JP2021032546A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】それぞれのチューブに液相冷媒を均等に分配し、高い効率で熱交換を行うことのできる熱交換器を提供する。【解決手段】第1タンク100の内部空間は、セパレータ130によって上下に分けられ、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の流路の、その長手方向に対し垂直な断面における全ての断面積の合計値をAtubeとし、第2タンク200の内部空間SPの、上下方向に対し垂直な断面における断面積をAtankとし、第2タンク200のうち、セパレータ130よりも上方側の部分の上下方向に沿った長さをミリメートルの単位で表したものをL1tankとしたときに、熱交換器10は、Atank/Atube≦0.00000378×L1tank2−0.00305×L1tank+0.78510を満たすように構成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、ヒートポンプシステムの室外機として用いられ、暖房時には蒸発器として機能し、冷房時には凝縮器として機能する熱交換器に関する。
例えば車両用空調装置を構成するヒートポンプシステムには、室外の空気と冷媒との間で熱交換を行うための室外機が備えられる。ヒートポンプシステムの室外機としては、暖房時には室外の空気から熱を回収するための蒸発器として機能し、冷房時には室外の空気に熱を放出するための凝縮器として機能するものがある。室外機は、内部を冷媒が通る複数のチューブと、それぞれのチューブに冷媒を分配するタンクと、を備えた熱交換器として構成されることが多い。
上記のような構成の熱交換器については、空気と冷媒との間における熱交換が可能な限り効率的に行われるよう、チューブの内側に形成される冷媒の流路の形状等、熱交換器の各部の寸法を最適なものとするための検討が進められている。例えば下記特許文献1には、凝縮器の放熱性能を高めるために、凝縮器におけるチューブ内通路高さを特定の範囲内に設定することが記載されている。
特許第3922288号公報
熱交換器が蒸発器として機能しているときにおいては、蒸発前の液相冷媒が、各チューブ内の流路において可能な限り広範囲に存在している状態となることが好ましい。このような状態においては、冷媒の蒸発に伴う空気からの熱の回収が広範囲において行われ、蒸発器における熱交換が効率的に行われることとなる。
従って、蒸発器における熱交換が効率的に行われるためには、複数のチューブに、液相冷媒が均等に分配されることが好ましい。しかしながら、複数のチューブが上下方向に積層配置された構成の熱交換器においては、重力の影響により各チューブへの液相冷媒の分配が不均等なものとなりやすい。
また、熱交換器には、タンクの内部空間がセパレータで上下に分けられている構成のものもある。このような構成の熱交換器では、冷媒は、セパレータよりも下方側にある各チューブを流れた後、折り返して、セパレータよりも上方側にある各チューブに分配されることとなる。折り返し時点においては、それまでの蒸発により液相冷媒の量が少なくなっている。このため、セパレータよりも上方側にある各チューブに液相冷媒を均等に分配することは特に難しくなる。
本発明者らが行った実験等によれば、タンクの内側を上方側に向かって流れる液相冷媒の圧力損失が小さくなり過ぎると、液相冷媒はその多くがタンクの上端まで到達し、上方側に配置されたチューブへと偏って分配されてしまうという知見が得られている。また、一般的には、液相冷媒の偏りがある場合は、チューブ内の流路における圧力損失を大きくすると、チューブ内に液相冷媒が入り難くなる為、タンク全体に液相冷媒が広がり得る。しかしながら、タンクが上下方向に伸びる構成では、それぞれのチューブ内の流路における液相冷媒の圧力損失が大きくなると、上記のような液相冷媒の偏りは更に大きくなってしまうという新たな知見を、本発明者らは得ている。
更に、タンクの内側を上方側に向かって流れる液相冷媒の流速が小さい場合にも、やはり液相冷媒はタンクの上端まで到達しにくくなる。液相冷媒の流速は、タンク内の流路断面積に影響されるので、当該流速をも考慮してタンクの形状を検討する必要がある。
以上の知見に鑑みれば、それぞれのチューブに液相冷媒が均等に分配されるためには、液相冷媒の流速に影響するタンクの形状を考慮しながら、タンク内の空間における液相冷媒の圧力損失と、チューブ内の流路における液相冷媒の圧力損失と、のバランスを適切に設定しておく必要がある。しかしながら、これを実現するための熱交換器の構成については、従来、具体的な検討がなされていなかった。
本開示は、それぞれのチューブに液相冷媒を均等に分配し、高い効率で熱交換を行うことのできる熱交換器、を提供することを目的とする。
本開示に係る熱交換器は、ヒートポンプシステムの室外機として用いられ、暖房時には蒸発器として機能し、冷房時には凝縮器として機能する熱交換器(10)である。この熱交換器は、水平方向に沿って伸びる管状の部材であって、上下方向に沿って並ぶように積層配置された複数のチューブ(300)と、それぞれのチューブの一端が接続された第1タンク(100)と、それぞれのチューブの他端が接続された第2タンク(200)と、を備える。第1タンクの内部空間は、セパレータ(130)によって上下に分けられている。第1タンクのうちセパレータよりも下方側の部分には、蒸発器として機能する場合において冷媒の入口となる入口部(110)が設けられている。第1タンクのうちセパレータよりも上方側の部分には、蒸発器として機能する場合において冷媒の出口となる出口部(120)が設けられている。セパレータよりも上方側にあるチューブの内側に形成された流路(FP)の、その長手方向に対し垂直な断面における全ての断面積の合計値をAtubeとし、第2タンクの内側に形成された内部空間(SP)の、上下方向に対し垂直な断面における断面積をAtankとし、第2タンクのうち、セパレータよりも上方側の部分の上下方向に沿った長さをミリメートルの単位で表したものをL1tankとしたときに、この熱交換器は、Atank/Atube≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510を満たすように構成されている。
本発明者らが行った実験によれば、Atank/Atube≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510を満たすように構成された熱交換器においては、折り返し時に第2タンク内を流れる液相冷媒の圧力損失がある程度大きくなることで、第2タンクの上端まで到達してしまう液相冷媒の量が従来よりも抑制されることが確認されている。また、セパレータよりも上方側にある各チューブの圧力損失がある程度小さくなることで、第2タンクから各チューブへの液相冷媒の流入が促進され、第2タンクの上端まで到達してしまう液相冷媒の量が更に抑制されることも確認されている。
このように、Atank/Atube≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510を満たすように構成された熱交換器においては、第2タンクの内部空間における液相冷媒の圧力損失と、チューブ内の流路における液相冷媒の圧力損失と、のバランスが適切なものとなる。これにより、それぞれのチューブに液相冷媒は均等に分配され、高い効率で空気からの熱の回収が行われることとなる。
本開示によれば、それぞれのチューブに液相冷媒を均等に分配し、高い効率で熱交換を行うことのできる熱交換器、が提供される。
図1は、本実施形態に係る熱交換器の構成を示す図である。 図2は、図1の熱交換器のうち、第2タンクの内部構成を示す断面図である。 図3は、図1の熱交換器のうち、チューブの内部構成を示す断面図である。 図4は、熱交換器を流れる液相冷媒の分布の例を模式的に示す図である。 図5は、Atank/Atubeの値と、熱交換器の性能との関係を示す図である。 図6は、第2タンクの内部における液相冷媒の流れを模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る熱交換器10は、不図示の車両用空調装置を構成するヒートポンプシステムの室外機として用いられるものである。熱交換器10は、車両のエンジンルームに設置される。熱交換器10では、その内側を流れる冷媒と、車両のフロントグリルから流入する空気との間で熱交換が行われる。尚、本実施形態では、冷媒としてフロン系の冷媒が用いられる。
車室内の暖房が行われる暖房時においては、熱交換器10は蒸発器として機能する。このとき、熱交換器10には、ヒートポンプシステムが備える不図示の膨張弁から、低温低圧の液相冷媒が供給される。熱交換器10では、冷媒と空気との間で熱交換が行われ、これにより空気から熱が回収される。
車室内の冷房が行われる冷房時においては、熱交換器10は凝縮器として機能する。このとき、熱交換器10には、ヒートポンプシステムが備える不図示のコンプレッサから、高温高圧の気相冷媒が供給される。熱交換器10では、冷媒と空気との間で熱交換が行われ、これにより冷媒の熱が空気へと放出される。
尚、室外機である熱交換器10の機能を、上記のように蒸発器と凝縮器との間で切り替えることのできるヒートポンプシステムの構成としては、公知のものを採用することができる。このため、ヒートポンプシステム全体の具体的な構成の説明や図示については省略する。
図1を参照しながら、熱交換器10の構成について説明する。熱交換器10は、第1タンク100と、第2タンク200と、チューブ300と、フィン400と、を備えている。尚、図1においては、熱交換に供される空気の流れる方向が、紙面手前側から奥側へと向かう方向となっている。
第1タンク100は、冷媒を一時的に貯えるための容器である。第1タンク100は、略円柱形状の細長い容器として形成されており、その長手方向を上下方向に沿わせた状態で配置されている。第1タンク100には、後述のチューブ300の一端が接続されている。
第1タンク100の内部にはセパレータ130が配置されている。第1タンク100の内部空間は、セパレータ130によって上下に分けられている。セパレータ130が配置されている位置は、第1タンク100の内部空間のうち、その上下方向に沿った中央よりも下方側寄りとなる位置である。
第1タンク100のうちセパレータ130よりも下方側の部分には、第1ポート110が設けられている。また、第1タンク100のうちセパレータ130よりも上方側の部分には、第2ポート120が設けられている。第1ポート110及び第2ポート120は、冷媒の入口又は出口として設けられている。
熱交換器10が蒸発器として機能する場合においては、冷媒は第1ポート110から第1タンク100の内部空間へと供給され、第2ポート120から外部へと排出される。つまり、第1ポート110は、熱交換器10が蒸発器として機能する場合に冷媒の入口となる「入口部」に該当する。第2ポート120は、熱交換器10が蒸発器として機能する場合において冷媒の出口となる「出口部」に該当する。
尚、熱交換器10が凝縮器として機能する場合においては、上記と同様に、冷媒は第1ポート110から第1タンク100の内部空間へと供給され、第2ポート120から外部へと排出されることとなる。このような構成に替えて、熱交換器10が凝縮器として機能する場合においては、冷媒が第2ポート120から第1タンク100の内部空間へと供給され、第1ポート110から外部へと排出されるような構成としてもよい。
本実施形態では、第1ポート110は、セパレータ130よりも下方側にある第1タンク100の内部空間のうち、その上下方向に沿った中央よりも下方側となる位置に接続されている。また、第2ポート120は、セパレータ130よりも上方側にある第1タンク100の内部空間のうち、その上下方向に沿った中央よりも上方側となる位置に接続されている。
第2タンク200は、冷媒を一時的に貯えるための容器である。第2タンク200は、上記の第1タンク100と同様に、略円柱形状の細長い容器として形成されており、その長手方向を上下方向に沿わせた状態で配置されている。第2タンク200には、チューブ300の他端が接続されている。第2タンク200の形状は、第1タンクの形状と概ね同一である。第2タンク200は、水平方向に沿って第1タンクと対向する位置に配置されている。尚、第2タンク200の内部にはセパレータが配置されていない。このため、第2タンク200の内部空間は、その全体が単一の空間となっている。
図1においては、水平方向であって第1タンク100から第2タンク200へと向かう方向がx方向となっており、同方向に沿ってx軸が設定されている。また、x方向に対して垂直な方向であって、紙面手前側から奥側へと向かう方向がy方向となっており、同方向に沿ってy軸が設定されている。このy方向は、水平な方向であって、且つ熱交換に供される空気の流れる方向となっている。図1においては更に、上記のx方向及びy方向のいずれに対しても垂直な方向であって、下方側から上方側に向かう方向がz方向となっており、同方向に沿ってz軸が設定されている。以下においては、上記のように定義されたx方向、y方向、z方向を用いて説明を行うこととする。
図2には、z方向に垂直な面において第2タンク200を切断した場合の断面が示されている。尚、当該断面の位置は、セパレータ130の位置よりもz方向側、つまり上方側の位置となっている。
図2に示されるように、第2タンク200は、コアプレート210とタンク部材220とを有している。コアプレート210は、複数のチューブ300の端部が接続されている部分である。コアプレート210には複数の貫通孔が形成されており、それぞれの貫通孔にチューブ300が挿通されている。当該貫通孔の縁と、チューブ300の外周面との間は、全周に亘ってろう接されている。
第2タンク200の内部空間SPには、上記のように貫通穴に挿通されたチューブ300の端部がx方向に突出した状態となっている。当該端部の先端には、チューブ300に形成された流路FPの端部となる開口が形成されている。
タンク部材220は、コアプレート210の全体をx方向側から覆うことにより、コアプレート210との間に内部空間SPを形成するための部材である。タンク部材220及びコアプレート210はいずれも金属によって形成されており、互いにろう接されている。
図2に示されるように、タンク部材220の内面のうち最もx方向側となる位置には、凹部221が形成されている。凹部221は、上下方向すなわちz方向に沿って直線状に伸びるように形成された溝である。上下方向に沿って凹部221が形成されている範囲は、同方向に沿って積層された全てのチューブ300の端面と対向し得る範囲、となっている。凹部221が形成されていることの効果については後に説明する。
チューブ300は、水平方向に沿って伸びる管状の部材である。熱交換器10には、チューブ300が複数本設けられており、これらが上下方向に沿って並ぶように積層配置されている。上下方向に沿って互いに隣り合うチューブ300の間には、後述のフィン400が配置されている。
図3に示されるように、それぞれのチューブ300は、その長手方向に対し垂直な断面の形状が扁平形状となっており、当該扁平形状の長手方向が空気の流れ方向、すなわちy方向に沿っている。チューブ300の内側には、冷媒の通る流路FPが複数形成されており、これらがy方向に沿って並んでいる。それぞれの流路FPは、チューブ300の長手方向、すなわちx方向に沿って伸びるように形成されている。第1タンク100の内部空間と、第2タンク200の内部空間との間は、それぞれのチューブ300の流路FPによって互いに連通されている。
図1に戻って説明を続ける。フィン400は、所謂「コルゲートフィン」であって、金属板を波状に折り曲げることにより形成されたものである。フィン400は、上下方向に沿って隣り合うチューブ300の間に挿入されている。このため、熱交換器10では、チューブ300とフィン400とが、上下方向に沿って交互に並ぶように積層配置されている。
波状となっているフィン400のそれぞれの頂部は、隣接するチューブ300の表面にろう接されている。熱交換器10が蒸発器として機能する場合においては、通過する空気の熱がチューブ300に直接伝達される他、フィン400を介してもチューブ300に伝達される。つまり、空気との接触面積がフィン400によって大きくなっており、これにより空気と冷媒との熱交換が効率的に行われる。熱交換器10が凝縮器として機能する場合においても同様である。
熱交換器10のうち、積層された全てのチューブ300及びフィン400が積層配置されている部分のことを、以下では「熱交換コア部CR」とも称する。熱交換コア部CRは、外部の空気と内部の冷媒との間で熱交換が行われる部分である。熱交換コア部CRの上下両側となる位置には、金属板であるサイドプレート11、12が設けられている。サイドプレート11、12は、熱交換コア部CRを上下両側から挟み込むことにより、熱交換コア部CRを補強してその形状を維持するためのものである。
熱交換器10が蒸発器として機能する場合における、冷媒の流れる経路について説明する。この場合、熱交換器10には、入口部である第1ポート110から冷媒が供給される。当該冷媒は、先に述べたように低温低圧の冷媒である。冷媒は、第1ポート110から、第1タンク100の内部空間のうちセパレータ130よりも下方側の部分に流入する。その後、冷媒は、セパレータ130よりも下方側にあるチューブ300の流路FPを通って、第2タンク200の内部空間SPへと流入する。
冷媒は、上記のように流路FPを通る際において、外側を通る空気によって加熱される。これにより、冷媒の一部は蒸発し、液相から気相へと変化する。ただし、第2タンク200の内部空間SPに流入した時点においては、冷媒には未だ蒸発していない液相冷媒が多く含まれた状態となっている。
第2タンク200の内部空間SPに流入した冷媒は、内部空間SPの長手方向に沿って上方側へと向かって流れる。その後、冷媒は、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の流路FPを通って、第1タンク100の内部空間へと流入する。
冷媒は、上記のように流路FPを通る際において、外側を通る空気によって再び加熱される。これにより、冷媒の一部は蒸発し、液相から気相へと変化する。第1タンク100の内部空間に流入した時点においては、冷媒はその大部分が蒸発して気相冷媒となっている。冷媒は、第1タンク100の内部空間に流入した後、出口部である第2ポート120から外部へと排出され、ヒートポンプシステムが備える不図示のコンプレッサに向かって流れる。
このように、本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒が第2タンク200において折り返して流れるように構成されている。
尚、熱交換器10が凝縮器として機能する場合においては、冷媒の流れる経路は上記とは同じ方向の経路となるのであるが、上記とは逆の方向の経路となるような構成としてもよい。いずれにしても、冷媒は、流路FPを通る際において、外側を通る空気によって熱を奪われて凝縮し、気相から液相へと変化する。
ところで、熱交換器10が蒸発器として機能しているときにおいては、蒸発前の液相冷媒が、チューブ300内の流路FPにおいて可能な限り広範囲に存在している状態、すなわち、熱交換コア部CRの略全体に分布している状態となることが好ましい。このような状態においては、冷媒の蒸発に伴う空気からの熱の回収が熱交換コア部CRの広範囲において行われ、熱交換器10における熱交換が効率的に行われることとなる。
従って、蒸発器としての熱交換器10における熱交換が効率的に行われるためには、複数のチューブ300に、液相冷媒が均等に分配されることが好ましい。しかしながら、本実施形態のように複数のチューブ300が上下方向に積層配置された構成の熱交換器10においては、重力の影響により各チューブ300への液相冷媒の分配が不均等となりやすい。
特に本実施形態のように、冷媒が第2タンク200において折り返して流れるように構成されている熱交換器10においては、折り返しの際、すなわち第2タンク200から各チューブ300に冷媒が分配される際に、液相冷媒の分配が特に不均等となりやすい。これは、最初に第1タンク100から各チューブ300に冷媒が分配されるときに比べて、冷媒に含まれる液相冷媒の量が少なくなっているからである。
図4(B)には、熱交換器10を従来と同様の構成とした場合の比較例における、熱交換コア部CRが模式的に示されている。この比較例では、基本的な構成は熱交換器10と同じであるが、流路FPの断面積等においてのみ本実施形態と異なっている。図4(B)に示される一点鎖線DL2は、セパレータ130が配置されている位置のz座標を示すものである。この比較例でも、冷媒は、一点鎖線DL2よりも下方側の部分をx方向に向かって流れた後、不図示の第2タンク200において折り返し、一点鎖線DL2よりも上方側の部分を−x方向に向かって流れる。
図4(B)で斜線が付されている領域は、熱交換コア部CRにおいて液相冷媒が分布している範囲を示している。同図に示されるように、熱交換コア部CRのうち一点鎖線DL2よりも下方側の部分においては、それぞれのチューブ300に液相冷媒が概ね均等に分配されており、その結果として、液相冷媒が全体に分布した状態となっている。
一方、熱交換コア部CRのうち一点鎖線DL2よりも上方側の部分においては、上方側にあるチューブ300にのみ液相冷媒が供給されており、下方側、すなわち一点鎖線DL2の近傍に配置されたチューブ300には液相冷媒がほとんど供給されていない。これは、第2タンク200の内部空間SPにおける流路抵抗が小さすぎることにより、内部空間SPを上方側に向かって流れる液相冷媒の殆どが第2タンク200の上端まで到達し、その近傍に接続されたチューブ300にのみ分配されてしまうためであると考えられる。
図4(B)に示された状態になると、斜線が付されていない領域においては気相冷媒のみが流れることとなるため、冷媒の蒸発に伴う空気からの熱の回収が効率的には行われない。
そこで、本実施形態に係る熱交換器10では、流路FPの断面積等を適切に設定することで、上記の問題を解決している。その結果、図4(A)に示されるように、熱交換コア部CRのうち一点鎖線DL2よりも上方側の部分においても、それぞれのチューブ300に液相冷媒を概ね均等に分配することが可能となっている。
流路FPの断面積等の設定方法について説明する。先ず、Atube及びAtankからなる2つのパラメータについて説明する。
tubeとは、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の内側に形成された流路FPの、その長手方向に対し垂直な断面における全ての断面積の合計値である。「その長手方向に対し垂直な断面」とは、図3に示されるような、x方向に対して垂直な断面のことである。図3を参照しながら先に述べたように、1本のチューブ300には複数の流路FPが形成されている。上記のAtubeは、図3に示されるそれぞれの流路FPの断面積の値を合計した上で、これに、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の本数を掛けることにより得られる値である。
tankとは、第2タンク200の内側に形成された内部空間SPの、上下方向に対し垂直な断面における断面積である。つまり、Atankは、図2に示される断面における内部空間SPの断面積である。このAtankには、図2においてチューブ300が突出している部分の断面積は含まれない。つまり、Atankは、内部空間SPのうち、第2タンク200の長手方向に沿って冷媒が直線的に流れ得る空間の断面積、ということができる。尚、上記の断面積が、上下方向において局所的に変化しているような場合には、当該部分の形状はAtankの算出において考慮しないものとする。
第2タンク200のうち、セパレータ130よりも上方側の部分の上下方向に沿った長さ、すなわちz方向に沿った長さのことを、以下では「L1tank」と表記する。L1tankの単位はミリメートル(mm)である。本実施形態に係る熱交換器10は、Atank/Atubeの値が0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510となるように、流路FPの断面積等が設定されている。その理由について、図5を参照しながら説明する。
図5のグラフにおける横軸は、L1tankの値が140(mm)である場合における、上記のAtank/Atubeの値を示している。また、同グラフにおける縦軸は、性能比の値を示している。「性能比」とは、空気からの熱の回収性能の大きさを、熱交換器10の形状が特定の形状であるときにおける回収性能との比率として示す指標である。上記における「回収性能」とは、熱交換器10において、単位時間あたりに空気から回収される熱量のことである。図5の例では、Atank/Atubeの値が点P1で示される値であるときにおける回収性能が100%となっており、これとの比率が縦軸に示される性能比となっている。
図5の点P1では、性能比は上記のように100%となっている。図5の点P2では、本実施形態のようにAtank/Atubeの値が0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510で算出される値となっており、その時の性能比は105%となっている。図5の点P3では、Atank/Atubeの値が0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510で算出される値よりも小さな値となっており、その時の性能比は125%となっている。このように、Atank/Atubeの値が小さくなる程、性能比が高くなっている。
tank/Atubeの値が点P2のときよりも大きい範囲においては、Atank/Atubeの値を小さくするほど、主にチューブ300の流路FPにおける圧力損失が小さくなることの効果によって、性能比が向上して行く。当該効果は、流路FPの入口部分における冷媒の圧力及び温度が小さくなり、周囲の空気との温度差が大きくなることによる効果である。
本発明者らが実験等によって確認したところによれば、Atank/Atubeの値が点P2のときの値以下になると、上記の効果に加えて、第2タンク200から各チューブ300へと液相冷媒が均等に分配される効果が加わることにより、性能比が著しく向上することが確認されている。このため、以下の式(1)で示される条件を満たすように、流路FPの断面積などが設定されることが好ましい。
tank/Atube≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510・・・・(1)
尚、式(1)における左辺は無次元であるから、Atank等としては任意の単位を用いることができる。ただし、式(1)の右辺においては、L1tankとしてミリメートルの単位を用いる必要がある。
尚、Atank/Atubeの値が小さくなる程、熱交換器10が蒸発器として機能する場合における性能比は上記のように向上する。ただし、Atank/Atubeの値を小さくし過ぎた場合には、熱交換器10が凝縮器として機能する場合における熱交換性能が低下してしまう可能性がある。これは、熱交換器10が凝縮器として機能する場合には、流路FPの圧力損失が小さくなって冷媒の流速が小さくなる程、熱伝達率が小さくなり、凝縮器としての熱交換性能が低下してしまうからである。Atank/Atubeの値を設定するにあたっては、この点についても考慮することが好ましい。
式(1)のAtankは、第2タンク200の内側に形成された内部空間SPにおける冷媒の圧力損失に影響を与えるパラメータである。このようなパラメータとしては、Atankの他に、例えば第2タンク200のz方向に沿った長さ等も挙げることができる。また、同式のAtubeは、チューブ300の流路FPにおける冷媒の圧力損失に影響を与えるパラメータである。このようなパラメータとしては、Atubeの他に、例えばチューブ300のx方向に沿った長さ等も挙げることができる。
車両用空調装置の室外機として熱交換器10が構成される場合には、第2タンク200のz方向に沿った長さ等を考慮しなくても、上記の式(1)を満たすような構成であれば、性能比が向上するという効果をある程度得ることができる。ただし、熱交換器10の性能比を向上させるための条件を厳密に求めるのであれば、第2タンク200のz方向に沿った長さ等のパラメータも考慮することが好ましい。このような厳密な条件としては、以下の式(2)を挙げることができる。
(L1tube×L2tube/Atube)×(Atank/(L1tank×L2tank))≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510・・・・(2)
式(2)におけるL1tubeは、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の、その長手方向に沿った長さ、すなわちx方向に沿った長さのことである。
L2tubeは、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の内側に形成された流路FPの、その長手方向に対し垂直な断面における全ての濡れ縁長さの合計値である。「その長手方向に対し垂直な断面」とは、図3に示されるような、x方向に対して垂直な断面のことである。図3を参照しながら先に述べたように、1本のチューブ300には複数の流路FPが形成されている。上記のL2tubeは、図2に示されるそれぞれの流路FPの濡れ縁長さの値、つまり、図3の断面における流路FPの内面の周長さの値を合計した上で、これに、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の本数を掛けることにより得られる値である。
L1tankは、先に述べたように、第2タンク200のうち、セパレータ130よりも上方側の部分の上下方向に沿った長さ、すなわちz方向に沿った長さのことである。
L2tankは、第2タンク200の内側に形成された内部空間SPの、上下方向に対し垂直な断面における濡れ縁長さ、つまり、図2の断面における内部空間SPの内面の周長さのことである。尚、この場合の内部空間SPには、図3においてチューブ300が突出している部分は含まれない。つまり、L2tankは、内部空間SPのうち、第2タンク200の長手方向に沿って冷媒が直線的に流れ得る部分の濡れ縁長さ、ということができる。
尚、式(2)の右辺においては、L1tankとしてミリメートルの単位を用いる必要がある。式(2)では、L1tankは左辺にも存在するので、左辺の各要素においてもミリメートルの単位を用いる必要がある。
本発明者らが行った実験によれば、熱交換器10の構成が先に述べた式(1)を満たし、且つ式(2)をも満たすように構成されていれば、より確実に第2タンク200から各チューブ300へと液相冷媒が分配される構成となり、熱交換器10では高い効率で熱交換が行われることが確認されている。尚、式(2)の左辺で示されるパラメータを図5の横軸とした場合においても、図5と概ね同様のグラフが描かれる。
熱交換器10では、その性能を高めるために更なる工夫がいくつか施されている。以下では、当該工夫について説明する。
図2を参照しながら先に説明したように、第2タンク200の内面、具体的にはタンク部材220の内面には、上下方向に沿って直線状に伸びる凹部221が形成されている。
気液混合状態の冷媒が、第2タンク200のような管状の部材の内側を流れる際には、液相冷媒が管壁に沿って流れて、気相冷媒が管壁よりも内側の空間を流れる傾向がある。このため、第2タンク200の内部空間SPを上方に向かって冷媒が流れる際には、液相冷媒は、やはり第2タンク200の内面に沿って流れる傾向がある。
本実施形態では、このように流れる液相冷媒の一部が、上下方向に沿って直線状に伸びる凹部221に案内されながら、凹部221に対向する各チューブ300の流路FPへと分配されていく。つまり、凹部221が形成されていない場合に比べて、より多くの液相冷媒が凹部221の位置を流れながら、それぞれのチューブ300へと分配されていくこととなる。これにより、それぞれのチューブ300に対し、液相冷媒をより均等に分配することが可能となる。
尚、このような機能を実現するためには、凹部221の位置は、第2タンク200の内面のうち、チューブ300の端部と対向する位置であることが好ましい。図2に示される点線DL1は、チューブ300の端部の位置のx座標を示すものである。「チューブ300の端部と対向する位置」とは、このような点線DL1よりもx方向側となる位置のことである。より好ましくは、x軸に沿って見た場合において、チューブ300の端部と重なるような位置に凹部221が形成されていることとすればよい。
凹部221は、本実施形態のように、第2タンク200の下端から上端に至るまでの全範囲に亘るように形成されていてもよいのであるが、第2タンク200ののうちセパレータ130よりも上方側となる部分にのみ形成されていてもよい。
図2に示されるように、第2タンク200の内面のうち、チューブ300が接続されている部分の周囲には、第2タンク200の内側に向かって突出するように突出部211が形成されている。突出部211は、チューブ300の方に近づく程、第2タンク200の内側であり且つチューブ300の先端側に向かうように、他の部分から突出した面となっている。
先に述べたように、液相冷媒は、第2タンク200の内面に沿って流れる傾向がある。本実施形態では、チューブ300の周囲に上記のような突出部211が形成されているので、第2タンク200の内面に沿って流れる液相冷媒の一部が、突出部211に沿って、チューブ300の先端側へと導かれる。これにより、突出部211が形成されていない場合に比べて、液相冷媒がチューブ300の流路FPへと流入しやすくなる。
このように、本実施形態では、第2タンク200の内面のうち、チューブ300が接続されている部分の周囲に、上記内面に沿って流れる冷媒を、チューブ300の端部に導くための突出部211が形成されている。これにより、液相冷媒を、それぞれのチューブ300に対して更に均等に分配することが可能となる。
図1に示されるように、入口部である第1ポート110は、第1タンク100から−x方向側に向けて突出するように形成されている。このため、第1ポート110から第1タンク100の内部空間へと冷媒が流入する方向は、x方向、すなわちチューブ300の長手方向に沿った方向となっている。このような構成においては、第1ポート110をx方向に向かって流れながら第1タンク100の内部空間に流入した冷媒は、その流れ方向を概ね変化させることなく各チューブ300の流路FPへと流入し、そのままx方向に向かって流れることとなる。このため、冷媒の流れる方向が変化することに伴う流路抵抗を低減することができる。
また、出口部である第2ポート120は、やはり第1タンク100から−x方向側に向けて突出するように形成されている。このため、第1タンク100の内部空間から第2ポート120へと冷媒が流出する方向は、−x方向、すなわちチューブ300の長手方向に沿った方向となっている。このような構成においては、チューブ300の流路FPを−x方向に向かって流れながら第1タンク100の内部空間に流入した冷媒は、その流れ方向を概ね変化させることなく第2ポート120へと流入し、そのまま−x方向に向かって第2ポート120から排出されることとなる。このため、冷媒の流れる方向が変化することに伴う流路抵抗を低減することができる。
先に述べたように、第1タンク100においてセパレータ130が配置されている位置は、第1タンク100の内部空間のうち、その上下方向に沿った中央よりも下方側寄りとなる位置となっている。このため、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の数は、セパレータ130よりも下方側にあるチューブ300の数よりも多くなっている。熱交換器10をこのような構成としたことの効果について、図6を参照しながら説明する。
図6においては、熱交換コア部CRと、その両側にある第1タンク100及び第2タンク200とが模式的に示されている。図6に示される一点鎖線DL3は、セパレータ130が配置されている位置のz座標を示すものである。
図6では、セパレータ130よりも下方側にあるチューブ300における冷媒の流れが矢印AR1で示されている。本実施形態では上記のように、セパレータ130よりも下方側にあるチューブ300の数が、上方側にあるチューブ300の数よりも少なくなっている。このため、セパレータ130が上下方向の中央となる位置に配置されている場合に比べると、矢印AR1で示される冷媒の流速は大きくなっている。
このように流速の大きい冷媒が第2タンク200の内部空間SPに流入すると、その直後に冷媒は第2タンク200の内壁に衝突し、その流れに乱れが生じる。図6では、このような冷媒の流れが矢印AR2で示されている。
冷媒の流れに乱れが生じると、気相冷媒と液相冷媒が混合されることにより、第2タンク200の全体に液相冷媒が分布することとなる。このため、液相冷媒は、第2タンク200からそれぞれのチューブ300に対して均等に分配され、それぞれの流路FPに流入する。図6では、このように分配される冷媒の流れが矢印AR3で示されている。
このように、本実施形態に係る熱交換器10では、セパレータ130よりも上方側にあるチューブ300の数を、セパレータ130よりも下方側にあるチューブ300の数よりも多くすることで、折り返し後の冷媒をより均等に各チューブ300へと分配することが可能となっている。
本実施形態では、第2タンク200の内側のうち、セパレータ130と対応する高さとなる部分に、絞り部230が形成されている。絞り部230においては、第2タンク200の内側に形成された内部空間SPの、上下方向に対し垂直な断面における断面積が、他の部分の当該断面積よりも局所的に小さくなっている。つまり、第2タンク200の内側のうち、セパレータ130と対応する高さとなる部分においては、断面積が局所的にAtankよりも小さくなっている。
このような構成においては、折り返し後の冷媒の流れにおいて更に乱れが生じやすくなるので、上記のような気相冷媒と液相冷媒との混合がさらに促進される。
尚、絞り部230が形成されている位置は、セパレータ130と対応する高さを含む所定範囲内の一部となるような位置であればよい。この「所定範囲」の大きさとしては、上下方向に沿って3本のチューブ300が接続されている範囲の大きさとすることが好ましい。また、絞り部230を形成しなくても、気相冷媒と液相冷媒との混合が十分に行われる場合には、絞り部230は無くてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:熱交換器
100:第1タンク
110:第1ポート
120:第2ポート
130:セパレータ
200:第2タンク
300:チューブ
FP:流路
SP:内部空間

Claims (7)

  1. ヒートポンプシステムの室外機として用いられ、暖房時には蒸発器として機能し、冷房時には凝縮器として機能する熱交換器(10)であって、
    水平方向に沿って伸びる管状の部材であって、上下方向に沿って並ぶように積層配置された複数のチューブ(300)と、
    それぞれの前記チューブの一端が接続された第1タンク(100)と、
    それぞれの前記チューブの他端が接続された第2タンク(200)と、を備え、
    前記第1タンクの内部空間は、セパレータ(130)によって上下に分けられており、
    前記第1タンクのうち前記セパレータよりも下方側の部分には、蒸発器として機能する場合において冷媒の入口となる入口部(110)が設けられており、
    前記第1タンクのうち前記セパレータよりも上方側の部分には、蒸発器として機能する場合において冷媒の出口となる出口部(120)が設けられており、
    前記セパレータよりも上方側にある前記チューブの内側に形成された流路(FP)の、その長手方向に対し垂直な断面における全ての断面積の合計値をAtubeとし、
    前記第2タンクの内側に形成された内部空間(SP)の、上下方向に対し垂直な断面における断面積をAtankとし、
    前記第2タンクのうち、前記セパレータよりも上方側の部分の上下方向に沿った長さをミリメートルの単位で表したものをL1tankとしたときに、
    tank/Atube≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510
    を満たすように構成されている熱交換器。
  2. 前記第2タンクの内面のうち、前記チューブが接続されている部分の周囲には、前記内面に沿って流れる冷媒を、前記チューブの端部に導くための突出部(211)が形成されている、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記セパレータよりも上方側にある前記チューブの、その長手方向に沿った長さをL1tubeとし、
    前記セパレータよりも上方側にある前記チューブの内側に形成された流路の、その長手方向に対し垂直な断面における全ての濡れ縁長さの合計値をL2tubeとし、
    前記第2タンクの内側に形成された内部空間の、上下方向に対し垂直な断面における濡れ縁長さをL2tankとしたときに、
    (L1tube×L2tube/Atube)×(Atank/(L1tank×L2tank))≦0.00000378×L1tank −0.00305×L1tank+0.78510
    を満たすように構成されている、請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記第2タンクのうち、前記セパレータと対応する高さとなる位置を含む所定範囲内の一部においては、
    前記第2タンクの内側に形成された内部空間の、上下方向に対し垂直な断面における断面積が、他の部分の当該断面積よりも局所的に小さくなっている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記第2タンクの内面には、上下方向に沿って伸びる凹部(221)が形成されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記入口部から前記第1タンクの内部空間へと冷媒が流入する方向、及び、前記第1タンクの内部空間から前記出口部へと冷媒が流出する方向は、いずれも、前記チューブの長手方向に沿った方向である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱交換器。
  7. 前記セパレータよりも上方側にある前記チューブの数が、前記セパレータよりも下方側にある前記チューブの数よりも多い、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱交換器。
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