JP2021035237A - 浮上式鉄道用地上コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】 締結部における応力を低減できる、浮上式鉄道用地上コイルを提供する。【解決手段】 一実施形態にかかる浮上式鉄道用地上コイルは、浮上案内用導体と、推進用導体と、モールド部と、を備える。浮上案内用導体は車両に設けられた超電導磁石と電磁的に作用する。推進用導体は前記車両に設けられた前記超電導磁石と電磁的に作用する。モールド部は、絶縁材料で構成され、前記浮上案内用導体と前記推進用導体とをモールドする。モールド部は、締結孔、並びに、第1凹部、を備える。締結孔は、走行路に配される支持部材に固定される締結部材が挿入される。第1凹部は、第1座面、底部、及び周壁を有する。第1座面は、前記締結孔の周りに形成される。底部は前記第1座面の周りに配される。周壁は、前記底部から締結軸方向の一方側の表面に向けて傾斜または湾曲して連続して延びる連続部を有する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、浮上式鉄道用地上コイルに関する。
超電導磁石を用いた浮上式鉄道は、浮上式車両側に搭載された超電導磁石と、走行路側に設置された浮上式鉄道用地上コイルが電磁的に作用することで、浮上式車両に推進力・浮上力・案内力を与えて浮上式車両を走行させる。
浮上式鉄道用地上コイルは、浮上案内用導体と、推進用導体と、を備える。また、浮上案内用導体と推進用導体を一体構造とした浮上式鉄道用地上コイルや一つの導体だけで推進、浮上、及び案内機能を持つ浮上式鉄道用地上コイル(PLG方式)も提案されている。
浮上式鉄道用地上コイルにおいて、絶縁性、成形性、及び強度を確保するために、浮上案内用導体または推進用導体、もしくはその両方を、エポキシ樹脂等の絶縁材料でモールドする構成が知られている。
例えば走行路に設置されたコンクリート製の側壁であるガイドウェイに、複数の浮上式鉄道用地上コイルが、浮上式車両の推進方向に沿って連続して敷設され、ボルト等の締結部材によって締結される。締結部材が浮上式鉄道用地上コイルの表面から突出しないように、締結ボルトの一部を収容する座繰り部を形成することがある。このような浮上式鉄道用の浮上式鉄道用地上コイルに、締結力、熱膨張力、電磁力などの外力が働くと、締結部に負荷がかかる。
特開2003−32811号公報
本発明が解決しようとする課題は、締結部における応力を低減させ、さらなる機械的長期信頼性を向上させた浮上式鉄道用地上コイルを提供することである。
一実施形態にかかる浮上式鉄道用地上コイルは、浮上案内用導体と、推進用導体と、モールド部と、を備える。浮上案内用導体は車両に設けられた超電導磁石と電磁的に作用する。推進用導体は前記車両に設けられた前記超電導磁石と電磁的に作用する。モールド部は、絶縁材料で構成され、前記浮上案内用導体と前記推進用導体とをモールドする。モールド部は、締結孔、並びに、第1凹部、を備える。締結孔は、走行路に配される支持部材に固定される締結部材が挿入される。第1凹部は、第1座面、底部、及び周壁を有する。第1座面は、前記締結孔の周りに形成される。底部は前記第1座面の周りに配される。周壁は、前記底部から締結軸方向の一方側の表面に向けて傾斜または湾曲して連続して延びる連続部を有する。
第1実施形態に係るガイドウェイ及び地上コイルの構成を示す斜視図。 同地上コイルの構成を示す正面図。 同地上コイルの構成を示す断面図であり、図2のA−A断面を示す。 同地上コイルの構成を示す断面図であり、図2のB−B断面を示す。 同地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す正面図。 同地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す平面図。 同浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す側面図。 同地上コイル及び比較例1に係る地上コイルにおける熱膨張力を示す説明図。 第2実施形態にかかるガイドウェイ及び地上コイルの構成を示す斜視図。 同地上コイルの構成を示す正面図。 同地上コイルの構成を示す断面図であり、図10のC−C断面を示す。 同地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す正面図。 同地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す側面図。 第3実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図。 他の実施形態にかかる地上コイルの構成を示す正面図。 同実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図であり、図15のD−D断面を示す。 他の実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図。 他の実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図。 同地上コイル及び比較例2に係る地上コイルにおける熱膨張力を示す説明図。 他の実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図。 他の実施形態にかかる地上コイルの構成を示す断面図。 他の実施形態にかかる地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す正面図。 同浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す側面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る地上コイル10(浮上式鉄道用地上コイル)の構成について、図1乃至図8を参照して説明する。図1は第1実施形態に係るガイドウェイ及び地上コイルの構成を示す斜視図である。図2は地上コイルの構成を示す正面図、図3は図2のA−A断面図であり、図4は図2のB−B断面図である。図5は地上コイルの浮上案内コイル及び推進コイルの構成を示す正面図であり、図6は同平面図、図7は同側面図である。図8は地上コイルにおける熱膨張力を示す説明図である。図中矢印X軸,Y軸,及びZ軸は、互いに直交する3方向を示す。本実施形態において、一例として、推進方向がX軸方向に、締結軸方向がY軸方向に、浮上方向がZ軸方向に、沿って配される。なお、本実施形態において、浮上方向が鉛直方向に沿うとともに推進方向が水平方向に沿って配置される例を示すが、走行路の設定や車両及び地上コイル10の設置姿勢に応じて適宜変更され得る。
図1示すように、地上コイル10は、例えば超電導磁石を用いた浮上式鉄道用の地上コイル10であり、浮上式車両が走行する走行路に沿って設置されたガイドウェイ13に設けられる。浮上式車両の両側部には超電導磁石が設けられている。
ガイドウェイ13は走行路の両側部にそれぞれ配される例えばコンクリート製の一対の支持部材としての側壁14を備える。なお、図1において一方の側壁14のみを示す。側壁14は締結部材16によって地上コイル10が固定される被締結部14aを有する。被締結部14aは雌ねじを有する。複数の地上コイル10は、例えば車両の推進方向に沿って並んで敷設される。地上コイル10は、締結部材16よって側壁14の被締結部14aに固定される。
締結部材16は例えば頭部16b及び軸部16cを有する締結ボルト16aと、座金16dとを備える。
図1乃至図7に示すように、地上コイル10は、浮上案内用導体21と、推進用導体22と、モールド部23と、を一体に備える。
図7に示すように、浮上案内用導体21は、同形状の2組の浮上コイル25を備える。各浮上コイル25は、それぞれ8字状に巻廻されたアルミ導体を備え、矩形状の第1コイル部25a及び第2コイル部25bが、車両のZ軸方向に並んで配置される、いわゆる8の字コイルである。各地上コイル10において、2つの浮上コイル25が推進方向に並んで配置される。例えば第1コイル部25aと第2コイル部25bは同様の形状に構成されている。2組の浮上コイル25が並列された浮上案内用導体21はX軸方向の寸法とZ軸方向の寸法がほぼ同等であり、矩形の外形を有する。2組の浮上コイル25を含む浮上案内用導体21は、側壁14側に重ねて配される推進用導体22とともにモールドされ、モールド部23内に埋設される。
浮上案内用導体21は、浮上式車両に搭載された超電導磁石が正面を高速で通過したとき、電磁誘導効果により浮上案内用導体21に電流が流れて磁力を発生させる。浮上案内用導体21は、車両側に設けられた超電導磁石と電磁的に作用して車両に浮上案内力を与える。
推進用導体22は、矩形状に巻回されたアルミ導体で構成される。推進用導体22は、浮上案内用導体21の側壁14側に重ねて配される。推進用導体22は、浮上式車両に設けられた超電動磁石と電磁的に作用して車両に推進力を与える。推進用導体22は例えばZ軸方向の寸法とX軸方向の寸法の縦横のアスペクト比が同等であり、正方形状の外形を有する。
図2及び図3に示すように、モールド部23は、絶縁材料で構成される。モールド部23は例えば板状に形成される。モールド部23は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で、構成され、浮上案内用導体21及び推進用導体22とともに成型され、浮上案内用導体21と推進用導体22を覆う板状に構成されている。
地上コイル10には、締結部材16によってガイドウェイ13の側壁14に締結される締結部30が形成される。締結部30は、例えば複数配置される。本実施形態においては、一例として、モールド部23内に埋設された一対の浮上案内用導体21及び推進用導体22のアルミ導体を避けた位置であって例えば各コイルの開口部分に対応する4箇所に、締結部30がそれぞれ設けられる。
図4に示すように、各締結部30は、側壁14に固定される固定部としての締結孔31と、第1座面33を有する第1凹部32と、第2座面39と、を有する。
締結孔31は、所定の厚さを有するプレート状に構成されたモールド部23をY軸方向に沿って貫通する貫通孔である。締結孔31は、例えば車両のX軸方向及びZ軸方向に直交して延びる。本実施形態では、例えばY軸に沿う締結軸C1を有する締結部材16としての締結ボルト16aが、締結孔31に挿入されて側壁14の被締結部14aに螺合することで、モールド部23を含む地上コイル10が、ガイドウェイ13に固定される。例えば地上コイル10が側壁14に固定された状態において、第1座面33に座金16dを挟んで締結ボルト16aの頭部16bが対向配置され、第2座面39に側壁14が対向配置される。
第1凹部32はモールド部23の車両側の表面である第1面23aに形成された凹みである。第1凹部32は、座繰り部であり、締結孔31に連通するとともに締結部材16の一部である締結ボルト16aの頭部16bを収容する空間を形成する。すなわち、第1凹部32は、締結部材16が地上コイル10の表面から突出しないように、締結部材16の頭部16bを収容する空間を形成する。
第1凹部32は、締結部材16の頭部16bを受ける第1座面33と、第1座面33の外周に配される底部34と、底部34の外周縁から車両側に向けて傾斜して延びる周壁35と、を有する。第1凹部32は、モールド部23の表面における開口縁が底部34よりも大きくなるように、車両側の表面に向かって拡大する錐台状に構成され、締結軸C1を通る断面が、台形状に構成される。
例えば第1座面33は、第1凹部32における締結孔31の周りに形成され、車両側に対向するとともに締結軸方向に直交する平面を形成する。第1座面33は、座金16dを介して締結部材16の頭部16bを受ける第1の受け面である。第1座面33は、地上コイル10の車両側の表面から、締結軸方向の他方側である側壁14側に向かって所定深さ退避した位置に配置される。第1座面33は座金16dを挟んで締結ボルト16aの頭部16bに対向配置される。
底部34は、第1座面33の外周に形成される。
周壁35は、底部34の外周縁からモールド部23の表面に向かって傾斜して延びる連続部としての傾斜面36を有する。傾斜面36は、締結孔31の外周部において締結軸C1から離れるにしたがって車両側に向かって変位するように、傾斜している。傾斜面36は、一般的な抜き勾配で採用される5°以下とは異なる角度で傾斜している。例えば、周壁35の傾斜面36と締結軸C1との傾斜角度θ1は、導体の必要絶縁厚を確保できる角度であり、20°乃至80°の範囲にするのが望ましい。
複数の締結部30で囲まれる領域の内側、すなわち地上コイル10の中心側における周壁35と締結軸C1との傾斜角度θ1は、地上コイル10の外周縁側における周壁35と締結軸C1との傾斜角度よりも大きく構成される。例えば本実施形態においては、図2に示すように、複数の締結部30は、地上コイル10の4箇所の締結部30のうち互いに斜めに対向する2組の締結部30を対角線L1,L2で結んだ場合に、一対の対角線L1,L2が交差する交点C2に向けて、第1凹部32の開口が拡大する。
周壁35の傾斜面36によって、第1面23aと底部34との間が滑らかに連続され、地上コイル10の表面形状が平滑化される。すなわち、モールド部23は、傾斜面36を有することにより、モールド部23に必要な絶縁性を確保できる肉厚を確保しつつ、モールド部23の形状変化を抑制している。
第2座面39は、モールド部23の側壁14側の表面である第2面23bの締結孔31の周りに形成される部位である。第2座面39は側壁14に対向配置される第2の受け面を形成する。
本実施形態にかかる地上コイル10によれば、締結部30は機械強度に関して条件が厳しくなるが、樹脂の熱膨張により締結部30にかかる応力を低減させることにより、機械的長期信頼性向上が可能である。すなわち、図8に示すように、第1凹部が底部から締結軸の方向に沿って延びる周壁を備える比較例1としての地上コイル110の構成では、底部と周壁との境界及び表面と周面との境界が90度屈曲する角部110aを構成しており、両端固定の間に存在する樹脂の熱膨張により、第1凹部に応力集中が起きやすく、変形しやすい。つまり、角部110aに応力集中が起こりやすく機械強度上の弱点となりやすい。これに対して、本実施形態にかかる地上コイル10では、第1凹部32が傾斜面36を有していることにより、底部34からコイル表面である第1面23aまでの断面変化が緩やかになるため、応力集中を緩和させることができる。
また、地上コイル10においては、第1凹部32の周壁35を傾斜させることにより、締結部30の第2座面39にかかる応力を低減させることが可能となる。図8に示すように、地上コイル10が熱膨張した際、締結部30が固定されていることにより、地上コイル10の中心から外側へ向かう熱膨張力は、図8中矢印で示すような力F1で表される。力F1の作用点P1は、比較例1にかかる地上コイル110における力F10の作用点P10よりも第2面23b側に位置し、支持点である第2座面39までの距離d1として距離d10よりも短くなる。したがって、支持点となる締結部30の第2座面39で発生する応力が減少する。
さらに、本実施形態にかかる地上コイル10は、図2及び図3に示すように、斜めに配列された2組の締結部30をそれぞれ結んだ2本の対角線L1,L2の交点C2に向かって、最も傾斜角度が大きくなるように傾斜させることで、熱膨張によって生じる地上コイル10の中心から締結部30に向かう負荷を、効果的に低減できる。
以上に述べたように地上コイル10によれば、モールド部23の締結部30における形状変化を抑制することで締結部30にかかる応力を緩和でき、機械的信頼性を向上できる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態にかかる地上コイル10Aの構成について、図9乃至図13を参照して説明する。なお、第2実施形態の地上コイル10Aにおいて、浮上案内用導体21及び推進用導体22のZ軸方向の寸法がX軸方向の寸法より小さい構成を示すが、この他の構成については、上記第1実施形態にかかる地上コイル10と同様であるため、共通する説明を省略する。
図9乃至図13に示すように、地上コイル10Aは、浮上案内用導体21と、推進用導体22と、これら浮上案内用導体21及び推進用導体22をモールドするモールド部23と、を備える。地上コイル10Aの浮上案内用導体21において、図12及び図13に示すように、上コイルである第1コイル部25aは、Z軸方向の寸法H1がX軸方向の寸法W1よりも小さく構成され、下コイルである第2コイル部25bは、Z軸方向の寸法H2がX軸方向の寸法W1と同等であって縦横アスペクト比がほぼ1:1の正方形状に構成されている。すなわち、上コイルである第1コイル部25aがZ方向に短縮しており、地上コイル10Aにおける浮上案内用導体21及び推進用導体22のコイル形状は、Z軸方向の寸法H0がX軸方向の寸法W0よりも小さく構成されている。なお、各寸法は、導体の中心間の距離を基準としている。
本実施形態において、各浮上コイル25は、上コイルである第1コイル部25aのZ軸方向の寸法H1が下コイルである第2コイル部25bのZ軸方向の寸法H2よりも小さく構成されている。地上コイル10Aの締結部30に発生する応力を低減させるためには、浮上案内用導体21及び推進用導体22のZ方向寸法をX軸方向寸法より小さくするのが望ましい。一方で、Z方向寸法の短縮に伴い熱損失は大きくなる。このため、地上コイル10Aにおいて、浮上案内用導体21のZ軸方向寸法は、X軸方向寸法の70%乃至90%の範囲で構成するのが望ましい。また、推進用導体22は、縦方向であるZ軸方向の寸法H3が、横方向であるX軸方向の寸法W3よりも小さく、X軸方向寸法の70%乃至90%の範囲で構成するのが望ましい。すなわち、浮上案内用導体21と推進用導体22共に縦方向が横方向より短く構成されている。なお、浮上案内用導体21に関しては、上コイルのみ短縮する形態や上コイル及び下コイルを共に短縮させる形態など種々の形態を取り得るが、単一のコイルの縦横のアスペクト比で表すとZ軸方向寸法は、X軸方向寸法の40%〜90%の範囲となる。その他の構成は、上記第1実施形態にかかる地上コイル10と同様である。
なお本実施形態において、各締結部30において、上側である第1コイル部25a側に配される一対の締結部30は、下側である第2コイル部25b側に配される一対の締結部30よりもZ軸方向の寸法が小さく構成されている。
図10で示すように、各締結部30において、周壁35の傾斜面36は、複数の締結部30で囲まれる領域の内側、すなわち地上コイル10の中心側が、複数の締結部30で囲まれる領域の外側、すなわち地上コイル10の外周縁側よりも、締結軸C1に対して大きな傾斜角度で傾斜している。例えば本実施形態においては、第1コイル部25a側に配される一対の締結部30は、地上コイル10におけるX軸方向の中央側に向かって、第1凹部32の開口が拡大する。また、第2コイル部25b側に配される一対の締結部30は、地上コイル10の4箇所の締結部30のうち互いに斜めに対向する2組の締結部30を対角線L1,L2で結んだ場合に、一対の対角線L1,L2が交差する交点C2に向けて、第1凹部32の開口が拡大する。
本実施形態にかかる地上コイル10Aにおいて、浮上案内用導体21は、車両に搭載された超電導磁石が正面を高速で通過したとき、電磁誘導効果により浮上案内用導体21に電流が流れて磁力を発生させる。その際、8字結線された浮上案内用導体21の上部の第1コイル部25aと超電導磁石間には吸引力が発生し、下部の第2コイル部25bと超電導磁石間には反発力が働くことで、浮上走行車両の自重と磁力が釣り合う位置まで車両を浮上させる。このため、浮上走行用車両の通過により、地上コイル10全体として、Z軸方向において上側が車両側となるように傾く変形モードとなる。この際、8字型の浮上案内用導体21のZ軸方向の寸法が長いと発生する曲げモーメントは大きく、支持部である締結部30の発生応力も大きくなる。これに対し、本実施形態にかかる地上コイル10Aは、Z軸方向の寸法H0を短縮することで、曲げモーメントが小さくなり、締結部30で発生する応力を緩和させることが可能である。
さらに、本実施形態においては、推進用導体22もZ軸方向の寸法H3を短縮させることで推進用導体22が超電導磁石に引き付けられる際の応力を低減できる。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態にかかる地上コイル10Bの構成について、図14を参照して説明する。図14は、第3実施形態にかかる地上コイル10Bにおける、締結部の断面図である。断面は第1実施形態の断面B-Bと同様に切断したものである。なお、本実施形態にかかる地上コイル10Bは、ガイドウェイ13に対向する裏側の面である第2面23bに第2の凹部としての第2凹部26が形成され、この第2凹部26が平滑化されている。なお、本実施形態において、上記第1実施形態及び第2実施形態の地上コイル10と同様の構成については説明を省略する。
図14に示すように、地上コイル10Bは、浮上案内用導体21と、推進用導体22と、これらをモールドするモールド部23と、を備える。
地上コイル10Bには、ガイドウェイ13に締結される締結部材が配される複数の締結部30Bが形成される。締結部30Bは、例えばモールド部23内に埋設された一対の浮上案内用導体21及び推進用導体22のアルミ導体を避けた位置であって例えば各コイルの開口部分に対応する4箇所に、それぞれ設けられている。締結部30Bは、締結孔31と第1の凹部である第1凹部32Bと、を備える。
締結孔31は、例えば車両のX軸方向及びZ軸方向に直交する方向に沿う締結軸C1を有する貫通孔であり、モールド部23を貫通する。締結孔31に、締結ボルト16a等の締結部材16が挿入される。
第1凹部32Bは、モールド部23の車両側の表面である第1面23aに形成された凹みであり、締結孔31に連通するとともに締結部材16の頭部16bを収容する空間を形成する。すなわち、第1凹部32Bは、締結部材16が地上コイル10の表面から突出しないように、締結部材16の頭部16bを収容する空間を形成する。第1凹部32Bは、平面状の第1座面33Bと、第1座面33Bの周りに形成される平面状の底部34Bと、底部34Bの外周縁から車両側に向けて延びる周壁35Bと、を有する。本実施形態において、周壁35Bは締結軸方向に沿う周面を形成しており、傾斜面を有していない。
例えば第1座面33Bは、締結孔31の周りに形成され、締結軸方向に直交する平面である。第1座面33Bは、車両側に対向し、座金16dを受ける受け面であり、地上コイル10の車両側の表面から、ガイドウェイ13側に向かって所定深さ退避した位置に配置される。底部34Bは、第1座面33Bの外周に形成された平面を有し、第1座面33Bよりも、締結軸方向の他方側であるガイドウェイ13側に僅かに退避した位置に配置される。
本実施形態において、周壁35Bは、底部34Bの外周縁からモールド部23の表面に向かって締結軸C1に沿って延びる。
第2座面39は、モールド部23の側壁14側の表面である第2面23bの締結孔31の周りに形成される部位であり、締結部材16を受ける第2の受け面を形成する。
地上コイル10Bにおいて、ガイドウェイ13の側壁14に対向する裏側の表面である第2面23bには、車両側に向かって凹む第2凹部26が形成されている。第2凹部26の内面26aは、締結孔31の周りに形成された第2座面39の外周部から、締結孔31から離れるにしたがって車両側に向かうように傾斜して延びる連続部としての傾斜面27を備える。傾斜面27は、一般的な抜き勾配で採用される5°以下とは異なる角度で傾斜している。例えば傾斜面27と締結軸C1との傾斜角度は、導体の必要絶縁厚を確保できる角度であり、20°乃至80°の範囲にするのが望ましい。傾斜面27によって、第2面23bが滑らかに連続され、地上コイル10の表面形状が平滑化される。すなわち、第2凹部26は、モールド部23に必要な絶縁性を確保できる肉厚を確保しつつ、モールド部23の形状変化を抑制している。
本実施形態にかかる地上コイル10Bによれば、熱膨張により締結部30Bにかかる応力を低減させることにより、運用時の信頼性向上が可能である。例えば側壁側の第2凹部の内面が締結軸方向に沿って延びる構成は、表面に角部が形成されるため、熱膨張による地上コイル中心から外側に伸びる動きに対して、角部120cに応力集中が起きやすく、変形しやすい。つまり、角部に応力集中が起こりやすく機械強度上の弱点となりやすい。これに対して、本実施形態にかかる地上コイル10Bでは、第2凹部26の内面26aが傾斜しており、角部を無くすことで、第2面23bを滑らかに連続させることにより、応力集中を緩和させることができる。また、地上コイル10Bにおいて、第2凹部26の内面26aを傾斜させることにより、熱膨張により締結部30にかかる応力を低減させることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、適宜変更可能である。
例えば上記第1実施形態においては、第1凹部32の周壁35が傾斜面36を有する断面視台形状に構成したことで表面を平滑化して形状変化を抑制した例を示したが、これに限られるものではない。例えば、他の実施形態として、図15及び図16に示すように、表面を湾曲させる構成であってもよい。図15は、他の実施形態にかかる地上コイル10Cの正面図であり、図16は、図15のD−D断面図である。図15及び図16に示すように、地上コイル10Cの複数の各締結部30Cは、側壁14に固定される固定部としての締結孔31と、座繰り部であるとともに第1座面33を有する第1凹部32Cと、第2座面39と、を有する。第1凹部32Cは、座金16dを受ける第1座面33と、第1座面33の外周に配される底部34と、底部34の外周縁から車両側に向けて湾曲して延びる周壁35Cと、を有する。各締結部30Cにおいて、第1凹部32Cは、底部34から第1面23aに至る周壁35Cの表面が湾曲面36Cを有している。
具体的には、第1凹部32Cの周壁35Cは連続部としての湾曲面36Cを有している。湾曲面36Cは、第1面23aとの境と、第1座面33との境において、それぞれ表面が断面視円弧状に湾曲する湾曲部37a,37bを有している。湾曲部37aは第1凹部32の外側に凸となる円弧形状であり、湾曲部37bは第1凹部の中心側が凸となる円弧形状であり、変曲点を介して湾曲部37a,37bが連続している。例えば湾曲面36Cは導体の必要絶縁厚を確保しつつ、接線性を有する曲面で第1座面33と地上コイル10Cの表面とを接続する。第1凹部32Cにおいて、底部34から、湾曲部37a、及び湾曲部37bを経て、第1面23aまで、稜部に角がなく滑らかに連続している。例えば、湾曲面36Cは、軸方向に沿う直線と第1座面33との接円、及び軸方向に沿う直線と地上コイル表面である第1面23aとの接円で結ばれており、それらの接円の半径、すなわち湾曲部37a,37bの曲率半径は、座繰り深さである第1凹部32Cの軸方向の寸法の20%乃至90%の範囲とするのが望ましい。また、湾曲面36Cの各湾曲部37a,37bは、それぞれ締結部30Cと締結部30Cを結んだ対角線L1,L2の交点C2に向かって、最も曲率が大きく構成されている。
この実施形態においても、上記第1実施形態にかかる地上コイル10と同様の効果が得られる。すなわち、第1凹部32の表面を湾曲面で滑らかに連続させることにより、モールド部23の締結部30Cの周辺における段差や曲げ部分における曲率を大きく緩やかにすることで、熱膨張により締結部30Cにかかる応力を低減するとともに応力集中を緩和させることが可能である。
また、例えば上記第3実施形態においては、第2凹部26の内面26aが傾斜面27を有する断面視台形状に構成したことで表面を平滑化して形状変化を抑制した例を示したが、これに限られるものではない。例えば、他の実施形態として、図17に示すように、第2凹部26の表面を湾曲させる構成であってもよい。図17は、他の実施形態にかかる地上コイル10Dの締結部30の構成を示す断面図である。図17に示すように、各締結部30Dは、側壁14に固定される固定部としての締結孔31と、座繰り部であるとともに第1座面33を有する第1凹部32と、第2座面39と、を有する。第1凹部32は、座金16dを受ける第1座面33と、第1座面33の外周に配される底部34と、底部34の外周縁から車両側に向けて締結軸方向に沿って延びる周壁35Dと、を有する。
地上コイル10Dの第2凹部26Dの内面26aは、締結孔31の周りから、締結孔31から離れるにしたがって車両側に向かって湾曲して延びる連続部としての湾曲面27Dを備える。湾曲面27Dは断面視において、第2凹部26Dの外側に向かって凹む曲面状に形成されている。この湾曲面27Dによって第2面23bと第2凹部26Dが滑らかに連続され、地上コイル10の表面形状が平滑化される。すなわち、第2凹部26Dは、モールド部23に必要な絶縁性を確保できる肉厚を確保しつつ、モールド部23の形状変化を抑制している。
この実施形態においても、上記第3実施形態にかかる地上コイル10Bと同様の効果が得られる。すなわち、第2凹部26Dの表面を湾曲面27Dで滑らかに連続させることにより、応力を低減するとともに応力集中を緩和させることが可能である。
上記第1実施形態においては、第1凹部32が傾斜面36を有し、裏面側が平面状の地上コイル10を例示したが、これに限られるものではなく例えば表側と裏側の両方に傾斜面を有する構成であってもよい。図18は、他の実施形態にかかる地上コイル10Eの締結部30Eの断面図である。図19は、地上コイル10Eにおける熱膨張力を示す説明図である。図18に示すように、地上コイル10Eは、第1実施形態に係る地上コイル10の第1凹部32の構成と、第3実施形態にかかる地上コイル10Cの第2凹部26の構成を組み合わせた構成であり、第1凹部32が傾斜面36を有し、かつ、第2凹部26は傾斜面27を有している。この他の構成は第1実施形態及び第3実施形態にかかる地上コイル10、10Cの構成と同様である。
本実施形態にかかる地上コイル10Eによれば、機械強度で最も条件が厳しくなる締結部30Eにかかる応力を低減させることにより、運用時の信頼性向上が可能である。
例えば、図19に示すように、第1凹部及び第2凹部が底部から締結軸の方向に沿って延びる周壁を備える比較例2としての地上コイル120の構成では、底部と周壁との境界、表面と周面との境界、及び第2凹部と裏側の表面との境界において、90度屈曲する角部120a、120b、120cを構成しており、熱伸びによる地上コイル中心から外側に伸びる動きに対して、第1凹部に応力集中が起きやすく、変形しやすい。つまり、角部に応力集中が起こりやすく機械強度上の弱点となりやすい。これに対して、本実施形態にかかる地上コイル10Eでは、第1凹部32及び第2凹部26が傾斜面36,27を有していることによりモールド部23の形状変化を低減して緩やかに連続させたことにより、応力集中を緩和させることができる。
また、地上コイル10Eが熱膨張した際、締結部30が固定されていることにより、地上コイル10Eの中心から外側へ向かう熱膨張力は、図19中矢印で示すような力F2で表される。力F2の作用点P2は、比較例2にかかる地上コイル120における力F12の作用点P12よりも第2面23b側に位置し、支持点である第2座面39までの距離d2として距離d12よりも短くなる。したがって、支持点である締結部30にかかる応力が減少する。
さらに、上記実施形態においては、第1凹部32が傾斜面36を有し、裏面側が平面状の地上コイル10や、第1凹部32Cが湾曲面36Cを有し、裏面側が平面状の地上コイル10Cを例示したが、これに限られるものではなく、例えば他の実施形態として図20や図21に示す地上コイル10F,10Gのように、裏側に第2凹部26が形成される構成であってもよい。
また、上記第2実施形態においては、浮上案内用導体21のZ軸方向の寸法を縮小させる例として、上部の第1コイル部25aのみ、Z軸方向の寸法を短縮する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば8字コイルである浮上コイルの上部及び下部のコイル部をいずれもZ軸方向において縮小させる構成であってもよい。
図22及び図23は、他の実施形態にかかる地上コイル10Hの浮上案内用導体21H及び推進用導体22Hを示す正面図及び側面図である。本実施形態に係る地上コイル10Hは、浮上案内用導体21Hと、推進用導体22Hと、これら浮上案内用導体21H及び推進用導体22Hをモールドするモールド部23と、を備える。地上コイル10Hにおいて、浮上案内用導体21H及び推進用導体22Hのコイル形状は、Z軸方向の寸法H0がX軸方向の寸法W0よりも小さい。また、地上コイル10Hの浮上案内用導体21Hにおいて、各浮上コイル25は、第1コイル部25aのZ軸方向の寸法H1と第2コイル部25bのZ軸方向の寸法H2が同等に構成されている。地上コイル10Hの締結部30に発生する応力を低減させるためには、浮上案内用導体21H及び推進用導体22HのZ方向寸法をX軸方向寸法より小さくすることが望ましい。一方で、Z方向寸法の短縮に伴い熱損失は大きくなる。このため、地上コイル10Hにおいて、浮上案内用導体21HのZ軸方向寸法は、X軸方向寸法の70%乃至90%の範囲で構成するのが望ましい。また、推進用導体22Hは、縦方向であるZ軸方向の寸法H3が、横方向であるX軸方向の寸法W3よりも小さく、X軸方向寸法の70%乃至90%の範囲で構成するのが望ましい。その他の構成は、上記第2実施形態にかかる地上コイル10Aと同様である。
本実施形態にかかる地上コイル10Hにおいても、第2実施形態にかかる地上コイル10Aと同様に、Z軸方向の寸法H0を短縮することで、曲げモーメントが小さくなり、締結部30で発生する応力を緩和させることが可能である。また、浮上案内用導体21Hの短縮に合わせて、推進用導体22HもZ軸方向の寸法H3を短縮させることで、締結部30で発生する応力を緩和させることが可能である。
また、複数の上記実施形態のうち異なる実施形態の特徴を組み合わせてもよい。例えば第3実施形態や他の実施形態にかかる地上コイル10B,10C,10D,10E,10F,10Gにおいて、地上コイル10A,10Hのように、浮上案内用導体21や推進用導体22のZ軸方向の寸法H0、H1、H2、H3が短い構成を採用してもよい。この場合、曲げモーメントが小さくなり、締結部30で発生する応力を緩和させることが可能である。
以上述べた少なくとも1つの実施形態の地上コイル10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10Hによれば、モールド部23の締結部30における形状変化を抑制することで締結部30に係る応力を緩和でき、信頼性を向上できる。
なお、上記実施形態おいて、締結部30が4つである例を示したが、これに限られるものではなく、締結部30が3つ以下あるいは5つ以上であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,10A〜10H…地上コイル、13…ガイドウェイ、14…側壁、16…締結部材、21,21H…浮上案内用導体、22、22H…推進用導体、23…モールド部、23a…第1面、23b…第2面、25…浮上コイル、25a…第1コイル部、25b…第2コイル部、26、26B、26D…第2凹部、26a…内面、27…傾斜面、27D…湾曲面、30、30B、30E…締結部、31…締結孔、32、32B、32C…第1凹部、33、33b…第1座面、34、34B…底部、35、35B、35C、35D…周壁、36…傾斜面、36C…湾曲面、37a、37b…湾曲部、39…第2座面

Claims (7)

  1. 車両に設けられた超電導磁石と電磁的に作用する浮上案内用導体と、
    前記車両に設けられた前記超電導磁石と電磁的に作用する推進用導体と、
    絶縁材料で構成され、前記浮上案内用導体と前記推進用導体とをモールドするとともに、走行路に配される支持部材に固定される締結部材が挿入される締結孔、並びに、前記締結孔の周りに形成される第1座面、前記第1座面の周りに配される底部、及び前記底部から締結軸方向の一方側の表面に向けて傾斜または湾曲して連続して延びる連続部を有する周壁を有する第1凹部、を備える締結部を有するモールド部と、
    を備える、浮上式鉄道用地上コイル。
  2. 前記モールド部は、前記締結軸方向の他方側の表面において、前記締結孔の周り配される第2座面と、前記第2座面から前記一方側に凹むとともに、前記一方側に向かって傾斜または湾曲して延びる連続部を備える周壁を有する第2凹部を有する、請求項1に記載の浮上式鉄道用地上コイル。
  3. 車両に設けられた超電導磁石と電磁的に作用する浮上案内用導体と、
    車両に設けられた超電導磁石と電磁的に作用する推進用導体と、
    絶縁材料で構成され前記浮上案内用導体と前記推進用導体とをモールドするとともに、走行路に配される支持部材に固定される締結部材が挿入される締結孔と、前記締結孔から締結軸方向の一方側の表面に至る第1凹部とを有する締結部を有するとともに、前記締結軸方向の他方側の表面に形成される座面から前記一方側に凹むとともに、その内面が前記締結軸方向に対して傾斜または湾曲して延びる連続部を備える第2凹部を有する、モールド部と、
    を備える、浮上式鉄道用地上コイル。
  4. 前記締結部は複数設けられ、
    前記締結部の前記連続部は、複数の締結部で囲まれる領域の内側において、前記領域の外側よりも、前記締結軸方向に対する傾斜角度または湾曲の曲率が大きく構成された、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の浮上式鉄道用地上コイル。
  5. 前記締結軸方向は、車両の推進方向及び前記車両の浮上方向に対して交差し、
    前記浮上案内用導体は、8の字状の浮上コイルを前記推進方向で2つ並べて備え、前記浮上方向の寸法が前記推進方向の寸法よりも小さい、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の浮上式鉄道用地上コイル。
  6. 前記推進用導体は、前記浮上方向の寸法が、前記推進方向の寸法よりも小さい、請求項5に記載の浮上式鉄道用地上コイル。
  7. 前記連続部は、モールド部の形状変化を抑制する、請求項1乃至6のいずれかに記載の浮上式鉄道用地上コイル。
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