JP2021035947A - ブルトンチロシンキナーゼ阻害剤の合成 - Google Patents

ブルトンチロシンキナーゼ阻害剤の合成 Download PDF

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Abstract

【課題】ブルトンチロシンキナーゼ(Btk)阻害剤である、イブルチニブの合成プロセスの提供。【解決手段】イブルチニブ(式(I))の調製のためのプロセスであって、下式(式中、Xは脱離基である)により反応させることを含むプロセス。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照することによりその全体が本明細書に援用される、2015年1月14日に出願された米国仮特許出願第62/103,507号の利益を主張する。
非受容体チロシンキナーゼのTecファミリーの1つであるブルトンチロシンキナーゼ(Btk)は、Tリンパ球及びナチュラルキラー細胞を除く全ての造血細胞において発現する、重要なシグナル伝達酵素である。Btkは、細胞表面B細胞受容体(BCR)刺激を下流側の細胞内応答に関連付ける、B細胞シグナル伝達経路における重大な役割を担う。
Btkは、B細胞の成長、活性化、シグナル伝達、及び生存の重要な制御因子である。さらに、Btkは、いくつかの他の造血細胞シグナル伝達経路における役割、例えば、マクロファージにおけるToll様受容体(TLR)及びサイトカイン受容体媒介TNF−α産生、マスト細胞におけるIgE受容体(FcεRI)シグナル伝達、B系統リンパ細胞におけるFas/APO−1アポトーシスシグナル伝達の阻害、ならびにコラーゲン刺激血小板凝集を担う。
1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)は、ブルトンチロシンキナーゼ(Btk)阻害剤である。1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンはまた、そのIUPAC名である1−{(3R)−3−[4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ピペリジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オンまたは2−プロペン−1−オン、1−[(3R)−3−[4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]−1−ピペリジニル−としても知られており、またイブルチニブというUSAN名も与えられている。イブルチニブに対して与えられた様々な名称は、本明細書において同義的に使用される。
Btk阻害剤1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)(式(I))の合成が、本明細書に記載される。
一態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)が提供され、このプロセスは、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲン、ボロン酸またはボロン酸エステル、例えば−B(OR(式中、各Rは、独立して、Hもしくはアルキルであり、または、2つのRが、それらが結合するB及びO原子と一緒になって環状構造を形成する)である)の化合物と反応させることを含む。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させることは、銅塩等の触媒の存在下で行われる。使用され得る他の触媒種は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムを含む触媒、例えば、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物及び錯体を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、2つのRが一緒になってアルキレンを形成する。
一態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(II)の化合物をフェニルボロン酸と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、銅塩(例えば酢酸銅(II))及び塩基等の触媒の存在下で、式(II)の化合物をフェニルボロン酸と反応させることを含む。いくつかの実施形態において、塩基は、無機塩基、例えばMOH、MCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される)、CaCO3、第二及び第三リン酸塩(例えば、MPO、MHPO)または重炭酸塩(MHCO)である。いくつかの実施形態において、塩基は、有機塩基、例えば三置換アミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。いくつかの実施形態において、塩基は、NR(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)、例えばトリエチルアミンである。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、銅塩(例えば酢酸銅(II))及び塩基等の触媒の存在下で、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物と反応させることを含む。いくつかの実施形態において、塩基は、無機塩基、例えばMOH、MCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される)、CaCO3、第二及び第三リン酸塩(例えば、MPO、MHPO)または重炭酸塩(MHCO)である。いくつかの実施形態において、塩基は、有機塩基、例えば三置換アミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。いくつかの実施形態において、塩基は、NR(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)、例えばトリエチルアミンである。使用され得る他の触媒種は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物、及び錯体を含み得るが、これらに限定されない。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(IV)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物をフェノールと反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、銅塩(例えば酢酸銅(II))及び塩基等の触媒の存在下で、式(IV)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物をフェノールと反応させることを含む。いくつかの実施形態において、塩基は、無機塩基、例えばMOH、MCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される)、CaCO3、第二及び第三リン酸塩(例えば、MPO、MHPO)または重炭酸塩(MHCO)である。いくつかの実施形態において、塩基は、有機塩基、例えば三置換アミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。いくつかの実施形態において、塩基は、NR(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)、例えばトリエチルアミンである。使用され得る他の触媒種は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物、及び錯体を含み得るが、これらに限定されない。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(V)(式中、Lは、脱離基である)の化合物をアンモニアと反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
いくつかの実施形態において、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−P(=O)R (式中、Rは、独立して、OH、OR(Rは、アルキルである)もしくはハロ(例えばCl)である)、メタンスルホネート(メシレート)またはトリフルオロメタンスルホネートである。本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、式(V)(式中、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物をアンモニアと反応させることを含む。別の実施形態において、Lは、ジクロロホスフェート(−P(=O)Cl)である。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VI)の化合物を還元することを含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、触媒水素化により式(VI)の化合物を還元することを含む。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VII)(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物を還元することを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VIII)(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物を還元することを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(IX)(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の化合物を式(X)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XI)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物を式(XII)(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIa)(式中、PGは、Hまたは保護基、例えばCO−W(Wは、アルキル、ハロゲン化アルキル、例えばCF、アルコキシ、ジアルキルアミノ(NR(式中、R及びRは、それぞれ独立してC−Cアルキルである)である)の化合物を、式(XIIa)(式中、Xは、ハロゲンもしくはスルホネート、OSOR、B(OR)、N (ジアゾニウム)、またはSOR(式中、Rは、独立して、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、アリールもしくはアリールアルキルである)である)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIII)の化合物を還元することを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIV)(式中、PGは、アミノ保護基である)の化合物を脱保護することを含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、式(XIV)(式中、PGは、ベンジル、ベンジルカルバメート、またはt−ブチルカルバメートである)の化合物を脱保護することを含む。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XV)の化合物を式(XVI)(式中、Xは、ヒドロキシ、ハロゲン、またはスルホネートである)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XVII)(式中、Lは、脱離基である)の化合物のβ脱離を含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、式(XVII)(式中、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネート、またはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物のβ−脱離を含む。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XVIII)(式中、Lは、脱離基である)の化合物のβ脱離を含むプロセスが、本明細書に記載される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、プロセスは、式(XVIII)(式中、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネート、またはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物のβ−脱離を含む。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIX)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物とトリフェニルホスフィン及びホルムアルデヒドとの反応を含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XX)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物を式(XXI)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXII)の化合物の水素化:
(式中、
は、式(XXIIa)〜(XXIIg):
の化合物、またはそれらの組み合わせを表す)を含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXIII)の化合物と、ホルムアミド、ギ酸アンモニウム、オルトギ酸トリメチル及びアンモニア、もしくはホルムアミジンまたはそれらの塩、例えば塩酸塩もしくは酢酸塩との縮合を含むプロセスが、本明細書に記載される。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXIV)(式中、Xは、脱離基である)の化合物を式(XXV)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
式(XXIV)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−P(=O)R(式中、Rは、独立して、OH、OR(Rは、アルキルである)もしくはハロ(例えばCl)である)、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。式(XXIV)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはトリフルオロメタンスルホネートである。式(XXIV)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。式(XXIV)のいくつかの実施形態において、Xは、ジクロロホスフェートである。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXVI)(式中、Xは、脱離基、例えばハロゲンまたはスルホネートである)の化合物をアクリルアミドと反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
式(XXVI)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−P(=O)R(式中、Rは、独立して、OH、OR(Rは、アルキルである)もしくはハロ(例えばCl)である)、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。式(XXVI)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはトリフルオロメタンスルホネートである。式(XXVI)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。式(XXVI)のいくつかの実施形態において、Xは、ジクロロホスフェートである。
別の態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXVII)の化合物を式(XXVIII)(式中、Xは、脱離基、例えばヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、スルホネートまたはジアルコキシ−ホスホリル(P(=O)(OR(各Rは、独立して、アルキル、例えばMeもしくはEtである)である)の化合物と反応させることを含むプロセスが、本明細書に記載される。
いくつかの実施形態において、Xは、Cl以外である。
別の態様において、上記プロセスのいずれかに使用される中間体が提供される。
参照による援用
本明細書において言及される全ての出版物及び特許出願は、参照することにより該当及び関連する範囲で本明細書に援用される。
化合物XVII−1のH NMRを示す。 化合物XVII−1の13C NMRを示す。 化合物XVII−1のNMR NOE(核オーバーハウザー効果)を示す。 化合物XVII−1のNMR NOE(核オーバーハウザー効果)を示す。 化合物XVII−1のNMR NOE(核オーバーハウザー効果)を示す。 化合物XVII−1のNMR HMBC(異核間多結合相関分光法)を示す。 化合物XVII−1のNMR HMBC(異核間多結合相関分光法)を示す。 化合物XVII−1のNMR HMBC(異核間多結合相関分光法)を示す。 化合物XVII−1のNMR HMBC(異核間多結合相関分光法)を示す。
ある特定の専門用語
別段に定義されていない限り、本明細書で使用されている全ての技術的及び科学的用語は、請求される主題が属する技術分野の当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。上記概要及び以下の詳細な説明は、例示及び説明のみを目的とし、請求されるいかなる主題も制限されないことを理解されたい。本出願において、別段に具体的に指定されない限り、単数の使用は、複数を含む。明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、文脈上異なる定義が明示されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数形の呼称も含むことに留意しなければならない。本明細書において、「または」の使用は、別段に指定されない限り、「及び/または」を意味する。さらに、「含んでいる(including)」という用語、ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含まれる(included)」等の他の形の使用は、限定的ではない。
本明細書において使用される項目は、体系化のみを目的とし、記載される主題を限定するものとして解釈されないものとする。特許、特許出願、記事、本、マニュアル、及び論文を含むがこれらに限定されない、本出願において引用される全ての文書、または文書の一部は、参照することにより任意の目的でその全体が明示的に本明細書に援用される。
「アルキル」基は、脂肪族炭化水素基を指す。アルキル部分は、「飽和アルキル」基であってもよく、これは、アルキル部分がアルケンまたはアルキン部分を含有しないことを意味する。アルキル部分はまた、「不飽和アルキル」部分であってもよく、これは、アルキル部分が少なくとも1つのアルケンまたはアルキン部分を含有することを意味する。「アルケン」部分は、少なくとも1つの炭素間二重結合を有する基を指し、「アルキン」部分は、少なくとも1つの炭素間三重結合を有する基を指す。アルキル基は、飽和しているか飽和していないかを問わず、分岐状、直鎖、または環式であってもよい。構造に依存して、アルキル基は、モノラジカルまたはジラジカル(すなわち、アルキレン基)であってもよい。アルキル基はまた、1から6個の炭素原子を有する「低級アルキル」であってもよい。
本明細書において使用される場合、C−Cは、C−−C、C−C...C−Cを含む。
「アルキル」部分は、1から10個の炭素原子を有してもよい(本明細書において出現する場合はいつでも、「1から10」等の数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し;例えば、「1から10個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子等から、最大10個(この数を含む)の炭素原子を有してもよいことを意味するが、この定義はまた、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現を包含する)。本明細書に記載の化合物のアルキル基は、「C−Cアルキル」としてまたは同様の呼び方で指定され得る。単なる例として、「C−Cアルキル」は、アルキル鎖内に1から4個の炭素原子が存在すること、すなわちアルキル鎖がメチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルの中から選択されることを示し得る。したがって、C−Cアルキルは、C−Cアルキル及びC−Cアルキルを含む。アルキル基は、置換されていても、または置換されていなくてもよい。典型的なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、ブテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を含むが、決してこれらに限定されない。
「アルコキシ」基は、(アルキル)O−基を指し、アルキルは、本明細書において定義される通りである。
本明細書において使用される場合、「アリール」という用語は、環を形成する原子のそれぞれが炭素原子である芳香環を指す。アリール環は、5、6、7、8、9または10個以上の炭素原子により形成され得る。アリール基は、任意選択で置換されていてもよい。アリール基の例は、フェニル、ナフタレニル、フェナントレニル、アントラセニル、フルオレニル、及びインデニルを含むが、これらに限定されない。構造に依存して、アリール基は、モノラジカルまたはジラジカル(すなわち、アリーレン基)であってもよい。
「ハロ」もしくは代替として「ハロゲン」または「ハライド」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味する。
「スルホネート」基は、−OS(=O)−R(式中、Rは、任意選択で置換されたアルキルまたは任意選択で置換されたアリールである)を指す。
「任意選択で置換された」または「置換された」という用語は、参照された群が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、アリールスルホン、シアノ、ハロ、アシル、ニトロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、一置換及び二置換アミノ基を含むアミノ、ならびにそれらの保護された誘導体から個々に、及び独立して選択される1つ以上の追加的な基(複数を含む)で置換されていてもよいことを意味する。例として、任意選択の置換基は、L(式中、各Lは、結合、−O−、−C(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−NH−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、S(=O)NH−、−NHS(=O)、−OC(O)NH−、−NHC(O)O−、−(置換もしくは非置換C−C アルキル)、または−(置換もしくは非置換C−Cアルケニル)から独立して選択され;各Rは、H、(置換もしくは非置換C−Cアルキル)、(置換もしくは非置換C−Cシクロアルキル)、ヘテロアリール、またはヘテロアルキルから独立して選択される)であってもよい。
「脱離基」という用語は、結合開裂において、例えば置換または脱離反応において、結合電子を一緒に取り出して安定な種として分離する原子または化学部分を指す。脱離基は、当技術分野において一般的に知られている。脱離基の例は、ハロゲン、例えばCl、Br、及びI、スルホネート、例えばトシレート、メタンスルホネート(メシレート)、トリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)、ヒドロキシル、アルコキシ、ホスフェート、置換ホスフェートまたはジアルコキシ−ホスホリルを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、脱離基は、OSOR、B(OR)、N (ジアゾニウム)、またはSOR(式中、Rは、独立して、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、アリールまたはアリールアルキルである)である。
製剤、組成物または構成成分に関する「許容される」または「薬学的に許容される」という用語は、本明細書において使用される場合、処置されている対象の全体的な健康に対する有害な持続的影響を有さない、または、化合物の生物活性または特性を無効化せず、比較的非毒性であることを意味する。
「ブルトンチロシンキナーゼ」という用語は、本明細書において使用される場合、例えば米国特許第6,326,469号において開示されるように、ホモサピエンスからのブルトンチロシンキナーゼを指す(GenBank受託番号NP_000052)。
「単離された」という用語は、本明細書において使用される場合、対象となる成分を対象ではない成分から分離及び除去することを指す。単離された物質は、乾燥もしくは半乾燥状態、または、水溶液を含むがこれに限定されない溶液であってもよい。単離された成分は、均質な状態であってもよく、または、単離された成分は、追加的な薬学的に許容される担体及び/もしくは賦形剤を含む薬学的組成物の一部であってもよい。単なる例として、核酸またはタンパク質は、そのような核酸もしくはタンパク質が、自然の状態で関連する細胞成分の少なくともいくつかを含まない場合、または、核酸もしくはタンパク質が、そのインビボもしくはインビトロ産生の濃度よりも高いレベルまで濃縮されている場合、「単離された」状態である。また、例として、遺伝子は、遺伝子に隣接し、対象となる遺伝子以外のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームから分離された場合、単離された状態である。
「実質的に」という用語は、例えば「実質的に単離された形態」に関連して本明細書において言及される場合、50%超、または一実施形態において80%超、例えば90%超、またはさらなる実施形態において95%超(例えば98%超)を指す。例えば、単離された形態に関連して、これは、単離された材料の50%(重量)超が、または、他の実施形態においては、80%、90%、95%もしくは98%(重量)超が、所望の材料を含有することを意味する。
合成経路
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプロセスは、化学文献において説明される手段を用いて、本明細書に記載の方法を用いて、またはそれらの組み合わせにより達成される。さらに、本明細書において示される溶媒、温度及び他の反応条件は、変動し得る。
他の実施形態において、本明細書に記載の化合物の合成に使用される出発材料及び試薬は、例えばSigma−Aldrich、Fischer Scientific(Fischer Chemicals)、及びAcros Organicsを含むがこれらに限定されない商業的供給源から合成または入手される。
さらなる実施形態において、本明細書に記載のプロセスは、本明細書に記載の技術及び材料、ならびに当技術分野において認識されるもの、例えばFieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1−17(John Wiley and Sons,1991);Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989);Organic Reactions,Volumes 1−40(John Wiley and Sons,1991),Larock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)、March,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,(Wiley 1992);Carey and Sundberg,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,Vols. A and B(Plenum 2000,2001)、及びGreene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これらは全て、そのような開示に関して参照することにより援用される)等に記載のものを使用する。本明細書において開示されるような化合物の調製のための一般的方法は、反応から得ることができ、反応は、本明細書に記載のような式に見られる様々な部分の導入のために、適切な試薬及び条件の使用により修正することができる。
また、反応の生成物は、所望により、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィー等を含むがこれらに限定されない従来の技術を使用して、単離及び精製され得る。そのような材料は、物理定数及びスペクトルデータを含む従来の手段を使用して特性決定され得る。
本明細書に記載の化合物は、本明細書に記載の合成法を使用して、単一の異性体または異性体の混合物として調製され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプロセスは、以下のスキームにおいて概説される通りである。
一態様において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)が提供され、このプロセスは、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲンまたは−B(OR(式中、各Rは、独立して、Hもしくはアルキルであり、または、2つのRが、それらが結合するB及びO原子と一緒になって環状構造を形成する)である)の化合物と反応させることを含む。
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、以下に記載のスキーム1に従って調製される。
本明細書に記載のさらなる実施形態において、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させることは、触媒の存在下で行われる。いくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウム、例えば、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物または錯体を含む。いくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。いくつかの実施形態において、2つのRが一緒になってアルキレンを形成する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム1において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
A)ジメチルホルムアミド(DMF)及び溶媒の存在下で、構造
(式中、PGは、Hまたは保護基である)を有する化合物を塩化オキサリルと反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
B)続いて、塩基及び溶媒の存在下で、構造
を有する化合物をマロノニトリルと反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
C)続いて、構造
を有する化合物を硫酸ジメチルと反応させて、構造
を有する化合物を生成すること;
D)続いて、溶媒の存在下で、構造
を有する化合物をヒドラジンと反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
E)続いて、構造
を有する化合物を、ホルムアミド、ギ酸アンモニウム、オルトギ酸トリメチル及びアンモニア、もしくはホルムアミジンまたはそれらの塩、例えば塩酸塩もしくは酢酸塩と加熱しながら反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
F)続いて、溶媒の存在下で、構造
を有する化合物を、(S)−tert−ブチル 3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート、トリフェニルホスフィン、及びジアゾジカルボン酸ジイソプロピルと反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
G)続いて、溶媒の存在下で、構造
を有する化合物を、酸、次いで塩基と反応させ、構造
を有する化合物を生成すること;
H)続いて、溶媒の存在下で、構造
を有する化合物を、塩基、次いで塩化アクリロイルと反応させ、式(II)
式(II)の構造を有する化合物を生成すること;
G)続いて、塩基、触媒、及び溶媒の存在下で、式(II)
の構造を有する化合物を、フェニルボロン酸と反応させ、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、Hである。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、ベンジル、t−ブチル、アリル、トリイソプロピルシリルまたはテトラヒドロピラニル等の保護基である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、ベンジルである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、t−ブチルである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、アリルである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、トリイソプロピルシリルである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、PGは、テトラヒドロピラニルである。
スキーム1のいくつかの実施形態において、塩基は、MOH、MCO、及びMHCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される);1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、RN(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)から選択される。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、MOHである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、NaOHである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、KOHである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、RN(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、RN(式中、R、R、及びRは、それぞれエチルである)である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、塩基は、RN(式中、R及びRは、イソプロピルであり、Rは、エチルである)である。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、無機酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、無機酸であり、無機酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、またはメタリン酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、塩酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、臭化水素酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、硫酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、リン酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、メタリン酸である。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、有機酸である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、酸は、有機酸であり、有機酸は、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、L−リンゴ酸、マレイン酸、シュウ酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、L−酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、またはバルプロ酸である。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、水、C−Cアルコール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒロフラン、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、及びそれらの混合物から選択される。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、水である。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、C−Cアルコールである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、メタノールである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、イソプロパノールである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、テトラヒドロフランである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、2−メチルテトラヒロフランである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、トルエンである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、ジクロロメタンである。スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、溶媒は、ジクロロエタンである。
スキーム1のプロセスのいくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウム等の金属を含む。いくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物、または錯体である。いくつかの実施形態において、触媒は、塩基と共に使用される銅塩(例えば酢酸銅(II))である。いくつかの実施形態において、塩基は、無機塩基、例えばMOH、MCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される)、CaCO3、第二及び第三リン酸塩(例えば、MPO、MHPO)または重炭酸塩(MHCO)である。いくつかの実施形態において、塩基は、有機塩基、例えば三置換アミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。いくつかの実施形態において、塩基は、NR(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)、例えばトリエチルアミンである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム2において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
触媒の存在下で、式(II)
の構造を有する化合物を、式(III)
(式中、Xは、ハロゲンである)
の構造を有する化合物とカップリングさせ、式(I)
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム2のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Clである。スキーム2のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Brである。スキーム2のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Iである。
スキーム2のプロセスのいくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウム等の金属を含む。いくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムを含む。いくつかの実施形態において、触媒は、銅、ニッケル、チタンまたはパラジウムの塩、酸化物、または錯体である。いくつかの実施形態において、触媒は、塩基と共に使用される銅塩(例えば酢酸銅(II))である。いくつかの実施形態において、塩基は、無機塩基、例えばMOH、MCO(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、及びセシウムから選択される)、CaCO3、第二及び第三リン酸塩(例えば、MPO、MHPO)または重炭酸塩(MHCO)である。いくつかの実施形態において、塩基は、有機塩基、例えば三置換アミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。いくつかの実施形態において、塩基は、NR(式中、R、R、及びRは、それぞれ独立して、C−Cアルキルである)、例えばトリエチルアミンである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム3において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
銅塩の存在下で、式(IV)
(式中、Xは、ハロゲンである)の構造を有する化合物をフェノールとカップリングさせ、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム3のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Clである。スキーム3のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Brである。スキーム3のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Iである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム4において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
アンモニアの存在下で、式(V)
(式中、Lは、脱離基、例えばハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の構造を有する化合物をカップリングさせ、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−P(=O)R(式中、Rは、独立して、OH、OR(Rは、アルキルである)もしくはハロ(例えばCl)である)、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、ハロゲンである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、ヒドロキシである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、アルコキシである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、メトキシである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、エトキシである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、メタンスルホネートである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、トリフルオロメタンスルホネートである。スキーム4のプロセスのいくつかの実施形態において、Lは、ジクロロホスフェートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム5において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
式(VI)の構造を有する化合物を還元して、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム5のプロセスのいくつかの実施形態において、還元プロセスは、触媒水素化である。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム6において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(VII)
(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の構造を有する化合物を還元して、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム6のプロセスのいくつかの実施形態において、Zは、ハロゲンである。スキーム6のプロセスのいくつかの実施形態において、Zは、トリフルオロメタンスルホネートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム7において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(VIII)
(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の構造を有する化合物を還元して、
式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム7のプロセスのいくつかの実施形態において、Zは、ハロゲンである。スキーム7のプロセスのいくつかの実施形態において、Zは、トリフルオロメタンスルホネートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム8において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(IX)
(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の構造を有する化合物を、式(X)
(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸、またはボロン酸エステルである)の構造を有する化合物とカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、スルホネートである。スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、トリフルオロメタンスルホネートである。スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、アルキルスズである。スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸である。スキーム8のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸エステル、例えば−B(OR’R”)(式中、R’及びR”は、それぞれ独立してアルキルであるか、または、R’及びR”は、一緒になってアルキレンもしくは置換アルキレンを形成する)である。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム9において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XI)
(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸、またはボロン酸エステルである)の構造を有する化合物を、式(XII)
(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の構造を有する化合物とカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、スルホネートである。スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、トリフルオロメタンスルホネートである。スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、アルキルスズである。スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸である。スキーム9のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸エステル、例えば−B(OR’R”)(式中、R’及びR”は、それぞれ独立してアルキルであるか、または、R’及びR”は、一緒になってアルキレンもしくは置換アルキレンを形成する)である。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム10において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XIII)
式(XIII)の構造を有する化合物を還元して、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
いくつかの実施形態において、式(XIII)の構造を有する化合物から式(I)の構造を有する化合物への還元は、式(XIIIa)の構造を有する中間化合物を介して進行する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、(XIIIa)
の構造を有する化合物を還元して、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム11において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
式(XIV)
(式中、PGは、保護基である)の構造を有する化合物を脱保護して、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム11のプロセスのいくつかの実施形態において、保護基は、ベンジル、ベンジルカルバメート、またはt−ブチルカルバメートである。スキーム11のプロセスのいくつかの実施形態において、保護基は、ベンジルである。スキーム11のプロセスのいくつかの実施形態において、保護基は、ベンジルカルバメートである。スキーム11のプロセスのいくつかの実施形態において、保護基は、t−ブチルカルバメートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム12において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
式(XV)
の構造を有する化合物を、式(XVI)
式(XVI)(式中、Xは、ヒドロキシ、ハロゲンまたはスルホネートである)の構造を有する化合物とカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム12のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、ヒドロキシ、ハロゲンまたはスルホネートである。スキーム12のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。スキーム12のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、スルホネートである。スキーム12のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、メタンスルホネートである。スキーム12のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、トリフルオロメタンスルホネートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム13において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XVII)
(式中、Lは、脱離基である)の構造を有する化合物をβ−脱離させて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム13のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。スキーム13のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ハロゲンである。スキーム13のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ヒドロキシである。スキーム13のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、アルコキシである。スキーム13のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、トリフルオロメタンスルホネートである。
いくつかの実施形態において、式(XVII)の化合物は、式(XVII−1)の化合物であり、プロセスは、式(XVII−1)
の化合物またはその薬学的に許容される塩のβ−脱離を含む。
式(XVII)の構造を有する化合物、例えば式(XVII−1)の構造を有する化合物のβ−脱離を含むプロセスは、「脱離プロセス」と呼ぶことができる。
さらなる実施形態において、式(XVII)の化合物、例えば式(XVII−1)の化合物(それ自体)、またはその薬学的に許容される塩もまた提供される。特に、そのような化合物は、実質的に単離された形態及び/または実質的に精製された形態(例えば、90%を超える、例えば95%を超えるHPLC純度)である。
式(XVII)の化合物は、式(XVII−A)
の化合物またはその薬学的に許容される塩を、
−C(O)−CHCHLまたはその塩(式中、Lは、脱離基、例えばハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)と反応させることにより調製することができ、このプロセスは「アシル化プロセス」と呼ぶこともできる。
いくつかの実施形態において、L及びLは、同じである。いくつかの実施形態において、L及びLは異なるが、但し基L−C(O)はCHLより反応性である。
別の実施形態において、式(XVII−1)の化合物は、式(XVII−A)
の化合物またはその薬学的に許容される塩を、
−C(O)−CHCHClまたはその塩(式中、Lは、脱離基、例えばハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)と反応させることにより調製することができる。いくつかの実施形態において、化合物L−C(O)−CHCHClは、3−クロロプロピオニルクロリド(すなわちCl−C(O)−CHCHCl)である。
さらなる実施形態において、アシル化プロセスにより得ることができる生成物が提供される。
「脱離プロセス」は、好ましくは塩基の存在下で行われる脱離反応である。好適な塩基、例えば有機または無機塩基が使用され得る。これは、好ましくは、脱離反応に好適な非求核塩基である(すなわち、脱離を促進するのに十分強い塩基であり、反応は、H及びClイオンの生成をもたらし、これらはイオン結合を形成してHClを生成し得る)。一実施形態において、有機塩基が使用される。使用され得るそのような塩基は、アルコキシド塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド等のtert−ブトキシド)、アミン塩基(例えば、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N−メチルモルホリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(DBU)等)、アミド塩基(例えば、LDAもしくはLiHMDS、すなわちリチウムジイソプロピルアミドもしくはリチウムビス(トリメチルシリル)アミド)または他の好適な塩基(もしくは塩基の混合物)を含む。一実施形態において、使用される塩基は、DBU等のアミン塩基である。
脱離プロセスが効率的に進行するためには、少なくとも1当量(式XVIIの化合物と比較して)の塩基が必要である。しかしながら、好ましい実施形態において、過剰な塩基当量が使用される(塩基は、1種の塩基、または2種以上、例えば2つの異なる塩基の混合物であってもよい)。一実施形態において、少なくとも約1.5、例えば約2当量の塩基(例えば約2から約5当量)が存在する。一実施形態において、2、4または5当量の塩基(例えばDBU)が使用される(式XVIIの化合物と比較して)。好ましい実施形態において、約1.5当量から2.5当量の間(例えば約2当量)のDBU塩基が使用される。異なる塩基は、異なる反応効率、ならびに/または所望の生成物の異なる収率及び/もしくは純度をもたらし得ることが認識され得る。
脱離プロセスはまた、好適な期間反応させてもよい。例えば、反応の進行が監視され(例えば薄層クロマトグラフィーにより)、継続時間は、約1時間から約24時間の間の期間であってもよい。約2当量のDBUが使用される実施形態において、反応時間は、約4時間から約24時間の間(好ましくは、約4時間から10時間の間、例えば6時間から8時間の間、例えば約7時間)であってもよい。
脱離プロセスは、一実施形態において、極性非プロトン性溶媒等の好適な溶媒の存在下で行われる。したがって、好適な溶媒は、THF(テトラヒドロフラン)及びEtOAc(酢酸エチル)等の溶媒を含む。したがって、反応条件は、好ましくは、例えば無水溶媒を使用して無水または不活性条件で実施され、不活性(例えばN)雰囲気下で行われる。
脱離プロセスの反応温度は、好ましくは、約0℃から約80℃の間であるが、使用が意図される塩基に依存する(例えば、リチウムアミド塩基の場合、溶媒を脱プロトン化する塩基を回避するために、約0℃等の低温が必要である)。リチウムアミド(または有機リチウム塩基)以外の塩基の種類が使用される場合、好ましい温度範囲は、約室温(例えば約20℃から約25℃)から約65℃の間である。溶媒として酢酸エチルが使用される場合、好ましい温度は、約室温から約65℃の間であってもよい。THFが使用される場合、反応の温度は、好ましくは、約室温(例えば、約20から25℃の間)である。
脱離プロセスはまた、添加剤、例えば、プロセス反応を促進し得る任意の好適な添加剤を含んでもよい。好適な添加剤は、トリフルオロ酢酸ナトリウム(すなわち、CFCOONa;これは、3つの水分子と結合し、したがって例えばCFCOONa.3HOを形成し得る)、乳酸ナトリウム、CHSONa、CFSONaまたはCFSOLi(または同様のもの、例えば、Na/Liの代わりに別の好適な金属イオンが使用されてもよく、「酸」部分は、別の好適な酸であってもよい)。一実施形態において、添加剤は、トリフルオロ酢酸ナトリウム(すなわちCFCOONa)である。
脱離プロセスの一実施形態における好ましい添加順序は、式XVIIの化合物の添加(任意選択の溶媒と共に)であり、この化合物及び溶媒は、互いに混合されてもよい(例えば10〜15分の間)。一実施形態において、次いで、好ましくはある期間の間(例えば10分から4時間の間、例えば約1または2時間)、塩基(例えば約2当量のDBU)が添加されることが好ましい。次いで、反応物は、本明細書において指定されるような期間、撹拌される。
一実施形態において、脱離プロセスの結果得られる混合物は、精製される。そのような精製は、後処理段階において行われてもよい。例えば、脱離プロセスの混合物に、例えば反応混合物が別の槽に移された後、好適な塩基が添加され(例えば、炭酸ナトリウム、例えばNaCO − 2当量の5%NaCO)、ある期間(例えば約5分から4時間の間、例えば約30分から2時間の間)撹拌されてもよい。次いで、反応混合物は、後処理されてもよい。例えば、有機相は、水及び/またはクエン酸で洗浄されてもよい(特に後者の洗浄は、不純物を除去するのに有利となり得る)。次いで、(合わせられた)水相は、有機溶媒(例えば酢酸エチル)で抽出されてもよく、有機相が合わせられる。次いで、合わせられた有機相は、所望により、例えばpHが約6〜7.5に調節されるように、例えば好適な塩基(例えば、NaCO)を添加することによりpH調節されてもよい。
アシル化プロセスにおいて、3−クロロプロピオニルクロリドは、50%超の純度である(HPLCによる)。したがって、これは、3−クロロプロピオニルクロリドが不純物として偶発的に存在し得る状況から区別される。したがって、3−クロロプロピオニルクロリド試薬は、(例えばSigma−Aldrichから)商業的に購入され得る形態/純度で使用される。
一実施形態のアシル化プロセスにおいて、化合物L−C(O)−CHCHL、例えば3−クロロプロピオニルクロリドが、大過剰で添加される。例えば、式(XVII−A)の化合物は、まず、無水である適切な溶媒(例えば極性非プロトン性溶媒、例えばTHF、メチル−THF、酢酸エチル等)に溶解されてもよい。そのような反応は、不活性雰囲気下、例えばN(または別の不活性ガス)下で行われてもよい。次いで、式(XVII−A)の化合物及び溶媒の混合物に、まず好適な塩基が添加されてもよい。次いで、L−C(O)−CHCHL、例えば3−クロロプロピオニルクロリド(例えば、式Iの化合物と比較して1当量以下、例えば0.5から1当量の間)が添加されてもよい(例えば、ある特定の反応温度を維持するために滴下により)。残りのL−C(O)−CHCHL、例えば3−クロロプロピオニルクロリド(一実施形態において、過剰に使用され得る場合)は、プロセスのこのステップにおいて使用される適切な溶媒(例えば上述の極性非プロトン性溶媒)で希釈されてもよく、また、反応温度の維持に依存して、ある期間(例えば10分から2時間)の間徐々に添加されてもよい。所望の材料の単離は、以下に記載のように行われてもよい。
アシル化プロセスの一実施形態において、必要な反応物質に加えて添加剤、例えばブチル化ヒドロキシル トルエン(BHT)が使用されてもよい。そのような添加剤(例えばBHT)は、好ましくは、(例えば式(XVII−A)の化合物及び溶媒と共に)最初に反応混合物に添加される。
アシル化プロセスの一実施形態において、反応は、室温以下の温度で、例えば約20から25℃以下で行われてもよい。一実施形態において、反応は、室温未満(例えば約10℃)で、または氷浴内で行われることが好ましい。一実施形態において、3−クロロプロピオニルクロリドの添加は、反応温度を可能な限り一定に維持するような速度で、例えば本明細書において指定される継続時間行われることが好ましい(例えば、約10℃の温度を維持するために)。
アシル化プロセスにおいて使用され得る好適な塩基は、有機及び無機塩基を含む。無機塩基が使用される場合、ショッテン−バウマン条件が使用され得る(例えば、有機相及び水相の混合物)。好適な無機塩基は、炭酸塩及び重炭酸塩/炭酸水素塩塩基(例えば、NaCOまたはNaHCO)を含む。
アシル化プロセスにより調製される式XVIIの化合物は、単離及び/または精製されてもよい。アシル化プロセスの混合物は、後処理されてもよく、例えば、水相が分離されてもよく、また有機相が洗浄されてもよい(例えば炭酸水素ナトリウム洗浄により)。その後、単離及び/または精製して(まさにそれが意図される場合、すなわち、一実施形態においては、式XVIIの化合物は、単離/分離される必要はない)固体形態の式XVIIの化合物を提供するために、2つの方法が使用され得る。例えば、本明細書の以降で(例えば実施例において)説明され得るような溶媒の混合物を使用して、例えば極性非プロトン性溶媒(例えば、本発明の第2のプロセスにおいて使用され得る溶媒)及びアルカン溶媒の混合物を使用して、結晶化が行われてもよい。挙げることができる極性非プロトン性溶媒は、Me−THF及びEtOAc(メチル−テトラヒドロフラン及び酢酸エチル)を含む。挙げることができるアルカン溶媒は、ヘプタン(例えばn−ヘプタン)を含む。
一実施形態において、式XVIIの化合物は、アシル化プロセスから分離または単離される必要はないが、(例えば好ましい実施形態において)脱離プロセスに直接使用され得る。これは、より効率的またはより便利なプロセス全体にわたる利点を有し得る。そのような実施形態において、アシル化プロセスにおいて使用され得る溶媒は、脱離プロセスにおいて直接使用される溶媒と同じままであってもよい。代替として、アシル化プロセスにおいて使用される溶媒は、脱離プロセスにおいて直接使用される前に、異なる溶媒に切り替えられてもよい。これに関連して、「直接」とは、式XVIIの化合物が、後続のステップ、すなわち脱離プロセスにおいて使用される前に、分離、単離及び/または精製されることなくアシル化プロセスにおいて使用されることを指す。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム14において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XVIII)
(式中、Lは、脱離基である)の構造を有する化合物をβ脱離させて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム14のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。スキーム14のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ハロゲンである。スキーム14のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、ヒドロキシである。スキーム14のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、アルコキシである。スキーム14のプロセスのいくつかの実施形態において、脱離基は、トリフルオロメタンスルホネートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム15において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、
トリフェニルホスフィン及びホルムアルデヒドの存在下で、式(XIX)
(式中、Xは、ハロゲンである)の構造を有する化合物をカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム15のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Clである。スキーム15のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Brである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム16において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XX)
(式中、Xは、ハロゲンである)の構造を有する化合物を、式(XXI)
(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸、またはボロン酸エステルである)の構造を有する化合物とカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム16のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Clである。スキーム16のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、アルキルスズである。スキーム16のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸である。スキーム16のプロセスのいくつかの実施形態において、Yは、ボロン酸エステル、例えば−B(OR’R”)(式中、R’及びR”は、それぞれ独立してアルキルであるか、または、R’及びR”は、一緒になってアルキレンもしくは置換アルキレンを形成する)である。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム17において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XXII)
の構造を有する化合物を還元して、式(I)
の構造を有する化合物を生成することを含み、
は、式(XXIIa)〜(XXIIg):
の化合物、またはそれらの組み合わせを表す。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム18において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XXIII)
の構造を有する化合物を、ホルムアミド、ギ酸アンモニウム、オルトギ酸トリメチル及びアンモニア、もしくはホルムアミジンまたはそれらの塩、例えば塩酸塩もしくは酢酸塩と縮合させ、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム19において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XXIV)
(式中、Xは、脱離基、例えばハロゲンである)の構造を有する化合物を、式(XXV)
の構造を有する化合物とカップリングさせ、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
式(XXIV)のいくつかの実施形態において、Xは、ハロゲン、スルホネート、ホスフェート、ヒドロキシまたはアルコキシである。いくつかの実施形態において、Xは、ハロゲンである。いくつかの実施形態において、Xは、−P(=O)R(式中、Rは、独立して、OH、OR(Rは、アルキルである)またはハロ(例えばCl)である)である。いくつかの実施形態において、Xは、ジクロロホスフェートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム20において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、A)式(XV)
の構造を有する化合物を、構造
(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)を有する化合物とカップリングさせて、式(XXVI)
の構造を有する化合物を生成すること;
B)続いて、式(XXVI)
の構造を有する化合物をアクリルアミドと反応させて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム20のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Clである。スキーム20のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Brである。スキーム20のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、トリフルオロメタンスルホネートである。スキーム20のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、メタンスルホネートである。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、スキーム21において概説される。
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)は、式(XXVII)
の構造を有する化合物を、式(XXVIII)
(式中、Xは、脱離基、例えばヒドロキシ、アルコキシ、Br、スルホネートまたはジアルコキシ−ホスホリル(P(=O)(OR(各Rは、独立して、アルキル、例えばMeもしくはEtである)である)の構造を有する化合物とカップリングさせて、式(I)の構造を有する化合物を生成することを含む。
スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、ヒドロキシである。スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、アルコキシである。スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、Brである。スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、トリフルオロメタンスルホネートである。スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、メタンスルホネートである。スキーム21のプロセスのいくつかの実施形態において、Xは、P(=O)(OR、例えばP(=O)(OMe)またはP(=O)(OEt)である。
一般に、本明細書に記載のプロセスは、調製される化合物が、先行技術において開示されるプロセスと比較してより少ない試薬及び/もしくは溶媒を使用する、ならびに/またはより少ない反応ステップ(例えば、異なる/別個の反応ステップ)を必要とする様式で生成され得るという利点を有し得る。
本発明のプロセスはまた、調製される化合物(複数種を含む)が、先行技術において開示される手順と比較してより高い収率で、より高い純度で、より高い選択性(例えばより高い位置選択性)で、より短い時間で、より便利な(すなわち扱いやすい)形態で、より便利な(すなわち扱いやすい)前駆体から、より低いコストで、ならびに/または材料(試薬及び溶媒を含む)のより少ない使用量及び/もしくは廃棄量で生成されるという利点を有し得る。さらに、本発明のプロセスのいくつかの環境上の利益が存在し得る。
保護基の使用
説明された反応において、反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基は、最終生成物において求められる場合、不必要に反応に関与することを回避するために、保護することが必要となり得る。保護基は、いくつかまたは全ての反応性部分をブロックし、保護基が除去されるまでそのような基が化学反応に関与するのを防ぐために使用される。一実施形態において、各保護基は、異なる手段により除去可能であってもよい。完全に異なる反応条件下で開裂する保護基は、差次的な除去の要件を満たす。保護基は、酸、塩基、及び水素化分解により除去され得る。トリチル、ジメトキシトリチル、アセタール及びt−ブチルジメチルシリル等の基は酸に不安定であり、水素化分解により除去可能なCbz基、及び塩基に不安定なFmoc基で保護されたアミノ基の存在下で、カルボキシ及びヒドロキシ反応性部分を保護するために使用され得る。カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分は、t−ブチルカルバメート等の酸に不安定な基、または、酸及び塩基の両方に安定であるが加水分解により除去可能なカルバメートでブロックされたアミンの存在下で、塩基に不安定な基、例えば、これらに限定されないが、メチル、エチル、及びアセチル等でブロックされてもよい。
カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分はまた、加水分解により除去可能な保護基、例えばベンジル基でブロックされてもよく、一方、酸との水素結合が可能なアミン基は、塩基に不安定な基、例えばFmocでブロックされてもよい。カルボン酸反応性部分は、本明細書において例示されるような単純なエステル化合物への変換により保護されてもよく、または、カルボン酸反応性部分は、酸化により除去可能な保護基、例えば2,4−ジメトキシベンジルでブロックされてもよく、一方、共存するアミノ基は、フッ化物に不安定なシリルカルバメートでブロックされてもよい。
アリルブロック基は、酸及び塩基保護基の存在下で有用であるが、これは、前者が安定であり、その後金属またはπ酸触媒により除去され得るためである。例えば、アリルでブロックされたカルボン酸は、酸に不安定なt−ブチルカルバメートまたは塩基に不安定なアセテートアミン保護基の存在下で、Pd触媒反応で脱保護され得る。保護基のさらに別の形態は、化合物または中間体が結合し得る樹脂である。残基が樹脂に結合する限り、官能基はブロックされ、反応することができない。樹脂から開放されると、官能基は反応することができる。
典型的には、ブロック/保護基は、以下から選択され得る。
アミノ保護基は、メシチレンスルホニル(Mts)、ベンジルオキシカルボニル(CbzまたはZ)、2−クロロベンジルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、t−ブチルジメチルシリル(TBSもしくはTBDMS)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トシル、ベンゼンスルホニル、2−ピリジルスルホニル、スクシンイミド、プタルイミド、p−メトキシベンジル(PMB)、または好適な光解離性保護基、例えば6−ニトロベラトリルオキシカルボニル(Nvoc)、5−ブロモ−7−ニトロインドリニル、ニトロベンジル、α−,α−ジメチルジメトキシベンジルオキシカルボニル(DDZ)、ニトロピペロニル、ピレニルメトキシカルボニル等を含むが、これらに限定されない。酸媒介性除去を受けやすいアミノ保護基は、Boc及びTBDMSを含むが、これらに限定されない。酸媒介性除去に抵抗性であり、水素媒介性除去を受けやすいアミノ保護基は、アリルオキシカルボニル、Cbz、ニトロ、及び2−クロロベンジルオキシカルボニルを含むが、これらに限定されない。酸媒介性除去に抵抗性であり、塩基媒介性除去を受けやすいアミノ保護基は、Fmoc、(1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチルオキシカルボニル(Bsmoc)、2,7−ジ−tert−ブチル−Fmoc、2−フルオロ−Fmoc(Fmoc(2F))、2−(4−ニトロフェニルスルホニル)エトキシカルボニル(Nsc)、(1,1−ジオキソナフト[1,2−b]チオフェン−2−イル)メチルオキシカルボニル(a−Nsmoc)、1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキサ−1−イリデン)−3−メチルブチル(ivDde)、エタンスルホニルエトキシカルボニル(Esc)、及び2−[フェニル(メチル)スルホニオ]エチルオキシカルボニルテトラフルオロボレート(Pms)、テトラクロロフタロイル(TCP)等を含むが、これらに限定されない。ヒドロキシル保護基は、Fmoc、TBS、光解離性保護基(例えばニトロベラトリルオキシメチルエーテル(Nvom))、Mem(メトキシエトキシメチルエーテル)、Mom(メトキシメチルエーテル)、NPEOC(4−ニトロフェネチルオキシカルボニル)及びNPEOM(4−ニトロフェネチルオキシメチルオキシカルボニル)を含むが、これらに限定されない。
他の保護基、ならびに保護基の形成及びその除去に適用可能な技術の詳細な説明は、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Ed.,John Wiley & Sons,New York,NY,1999、及びKocienski,Protecting Groups,Thieme Verlag,New York,NY,1994に記載されており、これらは、参照することによりその全体が本明細書に援用される。
式(I)の化合物、及びその薬学的に許容される塩または組成物
本明細書に記載のBtk阻害剤化合物(すなわち式(I)の化合物)は、Btk、及び、Btkにおけるシステイン481のアミノ酸配列位置に相同性であるチロシンキナーゼのアミノ酸配列位置にシステイン残基を有するキナーゼに対して選択的である。Btk阻害剤化合物は、BtkのCys481と共有結合を形成し得る(例えばマイケル反応を介して)。
多種多様な薬学的に許容される塩が式(I)の化合物から形成され、
−式(I)の化合物を、脂肪族モノ及びジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシルアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪酸及び芳香族スルホン酸、アミノ酸等を含み、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等を含む有機酸と反応させることにより形成される酸付加塩;
−式(I)の化合物を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸等を含む無機酸と反応させることにより形成される酸付加塩を含む。
式(I)の化合物に関する「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される哺乳動物に著しい刺激をもたらさず、また化合物の生物活性及び特性を実質的に無効化しない式(I)の化合物の塩を指す。
薬学的に許容される塩への言及は、溶媒付加形態(溶媒和物)を含むことが理解されるべきである。溶媒和物は、化学量論的または非化学量論的な量の溶媒を含有し、水、エタノール、メタノール、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル(DIPE)、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ニトロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、ヘプタン、トルエン、アニソール、アセトニトリル等の薬学的に許容される溶媒を用いた生成物形成または単離のプロセス中に形成される。一態様において、溶媒和物は、これに限定されないが、クラス3溶媒(複数種を含む)を使用して形成される。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH),「Impurities: Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3),(November 2005)において定義されている。溶媒が水である場合水和物が形成され、溶媒がアルコールである場合アルコラートが形成される。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセス中に便利に調製または形成される。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の溶媒和物は、無水である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非溶媒和形態で存在する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非溶媒和形態で存在し、無水である。
さらに他の実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質相、結晶形態、粉砕形態及びナノ粒子状形態を含むがこれらに限定されない様々な形態で調製される。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質及び無水である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質及び無水である。
次いで、イブルチニブを含む薬学的組成物の調製のためのプロセスがさらに提供され、このプロセスは、本明細書に記載のプロセスに従って調製されるイブルチニブ(またはその薬学的に許容される塩)を、(a)薬学的に許容される賦形剤(複数種を含む)、アジュバント(複数種を含む)、希釈剤(複数種を含む)及び/または担体(複数種を含む)と関連させることを含む。
好適な溶媒
人間等の哺乳動物に投与可能な治療薬剤は、規制基準に従うことにより調製されなければならない。そのような政府により規制される基準は、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)と呼ばれる。GMP基準は、活性治療薬剤の許容される汚染レベル、例えば最終生成物中の残留溶媒の量等を概説している。好ましい溶媒は、GMP設備における使用に好適であり、産業安全性に関する懸案事項に調和する。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH),「Impurities: Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3),(November 2005)において定義されている。
溶媒は、3つのクラスに分類される。クラス1溶媒は、毒性を有し、回避されるべきである。クラス2溶媒は、治療薬剤の製造中に使用が制限されるべき溶媒である。クラス3溶媒は、潜在的毒性が低く、人間の健康へのリスクがより低い溶媒である。クラス3溶媒のデータは、それらが、急性または短期試験において毒性がより低く、遺伝毒性試験において陰性であることを示している。
回避されるべきクラス1溶媒は、ベンゼン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエテン、及び1,1,1−トリクロロエタンを含む。
クラス2溶媒の例は、アセトニトリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N−メチルピロリジン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、1,1,2−トリクロロエタン、テトラヒドロフラン及びキシレンである。
低い毒性を有するクラス3溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、及び酢酸プロピルを含む。
医薬品有効成分(API)中の残留溶媒は、APIの製造から生じる。いくつかの場合において、溶媒は、実際の製造技術により完全には除去されない。APIの合成のための溶媒の適切な選択は、収率を向上させることができ、または、結晶形態、純度、及び溶解度等の特性を決定することができる。したがって、溶媒は、合成プロセスにおける重要なパラメータである。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物を含む組成物は、有機溶媒(複数種を含む)を含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物を含む組成物は、残留量の有機溶媒(複数種を含む)を含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物を含む組成物は、残留量のクラス3溶媒を含む。いくつかの実施形態において、有機溶媒は、クラス3溶媒である。いくつかの実施形態において、クラス3溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、及び酢酸プロピルからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、クラス3溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルエーテル、ヘプタン、イソプロパノール、及びエタノールから選択される。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図し、本発明の範囲の限定として解釈されるべきではない。
実施例1。化合物XVII−Aから化合物XVII−1、及び化合物XVII−1の単離
化合物XVII−A(80g、0.207mol)、0.16gのBHT(=ブチル化ヒドロキシトルエン)及びMe−THF(656.0g)を、オーバーヘッド式撹拌器を備える2Lジャケット反応器内に入れた。10℃で20分間撹拌した後、窒素雰囲気/保護下、滴下漏斗により10℃で1時間にわたり徐々に7%のNaHCO水溶液(752g、0.627mol)を添加し、次いで3−クロロプロピオニルクロリド(25.2g、0.198mol)を添加した。10℃で1時間反応混合物を撹拌した後、3−クロロプロピオニルクロリドの他の部分(2.61g、20.5mmol)をMe−THF(32g、0.4×)で希釈し、次いで、10℃で30分間にわたり徐々に反応器内に添加した。10℃で30分間撹拌した後、水相を分離し、化合物XVII−1を含有するMe−THF溶液を7%のNaHCO(200g、0.167mol)で洗浄した。最後に、676.7gの化合物XVII−1の2−Me−THF溶液(これは、以降溶液Aと呼ばれる)が、97.68%の純度で得られた。
化合物XVII−1を固体として単離するために、Me−THF/n−ヘプタンからの結晶化、及びEtOAc/n−ヘプタンからの結晶化の2つの方法があった。Me−THF/n−ヘプタン及びEtOAc/n−ヘプタンからの化合物XVII−1の結晶化の詳細な説明を、以下で要約する。
Me−THF/n−ヘプタンからの結晶化:化合物XVII−1のMe−THF溶液(20gの化合物XVII−Aから得られる、HPLC純度:97.68%;すなわち、上述の溶液Aの1/4)を、共沸蒸留のために、機械撹拌器を備える500mLのジャケットフラスコ内に入れた。まず、Me−THF溶液を真空下で4〜5Vに濃縮し(ジャケット温度:28℃)、次いで新鮮な乾燥Me−THF(200mL)を添加した。この蒸留サイクルを2回繰り返し、次いで蒸留終点を4〜5Vとした。次いで、貧溶媒n−ヘプタン(80ml)を、15℃で2時間にわたり徐々に反応器内に添加した。15℃でさらに1〜2時間撹拌した後、混合物を濾過し、ケーキを1VのMe−THF/n−ヘプタン(20mL、v/v=1/1)で洗浄した。湿潤ケーキを真空下35℃で16時間乾燥させた後、23.25gの化合物XVII−1が白色固体として得られ、HPLC純度は98.36%、単離収率は88.7%であった。
EtOAc/n−ヘプタンからの結晶化:化合物XVII−1のMe−THF溶液(20gの化合物XVII−Aから得られる、HPLC純度:97.68%;すなわち、上述の溶液Aの1/4)を、機械撹拌器を備える500mLのジャケットフラスコ内に入れ、次いで真空下で4〜5Vに濃縮した(ジャケット温度:28℃)。残渣にEtOAc(200mL)を添加し、次いで混合物を再び4〜5Vに濃縮した。この蒸留サイクルを3回繰り返し、次いで大量の白色固体が沈殿した。次いで、貧溶媒n−ヘプタン(80ml)を、15℃で2時間にわたり徐々に反応器内に添加した。15℃でさらに1〜2時間撹拌した後、混合物を濾過し、ケーキをEA/n−ヘプタン(20mL、v/v=4/4)で洗浄した。湿潤ケーキを真空下35℃で16時間乾燥させた後、21.7gの化合物XVII−1が白色固体として得られ、HPLC純度は98.57%、単離収率は87.9%であった。
化合物XVII−1の特性決定データ
化合物XVII−1を特性決定するためのデータ、例えば質量分析データ、融点及び/またはNMR(核磁気共鳴)データ(例えば、プロトンならびに/もしくは炭素)を得ることができる。この場合、とりわけNMRにより化合物XVII−1を特性決定するためのケースが得られたが、この特性決定データは、図中、以下のように呼ばれる。
図1−化合物XVII−1のH NMR
図2−化合物XVII−1の13C NMR
図3、4及び5−化合物XVII−1のNMR NOE(核オーバーハウザー効果)
図6、7、8及び9−化合物XVII−1のNMR HMBC(異核間多結合相関分光法)
NOE NMRが言及される場合、これは、当業者に知られた分光法である。これは、二次元NMR分光法である。NOEは、プロトン及び炭素NMRにより見られる通常のスピン−スピン結合効果ではなく、空間を通して生じる(したがって、近接する原子はNOEを示す)。HMBC NMRが言及される場合、これもまた、当業者に知られた特定の分光法である。これもまた、二次元NMR分光法である。これは、約2〜4つの結合のより長い範囲にわたる異核間相関を検出するために使用される。
このプロセス反応における様々な塩基を試験するスクリーニング演習を行い、反応の結果としての最終生成物、すなわち、残留した出発材料(化合物XVII−A)、所望の生成物(化合物XVII−1)、及び副生成物としての化合物I(すなわち、イブルチニブ)のパーセンテージを測定した。
有機塩基の使用(3−CPCは3−クロロプロピオニルクロリドを指す):
無機塩基の使用:ショッテン−バウマン条件
実施例2 化合物XVII−1から化合物I(イブルチニブ)、及び化合物XVII−Aから化合物Iの「一段階」法
24.7gのバッチの化合物XVII−1を、粗化合物I(イブルチニブ)の調製に使用した。まず、化合物XVII−1(固体形態)を12Vの無水EA(酢酸エチル)に添加し、次いで2.5当量のDBUを20℃で1時間にわたり添加した。20℃で24時間撹拌した後、溶液は、89%の所望の生成物を生じた。
CFCOONaを使用した、単離された化合物XVII−1から化合物I
手順:
10gの化合物XVII−1をR1(反応槽1)内に投入する。
115mlのEA(酢酸エチル)をR1内に投入する。
1.0当量のCFCOONaをR1内に投入し、次いで、2.5当量のDBUを、15℃で1時間にわたり、R1内に滴下により添加する。
滴下漏斗を5mlのEAで濯ぐ。
R1を15℃で5時間撹拌し、HPLC読取り値を記録する。
0.5時間以内に11×(2.0当量)5%NaCOをR1内に滴下により添加し、次いで、R1を1時間撹拌し、次いで相を分離する。
有機相を4.5×HOで洗浄し、R1を14時間20℃に維持する。
相を分離する。
有機物を3.0×22%クエン酸で3回洗浄する。
水相を合わせ、次いで7VのEAで抽出する。
有機相を合わせる。
有機相を4.0×10%NaCO(pH=6.10)で洗浄し、次いで有機相を4.5×HOで2回洗浄する。
143.36gの有機相を得る。
最終後処理及び結晶化の後、9.21gの粗化合物Iが80.8%の収率で単離された。
Me−THF中での脱離による、化合物XVII−1の単離を伴わない、化合物XVII−Aから化合物I
手順:
1.化合物XVII−1を単離せずに、Me−THFの化合物XVII−1溶液をR1内に投入する(化合物Iに基づいて20gのサイズ;上述の溶液Aの1/4)。
2.溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5Vの2−Me−THFをR1に投入する。
3.溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5Vの2−Me−THFをR1に投入する。
4.溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5Vの2−Me−THFをR1に投入する。
5.溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5Vの2−Me−THFをR1に投入する。
6.溶液を5.5Vに濃縮し、次いで6.5Vの2−Me−THFをR1に投入する。
7.2.5当量のDBUを、22℃で1時間、R1内に滴下により添加する。
8.R1を22℃で22時間撹拌し、R1内の混合物をR2に移す。
9.R1を1Vの2−Me−THFで洗浄し、次いでR2に移す。
10.有機相(複数を含む)を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。有機物を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。
11.有機物を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。水相を合わせ、次いで7Vの2−Me−THFで抽出する。有機相(複数を含む)のHPLC純度を測定する。
12.水相を合わせ、161.24gの水相を得る。
13.有機相を合わせる。
14.有機相を8.4×10%NaCO(pH=6〜7.5)で洗浄する。
15.有機相を4.5×HOで2回洗浄する。
16.343.23gの有機相を得る。
17.最終後処理及び結晶化の後、17.44gの粗化合物Iが76.5%の収率で単離された。
化合物XVII−1の単離を伴わず、CFCOONaの添加を伴わない、EA中での化合物XVII−Aから化合物I
手順:
化合物XVII−1を単離せずに、Me−THFの化合物XVII−1溶液をR1内に投入する(化合物Iに基づいて20gのサイズ;上述の溶液Aの1/4)。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで6.5VのEAをR1に投入する。
2.5当量のDBUを、22℃で1時間にわたり、R1内に滴下により添加する。
R1を22℃で22時間撹拌し、R1内の混合物をR2に移す。
R1を1VのEAで洗浄し、次いでR2に移す。
有機物を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。有機物を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。
有機物を3.0×22%クエン酸で洗浄し、次いで相を分離する。水相を合わせ、次いで7VのEAで抽出する。
水相を合わせ、190.59gの水相を得る。
有機相を合わせる。
有機相を3.8×10%NaCO(pH=6〜7.5)で洗浄する。
有機相を4.5×HOで2回洗浄する。
360.48gの有機相を得る。
最終後処理及び結晶化の後、16.70gの粗化合物Iが73.2%の収率で単離された(母液中での収率損失は6.3%であった)。
化合物XVII−1の単離を伴わず、CFCOONaの添加を伴わない、化合物XVII−Aから化合物I
手順:
化合物XVII−1の単離を伴わない、R1内へのMe−THFの化合物XVII−1溶液(化合物Iに基づいて20gのサイズ;上述の溶液Aの1/4)。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで4.5VのEAをR1に投入する。
溶液を5.5Vに濃縮し、次いで6.5.5VのEAをR1に投入する。
1.0当量のCFCOONa(7.2g)をR1内に投入する。
2.5当量のDBU(19.6g)を、15℃で1時間にわたり、R1内に滴下により添加する。
R1を15℃で3時間撹拌し、R1内の混合物をR2に移す。
R2内の混合物を3時間撹拌する。
2当量の5%NaCOを、0.5時間にわたりR1内に滴下により添加する。
R1を1時間撹拌する。
R1内の混合溶液を分離する。
有機相を4.5×HOで洗浄する。
有機物を3.0×22%クエン酸で3回洗浄する(W=197g、アッセイは0.32%、損失収率は2.76%である)。
水相(複数を含む)を合わせ、7VのEAで抽出する。
有機相(複数を含む)を合わせ、10%NaCO(3.9×)でpHを6〜7.5に調節する。
有機相(複数を含む)を4.5×HOで2回洗浄する。溶液収率は91.64%であった。
脱離ステップにおける添加剤のスクリーニング
化合物XVII−1(12V;酢酸エチル)→1.0当量の添加剤→10〜15分撹拌→2.5当量のDBUの1時間にわたる滴下による添加→22℃で撹拌(反応時間)→化合物I
塩基のスクリーニング及び脱離をもたらすための条件
化合物XVII−1→塩基、溶媒、温度、反応時間→化合物I
実施例−薬学的製剤
イブルチニブは、標準的手順を使用して、薬学的に許容される製剤に製剤化され得る。
例えば、イブルチニブまたはその誘導体を含む薬学的製剤を調製するためのプロセスが提供され、このプロセスは、プロセスステップとして、本明細書において上で定義されたようなプロセスを含むことを特徴とする。当業者は、そのような薬学的製剤が、(例えば、活性構成成分(すなわち、イブルチニブまたはその誘導体)ならびに薬学的に許容される賦形剤、アジュバント、希釈剤及び/または担体)を含む/からなることを認識するだろう。
さらに、イブルチニブ(またはその誘導体)を含む薬学的製剤の調製のためのプロセスが提供され、このプロセスは、イブルチニブ、またはその薬学的に許容される塩(本明細書において上述されたようなプロセスにより形成され得る)を、(a)薬学的に許容される賦形剤(複数種を含む)、アジュバント(複数種を含む)、希釈剤(複数種を含む)及び/または担体(複数種を含む)と関連させることを含む。
本明細書に記載の実施例及び実施形態は例示的であり、当業者に示唆される様々な修正または変更が本開示に含まれる。

Claims (48)

  1. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたはハロゲンである)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  2. 式(II)の化合物をフェニルボロン酸と反応させることを含む、請求項1に記載の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)。
  3. 触媒及び塩基の存在下で、式(II)の化合物をフェニルボロン酸と反応させることを含む、請求項2に記載のプロセス。
  4. 式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物と反応させることを含む、請求項1に記載の1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)。
  5. 銅塩の存在下で、式(II)の化合物を式(III)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物と反応させることを含む、請求項4に記載のプロセス。
  6. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(IV)(式中、Xは、ハロゲンである)をフェノールと反応させることを含むプロセス。
  7. 銅塩の存在下で、式(IV)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物をフェノールと反応させることを含む、請求項6に記載のプロセス。
  8. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(V)(式中、Lは、脱離基である)をアンモニアと反応させることを含むプロセス。
  9. 前記脱離基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネートまたは−P(=O)R (式中、Rは、独立して、OH、OR(Rはアルキルである)もしくはハロである)である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VI)の化合物を還元することを含むプロセス。
  11. 触媒水素化により式(VI)の化合物を還元することを含む、請求項10に記載のプロセス。
  12. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VII)(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物を還元することを含むプロセス。
  13. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(VIII)(式中、Zは、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホネートである)の化合物を還元することを含むプロセス。
  14. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(IX)(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の化合物を式(X)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  15. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XI)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物を式(XII)(式中、Xは、ハロゲンまたはスルホネートである)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  16. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIII)の化合物を還元することを含むプロセス。
  17. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIV)の化合物を脱保護することを含むプロセス。
  18. 前記保護基は、ベンジル、ベンジルカルバメート、またはt−ブチルカルバメートである、請求項17に記載のプロセス。
  19. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XV)の化合物を式(XVI)(式中、Xは、ヒドロキシ、ハロゲン、またはスルホネートである)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  20. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XVII)(式中、Lは、脱離基である)の化合物のβ脱離を含むプロセス。
  21. 前記脱離基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネート、またはトリフルオロメタンスルホネートである、請求項19に記載のプロセス。
  22. Lは、Clである、請求項20に記載のプロセス。
  23. 式(XVII)の前記化合物の前記β脱離は、塩基及び溶媒の存在下で行われる、請求項20から22のいずれか一項に記載のプロセス。
  24. 前記塩基は、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エンである、請求項23に記載のプロセス。
  25. 前記溶媒は、酢酸エチルである、請求項23に記載のプロセス。
  26. 前記β脱離の反応において、添加剤もまた使用される、請求項20から25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 前記添加剤は、トリフルオロ酢酸ナトリウムである、請求項26に記載のプロセス。
  28. 式(XVII)の前記化合物は、その生成物を含有する有機溶液をクエン酸水溶液で洗浄することにより精製される、請求項20から27のいずれか一項に記載のプロセス。
  29. 前記有機溶液は、酢酸エチルである有機溶媒を含む、請求項28に記載のプロセス。
  30. 式(XVII)の前記化合物は、式(XVII−A)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩と、L−C(O)−CHCHLまたはその塩(式中、Lは、脱離基である)との反応を含むアシル化プロセスにより調製される、請求項20から29のいずれか一項に記載のプロセス。
  31. 前記化合物L−C(O)−CHCHLは、Cl−C(O)−CHCHClである、請求項30に記載のプロセス。
  32. 前記アシル化は、溶媒の存在下で行われる、請求項30または31に記載のプロセス。
  33. 前記溶媒は、Me−THFである、請求項32に記載のプロセス。
  34. 前記溶媒は、酢酸エチルである、請求項32に記載のプロセス。
  35. 前記アシル化は、塩基の存在下で行われる、請求項30から34のいずれか一項に記載のプロセス。
  36. 前記塩基は、NaHCOである、請求項35に記載のプロセス。
  37. ブチル化ヒドロキシトルエンもまた添加される、請求項30から36のいずれか一項に記載のプロセス。
  38. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XVIII)(式中、Lは、脱離基である)の化合物のβ脱離を含むプロセス。
  39. 前記脱離基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、メタンスルホネート、またはトリフルオロメタンスルホネートである、請求項38に記載のプロセス。
  40. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XIX)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物とトリフェニルホスフィン及びホルムアルデヒドとの反応を含むプロセス。
  41. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XX)(式中、Xは、ハロゲンである)の化合物を式(XXI)(式中、Yは、アルキルスズ、ボロン酸またはボロン酸エステルである)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  42. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXII)の化合物の水素化:
    (式中、
    は、式(XXIIa)〜(XXIIg):
    の化合物、またはそれらの組み合わせを表す)を含むプロセス。
  43. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXIII)の化合物と、ホルムアミド、ギ酸アンモニウム、オルトギ酸トリメチル及びアンモニア、もしくはホルムアミジンまたはそれらの塩、例えば塩酸塩もしくは酢酸塩との縮合を含むプロセス。
  44. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXIV)(式中、Xは、脱離基である)の化合物を式(XXV)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  45. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXVI)(式中、Xは、脱離基である)の化合物をアクリルアミドと反応させることを含むプロセス。
  46. 1−((R)−3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(イブルチニブ)の調製のためのプロセス(イブルチニブは、式(I)の化合物である)であって、式(XXVII)の化合物を式(XXVIII)(式中、Xは、脱離基である)の化合物と反応させることを含むプロセス。
  47. 実質的に単離された形態である、式(XVII−1)に従う化合物。
  48. 実質的に精製された形態である、請求項47に記載の化合物。
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