JP4458066B2 - 大気圧プラズマ発生装置および大気圧プラズマ処理装置 - Google Patents

大気圧プラズマ発生装置および大気圧プラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、大気圧プラズマ発生装置に関し、特にコンパクトな構成にてプラズマを安定して効率的に発生させる大気圧プラズマ発生装置に関するものである。
従来、真空プラズマ発生装置や大気圧プラズマ発生装置は装置が大型であるため、ロボットに搭載して稼動させるような装置に適用することは不可能であったが、近年、大気圧下でマイクロ誘導結合プラズマジェットを生成する小型のマイクロプラズマジェット発生装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このマイクロプラズマジェット発生装置は、図11に示すように、基板31と、基板31上に配設された波状形態のマイクロアンテナ32と、マイクロアンテナ32の近傍に配設された放電管33とを備えたプラズマチップ30を用い、放電管33の一端からガス供給手段34にてガスを供給するとともに、高周波電源35(図12参照)からマイクロアンテナ32に対してVHF帯(30〜500MHz)の高周波電力を供給することによって、大気圧にて小電力で放電管33内の微小空間に良好に安定したプラズマPを発生させ、マイクロプラズマジェットとして吹き出させるものである。
また、図12に示すように、マイクロアンテナ32と高周波電源35との間には、マイクロアンテナ32からの反射波を調整し、反射波によってマイクロアンテナ32への投入電力が低下するのを防止してプラズマを安定して効率的に発生するための整合回路36が接続される。整合回路36は、図12の例では、高周波電源35に対して並列接続されるLOAD側のリアクタンス素子37とその一端とマイクロアンテナ32との間に接続されるTUNE側のリアクタンス素子38にて構成されている。図12の例では、リアクタンス素子37、38はともに可変コンデンサにて構成されているが、固定あるいは可変のコンデンサやインダクタンスを用いた構成とすることもできる。なお、図12中、Lはマイクロアンテナ32のインダンタンス成分、Rは回路の抵抗成分である。
さらに、本出願人は先に、 図13(a)、(b)に示すように、整合回路36とマイクロアンテナ32との間に位相回路41を介装し、この位相回路41にて定在波の電流の振幅の最大値、又は定在波の電圧振幅の最小値の位置がマイクロアンテナ32の近傍に位置するように構成することで、投入電力を効率良くマイクロアンテナ32に流れる電流として供給し、効率良くプラズマを発生させるようにしたものを提案している(特願2005−281984号参照)。位相回路41としては、図13(a)に示すように、LOAD側のリアクタンス素子37とマイクロアンテナ32との間にインダクタンス素子42を、TUNE側のリアクタンス素子38とマイクロアンテナ32との間にコンデンサ素子43を介装した構成や、図13(b)に示すように、LOAD側のリアクタンス素子37とマイクロアンテナ32との間にコンデンサ素子43を、TUNE側のリアクタンス素子38とマイクロアンテナ32との間にインダクタンス素子42を介装した構成や、TUNE側のリアクタンス素子38である可変コンデンサにて位相回路41のリアクタンス素子の機能を兼務させて図13(a)のインダクタンス素子42のみを設けた構成など、種々の構成例が適用される。
特許第3616088号明細書
ところで、上記特許文献1に開示されたプラズマチップ30を用いてマイクロプラズマを発生させた場合、マイクロアンテナ32の温度が上昇し、長時間のプラズマ発生においては、マイクロアンテナ32が基板31から浮き上がって放熱状態が悪くなり、マイクロアンテナ32のパターン部分が焼損してしまう恐れがあり、またマイクロアンテナ32の温度が上昇すると抵抗が大きくなることで、整合回路のバランスが崩れてマイクロアンテナ32からの反射波が大きく変わり、マイクロアンテナ32に供給される電力が低下し、プラズマの強度が低下するという問題がある。
また、整合回路36や位相回路41を設けた構成において、これらの回路を構成するインダクタンス素子やコンデンサ素子などのリアクタンス素子も発熱し、その発熱によって整合回路36や位相回路41の回路定数が変化してしまい、プラズマPを安定して効率的に発生させることができないという問題がある。
さらに、マイクロアンテナ32と整合回路36や位相回路41を接続する配線における発熱も大きいため、配線抵抗が変化して整合回路36や位相回路41の回路定数が変化してしまい、プラズマPを安定して効率的に発生させることができないという問題がある。なお、配線での発熱の影響を防ぐには、配線で発生した熱を逃がす方法と、配線そのものを短くする方法とが考えられるが、それらを実現した構成は提案されていない。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、整合回路や位相回路を構成するリアクタンス素子やアンテナや配線の発熱によって回路定数が変化するのを防止してプラズマを安定して効率的に発生させることができ、かつコンパクトな構成を実現できる大気圧プラズマ発生装置を提供することを目的とする。
本発明の大気圧プラズマ発生装置は、アンテナと、アンテナの近傍に配置され、一端にガスが供給される放電管と、アンテナにVHF帯の高周波電力を供給する高周波電源と、アンテナと高周波電源との間に設けられ、アンテナからの反射波を調整する整合回路とを備えたマイクロ誘導結合プラズマジェットの大気圧プラズマ発生装置において、アンテナを第1の基板上に配置するとともに、前記第1の基板上に第2の基板を積層して積層基板を構成し、整合回路を構成する平面状のリアクタンス素子を、前記積層基板上に配設し前記アンテナは平面状のアンテナであり、前記アンテナを前記積層基板における前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟んで配置し、前記アンテナを挟む前記第2の基板上に前記平面状のリアクタンス素子を配置したものである。

また、上記アンテナと整合回路との間に設けられ、アンテナ近傍の位相を調整する位相回路をさらに備えた大気圧プラズマ発生装置において、整合回路又は位相回路を構成する平面状のリアクタンス素子を、積層基板上に配設又は、積層基板における基板の間に挟んで配置したものである。
この構成によれば、整合回路や位相回路を構成するリアクタンス素子を平面状にして積層基板上に配設又は、積層基板における基板の間に挟んで配置したことによって、リアクタンス素子で発生した熱を基板を通して円滑にかつ効果的に外部に放熱することができ、リアクタンス素子の高温化によって整合回路や位相回路の回路定数が変化するのを防止でき、それによりアンテナに高周波電力を効率的にかつ安定的に入力させることができ、プラズマを効率的に安定して発生させることができ、しかも平面状のリアクタンス素子を積層基板の基板の間に挟んだ構成であるため、コンパクトな構成を実現することができる。
また、平面状のアンテナを積層基板における基板の間に挟んで配置し、アンテナを挟む基板上に平面状のリアクタンス素子を配置すると、アンテナを基板の間に挟んでいるのでアンテナで発生した熱を効果的に放熱でき、アンテナに高周波電力を効率的にかつ安定的に入力させることができ、プラズマを効率的に安定して発生させることができるとともに、その基板を共用して平面状のリアクタンス素子を配置しているので、基板の面積と数量を低減でき、一層コンパクトに構成することができる。
また、放電管とその回りに複数巻かれたアンテナとを積層基板における基板の間に挟んで配置し、放電管とアンテナを挟む基板上に平面状のリアクタンス素子を配置することで、放電管に巻回形成したアンテナを用いる場合にも同様の効果を奏することができる。
また、上記リアクタンス素子が、基板上に導体を渦巻き状に配置したインダクタンス素子であると、インダクタンス素子は熱を発生し易いが、そのインダクタンス素子を平面状にして積層基板における基板の間に挟んで配置することで、発生した熱を基板を通して円滑にかつ効果的に外部に放熱することができ、特に大きな効果が得られる。
また、基板上に設けた配線を積層基板における基板の間に挟んで配置すると、配線で発生した熱も基板を通して効果的に放熱でき、同様に整合回路や位相回路の回路定数が変化するのを防止でき、プラズマを効率的に安定して発生させることができる。
また、アンテナを配置した基板上に整合回路を構成し又は整合回路と位相回路を構成する立体形状のリアクタンス素子を配置し、この立体形状のリアクタンス素子を基板にて接触状態で覆って積層基板に内蔵させると、立体形状のリアクタンス素子の発熱もそれを配置した基板と覆う基板を通して効果的に放熱することができ、同様にプラズマを効率的に安定して発生させることができる。
また、積層基板における基板に形成した互いに接続すべき配線の接続部を互いに重なるように配設し、基板を相互に圧接状態で結合して接続部を接続すると、積層基板を構成する基板を圧接状態で結合するだけで回路の電気的接続ができるので、簡単な構成でかつ簡単に組み立てることができ、コンパクトで安価な構成を実現することができる。
また、積層基板内に、アンテナと、放電管と、整合回路と位相回路の両者又は整合回路のみと、それらを接続する配線、及び電力供給用同軸ケーブルを接続する同軸コネクタとを内蔵させると、主要部の外観がブロック状の積層基板のみから成っているコンパクトな構成の大気圧プラズマ発生装置を提供することができ、これにガスを供給するチューブと高周波電力を供給する同軸ケーブルを接続するだけで、プラズマ処理を行うことができることになり、各種プラズマ処理を安定的にかつ効率的にしかも簡単かつ容易に行うことができる。
また、基板は、アルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、及び炭化ケイ素からなる群から選ばれた材料から成ると、基板の熱伝導性が高く、高い放熱性能を得ることができる。
また、以上の大気圧プラズマ発生装置を、ロボット装置のX、Y、Z方向に移動可能な可動ヘッドに搭載すると、コンパクトで極めて汎用性の高いプラズマ処理装置を提供することができる。
本発明の大気圧プラズマ発生装置によれば、整合回路や位相回路のリアクタンス素子を平面状にして積層基板上に配設又は、積層基板における基板の間に挟んで配置したことによって、リアクタンス素子の熱を効果的に外部に放熱でき、整合回路や位相回路の回路定数の変化を防止して高周波電力を効率的にかつ安定的にアンテナに入力させることができ、プラズマを効率的に安定して発生させることができ、しかもコンパクトな構成を実現することができる。
以下、本発明の大気圧プラズマ発生装置の各実施形態について、図1〜図10を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態の大気圧プラズマ発生装置1は、図1〜図3に示すように、アルミナ製の第1の基板2と、第1の基板2上に配設された複数巻きの波状形態のアンテナ6と、第1の基板2のアンテナ6を配設した一端側半部の領域上に配置された第2の基板3と、第2の基板3上に配置された第3の基板4とを備えている。第1の基板2と第2基板3と第3の基板4は、相互に圧接状態でねじなどの各種締結具や接着剤にて一体的に結合されて積層基板5が構成されている。これにより、アンテナ6は第1と第2の基板2、3の間に挟まれた状態で、積層基板5に内蔵されている。積層基板5を構成する各基板の材質としては、熱伝導性の高いアルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、及び炭化ケイ素などが好適である。
第2の基板3の下面、すなわち第1の基板2に接する面のアンテナ6の中心軸線に対向する位置には、図4に示すように、収容溝7が形成されている。収容溝7には誘電体から成る放電管8が収容配置され、かつ好適には収容溝7と放電管8の間の隙間に熱伝導性の高い接着剤や充填剤が充填される。そして、図1に示すように、この放電管8の一端からガスGを供給し、アンテナ6に高周波電源(図示せず)から、例えば100MHzのVHF帯の周波数の高周波電力を20〜100W程度供給することで、放電管8の他端からプラズマPが出力される。
第1の基板2のアンテナ6を配設していない他端側半部の領域の他端中央には、高周波電源(図示せず)に接続され、高周波電力を供給する同軸ケーブル9の先端のケーブル側のコネクタ10を接続する基板側のコネクタ11が配設され、このコネクタ11とアンテナ6が第1の基板2上に形成された配線12を介して接続されている。配線12の途中には、図13(a)に示した整合回路36と位相回路41を構成するリアクタンス素子が配設されている。アンテナ6と配線12は、比抵抗値の低い金属、例えば銅(比抵抗:17.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)、銀(比抵抗:16.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)、金(比抵抗:24.0nΩm(20℃)、温度係数:0.0034/℃)、アルミニウム(比抵抗:28.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)等の金属薄板ないし金属箔を打ち抜き加工したり、切断加工したりして構成したものが好適であるが、銅が最も好適であり、その厚さは、高周波電流が流れる表面からの深さの2倍以上、3倍以下のもの、例えば高周波電流の周波数が100MHzの場合で、100μm程度の厚さのものが好適である。
本実施形態では、基板3に収容溝7を設けたが、第1の基板2に収容溝7を設けて、放電管8を収容配置してもよい。
本実施形態では、整合回路36は、LOAD側の可変コンデンサ13と、TUNE側の可変コンデンサ14にて構成され、何れも立体形状のリアクタンス素子である。また、位相回路41は、LOAD側の可変コンデンサ13とアンテナ6との間に配設されたインダクタンス素子15と、TUNE側の可変コンデンサ14とアンテナ6との間に配設された固定コンデンサ16にて構成されている。固定コンデンサ16は立体形状のリアクタンス素子であるが、インダクタンス素子15は、図4(a)に示すように、アンテナ6を挟んでいる第2の基板3の上面に渦巻き状の導体を配置して平面状に構成され、第3の基板4との間で挟まれた状態で積層基板5に内蔵されている。
渦巻き状のインダクタンス素子15の両端は、図4(b)に示すように、第2の基板3を貫通して形成された配線穴17a、17bを通して下面側に延出され、下面に設けられた接続部18a、18bに連続している。一方、第1の基板2上に配設されたアンテナ6の一端に設けられた接続部19と可変コンデンサ13に接続された配線12の先端の接続部19が、第1の基板2上に第2の基板3を積層して配置したときに接続部18a、18bに重なるように対応させ、第1の基板2と第2の基板3を圧接状態で積層したとき、接続部18aと19a、18bと19bが互いに電気的に接続されるように構成されている。


なお、図1に破線で示すように、大気圧プラズマ発生装置1は、ガスGを供給する放電管8の一端と、プラズマPを吹き出す放電管8の他端と、コネクタ11の端部のみを外面に臨ませた状態で積層基板5をケース1a内に収容配置して構成されている。
以上の構成の大気圧プラズマ発生装置1によれば、平面状のアンテナ6を積層基板5における第1と第2の基板2、3の間に挟んで配置しているので、アンテナ6で発生した熱を効果的に放熱でき、アンテナ6に高周波電力を効率的にかつ安定的に入力させることができ、プラズマPを効率的に安定して発生させることができる。
さらに、アンテナ6を挟む第2の基板3上に、導体を渦巻き状に配置して構成した平面状のインダクタンス素子15を配設し、第3の基板4との間に挟んで配置しているので、他のリアクタンス素子に比べてインダクタンス素子は熱を発生し易いが、インダクタンス素子15で発生した熱を、基板3、4を通して円滑にかつ効果的に外部に放熱することができ、インダクタンス素子15の高温化によって整合回路36や位相回路41の回路定数が変化するのを防止でき、それにより一層効率的にかつ安定的にアンテナ6に高周波電力を入力させることができ、プラズマを効率的に安定して発生させることができる。しかも、平面状のインダクタンス素子15を、アンテナ6を挟んでいる第2の基板3を共用してその上に配置しているので、積層基板5を構成する基板2〜4の面積と数量を低減でき、コンパクトな構成を実現することができる。
また、第1の基板2と第2の基板3に、互いに接続すべき接続部18a、18bと、19a、19bを互いに重なるように配設し、第1と第2の基板2、3を相互に圧接状態で結合することで、これら接続部18a、18bと、19a、19bが接続されるようにしているので、積層基板5を構成する基板2〜4を圧接状態で結合するだけで回路の電気的接続ができ、簡単な構成でかつ簡単に組み立てることができ、コンパクトで安価な構成を実現することができる。
なお、本実施形態では、基板4により、インダクタンス素子15を圧接したが、基板4を使用せずに、インダクタンス素子15を基板3上に配設することで、放熱してもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図5、図6を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、先行する実施形態と共通の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、図5に示すように、第1の基板2における第2、第3の基板3、4が積層されていない領域、すなわち第1の基板2上の立体形状のリアクタンス素子などの部品が配置された領域、具体的には整合回路36のLOAD側とTUNE側の可変コンデンサ13、14と、位相回路41の固定コンデンサ16、及び同軸ケーブル9のコネクタ11が配置された領域に第4の基板20を積層しており、この第4の基板20は、図6に示すように、コネクタ11、可変コンデンサ13、14、及び固定コンデンサ16をそれぞれ収容する凹部20a〜20dを有し、これらの素子に接触した状態で覆うように構成されている。また、第1の基板2上に配設された配線12も、第1の基板2と、第2と第4の基板3、20の間で挟まれている。
かくして、第1〜第4の基板2、3、4、20から成る積層基板5内に、アンテナ6と、放電管8と、整合回路36及び位相回路41と、それらを接続する配線12、及びコネクタ11が内蔵され、外部に素子や配線が露出しない単一のブロック状の積層基板5にて大気圧プラズマ発生装置1が構成されている。
この構成によれば、アンテナ6を配置した第1の基板2上に整合回路36や位相回路41を構成する立体形状のリアクタンス素子13、14、16を配置し、これらのリアクタンス素子を第4の基板20にて接触状態で覆って積層基板5に内蔵させているので、これらのリアクタンス素子の発熱も第1の基板2と第4の基板20を通して効果的に放熱することができ、同様にプラズマを効率的に安定して発生させることができる。
さらに、アンテナ6、放電管8、整合回路36及び位相回路41、配線12、及びコネクタ11からの発熱が積層基板5を構成する第1〜第4の基板2、3、4、20を通して円滑に積層基板5の外面から外部に放散されるので、整合回路36や位相回路41を構成するリアクタンス素子やアンテナ6だけでなく、コネクタ11や配線12の高温化によって回路定数が変化するのも確実に防止でき、プラズマを安定して効率的に発生させることができる。
また、積層基板5内に、アンテナ6と、放電管8と、整合回路36およぴ位相回路41と、それらを接続する配線12、及びコネクタ11が内蔵されているので、主要部の外観がブロック状の積層基板5のみから成っているコンパクトな構成の大気圧プラズマ発生装置1を提供することができ、これにガスを供給するチューブ(図示せず)と高周波電力を供給する同軸ケーブル9を接続するだけで、プラズマ処理を行うことができることになり、各種プラズマ処理を安定的にかつ効率的にしかも簡単かつ容易に行うことができる。
また、以上の大気圧プラズマ発生装置1を、ロボット装置のX、Y、Z方向に移動可能な可動ヘッドに搭載すると、コンパクトで極めて汎用性の高いプラズマ処理装置を提供することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図7〜図10を参照して説明する。
上記第1の実施形態では、第1の基板2に波状形態の平板状のアンテナ6を配置し、第2の基板3との間でこのアンテナ6を挟んだ例を示したが、本実施形態では、図7〜図9に示すように、断面形状が略方形の放電管21の回りに銅箔などの導体から成る薄帯板を複数回螺旋状に巻いてアンテナ22が構成され、この放電管21とアンテナ22を第1の基板2上に配置するとともに、第2の基板3との間に挟んでいる。この第2の基板3の第1の基板との対向面とは反対側の面に平面状のインダクタンス素子15が配置され、そのインダクタンス素子15が第3の基板4との間に挟まれていることは、上記第1の実施形態と同様である。
アンテナ22の両端部は、第1の基板2に設けられた配線12の接続部12aとインダクタンス素子15に対する接続部19bに重ねるように配置され、第2の基板3で圧接状態で挟むことで配線12とインダクタンス素子15に電気的に接続される。また、第2の基板3には、図10に示すように、アンテナ22を巻いた放電管21を密接状態で収容する断面形状方形の収容溝23が形成されている。また、収容溝23とアンテナ22を巻いた放電管21との間には必要に応じて、熱伝導性の高い充填材や接着材が充填される。また、このように熱伝導性の高い充填材や接着材を充填する場合には、放電管21及び収容溝23は断面形状方形である必要はなく、断面形状円形であっても良い。また、放電管21及び収容溝23は、本実施形態では、第2の基板3に設けたが、第1の基板2に収容溝23を設けて、放電管21を収容配置してもよい。また、放電管21が円形で、第1と第2の基板2、3にそれぞれ半円形の収容溝を設けた構成とすることもできる。
本実施形態によれば、放電管21とその回りに複数巻かれたアンテナ22とを積層基板5における第1と第2の基板2、3の間に挟んで配置し、放電管21とアンテナ22を挟む第2の基板3上に平面状のインダクタンス素子15を配置しているので、放電管21に巻回形成したアンテナ22を用いながら、上記第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記実施形態では、第1〜第3の3枚の基板2〜4を積層して積層基板5を構成し、またさらに第1の基板2上に第4の基板20を積層して積層基板5を構成した例を示したが、積層基板5を構成する基板の枚数は、アンテナ6、22、放電管8、21、整合回路36や位相回路41を構成する各リアクタンス素子の配置設計に応じて任意に設計することができる。
また、以上の実施形態の説明では、整合回路36と位相回路41を有する例について説明したが、位相回路41が設けられず、整合回路36のみが設けられている場合でも、その整合回路36に平板状のリアクタンス素子を有する場合に本発明を適用することで同様の効果を奏することができる。また、上記実施形態では、整合回路36を構成するリアクタンス素子として可変コンデンサ13、14のみを用いた例を示したが、当然のことながら固定コンデンサやインダクタンス素子を用いた構成とすることもでき、その場合、特にインダクタンス素子は発熱し易いので、平板状のインダクタンス素子として基板の間に挟むことで積層基板に内蔵させるのが好適である。
産業上の利用の可能性
本発明の大気圧プラズマ発生装置によれば、整合回路や位相回路のリアクタンス素子を平面状にして積層基板における基板の間に挟んで配置したことによって、リアクタンス素子の熱を効果的に外部に放熱でき、リアクタンス素子の高温化による回路定数の変化を防止して高周波電力を効率的にかつ安定的にアンテナに入力させ、プラズマを効率的に安定して発生させることができ、しかもコンパクトな構成を実現することができるので、各種大気圧プラズマ発生装置、特に各種装置に搭載する小型の大気圧プラズマ発生装置に好適に利用することができる。
本発明の大気圧プラズマ発生装置の第1の実施形態の斜視図。 同実施形態の正面図。 同実施形態の第1の基板の上面図。 同実施形態の第2の基板を示し、(a)は上面図、(b)は下面図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第2の実施形態の斜視図。 同実施形態の第4の基板を下方から見た斜視図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第3の実施形態の正面図。 同実施形態の第1の基板の上面図。 同実施形態の放電管とアンテナの斜視図。 同実施形態の第2の基板を下方から見た斜視図。 従来例のマイクロプラズマジェット発生装置の斜視図。 整合回路の構成例の回路図。 整合回路と位相回路の2つの構成例を示し、(a)、(b)はそれぞれの回路図。
符号の説明
1 大気圧プラズマ発生装置
2 第1の基板
3 第2の基板
4 第3の基板
5 積層基板
6 アンテナ
8 放電管
9 同軸ケーブル
11 コネクタ
12 配線
13 可変コンデンサ(立体形状のリアクタンス素子)
14 可変コンデンサ(立体形状のリアクタンス素子)
15 インダクタンス素子(平板状のリアクタンス素子)
16 固定コンデンサ(立体形状のリアクタンス素子)
18a、18b 接続部
19a、19b 接続部
36 整合回路
41 位相回路
G ガス
P プラズマ

Claims (5)

  1. アンテナと、アンテナの近傍に配置され、一端にガスが供給される放電管と、アンテナにVHF帯の高周波電力を供給する高周波電源と、アンテナと高周波電源との間に設けられ、アンテナからの反射波を調整する整合回路とを備えたマイクロ誘導結合プラズマジェットの大気圧プラズマ発生装置において、
    アンテナを第1の基板上に配置するとともに、前記第1の基板上に第2の基板を積層して積層基板を構成し、整合回路を構成する平面状のリアクタンス素子を、前記積層基板上に配設し
    前記アンテナは平面状のアンテナであり、前記アンテナを前記積層基板における前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟んで配置し、前記アンテナを挟む前記第2の基板上に前記平面状のリアクタンス素子を配置した
    ことを特徴とする大気圧プラズマ発生装置。
  2. アンテナと、アンテナの近傍に配置され、一端にガスが供給される放電管と、アンテナにVHF帯の高周波電力を供給する高周波電源と、アンテナと高周波電源との間に設けられ、アンテナからの反射波を調整する整合回路とを備えたマイクロ誘導結合プラズマジェットの大気圧プラズマ発生装置において、
    アンテナを第1の基板上に配置するとともに、前記第1の基板上に第2の基板を積層して積層基板を構成し、整合回路を構成する平面状のリアクタンス素子を、前記積層基板上に配設し
    前記アンテナは前記放電管の回りに複数巻かれたアンテナであり、前記放電管と前記アンテナとを積層基板における前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟んで配置し、前記放電管と前記アンテナを挟む前記第2の基板上に前記平面状のリアクタンス素子を配置した
    ことを特徴とする大気圧プラズマ発生装置。
  3. 前記平面状のリアクタンス素子は、基板上に導体を渦巻き状に配置したインダクタンス素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の大気圧プラズマ発生装置。
  4. 積層基板における基板に形成した互いに接続すべき配線の接続部を互いに重なるように配
    設し、基板を相互に圧接状態で結合して接続部を接続したことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の大気圧プラズマ発生装置を、ロボット装置のX、Y、Z方向に移動可能な可動ヘッドに搭載したことを特徴とする大気圧プラズマ処理装置。
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