JP2021059374A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークを吸着して搬送する搬送装置の大型化を抑制可能な技術を提供する。【解決手段】搬送装置は、ワークを吸引するための吸引口が形成されている載置面を有する搬送パレットと、搬送パレットにガスを供給し、搬送パレットから排出されるガスを受け入れ、搬送パレットを搬送可能に支持する架台と、を備える。搬送パレットは、搬送方向の交差方向に沿ったガスの流路を形成してエゼクタを構成するガス流路部材であってガスの導入部と噴射部とを有するガス流路部材と、噴射部の周囲と吸引口とを連通させる負圧流路と、負圧流路に設けられ、噴射部の周囲から吸引口に向かう気流を抑制する逆止弁と、噴射部と連通して噴射部から噴射されたガスを排出するガス排出部と、をさらに有する。【選択図】図5
Description
本開示は、ワークを搬送する搬送装置に関する。
ワークを搬送する搬送装置として、ワークが置かれる上面に吸引口を設けた搬送パレットを用い、かかる吸引口から大気を吸引することによってワークを搬送パレットに吸着させ、この状態でワークを搬送する搬送装置が提案されている。特許文献1には、燃料電池用膜電極接合体にアノードのガス拡散層が積層された膜電極ガス拡散層積層体をワークとして、搬送パレットに吸着させて搬送する搬送装置が提案されている。特許文献1の搬送装置では、搬送パレットの内部に上面の吸引口に連通する負圧室が形成されており、かかる負圧室に配管を介して接続される真空ポンプにより負圧室を負圧にすることによって、膜電極ガス拡散層積層体を搬送パレットに吸着させる。
特許文献1のように、搬送パレットに真空ポンプを接続し、かかる真空ポンプにより搬送パレットの内部を負圧にしてワークを搬送パレットの上面に吸着させる構成においては、搬送途中およびワークに対する処理の実行中において継続してワークを吸着しておく必要がある。このため、移動する搬送パレットと真空ポンプとを繋ぐ長い配管を用意する、或いは、搬送経路に沿った各処理の実行場所ごとに真空ポンプを用意して、各処理を行うたびに真空ポンプと搬送用ワークを接続してワークを吸引する、等の対応が必要となり、搬送設備の大型化を招いていた。このため、搬送パレットの内部を負圧にしてワークを吸着して搬送する搬送装置の大型化を抑制可能な技術が望まれる。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の一形態によれば、ワークを搬送する搬送装置が提供される。この搬送装置は、前記ワークを吸引するための吸引口が形成されている前記ワークが載置される載置面を有する搬送パレットと、前記搬送パレットにガスを供給し、前記搬送パレットから排出される前記ガスを受け入れ、前記搬送パレットを搬送可能に支持する架台と、を備える。前記搬送パレットは、前記搬送パレットの搬送方向と交差する交差方向に沿ったガスの流路を形成し、前記架台から供給される前記ガスを前記流路に導入する導入部と、前記流路から前記ガスを噴射する噴射部と、を有し、前記噴射部から前記ガスを噴射することにより前記噴射部の周囲の気体を流動させるエゼクタを構成するガス流路部材と、前記噴射部の周囲と前記吸引口とを連通させる負圧流路と、前記負圧流路に設けられ、前記噴射部の周囲から前記吸引口に向かう気流を抑制する逆止弁と、前記噴射部と連通し、前記噴射部から噴射されたガスを排出するガス排出部と、をさらに有する。
この形態の搬送装置によれば、ガス流路部材にガスが供給されることによりガス流路部材はエゼクタとして機能して負圧流路内のガスを排出して負圧流路内を負圧にするので、載置面に載置されたワークを載置面に吸着させることができる。また、負圧流路には、吸引口から噴射部の周囲に向かう気流を抑制する逆止弁が設けられているので、負圧流路の内部が負圧になった後においてかかる負圧が破れることを抑制できる。このため、搬送経路の全体に亘って圧縮ガスを搬送パレットに供給することを要しない。これらのことから、上記形態の搬送装置によれば、搬送パレットの内部を負圧にしてワークを吸着して搬送する搬送装置の大型化を抑制できる。
本開示は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、ワークの搬送方法、膜電極ガス拡散層接合体の製造装置、燃料電池の製造装置、膜電極ガス拡散層接合体の製造方法、燃料電池の製造方法等の形態で実現することができる。
A.実施形態:
A−1.全体構成
図1は、本開示の一実施形態としての搬送装置500を適用した製造装置900の概略構成を示す上面図である。図1では、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が表されている。Z軸は鉛直方向と平行な方向である。X軸およびY軸は、水平方向と平行である。他の図面におけるX軸、Y軸およびZ軸は、図1のX軸、Y軸およびZ軸と対応する。本実施形態において、X軸方向とは、+X方向および−X方向を総称するものである。同様に、Y軸方向は+Y方向および−Y方向を総称し、Z軸方向は+Z方向および−Z方向を総称するものである。
A−1.全体構成
図1は、本開示の一実施形態としての搬送装置500を適用した製造装置900の概略構成を示す上面図である。図1では、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が表されている。Z軸は鉛直方向と平行な方向である。X軸およびY軸は、水平方向と平行である。他の図面におけるX軸、Y軸およびZ軸は、図1のX軸、Y軸およびZ軸と対応する。本実施形態において、X軸方向とは、+X方向および−X方向を総称するものである。同様に、Y軸方向は+Y方向および−Y方向を総称し、Z軸方向は+Z方向および−Z方向を総称するものである。
製造装置900は、MEGA(Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly)プレート(後述のMEGAプレート24)を製造する。MEGAプレートは、燃料電池用の膜電極ガス拡散層接合体(以下、「MEGA」とも呼ぶ)と、MEGAを囲むように配置される枠状部材(後述の枠状部材23)とからなる。製造装置900により製造されたMEGAプレートは、別の製造装置にて一対のセパレータ(後述のセパレータ21、22)により挟持されて燃料電池(後述の燃料電池50)を形成する。製造装置900の詳細な説明の前に、製造装置900によって製造されるMEGAプレートと、かかるMEGAプレートを用いた燃料電池について、図2および図3を用いて説明する。
図2は、図1に示す製造装置900により製造されるMEGAプレート24を用いた燃料電池50の分解斜視図である。図3は、燃料電池50の構成を模式的に示す断面図である。なお、図3では、説明の便宜上、後述の枠状部材23は省略されている。
図2に示すように、燃料電池50は、アノード側のセパレータ21とカソード側のセパレータ22とにより、MEGAプレート24を挟持する構成を有する。燃料電池50は、多数積層されて燃料電池スタックを構成し、例えば、車両等において電力源として用いられる。燃料電池50は、単セルとも呼ばれる。
セパレータ21は、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属製部材により形成されている。セパレータ21の周縁部には、厚さ方向に貫通する6つの貫通孔21a〜21fが形成されている。貫通孔21aは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿ったカソードガス供給マニホールドの一部を形成する。貫通孔21bは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿ったカソードオフガス排出マニホールドの一部を形成する。貫通孔21cは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿ったアノードガス供給マニホールドの一部を形成する。貫通孔21dは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿ったアノードオフガス排出マニホールドの一部を形成する。貫通孔21eは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿った冷却媒体供給マニホールドの一部を形成する。貫通孔21fは、燃料電池スタックが形成された際に燃料電池スタックの内部において積層方向に沿った冷却媒体排出マニホールドの一部を形成する。セパレータ21において、MEGAプレート24と対面する側には、貫通孔21cと貫通孔21dとを連通する流路溝31が形成されている。流路溝31では、貫通孔21cから供給されたアノードガスが貫通孔21dに向かって流れる。なお、図2では、省略されているが、流路溝31にはアノードガスの流れを制御するための多数のリブが設けられている。
セパレータ22は、セパレータ21と同様な構成を有する。セパレータ22には、貫通孔22a〜22fが形成されている。これらの貫通孔22a〜22fは、セパレータ21が有する上述の貫通孔21a〜21fとそれぞれ同じ機能を有する。セパレータ22において、MEGAプレート24と対面する側には、貫通孔22aと貫通孔22bとを連通する流路溝32が形成されている。流路溝32では、貫通孔22aから供給されたカソードガスが貫通孔22bに向かって流れる。なお、図2では、省略されているが、流路溝32には、流路溝31と同様に、カソードガスの流れを制御するための多数のリブが設けられている。
MEGAプレート24は、MEGA10と、枠状部材23とを備える。枠状部材23の中央には、大きな貫通孔が形成されており、かかる貫通孔を覆うように、MEGA10が配置されている。本実施形態において、枠状部材23は、熱可塑性樹脂により形成されている。枠状部材23を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)から選択される樹脂を用いることができる。枠状部材23には、貫通孔23a〜23fが形成されている。これらの貫通孔23a〜23fは、セパレータ21が有する上述の貫通孔21a〜21fとそれぞれ同じ機能を有する。
図3に示すように、MEGA10は、電解質膜11と、電解質膜11の各々の面に形成された触媒電極層であるアノード12およびカソード13と、アノード12における電解質膜11と接する面とは反対側の面に接するアノード側ガス拡散層14と、カソード13における電解質膜11と接する面とは反対側の面に接するカソード側ガス拡散層15とを備える。電解質膜11は、高分子電解質材料、例えばフッ素樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。アノード12およびカソード13は、気孔を有する多孔質体であり、例えば白金あるいは白金合金等の触媒を担持した導電性粒子、例えばカーボン粒子を、プロトン伝導性を有する高分子電解質で被覆して形成される。アノード12およびカソード13が備える高分子電解質は、電解質膜11を構成する高分子電解質と同種のポリマであっても良く、異種のポリマであっても良い。ガス拡散層14、15は、ガス透過性および電子伝導性を有する部材によって構成されており、例えば、発泡金属や金属メッシュなどの金属製部材、あるいは、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン製部材により形成することができる。
図1に示す製造装置900は、上述のMEGAプレート24を製造するために、以下に説明する工程P1〜P11の合計11の工程を行う。そして、これらの工程P1〜P11を繰り返し実行することにより、製造装置900は、多数のMEGAプレート24を製造する。なお、図1では、各工程P1〜P11を、符号を付して模式的に示している。
(1)第1工程P1:搬送パレット100を、復路搬送部502から往路搬送部501へと移動させる。
(2)第2工程P2:MEGA仕掛部材10aを、搬送パレット100に載せる。
(3)第3工程P3:搬送パレット100内部を負圧にして、搬送パレット100にMEGA仕掛部材10aを吸着させる。
(4)第4工程P4:MEGA仕掛部材10aの上面の外周近傍に、接着剤を塗布する。
(5)第5工程P5:MEGA仕掛部材10aの上に、枠状部材23を載せる。
(6)第6工程P6:紫外線を照射して接着剤を硬化させる。
(7)第7工程P7:カソード側ガス拡散層部材15aを、MEGA仕掛部材10aの上面に接して配置する。
(8)第8工程P8:カソード側ガス拡散層部材15aとMEGA仕掛部材10aとを圧着してMEGAプレート24を完成させる。
(9)第9工程P9:完成したMEGAプレート24を、搬送パレット100の上から取り除き排出する。
(10)第10工程P:搬送パレット100を、往路搬送部501から復路搬送部502へと移動させる。
(11)第11工程P11:搬送パレット100を、工程P1が実行される位置まで搬送する。
(1)第1工程P1:搬送パレット100を、復路搬送部502から往路搬送部501へと移動させる。
(2)第2工程P2:MEGA仕掛部材10aを、搬送パレット100に載せる。
(3)第3工程P3:搬送パレット100内部を負圧にして、搬送パレット100にMEGA仕掛部材10aを吸着させる。
(4)第4工程P4:MEGA仕掛部材10aの上面の外周近傍に、接着剤を塗布する。
(5)第5工程P5:MEGA仕掛部材10aの上に、枠状部材23を載せる。
(6)第6工程P6:紫外線を照射して接着剤を硬化させる。
(7)第7工程P7:カソード側ガス拡散層部材15aを、MEGA仕掛部材10aの上面に接して配置する。
(8)第8工程P8:カソード側ガス拡散層部材15aとMEGA仕掛部材10aとを圧着してMEGAプレート24を完成させる。
(9)第9工程P9:完成したMEGAプレート24を、搬送パレット100の上から取り除き排出する。
(10)第10工程P:搬送パレット100を、往路搬送部501から復路搬送部502へと移動させる。
(11)第11工程P11:搬送パレット100を、工程P1が実行される位置まで搬送する。
製造装置900は、搬送装置500と、部材供給部B1〜B3と、完成品排出部C1と、6つのロボットRO1〜RO6と、エアコンプレッサ301と、接着剤塗布装置302と、接着剤硬化装置303と、圧着装置305とを備える。
搬送装置500は、多数の搬送パレット100と、往路搬送部501と、復路搬送部502とを備える。搬送パレット100は、MEGAプレート24を構成するための部材およびMEGAプレート24を載せる。また、後述するように、搬送パレット100は、自身の内部に形成されている流路が負圧にされることにより、MEGAプレート24を構成するための部材およびMEGAプレート24を吸着保持する。「吸着保持」とは、吸引して離れ難い状態にして吸着対象物の部材を吸引することにより、かかる部材の位置ずれを抑制することを意味する。搬送パレット100の詳細構成は、後述する。
往路搬送部501は、搬送パレット100を+X方向に搬送する。本実施形態において、往路搬送部501は、リニアモータを利用して搬送パレット100を搬送する。図1に示すように、工程P2〜P9は、+X方向に沿ってこの順序で実行される。したがって、往路搬送部501における搬送パレット100の搬送方向、すなわち+X方向は、MEGAプレート24の製造送り方向と言える。往路搬送部501の詳細構成は、後述する。
復路搬送部502は、完成品が取り除かれた後の搬送パレット100を、工程P2が実行される位置まで戻すように搬送する。本実施形態において、復路搬送部502は、リニアモータにより搬送パレット100を搬送する。本実施形態において、搬送装置500における−X方向側を搬送上流側と呼び、+X方向側を搬送下流側とも呼ぶ。
部材供給部B1は、ベルトコンベアを有し、MEGA仕掛部材10aを往路搬送部501の近傍に供給する。「MEGA仕掛部材10a」とは、MEGA10においてカソード側ガス拡散層15を除いた他の層の接合体を意味する。
部材供給部B2は、ベルトコンベアを有し、枠状部材23を往路搬送部501の近傍に供給する。部材供給部B3は、ベルトコンベアを有し、カソード側ガス拡散層部材15aを往路搬送部501の近傍に供給する。カソード側ガス拡散層部材15aとは、カソード側ガス拡散層15を形成するための部材であり、例えば、金属メッシュの板状部材などを意味する。完成品排出部C1は、完成品であるMEGAプレート24を往路搬送部501から取り除いて排出する。
ロボットRO1は、第1工程P1の実行領域に配置され、往路搬送部501における搬送上流側の端まで戻された搬送パレット100を持ち上げて、往路搬送部501に移動させる。ロボットRO2は、第2工程P2の実行領域に配置され、部材供給部B1から供給されるMEGA仕掛部材10aを、搬送パレット100に載せる。ロボットRO3は、工程P5の実行領域に配置され、部材供給部B2から供給される枠状部材23を、MEGA仕掛部材10aの上に載せる。ロボットRO4は、工程P7の実行領域に配置され、部材供給部B3から供給されるカソード側ガス拡散層部材15aを、MEGA仕掛部材10aの上面に接して配置する。ロボットRO5は、工程P9の実行領域に配置され、完成したMEGAプレート24を、搬送パレット100から持ち上げて完成品排出部C1へと供給する。ロボットRO6は、往路搬送部501の搬送下流側の端まで至った搬送パレット100を持ち上げて、復路搬送部502に移動させる。
エアコンプレッサ301は、第3工程P3の実行領域に配置され、配管311を介して往路搬送部501に接続されている。エアコンプレッサ301は、圧縮空気を、配管311および往路搬送部501を介して搬送パレット100に供給する。圧縮空気の搬送パレット100への供給については、後ほど詳しく説明する。
接着剤塗布装置302は、第4工程P4の実行領域に配置され、MEGA仕掛部材10aの上面の外周近傍に、接着剤を塗布する。かかる接着剤の塗布は、例えば、スクリーン印刷によって行われてもよい。
接着剤硬化装置303は、第5工程P5の実行領域に配置され、紫外線照射部304から紫外線を照射することにより、第4工程P4において塗布された接着剤を硬化させる。これにより、MEGA仕掛部材10aと枠状部材23とが互いに接合される。
圧着装置305は、第工程P8の実行領域に配置され、カソード側ガス拡散層部材15aの上面から下方に圧力を加えることにより、カソード側ガス拡散層部材15aとMEGA仕掛部材10aとを圧着させる。
A−2.搬送パレット100および往路搬送部501の詳細構成:
図4は、搬送パレット100および往路搬送部501の外観構成を模式的に示す斜視図である。図5および図6は、搬送パレット100および往路搬送部501の内部構成を示す断面図である。図4では、往路搬送部501のうち、工程P3の実行領域に配置されている一部のみを表している。図5および図6では、図4におけるV−V断面を表わしている。図5は、搬送パレット100へと圧縮空気が供給されていない状態の搬送パレット100および往路搬送部501を表している。これに対して、図6は、搬送パレット100へと圧縮空気が供給されている状態の搬送パレット100および往路搬送部501を表している。
図4は、搬送パレット100および往路搬送部501の外観構成を模式的に示す斜視図である。図5および図6は、搬送パレット100および往路搬送部501の内部構成を示す断面図である。図4では、往路搬送部501のうち、工程P3の実行領域に配置されている一部のみを表している。図5および図6では、図4におけるV−V断面を表わしている。図5は、搬送パレット100へと圧縮空気が供給されていない状態の搬送パレット100および往路搬送部501を表している。これに対して、図6は、搬送パレット100へと圧縮空気が供給されている状態の搬送パレット100および往路搬送部501を表している。
往路搬送部501は、搬送パレット100に圧縮空気を供給し、搬送パレット100から排出される圧縮空気を受入れ、搬送パレット100を搬送可能に支持する。図4に示すように、往路搬送部501は、ベース部510と、第1側壁部511と、第2側壁部512と、搬送レール513とを備える。往路搬送部501は、本開示における架台に相当する。ベース部510は、第1側壁部511、第2側壁部512および搬送レール513を鉛直下方から支持する。第1側壁部511と第2側壁部512とは、いずれもX軸方向に沿った壁状又は塀状の外観形状を有し、Y軸方向に互いに所定の距離だけ空けて対向して平行に配置されている。第1側壁部511と第2側壁部512との間には、搬送レール513が配置され、搬送レール513の上を搬送パレット100が移動する。したがって、2つの側壁部511、512は、搬送パレット100の移動時に、搬送パレット100がY軸方向に位置ずれすることを抑制するガイドとしての機能を有する。また、2つの側壁部511、512は、後述するように、搬送パレット100に対して圧縮空気を供給し、また、搬送パレット100から圧縮空気を排出する機能を有する。第1側壁部511の内部には、配管311が接続され、配管311を介してエアコンプレッサ301から圧縮空気が供給される。第2側壁部512には配管312が接続されている。配管312は、搬送パレット100から第2側壁部512に排出された圧縮空気を、製造装置900の外部へと排出する。
図4に示すように、搬送レール513は、第1側壁部511と第2側壁部512との間において、X軸方向に沿って配置されている。搬送レール513は上方に凸となる外観形状を有し、かかる凸の部分に、搬送パレット100の下方の凹部分が嵌合する。搬送レール513は、搬送パレット100の+X方向の移動をガイドする。搬送レール513の凸の部分の側壁(Y軸方向の面)には、搬送パレット100を支持しつつ搬送パレット100の移動を許容する搬送パレット支持ベアリング190が設けられている。搬送レール513の上面には、図示しない多数の電磁石がX軸方向に沿って配列されている。同様に、搬送パレット100の底面にも図示しない電磁石が配置されている。搬送レール513および搬送パレット100の電磁石の磁極を変化させることにより、搬送パレット100を搬送レール513から浮上させて互いの接触が抑制された状態で、搬送パレット100を+X方向に搬送させることができる。
図4に示すように、搬送パレット100は、ワークが載置される載置面S1を有し、載置面S1にワークが載置された状態で、搬送レール513および2つの側壁部511、512に沿って+X方向に移動する。「ワーク」とは、往路搬送部501による搬送対象の部材であり、具体的には、MEGA仕掛部材10a、MEGA仕掛部材10aに枠状部材23が接着された状態の部材、さらにカソード側ガス拡散層部材15aが載置された状態の部材、さらにこれらが互いに圧着された状態の部材(すなわち、MEGAプレート24)が該当する。なお、図4では、ワークは省略されている。載置面S1には、多数の吸引口150が形成されている。搬送パレット100は、これらの吸引口150から吸引口150の周囲の空気を吸引することにより、載置面S1にワークを吸着した状態でワークを搬送する。これにより、載置面S1におけるワークの位置ずれを抑制できる。
図5および図6に示すように、第1側壁部511のうち、第3工程P3の実行領域に位置する部分には、エア供給孔211と、ガス供給部212とが形成されている。エア供給孔211には、図4に示す配管311が連通している。ガス供給部212は、搬送パレット100が有する後述の導入部(導入部121)と対面可能に配置され、かかる導入部と対面した状態において、エア供給孔211から供給される圧縮空気を+Y方向に排出することにより導入部へと供給する。ガス供給部212における+Y方向の端部、すなわち、搬送パレット100と対面する側の端部は、+Y方向に突出している。かかる突出部には、ガス供給部212が搬送パレット100の導入部と対面し、且つ、搬送パレット100へと圧縮空気を供給する状態において、搬送パレット100が有する後述の導入側シール部材140と接触する。なお、エア供給孔211とガス供給部212の軸線AXは互いに一致している。そして、この軸線AXは、後述する第2側壁部512および搬送パレット100内の各構成要素の軸線とも一致する。
図5および図6に示すように、第2側壁部512のうち、工程P3の実行領域に位置する部分には、Y軸方向の貫通孔により形成される圧縮空気流路221が形成されている。圧縮空気流路221の+Y方向には図4に示す配管312が接続されている。圧縮空気流路221の内部には、圧縮ガス流路部材230と、排出側シール部材240と、第1シール部251と、第2シール部252とが配置されている。
圧縮ガス流路部材230は、円筒状の外観形状を有し、圧縮空気の流路を形成する。圧縮ガス流路部材230は、Y軸方向に変位可能に圧縮空気流路221内に配置されている。圧縮ガス流路部材230における−Y方向の端部には、圧縮空気の導入部231が設けられ、また、+Y方向の端部には、他の部分に比べて径が小さな噴射部232が設けられている。導入部231は、搬送パレット100が有する後述のガス排出部172と対面可能に配置されており、ガス排出部172と対面した状態において、ガス排出部172から排出される圧縮空気を導入する。噴射部232は、導入部231から導入された圧縮ガスを+Y方向に噴射して排出する。かかる圧縮空気の導入および排出により、圧縮ガス流路部材230は、圧縮空気流路221の内部を+Y方向に変位する。また、かかる圧縮空気の導入および排出が停止すると、圧縮ガス流路部材230は、圧縮空気流路221の内部を−Y方向に変位して元の状態に戻る。
排出側シール部材240は、圧縮ガス流路部材230の導入部231に固定され、且つ、導入部231を囲むように配置されている。排出側シール部材240の−Y方向の端部は圧縮空気流路221から露出している。排出側シール部材240は、可撓性を有する部材、例えば、ゴムにより形成されている。排出側シール部材240の−Y方向の端部は、導入部231に圧縮空気が導入されていない状態において、−Y方向に向かうにつれて次第に外径および内径が大きくなる形状を有する。圧縮空気の導入および排出に伴って圧縮ガス流路部材230が+Y方向に変位すると、排出側シール部材240も引きずられるようにして圧縮空気流路221の内部を+Y方向に変位する。かかる変位により、図6に示すように、排出側シール部材240における−Y方向の端部の内径および外径は小さくなり、ガス排出部172と接してガス排出部172を囲むこととなる。これにより、搬送パレット100と第2側壁部512との間に圧縮空気の流路が完成する。
第1シール部251および第2シール部252は、いずれもゴム製の環状部材であり、圧縮ガス流路部材230が嵌められた状態で圧縮空気流路221の内部に配置されている。第1シール部251および第2シール部252は、圧縮空気流路221の内周面と、圧縮ガス流路部材230の外周面との間におけるY軸方向の空気の流れを抑制する。圧縮空気流路221において、第2シール部252の−Y方向の端部と、排出側シール部材240の+Y方向の端部との間には、排出側シール部材240の移動代としての空隙が設けられている。かかる空隙から空気を抜くため、およびかかる空隙に空気を供給するために、第2側壁部512の内部には、空気抜き孔222が形成されている。
搬送パレット100は、上述の載置面S1および吸引口150に加えて、吸引流路151、合流流路152、埋栓154、逆止弁160、埋栓161、負圧流路153、圧縮空気流路111、圧縮ガス流路部材120、第3シール部131、第4シール部132、導入側シール部材140、ガス排出部172、および第5シール部171を備える。
図5および図6に示すように、搬送パレット100の載置面S1には、ワークW1が載置されている。上述の吸引口150は、搬送パレット100の内部に設けられた多数の吸引流路151の端部として構成されている。吸引流路151は、Z軸方向に沿って形成されている。各吸引流路151における吸引流路151が形成された端部とは反対の端部は、搬送パレット100の内部に設けられた合流流路152に接続されている。合流流路152は、Y軸方向に沿って形成されており、各吸引流路151に接続すると共に、逆止弁160に接続されている。合流流路152を形成する際の開口は、埋栓154により封止されている。
逆止弁160は、合流流路152と、負圧流路153とに接続されている。逆止弁160は、合流流路152から負圧流路153に向かう方向の空気の流れを許容し、その逆方向、すなわち負圧流路153から合流流路152に向かう方向の空気の流れを抑制する。逆止弁160を搬送パレット100の内部に配置する際に形成された開口は、埋栓161により封止されている。負圧流路153は、逆止弁160と圧縮空気流路111とにそれぞれ接続されている。負圧流路153は、逆止弁160を介して供給される空気を、圧縮空気流路111へと導く。負圧流路153は、Y軸方向に沿って形成されている。上述のように、吸引口150は吸引流路151の一端であり、吸引流路151は合流流路152に接続されており、合流流路152は逆止弁160を介して負圧流路153に接続されており、負圧流路153は圧縮空気流路111に接続されている。したがって、搬送パレット100の内部には、吸引口150から吸引された空気が圧縮空気流路111に至る空気の流路が形成されている。
圧縮空気流路111は、搬送パレット100をY軸方向に貫通する貫通孔により形成されている。圧縮空気流路111は径の大きさが互いに異なる複数の部分からなる。圧縮ガス流路部材120は、Y軸方向を長手方向とする円筒状の外観形状を有し、圧縮空気の流路を形成する。
圧縮ガス流路部材120は、円筒状の外観形状を有し、圧縮空気の流路を形成する。圧縮ガス流路部材120は、Y軸方向に変位可能に圧縮空気流路111内に配置されている。圧縮ガス流路部材120は、導入された圧縮ガスを噴射することにより圧縮ガスの噴射部(後述の噴射部122)の周囲の気体を流動させるエゼクタを構成する。圧縮ガス流路部材120は、本開示におけるガス流路部材に相当する。圧縮ガス流路部材120は、−Y方向の端部に形成されている導入部121と、+Y方向の端部に形成されている噴射部122と、導入部121と噴射部122とで挟まれた中央部123とを備える。
導入部121は、圧縮空気流路111における−Y方向の端部であって、比較的径の大きな部分に配置されている。搬送パレット100が第3工程P3の実行領域に配置された状態において、導入部121は、第1側壁部511のガス供給部212と対面し、ガス供給部212から供給される圧縮空気を導入する。
噴射部122は、圧縮空気流路111における+Y方向側に位置する径が大きな部分に配置されている。噴射部122は、導入部121から導入されて中央部123を通って供給される圧縮ガスを+Y方向に噴射して排出する。噴射部122は、圧縮ガス流路部材120における他の部分よりも小さな径を有する。噴射部122の外周面と、圧縮空気流路111との外周面との間には空隙114が形成されている。かかる空隙114には負圧流路153が連通する。噴射部122から圧縮空気が噴射されることにより、空隙114の空気も+Y方向に流動する。これにより、負圧流路153、合流流路152および吸引流路151の空気が空隙114へと流動し、吸引口150から空気が吸引されることになる。吸引口150がワークW1により塞がれているため、ワークW1は搬送パレット100の載置面S1に吸引され、上述の負圧流路153、合流流路152および吸引流路151の内部は負圧となる。そして、逆止弁160は、負圧流路153から合流流路152に向かう空気の流れを抑制するため、上述の負圧が維持されてワークW1の載置面S1への吸着が維持されることとなる。なお、負圧流路153、合流流路152および吸引流路151は、本開示の負圧流路に相当する。また、逆止弁160は、噴射部122の周囲から吸引口150へと向かう気流を抑制するといえる。噴射部122の先端は、圧縮空気流路111内部に固定して配置された第5シール部171によって径方向に離れて囲まれている。
圧縮ガス流路部材120の中央部123は、噴射部122に近い側(+Y側)の一部を除き、圧縮空気流路111における最も径が小さな部分に位置する。中央部123における噴射部122に近い側の一部は、噴射部122が配置されている径が大きな部分に配置されている。第3シール部131および第4シール部132は、いずれもゴム製の環状部材であり、中央部123が嵌められた状態で圧縮空気流路111の内部に配置されている。第3シール部131および第4シール部132は、圧縮空気流路111の内周面と、中央部123の外周面との間におけるY軸方向の空気の流れを抑制する。
導入側シール部材140は、導入部121に固定され、且つ、導入部121を囲むように配置されている。導入側シール部材140の−Y方向の端部は、圧縮空気流路111から露出している。導入側シール部材140は、上述の排出側シール部材240と同様な構成を有する。具体的には、導入側シール部材140は、可撓性を有する部材、例えば、ゴムにより形成されている。導入側シール部材140の−Y方向の端部は、導入部121に圧縮空気が導入されていない状態において、−Y方向に向かうにつれて次第に外径および内径が大きくなる形状を有する。圧縮空気の導入および排出に伴って圧縮ガス流路部材120が+Y方向に変位すると、導入側シール部材140も引きずられるようにして圧縮空気流路111の内部を+Y方向に変位する。かかる変位により、図6に示すように、導入側シール部材140における−Y方向の端部の内径および外径は小さくなり、第1側壁部511のガス供給部212と接してガス供給部212を囲むこととなる。これにより、搬送パレット100と第1側壁部511との間に圧縮空気の流路が完成する。導入側シール部材140が第1側壁部511のガス供給部212と接してガス供給部212を囲むことにより、ガス供給部212と導入部121との間が気密となり、ガス供給部212から供給される圧縮空気のほぼすべてが圧縮ガス流路部材120に供給され、圧縮ガス流路部材120の変位が促進される。かかる変位の促進によって、導入側シール部材140の変位が促進され、ガス供給部212と導入部121との間の気密がより向上することとなる。
圧縮空気流路111において、第4シール部132の−Y方向の端部と、導入側シール部材140の+Y方向の端部との間には、導入側シール部材140の移動代としての空隙が設けられている。かかる空隙から空気を抜くため、およびかかる空隙に空気を供給するために、搬送パレット100の内部には、空気抜き孔135が形成されている。
ガス排出部172は、圧縮ガス流路部材120の噴射部122から排出される圧縮空気を、搬送パレット100の外部へと排出する。ガス排出部172は、搬送パレット100が第3工程P3の実行領域に配置された状態において、圧縮ガス流路部材230の導入部231と対向する。ガス排出部172における+Y方向の端部、すなわち、第2側壁部512と対面する側の端部は、+Y方向に突出している。上述のように、ガス排出部172から圧縮ガスが排出され、第2側壁部512の圧縮ガス流路部材230における導入部231に圧縮ガスが供給されると、排出側シール部材240が変形して、ガス排出部172を囲むこととなる。これにより、ガス排出部172と導入部231との間が気密となり、ガス排出部172から排出される圧縮空気のほぼすべてが圧縮ガス流路部材230に供給され、圧縮ガス流路部材230の変位が促進される。かかる変位の促進によって、排出側シール部材240の変形が促進され、ガス排出部172と導入部231との間の気密がより向上することとなる。
以上説明した本実施形態の搬送装置500によれば、圧縮ガス流路部材120に圧縮空気が供給されることにより圧縮ガス流路部材120は、エゼクタとして機能して負圧流路153内の空気を排出して負圧流路153内を負圧にするので、載置面S1に載置されたワークW1を載置面S1に吸着させることができる。また、負圧流路153と合流流路152との接続部分には、噴射部122の周囲から吸引口150に向かう気流を抑制する逆止弁160が設けられているので、吸引流路151、合流流路152および負圧流路153の内部が負圧になった後においてかかる負圧が破れることを抑制できる。このため、搬送装置500における搬送パレット100の搬送経路の全体に亘って圧縮空気を搬送パレット100に供給することを要しない。これらのことから、本実施形態の搬送装置500によれば、搬送パレット100の内部を負圧にしてワークW1を吸着して搬送する搬送装置500の大型化を抑制できる。
また、ワークW1を搬送パレット100の載置面S1に吸着させた状態を維持するために搬送パレット100の内部にポンプやその駆動源を備えることを要しないので、搬送パレット100の大型化を抑制できると共に搬送パレット100の製造コストを抑え、さらに、搬送パレット100のメンテナンスの容易化を図ることができる。また、搬送パレット100の内部にポンプを備える構成に比べて、搬送途中において吸着用の真空を維持するために搬送パレット100から排気することを要しないので、MEGA10の製造工程に気流が生じることを抑制でき、異物混入等によるMEGA10の品質低下を抑制できる。
また、圧縮ガス流路部材120の導入部121に圧縮空気が導入されてかかる圧縮空気により圧縮ガス流路部材120が押されて+Y方向に変位すると、かかる変位によって変形する導入側シール部材140が第1側壁部511のガス供給部212に接するので、ガス供給部212と搬送パレット100との間から圧縮空気が漏れることを抑制できる。同様に、圧縮ガス流路部材230の導入部231に圧縮空気が導入されてかかる圧縮空気により圧縮ガス流路部材230が押されて+Y方向に変位すると、かかる変位によって変形する排出側シール部材240がガス排出部172に接するので、ガス排出部172と導入部231との間から圧縮空気が漏れることを抑制できる。
B.他の実施形態:
(B1)上記実施形態では、搬送装置500によって搬送されるワークは、MEGA仕掛部材10a、MEGA仕掛部材10aに枠状部材23が接着された状態の部材、さらにカソード側ガス拡散層部材15aが載置された状態の部材、さらにこれらが互いに圧着された状態の部材(すなわち、MEGAプレート24)が該当していたが、本開示はこれに限定されない。セパレータ21やセパレータ22であってもよい。また、燃料電池50自体であってもよい。さらには、燃料電池50およびその構成部材以外に任意の種類の部材であってもよい。
(B1)上記実施形態では、搬送装置500によって搬送されるワークは、MEGA仕掛部材10a、MEGA仕掛部材10aに枠状部材23が接着された状態の部材、さらにカソード側ガス拡散層部材15aが載置された状態の部材、さらにこれらが互いに圧着された状態の部材(すなわち、MEGAプレート24)が該当していたが、本開示はこれに限定されない。セパレータ21やセパレータ22であってもよい。また、燃料電池50自体であってもよい。さらには、燃料電池50およびその構成部材以外に任意の種類の部材であってもよい。
(B2)上記実施形態では、搬送装置500では、搬送パレット100の搬送を、リニアモータを用いて実現していたが、リニアモータに代えて、任意の種類の搬送機構を用いて搬送パレット100の搬送を実現してもよい。例えば、ベルトコンベアにより搬送パレット100を搬送してもよい。
(B3)上記実施形態では、MEGA10の製造工程において、第3工程P3(搬送パレット100内部を負圧にして、搬送パレット100にMEGA仕掛部材10aを吸着させる工程)は、1つであったが、複数設けてもよい。例えば、搬送経路が長く途中で負圧を維持するために、追加的に搬送パレット100に圧縮空気を供給してもよい。かかる構成においては、第3工程P3の各実行領域において、第1側壁部511にエア供給孔211およびガス供給部212等を設け、第2側壁部512に圧縮ガス流路部材230や排出側シール部材240等を設けてもよい。
(B4)上記実施形態において、導入側シール部材140に代えて、圧縮ガス流路部材120に固定されておらず、圧縮ガス流路部材120の変位に伴って変形しないシール部材を設けてもよい。かかる構成においては、圧縮ガス流路部材120がY軸方向に変位しない構成としてもよい。かかる構成においても、圧縮ガス流路部材230により構成されるエゼクタにより負圧を発生させてワークW1を載置面S1に吸着できる。同様に、排出側シール部材240に代えて、圧縮ガス流路部材230に固定されておらず、圧縮ガス流路部材230の変位に伴って変形しないシール部材を設けてもよい。かかる構成においては、圧縮ガス流路部材230および空気抜き孔222を省略してもよい。
(B5)上記実施形態において、搬送パレット100の内部を負圧にするために圧縮ガス流路部材230に供給される気体は圧縮空気であったが、他の任意の種類の気体であってもよい。例えば、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスであってもよい。また、これらの気体は圧縮されていなくてもよい。
(B6)上記実施形態において、搬送パレット100における圧縮空気の流れ方向は、搬送パレット100の搬送方向(+X方向)と直交する方向(+Y方向)であったが、本開示はこれに限定されない。搬送パレット100の搬送方向と交差する任意の方向であってもよい。また、搬送パレット100への圧縮空気の供給と、搬送パレット100から排出される圧縮空気の受入れを、第1側壁部511および第2側壁部512に代えて搬送レール513が実行してもよい。
(B7)上記実施形態において、導入側シール部材140は、圧縮ガス流路部材120への圧縮空気の導入に伴って、ガス供給部212を囲むように変形したが、本開示はこれに限定されない。任意の態様で変形してもよい。かかる構成においても、変形前においてガス供給部212と接しないことにより、搬送パレット100の移動を阻害しないようにし、また、変形後においてガス供給部212と接することにより、ガス供給部212と導入部121との間の気密を実現することにより、上記実施形態と同様な効果を奏する。
本開示は、上記各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…MEGA、10a…MEGA仕掛部材、11…電解質膜、12…アノード、13…カソード、14…アノード側ガス拡散層、15…カソード側ガス拡散層、15a…カソード側ガス拡散層部材、21…セパレータ、21a〜21f…貫通孔、22…セパレータ、22a〜22f…貫通孔、23…枠状部材、24…MEGAプレート、31…流路溝、32…流路溝、50…燃料電池、100…搬送パレット、111…圧縮空気流路、114…空隙、120…圧縮ガス流路部材、121…導入部、122…噴射部、123…中央部、131…第3シール部、132…第4シール部、135…空気抜け孔、140…導入側シール部材、150…吸引口、151…吸引流路、152…合流流路、153…負圧流路、154…埋栓、160…逆止弁、161…埋栓、171…第5シール部、172…ガス排出部、190…搬送パレット支持ベアリング、211…エア供給孔、212…ガス供給部、221…圧縮空気流路、222…空気抜け孔、230…圧縮ガス流路部材、231…導入部、232…噴射部、240…排出側シール部材、251…第1シール部、252…第2シール部、301…エアコンプレッサ、302…接着剤塗布装置、303…接着剤硬化装置、304…紫外線照射部、305…圧着装置、311…配管、312…配管、500…搬送装置、501…往路搬送部、502…復路搬送部、510…ベース部、511…第1側壁部、512…第2側壁部、513…搬送レール、900…製造装置、B1…部材供給部、B2…部材供給部、B3…部材供給部、C1…完成品排出部、P1…第1工程、P2…第2工程、P3…第3工程、P4…第4工程、P5…第5工程、P6…第6工程、P7…第7工程、P8…第8工程、P9…第9工程、P10…第10工程、P11…第11工程、RO1〜RO6…ロボット、S1…載置面、W1…ワーク
Claims (1)
- ワークを搬送する搬送装置であって、
前記ワークを吸引するための吸引口が形成されている前記ワークが載置される載置面を有する搬送パレットと、
前記搬送パレットにガスを供給し、前記搬送パレットから排出される前記ガスを受け入れ、前記搬送パレットを搬送可能に支持する架台と、
を備え、
前記搬送パレットは、
前記搬送パレットの搬送方向と交差する交差方向に沿ったガスの流路を形成し、前記架台から供給される前記ガスを前記流路に導入する導入部と、前記流路から前記ガスを噴射する噴射部と、を有し、前記噴射部から前記ガスを噴射することにより前記噴射部の周囲の気体を流動させるエゼクタを構成するガス流路部材と、
前記噴射部の周囲と前記吸引口とを連通させる負圧流路と、
前記負圧流路に設けられ、前記噴射部の周囲から前記吸引口に向かう気流を抑制する逆止弁と、
前記噴射部と連通し、前記噴射部から噴射されたガスを排出するガス排出部と、
をさらに有する、
搬送装置。
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-
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