JP7118317B1 - 電気電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、内部回路から発生されたノイズに伴う磁界であるノイズ磁界が、導体配線と金属筐体とによって囲まれている空間と鎖交した場合には、電磁誘導の法則によって、誘導電流がループ状の経路を流れ、誘導電圧が金属筐体と端子との間に発生する。ループ状の経路は、導体配線とコンデンサと金属筐体と端子と導体配線とを結ぶ経路である。
当該電気電子機器では、端子から外部に漏洩する、誘導電圧による電磁ノイズの低減を図るため、当該フィルタ回路の全体が、シールドケースによって囲われている。
図1は、実施の形態1に係る電気電子機器の電源端子部分を示す構成図である。
図1Aは、図1Bに示す電気電子機器のA-A’断面をY方向から見た説明図である。
図1Bは、電気電子機器における筐体1の内部をZ方向から見た説明図である。
図1に示す電気電子機器は、フィルタ回路及び電気電子機器の動作に必要な回路を備えている。フィルタ回路は、筐体1、端子2、導体配線3、コンデンサ4、筐体接続部5及び壁6を備えている。電気電子機器の動作に必要な回路は、筐体1に収納されているフィルタ回路以外の回路(以下「内部回路」という)である。
図1において、X、Y、Zは、電気電子機器が配置されている3次元空間を示す座標系を示している。
図1に示す電気電子機器では、筐体1が電気電子機器の電源端子部分を覆っている。図1では、描画を省略しているものの、筐体1は、電気電子機器の電源端子部分だけでなく、内部回路も覆っている。
端子2は、金属等の導体と樹脂等の絶縁体とを備えるコネクタである。端子2に含まれている導体は、導体配線3の一端と接続されている。端子2に含まれている絶縁体は、端子2に含まれている導体が筐体1と接触しないように、筐体1に取り付けられている。
導体配線3は、金属等の導体である。導体配線3は、筐体1の内部において、X-Y平面と平行に配置されている。
図1に示す電気電子機器では、導体配線3が、X-Y平面と平行に配置されている。しかし、これは一例に過ぎず、導体配線3が、筐体1の内部において、X-Y平面と非平行に配置されているものであってもよい。
また、図1に示す電気電子機器では、導体配線3の長手方向が、X軸と平行な方向であって、導体配線3が直線の線路である。しかし、これは一例に過ぎず、例えば、導体配線3が途中で折れ曲がっており、導体配線3の一部がX軸と非平行な方向に延びていてもよい。
コンデンサ4の一端である第1の端子は、導体配線3と接続されている。コンデンサ4の他端である第2の端子は、筐体接続部5の一端と接続されている。
筐体接続部5の一端は、コンデンサ4の第2の端子と接続されている。筐体接続部5の他端は、筐体1と接続されている。
図1に示す電気電子機器では、筐体接続部5の長手方向が、Z軸と平行な方向である。筐体接続部5の一端がコンデンサ4の第2の端子と接続され、筐体接続部5の他端が筐体1と接続されていればよく、筐体接続部5の長手方向が、Z軸と平行な方向から傾いていてもよい。
壁6は、筐体1と導体配線3と筐体接続部5とによって囲まれている空間に、導体配線3と非接触の状態で、筐体1と周囲の一部分が接続されている。
図1に示す電気電子機器では、Z-X平面における壁6の形状が、矩形であり、壁6は、4つの辺を有している。4つの辺の中で、筐体1と接続されている辺(図1A中の下辺)は、筐体1と接続されている、壁6の周囲の一部分である。
図1に示す電気電子機器では、4つの辺の中で、図1A中の下辺と対向している辺(図1A中の上辺)が、導体配線3と沿うように、壁6が配置されている。
導体配線3と図1A中の上辺との間の距離Dは、電気的なショート又は空間中での放電を防ぐために、安全規格等によって決められている絶縁距離よりも長い。
図1に示す電気電子機器では、Z-X平面における壁6の形状が矩形である。しかし、Z-X平面における壁6の形状は、矩形に限るものではない。したがって、Z-X平面における壁6の形状は、例えば、半円形であってもよいし、楕円形であってもよいし、矩形以外の多角形であってもよい。
Z-X平面における壁6の形状が、例えば半円形であって、半円形の直線部分が筐体1と接続されている場合、筐体1と接続されている、壁6の周囲の一部分は、半円形の直線部分である。また、半円形の曲面部分の中の或る一点が筐体1と接続されている場合、筐体1と接続されている、壁6の周囲の一部分は、曲面部分の中の或る一点である。
図1に示す電気電子機器では、壁6の周囲の一部分が筐体1と機械的に接続されていればよく、壁6の周囲の一部分が筐体1と電気的に接続されていてもよいし、電気的に接続されていなくてもよい。
ここでは、説明の便宜上、図1に示す電気電子機器の外部にある直流電源(図示せず)の+側端子が、ケーブル等を介して、端子2に含まれている導体と接続されており、当該直流電源の-側端子が、ケーブル等を介して、筐体1と接続されているものとする。
直流電源から供給された電力は、端子2に含まれている導体及び導体配線3を介して、内部回路に供給される。内部回路が動作することによって、内部回路からノイズが発生することがある。
コンデンサ4は、導体配線3に重畳されたノイズ電流が筐体1に流れ易くなるように作用する。このため、電気電子機器がコンデンサ4を備えることで、筐体1と導体配線3との間の電位差が小さくなる。筐体1と導体配線3との間の電位差は、筐体1と端子2との間に発生するノイズ電圧に相当する。その結果、端子2から外部への、ノイズ電圧による電磁ノイズの漏洩量が減少する。
図2Aは、壁6が設けられていないときの、誘導電圧V1及びLoop1のそれぞれを示している。
図2Bは、壁6が設けられているときの、誘導電圧V2及びLoop2のそれぞれを示している。
図中、Hは、内部回路から発生されたノイズに伴う磁界(以下「ノイズ磁界」という)である。
誘導電圧V1及び誘導電圧V2のそれぞれは、筐体1と端子2との間に発生するノイズ電圧のうち、ノイズ磁界Hによって誘導された電圧の成分である。
Loop1及びLoop2のそれぞれは、例えば、ノイズ磁界Hの向きが、Y軸の-側から+側に向かっている(紙面手前側から奥側に向かっている)ときに発生する誘導電流が流れる経路である。即ち、Loop1は、図2Aの破線が示すように、導体配線3とコンデンサ4と筐体接続部5と筐体1と導体配線3とを結ぶ経路である。Loop2は、図2Bの破線が示すように、導体配線3とコンデンサ4と筐体接続部5と壁6と筐体1と導体配線3とを結ぶ経路である。
また、ノイズ磁界Hが、図2Bに示すLoop2と鎖交すると、電磁誘導の法則によって、誘導電流I2がLoop2に発生し、誘導電圧V2がLoop1の端部である筐体1と端子2との間に発生する。
Loopの全体に均一な磁界が鎖交すると仮定すれば、誘導電流及び誘導電圧のそれぞれは、磁界の鎖交する面積(以下「鎖交面積」という)と比例する。鎖交面積は、Loopの面積に相当する。
Loop2の面積は、Loop1の面積よりも小さいため、壁6が電気電子機器に設けられているときの鎖交面積は、壁6が電気電子機器に設けられていないときの鎖交面積よりも小さい。このため、Loop2に発生する誘導電流I2は、以下の式(1)に示すように、Loop1に発生する誘導電流I1よりも小さく、Loop2の端部に発生する誘導電圧V2は、以下の式(2)に示すように、Loop1の端部に発生する誘導電圧V1よりも小さい。
I1>I2 (1)
V1>V2 (2)
よって、壁6が電気電子機器に設けられているときは、壁6が電気電子機器に設けられていないときよりも、ノイズ磁界Hのエネルギーが減少する。このため、壁6が電気電子機器に設けられているときの誘導電流I2は、壁6が電気電子機器に設けられていないときの誘導電流I1よりも小さい。また、壁6が電気電子機器に設けられているときの誘導電圧V2は、壁6が電気電子機器に設けられていないときの誘導電圧V1よりも小さい。
したがって、壁6が電気電子機器に設けられることで、壁6が電気電子機器に設けられていないときよりも、誘導電圧Vによる電磁ノイズの漏洩が低減される。
図1に示す電気電子機器では、壁6が有している、Z-X平面における4つの辺の中で、筐体1と接続されている辺(図1A中の下辺)と対向している辺(図1A中の上辺)が、導体配線3と沿うように、壁6が配置されている。
したがって、壁6の配置スペースは、フィルタ回路の一部の領域であって、ケース配置スペースよりも小さい。
また、一方の電気電子機器の端子2に含まれている導体が、外部にある交流電源のL相とケーブル等を介して接続され、他方の電気電子機器の端子2に含まれている導体が、外部にある交流電源のN相とケーブル等を介して接続されているものであってもよい。
また、図1に示す電気電子機器を3個配置し、それぞれの電気電子機器の端子2に含まれている導体が、外部にある3相交流電源のそれぞれの相とケーブル等を介して接続されているものであってもよい。
また、コンデンサ4が、リード線付きの2端子のコンデンサ部品である。しかし、これは一例に過ぎず、コンデンサ4が、表面実装型のコンデンサ部品であってもよい。
実施の形態2では、導体配線3の途中にコイル7が直列に挿入されている電気電子機器について説明する。
図3Aは、図3Bに示す電気電子機器のA-A’断面をY方向から見た説明図である。
図3Bは、電気電子機器における筐体1の内部をZ方向から見た説明図である。
図3に示す電気電子機器は、フィルタ回路及び内部回路を備えている。フィルタ回路は、筐体1、端子2、導体配線3、コンデンサ4、筐体接続部5、壁6及びコイル7を備えている。
コイル7は、磁性体のコアに導線が巻かれた構造の2端子部品である。
コイル7は、導体配線3の中の、端子2とコンデンサ4との間の箇所に、導体配線3と直列に接続されている。
導体配線3の中の、端子2とコンデンサ4との間の箇所に、コイル7が導体配線3と直列に接続されている。このため、ノイズ磁界Hが鎖交したときに発生する誘導電流I2の経路であるLoop2に、コイル7が含まれる。
コイル7は、高インピーダンス部品であるため、誘導電流I2が導体配線3に流れ難くするように作用する。したがって、コイル7は、誘導電圧V2が小さくなるように作用する。
図3に示す電気電子機器では、導体配線3の途中にコイル7が直列に挿入されている。しかし、導体配線3と直列に挿入される部品は、インピーダンスを高められる部品であればよく、導体配線3の途中にコイル7が直列に挿入されているものに限るものではない。したがって、例えば、導体配線3の途中に、フェライトコア等の磁性体が直列に挿入されているものであってもよい。
実施の形態3では、導体配線3として、複数の導体配線3A,3Bを備え、コンデンサ4として、複数のコンデンサ4A,4Bを備えている電気電子機器について説明する。
図4Aは、図4Bに示す電気電子機器のA-A’断面をY方向から見た説明図である。
図4Bは、電気電子機器における筐体1の内部をZ方向から見た説明図である。
図4に示す電気電子機器は、フィルタ回路及び内部回路を備えている。フィルタ回路は、筐体1、端子2’、導体配線3A,3B、コンデンサ4A,4B、筐体接続部5及び壁6を備えている。
端子2’は、金属等の2つの導体と樹脂等の絶縁体とを備えるコネクタである。端子2’に含まれている一方の導体は、導体配線3Aと接続され、端子2’に含まれている他方の導体は、導体配線3Bと接続されている。端子2’に含まれている絶縁体は、2つの導体が互いに接触しないように、かつ、それぞれの導体が筐体1と接触しないように、筐体1に取り付けられている。
導体配線3Bの一端は、端子2’に含まれている他方の導体と接続され、導体配線3Bの他端は、内部回路と接続されている。
導体配線3A及び導体配線3Bのそれぞれは、金属等の導体である。導体配線3Aと導体配線3Bとは、互いに非接触の状態で、平行に配置されている。
図4に示す電気電子機器では、導体配線3Aと導体配線3Bとが平行に配置されている。しかし、これは一例に過ぎず、導体配線3Aと導体配線3Bとが非平行に配置されているものであってもよい。
図4Aでは、導体配線3Aと導体配線3Bとが、Z軸方向にずれている。これは、図中、導体配線3Aと導体配線3Bとの区別を容易にするために、Z軸方向にずらしているものである。したがって、導体配線3Aと導体配線3Bとが、Z軸方向にずれている必要はない。
コンデンサ4Aの一端である第1の端子は、導体配線3Aと接続されている。コンデンサ4Aの他端である第2の端子は、筐体接続部5の一端と接続されている。
コンデンサ4Bの一端である第1の端子は、導体配線3Bと接続されている。コンデンサ4Bの他端である第2の端子は、筐体接続部5の一端と接続されている。
壁6は、筐体1と筐体接続部5と導体配線3A,3Bとによって形成される空間内に、導体配線3と非接触の状態で、周囲の一部分が筐体1と接続されている。
図1に示す電気電子機器では、壁6の図4A中の下辺が、周囲の一部分として、筐体1と接続されている。
図4に示す電気電子機器では、壁6の図4A中の上辺が、導体配線3A,3Bと沿うように、壁6が配置されている。また、導体配線3Aと図4A中の上辺との間の距離及び導体配線3Bと図4A中の上辺との間の距離のそれぞれは、電気的なショート又は空間中での放電を防ぐために、安全規格等によって決められている絶縁距離よりも長い。
ここでは、説明の便宜上、電気電子機器の外部にある直流電源(図示せず)の+側端子が、ケーブル等を介して、端子2’に含まれている一方の導体と接続されており、当該直流電源の-側端子が、ケーブル等を介して、端子2’に含まれている他方の導体と接続されているものとする。したがって、導体配線3Aは、直流電源の+側端子と電気的に接続され、導体配線3Bは、直流電源の-側端子と電気的に接続されている。
直流電源から供給された電力は、端子2’に含まれている導体及び導体配線3A,3Bを介して、内部回路に供給される。内部回路が動作することによって、内部回路からノイズが発生することがある。
コンデンサ4Aは、導体配線3Aに重畳されたノイズ電流が筐体1に流れ易くなるように作用する。また、コンデンサ4Bは、導体配線3Bに重畳されたノイズ電流が筐体1に流れ易くなるように作用する。
このため、電気電子機器がコンデンサ4Aを備えることで、筐体1と導体配線3Aとの間の電位差が小さくなる。また、電気電子機器がコンデンサ4Bを備えることで、筐体1と導体配線3Bとの間の電位差が小さくなる。
筐体1と導体配線3Aとの間の電位差及び筐体1と導体配線3Bとの間の電位差のそれぞれは、筐体1と端子2’との間に発生するノイズ電圧に相当する。その結果、端子2から外部への、ノイズ電圧による電磁ノイズの漏洩量が減少する。
また、図4に示す電気電子機器は、図1に示す電気電子機器と同様に、壁6が設けられることで、壁6が設けられていないときよりも、ノイズ磁界Hのエネルギーが減少する。その結果、壁6が設けられることで、壁6が設けられていないときよりも、誘導電圧V2が小さくなる。
したがって、図4に示す電気電子機器では、壁6が電気電子機器に設けられることで、壁6が設けられていないときよりも、コモンモードのノイズ電圧が低下する。
例えば、3本の導体配線3を備える電気電子機器であれば、それぞれの導体配線3が、外部にある3相交流電源のそれぞれの相と電気的に接続されているものであってもよい。
また、コンデンサ4A,4Bが、リード線付きの2端子のコンデンサ部品である。しかし、これは一例に過ぎず、コンデンサ4A,4Bが、表面実装型のコンデンサ部品であってもよい。
なお、電気電子機器が、3本の導体配線3を備えている場合、壁6は、3本の導体配線3のうち、両端に配置されている2本の導体配線3の内側に配置されていればよい。
例えば、長手方向がX軸と平行な方向である3本の導体配線3のそれぞれが配置されているY座標がY1,Y2,Y3であって、Y1>Y2>Y3であるとすれば、壁6が配置されるY座標は、Y3以上、Y1以下であればよい。Y1≧壁6が配置されるY座標≧Y3である。
図4に示す電気電子機器では、壁6のY-Z断面の形状が長方形である。しかし、壁6のY-Z断面の形状は、長方形に限るものではなく、例えば、三角形でもよいし、菱形でもよいし、六角形であってもよい。
実施の形態4では、導体配線3A,3Bの途中にコイル8が直列に挿入されている電気電子機器について説明する。
図5Aは、図5Bに示す電気電子機器のA-A’断面をY方向から見た説明図である。
図5Bは、電気電子機器における筐体1の内部をZ方向から見た説明図である。
図5に示す電気電子機器は、フィルタ回路及び内部回路を備えている。フィルタ回路は、筐体1、端子2’、導体配線3A,3B、コンデンサ4A,4B、筐体接続部5、壁6及びコイル8を備えている。
即ち、コイル8は、コイル8Aとコイル8Bとを有するコモンモードチョークコイルである。
コイル8Aは、導体配線3Aの中の、端子2’に含まれている一方の導体とコンデンサ4Aとの間の箇所に、導体配線3Aと直列に接続されている。
コイル8Bは、導体配線3Bの中の、端子2’に含まれている他方の導体とコンデンサ4Bとの間の箇所に、導体配線3Bと直列に接続されている。
導体配線3Aの中の、端子2’に含まれている一方の導体とコンデンサ4Aとの間の箇所に、コイル8Aが導体配線3Aと直列に接続されている。また、導体配線3Bの中の、端子2’に含まれている他方の導体とコンデンサ4Bとの間の箇所に、コイル8Bが導体配線3Bと直列に接続されている。このため、ノイズ磁界Hが鎖交したときに発生する誘導電流I2の経路であるLoop2に、コイル8A,8Bが含まれる。
コイル8A及びコイル8Bのそれぞれは、高インピーダンス部品であるため、誘導電流I2が導体配線3A及び導体配線3Bのそれぞれに流れ難くするように作用する。したがって、コイル8A及びコイル8Bのそれぞれは、誘導電圧V2が小さくなるように作用する。
図5に示す電気電子機器では、導体配線3Aの途中にコイル8Aが直列に挿入され、導体配線3Bの途中にコイル8Bが直列に挿入されている。しかし、導体配線3Aに直列に挿入される部品は、インピーダンスを高められる部品であればよく、導体配線3Aの途中にコイル8Aが直列に挿入されているものに限るものではない。また、導体配線3Bに直列に挿入される部品は、インピーダンスを高められる部品であればよく、導体配線3Bの途中にコイル8Bが直列に挿入されているものに限るものではない。したがって、例えば、導体配線3A及び導体配線3Bのそれぞれの途中に、フェライトコア等の磁性体が直列に挿入されているものであってもよい。
なお、電気電子機器が、3本以上の導体配線3を備えている場合、コイル8として、導体配線3の本数に対応する端子数を有するコモンモードチョークコイルを用いればよい。
実施の形態5では、コンデンサ9を備える電気電子機器について説明する。
図6Aは、図6Bに示す電気電子機器のA-A’断面をY方向から見た説明図である。
図6Bは、電気電子機器における筐体1の内部をZ方向から見た説明図である。
図6に示す電気電子機器は、フィルタ回路及び内部回路を備えている。フィルタ回路は、筐体1、端子2’、導体配線3A,3B、コンデンサ4A,4B、筐体接続部5、壁6、コイル8、コンデンサ9、プリント基板10及びネジ11を備えている。
コンデンサ9は、2端子のコンデンサ部品である。コンデンサ9の一端は、配線パターン3A’と接続されている。コンデンサ9の他端は、配線パターン3B’と接続されている。
コンデンサ9は、コンデンサ4Aを含むLoop2とコンデンサ4Bを含むLoop2との間の磁界結合を抑制して、電磁ノイズの漏洩を低減する目的で配置されている。
図6に示す電気電子機器では、導体配線3Aの一部であるリード線3A”の一端が端子2’に含まれている一方の導体と接続され、リード線3A”の他端が配線パターン3A’の一端と接続されている。
また、導体配線3Bの一部であるリード線3B”の一端は、端子2’に含まれている他方の導体と接続され、リード線3B”の他端は、配線パターン3B’の一端と接続されている。
図6に示す電気電子機器は、コンデンサ9を備えている。
コンデンサ9は、コンデンサ4Aを含むLoop2とコンデンサ4Bを含むLoop2との間の磁界結合を抑制して、電磁ノイズの漏洩を低減することができる。このため、図6に示す電気電子機器は、図5に示す電気電子機器よりも更に、電磁ノイズの漏洩を低減することができる。
また、コンデンサ9が、コンデンサ4Aよりも内部回路側の配線パターン3A’と、コンデンサ4Bよりも内部回路側の配線パターン3B’との間に接続されているものであってもよい。
また、コンデンサ9が、リード線3A”とリード線3B”との間に接続されているものであってもよい。
また、プリント基板10は、コンデンサ9等の電子部品の物理的な支持が可能であって、端子2’との電気的な接続が可能であればよく、配線パターン3A’,3B’の導体材料の種類及び絶縁体の材料の種類のそれぞれは問わない。
プリント基板10は、ネジ11によって、筐体接続部5と固定されることで、筐体1に固定されている。しかし、これは一例に過ぎず、プリント基板10は、直接、筐体1と固定されているものであってもよい。
実施の形態1~5に係る電気電子機器では、壁6が、金属等の導体による面状の構造体である。しかし、これは一例に過ぎず、壁6は、磁性体による面状の構造体であってもよい。壁6の周囲の一部分は、筐体1と機械的に接続されていればよく、壁6の周囲の一部分は、筐体1と電気的に接続されていない。
壁6が、例えば、フェライトのような非導電性の磁性体であれば、ノイズ磁界Hが、壁6を通過するため、Loop面積の縮小化に伴う鎖交面積の縮小化の効果が得られない。
しかしながら、ノイズ磁界Hが、壁6を通過する際に、ノイズ磁界Hの一部が熱として損失させられる現象が起こる。このため、ノイズ磁界Hの持つエネルギーが、壁6が存在していないときよりも減少する。ノイズ磁界Hの持つエネルギーが減少することで、Loop2に生じる誘導電流と、端子2’に発生する誘導電圧が小さくなる。
したがって、実施の形態6に係る電気電子機器は、実施の形態1~5に係る電気電子機器と同様に、フィルタ回路の全体を囲むことが可能な大きさを有するシールドケースを設置することなく、端子2から外部に漏洩する電磁ノイズを低減することができる。
Claims (8)
- 導体である筐体と、
前記筐体に取り付けられている端子と、
前記端子と一端が接続され、前記筐体に収納されている回路と他端が接続されている導体配線と、
前記導体配線と一端が接続されているコンデンサと、
前記コンデンサの他端と一端が接続され、前記筐体と他端が接続されている筐体接続部と、
前記筐体と前記導体配線と前記筐体接続部とによって囲まれている空間に、前記導体配線と非接触の状態で、前記筐体と周囲の一部分が接続されている壁と
を備え 、
前記壁が有している辺の中で、前記筐体と接続されている辺と対向している辺が、前記導体配線と沿うように、前記壁が配置されていることを特徴とする 電気電子機器。 - 前記導体配線の途中にコイルが直列に挿入されていることを特徴とする請求項1記載の電気電子機器。
- 前記導体配線として、複数の導体配線を備え、前記複数の導体配線が、互いに非接触の状態で配置されており、
前記コンデンサとして、複数のコンデンサを備え、それぞれのコンデンサの一端がそれぞれの導体配線と接続され、それぞれのコンデンサの他端が前記筐体接続部と接続されていることを特徴とする請求項1記載の電気電子機器。 - それぞれの導体配線の途中にコイルが直列に挿入されていることを特徴とする請求項3記載の電気電子機器。
- 前記導体配線と前記壁との距離が絶縁距離よりも長いことを特徴とする請求項1記載の電気電子機器。
- 前記導体配線として、2本の導体配線を備え、前記2本の導体配線が、互いに非接触の状態で配置されており、
前記2本の導体配線のうち、一方の導体配線と一端が接続され、前記2本の導体配線のうち、他方の導体配線と他端が接続されているコンデンサを備えたことを特徴とする請求項1記載の電気電子機器。 - 前記壁が導体であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の電気電子機器。
- 前記壁が磁性体であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の電気電子機器。
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