工は上記方法に限定されず、他の方法、例えば、両面蒸着した本実施形態のフィルム(その場合、ヘビーエッジは表面、裏面で反対側の端部に配置されるようにする)と、未蒸着の本実施形態のフィルム(両面蒸着した本実施形態のフィルムより2〜3mm狭幅とする)を交互に積層して巻回しても良い。
扁平型コンデンサを作製する場合、巻回後、通常、得られた巻回物に対してプレスが施される。プレスによってコンデンサの巻締まり・素子成形を促す。層間ギャップの制御・安定化を施す点から、与える圧力は、本実施形態の樹脂フィルムの厚み等によってその最適値は変わるが、例えば2〜20kg/cm2である。
続いて、巻回物の両端面に金属を溶射してメタリコン電極を設けることによって、コンデンサを作製する。
コンデンサに対して、更に所定の熱処理が施される。すなわち、本実施形態では、コンデンサに対し、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂のTgを超えない範囲で、80〜190℃の温度で1時間以上、大気化あるいは真空下にて熱処理を施す工程(以下、「熱エージング」と称することがある)を含む。
コンデンサに対して熱処理を施す上記工程において、熱処理の温度は、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂のTgよりも10℃〜100℃低い範囲が好ましく、15℃〜80℃低い範囲がより好ましい。上記の温度で熱処理を施すことによって熱エージングの効果が得られる。具体的には、本実施形態の金属化フィルムに基づくコンデンサを構成するフィルム間の空隙が減少し、コロナ放電が抑制される。あるいは、樹脂フィルムが持つ歪み(内部応力)が解消される。その結果、耐電圧性が向上するものと考えられる。熱処理の温度が所定温度より低い場合には、熱エージングによる上記効果が十分に得られない。一方、熱処理の温度が所定温度より高い場合には、樹脂フィルムに熱分解や酸化劣化等が生じることがある。
コンデンサに対して熱処理を施す方法としては、例えば、真空雰囲気下で、恒温槽を用いる方法や高周波誘導加熱を用いる方法等を含む公知の方法から適宜選択してもよい。具体的には、恒温槽を用いる方法を採用することが好ましい。
熱処理を施す時間は、機械的及び熱的な安定を得る点で、1時間以上とすることが好ましく、10時間以上とすることがより好ましいが、熱シワや型付等の成形不良を防止する点で、72時間以下とすることがより好ましい。
熱エージングを施したコンデンサのメタリコン電極には、通常、リード線が接合される。接合方法は特に限定されないが、例えば溶接、超音波溶着およびハンダ付けによって行うことができる。また、耐候性を付与し、とりわけ湿度劣化を防止するため、コンデンサをケースに封入してエポキシ樹脂でポッティングすることが好ましい。
前述の通り、本実施形態の樹脂フィルムは、厚みが15μm以下と薄く、高温下において高い絶縁破壊強さを有することから、高温環境で使用され、小型、さらには、高容量(例えば、5μF以上、好ましくは10μF以上、さらに好ましくは20μF以上)コンデンサに極めて好適に使用することができる。すなわち、本実施形態の樹脂フィルムを利用した、本実施形態のコンデンサは、高温環境で好適に使用され、小型、さらには、高容量のコンデンサとすることができる。従って、本実施形態のコンデンサは、電子機器、電気機器などに使用されている、高電圧コンデンサ、各種スイッチング電源、コンバータ及びインバータ等のフィルタ用コンデンサ及び平滑用コンデンサ等として利用することができる。また、本実施形態のコンデンサは、近年需要が高まっている電気自動車及びハイブリッド自動車等の駆動モーターを制御するインバータ電源機器用コンデンサとしても好適に利用することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り、部及び%はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
〔測定方法及び評価方法〕
実施例及び比較例における、各種測定方法及び評価方法は、次のとおりである。
(1)フィルム厚み
外側マイクロメータ(株式会社ミツトヨ製 高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25MB)を用いて、JIS K 7130:1999 A法準拠して測定した。
(2)絶縁破壊強さ
(120℃環境での絶縁破壊強さ)
JIS C2151:2006の17.2.2(平板電極法)に準じた測定装置を用意する。ただし下部電極として、JIS C2151:2006の17.2.2に記載の弾性体の替わりに導電ゴム(星和電機株式会社製E12S10)を電極として用い、アルミニウム箔の巻き付けは行わないものとする。測定環境は設定温度120℃の強制循環式オーブン内とし、電極およびフィルムは同オーブン内で30分調温した後に使用する。電圧上昇は0Vから開始して100V/秒の速度とし、電流値が5mAを超えた時を破壊時とする。絶縁破壊電圧測定回数は20回とし、絶縁破壊電圧値VDCを、フィルムの厚み(μm)で割り、その20回の計算結果中の上位2点および下位2点を除いた16点の平均値を、絶縁破壊強さ(VDC/μm)とする。
(150℃環境での絶縁破壊強さ)
測定環境を設定温度150℃の強制循環式オーブン内としたこと以外は、120℃環境での絶縁破壊強さと同様にして実施、算出する。
(23℃環境での絶縁破壊強さ)
120℃と同様の測定を、設定温度120℃の強制循環式オーブン内ではなく、23℃、相対湿度50%の環境下にて実施して算出する。
(3)巻取適性
実施例及び比較例で製膜した各樹脂フィルムについて、以下の条件での巻き取りを行い、以下の基準に従って巻取適性を評価した。
巻取幅:400mm
巻取長さ:100m
巻取速度:5m/分
巻取張力:5N
<基準>
○:シワや密着は見られず、優れた巻取適性を有する。
△:ロール状態での薄いシワが見られるが、1枚を巻き出すとシワの跡が見られず、使用可能であり、巻取適性は実用可能な程度である。
×:ロール状態でのシワが見られ、1枚を巻き出してもシワの跡が消えず、使用不可であり、巻取適性は実用水準にない。
(4)灰分
実施例、比較例の樹脂フィルム試料約200gを秤量した。試料(約10g程度)を白金皿へ入れて燃焼することを繰り返し、秤量した試料の全てを燃焼させてから、電気炉にて800℃、40分間で灰化した。得られた灰分残渣から灰分の割合(ppm)を求めた。これを2回行い、その平均値を灰分(ppm)とした。
[実施例1]
(A)ポリスルホン系樹脂樹脂〔PSU、BASFジャパン(株)製:商品名ウルトラゾーン(登録商標)S6010〕と、(B)ポリカーボネート系樹脂〔PC、帝人株式会社製:商品名パンライト(登録商標)K−1300Y、荷重たわみ温度132℃(曲げ応力1.80MPa、)〕とを、70:30の質量比で計量し混合したドライブレンド体を押出機へ供給し、樹脂温度310℃で溶融した後、目開き5μmのフィルターを通し、Tダイを用いて押出し、表面温度を140℃に保持した鏡面金属ロール(冷却ロール)に静電ピンニングにて接触固化させてフィルム状に成形した。得られた未延伸の樹脂フィルムの端部をスリットし、巻取機にて巻き取り、フィルムロールを得た。このとき、樹脂フィルムの厚みが12.0μmとなるよう、押出量と引取速度を調整して、実施例1の未延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例2]
押出量と引取速度を調整して厚みが6.0μmとなるようにした以外は実施例1と同様にして、実施例2の未延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例3]
実施例2と同様にして得られた未延伸の樹脂フィルムを、周速差を設けたロール間で縦延伸する縦延伸機に導入した。図1の模式図に示すように、120℃の鏡面金属ロール1、2、3で未延伸の樹脂フィルムを加熱し、次いでシリコーンゴム製のニップロールを有する120℃の鏡面金属ロール4と、シリコーンゴム製のニップロールを有する150℃の鏡面金属ロール5の間で、鏡面金属ロール5の速度を鏡面金属ロール4の1.5倍とすることで、樹脂フィルムを流れ(MD)方向に1.5倍に延伸した。次いで40℃の鏡面金属ロール6、7に接触させてフィルムを冷却した。フィルムの端部をスリットし、巻取機にて巻き取ってフィルムロールを得た。このとき、厚みが4.0μmとなるよう、押出量と引取速度を調整して、実施例3の縦一軸延伸の樹脂フィルムを得た。製膜条件を表1に示す。
[実施例4]
実施例2と同様にして得られた未延伸の樹脂フィルムを、テンターに導入し、延伸ゾーンの温度を230℃としたオーブン内で、幅(TD)方向に1.5倍延伸した。165℃としたオーブン内で幅方向に3%緩和しつつ冷却した。テンターから出た樹脂フィルムの端部をスリットし、巻取機にて巻き取ってフィルムロールを得た。このとき、厚みが4.0μmとなるよう、押出量と引取速度を調整して、実施例4の横一軸延伸の樹脂フィルムを得た。製膜条件を表1に示す。
[実施例5]
実施例3と同様にして得られた縦一軸延伸(縦延伸倍率は1.3倍)の樹脂フィルムを、テンターに導入し、延伸ゾーンの温度を230℃としたオーブン内で、幅(TD)方向に1.2倍延伸した。165℃としたオーブン内で幅方向に3%緩和しつつ冷却した。テンターから出たフィルムの端部をスリットし、巻取機にて巻き取ってフィルムロールを得た。このとき、厚みが3.8μmとなるよう、押出量と引取速度を調整して、実施例5の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。製膜条件を表1に示す。
[実施例6]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例6の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例7]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例7の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例8]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例8の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例9]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例9の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例10]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例10の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[実施例11]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、実施例11の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。
[比較例1]
実施例1において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の未延伸の樹脂フィルムを得た。
[比較例2]
実施例1において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の未延伸の樹脂フィルムを得た。なお、アンチブロッキング剤としては、シリカ粒子(水澤化学工業(株)製:商品名シルトン(登録商標)JC−20(平均粒子径2.0μmの球状微粒子))を用いた。
[比較例3]
実施例5において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例5と同様にして、比較例3の二軸延伸の樹脂フィルムを得た。なお、アンチブロッキング剤としては、比較例2と同じものを用いた。
[比較例4]
実施例1において、樹脂フィルムの組成及び製膜条件を表1に記載の内容となるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の未延伸の樹脂フィルムを得た。なお、アンチブロッキング剤としては、比較例2と同じものを用いた。
[灰分]
実施例1〜11および比較例1の樹脂フィルムの灰分割合を測定したところ、樹脂フィルムの灰分は、いずれも0.01%未満であった。比較例2〜4の灰分は約0.1%であった。
Figure 2021063192
実施例1〜11の樹脂フィルムは、少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層を有し、厚みが15μm以下である。実施例1〜11の樹脂フィルムは、高温下において高い絶縁破壊強さを有し、厚みが薄く、さらに、アンチブロッキング剤を使用しなくても、優れた巻取適性を有することが分かる。
1 ロール
2 ロール
3 ロール
4 ロール
5 ロール
6 ロール
7 ロール
10 樹脂フィルム

Claims (9)

  1. 少なくとも、主鎖にスルホニル基を含む熱可塑性樹脂45〜99.5質量部と、ポリカーボネート系樹脂0.5〜55質量部とを含む層を有し、
    厚みが15μm以下である、樹脂フィルム。
  2. 前記樹脂フィルムは、延伸フィルムにより構成されている、請求項1に記載の樹脂フィルム。
  3. 前記樹脂フィルムは、アンチブロッキング剤の含有量が0.1質量%以下である、請求項1又は2に記載の樹脂フィルム。
  4. 前記樹脂フィルムは、単層により構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
  5. 前記樹脂フィルムは、コンデンサ用誘電体フィルムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
  6. 前記樹脂フィルムは、150℃環境での絶縁破壊強さが300VDC/μm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂フィルムが捲回されてなるフィルムロール。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂フィルムの片面又は両面に金属膜を有する、コンデンサ用金属化フィルム。
  9. 請求項1〜6に記載の樹脂フィルムを含む、コンデンサ。
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