JP2021052638A - 冷菓及び冷菓の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓を提供すること。【解決手段】オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースと、を含む冷菓を提供する。また、冷菓基材と冷菓用ソースとを含む冷菓の製造方法であって、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースを、オーバーランが30%以下である冷菓基材に重層するソース重層工程と、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる凍結工程と、を少なくとも有する、冷菓の製造方法も提供する。【選択図】なし
Description
本技術は、冷菓及び冷菓の製造方法に関する。より詳しくは、一定以下のオーバーランを有する冷菓基材と、一定の数値範囲の粘度を有する冷菓用ソースと、を含む冷菓及びその製造方法に関する。
冷菓は、長きにわたる人気商品の一つである。中には、冷菓基材に対してソースをトッピングした商品などもあり、市場性の高い商品として非常に注目を集めている。
例えば、特許文献1には、アイスクリームの表面に小豆粒を含有した液糖をコーティングした冷菓の製造方法が開示されており、小豆を表面に均一に分散させるために、液糖の乳化剤をショ糖脂肪酸エステルおよびレシチンからなるものとすることも開示されている。特許文献2には、容器部内に、冷菓部材、あん部材の順に積層し、前記あん部材上にもち部材を配置してなるもち入り冷菓の製造方法が開示されている。特許文献3には、アイスクリーム類の層の上に可食物が充填された多層冷菓の製造方法が開示されている。
しかしながら、冷菓基材とソースとを組み合わせた冷菓において、冷菓基材部がソース部に滲入するという問題が知られていた。これに対して、ソースの粘度を上げることも考えられるが、そうすると、ソースが冷菓基材に対して十分に広がらないといった新たな問題が生じてしまう。これらの問題は、製造された冷菓の外観に影響を及ぼし、美観を損ねる原因となる。
本技術では、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓を提供することを主目的とする。
本願発明者は、鋭意検討を行った結果、冷菓用ソースのみならず冷菓基材にも着目し、冷菓基材が一定以下のオーバーランを有し、かつ、冷菓用ソースが一定の数値範囲の粘度を有するように制御することで、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓を提供できることを見出し、本技術を完成させるに至った。
本技術では、オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースと、を含む冷菓を提供する。
本技術では、前記冷菓用ソースの糖度が55度以下であってもよい。
また、本技術では、前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃であってもよい。
本技術では、前記冷菓用ソースの糖度が55度以下であってもよい。
また、本技術では、前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃であってもよい。
また、本技術では、冷菓基材と冷菓用ソースとを含む冷菓の製造方法であって、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースを、オーバーランが30%以下である冷菓基材に重層するソース重層工程と、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる凍結工程と、を少なくとも有する、冷菓の製造方法も提供する。
本技術では、前記冷菓用ソースの糖度が55度以下であってもよい。
また、本技術では、前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃であってもよい。
本技術では、前記冷菓用ソースの糖度が55度以下であってもよい。
また、本技術では、前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃であってもよい。
本技術によれば、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓を提供することができる。
なお、本技術の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
なお、本技術の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
以下、本技術の好ましい実施形態について詳細に説明する。
ただし、本技術は以下の好ましい実施形態に限定されず、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、本明細書において、百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
ただし、本技術は以下の好ましい実施形態に限定されず、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、本明細書において、百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
1.冷菓
本技術に係る冷菓は、オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースと、を含む。
本技術に係る冷菓は、オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースと、を含む。
本技術では、意外にも、冷菓用ソース又は冷菓基材のどちらか一方ではなく、両方に着目したところ、上記特徴を有する冷菓基材及び冷菓用ソースを用いることで、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓を提供できる。
本技術に係る冷菓の形態は、冷菓用ソースが冷菓基材に重層された形態であることが好ましい。また、カップタイプの形態が好ましく、冷菓基材の天面に冷菓用ソースが上がけされている形態が特に好ましい。カップタイプの冷菓は、一般に冷菓基材部によるソース部への滲入が起きやすいことが知られているが、本技術に係る冷菓は、このような形態であっても、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、良好な外観を呈する。
(1)冷菓基材
<冷菓基材の種類>
本技術において、冷菓基材には、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和二十六年十二月二十七日厚生省令第五十二号。以下、「乳等省令」と称する。)で規定されているアイスクリーム類、シャーベット、「食品の添加物等の規格基準」で規定されているアイスキャンデー、かき氷、みぞれなどの氷菓、フローズンヨーグルト等を用いることができる。
<冷菓基材の種類>
本技術において、冷菓基材には、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和二十六年十二月二十七日厚生省令第五十二号。以下、「乳等省令」と称する。)で規定されているアイスクリーム類、シャーベット、「食品の添加物等の規格基準」で規定されているアイスキャンデー、かき氷、みぞれなどの氷菓、フローズンヨーグルト等を用いることができる。
アイスクリーム類とは、乳等省令により、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(発酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
一方で、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
フローズンヨーグルトは、乳等省令により、種類別「発酵乳」に分類され、「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められている。成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/ml以上」と規定されている。
本技術に用いられる冷菓基材としては、アイスクリーム類、シャーベット、氷菓が好ましく、氷菓が特に好ましい。また、氷菓としては、かき氷、みぞれが好ましい。本技術に係る冷菓では、氷菓のような水分含量の高いものが冷菓基材であっても、該冷菓基材部がソース部に滲入することが低減されており、流通時、取引時、摂食時等において良好な外観を提供できる。
<オーバーラン>
本技術に用いられる冷菓基材は、オーバーランが30%以下であることを特徴とする。
本明細書において、「オーバーラン」とは、原料混合液の容量に対する含気空気量の百分率を意味する。例えば、オーバーラン100%の冷菓基材には、原料混合液と同容量の空気が含まれていることを意味する。
本技術に用いられる冷菓基材は、オーバーランが30%以下であることを特徴とする。
本明細書において、「オーバーラン」とは、原料混合液の容量に対する含気空気量の百分率を意味する。例えば、オーバーラン100%の冷菓基材には、原料混合液と同容量の空気が含まれていることを意味する。
本技術に用いられる冷菓基材のオーバーランの上限値は30%以下であり、好ましくは25%以下である。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
また、本技術に用いられる冷菓基材のオーバーランの下限値は0%以上であることが好ましく、より好ましくは10%以上であり、特に好ましくは15%以上である。
更に、本技術に用いられる冷菓基材のオーバーランの数値範囲は0〜30%であることが好ましく、より好ましくは10〜30%、さらに好ましくは15%〜25%である。
また、本技術に用いられる冷菓基材のオーバーランの下限値は0%以上であることが好ましく、より好ましくは10%以上であり、特に好ましくは15%以上である。
更に、本技術に用いられる冷菓基材のオーバーランの数値範囲は0〜30%であることが好ましく、より好ましくは10〜30%、さらに好ましくは15%〜25%である。
<凍結点>
本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の上限値は−4.0℃以下であることが好ましく、−4.2℃以下であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
また、本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の下限値は、−5.5℃以上であることが好ましく、−5.2℃以上であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
更に、本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の数値範囲は−5.5〜−4.0℃であることが好ましく、より好ましくは−5.2〜−4.2℃である。
本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の上限値は−4.0℃以下であることが好ましく、−4.2℃以下であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
また、本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の下限値は、−5.5℃以上であることが好ましく、−5.2℃以上であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
更に、本技術に用いられる冷菓基材の凍結点の数値範囲は−5.5〜−4.0℃であることが好ましく、より好ましくは−5.2〜−4.2℃である。
凍結点の測定方法は、例えば、液状である原料混合液(所謂「ミックス」)を雰囲気温度−35℃で冷却しながら、原料混合液の温度を経時的に測定する。ここで、液体が固体になる反応には発熱反応が生じることから、前記の温度下で液体を冷却していくと、ある温度において一旦温度が下降しないポイント(凍結点)に達する。すなわち、前述の場合の凍結点は、冷却中に原料混合液の温度が下降しないポイント(凍結点)における温度を原料混合液の凍結点として測定するものである。
<冷菓基材の粘度>
本技術に用いられる冷菓基材の粘度は特に限定されないが、原料混合液の5℃における粘度が50mPa・s〜700mPa・sであることが好ましく、より好ましくは80mPa・s〜650mPa・sである。
粘度の測定方法は特に限定されないが、例えば、B型粘度計を用いて、回転数60rpm、ローターNo.2として、5℃の状態で測定する。
本技術に用いられる冷菓基材の粘度は特に限定されないが、原料混合液の5℃における粘度が50mPa・s〜700mPa・sであることが好ましく、より好ましくは80mPa・s〜650mPa・sである。
粘度の測定方法は特に限定されないが、例えば、B型粘度計を用いて、回転数60rpm、ローターNo.2として、5℃の状態で測定する。
<冷菓基材の原料>
本技術に用いられる冷菓基材の原料としては、例えば、通常冷菓基材を製造する際に用いられる油脂、乳原料、糖類、甘味料、安定剤、乳化剤、植物汁、増粘剤、pH調整剤、卵、色素等の着色料、香料、酸味料、風味原料、でんぷん、食塩、水、他の材料を適宜選択して用いることができる。
本技術に用いられる冷菓基材の原料としては、例えば、通常冷菓基材を製造する際に用いられる油脂、乳原料、糖類、甘味料、安定剤、乳化剤、植物汁、増粘剤、pH調整剤、卵、色素等の着色料、香料、酸味料、風味原料、でんぷん、食塩、水、他の材料を適宜選択して用いることができる。
[油脂]
本明細書において、「油脂」とは、動物性油脂、植物性油脂、これらの加工油脂などを意味し、これらの中から1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
動物性油脂としては、例えば、牛乳脂などの乳脂、牛脂、豚脂、魚油が挙げられる。
植物性油脂としては、例えば、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米ぬか油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、シア脂、サル脂、カカオ脂が挙げられる。
植物性油脂及び/又は動物性油脂を水素添加等の加工を行った加工油脂としては、例えば、マーガリン、ショートニングが挙げられる。
本明細書において、「油脂」とは、動物性油脂、植物性油脂、これらの加工油脂などを意味し、これらの中から1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
動物性油脂としては、例えば、牛乳脂などの乳脂、牛脂、豚脂、魚油が挙げられる。
植物性油脂としては、例えば、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米ぬか油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、シア脂、サル脂、カカオ脂が挙げられる。
植物性油脂及び/又は動物性油脂を水素添加等の加工を行った加工油脂としては、例えば、マーガリン、ショートニングが挙げられる。
[乳原料]
乳原料としては、例えば、生乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、バター、バターオイル、クリームチーズも含むチーズ、濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、発酵乳、発酵乳パウダー、ブロックミルクが挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
乳原料としては、例えば、生乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、バター、バターオイル、クリームチーズも含むチーズ、濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、発酵乳、発酵乳パウダー、ブロックミルクが挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
[甘味料]
本明細書において、「甘味料」とは、冷菓基材に甘味を付与する原料を意味し、糖類及び糖類以外の甘味を付与する原料をも含む概念である。
甘味料としては、例えば、上白糖、グラニュー糖、三温糖、黒砂糖などの砂糖;、水あめ、粉飴、砂糖混合異性化糖、異性化糖、乳糖、ぶどう糖、麦芽糖、果糖、転化糖、還元麦芽水あめ、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチロール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
本明細書において、「甘味料」とは、冷菓基材に甘味を付与する原料を意味し、糖類及び糖類以外の甘味を付与する原料をも含む概念である。
甘味料としては、例えば、上白糖、グラニュー糖、三温糖、黒砂糖などの砂糖;、水あめ、粉飴、砂糖混合異性化糖、異性化糖、乳糖、ぶどう糖、麦芽糖、果糖、転化糖、還元麦芽水あめ、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチロール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
[安定剤]
安定剤としては、例えば、ゼラチン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、カラギーナン、微結晶セルロース、アラビアガム、カラヤガム、キサンタンガム、タラガム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、マクロホモプシルガム、寒天、アルギン酸、アルギン酸塩などのアルギン酸類、大豆多糖類が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
安定剤としては、例えば、ゼラチン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、カラギーナン、微結晶セルロース、アラビアガム、カラヤガム、キサンタンガム、タラガム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、マクロホモプシルガム、寒天、アルギン酸、アルギン酸塩などのアルギン酸類、大豆多糖類が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
[乳化剤]
乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル(シュガーエステル)類、ソルビタン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、レシチン、クエン酸又は乳酸等の有機酸モノグリセリド類、有機酸ジグリセリド類が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル(シュガーエステル)類、ソルビタン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、レシチン、クエン酸又は乳酸等の有機酸モノグリセリド類、有機酸ジグリセリド類が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
[他の材料]
本技術に用いられる冷菓基材は、本技術の効果を損なわない限り、他の材料を含有していてもよい。例えば、小豆、小豆あん、黒豆、及びひよこ豆等のかのこ豆を含む豆類;ピーナッツ、アーモンド、ピスタチオ、及びヘーゼルナッツ等のナッツ類;クッキー、ビスケット、クランチ、ウェハース、カステラ、マカロン等の小麦粉を主原料とした焼成菓子、及びコーンフレーク等のとうもろこしを主原料とした焼成菓子を含む焼成菓子類;餅等の米を主原料とした米菓類;キャンディ、マシュマロ等の砂糖菓子を含む砂糖菓子類;板チョコレートや生チョコレート等のカカオ豆加工物を含むチョコレート菓子類;ラムレーズン等のドライフルーツやカットフルーツを含む果物類;さつまいも等の根菜を含む野菜類等が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
本技術に用いられる冷菓基材は、本技術の効果を損なわない限り、他の材料を含有していてもよい。例えば、小豆、小豆あん、黒豆、及びひよこ豆等のかのこ豆を含む豆類;ピーナッツ、アーモンド、ピスタチオ、及びヘーゼルナッツ等のナッツ類;クッキー、ビスケット、クランチ、ウェハース、カステラ、マカロン等の小麦粉を主原料とした焼成菓子、及びコーンフレーク等のとうもろこしを主原料とした焼成菓子を含む焼成菓子類;餅等の米を主原料とした米菓類;キャンディ、マシュマロ等の砂糖菓子を含む砂糖菓子類;板チョコレートや生チョコレート等のカカオ豆加工物を含むチョコレート菓子類;ラムレーズン等のドライフルーツやカットフルーツを含む果物類;さつまいも等の根菜を含む野菜類等が挙げられる。本技術においては、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(2)冷菓用ソース
<冷菓用ソースの粘度>
本技術に用いられる冷菓用ソースは、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有することを特徴とする。
<冷菓用ソースの粘度>
本技術に用いられる冷菓用ソースは、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有することを特徴とする。
本技術に用いられる冷菓用ソースの粘度の上限値は4.5cm/30秒以下であり、好ましくは4.3cm/30秒以下である。また、本技術に用いられる冷菓用ソースの下限値は2.5cm/30秒以上であり、好ましくは2.9cm/30秒以上である。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
更に、本技術に用いられる冷菓用ソースの粘度の数値範囲は2.5〜4.5cm/30秒であり、好ましくは2.9〜4.3cm/30秒である。
更に、本技術に用いられる冷菓用ソースの粘度の数値範囲は2.5〜4.5cm/30秒であり、好ましくは2.9〜4.3cm/30秒である。
ボストウィック粘度計による測定は、例えば、リザーバーに冷菓用ソースを100g充填し、10℃に調温した後、ゲート開放から30秒後に冷菓用ソースが到達した地点の距離(cm)を計測することによって測定する。粘度は、この距離が短いほど高い。
また、通常ボストウィック粘度計は、一般的には、機器を水平に保って測定するが、流動性の低い物質を測定する際においては、必要に応じて、機器の角度を調製してもよい。
また、通常ボストウィック粘度計は、一般的には、機器を水平に保って測定するが、流動性の低い物質を測定する際においては、必要に応じて、機器の角度を調製してもよい。
<糖度>
本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の上限値は55度以下であることが好ましく、50度以下であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
また、本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の下限値は40度以上であることが好ましく、より好ましくは45度以上である。
更に、本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の数値範囲は40〜55度であることが好ましく、より好ましくは45〜50度、特に好ましくは50度である。
本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の上限値は55度以下であることが好ましく、50度以下であることがより好ましい。これにより、冷菓基材部がソース部に滲入することを更に低減し、かつ、ソースの広がりも更に良好とすることができる。
また、本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の下限値は40度以上であることが好ましく、より好ましくは45度以上である。
更に、本技術に用いられる冷菓用ソースの糖度の数値範囲は40〜55度であることが好ましく、より好ましくは45〜50度、特に好ましくは50度である。
<冷菓用ソースの原料>
本技術に用いられる冷菓用ソースの原料としては、例えば、通常冷菓基材又は冷菓用ソースを製造する際に用いられる油脂、乳原料、糖類、甘味料、安定剤、乳化剤、植物汁、増粘剤、pH調整剤、卵、色素等の着色料、香料、酸味料、風味原料、でんぷん、食塩、水、他の材料を適宜選択して用いることができる。これらについては、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本技術に用いられる冷菓用ソースの原料としては、例えば、通常冷菓基材又は冷菓用ソースを製造する際に用いられる油脂、乳原料、糖類、甘味料、安定剤、乳化剤、植物汁、増粘剤、pH調整剤、卵、色素等の着色料、香料、酸味料、風味原料、でんぷん、食塩、水、他の材料を適宜選択して用いることができる。これらについては、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本技術に用いられる冷菓用ソースは、本技術の効果を損なわない限り、他の材料を含有していてもよい。本技術では、冷菓用ソースが他の食材(好ましくは、豆類)を含有していたとしても、冷菓基材及び冷菓用ソースが上記特徴を有することで、ソースが冷菓基材に対して十分な広がりを有する。他の食材については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
2.冷菓の製造方法
本技術に係る冷菓の製造方法は、冷菓基材と冷菓用ソースとを含む冷菓の製造方法であって、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースを、オーバーランが30%以下である冷菓基材に重層するソース重層工程と、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる凍結工程と、を少なくとも有する。また、必要に応じて、ソース製造工程、冷菓基材製造工程、冷菓基材充填工程、ヒートシール工程等のその他の工程を行ってもよい。
本技術に係る冷菓の製造方法は、冷菓基材と冷菓用ソースとを含む冷菓の製造方法であって、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースを、オーバーランが30%以下である冷菓基材に重層するソース重層工程と、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる凍結工程と、を少なくとも有する。また、必要に応じて、ソース製造工程、冷菓基材製造工程、冷菓基材充填工程、ヒートシール工程等のその他の工程を行ってもよい。
本技術において、上記特徴の冷菓基材及び冷菓用ソースを使用することで、通常の冷菓の製造方法を採用しても、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、かつ、ソースの広がりも良好な冷菓が得られるという利点を有する。以下、各工程について詳細に説明する。
[ソース重層工程]
本工程は、上記特徴を有する冷菓用ソースを、上記特徴を有する冷菓基材に重層する工程である。冷菓用ソース及び冷菓基材については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本工程は、上記特徴を有する冷菓用ソースを、上記特徴を有する冷菓基材に重層する工程である。冷菓用ソース及び冷菓基材については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
冷菓用ソースを冷菓基材に重層する方法は、例えば、製造される冷菓の形態がカップタイプである場合、冷菓用ソースをピストン式容器に詰め、容器に充填された半凍結状態の冷菓基材の天面を覆うように上から該ソースを充填する。この際のソースの充填温度は特に限定されないが、通常20℃以下であり、10℃以下であることが好ましい。
[凍結工程]
本工程は、ソース重層工程の後に、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる工程である。
本工程は、ソース重層工程の後に、前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる工程である。
凍結させる方法は、例えば、−30〜−40℃の硬化トンネルにて、30〜60分間放置する。
[ソース製造工程]
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓用ソースを製造するソース製造工程を行うことができる。
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓用ソースを製造するソース製造工程を行うことができる。
冷菓用ソースの製造は、従来公知の方法に基づいて行うことができ、例えば、各原料を混合、溶解させて原料混合液を調製し、調製した原料混合液について濾過を行う。次いで、均質化した後、均質化した原料混合液を殺菌機にて殺菌し、殺菌後に冷却する。
[冷菓基材製造工程]
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓基材を製造する冷菓基材製造工程を行うことができる。
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓基材を製造する冷菓基材製造工程を行うことができる。
冷菓基材の製造は、従来公知の方法に基づいて行うことができ、例えば、各原料を混合、溶解して原料混合液を調製する。次いで、必要に応じて、濾過、均質化、殺菌を行った後に、冷却してエージングする。エージングを終えた原料混合液を連続式フリーザーに投入してフリージングする。
なお、「エージング」とは、原料混合液中の脂肪球を結晶化し、乳化被膜を安定化させることであり、エージングを行うと原料混合液の乳化状態の物性が安定化する傾向にある。また、「連続式フリーザー」とは、連続的に冷却と攪拌を行うフリーザーのことをいう。更に、「フリージング」とは、原料混合液を冷却すると同時に適量の空気を混入して、気泡や氷の粒を乳化液中に分散させることをいう。原料混合液をフリージングすることで、適度な空気と微細な氷結晶を有する半凍結液を得ることができる。
なお、「エージング」とは、原料混合液中の脂肪球を結晶化し、乳化被膜を安定化させることであり、エージングを行うと原料混合液の乳化状態の物性が安定化する傾向にある。また、「連続式フリーザー」とは、連続的に冷却と攪拌を行うフリーザーのことをいう。更に、「フリージング」とは、原料混合液を冷却すると同時に適量の空気を混入して、気泡や氷の粒を乳化液中に分散させることをいう。原料混合液をフリージングすることで、適度な空気と微細な氷結晶を有する半凍結液を得ることができる。
また、本工程では、オーバーラン、凍結点、粘度など所望の物性を有する冷菓基材になるように原料や、フリージングの条件等を調製することができる。更に、本工程では、冷菓基材を氷菓とする場合、原料水を濾過して凍結させ、製氷機にて氷を製造し、貯氷庫にて氷を保存した後、ドラム式クラッシャーにて砕氷とし、別途製造した原料混合液と混合して、所望のオーバーランとなるようにフリージングすることもできる。
[冷菓基材充填工程]
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓基材を充填する冷菓基材製造充填工程を行うことができる。
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の前に、必要に応じて、冷菓基材を充填する冷菓基材製造充填工程を行うことができる。
冷菓基材の充填は、従来公知の方法に基づいて行うことができ、例えば、樹脂製のカップに充填機を用いて、半凍結状態の冷菓基材を規定量充填する。
[ヒートシール工程]
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の後に、必要に応じて、ヒートシールするヒートシール工程を行うことができる。
本技術に係る製造方法では、ソース重層工程の後に、必要に応じて、ヒートシールするヒートシール工程を行うことができる。
ヒートシールは、従来公知の方法に基づいて行うことができ、製造される冷菓の形態がカップタイプである場合、冷菓基材及び冷菓用ソースが充填されたカップに蓋等を載せ、ヒートシールを行う。
以下、製造例、実施例等に基づいて本技術を更に詳細に説明する。
なお、以下に説明する製造例、実施例等は、本技術の代表的な製造例、実施例等の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
なお、以下に説明する製造例、実施例等は、本技術の代表的な製造例、実施例等の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
<製造例>
[冷菓基材製造工程]
下記表1に示す冷菓基材の処方にしたがって、各原料を溶解水に投入後、85℃に加温し、原料を完全に溶解させた。得られた溶解液を、撹拌機(Primix社製 LABOLUTION、ホモミクサー治具)にて8000rpmで2分間撹拌した。次いで、ホモジェナイザー(三丸機械工業社製)を用い、2次圧:5MPa、全圧:15MPaにて75℃で得られた溶解液を均質化し、15℃以下に冷却し、原料混合液を得た。得られた原料混合液の粘度は、B型粘度計(RB-80L、東機産業株式会社製)を用い、回転数60rpm、ローターNo.2として、5℃の状態で測定した。測定結果は、下記表1に併記した。
冷却した原料混合液と砕氷とを、重量比で原料混合溶液:砕氷=55:45で混合した。砕氷と混合した原料混合液を、下記表3又は表4に示す各オーバーランとなるように連続式フリーザー(CARPIGIANI社製 SED L12/C)を用いてフリージングした。
[冷菓基材製造工程]
下記表1に示す冷菓基材の処方にしたがって、各原料を溶解水に投入後、85℃に加温し、原料を完全に溶解させた。得られた溶解液を、撹拌機(Primix社製 LABOLUTION、ホモミクサー治具)にて8000rpmで2分間撹拌した。次いで、ホモジェナイザー(三丸機械工業社製)を用い、2次圧:5MPa、全圧:15MPaにて75℃で得られた溶解液を均質化し、15℃以下に冷却し、原料混合液を得た。得られた原料混合液の粘度は、B型粘度計(RB-80L、東機産業株式会社製)を用い、回転数60rpm、ローターNo.2として、5℃の状態で測定した。測定結果は、下記表1に併記した。
冷却した原料混合液と砕氷とを、重量比で原料混合溶液:砕氷=55:45で混合した。砕氷と混合した原料混合液を、下記表3又は表4に示す各オーバーランとなるように連続式フリーザー(CARPIGIANI社製 SED L12/C)を用いてフリージングした。
[冷菓用ソース製造工程]
小豆を60分以上煮沸し、その後、小豆あん、糖類、でんぷん、食塩、安定剤の各原料を80℃20分にて混合溶解、殺菌、蒸発濃縮し、除鉄した後、−15℃に冷却して、小豆ソース(冷菓用ソース)を製造した。
小豆を60分以上煮沸し、その後、小豆あん、糖類、でんぷん、食塩、安定剤の各原料を80℃20分にて混合溶解、殺菌、蒸発濃縮し、除鉄した後、−15℃に冷却して、小豆ソース(冷菓用ソース)を製造した。
エージング後の冷菓用ソースの粘度は、ボストウィックコンシストメータ(日本ジェネティクス株式会社製)を水平にして用い、リザーバーに小豆ソースを100g充填し、10℃に調温した後、ゲート開放から30秒後に小豆ソースが到達した地点の距離(cm)を計測して測定した。測定結果は、下記表2に併記した。
[冷菓基材充填工程]
プラスチック容器に、フリージング後の各冷菓基材を120g充填した。
プラスチック容器に、フリージング後の各冷菓基材を120g充填した。
[ソース充填工程]
18℃に調温した各小豆ソース(冷菓用ソース)をピストン式容器に詰め、各冷菓基材の天面を覆うように上から2秒間かけて32g充填し、2群間室温(20℃)で静置した。
18℃に調温した各小豆ソース(冷菓用ソース)をピストン式容器に詰め、各冷菓基材の天面を覆うように上から2秒間かけて32g充填し、2群間室温(20℃)で静置した。
[凍結工程]
−30℃の硬化トンネルにて、30分間冷却した。
−30℃の硬化トンネルにて、30分間冷却した。
<試験例>
前述した製造例で得られた下記表3及び4に示す実施例1〜11及び比較例1〜8の冷菓について、冷菓基材部のソース部への滲入及びソースの広がりの程度を評価した。
前述した製造例で得られた下記表3及び4に示す実施例1〜11及び比較例1〜8の冷菓について、冷菓基材部のソース部への滲入及びソースの広がりの程度を評価した。
[試験方法]
製造した各冷菓を撮影し、撮影画像を画像解析ソフト(Image J)を用いて解析した。具体的には、図1に示すように、各冷菓の撮影画像を開き、白黒の16bit画像に変換した。その後、Threshold処理を行ってBlack & Whiteモードで適切なバイナリ画像(白黒)とした。バイナリ画像の冷菓の天面を指定して、ヒストグラム機能で白(0)と黒(255)のドット数をカウントした。例えば、図1に示す画像(比較例4の画像)では、白が17145カウント、黒が24213カウント、白面積割合(=白のカウント数÷(黒のカウント数+白のカウント数)×100)は41.4%と計算した。
製造した各冷菓を撮影し、撮影画像を画像解析ソフト(Image J)を用いて解析した。具体的には、図1に示すように、各冷菓の撮影画像を開き、白黒の16bit画像に変換した。その後、Threshold処理を行ってBlack & Whiteモードで適切なバイナリ画像(白黒)とした。バイナリ画像の冷菓の天面を指定して、ヒストグラム機能で白(0)と黒(255)のドット数をカウントした。例えば、図1に示す画像(比較例4の画像)では、白が17145カウント、黒が24213カウント、白面積割合(=白のカウント数÷(黒のカウント数+白のカウント数)×100)は41.4%と計算した。
[評価基準]
評価基準は、以下の通りとした。
〇:白面積割合が35%未満である。
×:白面積割合が35%以上である。
評価基準は、以下の通りとした。
〇:白面積割合が35%未満である。
×:白面積割合が35%以上である。
[試験結果]
試験結果を、下記表3及び4に示す。なお、下記表3及び4には、冷菓用ソースの粘度及び糖度、冷菓基材のオーバーラン、凍結点及び粘度についても併記した。
試験結果を、下記表3及び4に示す。なお、下記表3及び4には、冷菓用ソースの粘度及び糖度、冷菓基材のオーバーラン、凍結点及び粘度についても併記した。
[考察]
実施例1〜11と比較例1〜8とを比較すると、オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒を有する冷菓用ソースと、を用いることで、白面積割合、すなわち天面に露出した冷菓部分の割合がいずれも35%未満と低下しており、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、また、ソースの広がりも良好であることが分かった。
実施例1〜11と比較例1〜8とを比較すると、オーバーランが30%以下である冷菓基材と、ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒を有する冷菓用ソースと、を用いることで、白面積割合、すなわち天面に露出した冷菓部分の割合がいずれも35%未満と低下しており、冷菓基材部がソース部に滲入することを低減でき、また、ソースの広がりも良好であることが分かった。
Claims (6)
- オーバーランが30%以下である冷菓基材と、
ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースと、
を含む冷菓。 - 前記冷菓用ソースの糖度が55度以下である、請求項1に記載の冷菓。
- 前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃である、請求項1又は2に記載の冷菓。
- 冷菓基材と冷菓用ソースとを含む冷菓の製造方法であって、
ボストウィック粘度計を用いた10℃における粘度測定において2.5〜4.5cm/30秒の粘度を有する冷菓用ソースを、オーバーランが30%以下である冷菓基材に重層するソース重層工程と、
前記冷菓用ソースが重層された前記冷菓基材を凍結させる凍結工程と、
を少なくとも有する、冷菓の製造方法。 - 前記冷菓用ソースの糖度が55度以下である、請求項4に記載の冷菓の製造方法。
- 前記冷菓基材の凍結点が−5.5〜−4.0℃である、請求項4又は5に記載の冷菓の製造方法。
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JP2019177861A JP2021052638A (ja) | 2019-09-27 | 2019-09-27 | 冷菓及び冷菓の製造方法 |
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