JP2021044792A - 電気機器 - Google Patents

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敦 諏訪
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Abstract

【課題】 大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路を形成できる電気機器を提供する。【解決手段】 電気機器1は、少なくとも1つの電気部品32、及び少なくとも1つの電気部品32が実装された回路基板31を有する電源回路3と、回路基板31に対向する対向部材である絶縁シート5と、を備える。絶縁シート5には、回路基板31に電気的に接続する少なくとも1つのスタブ線路6として、オープンスタブ61及びショートスタブの少なくとも一方が形成される。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に、電気機器に関する。より詳細には、本開示は、少なくとも1つの電気部品が実装された回路基板を備える電気機器に関する。
特許文献1で提案されたシステムは、LSIパッケージ、バイパスコンデンサ、フィルタなどを実装基板上に実装したシステムである。特許文献1で提案されたシステムを従来技術とすると、従来技術では、フィルタは、バイパスコンデンサと基幹電源との間に接続されるスタブ配線を含む。スタブ配線によって、LSIパッケージからのノイズ電流を抑制できる。従来技術では、実装基板を多層構造で形成し、実装基板の複数の層でスタブ配線を構成している。
特開2008−124490号公報
上述の従来技術(特許文献1のシステム)では、回路基板の多層構造によって、スタブ線路(スタブ配線)を形成している。この結果、回路基板の構造が複雑になっていた。
また、回路基板を備える電気機器では、ノイズの低減とともに小型化も要求されている。
本開示の目的とするところは、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路を形成できる電気機器を提供することにある。
本開示の一態様に係る電気機器は、少なくとも1つの電気部品、及び前記少なくとも1つの電気部品が実装された回路基板を有する電気回路と、前記回路基板に対向する対向部材と、を備える。前記対向部材には、前記電気回路に電気的に接続する少なくとも1つのスタブ線路として、オープンスタブ及びショートスタブの少なくとも一方が形成される。
以上説明したように、本開示では、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路を形成できるという効果がある。
図1は、実施形態の電気機器の構成を示す分解斜視図である。 図2は、同上の電気機器のスタブ線路の概略図である。 図3は、同上のスタブ線路の周波数特性を示す図である。 図4は、同上の第1変形例の電気機器のスタブ線路の概略図である。 図5は、同上の電気機器の別のスタブ線路の概略図である。 図6Aは、同上の第2変形例の電気機器の一部を示す分解斜視図である。図6Bは、同上の電気機器の一部を示す別の分解斜視図である。 図7は、同上の電気機器の一部を示す側面図である。 図8は、同上の異方性導電シートを示す斜視図である。 図9は、同上の異方性導電シートを備える電気機器の一部を示す側面図である。 図10は、同上の第3変形例の電気機器の構成を示す分解斜視図である。 図11は、同上の第4変形例のスタブ線路の概略図である。 図12A及び図12Bのそれぞれは、同上の第5変形例のスタブ線路の概略図である。 図13Aは、同上のスタブ線路の周波数特性を示す図である。図13Bは、比較例のスタブ線路の周波数特性を示す図である。 図14Aは、同上の第6変形例の電気機器の一部を示す分解斜視図である。図14Bは、同上の電気機器の一部を示す別の分解斜視図である。 図15は、同上の電気機器の一部を示す側面図である。 図16は、同上の電気機器の一部を示す平面図である。 図17は、同上の電気機器の一部を示す分解斜視図である。 図18は、同上の第7変形例の電気機器の構成を示す分解斜視図である。 図19は、同上の第8変形例の電気機器の構成を示す分解斜視図である。 図20は、照明器具の構成を示す斜視図である。
以下、実施形態に係る電気機器について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(1)電気機器の概要
図1の電気機器1は、電源装置であり、交流電力を直流電力に変換し、直流電力を負荷へ供給する。電気機器1は、筐体2、電源回路3、及び絶縁シート5を備える。
筐体2は、鉄又はアルミニウムなどの金属で、矩形の平板状に形成された取付板である。平板状の筐体2は、厚み方向に互いに対向する面として、矩形の内面2a及び外面2bを有する。
電源回路3は、本開示の電気回路に相当する。電源回路3は、回路基板31、及び電気部品32を有しており、交流電力を直流電力に変換して出力する。
回路基板31は、ガラスエポキシ基板、ガラスコンポジット基板、紙エポキシ基板、紙フェノール基板、セラミック基板、又はフレキシブル基板などであり、厚み方向に互いに対向する面として、矩形の表面31a及び裏面31bを有する。表面31aには複数の電気部品32が実装され、複数の電気部品32は、回路基板31に半田で固定されている。複数の電気部品32は、抵抗、コンデンサ、コイル、トランジスタ、ダイオード、IC(Integrated Circuit)チップ、及びLSI(Large-scale Integrated Circuit)チップなどであり、回路基板31の表面31a及び裏面31bに形成された導体4を介して互いに電気的に接続されている。導体4は、例えば銅箔であり、回路基板31の配線パターンに相当する。
電気部品32が実装された回路基板31は、回路基板31の裏面31bが筐体2の内面2aに対向するように、ねじ、係止構造、又は嵌合構造などによって筐体2に取り付けられる。回路基板31は、裏面31bが内面2aに近付いた状態で筐体2に取り付けられるが、回路基板31は、金属製の筐体2と電気的に絶縁される必要がある。そこで、回路基板31の裏面31bと筐体2の内面2aとの間に絶縁シート5が配置される。すなわち、回路基板31の裏面31bは、絶縁シート5を介して筐体2の内面2aに対向する。
絶縁シート5は、回路基板31の裏面31bに対向する対向部材に相当する。絶縁シート5は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethyleneterephthalate)で形成された矩形状のシートであり、電気的な絶縁性を有する。絶縁シート5の厚みは、例えば0.1mm程度である。絶縁シート5は、厚み方向に互いに対向する矩形の第1面5a及び第2面5bを有する。第1面5aは、回路基板31の裏面31bに対向し、第2面5bは、筐体2の内面2aに対向する。第2面5bは、接着剤などによって内面2aに貼り付けられることが好ましい。なお、絶縁シート5は、電気的な絶縁性を有する材料で形成されればよく、絶縁シート5の材料は、ポリエチレンテレフタレートに限定されない。
さらに、筐体は、板状であることに限定されず、箱形状であってもよい。この場合、電源回路3は筐体内に収納(配置)され、回路基板31の裏面31bが絶縁シート5を介して筐体の一面に対向する。
(2)スタブ線路
電気機器は、法令及び規格などを満たすために、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズなどのノイズを抑制する必要がある。ノイズを抑制する方法としては、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどの電気部品を回路基板に実装する方法がある。しかしながら、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどの各電気部品が必要であり、さらには煩雑なフィルタ設計が必要であった。
そこで、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどを用いたフィルタ設計に比べて設計が簡易になるスタブ線路によってノイズを抑制することが考えられる。スタブ線路の長さであるスタブ長は、減衰対象となるノイズの周波数、及びスタブ線路を形成した基板の比誘電率などによって決まる。例えば、減衰対象となるノイズの周波数が130MHz、スタブ線路を形成した回路基板の比誘電率が4.6であれば、ノイズの波長は約128cmになり、スタブ長は約32cm(=128cm/4)になる。しかしながら、スタブ長が約32cmのスタブ線路を回路基板に収めるためには、スタブ線路のためのスペースを回路基板に新たに設ける必要があり、回路基板の大型化につながる。また、回路基板の多層化を図ると、回路基板の構造が複雑になってしまう。
そこで、本実施形態の電気機器1は、回路基板31に対向する対向部材を備えて、少なくとも1つのスタブ線路6を対向部材に設ける。スタブ線路6の両端はそれぞれ第1端6a及び第2端6bであり、第1端6aと第2端6bとの間の長さであるスタブ長は、減衰対象となるノイズの波長(又は周波数)に基づいて決まる。スタブ線路6は、オープンスタブ61(図1参照)及びショートスタブ62(図12参照)の少なくとも一方である。すなわち、回路基板31に対向する対向部材に少なくとも1つのスタブ線路6を形成することで、回路基板31にスタブ線路6を形成する必要がなく、回路基板31の多層化を図る必要もない。この結果、電気機器1は、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路6を形成できる。
本実施形態では、回路基板31に対向する対向部材として絶縁シート5を用いる。スタブ線路6は、絶縁シート5の第1面5a及び第2面5bの少なくとも一方に印刷などによって形成された銅箔である。
具体的に図1では、スタブ線路6は、第1面5aに形成されたオープンスタブ61である。オープンスタブ61は、絶縁シート5の長手方向に沿って延びる長細い矩形状である。オープンスタブ61では、第1端6aが回路基板31の導体4に電気的に接続され、第2端6bが開放されている。オープンスタブ61の第1端6aは、電線W1を介して回路基板31の導体4に電気的に接続する。電線W1の一端は、オープンスタブ61の第1端6aに半田付けなどによって電気的に接続され、電線W1の他端は、半田付けなどによって導体4にそれぞれ電気的に接続される。
図2の導体4は、電源回路3において、負荷へ電力を供給する電力供給路である。導体4の入力端4aには入力電力Piが入力され、導体4の出力端4bからは出力電力Poが出力される。オープンスタブ61は、入力端4aと出力端4bとの間で、導体4に電気的に接続している。
スタブ線路6がオープンスタブ61である場合、入力端4aから出力端4bをみたときの理想的な入力インピーダンスZin1は、以下の(1)式で表される。なお、Zoは定数、θは電気長、βは位相定数、L1はオープンスタブ61の第1端6aと第2端6bとの間の長さであるスタブ長、λは導体4を伝わるノイズの波長をそれぞれ表す。
Zin1=−jZo・cotθ
=−jZo・cot(β・L1)
=−jZo・cot{(2π/λ)・L1} ……… (1)式
(1)式より、スタブ長L1が(2N+1)・λ/4(但し、Nは0以上の整数)であれば、入力インピーダンスZin1が0(ゼロ)になる。言い換えると、ノイズのλ/4を正の奇数倍(以降、単に奇数倍ということがある)した値がスタブ長L1に等しければ、当該ノイズに対する入力インピーダンスZin1が0になる。したがって、オープンスタブ61は、(2N+1)・λ/4がスタブ長L1に等しいノイズを減衰させるフィルタとして機能する。そこで、電気機器1は、スタブ長L1をノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズなどのノイズの周波数に基づいた値とすることで、ノイズを抑制することができる。すなわち、スタブ長L1のオープンスタブ61は、(2N+1)・λ/4がスタブ長L1に等しいノイズを抑制することができる。言い換えると、スタブ長L1のオープンスタブ61は、λ/4=L1/(2N+1)を満足する周波数のノイズを抑制できる。
例えば、絶縁シート5の材料をポリエチレンテレフタレート(PET)とし、絶縁シート5の厚みを0.1mm、絶縁シート5の比誘電率を3.0とする。この場合、130MHzのλ/4が約35cmになる。また、390MHzの3λ/4が約35cmになる。また、650MHzの5λ/4が約35cmになる。また、910MHzの7λ/4が約35cmになる。したがって、スタブ長L1を約35cmとすれば、入力電力Piに対する出力電力Poの利得(Po/Pi:伝達利得)の周波数特性は、図3に示すように、130MHz、390MHz、650MHz、及び910MHzのそれぞれで落ち込む。すなわち、導体4を伝わる130MHz、390MHz、650MHz、及び910MHzの各ノイズを減衰させることができる。
また、図2において一点鎖線で表すように、オープンスタブ61を入力端4aにより近い箇所に形成することで、電源回路3の入力側へ伝達されるノイズをより抑制できる。
また、絶縁シート5の比誘電率が大きいほど、所定周波数に対応するλ/4が小さくなる。したがって、絶縁シート5の比誘電率が大きいほど、所定周波数を減衰させるオープンスタブ61のスタブ長L1を短くできる。
また、周波数が(2N+1)/(4・L1)のノイズを減衰させるときには、当該周波数のノイズを所定量だけ減衰させることができれば、スタブ長をL1に厳密に一致させなくてもよい。
上述のように、回路基板31の裏面31bに対向する対向部材である絶縁シート5にスタブ線路6を形成している。すなわち、回路基板31と筐体2とを電気的に絶縁するために用いられる絶縁シート5を利用して、スタブ線路6を形成できる。したがって、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどの電気部品を回路基板31に実装しなくても、電源回路3のノイズを抑制することができる。あるいは、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどをスタブ線路6と併せて用いるときには、ノーマルモードフィルタ、コモンモードフィルタ、及びフェライトコアなどの部品数を減らすことができる。さらに、絶縁シート5を利用することで、回路基板31にスタブ線路を形成する必要がなく、回路基板31の多層化を図る必要もない。さらに、スタブ線路を形成するために新たな部材を追加する必要がない。したがって、電気機器1は、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路6を形成できる。
(3)第1変形例
図4に示すように、絶縁シート5の第1面5aには、複数(図4では3つ)のオープンスタブ61が形成されてもよい。3つのオープンスタブ61のそれぞれの第1端6aは、回路基板31の導体4に電気的に接続する。3つのオープンスタブ61を互いに区別する場合、3つのオープンスタブ61をオープンスタブ611、612、613とそれぞれ称す。
オープンスタブ611のスタブ長L11、オープンスタブ612のスタブ長L12、及びオープンスタブ613のスタブ長L13は互いに異なる。図4では、L11>L12>L13の関係にある。そして、オープンスタブ611によって減衰する周波数をf11、f12、f13、……とする。また、オープンスタブ612によって減衰する周波数をf21、f22、f23、……とする。また、オープンスタブ613によって減衰する周波数をf31、f32、f33、……とする。この場合、周波数f11、f12、f13、……、周波数f21、f22、f23、……、及び周波数f31、f32、f33、……は互いに一致しないほうが好ましい。そこで、オープンスタブ611、612、613の各スタブ長L11、L12、L13は、スタブ長L11、L12、L13の各逆数が互いに正の奇数倍の関係にならないように決められる。
この結果、オープンスタブ611、612、613のそれぞれによって減衰される周波数は互いに異なり、広範囲の周波数のノイズが抑制される。電源回路3において、減衰対象となるノイズの周波数の範囲は例えば150kHz〜1GHz程度であり、オープンスタブ611、612、613のそれぞれによって減衰される周波数が当該周波数の範囲内で重ならないように適宜設定される。
3つのオープンスタブ611、612、613は、図5に示すように、絶縁シート5の第1面5aに形成された接続点60から互いに異なる方向へ延びてもよい。接続点60は、第1面5aに形成された導体であり、例えば銅箔、又は半田などである。接続点60には、3つのオープンスタブ611、612、613のそれぞれの第1端6aが接している。そして、接続点60が、電線W1を介して回路基板31の導体4に電気的に接続する。
また、3つのオープンスタブ611、612、613のそれぞれの第1端6aが互いに離れて、オープンスタブ611、612、613のそれぞれが独立して形成されてもよい。この場合、オープンスタブ611、612、613の各第1端6aは、3本の電線のそれぞれを介して回路基板31の導体4に電気的に接続する。
(4)第2変形例
図6A、図6B、及び図7は、スタブ線路6と導体4との接続構造の変形例を示す。
電気部品32には、2本以上のリード線を有するディスクリート部品が含まれる。回路基板31には、導体4を貫通する複数のスルーホールが形成されており、表面31aに実装したディスクリート部品のリード線をスルーホールにそれぞれ挿通させることで、リード線の先端が裏面31bから突出する。そして、リード線の先端が、裏面31bのランドに半田付けされる。したがって、裏面31bのランドには、半田の凸部が形成される。図6Aでは、ディスクリート部品として、交流電圧が入力される2極の端子台321を有する。そして、回路基板31の裏面31bには、端子台321のリード線の半田付けによる2つの第1凸部71a、71bが形成されている。
図6Bに示すように、絶縁シート5の第1面5aには、2つの第2凸部72a、72bが形成されている。第2凸部72a、72bは、銅、又は半田などの導電性の材料からなる。第1面5aには、更に、4つのオープンスタブ61として、オープンスタブ614、615、616、617が形成されている。オープンスタブ614、615のそれぞれの第1端6aは第2凸部72aに接続している。オープンスタブ616、617のそれぞれの第1端6aは第2凸部72bに接続している。絶縁シート5は、筐体2の内面2a(図1参照)に貼り付けられている。
そして、回路基板31が筐体2に取り付けられると、図7に示すように、絶縁シート5の第2凸部72a、72bが、回路基板31の第1凸部71a、71bにそれぞれ接触する。すなわち、第2凸部72aが第1凸部71aに接触し、第2凸部72bが第1凸部71bに接触する。この結果、オープンスタブ614、615、616、617と導体4とが電気的に接続する。
本変形例では、スタブ線路6と導体4との間を電線で電気的に接続する構成に比べて、スタブ線路6と導体4との間の物理的な距離を短くできる。したがって、スタブ線路6と導体4との間の物理的な距離がスタブ線路6に与える影響が低減され、スタブ線路6によって減衰する周波数の精度が向上する。
また、第1凸部71a、71bと第2凸部72a、72bとを、図8に示す異方導電性シート(異方性導電部材)73を介して電気的に接続してもよい。異方導電性シート73は、シリコン樹脂などの絶縁性樹脂で形成された樹脂体73aと、樹脂体73a内に同一方向に配列された多数の金属ワイヤ73bとを備える。樹脂体73aは、互いに対向する平面73c、73dを有する矩形体状であり、平面73cと平面73dとの間には、多数の金属ワイヤ73bが平面73cと平面73dとの対向方向に沿ってそれぞれ配置されている。金属ワイヤ73bは、例えば金メッキ処理が施された真鍮などの金属で形成され、金属ワイヤ73bの一端面は平面73cに露出し、金属ワイヤ73bの他端面は平面73dに露出している。
そして、図9に示すように、回路基板31の裏面31bと絶縁シート5の第1面5aとの間に異方導電性シート73を配置する。回路基板31の裏面31bは平面73cに対向し、第1凸部71a、71bは平面73cに接する。絶縁シート5の第1面5aは平面73dに対向し、第2凸部72a、72bは平面73dに接する。このとき、第1凸部71a及び第2凸部72aは、金属ワイヤ73bの各端面にそれぞれ接触する。したがって、第1凸部71aと第2凸部72aとは、金属ワイヤ73bを介して電気的に接続し、第1凸部71bと第2凸部72bとは、金属ワイヤ73bを介して電気的に接続する。
上述の異方導電性シート73を用いることで、第1凸部71aと第2凸部72aとの間、及び第1凸部71bと第2凸部72bとの間を、より確実に電気的に接続できる。
(5)第3変形例
図10に示すように、絶縁シート5の第1面5aには、オープンスタブ61としてオープンスタブ618が形成され、絶縁シート5の第2面5bには、オープンスタブ61としてオープンスタブ619が形成されてもよい。オープンスタブ618の第1端6aは、電線W2を介して、回路基板31の導体4に電気的に接続される。オープンスタブ619の第1端6aは、電線W3を介して、回路基板31の導体4に電気的に接続される。電線W3は、絶縁シート5に形成された挿通孔を通る。
さらに、絶縁シート5の第2面5bと筐体2の内面2aとの間には、絶縁シート9が挟み込まれる。絶縁シート9によって、オープンスタブ619と筐体2とが電気的に絶縁される。
したがって、電気機器1は、絶縁シート5の第1面5a及び第2面5bの両方を利用して、スタブ線路6を形成できる。
なお、本変形例では、絶縁シート5が第1絶縁シートに相当し、絶縁シート9が第2絶縁シートに相当する。
(6)第4変形例
電源回路3の導体4は、図11に示すように、負荷へ供給する直流電力の電力供給路として、電源ライン41と、グランドライン42とを含む。グランドライン42は、電源回路3のグランドラインであり、グランドライン42の電位は、電源回路3の基準電位になる。電源ライン41の電位は、基準電位に対して高電位又は低電位になる。
そして、電源ライン41には、オープンスタブ61としてオープンスタブ6110が電気的に接続する。グランドライン42には、オープンスタブ61としてオープンスタブ6111が電気的に接続する。
このように、電源回路3の電源ライン41及びグランドライン42の両方に、スタブ線路6がそれぞれ電気的に接続することで、電力供給路のノイズを効果的に抑制することができる。
(7)第5変形例
図12A及び図12Bに示すように、スタブ線路6はショートスタブ62であってもよい。
電源回路3の導体4は、第4変形例(図11参照)と同様に、電源ライン41と、グランドライン42とを含む。
図12Aでは、ショートスタブ62の第1端6aはグランドライン42に電気的に接続され、ショートスタブ62の第2端6bは、コンデンサC1を介して電源ライン41に電気的に接続される。コンデンサC1は、ノイズの周波数より低い低周波領域においてショートスタブ62と電源ライン41との間を電気的に絶縁するために用いられる。
図12Bでは、ショートスタブ62の第1端6aは電源ライン41に電気的に接続され、ショートスタブ62の第2端6bは、コンデンサC1を介してグランドライン42に電気的に接続される。コンデンサC1は、ノイズの周波数より低い低周波領域においてショートスタブ62とグランドライン42との間を電気的に絶縁するために用いられる。
スタブ線路6がショートスタブ62である場合、入力端4cから出力端4dをみたときの理想的な入力インピーダンスZin2は、以下の(2)式で表される。なお、Zoは定数、θは電気長、βは位相定数、L2はショートスタブ62の第1端6aと第2端6bとの間の長さであるスタブ長、λは導体4を伝わるノイズの波長をそれぞれ表す。
Zin2=−jZo・tanθ
=−jZo・tan(β・L2)
=−jZo・tan{(2π/λ)・L2} ……… (2)式
(2)式より、スタブ長L2が(2N+1)・λ/4(但し、Nは0以上の整数)であれば、入力インピーダンスZin2が無限大(∞)になる。言い換えると、λ/4を正の奇数倍(以降、単に奇数倍ということがある)した値がスタブ長L2に等しければ、当該ノイズに対する入力インピーダンスZin2が無限大になる。したがって、ショートスタブ62は、(2N+1)・λ/4がスタブ長L2に等しい周波数成分を効率よく通過させ、他の周波数成分を減衰させるフィルタとして機能する。そこで、電気機器1は、スタブ長L2を通過させたい周波数に基づいた値とすることで、ノイズを抑制することができる。すなわち、スタブ長L2のショートスタブ62は、(2N+1)・λ/4がスタブ長L2に等しい周波数成分を通過させることができる。言い換えると、スタブ長L2のショートスタブ62は、λ/4=L2/(2N+1)を満足する周波数の成分を効率よく通過させ、他の周波数成分を減衰させることができる。
例えば、絶縁シート5の材料をポリエチレンテレフタレート(PET)とし、絶縁シート5の厚みを0.1mm、絶縁シート5の比誘電率を3.0とする。この場合、スタブ長L2を約35cmとすれば、入力電力Piに対する出力電力Poの利得(Po/Pi:伝達利得)の周波数特性は、図13Aに示すように、130MHz、390MHz、650MHz、及び910MHzのそれぞれで極大になる。そして、130MHz未満、130MHzと390MHzとの間、390MHzと650MHzとの間、650MHzと910MHzとの間では、利得が落ち込んでいる。
さらに、ショートスタブ62がコンデンサC1を介して電源ライン41又はグランドライン42に接続しているので、図13Aに示すように、DC(0Hz)から低周波(数百kHz程度)に至る周波数領域では、コンデンサC1によって利得が増加している。一方、ショートスタブ62がコンデンサC1を介さずに電源ライン41及びグランドライン42に直接接続した比較例では、図13Bに示すように、DC(0Hz)から低周波(数百kHz程度)に至る周波数領域の利得が、図13Aに比べて低下する。
したがって、電気機器1は、スタブ線路6としてショートスタブ62を用いることで、スタブ線路6としてオープンスタブ61を用いる場合に比べて、低周波領域(図13Aの130MHz未満)でのノイズをより抑制することができる。さらに、コンデンサC1を用いることで、電源ライン41及びグランドライン42を介した直流電力の供給効率が向上する。
コンデンサC1の容量は、コンデンサC1のインピーダンスが減衰対象となるノイズの周波数に対して十分に低い値(例えば100Ω以下)となるように設定される。コンデンサC1の容量をC1、周波数をfとすると、コンデンサC1のインピーダンスZcは、Zc=1/(2・π・f・C1)となる。
また、ショートスタブ62の第1端6aが、コンデンサを介して電源ライン41及びグランドライン42の一方に電気的に接続し、ショートスタブ62の第2端6bが、コンデンサを介して電源ライン41及びグランドライン42の他方に電気的に接続してもよい。
また、第1変形例と同様に、絶縁シート5には、複数のショートスタブ62が形成されてもよい。
また、第2変形例と同様に、ショートスタブ62に形成された第2凸部が、回路基板31の裏面31bの第1凸部に接触することで、スタブ線路6と導体4とを電気的に接続してもよい。
また、第3変形例と同様に、絶縁シート5の第1面5a及び第2面5bの両方に少なくとも1つのショートスタブ62がそれぞれ形成されてもよい。
また、電気機器1は、スタブ線路6として、オープンスタブ61とショートスタブ62との両方を備えていてもよい。
(8)第6変形例
図14A、図14B、図15、及び図16は、ショートスタブ62と導体4との接続構造を示す。
図14Aでは、第5変形例のコンデンサC1として、ディスクリート部品のコンデンサC11、C12を用いる。そして、回路基板31の裏面31bには、コンデンサC11の一対のリード線の半田付けによる2つの第1凸部71c、71dが形成され、コンデンサC12の一対のリード線の半田付けによる2つの第1凸部71e、71fが形成されている。
図14Bに示すように、絶縁シート5の第1面5aには、2つの第2凸部72d、72fが形成されている。第2凸部72d、72fは、銅、又は半田などの導電性の材料からなる。第1面5aには、更に、4つのショートスタブ62として、ショートスタブ621、622、623、624が形成されている。ショートスタブ621、622のそれぞれの第2端6bは第2凸部72dに接続している。ショートスタブ623、624のそれぞれの第2端6bは第2凸部72fに接続している。絶縁シート5は、筐体2の内面2a(図1参照)に貼り付けられている。
そして、回路基板31が筐体2に取り付けられると、図15及び図16に示すように、絶縁シート5の第2凸部72d、72fが、回路基板31の第1凸部71d、71fにそれぞれ接触する。すなわち、第2凸部72dが第1凸部71dに接触し、第2凸部72fが第1凸部71fに接触する。この結果、ショートスタブ621、622の各第2端6bは、コンデンサC11を介して導体4に電気的に接続する。また、ショートスタブ623、624の各第2端6bは、コンデンサC12を介して導体4に電気的に接続する。
本変形例では、スタブ線路6と導体4との間を電線で電気的に接続する構成に比べて、スタブ線路6と導体4との間の物理的な距離を短くできる。したがって、スタブ線路6と導体4との間の物理的な距離がスタブ線路6に与える影響が低減され、スタブ線路6によって減衰する周波数の精度が向上する。
また、第1凸部71dと第2凸部72dとの間、及び第1凸部71fと第2凸部72fとの間のそれぞれを、図8に示す異方導電性シート(異方性導電部材)73を介して電気的に接続してもよい。異方導電性シート73を用いることで、第1凸部71dと第2凸部72dとの間、及び第1凸部71fと第2凸部72fとの間を、より確実に電気的に接続できる。
図17は、図14A、図14B、図15、及び図16のコンデンサC11、C12として、一対の金属膜をそれぞれ用いる構成を示す。回路基板31の裏面31bには、導体4の一部として、銅箔からなる矩形状の第1電極401、402が形成されている。絶縁シート5の第1面5aには、銅箔からなる矩形状の第2電極601、602が形成され、第2電極601はショートスタブ621、622の各第2端6bに連結し、第2電極602はショートスタブ623、624の各第2端6bに連結している。
そして、回路基板31が筐体2に取り付けられると、第1電極401と第2電極601とが厚み方向に互いに対向し、第1電極402と第2電極602とが厚み方向に互いに対向する。互いに対向する第1電極401及び第2電極601は、コンデンサC11を構成し、第1電極401と第2電極601との間の距離が短いほど、コンデンサC11の容量は増加する。互いに対向する第1電極402及び第2電極602は、コンデンサC12を構成し、第1電極402と第2電極602との間の距離が短いほど、コンデンサC12の容量は増加する。
図17のコンデンサC11、C12は、回路基板31及び絶縁シート5に印刷などによってそれぞれ形成された電極によって構成される。したがって、コンデンサC11、C12をディスクリート部品で構成する場合に比べて、コンデンサC11、C12の実装に要するスペースを小さくできる。
(9)第7変形例
図18に示すように、電気機器1は、シリコン部材8を更に備えてもよい。シリコン部材8は、シリコンを材料としてシート状に形成される。シリコン部材8は、オープンスタブ61に対向して、絶縁シート5の第2面5bと筐体2の内面2aとに挟まれる。シリコンの比誘電率は8〜9程度であり、ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁シート5の比誘電率3.0より大きい。したがって、スタブ長L1をより短くできる。
また、スタブ線路6がショートスタブ62であれば、シリコン部材8によってスタブ長L2をより短くできる。
(10)第8変形例
図19は、本変形例の電気機器1の構成を示す。本変形例の電気機器1は、筐体2A、及び電源回路3を備える。本変形例では、回路基板31に対向する対向部材として筐体2Aを用いる。
筐体2Aは、樹脂などの絶縁性の材料で形成される。樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE:Polyethylene)、ポリプロピレン(PP:Polypropylene)、ポリスチレン(PS:Polystyrene)、又はABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂などであり、特定の樹脂に限定されない。また、筐体2Aは、セラミックなどの樹脂以外の絶縁性の材料で形成されてもよい。
筐体2Aは、矩形の平板状に形成された取付板である。平板状の筐体2Aは、互いに対向する矩形の内面2c及び外面2dを有する。回路基板31は、裏面31bが筐体2Aの内面2cに対向するように、ねじ、係止構造、又は嵌合構造などによって筐体2Aに取り付けられる。回路基板31は、裏面31bが内面2cに近付いた状態で筐体2Aに取り付けられる。すなわち、回路基板31は、筐体2Aの内面2cに対向して配置され、筐体2Aが、回路基板31の裏面31bに対向する対向部材に相当する。
本変形例の電気機器1では、筐体2Aにスタブ線路6を形成し、スタブ線路6によってノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズなどのノイズを抑制する。スタブ線路6は、筐体2Aの内面2c及び外面2dの少なくとも一方に印刷などによって形成された銅箔である。図19では、スタブ線路6としてオープンスタブ61を用いているが、スタブ線路6は、オープンスタブ61及びショートスタブ62の少なくとも一方であればよい。
本変形例では、電気機器1が絶縁シート5を備える必要がなく、さらなる構成の簡略化を図ることができる。
また、本変形例においても、上述の第1変形例〜第7変形例の各構成を適用することで、同様の効果を奏し得る。
(11)照明器具
図20は、照明器具B1を示し、照明器具B1は、照明器具B1とは別体の電源装置(図示なし)から電力を供給される。照明器具B1は、天井パネル又は架台などに設置された給電ダクトD1に取り付けられる。照明器具B1は、例えば店舗、競技場、スタジアム、ホール、及び劇場などに設置される。
具体的に、照明器具B1は、給電ダクトD1に固定される固定部81と、光源82を保持した筐体83とを備える。筐体83は、円柱形状であって、光源82の光を軸方向の一面から出射させる。電源装置は、給電ダクトD1内の導電体(図示せず)を介して、交流電力を照明器具B1へ供給する。固定部81には器具側の点灯装置として機能する電気機器1が内蔵され、電気機器1は、交流電力を直流電力に変換して、光源82を点灯させる。光源82は、1つ又は複数のLEDを有する。なお、電気機器1は、筐体83に収納されてもよい。また、電気機器1は、固定部81及び筐体83に分散して収納されてもよい。また、電気機器1は、固定部81及び筐体83の外部に別置されてもよい。
さらに、筐体83は、固定部81に対して回転可能に連結されている。具体的に説明すると、照明器具B1は、第1連結部84及び第2連結部85を備える。第1連結部84は、固定部81に対して鉛直方向の回転軸の周りに回転可能に連結される。第2連結部85は、第1連結部84に対して筐体83を水平方向の軸の周りに回転可能に連結する。つまり、固定部81に対して第1連結部84を回転させることで、筐体83の水平方向の向きを変更することができる。また、第2連結部85によって筐体83を回転させることで、筐体83の鉛直方向の向きを変更することができる。
(12)照明システム
電気機器1は、複数の照明器具に一括して電力を供給して、複数の照明器具の各光源を点灯させる電源装置であってもよい。例えば、高所に取り付けられた多数の照明器具を点灯させる照明システムでは、多数の照明器具に一括して電力を供給する1つの電気機器1を地上に設置することで、電気機器1と複数の照明器具のそれぞれとの配線の引き回しを簡略化できる。また、電気機器1と複数の照明器具とは、直流電力を供給する給電ダクトで電気的に接続されていてもよい。
なお、電気機器1の電源回路3から電力を供給される負荷は、光源及び照明器具に限定されず、例えば通信機器、情報機器、空調機器、又は家電機器などの他の機器であってもよい。
また、上述の実施形態及び各変形例では、電気機器1を電源装置としているが、電気機器1は電源装置に限定されない。電気機器1は、例えば、通信機器、情報機器、又は演算機器などであってもよい。この場合、電気機器1が備える電気回路は、通信回路、情報処理回路、又は演算回路などになり、スタブ線路6は、電気回路における信号の伝達経路などのノイズを抑制する。
以上のように、実施形態に係る第1の態様の電気機器(1)は、少なくとも1つの電気部品(32)、及び少なくとも1つの電気部品(32)が実装された回路基板(31)を有する電気回路(3)と、回路基板(31)に対向する対向部材(5、2A)と、を備える。対向部材(5、2A)には、電気回路(3)に電気的に接続する少なくとも1つのスタブ線路(6)として、オープンスタブ(61)及びショートスタブ(62)の少なくとも一方が形成される。
上述の電気機器(1)は、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路(6)を形成できる。
また、実施形態に係る第2の態様の電気機器(1)は、第1の態様において、回路基板(31)が配置される筐体(2)を更に備えることが好ましい。対向部材は、回路基板(31)と筐体(2)との間に配置された絶縁シート(5)であることが好ましい。
上述の電気機器(1)は、絶縁シート(5)を利用することで、スタブ線路(6)を形成するために新たな部材を追加する必要がない。したがって、電気機器(1)は、大型化を抑えて、簡易な構造でスタブ線路(6)を形成できる。
また、実施形態に係る第3の態様の電気機器(1)では、第2の態様において、スタブ線路(6)は、絶縁シート(5)の互いに対向する第1面(5a)及び第2面(5b)のうち少なくとも一方に形成されることが好ましい。
上述の電気機器(1)は、印刷などによって、絶縁シート(5)の外面にスタブ線路(6)を容易に形成することができる。
また、実施形態に係る第4の態様の電気機器(1)は、第3の態様において、絶縁シート(5)を第1絶縁シート(5)とし、第1絶縁シート(5)と筐体(2)との間に配置された第2絶縁シート(9)を更に備えることが好ましい。スタブ線路(6)は、第1面(5a)及び第2面(5b)の両方に形成される。
上述の電気機器(1)は、第1絶縁シート(5)の第1面(5a)及び第2面(5b)の両方を利用して、スタブ線路(6)を形成できる。
また、実施形態に係る第5の態様の電気機器(1)は、第2乃至第4の態様のいずれか一つにおいて、回路基板(31)と絶縁シート(5)との間に配置されたシリコン部材(8)を更に備えることが好ましい。
上述の電気機器(1)は、スタブ線路(6)のスタブ長(L1、L2)をより短くできる。
また、実施形態に係る第6の態様の電気機器(1)は、第1の態様において、絶縁部材で形成された筐体(2A)を更に備えることが好ましい。回路基板(31)は、筐体(2A)に対向して配置され。対向部材は、筐体(2A)である。
上述の電気機器(1)は絶縁シート(5)を備える必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。
また、実施形態に係る第7の態様の電気機器(1)では、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、少なくとも1つのスタブ線路(6)は、少なくとも1つのオープンスタブ(61)を含むことが好ましい。少なくとも1つのオープンスタブ(61)の長さであるスタブ長(L1)は、所定の波長に1/4と正の奇数とを乗じた値に基づく長さである。
上述の電気機器(1)は、λ/4=L1/(2N+1)を満足する周波数のノイズを抑制できる。
また、実施形態に係る第8の態様の電気機器(1)では、第1乃至第7の態様のいずれか一つにおいて、少なくとも1つのスタブ線路(6)は、少なくとも1つのショートスタブ(62)を含むことが好ましい。少なくとも1つのショートスタブ(62)の長さであるスタブ長(L2)は、所定の波長に1/4と正の奇数とを乗じた値に基づく長さである。
上述の電気機器(1)は、λ/4=L2/(2N+1)を満足する周波数の成分を効率よく通過させ、他の周波数成分を減衰させることができる。さらに、電気機器(1)は、スタブ線路(6)としてオープンスタブ(61)を用いる場合に比べて、低周波領域でのノイズをより抑制することができる。
また、実施形態に係る第9の態様の電気機器(1)では、第8の態様において、少なくとも1つのショートスタブ(62)の第1端(6a)及び第2端(6b)のうち少なくとも一方は、コンデンサ(C1)を介して電気回路(3)に電気的に接続することが好ましい。
上述の電気機器(1)は、DC(0Hz)から低周波に至る周波数領域の利得が増加する。
また、実施形態に係る第10の態様の電気機器(1)では、第9の態様において、コンデンサ(C11、C12)は、回路基板(31)に形成された第1電極(401、402)と、第1電極(401、402)に対向して対向部材(5)に形成された第2電極(601、602)とで構成されることが好ましい。
上述の電気機器(1)は、コンデンサ(C11、C12)の実装に要するスペースを小さくできる。
また、実施形態に係る第11の態様の電気機器(1)では、第1乃至第10の態様のいずれか一つにおいて、少なくとも1つのスタブ線路(6)は、複数のスタブ線路(6)であることが好ましい。
上述の電気機器(1)は、広範囲の周波数のノイズを抑制することができる。
また、実施形態に係る第12の態様の電気機器(1)では、第11の態様において、複数のスタブ線路(6)は、電気回路(3)の電源ライン(41)に接続するスタブ線路(6110)と、電気回路(3)のグランドライン(42)に接続するスタブ線路(6111)と、を含む。
上述の電気機器(1)は、ノイズを効果的に抑制することができる。
また、実施形態に係る第13の態様の電気機器(1)では、第11又は第12の態様において、複数のスタブ線路(6)は、複数のオープンスタブ(611、612、613)であることが好ましい。対向部材(5)は、電気回路(3)に電気的に接続する接続点(60)を有する。複数のオープンスタブ(611、612、613)のそれぞれは接続点(60)から互いに異なる方向へ延びる。
上述の電気機器(1)は、広範囲の周波数のノイズを抑制することができる。
また、実施形態に係る第14の態様の電気機器(1)では、第11乃至第13の態様のいずれか一つにおいて、複数のスタブ線路(611、612、613)のそれぞれの長さである複数のスタブ長(L11、L12、L13)の各逆数は、互いに正の奇数倍の関係にならないことが好ましい。
上述の電気機器(1)は、広範囲の周波数のノイズを抑制することができる。
また、実施形態に係る第15の態様の電気機器(1)では、第1乃至第14の態様のいずれか一つにおいて、回路基板(31)は、第1凸部(71a、71b)を有することが好ましい。対向部材(5)は、少なくとも1つのスタブ線路(6)に電気的に接続している第2凸部(72a、72b)を有することが好ましい。第1凸部(71a、71b)と第2凸部(72a、72b)とが直接的又は間接的に電気的に接続している。
上述の電気機器(1)では、スタブ線路(6)によって減衰させる周波数の精度が向上する。
また、実施形態に係る第16の態様の電気機器(1)は、第15の態様において、異方性導電部材(73)を更に備えることが好ましい。第1凸部(71a、71b)と第2凸部(72a、72b)とは、異方性導電部材(73)を介して電気的に接続している。
上述の電気機器(1)は、第1凸部(71a、71b)と第2凸部(72a、72b)とを、より確実に電気的に接続することができる。
また、実施形態に係る第17の態様の電気機器(1)では、第1乃至第16の態様のいずれか一つにおいて、電気回路は、照明器具(B1)へ電力を供給する電源回路(3)を構成することが好ましい。
上述の電気機器(1)は、照明器具(B1)への電力供給路を伝達するノイズを抑制できる。
また、上述の実施形態および各変形例は本開示の一例である。このため、本開示は、上述の実施形態および各変形例に限定されることはなく、この実施形態および各変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 電気機器
2A 筐体(対向部材)
3 電源回路(電気回路)
31 回路基板
32 電気部品
401、402 第1電極
5 絶縁シート(第1絶縁シート)(対向部材)
5a 第1面
5b 第2面
6 スタブ線路
60 接続点
61、611〜619、6110、6111 オープンスタブ
62、621〜624 ショートスタブ
601、602 第2電極
71a〜71f 第1凸部
72a、72b、72d、72f 第2凸部
73 異方性導電部材
8 シリコン部材
9 第2絶縁シート
C1、C11、C12 コンデンサ
L1、L11、L12、L13 スタブ長
L2 スタブ長
B1 照明器具

Claims (17)

  1. 少なくとも1つの電気部品、及び前記少なくとも1つの電気部品が実装された回路基板を有する電気回路と、
    前記回路基板に対向する対向部材と、を備え、
    前記対向部材には、前記電気回路に電気的に接続する少なくとも1つのスタブ線路として、オープンスタブ及びショートスタブの少なくとも一方が形成される
    電気機器。
  2. 前記回路基板が配置される筐体を更に備え、
    前記対向部材は、前記回路基板と前記筐体との間に配置された絶縁シートである
    請求項1の電気機器。
  3. 前記スタブ線路は、前記絶縁シートの互いに対向する第1面及び第2面のうち少なくとも一方に形成される
    請求項2の電気機器。
  4. 前記絶縁シートを第1絶縁シートとし、
    前記第1絶縁シートと前記筐体との間に配置された第2絶縁シートを更に備え、
    前記スタブ線路は、前記第1面及び前記第2面の両方に形成される
    請求項3の電気機器。
  5. 前記回路基板と前記絶縁シートとの間に配置されたシリコン部材を更に備える
    請求項2乃至4のいずれか一項の電気機器。
  6. 絶縁部材で形成された筐体を更に備え、
    前記回路基板は、前記筐体に対向して配置され、
    前記対向部材は、前記筐体である
    請求項1の電気機器。
  7. 前記少なくとも1つのスタブ線路は、少なくとも1つのオープンスタブを含み、
    前記少なくとも1つのオープンスタブの長さであるスタブ長は、所定の波長に1/4と正の奇数とを乗じた値に基づく長さである
    請求項1乃至6のいずれか一項の電気機器。
  8. 前記少なくとも1つのスタブ線路は、少なくとも1つのショートスタブを含み、
    前記少なくとも1つのショートスタブの長さであるスタブ長は、所定の波長に1/4と正の奇数とを乗じた値に基づく長さである
    請求項1乃至7のいずれか一項の電気機器。
  9. 前記少なくとも1つのショートスタブの第1端及び第2端のうち少なくとも一方は、コンデンサを介して前記電気回路に電気的に接続する
    請求項8の電気機器。
  10. 前記コンデンサは、前記回路基板に形成された第1電極と、前記第1電極に対向して前記対向部材に形成された第2電極とで構成される
    請求項9の電気機器。
  11. 前記少なくとも1つのスタブ線路は、複数のスタブ線路である
    請求項1乃至10のいずれか一項の電気機器。
  12. 前記複数のスタブ線路は、前記電気回路の電源ラインに接続するスタブ線路と、前記電気回路のグランドラインに接続するスタブ線路と、を含む
    請求項11の電気機器。
  13. 前記複数のスタブ線路は、複数のオープンスタブを含み、
    前記対向部材は、前記電気回路に電気的に接続する接続点を有し、
    前記複数のオープンスタブのそれぞれは前記接続点から互いに異なる方向へ延びる
    請求項11又は12の電気機器。
  14. 前記複数のスタブ線路のそれぞれの長さである複数のスタブ長の各逆数は、互いに正の奇数倍の関係にならない
    請求項11乃至13のいずれか一項の電気機器。
  15. 前記回路基板は、少なくとも1つの第1凸部を有し、
    前記対向部材は、前記少なくとも1つのスタブ線路に電気的に接続している少なくとも1つの第2凸部を有し、
    前記少なくとも1つの第1凸部と前記少なくとも1つの第2凸部とが直接的又は間接的に電気的に接続している
    請求項1乃至14のいずれか一項の電気機器。
  16. 異方性導電部材を更に備え、
    前記少なくとも1つの第1凸部と前記少なくとも1つの第2凸部とは、前記異方性導電部材を介して電気的に接続している
    請求項15の電気機器。
  17. 前記電気回路は、照明器具へ電力を供給する電源回路を構成する
    請求項1乃至16のいずれか一項の電気機器。
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