JP2021034211A - 非水電解質二次電池用電極、及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極、及びその製造方法 Download PDF

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巌 木谷
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准司 山本
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Akira Komatsu
瑛 小松
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貴之 阪後
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Kazuhiko Inoue
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Abstract

【課題】 架橋剤などの成分を用いずに、ケイ素系活物質を多量に含んだ際にも電池性能の維持に優れる非水電解質二次電池用電極を提供する。
【解決手段】 集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池用電極及びその製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレット等に代表される小型携帯端末の急速な普及により、それらを駆動させる小型でエネルギー密度の高い電池に対する要求が高まっている。
一般に、リチウムイオン二次電池の負極には黒鉛系材料が用いられているが、黒鉛系材料の理論容量は372mAh/g(LiC)であり、現状、その限界に近付いている。
さらにリチウムイオン二次電池のエネルギー密度を向上するためには、新しい材料の選択が必要となっている。そこで、炭素、リチウムに次いで電位が低く、比容量の大きいケイ素、スズ等と、リチウムとを合金化した材料が注目を集めている。
これらの材料の中でも、ケイ素は、モル比でケイ素原子1に対してリチウム原子を4.4まで吸蔵することができ、理論的には黒鉛系炭素材料の約10倍の容量が得られる。しかし、ケイ素粒子はリチウムを吸蔵すると体積がおよそ3倍〜4倍に膨れるため、充放電の繰り返しにより劣化が進行し、容量が低下することが問題となっている。この現象を詳しく解析すると、ケイ素を含む活物質にリチウムが挿入されると、体積膨張により電極内に微細な割れが生じ、この微細な割れに電解液が侵入し、新たな被膜(SEI層)が形成されることが確認されている。このとき、元に戻らない不可逆な容量が発生し、結果として、電池容量が低下する。この現象は、サイクル途中の充放電効率の変化に現れる。特に体積変化の大きいサイクル初期段階におけるサイクル効率の低下は、充放電効率の高い正極と組み合わせた電池としての寿命に大きな影響を与える。そのため、ケイ素を含む活物質を用いる場合、この体積膨張による電極構造の変化を最小限に抑えることが重要な課題となっている。
このような状況から、特許文献1では炭素粒子をシランカップリング剤で修飾した負極材を用いることで、ケイ素系化合物を用いた際にも耐久性に優れ充放電サイクルに優れる電極を得られることが提案されている。
また、特許文献2では、ケイ素系化合物に酸化ニオブを付着させ、耐久性を向上させることが提案されている。
特許第5599527号公報 特開2017−174829号
しかしながら、特許文献1、2ともに電極組成物中での結着力を向上させることを目的としているが、電極組成物中のケイ素系化合物の含有量がさらに多くなった場合には体積膨張変化などで電極層の付着性が劣化し電池性能が低下する懸念があった。
また、電極組成物中に均一に架橋点が分散していないと、所望の効果を発揮できない懸念があり、製造方法の改善が求められている。
そのため本発明は、架橋剤などの成分を用いずに、ケイ素系活物質を多量に含んだ際にも電池性能の維持に優れる非水電解質二次電池用電極及びその製造方法を得ることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、活物質層においてカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を均一に存在させることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明によれば、
(1) 集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極、
(2) 前記活物質層において、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の含有量が1質量%を超え15質量%以下であることを特徴とする(1)に記載の非水電解質二次電池用電極、
(3) 前記カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩のグルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度は、0.3を超え1.5未満であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の非水電解質二次電池用電極、
(4) 前記カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の、B型粘度計により測定した1質量%水溶液の25℃における粘度が10〜50000mPa・sであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の非水電解質二次電池用電極。
(5) 集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法であって、下記工程(1)〜(2)を含むことを特徴とする非水電解質二次電池用電極の製造方法;
工程(1):集電体上に、少なくとも電極活物質を含む非水電解質二次電池用電極組成物を塗布し、活物質塗布体を得る工程、
工程(2):得られた活物質塗布体に、さらにカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布する工程、
(6) (5)に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極の製造方法
が提供される。
本発明によれば、架橋剤などの成分を用いずに、ケイ素系活物質を多量に含んだ際にも電池性能の維持に優れる非水電解質二次電池用電極及びその製造方法を得ることができる。
実施例におけるSEMマッピング画像を示す図である。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次次電池用電極の製造方法は、集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法であって、下記工程(1)〜(2)を含むことが好ましい。
工程(1):集電体上に、少なくとも電極活物質を含む非水電解質二次電池用電極組成物を塗布し、活物質塗布体を得る工程、
工程(2):得られた活物質塗布体に、さらにカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布する工程。
<活物質層>
本発明の非水電解質二次電池用電極を構成する活物質層は、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩を含む。また、前記活物質層は、電極活物質を含む。
<カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩>
本発明を構成する活物質層に含まれるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩(以下、CMCと略記することがある。)は、セルロースを構成するグルコース単位中の水酸基がカルボキシメチルエーテル基に置換された構造を持つ。カルボキシメチルセルロースは、塩の形態であってもよい。カルボキシメチルセルロースの塩としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などの金属塩などが例示される。
本発明においてセルロースとは、D−グルコピラノース(単に「グルコース単位」、「無水グルコース」とも言う。)がβ,1−4結合で連なった構造の多糖を意味する。セルロースは一般に起源、製法等から、天然セルロース、再生セルロース、微細セルロース、非結晶領域を除いた微結晶セルロース等に分類される。
天然セルロースとしては、晒又は未晒パルプ、精製リンター、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等が例示される。晒又は未晒パルプの原料は特に限定されず、例えば、木材、木綿、わら、竹等が挙げられる。晒又は未晒パルプの製造方法も特に限定されず、機械的方法、化学的方法、あるいは、機械的方法及び化学的方法を組み合わせた方法が例示される。晒又は未晒パルプとしては、メカニカルパルプ、ケミカルパルプ、砕木パルプ、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、製紙用パルプが例示される。また晒又は未晒パルプとしては、化学的に精製され、主として薬品に溶解して使用する、人造繊維、セロハンなどの主原料となる溶解パルプも例示される。
再生セルロースとしては、セルロースを、銅アンモニア溶液、セルロースザンテート溶液、モルフォリン誘導体などの溶媒に溶解し、改めて紡糸して得られる再生セルロースが例示される。
微細セルロースとしては、天然セルロース、再生セルロースなどのセルロース系素材を、酸加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル処理等によって解重合処理して得られる微細セルロース、セルロース系素材を機械的に処理して得られる微細セルロースが例示される。
本発明で用いるCMCを製造するにあたっては、公知のCMCの製法を適用することができる。例えば、セルロースをマーセル化剤(アルカリ)で処理してマーセル化セルロース(アルカリセルロース)を調製した後に、マーセル化セルロースにエーテル化剤を添加してエーテル化反応させることでCMCを製造することができる。
原料のセルロースとしては、上述のセルロースであれば特に制限なく用いることができるが、セルロース純度が高いものが好ましく、溶解パルプ又はリンターがより好ましい。これらを用いることにより、純度の高いCMCを得ることができる。
マーセル化剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属塩が例示される。エーテル化剤としてはモノクロロ酢酸、モノクロロ酢酸ソーダ等が例示される。
水溶性の一般的なカルボキシメチルセルロースの製法において、マーセル化剤とエーテル化剤のモル比(マーセル化剤/エーテル化剤)は、エーテル化剤としてモノクロロ酢酸を使用する場合では2.00〜2.45が一般的である。その理由は、2.00以上であることによりエーテル化反応を十分に行うことができ、未反応のモノクロロ酢酸が残って無駄となることを防止できる。2.45以下であることにより、過剰のマーセル化剤とモノクロロ酢酸による副反応が進行してグリコール酸アルカリ金属塩が生成することを防止でき、経済的である。
本発明においてCMCは市販品であってもよい。市販品としては、例えば、日本製紙(株)製の商品名「サンローズ」が挙げられる。
本発明において、CMCのエーテル化度とは、セルロースを構成するグルコース単位中の水酸基(−OH)のうちカルボキシメチルエーテル基(−OCHCOOH)に置換されている基の割合を示す。
本発明において用いるCMCは、グルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度(以下、CM−DSと略記する)が、0.3を超え1.5未満の範囲にあることが好ましい。CM−DSが0.3を超えることにより、水への溶解性を良好に保つことができ、未溶解物の発生を抑制することができる。また、CM−DSが1.5未満であることにより、液の曳糸性の増加を抑え、取扱いを容易に保つことができる。CM−DSは実施例に示す方法にて算出することができる。よって、本発明のCMCのCM−DSは0.3を超え1.5未満が好ましく、さらに好ましくは0.4〜1.2であり、特に好ましくは0.45〜1.1である。
なお、カルボキシメチル基の置換度の測定方法は以下の通りである:
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチルセルロースの塩(CMC)をH−CMC(水素型カルボキシメチルセルロース)に変換する。その絶乾H−CMCを1.5〜2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH−CMCを湿潤し、0.1N−NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪する。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N−HSOで過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出する。
A=[(100×F’−0.1N−HSO(mL)×F)×0.1]/(H−CMCの絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1−0.058×A)
F’:0.1N−HSOのファクター
F:0.1N−NaOHのファクター
また、25℃におけるCMC1質量%水溶液のB型粘度計を用いて測定される粘度は、10〜50,000mPa・sであることが好ましい。
なお、粘度の測定方法は以下の通りである:
カルボキシメチルセルロース又はその塩を、1000mL容ガラスビーカーに測りとり、蒸留水900mLに分散し、固形分1%(w/v)となるように水分散体を調製する。水分散体を25℃で撹拌機を用いて600rpmで3時間撹拌する。その後、JIS−Z−8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、No.1ローター/回転数30rpmで3分後の粘度を測定する。
本発明に用いるCMCは、1種類であってもよいし、エーテル化度、CM−DS、粘度、分子量などの異なる2種類以上のCMCの組み合わせであってもよい。
<電極活物質>
本発明を構成する活物質層に含まれる電極活物質は、非水電解質二次電池用電極が負極用の電極である場合には負極活物質であり、正極用の場合には正極活物質である。
負極活物質としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛等)、コークス、炭素繊維などの黒鉛質材料;リチウムと合金を形成することが可能な元素、すなわち例えばケイ素系化合物、Al、Sn、Ag、Bi、Mg、Zn、In、Ge、Pb、Tiなどの元素;リチウムと合金を形成することが可能な元素を含む化合物;リチウムと合金を形成することが可能な元素及び前記化合物と、炭素及び/又は前記黒鉛質材料との複合化物、若しくはリチウムを含む窒化物などを例示することができる。このうち黒鉛質材料及びケイ素系化合物が好ましく、黒鉛及びケイ素系化合物としてケイ素粒子又はケイ素酸化物粒子がより好ましい。
なお、本発明におけるケイ素酸化物とは、SiO(0<x≦2)で表されるものである。また本発明において、活物質層としては、ケイ素系化合物と黒鉛質材料との複合体がさらに好適である。
前記負極活物質が黒鉛質材料とケイ素系化合物との複合体である場合、黒鉛質材料とケイ素系化合物は、黒鉛質材料:ケイ素系化合物=10〜90:90〜10の配合比が好ましく、50〜80:50〜20がさらに好ましい。
正極活物質としては、LiFePO、LiMe(MeはNi、Co、Mnの少なくとも1種を含む遷移金属を意味する。x、yは任意の数を意味する。)系の正極活物質が好ましい。
活物質層中の電極活物質の含有量は、通常は90〜99質量%、好ましくは91〜99質量%、より好ましくは92〜99質量%、さらに好ましくは95〜99質量%、特に好ましくは96〜99重量%、最も好ましくは98〜99質量%である。
<非水電解質二次電池用電極>
本発明の非水電解質二次電池用電極の製造方法は、工程(1):集電体上に、少なくとも電極活物質を含む非水電解質二次電池用電極組成物(以下、単に「電極組成物」という。)を塗布し、活物質塗布体を得る工程、工程(2):得られた活物質塗布体に、さらにカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布する工程を含むことが好ましい。
<電極組成物>
電極組成物は、少なくとも電極活物質を含む。電極活物質としては、上記したものが例示される。
また、本発明において、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は電極用結合剤として、電極の活物質と共に電極組成物を構成し得る。この場合において、電極組成物中のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の含有量は、電極組成物の全体に対して、好ましくは0.1〜4.0質量%である。
また、電極組成物には、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液以外の結合剤が含まれ得る。負極用の電極組成物に使用される結合剤としては、合成ゴム系結合剤が例示される。合成ゴム系結合剤としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム、メチルメタクリレートブタジエンゴム、クロロプレンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴム及びこれら合成ゴムのラテックスよりなる群から選択された1種以上が使用できる。このうち、スチレンブタジエンゴム(SBR)が好ましい。また、正極用の電極組成物に使用される結合剤としては、前記負極用の結合剤として挙げた合成ゴム系結合剤のほか、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が例示され、このうちポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を使用することが好ましい。
電極組成物中の結合剤の含有量は、通常は1〜10質量%、好ましくは1〜6質量%、より好ましくは1〜2質量%である。
また、電極組成物は、必要に応じて導電助剤を含んでいてもよい。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンが挙げられる。電極組成物中の導電助剤の含有量は、通常0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
また、電極組成物に用いる溶媒としては、水系溶媒が好ましい。水系溶媒の種類は特に限定されないが、水、水溶性有機溶媒、あるいはこれらの混合溶媒であることが好ましく、水がより好ましい。
水溶性有機溶媒とは、水に溶解する有機溶媒である。その例として、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、コハク酸メチルトリグリコールジエステル、酢酸およびこれらの組合せ等が挙げられる。
水系溶媒として上記混合溶媒を用いる場合において、混合溶媒中の水溶性有機溶媒の量は、10質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。当該量の上限は限定されないが95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。また、発明の効果を損なわない範囲で、水系溶媒は非水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
電極組成物の製造条件は特に限定はない。例えば、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液に、電極組成物を構成する他の成分を添加し、必要に応じて撹拌しながら混合する。
また、電極組成物の性状も特に限定されない。例えば、液状、ペースト状、スラリー状などが挙げられ、いずれであってもよい。
<活物質塗布体>
上記電極組成物を集電体上に塗布することにより、活物質塗布体を得ることができる。塗布の方法としては例えば、ブレード塗工、バー塗工、ダイ塗工が挙げられ、ブレード塗工が好ましい。例えばブレード塗工の場合には、ドクターブレードなどの塗工装置を用いて電極組成物を集電体上にキャスティングする方法が例示される。また、積層の方法は上記具体例に限定されず、バックアップロールに巻回して走行する集電体上に、スロットノズルを有するエクストルージョン型注液器より前記電極組成物を吐出させ塗布する方法も例示される。ブレード塗工においては、キャスティング後さらに必要に応じて加熱(温度は例えば80〜120℃、加熱時間は例えば4〜12時間)などによる乾燥、ロールプレスなどによる加圧を行うことにより活物質塗布体が得られる。
<集電体>
集電体としては、構成された電極あるいは電池において致命的な化学変化を起こさない電気伝導体であれば何れも使用可能である。電極が負極の場合には負極用集電体を、正極の場合には正極用集電体を、それぞれ用いることができる。
負極用集電体の材料としては、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、炭素、銅又はステンレス鋼の表面に、カーボン、ニッケル、チタン又は銀を付着処理させたもの等が例示される。これらのうち、銅又は銅合金が好ましく、銅がより好ましい。
正極用集電体の材料としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属が例示され、アルミニウムが好ましい。
集電体の形状としては、網、パンチドメタル、フォームメタル、板状に加工された箔などが例示され、板状に加工された箔が好ましい。
<カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液>
本発明の非水電解質二次電池用電極は、集電体上に形成された前記活物質塗布体にさらにカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布することが好ましい。
そのようなカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液としては、カルボキシメチルセルロースが溶解する水系溶媒を溶媒として用いればよく、通常は水を溶媒として用いることが好ましい。なお、水系溶媒としては、上記したものが挙げられる。
カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液の製造条件は特に制限はない。例えば、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を、水(例えば蒸留水、精製水、水道水など)に添加し、必要に応じて撹拌などを行い溶解させて調製される。そのようにして得られるカルボキシメチルセルロース溶液における、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の濃度は、通常は0.1〜10質量%であり、0.2〜4質量%が好ましく、0.5〜2質量%がより好ましい。
活物質塗布体に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布する方法は特に限定されず、例えば前記活物質塗布体の積層方法と同様の方法を選択することができ、これにより本発明に好適な非水電解質二次電池用電極を得ることができる。
上記のようにして得られた本発明の非水電解質二次電池用電極は、走査型電子顕微鏡(SEM)画像解析において、活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることが重要である。
なお、前記輝度の測定条件は以下の通りである。
非水電解質二次電池用電極を、真空脱気し四酸化オスミウム(OsO)で電子染色する。その後、再度真空脱気し、処理空間から四酸化オスミニウムを除去した後、次いで四酸化ルテニウム(RuO)で電子染色を行う。電子染色された活物質層は走査型電子顕微鏡(製品名:JSM IT-300(日本電子社製)、測定条件:加速電圧10Kv、照射電流の線数2万cps、デュアルタイム1mSec、スイープ回数100)を用いたマッピング測定を行い、得られたマッピングデータを、画像解析ソフト(製品名:Image J)にて、四酸化ルテニウムにて電子染色されたカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の発色であるGreenを抽出し、活物質層の表面層から集電体に至るまでの深度方向の輝度を計測する。集電体との界面から5ピクセル以内の輝度を除き、平均値を得る。なお、輝度は、8ビット(0〜255)の数値で表されるものであり、無単位である。
活物質層において、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の輝度の平均が、上記範囲を満たすことで、本発明の効果が高く得られる。その原理としては、電極組成物に添加されたカルボキシメチルセルロースは、電極組成物中で結合性や増粘性などに優れた効果を発揮するが、集電体に塗布され活物質層を形成する際に活物質等に影響され、前記電子染色を行ってもカルボキシメチルセルロース由来の輝度の発色が制限される。そのような状態であると、活物質層に膨張収縮性の高いケイ素系化合物を用いた場合には、充放電時に活物質層にクラックが発生しやすいと推測される。
一方で、本願発明の構成を満たす非水電解質二次電池用電極は、例えば活物質塗布体の形成後、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布するなどにより、活物質層中にカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩が均一に存在する状態を得ることで、活物質層に膨張収縮性の高いケイ素系化合物を用いても、カルボキシメチルセルロースが活物質層中で緩衝作用を発揮するため、本発明の優れた効果を発揮すると推測される。なお、活物質塗布体の形成後、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布することより、活物質塗布体中にカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩が浸透すると考えられる。また、同様に活物質塗布体中にカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩が均一に局在する状態であれば、本発明の効果を発揮することができると想定される。
本発明の非水電解質二次電池用電極の形状は特に限定されないが、通常はシート状である。シート状の極板の場合の厚さ(集電体部分を除く、電極組成物から形成される合剤層の厚さ)は、組成物の組成や製造条件などにもよるので規定することは困難であるが、通常は30〜150μmである。
<非水電解質二次電池>
本発明の非水電解質二次電池用電極は、非水電解質二次電池の電極として用いられる。
すなわち本発明は非水電解質二次電池をも提供する。非水電解質二次電池は、正極及び負極が交互に、セパレータを介して積層され、多数回巻回された構造を取りうる。また、多数回巻回された正極、セパレータ、及び負極の積層体を、電池容器に入れ、非水電解質を注入して封口することにより非水電解質二次電池が得られる。
非水電解質二次電池の形状は、特に限定はなく、円筒型、角型、扁平型、コイン型、ボタン型、シート型等を採用することができる。また、電池容器の材質としては、電池内部への水分の侵入を防ぐ目的を達成可能な限り特に限定はなく、金属、アルミニウム等のラミネート等が挙げられる。
なお、前記セパレータは通常、非水電解質で含浸される。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔膜または不織布を用いることができる。
また、非水電解質は、通常、リチウム塩と非水溶媒を含んでなる。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiAsF、LiBF、LiClO4等が挙げられる。また、非水溶媒としては、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、メチルエチルカーボネート等が挙げられる。非水溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。非水電解質におけるリチウム塩の濃度は、通常0.5〜2.5モル/Lの濃度で用いることができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
<負極板の作製>
負極活物質として98質量%黒鉛粉末1.0g及び98質量%SiO粉末1.0g、導電助剤として98質量%アセチレンブラック0.01g、バインダーとしてCMC(商品名サンローズ(日本製紙(株)製)、MAC500LC、DS=0.67、1%粘度4700mPa・S)の水分散液(2質量%)1.0g、48質量%スチレンブタジエンゴム(SBR)63mg、水1.5gをマゼルスター(倉敷紡績社製、マゼルスターKK−250S)で混合し、負極用電極組成物を得た。その後、得られた負極用電極組成物を集電体(縦320mm×横170mm×厚さ17μmの銅箔(古河電気工業社製、NC−WS))上に130μmのアプリケーターで塗布し、室温にて30分間乾燥させることにより、集電体上に活物質塗布体を形成した。
集電体上に活物質塗布体を形成した後、活物質塗布体側に、CMC(商品名サンローズ(日本製紙(株)製)、MAC500LC、DS=0.67、1%粘度4700mPa・S)の水分散液(2質量%)2g、水2.9gをマゼルスターにて混合したカルボキシメチルセルロース溶液を、180μmのアプリケーターで塗布し、120℃で30分間乾燥させた。乾燥後、小型卓上ロールプレス(テスター産業社製、SA−602)を用いて5.0kNでプレスして、負極板1を得た。
<コイン型非水電解質二次電池の作製>
得られた負極板1と、LiCoO正極板(宝泉社製、目付量227.1g/m、放電実効容量145mAh/g)をそれぞれ直径16mmの円形になるように打ち抜き、打ち抜いた負極板と正極板を120℃で12時間真空乾燥を行った。
同様に直径17mmの円形となるようにセパレータ(CS Tech社製、厚み20μmのポリプロピレンセパレータ)を打ち抜き、60℃で12時間真空乾燥を行った。
その後、直径20.0mmのステンレス製円形皿型容器に負極板1を置き、次いで、セパレータ、正極板、スペーサー(直径15.5mm、厚さ1mm)、ステンレス製のワッシャー(宝泉株式会社製)をこの順で積層し、その後円形皿型容器に電解液(1mol/LのLiPF、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの体積比1:1)を300μl添加した。これにポリプロピレン製のパッキンを介してステンレス製のキャップを被せ、コイン電池用かしめ機(宝泉株式会社)で密封し、コイン型の非水電解質二次電池1を得た。
(比較例1)
実施例1と同様に負極用電極組成物を調製した。次に、得られた負極用電極組成物を集電体(縦320mm×横170mm×厚さ17μmの銅箔(古河電気工業社製、NC−WS))上に130μmのアプリケーターで塗布し、室温にて30分間乾燥後、120℃で30分間乾燥させた。乾燥後、小型卓上ロールプレス(テスター産業社製、SA−602)を用いて5.0kNでプレスして、集電体上に活物質層を有する負極板2を得た。
次いで、負極板1に代えて負極板2を用いた以外は、実施例1と同様の手順にて、コイン型の非水電解質二次電池2を作製した。
<評価方法>
<電子染色法による活物質層内のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の測定>
実施例及び比較例で得られた非電解質二次電池用電極を、縦5mm×横10mmの大きさに切り出し、試験片とした。得られた試験片をスライドガラスに両面テープを用いて張り合わせ、試験片をスライドガラスごと減圧下で脱気した後、四酸化オスミウム(OsO)で5時間蒸気染色処理を行った。
次いで、試験片を減圧下で半日間脱気し、スライドガラスごと四酸化ルテニウム(RuO)で1時間蒸気染色を行った。減圧真空下で半日程度静置し、未反応のRuOを飛散させたのち、電子染色された試験片を得た。
電子染色された試験片は、走査型電子顕微鏡(JSM−IT300、日本電子社製)を用いてマッピング測定(加圧電圧10kv、照射電流:線数2万cps、デュアルタイム1mSec、スイープ回数100)し、マッピングデータを得た。
得られたマッピングデータを24ビットマップ設定で画像保存し、画像解析ソフト(製品名:Image J)に画像を取り込んだ。
RGBの色分別を行い、四酸化ルテニウムにて電子染色されたカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の発色であるGreenを抽出し、活物質層の表面層から集電体に至るまでの深度方向を含む範囲の輝度を計測した。その後、集電体との界面から5ピクセル以内の輝度を除き平均値を求め、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度とした。図1に実施例1および比較例1のSEMマッピング画像を示した。なお、輝度は、8ビット(0〜255)の数値で表されるものであり、無単位である。
<放電容量>
充放電レート試験は二次電池充放電試験装置(BTS2004、株式会社ナガノ製)を用い、25℃の恒温槽にて、実施例1および比較例1で作製したコイン型非水電解質二次電池を用いて、充電処理、放電処理の順で行う充放電を1サイクルとして、52サイクルを実施した。
なお、充電処理の条件としては、すべてのサイクルで、定電流定電圧(CC−CV)方式(CC電流0.2C、CV電圧4.2V、終止電流0.02C)とした。また、放電処理の条件としては、終止電圧を3.0Vに設定した。最初の1サイクルは、放電処理の定電流を0.2Cで行い、放電後に1サイクル後の放電容量A(mAh/g)を計測した。
その後の52サイクル目までは、下記の通り放電処理の定電流を設定し、52サイクルの放電後に放電容量B(mAh/g)の計測を行った。
・(各サイクルにおける放電処理の定電流)
2〜10サイクル :放電処理の定電流0.2C
11〜20サイクル:放電処理の定電流1C
21サイクル :放電処理の定電流0.2C
22〜31サイクル:放電処理の定電流2C
32サイクル :放電処理の定電流0.2C
33〜42サイクル:放電処理の定電流3C
43〜52サイクル:放電処理の定電流0.2C
<容量維持率>
容量維持率は、前述した各サイクル試験での放電容量AおよびBから、
容量維持率(%)=52サイクル後の放電容量B(mAh/g)/1サイクル後の放電容量A(mAh/g)×100
の式より算出した。
カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度、放電容量および容量維持率の測定結果を表1に示す。
表1に示す結果より、集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であると、得られる非水電解質二次電池の容量維持率に優れることが示された。

Claims (6)

  1. 集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極であって、
    前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
  2. 前記活物質層において、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の含有量が1質量%を超え15質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極。
  3. 前記カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩のグルコース単位当たりカルボキシメチル基の置換度は、0.3を超え1.5未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用電極。
  4. 前記カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の、B型粘度計により測定した1質量%水溶液の25℃における粘度が10〜50000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用電極。
  5. 集電体上に、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む活物質層を有する非水電解質二次電池用電極の製造方法であって、
    下記工程(1)〜(2)を含むことを特徴とする非水電解質二次電池用電極の製造方法。
    工程(1):集電体上に、少なくとも電極活物質を含む非水電解質二次電池用電極組成物を塗布し、活物質塗布体を得る工程。
    工程(2):得られた活物質塗布体に、さらにカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む溶液を塗布する工程。
  6. 請求項5に記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法であって、前記活物質層の表面層から前記集電体に至る深度方向についての走査型電子顕微鏡の画像解析において、前記活物質層を四酸化ルテニウム(RuO)を用いて電子染色し得られるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩由来の輝度の平均が、85以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極の製造方法。
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