JP2021044133A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体を容易に製造することができる蓄電素子を提供する。【解決手段】複数の正極板430と複数の負極板450と複数のセパレータ440とが積層された電極体400を備える蓄電素子10であって、複数のセパレータ440は、1枚のセパレータが折返されて形成された折返セパレータを有し、折返セパレータ(セパレータ440)は、複数の正極板430及び複数の負極板450のうちの一方の極性のいずれかの極板である第一極板(正極板430)を挟み込む2つのセパレータ部441及び442と、2つのセパレータ部441及び442の端部同士を繋ぐセパレータ折返部443と、を有し、折返セパレータは、複数の正極板430及び複数の負極板450のうちの他方の極性の2つの極板である2つの第二極板(負極板450)の間に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、正極板と負極板とセパレータとが積層された電極体を備える蓄電素子に関する。
複数の正極板と複数の負極板と複数のセパレータとが積層されて形成された電極体を備える蓄電素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、セパレータを間に挟んで正極(正極板)及び負極(負極板)を交互に積層して形成されたコア(電極体)を備える二次電池(蓄電素子)が開示されている。
特開2014−211974号公報
上記従来の蓄電素子においては、セパレータと正極板または負極板とを交互に配置して積層することで電極体を形成しているため、電極体を構成する部品点数(セパレータ、正極板及び負極板の合計枚数)が多く、電極体の製造工程が煩雑になる。このため、電極体をより容易に製造することができる構成が望まれる。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、電極体を容易に製造することができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、複数の正極板と複数の負極板と複数のセパレータとが積層された電極体を備える蓄電素子であって、前記複数のセパレータは、1枚のセパレータが折返されて形成された折返セパレータを有し、前記折返セパレータは、前記複数の正極板及び前記複数の負極板のうちの一方の極性のいずれかの極板である第一極板を挟み込む2つのセパレータ部と、前記2つのセパレータ部の端部同士を繋ぐセパレータ折返部と、を有し、前記折返セパレータは、前記複数の正極板及び前記複数の負極板のうちの他方の極性の2つの極板である2つの第二極板の間に配置される。
これによれば、蓄電素子において、電極体は、1枚のセパレータが折返された折返セパレータを有し、折返セパレータは、一方の極性の第一極板を挟み込む2つのセパレータ部とセパレータ折返部とを有し、かつ、他方の極性の2つの第二極板の間に配置される。このように、1枚のセパレータが折り返された折返セパレータで第一極板を挟み込み、第二極板と積層することで、電極体を形成する。これにより、第一極板を2枚のセパレータで挟み込むよりも、部品点数を低減することができるため、電極体を容易に製造することができる。
また、さらに、前記電極体に接続される集電体を備え、前記2つの第二極板の少なくとも一方の第二極板は、端部が、前記セパレータ折返部から突出し、かつ、前記集電体に接続されることにしてもよい。
これによれば、電極体において、第二極板は、端部が、折返セパレータのセパレータ折返部から突出し、かつ、集電体に接続される。このように、集電体に接続される第二極板の端部が、セパレータ折返部から突出して配置されることで、第二極板からの金属粉等のコンタミネーション(以下、コンタミという)が、セパレータ折返部によって、第一極板側に侵入するのを抑制することができる。これにより、第一極板へのコンタミの侵入を抑制しつつ、電極体を容易に製造することができる。
また、前記第一極板は、前記折返セパレータに接合される接合部を有することにしてもよい。
これによれば、電極体において、第一極板は、折返セパレータとの接合部を有している。このように、第一極板を折返セパレータに接合することで、第一極板を折返セパレータに対して位置決めし、かつ、第一極板が折返セパレータから外れるのを抑制することができる。これにより、電極体の製造時に、第一極板と折返セパレータとを一体的に取り扱うことができるため、電極体を容易に製造することができる。
また、前記接合部は、前記第一極板の前記セパレータ折返部側の端部に配置されることにしてもよい。
これによれば、第一極板の折返セパレータとの接合部は、第一極板のセパレータ折返部側の端部に配置される。つまり、第一極板のセパレータ折返部側の端部を、折返セパレータに接合する。これにより、折返セパレータで第一極板を挟み込む際に、セパレータ折返部に接着剤または粘着テープ等の接合部材を配置して第一極板を接合すればよいため、折返セパレータに第一極板を容易に接合することができる。したがって、電極体を容易に製造することができる。
また、前記2つのセパレータ部の端部と前記2つの第二極板の端部とは、接合されていることにしてもよい。
これによれば、折返セパレータの2つのセパレータ部の端部と2つの第二極板の端部とが接合されているため、第二極板を折返セパレータに対して位置決めし、かつ、第二極板が折返セパレータから外れるのを抑制することができる。また、当該接合が行われることによって、折返セパレータの2つのセパレータ部の間、及び、セパレータ部と第二極板との間が閉じられるため、これらの間にコンタミが侵入するのを抑制することができる。つまり、折返セパレータと第一極板との間、及び、折返セパレータと第二極板との間にコンタミが侵入するのを抑制することができる。これらにより、第一極板及び第二極板へのコンタミの侵入を抑制しつつ、電極体を容易に製造することができる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、電極体としても実現することができる。
本発明によれば、電極体を容易に製造することができる蓄電素子を提供することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る電極体が有する正極板及びセパレータと負極板とを分解して示す分解斜視図である。 実施の形態に係る正極板、セパレータ及び負極板の構成を示す平面図である。 実施の形態に係る電極体の製造方法のうち、セパレータに正極板を配置する工程を示す平面図である。 実施の形態に係る電極体の製造方法のうち、正極板及びセパレータに負極板を配置する工程を示す平面図である。 実施の形態に係る電極体の製造方法のうち、セパレータと負極板とを接合する工程を示す断面図である。 実施の形態に係る電極体と集電体とを接合する工程を示す断面図である。 実施の形態の変形例に係る正極板及びセパレータ構成、並びに、セパレータに正極板を配置する工程を示す平面図及び断面図である。 実施の形態の変形例に係る正極板及びセパレータに負極板を重ねて配置した状態を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、容器の厚さ方向、または、電極体の極板とセパレータとの積層方向を、Y軸方向と定義する。電極端子と電極体との並び方向、容器本体と蓋体との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現を用いる場合があるが、その表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。例えば、蓄電素子10は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。具体的には、蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。また、蓄電素子10は、家庭用または発電機用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、扁平な直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状、長円柱形状等であってもよい。また、蓄電素子10は、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200とを備え、図2に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の集電体300と、電極体400とが収容されている。また、容器100(後述の蓋体120)と電極端子200及び集電体300との間には、電気的絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されており、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、これらの図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、電極体400の側方や下方に配置されるスペーサ、電極体400等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120とを有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。このような構成により、容器100は、電極体400等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造となっている。容器100(容器本体110及び蓋体120)の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向側にX軸方向に延設されて配置されている。また、蓋体120には、容器100の内圧が上昇したときに容器100内部のガスを排出するガス排出弁121が設けられている。なお、容器100には、容器100内部に電解液を注入するための注液部が設けられていてもよい。
電極体400は、複数の正極板(後述の正極板430)と複数の負極板(後述の負極板450)と複数のセパレータ(後述のセパレータ440)とを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。具体的には、電極体400は、複数の正極板と複数の負極板と複数のセパレータとが積層されて形成されている。これにより、電極体400において、正極板のX軸プラス方向側の端部が積層されて正極側の集束部410が形成され、負極板のX軸マイナス方向側の端部が積層されて負極側の集束部420が形成される。電極体400の構成の詳細な説明については、後述する。
電極端子200は、集電体300を介して、電極体400に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。つまり、電極端子200は、電極体400に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体400に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。また、電極端子200は、かしめ等によって、集電体300に接続(接合)され、かつ、電気的絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等を介して蓋体120に取り付けられている。
具体的には、図2に示すように、電極端子200は、軸部210が蓋体120の貫通孔122と集電体300の貫通孔311とに挿入されて、かしめられることにより、集電体300とともに電気的絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等を介して蓋体120に固定される。なお、電極端子200と集電体300とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等の溶接、または、リベット接合若しくはねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。
集電体300は、電極体400のX軸方向両側に配置され、電極体400の集束部410、420と電極端子200とに接続(接合)されて、電極体400と電極端子200とを電気的に接続する導電性と剛性とを備えた集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。具体的には、集電体300は、容器本体110の側壁から蓋体120に亘って当該側壁及び蓋体120に沿って屈曲状態で配置される板状部材である。また、集電体300は、蓋体120に固定的に接続(接合)される。この構成により、電極体400が、集電体300によって蓋体120から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃等による揺れが抑制される。集電体300の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の集電体300は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の集電体300は、銅または銅合金等で形成されている。
ここで、図2に示すように、集電体300は、端子接続部310と、端子接続部310のX軸方向端部からZ軸マイナス方向に向けて延設された電極接続部320と、を有している。端子接続部310は、電極端子200に接続(接合)される集電体300の基部である。つまり、端子接続部310は、集電体300の電極端子200側(上側、Z軸プラス方向)に配置される矩形状かつ平板状の部位であり、上述の通り、電極端子200に電気的及び機械的に接続される。
電極接続部320は、電極体400に接続(接合)される集電体300の脚部である。つまり、電極接続部320は、集電体300の電極体400側(下側、Z軸マイナス方向)に配置される部位であり、電極体400に電気的及び機械的に接続される。具体的には、電極接続部320は、Z軸方向に延びる長尺状かつ平板状の部位であり、電極体400の集束部410、420に接合される。なお、集電体300と集束部410、420とを接続(接合)する手法は、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等、どのような溶接が用いられてもよいし、かしめ接合やねじ締結等の機械的接合等が用いられてもよい。
[2 電極体400の構成の説明]
[2.1 電極体400の概略構成の説明]
次に、電極体400の構成について、詳細に説明する。まず、電極体400の概略構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る電極体400が有する正極板430及びセパレータ440と負極板450とを分解して示す分解斜視図である。図4は、本実施の形態に係る正極板430、セパレータ440及び負極板450の構成を示す平面図である。具体的には、図4の(a)は、正極板430の構成を示す平面図であり、図4の(b)は、セパレータ440の構成を示す平面図であり、図4の(c)は、負極板450の構成を示す平面図である。
図3に示すように、電極体400は、正極板430及びセパレータ440と負極板450とが交互に積層されて形成されている。つまり、電極体400は、Y軸方向両端部に負極板450が配置され、その内側に正極板430が配置されるように、正極板430及びセパレータ440と負極板450とが繰り返し交互に積層されて、形成されている。なお、容器100と電極体400との間の電気的絶縁性を確保するために、Y軸方向両端部の負極板450の外側(電極体400のY軸方向両側面)に、セパレータまたは絶縁シート等の絶縁部材が配置されていてもよい。
具体的には、セパレータ440は、1枚のセパレータが折返されて形成されたものであり、このセパレータ440に正極板430が挟み込まれた状態で、負極板450と積層されている。この1枚のセパレータが折返されて形成されたセパレータ440は、折返セパレータの一例である。つまり、複数のセパレータ440は、1枚のセパレータが折返されて形成された折返セパレータを有している、と言える。なお、本実施の形態では、全てのセパレータ440が、折返セパレータである。
このように、セパレータ440(折返セパレータ)は、複数の正極板430及び複数の負極板450のうちの一方の極性のいずれかの極板である第一極板(本実施の形態では、正極板430)を挟み込む。また、セパレータ440(折返セパレータ)は、複数の正極板430及び複数の負極板450のうちの他方の極性の2つの極板である2つの第二極板(本実施の形態では、負極板450)の間に配置される。なお、上述の通り、本実施の形態では、正極板430が第一極板の一例であり、負極板450が第二極板の一例である。
以上のようにして、正極板430及びセパレータ440と負極板450とが積層されることにより、図2に示すように、電極体400には、複数の正極板430のX軸プラス方向側の端部が積層された正極側の集束部410が形成される。また、電極体400には、複数の負極板450のX軸マイナス方向側の端部が積層された負極側の集束部420が形成される。以下に、これら正極板430(第一極板)、セパレータ440(折返セパレータ)、及び、負極板450(第二極板)の構成について、具体的に説明する。
図4の(a)に示すように、正極板430は、正極基材431と、正極合材層432と、エッジコート層433と、を有している。正極基材431は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる、矩形状かつ平板状でX軸方向に長い導電性の集電箔である。なお、正極基材431として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金など、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば適宜公知の材料を用いることもできる。
正極合材層432は、正極基材431の表面(両面)に設けられた正極側の合材層であり、正極基材431のZ軸方向における一端縁から他端縁まで、かつ、X軸方向の一端部から他端部までに亘ってX軸マイナス方向寄りに配置されている。これにより、正極基材431は、X軸方向両側に、正極合材層432から露出したZ軸方向に延びる長尺状の端部431a及び431bを有することとなる。端部431aは、正極合材層432(具体的にはエッジコート層433)からX軸プラス方向に突出する、正極基材431のX軸プラス方向側の端部である。端部431bは、正極合材層432からX軸マイナス方向に突出する、正極基材431のX軸マイナス方向側の端部である。言い換えれば、端部431a及び431bは、正極基材431のうちの正極合材層432が形成されていない合材層非形成部である。端部431a及び431bのX軸方向の幅は特に限定されないが、例えば、端部431aは、端部431bよりも、X軸方向の幅が大きく形成されている。
なお、正極合材層432は、正極活物質と、導電助剤と、バインダとを含んでいる。この正極合材層432に用いられる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。例えば、正極活物質として、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、LiMnやLiMn1.5Ni0.5等のスピネル型リチウムマンガン酸化物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。正極合材層432に用いられる導電助剤の種類は特に制限されず、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば金属であっても非金属であってもよい。正極合材層432に用いられるバインダとしては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定であり、また、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば特にその種類は制限されない。
エッジコート層433は、正極合材層432のX軸プラス方向側に、正極基材431のZ軸方向における一端から他端までに亘って正極合材層432に隣接して配置される、Z軸方向に延びる長尺な絶縁層(絶縁コート層)である。なお、エッジコート層433は、正極基材431の両面の正極合材層432に対応して、正極基材431の両面に設けられている。エッジコート層433は、無機粒子等の粒子と、バインダとを含んでいる。エッジコート層433に用いられる粒子及びバインダとしては、特に限定されるものではなく、適宜公知の材質を適用することができる。
セパレータ440は、X軸方向に長い矩形状かつ平板状の、例えば樹脂からなる微多孔性のシートである。なお、セパレータ440の素材としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ、適宜公知の材料を使用できる。例えば、セパレータ440として、有機溶剤に不溶な織布、不織布、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂からなる合成樹脂微多孔膜などを用いることができる。セパレータ440は、材料、重量平均分子量や空孔率の異なる複数の微多孔膜が積層してなるものや、これらの微多孔膜に各種の可塑剤、酸化防止剤、難燃剤などの添加剤を適量含有しているものや、これらの微多孔膜の片面または両面にアルミナ・シリカなどの無機酸化物をバインダと混合するなどして塗布したものであってもよい。特に、セパレータ440としては、合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができ、中でもポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、アラミドやポリイミドと複合化させたポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、または、これらを複合した微多孔膜などのポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗などの面で好適に用いられる。
ここで、図4の(b)に示すように、セパレータ440は、2つのセパレータ部441及び442と、セパレータ折返部443と、を有している。セパレータ部441及び442は、正極板430(第一極板)を挟み込む、X軸方向に長い矩形状かつ平板状の2つの部位であり、X軸方向に並んで配置されている。セパレータ折返部443は、2つのセパレータ部441及び442の間(境界部分)に配置されて、2つのセパレータ部441及び442の端部同士を繋ぐ、Z軸方向に長尺な部位である。つまり、セパレータ部442が、セパレータ折返部443において、セパレータ部441に対してX軸方向に向けて折返されることで、セパレータ部441とセパレータ部442とで正極板430を挟み込む構成となっている。
本実施の形態では、セパレータ部441とセパレータ部442とは、同じ形状及び同じ大きさを有している。また、セパレータ部441、442は、X軸方向における長さが、正極基材431の端部431bのX軸マイナス方向側の端縁とエッジコート層433のX軸プラス方向側の端縁との間の長さと同じになるように形成されている。さらに、セパレータ部441、442は、Z軸方向における長さが、正極板430のZ軸方向における長さよりも大きくなるように形成されている。
図4の(c)に示すように、負極板450は、負極基材451と、負極合材層452と、を有している。負極基材451は、銅または銅合金等からなる、矩形状かつ平板状でX軸方向に長い導電性の集電箔である。なお、負極基材451として、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であればニッケル等の正極基材431と同様の材料を用いることもできる。
負極合材層452は、負極基材451の表面(両面)に設けられた負極側の合材層であり、負極基材451のZ軸方向における一端縁から他端縁まで、かつ、X軸プラス方向の端縁からX軸マイナス方向の端部までに亘って配置されている。これにより、負極基材451は、負極合材層452から露出した、Z軸方向に延びる長尺状の端部451aを有することとなる。端部451aは、負極合材層452からX軸マイナス方向に突出する、負極基材451のX軸マイナス方向側の端部である。言い換えれば、端部451aは、負極基材451のうちの負極合材層452が形成されていない合材層非形成部である。
本実施の形態では、負極合材層452は、X軸方向における長さが、正極合材層432のX軸方向における長さよりも大きくなるように形成されている。また、端部451aは、X軸方向における長さが、正極板430の端部431aのX軸方向における長さと同じになるように形成されている。さらに、負極板450は、Z軸方向における長さが、セパレータ440のZ軸方向における長さと同じになるように形成されている。
なお、負極合材層452は、負極活物質と、導電助剤と、バインダとを含んでいる。この負極合材層452に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。例えば、負極活物質として、リチウム金属、リチウム合金(リチウム−ケイ素、リチウム−アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム−錫、リチウム−アルミニウム−錫、リチウム−ガリウム、及びウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、ケイ素酸化物、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物、あるいは、一般にコンバージョン負極と呼ばれる、CoやFeP等の、遷移金属と第14族乃至第16族元素との化合物などが挙げられる。負極合材層452に用いられる導電助剤及びバインダとしては、正極合材層432に用いられる導電助剤及びバインダと同様であるため、詳細な説明は省略する。
[2.2 電極体400の製造方法及び詳細構成の説明]
次に、電極体400の製造方法を説明しながら、電極体400のさらに詳細な構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る電極体400の製造方法のうち、セパレータ440に正極板430を配置する工程を示す平面図である。具体的には、図5の(a)は、セパレータ440に正極板430を重ねて配置した状態を示す平面図であり、図5の(b)は、セパレータ440を折返した状態を示す平面図である。
図6は、本実施の形態に係る電極体400の製造方法のうち、正極板430及びセパレータ440に負極板450を配置する工程を示す平面図である。具体的には、図6の(a)は、正極板430及びセパレータ440に負極板450を重ねて配置した状態を示す平面図であり、図6の(b)は、正極板430及びセパレータ440と負極板450とを積層して電極体400を形成した状態を示す斜視図である。
図7は、本実施の形態に係る電極体400の製造方法のうち、セパレータ440と負極板450とを接合する工程を示す断面図である。具体的には、図7は、図6の(b)に示した電極体400のZ軸マイナス方向側の端部をYZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。図8は、本実施の形態に係る電極体400と集電体300とを接合する工程を示す断面図である。具体的には、図8は、電極体400と集電体300とを接合した状態を、XY平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。
まず、図5の(a)に示すように、セパレータ440のセパレータ部441上に正極板430が載置される。具体的には、正極板430のX軸マイナス方向側の端縁が、セパレータ部441のX軸マイナス方向側の端縁(つまり、セパレータ折返部443)と重なるように、セパレータ部441に対して正極板430が配置される。これにより、正極板430のエッジコート層433のX軸プラス方向側の端縁が、セパレータ部441のX軸プラス方向側の端縁と重なる位置に配置される。また、Z軸方向においては、セパレータ部441の両端部が正極板430から突出するように、セパレータ部441の中央位置に正極板430が配置される。
そして、図5の(b)に示すように、セパレータ440のセパレータ部442が、セパレータ折返部443においてセパレータ部441に対して折返されて、正極板430上に載置される。これにより、セパレータ部442は、正極板430の端部431bと正極合材層432とエッジコート層433とを覆うこととなる。つまり、正極板430の端部431aが、セパレータ440から突出した状態となる。また、セパレータ折返部443は、セパレータ440のX軸マイナス方向側の端縁に配置される。
ここで、正極板430がセパレータ部441上に配置される際、または、正極板430上にセパレータ部442が配置される際に、正極板430が、セパレータ440に接合される。本実施の形態では、正極板430は、端部431bが、セパレータ440に接合される。つまり、端部431bは、第一極板(正極板430)が有する、折返セパレータ(セパレータ440)に接合される接合部の一例である。つまり、当該接合部(端部431b)は、第一極板(正極板430)のセパレータ折返部443側の端部に配置されている。
例えば、正極板430の端部431bの下面及びセパレータ部441のX軸マイナス方向側の端部の少なくとも一方に接着剤(糊剤等)等の接合部材が塗布されており、正極板430がセパレータ部441上に配置されることで、正極板430がセパレータ440に接合される。または、正極板430の端部431bの上面及びセパレータ部442のX軸プラス方向側の端部の少なくとも一方に接合部材が塗布されており、セパレータ部442が折返されて正極板430上に配置されることで、正極板430がセパレータ440に接合される。なお、正極板430をセパレータ440に接合する手法は、糊剤等の接着剤を塗布することには限定されず、どのような接着剤を用いてもよいし、接着剤ではなく、粘着テープを貼り付けてもよいし、溶着、または、かしめ等の機械的接合等が用いられてもよい。
次に、図6の(a)に示すように、正極板430を挟んだセパレータ440上に、負極板450が載置される。具体的には、負極板450の負極合材層452が、正極板430の正極合材層432を覆う位置に配置されるように、セパレータ440上に負極板450が配置される。
つまり、負極合材層452のX軸マイナス方向側の端縁が、正極合材層432のX軸マイナス方向側の端縁よりも、X軸マイナス方向側に配置される。本実施の形態では、負極合材層452のX軸マイナス方向側の端縁が、セパレータ440のX軸マイナス方向側の端縁(セパレータ折返部443)よりも、X軸マイナス方向側に配置される。これにより、負極板450の端部451aが、セパレータ折返部443からX軸マイナス方向に突出して配置される。なお、負極合材層452のX軸マイナス方向側の端縁は、正極合材層432のX軸マイナス方向側の端縁よりもX軸マイナス方向側に配置されていれば、セパレータ折返部443と同じ位置、または、セパレータ折返部443よりもX軸プラス方向側に配置されていてもよい。
また、負極合材層452のX軸プラス方向側の端縁が、正極合材層432のX軸プラス方向側の端縁よりも、X軸プラス方向側に配置される。本実施の形態では、負極合材層452のX軸プラス方向側の端縁が、エッジコート層433のX軸方向中央部に位置するように配置される。このように、負極板450が、エッジコート層433からX軸プラス方向側に突出しないように配置することで、正極板430と負極板450とが短絡するのを抑制することができる。
また、負極合材層452のZ軸プラス方向側の端縁が、正極合材層432のZ軸プラス方向側の端縁よりも、Z軸プラス方向側に配置される。本実施の形態では、負極合材層452のZ軸プラス方向側の端縁が、セパレータ440のZ軸プラス方向側の端縁と重なる位置に配置される。負極合材層452のZ軸マイナス方向側の端縁についても同様である。
以上のようにして、正極板430を挟んだセパレータ440と負極板450とが積層されることで、図6の(b)に示すように、略直方体形状の電極体400が形成される。つまり、正極板430の端部431aが積層されて正極側の集束部410が形成され、負極板450の端部451aが積層されて負極側の集束部420が形成される。
次に、図6の(b)に示した電極体400が形成された状態において、セパレータ440と負極板450とが接合される。具体的には、セパレータ440の2つのセパレータ部441及び442の端部と、セパレータ440を挟む2つの負極板450(第二極板)の端部とが、接合される。つまり、図7に示すように、セパレータ部441の端部441aと、セパレータ部442の端部442aと、負極基材451の端部451bと、負極合材層452の端部452aとが、接着剤(糊剤等)等の接合部材460によって接合される。なお、これら端部441a、442a、451b及び452aは、セパレータ440及び負極板450のZ軸マイナス方向側の端部であるが、セパレータ440及び負極板450のZ軸プラス方向側の端部についても同様に接合される。
例えば、板状部材に接合部材460を塗って電極体400を押し当てることにより、電極体400のZ軸方向両側の端部に接合部材460を塗布する。これにより、電極体400が有するセパレータ440及び負極板450のZ軸マイナス方向側の端部が接合され、セパレータ440及び負極板450のZ軸プラス方向側の端部が接合される。ここで、接合部材460に用いられる接着剤(糊剤等)に含まれるバインダは、負極板450の負極合材層452に含まれるバインダと別種であるのが好ましい。
なお、セパレータ440及び負極板450のZ軸マイナス方向側の端部、または、Z軸プラス方向側の端部のいずれか一方のみが接合される構成でもよい。また、セパレータ440と負極板450とを接合する手法は、糊剤等の接着剤を塗布することには限定されず、どのような接着剤を用いてもよいし、接着剤ではなく、粘着テープを貼り付けてもよいし、溶着、または、かしめ等の機械的接合等が用いられてもよい。
そして、このようにして製造された電極体400は、集電体300に接合される。つまり、正極板430(第一極板)の端部431aが積層された正極側の集束部410が、正極側の集電体300に接合され、負極板450(第二極板)の端部451aが積層された負極側の集束部420が、負極側の集電体300に接合される。
例えば、正極側においては、図8に示すように、電極体400の集束部410は、集電体300の電極接続部320の外側(X軸プラス方向側、電極体400の本体部分とは反対側)に配置されて、電極接続部320と接合される。つまり、集束部410は、電極接続部320の外側にまで回り込んで、電極接続部320と接合される。具体的には、集束部410の外側に当て板500が配置されて、電極接続部320と当て板500とで集束部410を挟み込んだ状態で、電極接続部320と集束部410とが接合される。負極側についても同様である。
なお、当て板500は、集束部410を保護する平板状の金属製のカバーである。当て板500の材質は、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば特に限定されないが、例えば、正極側の当て板500は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の当て板500は、銅または銅合金等で形成されている。
[3 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、電極体400は、1枚のセパレータが折返された折返セパレータとしてのセパレータ440を有している。そして、セパレータ440は、一方の極性の第一極板としての正極板430を挟み込む2つのセパレータ部441及び442とセパレータ折返部443とを有し、かつ、他方の極性の2つの第二極板としての2つの負極板450の間に配置される。このように、1枚のセパレータが折り返されたセパレータ440で正極板430を挟み込み、負極板450と積層することで、電極体400を形成する。これにより、正極板430を2枚のセパレータで挟み込むよりも、部品点数を低減することができるため、電極体400を容易に製造することができる。
また、セパレータ440で正極板430を挟み込んだ状態で負極板450と積層することで、積層作業を容易に行うことができる。さらに、セパレータ440のセパレータ折返部443に正極板430の端部431bを当てて配置することで、セパレータ440に対する正極板430の位置決めを容易に行うことができる。これらによっても、電極体400を容易に製造することができる。
また、電極体400において、負極板450は、端部451aが、セパレータ440のセパレータ折返部443から突出し、かつ、集電体300に接続される。このように、集電体300に接続される負極板450の端部451aが、セパレータ折返部443から突出して配置されることで、負極板450からの金属粉等のコンタミ(銅コンタミ)が、セパレータ折返部443によって、正極板430側に侵入するのを抑制することができる。これにより、正極板430へのコンタミの侵入を抑制しつつ、電極体400を容易に製造することができる。
また、電極体400において、正極板430は、セパレータ440との接合部を有している。このように、正極板430をセパレータ440に接合することで、正極板430をセパレータ440に対して位置決めし、かつ、正極板430がセパレータ440から外れるのを抑制することができる。これにより、電極体400の製造時に、正極板430とセパレータ440とを一体的に取り扱うことができるため、電極体400を容易に製造することができる。
また、正極板430のセパレータ440との接合部は、正極板430のセパレータ折返部443側の端部431bに配置される。つまり、正極板430のセパレータ折返部443側の端部431bを、セパレータ440に接合する。これにより、セパレータ440で正極板430を挟み込む際に、セパレータ折返部443に接着剤または粘着テープ等の接合部材460を配置して正極板430を接合すればよいため、セパレータ440に正極板430を容易に接合することができる。したがって、電極体400を容易に製造することができる。
また、正極板430のセパレータ折返部443側の端部431bは、合材層が形成されていない合材層非形成部であるため、接合部での接合が剥がれるのを抑制することができ、電極体400をより容易に製造することができる。さらに、正極板430の端部431bを合材層非形成部にすることで、接合部材が正極合材層(正極活物質)に影響を与えたり、接合部の厚みが厚くなったりするのを抑制することができる。
また、セパレータ440の2つのセパレータ部441及び442の端部441a及び442aと、2つの負極板450の端部(端部451b、452a)とが接合されている。このため、負極板450をセパレータ440に対して位置決めし、かつ、負極板450がセパレータ440から外れるのを抑制することができる。また、当該接合が行われることによって、セパレータ部441とセパレータ部442との間、及び、セパレータ部441、442と負極板450との間が閉じられるため、これらの間にコンタミが侵入するのを抑制することができる。つまり、セパレータ440と正極板430との間、及び、セパレータ440と負極板450との間にコンタミが侵入するのを抑制することができる。これらにより、正極板430及び負極板450へのコンタミの侵入を抑制しつつ、電極体400を容易に製造することができる。さらに、当該接合が行われることによって、セパレータ440と負極板450(及び正極板430)とが一体化されるため、電極体400の強度を向上させることもできる。
また、集電体300の電極接続部320の外側に電極体400の集束部410、420が配置されて、接合される。このように、集電体300の外側で電極体400との接合作業が行われることで、接合時にコンタミが発生しても、電極体400の内部にコンタミが侵入するのを抑制することができる。
[4 変形例の説明]
次に、上記実施の形態の変形例について、説明する。図9は、本実施の形態の変形例に係る正極板430及びセパレータ440の構成、並びに、セパレータ440に正極板430を配置する工程を示す平面図及び断面図である。具体的には、図9の(a)は、図5の(a)に対応する図であり、図9の(b)は、図5の(b)に対応する図であり、図9の(c)は、セパレータ440のセパレータ部441及び442を接合する構成を示す断面図である。図10は、本実施の形態の変形例に係る正極板430及びセパレータ440に負極板450を重ねて配置した状態を示す平面図である。なお、図10は、図6の(a)に対応する図である。
図9の(a)に示すように、本変形例におけるセパレータ440の2つのセパレータ部441及び442は、上記実施の形態と同様に、正極板430(第一極板)を挟み込む、X軸方向に長い矩形状かつ平板状の2つの部位であるが、Z軸方向に並んで配置されている。これにより、本変形例におけるセパレータ440は、2つのセパレータ部441及び442の間(境界部分)に配置されて、2つのセパレータ部441及び442の端部同士を繋ぐ、X軸方向に長尺なセパレータ折返部443aを有している。また、本変形例において、正極板430は、正極基材431が正極合材層432からX軸マイナス方向に突出しておらず、上記実施の形態における端部431bを有していない。
そして、図9の(b)に示すように、セパレータ部442が、セパレータ折返部443aにおいて、セパレータ部441に対してZ軸方向に向けて折返されることで、セパレータ部441とセパレータ部442とで正極板430を挟み込む。具体的には、正極板430のZ軸マイナス方向側の端縁がセパレータ折返部443aの位置に配置されるように、セパレータ部441上に正極板430を配置して、セパレータ部442をセパレータ部441に対して折返す。これにより、セパレータ折返部443aは、セパレータ440のZ軸マイナス方向側の端縁に配置される。
そして、図9の(c)に示すように、セパレータ440の2つのセパレータ部441及び442のX軸マイナス方向側の端部同士が、接着剤(糊剤等)等の接合部材470によって接合される。なお、接合部材470として、どのような材質の部材が用いられてもよいし、接合部材470ではなく、セパレータ部441及び442の当該端部同士が、熱溶着等によって接合されてもよい。また、セパレータ部441及び442の当該端部同士は、Z軸方向における全長に亘って接合されて封止されるのが好ましいが、Z軸方向における一部のみが接合されることにしてもよい。さらに、正極板430が上記実施の形態と同様に端部431bを有しており、この端部431bとセパレータ部441及び442の当該端部とが接合されることにしてもよい。
そして、図10に示すように、正極板430を挟んだセパレータ440上に、負極板450が載置される。つまり、上記実施の形態と同様に、負極板450の負極合材層452が、正極板430の正極合材層432を覆う位置に配置されるように、セパレータ440上に負極板450が配置される。このようにして、正極板430を挟んだセパレータ440と負極板450とが積層されることで、上記実施の形態と同様に、図6の(b)に示すような電極体400が形成される。その他の構成については、上記実施の形態と同様のため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子10によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、上記実施の形態とは異なり、セパレータ440は、Z軸方向に並ぶ2つのセパレータ部441及び442を有し、正極板430を挟み込む。このように、上記実施の形態以外の手法で、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる蓄電素子10を製造することができるため、蓄電素子10の製造工程の自由度を向上させることができる。
(その他の変形例)
以上、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子10について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、電極体400は、X軸方向両端部に、正極板430の端部431aが積層された正極側の集束部410と、負極板450の端部451aが積層された負極側の集束部420と、を有していることとした。しかし、正極板430にタブが形成されて、当該タブが積層されることで、タブ束が形成されることにしてもよい。つまり、電極体400は、集束部410に代えて、正極板430のタブが積層されたタブ束を有していることにしてもよい。負極側についても同様である。また、電極体400と集電体300との接合の形態も、上記には限定されず、適宜公知の構成を適用可能である。
また、上記実施の形態では、正極板430は、端部431bが合材層非形成部であり、端部431bにおいてセパレータ440に接合されることとした。しかし、端部431bは合材層非形成部ではなく、正極合材層が形成されていてもよい。また、正極板430は、端部431bとは異なる位置で、セパレータ440に接合されていてもよい。さらに、正極板430は、セパレータ440には接合されていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、セパレータ440のセパレータ部441及び442の双方の端部と、負極板450の端部とが、接合されていることとした。しかし、セパレータ部441及び442のいずれか一方の端部と負極板450の端部とが接合されていることにしてもよいし、セパレータ部441及び442の端部と負極板450の端部とは接合されていないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、正極板430は、エッジコート層433を有していることとしたが、正極合材層432がセパレータ部441及び442から露出していなければ良く、また、エッジコート層433が負極合材部452よりX軸プラス方向に突出していればよい。また、正極板430は、エッジコート層433を有していないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、正極板430、セパレータ440及び負極板450は、X軸方向に長い長方形状を有していることとした。しかし、正極板430、セパレータ440及び負極板450は、Z軸方向に長い長方形状やその他の多角形状、楕円形状、長円形状、円形状などでもよく、その形状は特に限定されない。さらに、正極板430、セパレータ440及び負極板450の大きさについても、特に限定されない。つまり、正極板430、セパレータ440及び負極板450の形状及び大きさは、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ、どのような形状及び大きさであってもよい。
また、上記実施の形態では、電極体400が有する複数の正極板430、複数のセパレータ440及び複数の負極板450の全てが、上記の構成を有していることとした。しかし、これらのうちのいずれかが上記の構成を有していないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、電極体400の正極板430を第一極板の一例とし、負極板450を第二極板の一例とした。しかし、負極板450を第一極板の一例とし、正極板430を第二極板の一例としてもよい。この場合、セパレータ440は、負極板450を挟み込み、かつ、正極板430と積層されることとなる。
また、電極端子200や集電体300などの構造についても、本発明の範囲内であれば特に限定されない。上記実施の形態では、電極端子200及び集電体300と容器100とを、ガスケット等を介して電気的に絶縁している。しかし、正負極の絶縁を確保し、使用法に問題なければ、一方の極性の電極端子200及び集電体300と容器100とを電気的に接続し、他方の極性の電極端子200及び集電体300と容器100とを電気的に絶縁してもよい。
なお、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電素子10として実現することができるだけでなく、電極体400としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
120 蓋体
121 ガス排出弁
122、311 貫通孔
200 電極端子
210 軸部
300 集電体
310 端子接続部
320 電極接続部
400 電極体
410、420 集束部
430 正極板
431 正極基材
431a、431b、441a、442a、451a、451b、452a 端部
432 正極合材層
433 エッジコート層
440 セパレータ
441、442 セパレータ部
443、443a セパレータ折返部
450 負極板
451 負極基材
452 負極合材層
460、470 接合部材
500 当て板

Claims (5)

  1. 複数の正極板と複数の負極板と複数のセパレータとが積層された電極体を備える蓄電素子であって、
    前記複数のセパレータは、1枚のセパレータが折返されて形成された折返セパレータを有し、
    前記折返セパレータは、前記複数の正極板及び前記複数の負極板のうちの一方の極性のいずれかの極板である第一極板を挟み込む2つのセパレータ部と、前記2つのセパレータ部の端部同士を繋ぐセパレータ折返部と、を有し、
    前記折返セパレータは、前記複数の正極板及び前記複数の負極板のうちの他方の極性の2つの極板である2つの第二極板の間に配置される
    蓄電素子。
  2. さらに、前記電極体に接続される集電体を備え、
    前記2つの第二極板の少なくとも一方の第二極板は、端部が、前記セパレータ折返部から突出し、かつ、前記集電体に接続される
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第一極板は、前記折返セパレータに接合される接合部を有する
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記接合部は、前記第一極板の前記セパレータ折返部側の端部に配置される
    請求項3に記載の蓄電素子。
  5. 前記2つのセパレータ部の端部と前記2つの第二極板の端部とは、接合されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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