JP2021043084A - 表示制御装置及び表示制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッドアップディスプレイが搭載される車両において、運転支援機能の起動に関する運転者の利便性を向上させることが可能な表示制御装置及び表示制御プログラムを提供する。【解決手段】表示制御装置100は、運転支援機能を有する車両に設置されるHUD装置13の表示を制御する。表示制御装置100は、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成し、生成した画像をHUD装置13に提供して表示させる。【選択図】図3
Description
本開示は、ヘッドアップディスプレイを制御する表示制御装置及び表示制御プログラムに関する。
従来、車両に搭載されたヘッドアップディスプレイの表示を制御する種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1が開示する車両用表示装置は、自車の走行位置から誘導地点までの経路を示す誘導表示を、運転者の前方視界に重畳表示させることにより、目的地までの経路を運転者に通知する。
近年、ACC(Adaptive Cruise Control)、LTA(Lane Trace Assist)及びLCA(Lane Change Assist)等の車両の運転を支援する運転支援機能が実用化されている。これらの運転支援機能は、運転者が当該機能の起動を指示することによって実行される。
しかしながら、特許文献1が開示する走行制御装置は、運転者に対して目的地までの経路を通知する技術であるため、運転支援機能が実行可能である場合に、運転者に対して運転支援機能の起動を促すことができない。このため、運転者の利便性が低いという問題があった。
本開示は、上記問題点を鑑みてされたものであり、ヘッドアップディスプレイが搭載される車両の運転支援機能の起動に関する運転者の利便性を向上させることが可能な表示制御装置及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る運転支援機能を有する車両(A)に設置されるヘッドアップディスプレイ(13)の表示を制御する表示制御装置は、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成する画像生成部(104)と、画像生成部によって生成された画像を、ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる表示制御部(105)とを備える。
また、本開示の一態様に係る運転支援機能を有する車両(A)に設置されるヘッドアップディスプレイ(13)の表示を制御する表示制御プログラムは、少なくとも1つのプロセッサ(110)に対し、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成させ(S103,S214,S215,S305,S307)、画像をヘッドアップディスプレイに提供して表示させる(S104,S216,S308)ことを含む処理を実行させる。
これらの態様では、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツが、ヘッドアップディスプレイによって運転者の視認可能に表示される。このため、運転者は、運転支援機能の起動が可能であることを把握することができる。したがって、運転者の利便性が向上する。
以下、図面を参照して、本開示の一態様について説明する。車載システム1は、HMI(Human Machine Interface)システム10、周辺監視装置20、ロケータ30、DCM(Data Communication Module)40、経路算出装置50及び運転支援ECU60を含む。これらのノードは、通信バス70を介して、相互にデータを通信する。
周辺監視装置20は、車両Aの周辺環境を監視する装置である。周辺監視装置20は、フロントカメラ21と、レーダ22とを備える。フロントカメラ21は、車両Aの周辺を撮影して撮影画像を生成し、当該撮影画像を、通信バス70を介して、運転支援ECU60及びHMIシステム10の表示制御装置100に送信する。レーダ22は、ミリ波又は準ミリ波を用いて、車両Aの周辺の物体との距離、並びに当該物体の相対速度及び方位を算出し、これらの情報を、通信バス70を介して運転支援ECU60に送信する。
ロケータ30は、車両Aの位置情報を生成する装置である。ロケータ30は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信器31と、慣性センサ32と、地図データベース(以下、「地図DB」とする)33と、ロケータECU34とを含む。
GNSS受信器31は、複数の測位衛星が送信した測位信号を受信する装置である。GNSS受信器31は、GPS、GLONASS、Galileo、IRNSS、QZSS、Beidou等の衛星測位システムを利用することができる。GNSS受信器31は、受信した測位信号をロケータECU34に提供する。
慣性センサ32は、車両Aの加速度及び角速度を検出する装置である。慣性センサ32の具体例として、加速度センサ及びジャイロセンサ等が挙げられる。慣性センサ32は、検出した車両Aの加速度を示す加速度情報及び角速度を示す角速度情報をロケータECU34に提供する。
地図DB33は、従来のナビゲーション用の地図情報又は当該地図情報よりも高精度な地図情報(以下、「高精度地図情報」とする)が記録された記憶装置である。高精度地図情報には、道路の三次元形状を示す情報、分岐点の位置情報、車線に関する情報等の運転支援に利用される情報が含まれる。車線に関する情報は、例えば、車線の数、車線の種別等が含まれる。車線の種別には、分岐車線、当該分岐車線に接続する接続車線、その他の車線等がある。
ロケータECU34は、プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び入出力インタフェースを有するマイクロコンピュータを備える。ロケータECU34は、車両Aの各車輪のハブ部分に設けられた車輪速センサの検出信号に基づいて、車両Aの走行速度を示す速度情報を逐次生成できる。また、ロケータECU34は、GNSS受信器31が提供した測位信号、慣性センサ32が提供した加速度情報及び角速度情報、並びに速度情報を用いて、車両Aの現在位置、進行方向及び姿勢(すなわち、ロール、ピッチ、ヨー)を逐次算出できる。
ロケータECU34は、車両Aの速度情報、加速度情報、角速度情報、車両Aの現在位置を示す位置情報、車両Aの進行方向を示す情報、車両Aの姿勢を示す姿勢情報、及び地図DB33に登録されている地図情報を他のノードに提供できる。
DCM40は、車両Aに搭載される通信モジュールである。DCM40は、LTE(Long Term Evolution)及び5G等の通信規格に準拠した無線通信により、車両Aの周辺の基地局との間でデータを送受信する。DCM40は、渋滞情報を有する外部サーバからインターネットを介して、車両Aの前方の道路に関する渋滞情報を取得し、当該渋滞情報を表示制御装置100に提供する。渋滞情報は、車線毎の渋滞を示す。
経路算出装置50は、車両Aの目的地に到達するまでの経路を算出する装置である。経路算出装置50は、ロケータECU34が提供した地図情報及び車両Aの位置情報を用いて、目的地に到達するまでの経路を算出する。そして、経路算出装置50は、算出した経路を示す経路情報を表示制御装置100に提供する。この経路情報には、車両Aが走行すべき車線を示す情報が含まれる。例えば、車両Aの前方に分岐点が存在する場合、経路情報には、車両Aが走行すべき本線を示す情報と、車両Aが走行すべき分岐車線を示す情報がある。
運転支援ECU60は、運転者による車両Aの運転操作を支援するためのECUである。運転支援ECU60は、プロセッサ、ROM、RAM、及び入出力インタフェースを有するマイクロコンピュータを備える。プロセッサは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、ACC制御部61と、LTA制御部62と、LCA制御部63と、車線逸脱監視部64と、ふらつき検出部65を実現する。
ACC制御部61は、車両Aの定速走行を支援する定速走行支援機能を実現する機能部である。定速走行支援機能は、ACCとして知られている。ACC制御部61は、表示制御装置100からACCの起動指示を受信した場合、定速走行支援機能の作動状態を、オフ状態から起動状態に遷移させる。さらにACC制御部61は、表示制御装置100からACCの実行指示を受信した場合、定速走行支援機能の作動状態を、起動状態から実行状態に遷移させ、ACCを実行する。以上により、ACC制御部61は、運転者が指定した車速で車両Aを走行させるか、又は周辺監視装置20の提供情報を用いて、前走車との車間距離を維持しつつ、車両Aを前走車に追従走行させることができる。
ACC制御部61は、ACCの実行が可能である場合、ACCの実行が可能である旨の通知(以下、「ACC実行可能通知」とする)を表示制御装置100に逐次送信する。例えば、周辺監視装置20に故障が発生していない場合、現在の車速がACCの実行可能レンジ内である場合等が、ACCの実行が可能な場合に相当する。ACC制御部61は、ACCの実行が可能である間、ACC実行可能通知を表示制御装置100に定期的に送信する。
LTA制御部62は、車両Aを走行車線内で走行させる車線維持制御機能を実現する機能部である。車線維持制御機能は、LTAとして知られている。LTA制御部62は、車両Aの前方道路の道路線又は前走車の走行軌跡に基づき、車両Aの操舵輪の舵角を制御して車両Aを走行車線内で走行させることができる。LTA制御部62は、ACCが実行されている場合にLTAを実行することができる。LTA制御部62は、表示制御装置100からLTAの起動指示を受信した場合、車線維持制御機能の作動状態を、オフ状態から起動状態に遷移させる。LTA制御部62は、周辺監視装置20による走行車線の左右区画線又は前走車等の認識開始に基づき、車線維持制御機能の作動状態をさらに実行状態に遷移させる。
また、LTA制御部62は、車両Aの前側方に存在する大型車と所定の距離を空けた状態で、車両Aを追い越し走行させるオフセット走行を実行できる。この場合、LTA制御部62は、車両Aの前側方の撮影画像を解析し、車両Aの前側方に大型車が存在するか否か判断する。LTA制御部62は、車両Aの前側方に大型車が存在し、当該大型車を追い越すこととなるとき、LTAの実行を推奨する旨の通知(以下、「LTA実行推奨通知」とする)を表示制御装置100に送信する。
LTA制御部62は、LTAの実行が可能である場合、LTAの実行を推奨する旨の通知(以下、「LTA実行推奨通知」とする)を表示制御装置100に逐次送信する。例えば、周辺監視装置20に故障が発生していない場合、ACCが実行状態になる場合等が、LTAの実行が可能な場合に相当する。LTA制御部62は、LTAの実行が可能である間、LTA実行推奨通知を表示制御装置100に定期的に送信する。
LCA制御部63は、車両Aの車線変更を支援する車線変更支援機能を実現する機能部である。車線変更支援機能は、LCAとして知られている。LCA制御部63は、車両Aの前側方及び後側方の撮影画像を解析し、車線変更先の車線に他の車両が存在するか否か判断できる。LCA制御部63は、表示制御装置100からLCAの起動指示を受信した後、車線変更先の車線に他の車両が存在しないと判断すると、車線変更支援機能を実行状態に遷移させ、車両Aの操舵輪の舵角を制御して車両Aの車線変更を行う。LCA制御部63は、近傍に他の車両が存在しない車線に車両Aを車線変更させることができる。例えば、渋滞が発生していない車線に車両Aを車線変更させることができる。
LCA制御部63は、LCAの実行が可能である場合に、LCAの実行が可能である旨の通知(以下、「LCA実行可能通知」とする)を表示制御装置100に逐次送信する。LCA制御部63は、LCAの実行が可能である期間、LCA実行可能通知を表示制御装置100に定期的に送信する。例えば、車線変更先の車線に他の車両が存在しない、LTAが実行状態にある等が、LCAの実行が可能な場合に相当する。
車線逸脱監視部64は、車両Aが走行車線から逸脱したか否か監視する機能部である。車線逸脱監視部64は、周辺監視装置20が提供した車両Aの前側方の撮影画像を解析し、車両Aが走行車線から逸脱したか否か判断する。車両Aが走行車線から逸脱した場合、車線逸脱監視部64は、LTA実行推奨通知をLTA制御部62に送信する。LTA制御部62は、車線逸脱監視部64からLTA実行推奨通知を受信すると、LTA実行推奨通知を表示制御装置100に送信する。
ふらつき検出部65は、車両Aのふらつきを検出する機能部である。ふらつき検出部65は、車両Aの加速度情報及び角速度情報を解析し、車両Aがふらついたか否か判断できる。ふらつき検出部65は、車両Aのふらつきを検出した場合、LTA実行推奨通知をLTA制御部62に送信する。LTA制御部62は、ふらつき検出部65からLTA実行推奨通知を受信すると、LTA実行推奨通知を表示制御装置100に送信する。
HMIシステム10は、車両Aと運転者との間のインタフェースを提供するシステムである。HMIシステム10は、DSM(Driver Status Monitor)11と、操作デバイス12と、表示制御装置100と、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)装置13とを含む。
DSM11は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御部とを含む。近赤外光源は、運転席に着座した状態の運転者の顔に近赤外光を照射可能な位置に設置される。近赤外カメラは、運転者の顔を撮影可能な位置に設置される。例えば、近赤外光源及び近赤外カメラは、図2に示すステアリングコラム部8の上面又はインスツルメントパネル9の上面等に設置できる。近赤外カメラは、30fps等の周期で運転者の顔を撮影し、撮像画像を生成する。
制御部は、近赤外カメラが生成した撮像画像を解析して運転者の視点位置EPを算出し、視点位置EPを示す視点位置情報を表示制御装置100に逐次送信する。また、制御部は、当該撮像画像を解析し、既定の期間における運転者の瞼開度が既定の閾値以下になったと判断すると、LTA実行推奨通知を運転支援ECU60に送信する。既定の閾値は、運転者が漫然運転をしている可能性が高い値とすることができる。例えば、3秒間の瞼開度が60%以下である場合、制御部は、LTA実行推奨通知を運転支援ECU60に送信することができる。運転支援ECU60のLTA制御部62は、DSM11からLTA実行推奨通知を受信すると、LTAの実行が可能である場合にのみ、LTA実行推奨通知を表示制御装置100に送信する。
操作デバイス12は、運転者が運転支援機能に関する指示をすることが可能な装置である。操作デバイス12の具体例は、ハンドルのスポーク部に設けられたステアリングスイッチやウインカーレバー等である。運転支援機能に関する指示には、ACCの起動及び停止、LTAの起動及び停止、LCAの起動及び停止、並びにACCの車間距離の設定に関する指示等が含まれる。
操作デバイス12は、運転支援機能に関する指示を受け付けると、その旨を表示制御装置100に通知する。例えば、操作デバイス12は、ACCの起動指示、LTAの起動指示及びLCAの起動指示を受け付けると、それぞれACCの起動指示、LTAの起動指示及びLCAの起動指示を表示制御装置100に送信する。また、操作デバイス12は、ACCの車間距離の設定指示を受け付けると、運転者が指示した車間距離を示す情報と共に、車間距離の設定指示を表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100は、HUD装置13が投影する画像を生成し、当該画像をHUD装置13に提供して投影させる装置である。表示制御装置100の具体例としては、HUC(HMI Control Unit)等が挙げられる。表示制御装置100は、少なくとも1以上のプロセッサ110と、ROM等の不揮発性記憶装置120と、RAM等の揮発性記憶装置130と、入出力インタフェース140を有するマイクロコンピュータを備える。
プロセッサ110は、種々のプログラムを実行可能なCPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置である。不揮発性記憶装置120には、本開示に係る表示制御プログラム等の種々のデータが保存される。プロセッサ110は、不揮発性記憶装置120にアクセスし、表示制御プログラムを揮発性記憶装置130に展開して実行することにより、本開示に係る表示制御方法を実行する。プロセッサ110は、入出力インタフェース140を介して、他のノードと種々のデータを通信することができる。
HUD装置13は、表示制御装置100が提供した画像を投影し、車両Aの運転者の前方に当該画像を表示する装置である。図2に示すように、HUD装置13は、ウィンドシールドWSの下方のインスツルメントパネル9内の収容空間に設置される。HUD装置13は、プロジェクタ14と、拡大光学系15とを備える。
プロジェクタ14は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル及びバックライトを備える。プロジェクタ14は、LCDパネルの表示面を拡大光学系15に向けた状態で設置される。プロジェクタ14は、表示制御装置100が提供した画像をLCDパネルに表示し、バックライトの光をLCDパネルに照射することにより、当該画像を形成する光を拡大光学系15へ射出する。
拡大光学系15は、光反射性を有する金属を基材表面に蒸着させた凹面鏡を備える。拡大光学系15は、プロジェクタ14が射出した光を反射させ、ウィンドシールドWSに向かって投影する。ウィンドシールドWSに向かって投影された光は、ウィンドシールドWSの投影領域PAで反射し、その反射光が運転席側へ向かって進み、運転者の瞳に到達する。その結果、運転者は、表示制御装置100が提供した画像の虚像VIを、ウィンドシールドWSの先に視認することができる。
次に、図3を参照して、表示制御装置100の機能について説明する。表示制御装置100は、受信部101と、最終地点導出部102と、残距離算出部103と、画像生成部104と、表示制御部105と、通知部106とを有する。
受信部101は、周辺監視装置20、ロケータECU34、DSM11、操作デバイス12、DCM40、経路算出装置50、及び運転支援ECU60が送信した情報を受信する機能部である。受信部101は、周辺監視装置20から撮影画像を受信すると、当該撮影画像を揮発性記憶装置130に保存する。
受信部101は、ロケータECU34から地図情報、車両Aの位置情報、速度情報及び姿勢情報等の情報を受信すると、これらの情報を揮発性記憶装置130に保存する。また、受信部101は、DSM11から視点位置情報を受信すると、当該視点位置情報を揮発性記憶装置130に保存する。受信部101は、DCM40から渋滞情報を受信すると、当該渋滞情報を揮発性記憶装置130に保存する。さらに、受信部101は、経路算出装置50から経路情報を受信すると、当該経路情報を揮発性記憶装置130に保存する。
受信部101は、運転支援ECU60からLCA実行可能通知を受信すると、その旨を最終地点導出部102に通知する。また、受信部101は、運転支援ECU60からACC実行可能通知を受信すると、その旨を画像生成部104に通知する。さらに、受信部101は、運転支援ECU60からLTA実行推奨通知を受信すると、その旨を画像生成部104に通知する。
受信部101は、操作デバイス12から運転支援機能に関する指示を受信すると、その旨を通知部106に通知する。例えば、受信部101は、ACCの起動指示、LTAの起動指示及びLCAの起動指示を受け付けると、その旨を通知部106に通知する。また、受信部101は、ACCの車間距離の設定指示を受け付けると、運転者が指示した車間距離を示す情報と共に、車間距離の設定指示を通知部106に提供する。
最終地点導出部102は、LCAによる車両Aの車線変更を実行するためにLCAの起動が許容される最終の地点(以下、「最終地点」とする)を導出する機能部である。最終地点導出部102は、車両Aの位置情報、経路情報及び地図データを用いて、基準点から最終地点を導出することができる。本実施形態では、車両Aの前方の車線で発生している渋滞の最後尾、又は車両Aの前方に存在する分岐点を基準点とする。車両Aの前方の車線で発生している渋滞の最後尾には、車両Aの走行車線で発生している渋滞の最後尾と、車両Aの前方の接続車線で発生している渋滞の最後尾が含まれる。
最終地点導出部102は、揮発性記憶装置130から速度情報を取得し、LCAが起動してから完了する迄の既定の時間と、車両Aの現在の走行速度に基づくLCA走行距離を算出する。LCA走行距離は、LCAの実行時に車両Aが走行する距離である。次いで、最終地点導出部102は、基準点よりも車両A側において、基準点からLCA走行距離に有る位置を最終地点として導出し、当該最終地点を示す最終地点情報を揮発性記憶装置130に保存する。
残距離算出部103は、車両Aの現在位置から最終地点までの距離を算出する機能部である。残距離算出部103は、揮発性記憶装置130から車両Aの位置情報及び最終地点情報を取得し、位置情報が示す車両Aの現在位置から、最終地点情報が示す最終地点までの距離を算出する。
画像生成部104は、HUD装置13が投影する画像を生成する機能部である。画像生成部104は、仮想三次元空間の道路モデルを生成するために必要な情報(例えば、地図情報、車両Aの位置情報、撮影画像等)を揮発性記憶装置130から取得し、図7に示すような仮想三次元空間に道路モデルを生成する。
画像生成部104は、揮発性記憶装置130から視点位置情報を取得し、当該視点位置情報に基づく仮想視点位置VEPを、仮想三次元空間内に設定する。仮想視点位置VEPは、車両Aの運転者の視点位置EPに対応する。また、画像生成部104は、仮想視点位置VEP、画角AoV及び車両Aの姿勢情報に基づいて、仮想三次元空間内に仮想領域VAを設定する。仮想領域VAは、道路モデル上の領域であり、仮想視点位置VEP、画角AoV及び車両Aの姿勢情報によって規定される。
画像生成部104は、車両Aの運転者の前景に重畳して表示される画像コンテンツ(以下、「重畳コンテンツ」とする)に対応する仮想オブジェクトを、仮想三次元空間に描画する。画像生成部104は、図7に示すような仮想領域VAに描画された仮想オブジェクトを透視投影変換することにより、仮想結像領域VIAの画像を生成できる。
仮想結像領域VIAは、仮想視点位置VEP、画角AoV及び車両Aの姿勢情報によって規定される仮想的な結像領域であり、仮想視点位置VEPから画角AoVで延在する仮想線によって規定される。仮想結像領域VIAは、結像領域IAに対応する。結像領域IAは、図2に示すように、現実の三次元空間においてHUD装置13が虚像VIを結像する領域であり、視点位置EPから画角AoVで延在する仮想線によって規定される。
画像生成部104が生成した仮想結像領域VIAの画像が、現実の三次元空間の結像領域IAにおいて虚像VIとして結像される。なお、本実施形態では、画角AoVとして、例えば、水平画角AoVhが10度、垂直画角AoVvが4度の画角を採用することができる。
表示制御部105は、画像生成部104が生成した画像をHUD装置13に送信して投影させる機能部である。HUD装置13は、表示制御部105から画像を受信すると、当該画像をウィンドシールドWSに向かって投影する。
通知部106は、運転者による運転支援機能の指示を運転支援ECU60に送信する機能部である。例えば、通知部106は、受信部101からACCの起動指示、LTAの起動指示及びLCAの起動指示を受信した旨の通知を受信すると、それぞれACCの起動指示、LTAの起動指示及びLCAの起動指示を運転支援ECU60に送信する。また、通知部106は、受信部101からACCの車間距離の設定指示を受信した旨の通知を受信すると、運転者が指定した車間距離を示す情報と共に、車間距離の設定指示を運転支援ECU60に送信する。
次に、図4、図5、図6及び図12を参照して、表示制御装置100が実行する処理の一例について説明する。ステップS101では、受信部101が、運転支援機能に関する通知を受信したか否か判断する。当該通知を受信していない場合(NO)、ステップS101の処理が再び実行される。一方、当該通知を受信した場合(YES)、ステップS102に処理が分岐する。
ステップS102では、受信部101は、受信した通知の種類を判断し、その判断結果に応じて処理が分岐する。受信した通知がLCA実行可能通知である場合、図5のステップS201に処理が分岐する。ステップS201では、最終地点導出部102が、車両Aの位置情報、経路情報及び地図データを用いて、車両Aの前方に存在する最も近い分岐車線を車両Aが走行する予定であるか否か判断する。車両Aが当該分岐車線を走行する予定である場合(YES)、ステップS202に処理が分岐する。
ステップS202では、最終地点導出部102は、車両Aの位置情報、車両Aの前方の撮影画像及び地図データを用いて、車両Aが当該分岐車線に接続する接続車線を走行しているか否か判断する。車両Aが接続車線を走行している場合(YES)、すなわち、車両Aが接続車線へ車線変更する必要がない場合、図4のステップS101に処理が戻る。一方、車両Aが接続車線を走行していない場合(NO)、ステップS203に処理が分岐する。この場合、車両Aは接続車線へ車線変更する必要がある。
ステップS203では、最終地点導出部102は、車両Aの位置情報、地図データ及び渋滞情報に基づき、車両Aが走行している接続車線において、車両Aの前方に存在する最も近い分岐点から車両Aの現在位置までの間に渋滞が発生しているか否か判断する。渋滞が発生している場合(YES)、ステップS204に処理が分岐する。ステップS204では、最終地点導出部102は、当該渋滞の最後尾を基準点として最終地点を導出する。一方、渋滞が発生していない場合(NO)、ステップS205に処理が分岐する。ステップS205では、最終地点導出部102は、当該分岐点を基準点として最終地点を導出する。
ステップS201において車両Aが分岐車線を走行する予定でない場合(NO)、すなわち、車両Aが本線を走行する予定である場合、ステップS206に処理が分岐する。ステップS206では、最終地点導出部102は、車両Aの位置情報、地図データ及び渋滞情報に基づき、車両Aの走行車線において、車両Aの前方に存在する最も近い分岐点から車両Aの現在位置までの間に渋滞が発生しているか否か判断する。
渋滞が発生していない場合(NO)、車両Aが車線変更する必要がないため、図4のステップS101に処理が戻る。一方、渋滞が発生している場合(YES)、ステップS207に処理が分岐する。この場合、渋滞を回避するために、車両Aは車線変更する必要がある。ステップS207では、最終地点導出部102は、当該渋滞の最後尾を基準点として最終地点を導出する。
図6のステップS208では、残距離算出部103が、車両Aの現在位置から最終地点までの距離を算出する。ステップS209では、画像生成部104が、ステップS208で算出された距離と既定の距離が一致するか否か判断することにより、車両Aが最終地点から既定の距離に有る特定の位置に到達したか否か判断する。既定の距離は、車両Aの現在の走行速度に基づく距離とする。例えば、車両Aの走行速度が時速100kmの場合、既定の距離は500m等とすることができる。車両Aが特定の位置に到達していない場合(NO)、ステップS208に処理が戻る。一方、車両Aが特定の位置に到達した場合(YES)、ステップS210に処理が分岐する。
ステップS210では、画像生成部104が、仮想三次元空間の道路モデルを生成するために必要な情報を揮発性記憶装置130から取得し、仮想三次元空間内に道路モデルを生成する。ステップS211では、画像生成部104は、図7に示すように、最終地点を示す仮想オブジェクトVO1を、当該最終地点に対応する道路モデル上の位置に描画する。
本実施形態では、画像生成部104は、車両Aの走行車線の長手方向に対して垂直に仮想オブジェクトVO1を描画することができる。また、画像生成部104は、LCAの実行が完了した場合に車両Aが走行することになる車線、すなわち、車線変更先の車線と、車両Aの現在の走行車線の双方に、仮想オブジェクトVO1が延在するように、仮想オブジェクトVO1を描画する。これにより、運転者が車線変更先の車線を認識し易くなる。
ステップS212では、画像生成部104は、揮発性記憶装置130から視点位置情報及び姿勢情報を取得し、仮想視点位置VEPと、仮想領域VAを仮想三次元空間内に設定する。ステップS213では、画像生成部104は、図7に示すように、LCAの起動が可能な区間を示す仮想オブジェクトVO2を道路モデル上に描画する。ここで、仮想オブジェクトVO1が仮想領域VA内に存在しない場合、仮想オブジェクトVO2は、車両A側の端部及び進行方向側の端部がそれぞれ仮想領域VAの車両A側の境界及び進行方向側の境界と接するように描画される。一方、仮想オブジェクトVO1が仮想領域VA内に存在する場合、仮想オブジェクトVO2は、車両A側の端部及び進行方向側の端部がそれぞれ仮想領域VAの車両A側の境界及び仮想オブジェクトVO1の車両A側の端部と接するように描画される。
ステップS214では、画像生成部104は、仮想結像領域VIAの画像を生成する。ステップS215では、画像生成部104は、車両Aの現在位置から最終地点までの距離を示す画像コンテンツを有する画像と、ステップS214で生成した仮想結像領域VIAの画像とを合成する。ステップS216では、表示制御部105は、ステップS215で合成された画像をHUD装置13に送信する。HUD装置13は、当該画像を受信すると、当該画像をウィンドシールドWSに向かって投影する。その結果、図8〜図11に示すような画像コンテンツCT1,CT2,CT3が結像領域IAに結像される。これらの画像コンテンツは、LCAの起動が可能な場合にのみ表示されるものであり、車線変更支援機能の起動を促す画像コンテンツに相当する。
画像コンテンツCT1は、仮想オブジェクトVO1に対応する重畳コンテンツであり、最終地点を示す。車両Aの運転者からは、画像コンテンツCT1が、車両Aの前方の走行車線の路面上に表示されているように見える。図10及び図11に示すように、画像コンテンツCT2の端部のうち車両Aの進行方向側に位置する端部は、画像コンテンツCT1に接するように表示される。
画像コンテンツCT2は、仮想オブジェクトVO2に対応する重畳コンテンツである。車両Aの運転者からは、画像コンテンツCT2が、車両Aの前方の走行車線の路面上に表示されているように見える。図8〜図11に示す例では、画像コンテンツCT2は、LCAの起動が可能な区間を示しており、運転者に対してLCAの起動を促すことができる。また、画像コンテンツCT2は矢印形状をしており、LCAの実行が完了した場合に車両Aが走行することになる車線変更先の車線を示す。
画像コンテンツCT2の表示態様は、車両Aが最終地点に近づくに従って変化する。これは、車両Aが最終地点に近づくにつれ、仮想三次元空間内の仮想オブジェクトVO2の表示態様を変化させることによって実現できる。例えば、車両Aが最終地点に近づくにつれ、図8〜図11に示すように、画像コンテンツCT2の領域A1が減少し、領域A2が増加するように、画像生成部104は、仮想オブジェクトVO2を描画することができる。この場合、画像コンテンツCT2の領域A1,A2は、それぞれ異なる色で表示することができる。
また、画像コンテンツCT2の形状は、図8〜図11に示すように、車両Aが最終地点に近づくに従って変化する。これは、車両Aが最終地点に近づくにつれ、仮想オブジェクトVO2の一部のみが仮想領域VAに含まれるように、仮想オブジェクトVO2を描画することよって実現できる。
画像コンテンツCT3は、車両Aの現在位置から最終地点までの距離を示す非重畳コンテンツである。画像コンテンツCT3は、結像領域IAの任意の位置に表示させることができる。
ステップS217では、受信部101は、操作デバイス12からLCAの起動指示を受信したか否か判断する。LCAの起動指示を受信した場合(YES)、ステップS218に処理が分岐する。ステップS218は、通知部106が、LCAの起動指示を運転支援ECU60に送信し、図6の処理が終了する。
一方、LCAの起動指示を受信していない場合(NO)、ステップS219に処理が分岐する。ステップS219では、画像生成部104は、揮発性記憶装置130から位置情報を取得し、車両Aが最終地点に到達したか否か判断する。車両Aが最終地点に到達していない場合(NO)、ステップS212に処理が戻る。一方、車両Aが最終地点に到達した場合(YES)、図6の処理が終了する。
図4のステップS102において、運転支援機能に関する通知がACC実行可能通知である場合、図12のステップS301に処理が分岐する。ステップS301では、画像生成部104が、揮発性記憶装置130から速度情報を取得し、車両Aの走行速度が既定の速度範囲内であるか否か判断する。既定の速度範囲は、運転支援ECU60によるACCの実行が可能な速度範囲とすることができる。なお、画像生成部104は、既定の期間(例えば、10分等)における車両Aの平均速度が、既定の速度範囲内であるか否か判断することが好ましい。
車両Aの走行速度が既定の速度範囲外である場合(NO)、ステップS301の処理が再び実行される。一方、車両Aの走行速度が既定の速度範囲内である場合(YES)、ステップS302に処理が分岐する。ステップS302では、画像生成部104が、仮想三次元空間の道路モデルを生成するために必要な情報を揮発性記憶装置130から取得し、仮想三次元空間内に道路モデルを生成する。ステップS303では、画像生成部104は、仮想視点位置VEPと、仮想領域VAを仮想三次元空間内に設定する。ステップS304では、画像生成部104は、ACCで実現可能な車間距離を示す仮想オブジェクトVO4を道路モデル上の当該車間距離に対応する位置に描画する。ACCで実現可能な車間距離は、遠距離(例えば、90m等)、中距離(例えば、60m等)、及び近距離(例えば、30m等)とすることができる。
ステップS305では、画像生成部104は、仮想結像領域VIAの画像を生成する。ステップS306では、画像生成部104は、車両Aの位置情報、地図データ及び渋滞情報に基づき、車両Aの走行車線において、車両Aの前方の最も近い分岐点から車両Aの現在位置までの間に渋滞が発生しているか否か判断する。渋滞が発生していない場合(NO)、ステップS308に処理が戻る。一方、渋滞が発生している場合(YES)、ステップS307に処理が分岐する。
ステップS307では、画像生成部104は、車両Aの現在の走行速度に応じた車間距離の設定を促す画像コンテンツを有する画像を生成し、当該画像と、ステップS305で生成した仮想結像領域VIAの画像とを合成する。ここで、車両Aが遠距離に対応する速度で走行している場合、画像生成部104は、車間距離を遠距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する。車両Aが中距離に対応する速度で走行している場合、画像生成部104は、車間距離を中距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する。車両Aが近距離に対応する速度で走行している場合、画像生成部104は、車間距離を近距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する。
ステップS308では、表示制御部105は、ステップS305で生成された画像、又はステップS307で合成された画像をHUD装置13に送信する。HUD装置13は、当該画像を受信すると、当該画像をウィンドシールドWSに向かって投影する。その結果、図13に示すような画像コンテンツCT4,CT5が結像領域IAに結像される。これらの画像コンテンツは、ACCの起動が可能な場合にのみ表示される。画像コンテンツCT4は、定速走行支援機能の起動を促す画像コンテンツに相当する。画像コンテンツCT5は、車両の走行速度に応じた車間距離の設定を促す画像コンテンツに相当する。
画像コンテンツCT4は、仮想オブジェクトVO4に対応する重畳コンテンツであり、ACCで実現可能な車間距離を示す。車両Aの運転者からは、画像コンテンツCT4が、車両Aの前方の走行車線の路面上において、ACCが実現可能な車間距離に対応する位置に表示されているように見える。画像コンテンツCT4は、車両Aの走行車線の長手方向に対して垂直に表示される。これは、画像生成部104が、仮想三次元空間において、ACCで実現可能な車間距離に対応する道路モデル上の位置に、道路モデルの長手方向と垂直に仮想オブジェクトVO4を描画することによって実現できる。なお、画像生成部104は、ACCで実現可能な複数の車間距離のそれぞれに対応する複数の仮想オブジェクトVO4を描画することができる。この場合、複数の画像コンテンツCT4が表示される。
画像コンテンツCT5は、車両Aの走行速度に応じた車間距離の設定を促す非重畳コンテンツである。画像コンテンツCT5は、結像領域IAの任意の位置に表示させることができる。
ステップS309では、受信部101は、操作デバイス12からACCの起動指示を受信したか否か判断する。ACCの起動指示を受信していない場合(NO)、ステップS301に処理が戻る。一方、ACCの起動指示を受信した場合(YES)、ステップS310に処理が分岐する。ステップS310は、通知部106が、ACCの起動指示を運転支援ECU60に送信し、図12の処理が終了する。
図4のステップS102において、運転支援機能に関する通知がLTA実行推奨通知である場合、ステップS103に処理が分岐する。ステップS103では、画像生成部104は、LTAの起動を促す画像を生成する。ステップS104では、表示制御部105は、ステップS103で生成された画像をHUD装置13に送信する。
HUD装置13は、当該画像を受信すると、当該画像をウィンドシールドWSに向かって投影する。その結果、図14に示すような画像コンテンツCT6が結像領域IAに結像される。画像コンテンツCT6は、LTAの起動を促す非重畳コンテンツであり、車線維持制御機能の起動を促す画像コンテンツに相当する。画像コンテンツCT6は、結像領域IAの任意の位置に表示させることができる。
ステップS105では、受信部101は、操作デバイス12からLTAの起動指示を受信したか否か判断する。LTAの起動指示を受信していない場合(NO)、ステップS105の処理が再び実行される。一方、LTAの起動指示を受信した場合(YES)、ステップS106に処理が分岐する。ステップS106は、通知部106が、LTAの起動指示を運転支援ECU60に送信し、図4の処理が終了する。
上述した通り、画像生成部104は、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成する(S103,S214,S215,S305,S307)。そして、表示制御部105は、画像生成部104が生成した画像をHUD装置13に提供して表示させる(S104,S216,S308)。
これにより、運転支援機能が実行可能である場合、運転支援機能の起動を促す画像コンテンツが、HUD装置13によって運転者の前方に視認可能に表示される。運転者は、自身の前方に表示された当該画像コンテンツを視認することにより、運転支援機能の起動が可能であることを把握できる。したがって、運転者の利便性が向上する。
また、画像生成部104は、車線変更支援機能が実行可能である場合、車線変更支援機能の起動を促す画像コンテンツとして、車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツCT2を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT2を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車線変更支援機能が実行可能である場合、画像コンテンツCT2が、HUD装置13によって運転者の前方に表示される。運転者は、自身の前方に表示された画像コンテンツCT2を視認することにより、車線変更支援機能の起動が可能な区間を把握できる。その結果、運転者は、車線変更支援機能の起動が可能な区間において車線変更支援機能を起動させることができるため、車線変更支援機能の利便性を享受することができる。
さらに、画像生成部104は、車線変更支援機能の起動を促す画像コンテンツとして、車線変更支援機能による車両Aの車線変更を実行するために車線変更支援機能の起動が許容される最終地点を示す画像コンテンツCT1を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT1を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車線変更支援機能が実行可能である場合、画像コンテンツCT1が、HUD装置13によって運転者の前方に表示される。運転者は、自身の前方に表示された画像コンテンツCT1を視認することにより、車線変更支援機能の起動が可能な最終地点を把握できるため、運転者の利便性が向上する。
さらに、画像生成部104は、車両Aが最終地点に近づくにつれ、車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツCT2の表示態様を変更する。そして、表示制御部105は、表示態様が変更された画像コンテンツCT2を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車両Aが最終地点に近づくにつれ、運転者の前方に表示されている画像コンテンツCT2の表示態様が変化する。そのため、運転者は、画像コンテンツCT2の表示態様の変化を認識することにより、車両Aが最終地点に近づいていることを把握できるため、運転者の利便性が向上する。
さらに、画像生成部104は、車両Aが分岐車線を走行する予定である場合において、車両Aが分岐車線に接続する車線を走行していないときに、車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツCT2を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT2を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車両Aが分岐車線を走行する予定である場合において、車両Aが分岐車線に接続する車線を走行していないとき、すなわち、分岐車線に接続する接続車線へ車線変更する必要があるときに、画像コンテンツCT2が表示される。そのため、運転者は、車線変更支援機能の起動が可能な区間を把握することができる。その結果、運転者は、接続車線へ車線変更する必要があるとき、車線変更支援機能の起動が可能な区間内に車線変更支援機能を起動させることができる。このため、車線変更支援機能を利用して、車両Aを接続車線へ車線変更させることができる。
さらに、画像生成部104は、車両Aが分岐車線を走行する予定でない場合において、車両Aの走行車線が渋滞しているときに、車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツCT2を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT2を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車両Aが分岐車線を走行する予定でない場合において、車両Aの走行車線が渋滞しているときに、すなわち、渋滞が発生していない他の車線へ車線変更する必要があるときに、画像コンテンツCT2が表示される。そのため、運転者は、車線変更支援機能の起動が可能な区間を把握することができる。その結果、運転者は、車線変更支援機能の起動が可能な区間内に車線変更支援機能を起動させることができるため、渋滞を回避することができる。
さらに、画像生成部104は、定速走行支援機能が実行可能である場合、定速走行支援機能の起動を促す画像コンテンツCT4を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT4を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、定速走行支援機能が実行可能である場合、画像コンテンツCT2が、HUD装置13によって運転者の前方に表示される。運転者は、自身の前方に表示された画像コンテンツCT4を視認することにより、定速走行支援機能の起動が可能であることを把握することができる。
さらに、画像生成部104は、定速走行支援機能が実行可能である場合、車両Aの走行速度に応じた車間距離の設定を促す画像コンテンツを有する画像を生成する。具体的には、車両Aが遠距離に対応する速度で走行している場合、画像生成部104は、車間距離を遠距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する。車両Aが近距離に対応する速度で走行している場合、画像生成部104は、車間距離を近距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、これらの画像コンテンツを有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車両Aの走行速度に応じた車間距離の設定を促す画像コンテンツが、HUD装置13によって運転者の前方に表示される。運転者は、自身の前方に表示された当該画像コンテンツを視認することにより、車両Aの走行速度に応じた車間距離を把握することができる。その結果、運転者は、車両Aの走行速度に応じた車間距離で定速走行支援機能を実行させることができる。
例えば、車両Aが近距離に対応する速度、すなわち、低速で走行している場合、車間距離を近距離に設定することを促す画像コンテンツが表示される。運転者は、当該画像コンテンツに従って、車間距離を近距離に設定できる。そのため、渋滞等によって車両Aが低速走行している場合に、定速走行支援機能を実行して車両Aを走行させたとき、前走車との車間距離を近距離にすることができる。これにより、車両Aと前走車の間に他の車両が割り込むのを抑制することができる。
また、車両Aが遠距離に対応する速度、すなわち、高速で走行している場合、車間距離を遠距離に設定することを促す画像コンテンツが表示される。運転者は、当該画像コンテンツに従って、車間距離を遠距離に設定できる。そのため、車両Aが高速走行している場合に、定速走行支援機能を実行して車両Aを走行させたとき、前走車との車間距離を遠距離にすることができる。これにより、車両Aが前走車に追突する可能性を低減することができる。
さらに、画像生成部104は、車線維持制御機能が実行可能である場合において、車線維持制御機能の実行が推奨されるとき、車線維持制御機能の起動を促す画像コンテンツCT6を有する画像を生成する。そして、表示制御部105は、画像コンテンツCT6を有する画像を、HUD装置13に提供して表示させる。
これにより、車線維持制御機能の実行が推奨される場合、例えば、車両Aがふらついた場合や運転者が漫然運転をしている場合等に、画像コンテンツCT6が、HUD装置13によって運転者の前方に表示される。その結果、運転者は、車線維持制御機能を起動させることができ、車両Aを走行車線内で走行させることができる。したがって、安定的な走行継続に寄与することが可能になる。
<その他の実施形態>
本開示は、上述した実施形態に限定されることなく、様々に変更して実施することができる。例えば、他の実施形態では、表示制御装置100は、LCAの起動を促す場合、HUD装置13に対し、画像コンテンツCT3を表示させることなく、画像コンテンツCT2を表示させてもよい。
本開示は、上述した実施形態に限定されることなく、様々に変更して実施することができる。例えば、他の実施形態では、表示制御装置100は、LCAの起動を促す場合、HUD装置13に対し、画像コンテンツCT3を表示させることなく、画像コンテンツCT2を表示させてもよい。
また、他の実施形態では、表示制御装置100は、ACCの起動を促す場合、HUD装置13に対し、画像コンテンツCT4を表示させることなく、画像コンテンツCT5を表示させてもよい。
さらに、他の実施形態では、表示制御装置100は、車両Aが最終地点に近づくにつれ、画像コンテンツCT2の輝度を変更することにより、その表示態様を変更してもよい。この場合、車両Aが最終地点に近づくにつれ、運転者の注意をより引き付けるため、画像コンテンツCT2の輝度を高くすることが好ましい。
さらに、他の実施形態では、表示制御装置100は、LTAの起動を促す場合、HUD装置13に対し、LTAの起動を促す画像コンテンツと共に、ACCの起動を促す画像コンテンツを表示させてもよい。
さらに、他の実施形態では、運転者が、LCAの起動が可能な区間内にLCAの起動指示をしない場合、表示制御装置100は、LCAによる車線変更が不可能である旨の画像コンテンツを表示させてもよい。
さらに、他の実施形態では、上述のACC,LTA及びLCAとは異なる運転支援機能、例えば、上述したものよりも高度な運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを、表示制御装置100は、表示させてもよい。
本開示に記載された機能部及び方法は、コンピュータプログラムに実装される1以上の特定の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成することによって製造された専用コンピュータにより、実現することができる。また、本開示に記載された装置及び方法は、専用のハードウェア論理回路によって実現してもよい。専用のハードウェア論理回路には、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びASIC(Application Specific Integrated Circuits)等が含まれ得る。
さらに、本開示に記載された装置及び方法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサを構成することによって製造された1以上の専用コンピュータと、1以上のハードウェア論理回路との組み合わせよって実現してもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータによって実行される命令として、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に保存することができる。
A 車両、 13 ヘッドアップディスプレイ、 100 表示制御装置、 104 画像生成部、 105 表示制御部、 110 プロセッサ
Claims (11)
- 運転支援機能を有する車両(A)に設置されるヘッドアップディスプレイ(13)の表示を制御する表示制御装置であって、
前記運転支援機能が実行可能である場合、前記運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成する画像生成部(104)と、
前記画像生成部によって生成された前記画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる表示制御部(105)と、
を備える、表示制御装置。 - 前記運転支援機能には、前記車両の車線変更を支援する車線変更支援機能が含まれており、
前記画像生成部は、前記車線変更支援機能が実行可能である場合、前記車線変更支援機能の起動を促す画像コンテンツとして、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記画像生成部は、前記車線変更支援機能の起動を促す画像コンテンツとして、前記車線変更支援機能による前記車両の車線変更を実行するために前記車線変更支援機能の起動が許容される最終地点を示す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記最終地点を示す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項2に記載の表示制御装置。 - 前記画像生成部は、前記車両が前記最終地点に近づくにつれ、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツの表示態様を変更し、
前記表示制御部は、前記画像生成部によって表示態様が変更された前記画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項3に記載の表示制御装置。 - 前記画像生成部は、前記車両が分岐車線を走行する予定である場合において、前記車両が前記分岐車線に接続する車線を走行していないときに、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の表示制御装置。 - 前記画像生成部は、前記車両が分岐車線を走行する予定でない場合において、前記車両の走行車線が渋滞しているときに、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記車線変更支援機能の起動が可能な区間を示す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項2〜5のいずれか1項に記載の表示制御装置。 - 前記運転支援機能には、前記車両の定速走行を支援する定速走行支援機能が含まれており、
前記画像生成部は、前記定速走行支援機能が実行可能である場合、前記定速走行支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記定速走行支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示制御装置。 - 前記画像生成部は、前記定速走行支援機能が実行可能である場合、前記車両の走行速度に応じた車間距離の設定を促す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記車間距離の設定を促す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項7に記載の表示制御装置。 - 前記車間距離の設定を促す画像コンテンツには、前記車間距離を遠距離に設定することを促す画像コンテンツと、前記車間距離を近距離に設定することを促す画像コンテンツがあり、
前記画像生成部は、
前記車両が前記遠距離に対応する速度で走行している場合、前記車間距離を遠距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記車両が前記近距離に対応する速度で走行している場合、前記車間距離を近距離に設定することを促す画像コンテンツを有する画像を生成する、請求項8に記載の表示制御装置。 - 前記運転支援機能には、前記車両が走行車線内を走行するのを支援する車線維持制御機能が含まれており、
前記画像生成部は、前記車線維持制御機能が実行可能である場合において、前記車線維持制御機能の実行が推奨されるとき、前記車線維持制御機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成し、
前記表示制御部は、前記車線維持制御機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を、前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示制御装置。 - 運転支援機能を有する車両(A)に設置されるヘッドアップディスプレイ(13)の表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも1つのプロセッサ(110)に対し、
前記運転支援機能が実行可能である場合、前記運転支援機能の起動を促す画像コンテンツを有する画像を生成させ(S103,S214,S215,S305,S307)、
前記画像を前記ヘッドアップディスプレイに提供して表示させる(S104,S216,S308)
ことを含む処理を実行させる、表示制御プログラム。
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