JP2021033025A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送方向と直交する幅方向の大きさが異なる複数種類の記録媒体を搬送状態で加熱する面状発熱体を有する構成であって、該面状発熱体の回転体側とは反対側の面に複数の熱伝導部材が接触する構成において、隣合う熱伝導部材のそれぞれの端面が搬送方向に沿っている構成に比べて、面状発熱体の幅方向の温度差が生じるのを抑制する。【解決手段】定着装置30は、中空のベルト46と、面状発熱体48と、複数の熱伝導部材56とを有する。面状発熱体48は、用紙Pの搬送方向と直交する幅方向に延び、ベルト46を加熱する。複数の熱伝導部材56は、裏面55に接触され且つ幅方向及び搬送方向の少なくとも一方に間隔をあけて配置され、面状発熱体48の熱を幅方向に伝導させる。さらに、複数の熱伝導部材56は、平面に展開した状態で搬送方向から見た場合に、一の熱伝導部材56の一部と、他の熱伝導部材56の一部とが重なるように配置されている。【選択図】図4A

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、細長い基板とこの基板上に長手方向に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体とを有する加熱部材と、内周面が前記加熱部材の第一の面で接触摺動しつつ前記加熱部材の周りを回転可能な無端状ベルトと、前記加熱部材の第二の面で接触し前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、前記無端状ベルトと接触する接触部材と、前記無端状ベルトの外面に接触してニップ部を形成する回転体と、を有し、前記回転体の回転により画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、前記記録材の搬送路面内で記録材の搬送方向と直交する方向において、前記画像加熱装置で搬送可能な最大幅サイズの記録材の通過領域の領域内で、前記熱伝導部材が前記加熱部材と接触している第一領域は前記熱伝導部材が接触していない第二領域よりも広く、前記無端状ベルトの周方向において、前記接触部材が前記無端状ベルトと接触している第三領域は、少なくとも前記第二領域を含む画像加熱装置が開示されている。
特開2016−71284号公報
本発明は、搬送方向と直交する幅方向の大きさが異なる複数種類の記録媒体を搬送状態で加熱する面状発熱体を有する構成であって、該面状発熱体の回転体側とは反対側の面に複数の熱伝導部材が接触する構成において、隣合う熱伝導部材のそれぞれの端面が搬送方向に沿っている構成に比べて、面状発熱体の幅方向の温度差が生じるのを抑制することができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
第1態様に係る定着装置は、中空の回転体と、前記回転体の内側に配置され、前記回転体の回転に伴って搬送される記録媒体の搬送方向と直交する幅方向に延び、前記回転体を加熱する面状発熱体と、前記面状発熱体の前記回転体側の接触面とは反対側の面に接触され且つ前記幅方向及び前記搬送方向の少なくとも一方に間隔をあけて配置され、前記面状発熱体の熱を前記幅方向に伝導させる複数の熱伝導部材であって、平面に展開した状態で前記搬送方向から見た場合に、一の前記熱伝導部材の一部と、該一の前記熱伝導部材と隣合う他の前記熱伝導部材の一部とが重なるように配置されている前記複数の熱伝導部材と、を有する。
第2態様に係る定着装置の隣合う前記熱伝導部材は、前記搬送方向の長さが同じ長さとされ、且つ前記幅方向から見た場合に全体が重なる。
第3態様に係る定着装置の隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する対向縁は、前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、前記搬送方向と交差する交差方向に延びている。
第4態様に係る定着装置の前記複数の熱伝導部材の数は、3つ以上の奇数であり、前記複数の熱伝導部材のうち前記幅方向の中央に位置する前記熱伝導部材の外形は、前記厚さ方向から見た場合に等脚台形状である。
第5態様に係る定着装置の隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する対向縁の少なくとも一部は、前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、前記搬送方向に対向する。
第6態様に係る定着装置の隣合う前記熱伝導部材の一方の前記幅方向の端面には、前記厚さ方向から見た場合に前記幅方向に窪んだ窪み部が形成され、隣合う前記熱伝導部材の他方の前記幅方向の端面には、前記厚さ方向から見た場合に前記幅方向に突出された突出部が形成され、前記突出部は、前記窪み部に挿入されている。
第7態様に係る定着装置の隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する部位には、複数の角部が形成され、前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、複数の前記角部の角度が全て90度以上である。
第8態様に係る画像形成装置は、記録媒体に現像剤像を形成する像形成手段と、前記現像剤像を加熱及び加圧することで前記記録媒体に定着させる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着装置と、を有する。
第1態様の定着装置によれば、搬送方向と直交する幅方向の大きさが異なる複数種類の記録媒体を搬送状態で加熱する面状発熱体を有する構成であって、該面状発熱体の回転体側とは反対側の面に複数の熱伝導部材が接触する構成において、隣合う熱伝導部材のそれぞれの端面が搬送方向に沿っている構成に比べて、面状発熱体の幅方向の温度差が生じるのを抑制することができる。
第2態様の定着装置によれば、複数の熱伝導部材のそれぞれの一部のみが幅方向に対向する構成に比べて、記録媒体の幅方向の温度差を抑制することができる。
第3態様の定着装置によれば、対向面が階段状に形成されている構成に比べて、熱伝導部材を製造し易い。
第4態様の定着装置によれば、熱伝導部材を面状発熱体の幅方向の中央に対して対称配置することが可能となる。
第5態様の定着装置によれば、複数の熱伝導部材の隙間が搬送方向と交差する方向に延びる構成に比べて、搬送方向の隙間を小さくすることができる。
第6態様の定着装置によれば、窪み部に突出部が挿入されない構成に比べて、熱伝導部材が定着装置の製造時に搬送方向に大きくずれるのを抑制することができる。
第7態様の定着装置によれば、少なくとも1つの角部が鋭角の構成に比べて、熱伝導部材の変形を抑制することができる。
第8態様の画像形成装置によれば、隣合う熱伝導部材の隙間が搬送方向に沿っている構成に比べて、面状発熱体の幅方向の温度差に起因する画像不良を抑制することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の正面図である。 第1実施形態に係る定着装置の縦断面図である。 第1実施形態に係る面状発熱体の一部及び2つの熱伝導部材の斜視図である。 第1実施形態の変形例に係る2つの熱伝導部材を厚さ方向から見た場合の平面図である。 第1実施形態に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 第1実施形態に係る2つの熱伝導部材の重なり状態を示す側面図である。 第1実施形態に係る面状発熱体の抵抗体と複数の熱伝導部材と用紙の配置とを示す平面図である。 第1実施形態に係る複数の熱伝導部材とサーミスタ及びサーモスタットとの配置関係を示す説明図である。 第1実施形態に係る面状発熱体から熱伝導部材への熱の伝導状態を示す説明図である。 第1実施形態に係る定着装置での幅方向の画像光沢度ムラの違いを示すグラフである。 第1実施形態に係る面状発熱体の熱伝導部材中央部と接触する部位における搬送方向の温度分布を示すグラフである。 第1実施形態に係る面状発熱体の熱伝導部材の端部と接触する部位における搬送方向の温度分布を示すグラフである。 第2実施形態に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る2つの熱伝導部材における隙間の長さと面状発熱体の搬送方向の温度差との関係を示すグラフである。 第3実施形態に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 第3実施形態の変形例に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 第4実施形態に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 比較例に係る2つの熱伝導部材の配置状態を示す平面図である。 比較例に係る定着装置での幅方向の画像光沢度ムラの違いを示すグラフである。 比較例に係る面状発熱体の熱伝導部材と接触する部位における搬送方向の温度分布を示すグラフである。 比較例に係る面状発熱体の熱伝導部材と接触しない隙間部における搬送方向の温度分布を示すグラフである。
[第1実施形態]
画像形成装置及び定着装置の一例として、第1実施形態に係る画像形成装置10及び定着装置30について説明する。
〔全体構成〕
図1には、画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、用紙Pを収容する収容部12と、用紙Pを搬送する搬送部14と、用紙Pにトナー像Gを形成する像形成部16と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部18と、定着装置30とを含んで構成されている。以後の説明では、画像形成装置10について、高さ方向を「装置高さ方向」と称し、奥行き方向を「装置奥行方向」と称し、左右方向を「装置幅方向」と称する。装置高さ方向、装置奥行方向及び装置幅方向は、互いに直交する方向である。
用紙Pは、記録媒体の一例である。用紙Pの一例として、本実施形態では、装置幅方向の長さ(幅)が異なる2種類の用紙PA、PBを用いている。以後の説明では、幅が狭いものを用紙PAと称し、用紙PAの幅よりも広い幅のものを用紙PBと称して区別する。なお、用紙PAの装置幅方向の長さをL1〔mm〕とし、用紙PBの装置幅方向の長さをL2〔mm〕(図5参照)とする。トナー像Gは、現像剤像の一例である。
収容部12は、用紙PA、PBを収容している。搬送部14は、用紙Pを収容部12から装置高さ方向の上側に向けて、搬送経路Tに沿って搬送する。像形成部16は、像形成手段の一例である。また、像形成部16は、一例として、単色又は複数色のトナーを用いて、公知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、用紙P上にトナー像Gを形成するように構成されている。
〔要部構成〕
次に、定着装置30について説明する。
図2に示される定着装置30は、装置本体となる筐体32と、筐体32内に設けられ、用紙Pが搬送される搬送経路Tに対する一方側に配置された加熱部40と、筐体32内に設けられ、搬送経路Tに対する他方側に配置された加圧ロール34とを有する。搬送経路Tが延びる方向(用紙Pの搬送方向)は、一例として、装置高さ方向と揃っている。また、定着装置30では、装置奥行方向において、搬送経路Tの中央と用紙Pの中央とを同じ位置に揃えて用紙Pを搬送する方式である、センターレジスト方式が採用されている。定着装置30は、トナー像Gを加熱及び加圧することで用紙Pに定着させる。
<加圧ロール>
加圧ロール34は、加圧部材の一例であり、装置奥行方向を軸方向とする軸部材35と、弾性層36と、離型層37とを有する。軸部材35は、図示されない軸受に支持され、図示されないモータによって回転される。さらに、軸部材35は、図示されないバネを含む押付部材によって、搬送経路Tに対する加熱部40側に向けて押し付けられている。
<加熱部>
加熱部40は、一例として、支持フレーム42と、保持部材44と、回転体の一例としてのベルト46と、面状発熱体48と、複数の熱伝導部材56と、検知部62とを有する。なお、用紙Pの非通紙状態において、ベルト46の外周面と加圧ロール34の外周面とが接触する部位を、ニップ部NPと称する。用紙Pは、ベルト46の回転に伴って搬送される。
(支持フレーム)
支持フレーム42は、装置奥行方向に長い部材である。支持フレーム42の断面形状は、装置奥行方向から見た場合に、加圧ロール34側に向けて開口するU字状となっている。また、支持フレーム42は、装置奥行方向の両端部が筐体32に支持され、中央部分が後述するベルト46の内側に配置されている。
以後の説明では、支持フレーム42の長手方向をZ方向と称する。Z方向は、幅方向の一例である。また、Z方向と直交し且つ定着装置30内で用紙Pが搬送される搬送方向をX方向と称する。さらに、X方向及びZ方向と直交し、且つ後述する面状発熱体48の厚さ方向となる方向をY方向と称する。本実施形態では、一例として、Z方向が装置奥行き方向、X方向が装置高さ方向、Y方向が装置幅方向に揃っている。つまり、X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する方向である。
X方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、上側、下側と称する。Y方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、加熱側、加圧側と称する。Z方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、奥側、手前側と称する。
(保持部材)
保持部材44は、一例として、Z方向に長いポリイミド樹脂製の部材である。また、保持部材44は、支持フレーム42の加圧側の部位に取り付けられ、後述する面状発熱体48及び複数の熱伝導部材56をX方向に保持している。
(ベルト)
ベルト46は、中空の回転体の一例として、表面(外周面)にフッ素コーティングが施されたポリイミド樹脂製の部材であり、Z方向から見た場合に筒状(無端状)に形成されている。ベルト46のZ方向両端部は、図示されないキャップ部材により回転可能に支持されている。さらに、ベルト46は、加圧ロール34の回転に伴って(従動して)図中矢印R方向に回転されることで、用紙PをX方向に搬送するようになっている。ベルト46のZ方向の長さをL3〔mm〕(図5参照)とする。長さL3は、既述の長さL2(図5参照)よりも長い。
(面状発熱体)
図5に示される面状発熱体48は、Y方向から見た場合に、Z方向に長くX方向に短い矩形板状に形成されている。Z方向は、面状発熱体48の幅方向の一例である。また、面状発熱体48は、本体部となる基材49と、電圧印加用の一対の電極51と、抵抗体52と、絶縁膜53とを有する。
基材49は、Z方向に長い矩形板状に形成されている。基材49のZ方向の長さは、既述の長さL3よりも長い。基材49のX方向の長さは、支持フレーム42のX方向の長さよりも短い。基材49の厚さは、一例として、0.7〔mm〕とされている。また、基材49は、一例として、絶縁性を有するアルミナの成形体で構成されている。本実施形態において、絶縁性とは、電気伝導率が1×10−10〔S/m〕以下であることを意味する。基材49の伝熱特性は、一例として、等方性とされている。基材49の熱伝導率は、一例として、41〔W/mK〕である。本実施形態において記載する各熱伝導率は、JIS R 2616:2001に準拠する。
抵抗体52は、Y方向から見た場合にZ方向に長いU字状に形成されている。また、抵抗体52は、X方向の下側(搬送方向の上流側)に配置されZ方向に延びる直線状の発熱部52Aと、X方向の上側(搬送方向の下流側)に配置されZ方向に延びる直線状の発熱部52Bとを有する。発熱部52A及び発熱部52Bは、X方向に間隔をあけて、Z方向に沿ってほぼ平行に配置されている。発熱部52AのZ方向の長さと発熱部52BのZ方向の長さとは、同じ長さであり、既述の長さL2よりも長い。
さらに、抵抗体52は、耐熱樹脂材料で形成された絶縁膜53により覆われている。絶縁膜53の表面の高さと基材49の表面の高さとは、一例として、ほぼ同じ高さに揃えられている。また、抵抗体52と一対の電極51とは、導通されている。ここで、図示されない電源から一対の電極51を介して抵抗体52に電流が流れる(通電される)ことで、発熱部52A、52Bが発熱するようになっている。
図2に示されるように、面状発熱体48は、Y方向を厚さ方向としてベルト46の内側に配置され、保持部材44により保持されている。具体的には、面状発熱体48は、ニップ部NPのベルト46に対してY方向の加熱側に配置され、ベルト46の内周面と接触している。面状発熱体48におけるベルト46と接触する面を接触面54と称する。また、面状発熱体48におけるY方向のベルト46側とは反対側の面を裏面55と称する。面状発熱体48は、ニップ部NPにおいて、加圧ロール34と共にベルト46及び用紙Pを挟むことで、ベルト46及び用紙Pを加圧及び加熱するようになっている。
(熱伝導部材)
図5に示されるように、定着装置30は、一例として、5つの熱伝導部材56を有する。なお、図5では、5つの熱伝導部材56をX−Z平面に展開した状態で、且つY方向から見た状態が示されている。5つの熱伝導部材56は、裏面55に接触され且つ面状発熱体48から伝導された熱をZ方向に伝導させる部材であり、一例として、グラファイト製とされている。熱伝導部材56のZ方向の熱伝導率は、基材49のZ方向の熱伝導率と比べて高い。熱伝導部材56の厚さは、一例として、0.3〔mm〕とされている。
図3Aに示されるように、熱伝導部材56は、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。また、Y方向から見た場合の熱伝導部材56の外形は、一例として、平行四辺形状とされている。熱伝導部材56は、面状発熱体48の裏面55に重ねられている。
図5に示される熱伝導部材56の面内方向の熱伝導率は、一例として、1000〔W/mK〕となっている。熱伝導部材56の厚さ方向の熱伝導率は、一例として、15〔W/mK〕となっている。つまり、熱伝導部材56では、熱が、Y方向と比べてZ方向に多く伝導されるようになっている。
5つの熱伝導部材56は、一例として、Z方向に長い図示されない1つの熱伝導部材を、大きさ及び形状が揃うように、Z方向に5分割することで形成されている。熱伝導部材が5分割されている(複数配置されている)理由は、1つの長い熱伝導部材と1つの長い面状発熱体48とを接触させた場合に、それぞれの熱膨張係数の違いによって、熱伝導部材に変形が生じるのを抑制するためである。
なお、5つの熱伝導部材56を区別する場合には、Z方向の手前側から順に、符号にA、B、C、D、Eを付与して区別する。熱伝導部材56Cは、面状発熱体48のZ方向の中央部分と接触するように配置されている。また、熱伝導部材56Cは、全ての用紙Pが通る範囲に配置されている。
熱伝導部材56BのZ方向のほぼ中央に対応する位置は、用紙PAのZ方向手前側端の位置と揃えられている。熱伝導部材56DのZ方向のほぼ中央に対応する位置は、用紙PAのZ方向奥側端の位置と揃えられている。熱伝導部材56AのZ方向中央よりも手前側には、用紙PBのZ方向手前側端が位置している。熱伝導部材56EのZ方向中央よりも奥側には、用紙PBのZ方向奥側端が位置している。
熱伝導部材56A、56B、56C、56D、56Eは、同様の構成である。このため、以後は、熱伝導部材56A、56Bについて説明し、熱伝導部材56C、56D、56Eの説明を省略する。
図4Aには、熱伝導部材56A及び熱伝導部材56BをX−Z平面に展開した状態で、且つY方向から見た状態が示されている。熱伝導部材56Aと熱伝導部材56Bとは、Z方向に間隔(隙間57)をあけて配置されており、Z方向に隣り合っている。そして、熱伝導部材56AのZ方向奥側端の一部と、熱伝導部材56BのZ方向手前側端の一部とは、X方向から見た場合に、X方向に重なるように配置されている。この重なる部分は、一例として、用紙PAの端よりもZ方向の外側で且つ用紙PBの端よりもZ方向の内側に位置している。また、熱伝導部材56Aと熱伝導部材56Bとは、X方向の長さが同じ長さとされており、且つZ方向から見た場合にX方向の全体(一端から他端まで)が重なっている。
隙間57は、Y方向から見た場合に、X方向と交差する交差方向(以後、C方向と称する)に直線状に延びている。なお、Y方向から見た場合に、C方向と直交する方向をD方向と称する。ここで、熱伝導部材56Aにおける隙間57を形成する側面を対向面58Aと称する。また、熱伝導部材56Bにおける隙間57を形成する側面を対向面58Bと称する。対向面58A及び対向面58Bは、互いに対向する対向縁の一例である。このように、対向面58Aと対向面58Bとは、Y方向から見た場合に、それぞれC方向に沿って延びており、且つD方向に隙間57をあけて互いに対向している。
Y方向から熱伝導部材56A、56Bを見た場合に、対向面58AにおけるZ方向奥側端(平行四辺形の鋭角の頂点)となる位置を点Aで表す。点Aは、熱伝導部材56AのX方向一端に位置する上面59A上に位置している。また、点Aを通りX方向に沿った線を仮想線V1と称する。さらに、熱伝導部材56BのX方向他端に位置する面を下面59Bと称する。仮想線V1と対向面58Bとの交点を点Eで表し、仮想線V1と下面59Bとの交点を点Fで表す。同様に、対向面58BにおけるZ方向手前側端(平行四辺形の鋭角の頂点)となる位置を点Dで表す。点Dは、下面59B上に位置している。また、点Dを通りX方向に沿った線を仮想線V2と称する。仮想線V2と対向面58Aとの交点を点Bで表し、仮想線V2と上面59Aとの交点を点Cで表す。
ここで、熱伝導部材56A及び熱伝導部材56Bについて、Z方向における仮想線V1と仮想線V2との間(領域N1と称する)に位置する部位が、X方向から見た場合に重なる部位となる。この部位は、Y方向から見た場合に、三角形ABCで表される端部S1と、三角形DEFで表される端部S2とで構成されている。熱伝導部材56Aでは、端部S1から他の部位への熱伝導が行われる。熱伝導部材56Bでは、端部S2から他の部位への熱伝導が行われる。なお、領域N1は、用紙PAのZ方向手前側端と、用紙PBのZ方向手前側端との間に位置している。
熱伝導部材56AのX方向の長さと、熱伝導部材56BのX方向の長さと、面状発熱体48のX方向の長さとは、一例として、それぞれ同じ長さに設定されている。また、Y方向から見た場合に、熱伝導部材56A及び熱伝導部材56BのX方向両端の位置と、面状発熱体48のX方向両端の位置とは、一例として、同じ位置に揃えられている。
図4Bには、熱伝導部材56A及び熱伝導部材56BをX−Z平面に展開した状態で、且つX方向から見た状態が示されている。熱伝導部材56Aの端部S1と熱伝導部材56Bの端部S2とは、網掛けで示すようにX方向に重なっている。換言すると、端部S1と端部S2とは、X方向に投影した場合に重なるように配置されている。
(検知部)
図6には、熱伝導部材56A、56B、56C、56D、56Eと検知部62とを、ニップ部NP(図2参照)側から見た状態が示されている。検知部62は、一例として、4つのサーミスタ64A、64B、64C、64Dと、1つのサーモスタット66とを含んで構成されている。サーミスタ64Aは、熱伝導部材56Aの温度を検知する。サーミスタ64Bは、熱伝導部材56Bの温度を検知する。サーミスタ64Cは、熱伝導部材56Dの温度を検知する。サーミスタ64Dは、熱伝導部材56Eの温度を検知する。サーモスタット66は、熱伝導部材56Cの温度が予め設定された設定温度を超えた場合に、面状発熱体48(図2参照)への通電を停止させることで、面状発熱体48の過剰な昇温を抑制する。
〔比較例〕
図14Aには、比較例の定着装置200の一部が示されている。定着装置200は、定着装置30(図2参照)において、熱伝導部材56(図2参照)が熱伝導部材200A、200Bに変えられた点のみが異なっている。
熱伝導部材200A、200Bは、Z方向に長い矩形状に形成され、Z方向に間隔をあけて配置されている。熱伝導部材200Aと熱伝導部材200Bとの隙間202は、X方向に直線状に延びている。換言すると、熱伝導部材200Aと熱伝導部材200Bは、X方向から見た場合に、X方向に重ならない。Z方向において、熱伝導部材200AのZ方向中央位置を位置Z1と称し、隙間202のZ方向中央位置を位置Z2と称する。
図14Bには、熱伝導部材200A、隙間202及び熱伝導部材200B(いずれも図14A参照)に対応するZ方向の位置と、各位置における画像光沢度ムラと、画像光沢度ムラの許容範囲内の上限値を表す閾値Kとが、グラフG5として示されている。画像光沢度は、JIS規格のZ8741に記載される定義に準ずる光沢度計を用いて測定された特性値である。画像光沢度ムラは、Z方向に長い矩形状のトナー像Gについて、定着後のトナー像Gの光沢度を光沢時計で測定し、Z方向の各位置について、X方向の光沢度の最大値と最小値との差分値として求めたものである。
比較例の定着装置200では、画像光沢度ムラについて、位置Z1等で閾値Kよりも低くなるが、位置Z2において閾値Kよりも大きくなる。これは、位置Z1では熱伝導部材200AによってZ方向の熱伝導を行えるが、位置Z2では熱伝導部材200A、200Bが存在しないことで他の部位からの熱伝導が不足し、他の部位に比べて面状発熱体48のX方向一部の温度が低下するためと考えられる。
図14Cには、位置Z1(図14A参照)におけるX方向位置と面状発熱体48の温度との関係を示すグラフG6が示されている。位置Z1では、熱伝導部材200A(図14A参照)がX方向に亘って存在するため、X方向の位置が変わっても面状発熱体48の温度に差が生じ難い。
図14Dには、位置Z2(図14A参照)におけるX方向位置と面状発熱体48の温度との関係を示すグラフG7が示されている。位置Z2では、熱伝導部材200Aが存在しないため、面状発熱体48へのZ方向の熱供給が少なくなり、面状発熱体48の温度が位置Z1の温度(グラフG6(図14C参照))に比べて低くなる。なお、面状発熱体48における抵抗体52(図5参照)が存在する部位では、部分的に温度が高くなっている。
〔作用〕
次に、第1実施形態の定着装置30及び画像形成装置10の作用について説明する。
図7に示される定着装置30において、通電によって面状発熱体48が発熱することで、ベルト46が加熱される。続いて、トナー像Gが形成された用紙PAが、ベルト46と加圧ロール34との間(ニップ部NP)に進入することで、トナー像Gが加熱及び加圧され、用紙PAに定着される。トナー像Gが定着された用紙PAは、加圧ロール34及びベルト46の回転に伴ってニップ部NPから排出される。
面状発熱体48のZ方向の一部であり、且つX方向から見た場合に用紙PAの通紙領域W1に位置する部位では、用紙PA及びトナー像Gへ熱Qが供給されることで、定着直前の温度に比べて該部位の温度が低下する。この面状発熱体48の部分的な温度低下を解消するために、面状発熱体48への通電が行われることで、面状発熱体48全体の発熱量が増加する。
一方、面状発熱体48のZ方向の一部であり、且つX方向から見た場合に用紙PAの通紙領域W1のZ方向外側に位置する非通紙領域W2では、用紙PA及びトナー像Gが存在せず、熱Qが消費され難い。このため、通紙領域W1の面状発熱体48の温度に比べて、面状発熱体48の温度が高くなる。非通紙領域W2では、面状発熱体48の温度よりも熱伝導部材56Bの温度が低いため、熱Qは、面状発熱体48から熱伝導部材56Bに伝達される。
熱伝導部材56Bに伝達された熱Qは、熱伝導部材56Bの特性(Y方向と比べてZ方向に多く伝導する特性)によって、通紙領域W1へ伝導される。そして、熱Qは、通紙領域W1において、熱伝導部材56Bから面状発熱体48へ伝達される。このように、面状発熱体48の非通紙領域W2の過剰な熱Qが、面状発熱体48の通紙領域W1へ伝達されることで、非通紙領域W2の温度が低下すると共に、通紙領域W1の温度が上昇する。つまり、面状発熱体48のZ方向の温度差が低減される。
さらに、図4Aに示されるように、熱伝導部材56Aの端部S1及び熱伝導部材56Bの端部S2がX方向から見た場合に重なるように配置されていることで、面状発熱体48に対して、X方向の一部には、必ず熱伝導部材56が存在(接触)することになる。このため、X方向で熱伝導部材56が存在しない領域がなくなるので、既述の比較例に比べて、面状発熱体48における用紙PAに対する非通紙領域W2(図7参照)の過剰な熱をZ方向に伝導及び伝達させ易くなる。これにより、面状発熱体48のZ方向の温度差が生じることが抑制される。
そして、面状発熱体48のZ方向の温度差が抑制されることで、用紙PAへの定着後に用紙PBがニップ部NP(図2参照)に通紙された場合に、用紙PBのZ方向に温度差が生じることが抑制される。加えて、面状発熱体48のZ方向の温度差が生じることが抑制されることで、熱膨張による面状発熱体48内部又は熱伝導部材56内部のZ方向の圧力差が生じることが抑制される。
また、定着装置30では、隣合う熱伝導部材56A、56Bについて、X方向の長さが同じ長さとされ、且つZ方向から見た場合に全体が重なっている。これにより、熱伝導部材56A、56Bのそれぞれの一部のみがZ方向に対向する構成に比べて、面状発熱体48における熱伝導部材56と接触しない部分の面積が減る。換言すると、面状発熱体48において、熱伝導部材56による熱伝導が行われる部分の面積が増えるので、熱伝導部材56A、56Bのそれぞれの一部のみがZ方向に対向する構成に比べて、用紙PのZ方向の温度差が抑制される。
さらに、定着装置30では、対向面58A、58BがC方向に延びている。これにより、対向面58A、58Bが階段状に形成されている構成に比べて、対向面58A、58Bを切り出し易くなるので、熱伝導部材56を製造し易くなる。
画像形成装置10(図1参照)によれば、定着装置30を有することで、隙間57がX方向に沿っている構成に比べて、面状発熱体48のZ方向の温度差が生じることが抑制される。これにより、次回の定着において、用紙PAよりも幅広の用紙PBがニップ部NP(図2参照)に通紙された場合に、用紙PBのZ方向に温度差が生じることが抑制されるので、面状発熱体48のZ方向の温度差に起因する画像不良が抑制される。画像不良の一例には、ホットオフセットが生じた場合の画像(トナー像G)抜けや画像汚れなどがある。
図8Aには、熱伝導部材56A、隙間57及び熱伝導部材56B(図4A参照)に対応するZ方向の位置と、各位置における画像光沢度ムラと、閾値Kとが、グラフG1で示されている。本実施形態の定着装置30(図2参照)では、画像光沢度ムラについて、位置Z1及び位置Z2(図3A参照)で閾値Kよりも低くなっている。これは、位置Z2において、既述の比較例に比べて、Z方向への熱伝導が行われ、温度低下が抑制されるためと考えられる。
図8Bには、位置Z1(図3A参照)におけるX方向の位置と面状発熱体48の温度との関係を示すグラフG2が示されている。位置Z1では、熱伝導部材56A、56B(図3A参照)がX方向に亘って存在するため、X方向の位置が変わっても面状発熱体48の温度に差が生じ難い。
図8Cには、位置Z2(図3A参照)におけるX方向の位置と面状発熱体48の温度との関係を示すグラフG3が示されている。位置Z2では、位置Z1に比べると少ないが、熱伝導部材56A、56Bの一部が存在しているため、面状発熱体48へのZ方向の熱供給が行われ、面状発熱体48の温度が位置Z1の温度に比べて低くなることが抑制される。なお、抵抗体52(図5参照)が存在する部位では、部分的に温度が高くなるので、ピークが見られる。
<変形例>
図3Bには、5つの熱伝導部材56(図2参照)に対する変形例として、2つの熱伝導部材72(熱伝導部材72A、72B)が示されている。熱伝導部材72A、72Bは、面状発熱体48のZ方向中央に対する手前側と奥側とに隣合って配置されている。熱伝導部材72Aは、Y方向から見た場合に、X方向の上側を下底側としX方向の下側を上底側とする台形状に形成されている。熱伝導部材72Bは、Y方向から見た場合に、X方向の下側を下底側としX方向の上側を上底側とする台形状に形成されている。
熱伝導部材72Aの一部と熱伝導部材72Bの一部とは、X方向から見た場合に重なっている。また、熱伝導部材72Aと熱伝導部材72Bとの隙間74は、Y方向から見た場合に、X方向と交差する斜め方向に延びている。さらに、熱伝導部材72AのZ方向の手前側端部は、面状発熱体48のX方向全体と接触している。このように、面状発熱体48のZ方向の両端部において、第1実施形態の熱伝導部材56に比べて、熱伝導部材のX方向の幅を広げてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る画像形成装置10及び定着装置80について説明する。なお、前述した第1実施形態の画像形成装置10及び定着装置30と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図9に示される定着装置80は、定着装置30(図2参照)において、熱伝導部材56(図2参照)が熱伝導部材82に代えられた点が異なっており、他の構成は定着装置30と同様である。
熱伝導部材82は、一例として、熱伝導部材56と構成材料(材質)は同じであるが、外形のみが異なっている。そして、熱伝導部材82は、裏面55に接触され、且つ面状発熱体48の熱をY方向と比べてZ方向に多く伝導させる。また、熱伝導部材82は、一例として、Z方向の両端に配置された2つ(図示は1つ)の熱伝導部材84と、Z方向における2つの熱伝導部材84の間に配置された3つ(図示は2つ)の熱伝導部材86とで構成されている。換言すると、熱伝導部材84と、熱伝導部材86とは、Z方向及びX方向に間隔(隙間87)をあけて配置されている。ここでは、Z方向に隣合う1つの熱伝導部材84と1つの熱伝導部材86とについて説明する。
熱伝導部材84は、一の熱伝導部材の一例であり、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。また、熱伝導部材84は、Y方向から見た場合に、本体部84Aと、本体部84AのZ方向の端部からZ方向に延びる延在部84Bとを有する。そして、熱伝導部材84は、面状発熱体48の裏面55に重ねられて(接触されて)いる。本体部84Aは、Z方向に長い矩形状に形成されている。本体部84AのX方向の長さは、一例として、面状発熱体48のX方向の長さとほぼ同じにされている。
延在部84Bは、本体部84AのZ方向の一端で且つX方向の下側となる部位から、Z方向の中央に向けて突出されている。また、延在部84Bは、Z方向に長い矩形状に形成されている。さらに、延在部84BのX方向の長さは、一例として、本体部84AのX方向の長さの2/5程度とされている。延在部84BのZ方向の長さは、一例として、本体部84AのZ方向の長さの1/4程度とされている。
熱伝導部材86は、他の熱伝導部材の一例であり、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。また、熱伝導部材86は、Y方向から見た場合に、本体部86Aと、本体部86AのZ方向の手前側端部からZ方向に延びる延在部86Bと、本体部86AのZ方向の奥側端部からZ方向に延びる延在部86Cとを有する。そして、熱伝導部材86は、裏面55に重ねられて(接触されて)いる。本体部86Aは、Z方向に長い矩形状に形成されている。本体部86AのX方向の長さは、一例として、面状発熱体48のX方向の長さ(本体部84AのX方向の長さ)とほぼ同じにされている。
延在部86Bは、本体部86AのZ方向の手前側端で且つX方向の上側となる部位から、Z方向の外側に向けて突出されている。また、延在部86Bは、Z方向に長い矩形状に形成されている。さらに、延在部86BのX方向の長さは、一例として、本体部86AのX方向の長さの2/5程度とされている。延在部86BのZ方向の長さは、一例として、本体部86AのZ方向の長さの1/4程度とされている。
延在部86Cは、本体部86AのZ方向の奥側端で且つX方向の下側となる部位から、Z方向の中央側に向けて突出されている。また、延在部86Cは、Z方向に長い矩形状に形成されている。さらに、延在部86CのX方向の長さは、一例として、本体部86AのX方向の長さの2/5程度とされている。延在部86CのZ方向の長さは、一例として、本体部86AのZ方向の長さの1/4程度とされている。
延在部84Bと延在部86Bとは、X方向から見た場合にX方向に重なるように配置されている。この重なる部分は、一例として、用紙PAの端よりもZ方向の外側で且つ用紙PBの端よりもZ方向の内側に位置している。また、熱伝導部材84と熱伝導部材86とは、X方向の全体に亘って、互いにZ方向に対向している。
隙間87は、Y方向から見た場合に、X方向に沿った部位とZ方向に沿った部位とが交互に繋がったクランク状に形成されている。熱伝導部材84における隙間87を形成する側面で且つX方向に向けて配置された面を対向面88Aと称する。また、熱伝導部材86における隙間87を形成する側面で且つX方向に向けて配置された面を対向面88Bと称する。つまり、対向面88Aと対向面88Bとは、Y方向から見た場合に、それぞれZ方向に沿って延びており、且つX方向に対向している。対向面88A及び対向面88Bは、互いに対向する対向縁の一例である。
延在部84Bのうち、延在部86BとX方向に重なる部位は、四角形状となっている。この四角形の頂点を点A、B、C、Dで表す。延在部86Bのうち、延在部84BとX方向に重なる部位は、四角形状となっている。この四角形の頂点を点E、F、G、Hで表す。点B、A、H、Gは、X方向に沿った仮想線V3上に配置されている。点C、D、E、Fは、X方向に沿った仮想線V4上に配置されている。
ここで、熱伝導部材84及び熱伝導部材86について、Z方向における仮想線V3と仮想線V4との間(領域N2と称する)に位置する部位が、X方向から見た場合に重なる部位となる。この部位は、Y方向から見た場合に、四角形ABCDで表される端部S3と、四角形EFGHで表される端部S4とで構成されている。端部S3は、熱伝導部材84の一部である。端部S4は、熱伝導部材86の一部である。
端部S3では、熱伝導部材84の他の部位との熱伝導が行われる。端部S4では、熱伝導部材86の他の部位との熱伝導が行われる。なお、領域N2は、用紙PAのZ方向手前側端と、用紙PBのZ方向手前側端との間に位置している。
隣合う熱伝導部材84、86の互いに対向する部位には、複数の角部92A、92B、92C、92Dが形成されている。角部92A、92Bは、延在部84Bの角部を形成している。角部92C、92Dは、延在部86Bの角部を形成している。そして、Y方向から見た場合に、角部92A、92B、92C、92Dの角度は、一例として、全て90度に設定されている。なお、角度90度は、90度丁度に限らず、90度に対して角度の測定誤差範囲内で異なる値となるものも含む。
〔作用〕
次に、第2実施形態の作用について説明する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成及び作用については、説明を省略する。
定着装置80によれば、延在部84Bと延在部86BとがX方向に並んで配置されるので、隙間87がX方向と交差するC方向(図4A参照)に延びる構成に比べて、X方向の隙間87が小さくなる。
また、定着装置80によれば、角部92A、92B、92C、92Dを有することで、少なくとも1つの角部が鋭角の構成に比べて、Y方向に作用する力に対する熱伝導部材84、86の剛性が高くなるので、熱伝導部材84、86のY方向の変形が抑制される。
図10には、定着装置80(図9参照)において、隙間87(図9参照)のX方向の長さ〔mm〕を変えた場合に、面状発熱体48(図9参照)において生じるX方向の温度差〔℃〕が、グラフG4で示されている。なお、一例として、面状発熱体48には、アルミナ製で厚さ1〔mm〕のものが用いられている。熱伝導部材84、86には、一例として、グラファイトシート製で厚さ50〔μm〕のものが用いられている。定着を行う用紙PはA4普通紙であり、搬送速度は35〔枚/分〕に設定されている。
グラフG4において、隙間87のX方向の長さ(間隔)が長くなると温度差が大きくなっている。ここで、長さ0〔mm〕から5〔mm〕までの区間における温度差の変化率に比べて、5〔mm〕から10〔mm〕までの区間における温度差の変化率が小さくなることが確認された。これは、隙間87のX方向の長さが長くなるほど、熱伝導部材84、86におけるZ方向の熱伝導の寄与が大きくなるためと考えられる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る画像形成装置10及び定着装置100について説明する。なお、前述した第1実施形態の画像形成装置10及び定着装置30と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図11に示される定着装置100は、定着装置30(図2参照)において、熱伝導部材56(図2参照)が熱伝導部材102に代えられた点、及び抵抗体52の配置が代えられた点が異なっており、他の構成は定着装置30と同様である。
熱伝導部材102は、裏面55に接触され且つ面状発熱体48の熱をZ方向に伝導させる部材であり、一例として、グラファイト製とされている。熱伝導部材102のZ方向の熱伝導率は、基材49のZ方向の熱伝導率と比べて高い。つまり、熱伝導部材56では、熱が、Y方向と比べてZ方向に多く伝導するようになっている。
また、熱伝導部材102は、一例として、Z方向に間隔をあけて配置された2つの熱伝導部材104と、2つの熱伝導部材104の間で且つZ方向の中央に位置する1つの熱伝導部材106とで構成されている。熱伝導部材104と熱伝導部材106とは、Z方向及びX方向に間隔(隙間107)をあけて配置されている。2つの熱伝導部材104は、熱伝導部材106の中心を通り且つX方向に沿った仮想線V5に対して、Z方向にほぼ線対称に配置されている。このため、Z方向の手前側の熱伝導部材104と、熱伝導部材106とについて説明し、Z方向の奥側の熱伝導部材104の説明を省略する。
熱伝導部材104は、一の熱伝導部材の一例であり、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。また、Y方向から見た場合の熱伝導部材104の外形は、台形状となっている。具体的には、熱伝導部材104の台形の上底及び下底は、Z方向に沿っている。熱伝導部材104の台形のZ方向手前側の脚は、X方向に沿っており、奥側の脚は、X方向と交差する斜辺となっている。熱伝導部材104は、裏面55に重ねられている。熱伝導部材104のX方向の長さは、一例として、面状発熱体48のX方向の長さと等しい。
熱伝導部材106は、他の熱伝導部材の一例であり、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。また、Y方向から見た場合の熱伝導部材106の外形は、一例として、等脚台形となっている。具体的には、熱伝導部材106の台形の下底に相当する上面106Bは、X方向の上側に配置され、Y−Z方向に沿った面となっている。熱伝導部材106の台形の上底に相当する下面106Cは、X方向の下側に配置され、Y−Z方向に沿った面となっている。熱伝導部材106の2つの脚は、それぞれX方向と交差する斜辺となっている。熱伝導部材106は、裏面55に重ねられている。熱伝導部材106のX方向の長さは、一例として、面状発熱体48のX方向の長さよりも僅かに短い。
熱伝導部材104と熱伝導部材106とは、Z方向に隣り合っている。そして、熱伝導部材104のZ方向奥側端部と、熱伝導部材106のZ方向手前側端部とは、X方向から見た場合にX方向に重なるように配置されている。この重なる部分(後述する端部S5、S6)は、一例として、用紙PAの端よりもZ方向の内側に位置している。また、熱伝導部材104と熱伝導部材106とは、X方向の全体に亘って、互いにZ方向に対向している。
隙間107は、Y方向から見た場合に、X方向と交差する斜め方向に直線状に延びている。ここで、熱伝導部材104における隙間107を形成する側面を対向面104Aと称する。また、熱伝導部材106における隙間107を形成する側面を対向面106Aと称する。つまり、対向面104Aと対向面106Aとは、Y方向から見た場合に、それぞれ斜め方向に沿って延びており、且つ該斜め方向と直交する方向に隙間107をあけて互いに対向している。対向面104A及び対向面106Aは、互いに対向する対向縁の一例である。
Y方向から見た場合に、対向面104AにおけるZ方向奥側端(平行四辺形の鋭角の頂点)となる位置を点Aで表す。点Aは、熱伝導部材104のX方向下端に位置する下面104C上に位置している。また、点Aを通りX方向に沿った線を仮想線V6と称する。熱伝導部材104のX方向上端に位置する面を上面104Bと称する。熱伝導部材106のX方向上端に位置する面を上面106Bと称し、熱伝導部材106のX方向下端に位置する面を下面106Cと称する。
対向面106AにおけるZ方向手前側端(平行四辺形の鋭角の頂点)となる位置を点Dで表す。また、仮想線V6と対向面106Aとの交点を点Eで表し、仮想線V6と上面106Bとの交点を点Fで表す。点Dを通りX方向に沿った線を仮想線V7と称する。仮想線V7と対向面104Aとの交点を点Bで表し、仮想線V7と下面104Cとの交点を点Cで表す。
熱伝導部材104及び熱伝導部材106について、Z方向における仮想線V6と仮想線V7との間(領域N3と称する)に位置する部位が、X方向から見た場合に重なる部位となる。この部位は、Y方向から見た場合に、三角形ABCで表される端部S5と、三角形DEFで表される端部S6とで構成されている。端部S5では、熱伝導部材104の他の部位との熱伝導が行われる。端部S6では、熱伝導部材106の他の部位との熱伝導が行われる。
熱伝導部材106において、一例として、Y方向から見た場合の角部の1つであり、且つ端部S6を除いた鈍角部分を鈍角部108と称する。鈍角部108は、下面106Cと対向面106Aとが交差する部分である。
発熱部52Aは、Y方向に投影した場合に、鈍角部108(鈍角側の部位)と重なっている。発熱部52Bは、Y方向に投影した場合に、端部S5及び端部S6に重ねられている。換言すると、抵抗体52は、一例として、X方向の中央よりも下側(用紙PAの搬送方向の上流側)に配置されている。
〔作用〕
次に、第3実施形態の作用について説明する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成及び作用については、説明を省略する。
定着装置100によれば、Y方向から熱伝導部材106を見た場合の外形が台形状であるので、外形が平行四辺形状のものとは異なり、Z方向の中央に対する奥側の形状と手前側の形状とが仮想線V5に対して線対称な形状となる。これにより、熱伝導部材104及び熱伝導部材106からなる熱伝導部材102を、面状発熱体48のZ方向の中央に対して対称配置することが可能となる。
また、定着装置100によれば、発熱部52Aが、Y方向に投影した場合に鈍角部108と重なっている。このため、発熱部52Aが熱伝導部材106の鋭角部分と重なる構成に比べて、熱伝導部材106の加熱される部分の体積が大きくなっているので、熱伝導部材106の一部が集中して加熱されることが抑制される。つまり、抵抗体52が熱伝導部材106の鋭角の部位と重なる構成に比べて、熱伝導部材106の加熱による変形が抑制される。
<変形例>
図12には、第3実施形態の変形例としての熱伝導部材112、114が示されている。
熱伝導部材112は、一の熱伝導部材の一例であり、端部S5(図11参照)の先端部分がX方向に切断されることで、Y方向から見た場合にZ方向を高さ方向とする台形状の端部S7が形成された点が、熱伝導部材104(図11参照)とは異なる。
熱伝導部材114は、他の熱伝導部材の一例であり、端部S6(図11参照)の先端部分がX方向に切断されることで、Y方向から見た場合にZ方向を高さ方向とする台形状の端部S8が形成された点が、熱伝導部材106(図11参照)とは異なる。端部S7と端部S8とは、X方向から見た場合に重なっている。なお、熱伝導部材112、114について、熱伝導部材104、106と同様の部位については、同じ符号を付与して説明を省略する。
端部S7の4つの頂点を点A、B、C、Dで表す。線分ABは台形の上底に相当し、線分CDは台形の下底に相当する。線分ADは対向面104A上に位置している。また、対向面104Aの点Aとは反対側の端点を点Mとする。同様に、端部S8の4つの頂点を点E、F、G、Hで表す。線分EFは台形の上底に相当し、線分GHは台形の下底に相当する。線分EHは対向面106A上に位置している。また、対向面106Aの点Eとは反対側の端点を点Nとする。
Y方向から見た場合に、点Bを含む角部116Aの角度、点Aを含む角部116Bの角度、点Mを含む角部116Cの角度は、いずれも90度以上の鈍角となっている。同様に、Y方向から見た場合に、点Fを含む角部118Aの角度、点Eを含む角部118Bの角度、点Mを含む角部118Cの角度は、いずれも90度以上の鈍角となっている。このように、熱伝導部材112、114において、Z方向に対向する部分の全ての角部を鈍角で設定してもよい。これにより、熱伝導部材112、114が抵抗体52によって加熱されても、熱伝導部材112、114の変形が抑制される。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る画像形成装置10及び定着装置120について説明する。なお、前述した第1実施形態の画像形成装置10及び定着装置30、100、120と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図13に示される定着装置120は、定着装置30(図2参照)において、複数の熱伝導部材56(図2参照)が複数の熱伝導部材122に代えられた点が異なっており、他の構成は定着装置30と同様である。ここでは、Z方向に隣合う1組の熱伝導部材122について説明する。隣合う2つの熱伝導部材122は、Z方向及びX方向に間隔(隙間127)をあけて配置されている。
熱伝導部材122は、裏面55に接触され且つ面状発熱体48の熱をZ方向に伝導させる部材であり、一例として、グラファイト製とされている。熱伝導部材122のZ方向の熱伝導率は、基材49(図5参照)のZ方向の熱伝導率と比べて高い。つまり、熱伝導部材122では、熱が、Y方向と比べてZ方向に多く伝導するようになっている。
また、熱伝導部材122は、Y方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。さらに、Y方向から見た場合に、熱伝導部材122の大部分の外形は、Z方向に長い矩形状に形成されている。熱伝導部材122におけるZ方向の手前側端部には、一部がX方向に沿った一方の端面123が形成されている。端面123のX方向の中央部には、Y方向から見た場合にZ方向に窪んだ窪み部126が形成されている。熱伝導部材122におけるZ方向の奥側端部には、一部がX方向に沿った他方の端面124が形成されている。端面124のX方向の中央部には、Y方向から見た場合に、Z方向に突出された突出部128が形成されている。
窪み部126は、端面123からZ方向の奥側へ向けて窪んでいる。窪み部126の形状は、X方向及びZ方向に沿った四角形状となっている。換言すると、熱伝導部材122のZ方向の手前側端部は、Z方向の手前側に向けて開口するU字状に形成されている。なお、熱伝導部材122において、窪み部126に対するX方向上側の部位を延在部132と称し、窪み部126に対するX方向下側の部位を延在部133と称する。
延在部132のZ方向の端部には、角部132A、132Bが形成されている。角部132A、132BをY方向から見た場合の角度は、一例として、90度となっている。また、延在部132には、四角形ABCDで示す端部S9が設定されている。
延在部133のZ方向の端部には、角部133A、133Bが形成されている。角部133A、133BをY方向から見た場合の角度は、一例として、90度となっている。また、延在部133には、四角形EFGHで示す端部S10が設定されている。
突出部128は、端面124からZ方向の奥側へ向けて突出されている。突出部128の形状は、X方向及びZ方向に沿った四角形状となっている。そして、突出部128は、窪み部126に挿入されている。突出部128のX方向の長さは、窪み部126のX方向の長さよりも短い。また、突出部128のZ方向の長さは、一例として、延在部132又は延在部133のZ方向の長さと同程度の長さに設定されている。さらに、突出部128の端部には、角部128A、128Bが形成されている。角部128A、128BをY方向から見た場合の角度は、一例として、90度となっている。加えて、突出部128には、四角形IJKLで示す端部S11が設定されている。
点A、B、L、K、F、Eを通りX方向に沿った線を仮想線V8と称する。点D、C、I、J、G、Hを通りX方向に沿った線を仮想線V9と称する。隣合う熱伝導部材122について、Z方向における仮想線V8と仮想線V9との間(領域N4と称する)に位置する部位が、X方向から見た場合に重なる部位となる。換言すると、端部S9、S10、S11は、領域N4内に位置している。
隙間127は、Y方向から見た場合に、4箇所でほぼ直角に屈曲されたクランク状に形成されている。隙間127のZ方向の長さ又はX方向の長さは、一例として、同程度の長さとされている。ここで、延在部132のうち突出部128とX方向に対向する面を対向面132Cと称する。突出部128のうち延在部132とX方向に対向する面を対向面128Cと称する。突出部128のうち延在部133とX方向に対向する面を対向面128Dと称する。延在部133のうち突出部128とX方向に対向する面を対向面133Cと称する。対向面132C、128C、128D、133Cは、互いに対向する対向縁の一例であり、Y方向から見た場合に、いずれもZ方向に沿った面とされている。
〔作用〕
次に、第4実施形態の作用について説明する。なお、前述した第1、第2実施形態と同様の構成及び作用については、説明を省略する。
面状発熱体48に複数の熱伝導部材122を接着する作業(製造時)において、窪み部126に突出部128が挿入されることで、端部S11に対して、X方向の上側(一方側)に端部S9が配置され、X方向の下側(他方側)に端部S10が配置される。ここで、1つの熱伝導部材122がX方向にずれた場合に、突出部128と延在部132とが接触され、又は突出部128と延在部133とが接触される。これにより、窪み部126に突出部128が挿入されない構成に比べて、熱伝導部材122が定着装置120の製造時にX方向に大きくずれることが抑制される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されない。
定着装置30において、複数の熱伝導部材56は、X方向の長さが同じ長さとされていなくてもよい。また、複数の熱伝導部材56は、Z方向から見た場合に少なくとも一部が重なっていればよい。対向面58A、58Bの一部は、X方向に沿っていてもよい。
定着装置80において、対向面88A、88Bは、X方向と交差する方向に対向していてもよい。熱伝導部材82は、鋭角部分を有していてもよい。
定着装置100において、熱伝導部材104、106は、X方向の長さが同じ長さとされていなくてもよい。また、熱伝導部材104、106は、Z方向から見た場合に少なくとも一部が重なっていればよい。さらに、熱伝導部材102が有する熱伝導部材の数は、3つに限らず、3つ以上の奇数あればよい。対向面104A、106Aの一部は、X方向に沿っていてもよい。抵抗体52は、鈍角部108に配置されていなくてもよい。
定着装置120において、対向面128C、128D、132C、133Cは、X方向と交差する方向に対向していてもよい。熱伝導部材122は、鋭角部分を有していてもよい。
回転体は、ベルト46に限らず、樹脂製の筒状部材であってもよい。
熱伝導部材56、82、102、122は、X−Z面に沿った平板状の部材に限らず、例えば、Z方向から見た場合にX方向の上側又は下側に突出するように湾曲された部材であってもよい。複数の熱伝導部材は、それぞれ湾曲された部材である場合には、X−Z面(平面)に展開した状態でX方向から見て、一部がX方向に重なるように配置されればよい。また、熱伝導部材56、82、102、122は、Z方向中央側の部材よりも両端側の部材について熱伝導率が高くなるように、別材料で構成されてもよい。
熱伝導部材56、82、102、122の厚さは、X方向で異なっていてもよい。例えば、熱伝導部材56、82、102、122の一部に、シート状の熱伝導部材をY方向に重ねて貼り付けることで、X方向に厚さを変えてもよい。
複数の熱伝導部材は、それぞれ一部がX方向に重なるように配置されていればよいので、X方向に間隔をあけて配置されていてもよい。図示は省略するが、例えば、Z方向に隣合う矩形状の熱伝導部材A、Bと、Z方向に隣合う矩形状の熱伝導部材C、Dとがあったとする。さらに、熱伝導部材Aと熱伝導部材Bとの間にX方向に沿った隙間d1があり、熱伝導部材Cと熱伝導部材Dとの間にX方向に沿った隙間d2があったとする。ここで、熱伝導部材A、B、C、Dが、隙間d1と隙間d2とがX方向に並ばないように配置されていれば、Z方向のいずれの位置においても、X方向のいずれかの位置で熱伝導が可能となる。
定着装置30、80、100、120において、各面状発熱体及び各熱伝導部材は、ニップ部NPに相当する位置に配置されていなくてもよい。例えば、ベルト46の回転方向におけるニップ部NPよりも上流側で且つベルト46の内側に面状発熱体及び熱伝導部材が設けられた定着装置であってもよい。この定着装置では、ニップ部NPよりも上流側でベルト46の加熱が行われ、ニップ部NPでベルト46によるトナー像Gの加熱及び加圧が行われる。
画像形成装置10において、像形成部16に代えて、インクジェット方式(液滴吐出方式)の像形成部を用いて、得られた現像剤像を定着装置30、80、100、120で定着させてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
10 画像形成装置
16 像形成部(像形成手段の一例)
30 定着装置
46 ベルト(回転体の一例)
48 面状発熱体
54 接触面
56 熱伝導部材
56A 熱伝導部材(一の熱伝導部材の一例)
56B 熱伝導部材(他の熱伝導部材の一例)
58A 対向面(対向縁の一例)
58B 対向面(対向縁の一例)
80 定着装置
82 熱伝導部材
84 熱伝導部材(一の熱伝導部材の一例)
86 熱伝導部材(他の熱伝導部材の一例)
88A 対向面(対向縁の一例)
88B 対向面(対向縁の一例)
100 定着装置
102 熱伝導部材
104 熱伝導部材(一の熱伝導部材の一例)
104A 対向面(対向縁の一例)
106 熱伝導部材(他の熱伝導部材の一例)
106A 対向面(対向縁の一例)
112 熱伝導部材(一の熱伝導部材の一例)
114 熱伝導部材(他の熱伝導部材の一例)
116A 角部
116B 角部
116C 角部
118A 角部
118B 角部
118C 角部
120 定着装置
122 熱伝導部材
123 端面
123 端面
124 端面
124 端面
126 窪み部
128 突出部
128C 対向面(対向縁の一例)
128D 対向面(対向縁の一例)
132C 対向面(対向縁の一例)
133C 対向面(対向縁の一例)
G トナー像(現像剤像の一例)

Claims (8)

  1. 中空の回転体と、
    前記回転体の内側に配置され、前記回転体の回転に伴って搬送される記録媒体の搬送方向と直交する幅方向に延び、前記回転体を加熱する面状発熱体と、
    前記面状発熱体の前記回転体側の接触面とは反対側の面に接触され且つ前記幅方向及び前記搬送方向の少なくとも一方に間隔をあけて配置され、前記面状発熱体の熱を前記幅方向に伝導させる複数の熱伝導部材であって、平面に展開した状態で前記搬送方向から見た場合に、一の前記熱伝導部材の一部と、該一の前記熱伝導部材と隣合う他の前記熱伝導部材の一部とが重なるように配置されている前記複数の熱伝導部材と、
    を有する定着装置。
  2. 隣合う前記熱伝導部材は、前記搬送方向の長さが同じ長さとされ、且つ前記幅方向から見た場合に全体が重なる請求項1に記載の定着装置。
  3. 隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する対向縁は、前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、前記搬送方向と交差する交差方向に延びている請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記複数の熱伝導部材の数は、3つ以上の奇数であり、
    前記複数の熱伝導部材のうち前記幅方向の中央に位置する前記熱伝導部材の外形は、前記厚さ方向から見た場合に等脚台形状である請求項3に記載の定着装置。
  5. 隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する対向縁の少なくとも一部は、前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、前記搬送方向に対向する請求項1に記載の定着装置。
  6. 隣合う前記熱伝導部材の一方の前記幅方向の端面には、前記厚さ方向から見た場合に前記幅方向に窪んだ窪み部が形成され、
    隣合う前記熱伝導部材の他方の前記幅方向の端面には、前記厚さ方向から見た場合に前記幅方向に突出された突出部が形成され、
    前記突出部は、前記窪み部に挿入されている請求項5に記載の定着装置。
  7. 隣合う前記熱伝導部材の互いに対向する部位には、複数の角部が形成され、
    前記搬送方向及び前記幅方向と直交する厚さ方向から見た場合に、複数の前記角部の角度が全て90度以上である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 記録媒体に現像剤像を形成する像形成手段と、
    前記現像剤像を加熱及び加圧することで前記記録媒体に定着させる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を有する画像形成装置。
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