JP2007303734A - 熱交換器 - Google Patents

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JP2007303734A JP2006132258A JP2006132258A JP2007303734A JP 2007303734 A JP2007303734 A JP 2007303734A JP 2006132258 A JP2006132258 A JP 2006132258A JP 2006132258 A JP2006132258 A JP 2006132258A JP 2007303734 A JP2007303734 A JP 2007303734A
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Hirokazu Hirose
弘和 広瀬
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Abstract

【課題】ラジエータ10の複数本のチューブ11において温度勾配が生じることを抑制する。
【解決手段】ラジエータ10のヘッダタンク14において、入口部14cから流入したエンジン冷却水は、湾曲状凹部14gで衝突して入口部14cから離れたチューブ入口11c〜11j側に導かれ、入口部14cからのエンジン冷却水が入口部14cの近傍のチューブ入口11a、11bに流入することを抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、従来技術に比べて、入口部14cに近いチューブ11に流れる水量と入口部14cから離れたチューブ11に流れる水量との差を少なくすることができる。よって、複数本のチューブ11における温度勾配が小さくすることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、熱媒体の熱交換を行う熱交換器に関する。
従来の車両用ラジエータにおいて、並列的に配設されてエンジン冷却水(熱媒体)を流す複数のチューブと、複数本のチューブの外表面に接合されてエンジン冷却水の放熱を促進させるフィンと、複数本のチューブに連通して入口部から流入したエンジン冷却水を複数本のチューブにエンジン冷却水を分配する第1のヘッダタンクと、複数本のチューブにそれぞれに連通して複数本のチューブから流出するエンジン冷却水を集合させる第2のヘッダタンクとを備えたものがある。
図9に、第1のヘッダタンク内部において入口部1、複数本のチューブの入口2a〜2jの配置を示す。入口部1からヘッダタンク内部に流入したエンジン冷却水は、入口部1の近傍の内壁面に衝突して複数本のチューブの入口2a〜2jに分流するようになっている。
上述の車両用ラジエータにおいて、入口部1から流入したエンジン冷却水は、その慣性により、入口部1から離れたチューブの入口2c〜2jよりも、複数本のチューブのうち入口部1に近いチューブの入口2a、2bの方に流れ易い傾向にある。
これに伴い、チューブの入口2a、2bを流れる水量が、チューブの入口2c〜2jを流れる水量に比べて多くなるため、複数本のチューブにおいて温度勾配が生じることがある。特に、初期状態でラジエータ自体が極低温状態であると複数本のチューブにおける温度勾配が顕著になる。そして、複数本のチューブにおいて繰り返し温度勾配が生じると温度差に伴う熱膨張率の違いにより疲労破壊が生じる可能性がある。
本発明は、上記点に鑑み、複数本のチューブにおいて温度勾配が生じることを抑制するようにした熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、入口部から流入された熱媒体が前記湾曲状凹部で衝突して前記入口部から離れたチューブに向けて流れることにより、入口部から流入された熱媒体が入口部に近いチューブに流れることが抑制されるようになっていることを第1の特徴とする。
したがって、入口部に近いチューブに流れる水量と入口部から離れたチューブに流れる水量との差を小さくすることができるので、複数本のチューブにおいて温度勾配が生じることを抑制することができる。
本発明は、第1のヘッダタンク内の内壁面のうち前記入口部から離れたチューブ側には、湾曲状凹部(14g)が形成されており、入口部から流入された熱媒体が湾曲状凹部側に向かって流れることにより、入口部に近いチューブ入口に熱媒体が流入することが抑制されるようになっていることを第2の特徴とする。
したがって、入口部に近いチューブに流れる水量と入口部から離れたチューブに流れる水量との差を小さくすることができるので、複数本のチューブにおいて温度勾配が生じることを抑制することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係る熱交換器を、車両用エンジンを冷却した冷却水(熱媒体)と大気(空気)とを熱交換するラジエータ10に適用したものである。図1は本第1実施形態に係るラジエータ10の正面図である。図1において上矢印は天地方向上側、下矢印は天地方向下側を示す。
図1中、チューブ11は冷却水が流れる管であり、このチューブ11は、空気の流通方向(紙面垂直方向)が長径方向と一致するように扁平状に形成されているとともに、その長手方向が鉛直方向に一致するように水平方向に複数本平行に配置されている。
また、チューブ11の両側の扁平面には波状に成形されたフィン12が接合されており、このフィン12により空気との伝熱面積を増大させて冷却水と空気との熱交換を促進している。複数本のチューブ11は、フィン12とともに略矩形状熱交換部としてのコア部13を構成している。
図中のヘッダタンク14は、チューブ11の長手方向の一端部(図において左側端部)にてチューブ11の長手方向と直交する方向に延びて複数のチューブ11の入口と連通するもので、ヘッダタンク14は、チューブ11が挿入接合されたコアプレート14aと、コアプレート14aとともにタンク内空間を構成する半筒状のタンク本体14bを有している。タンク本体14bのうち上側には、エンジン冷却水が走行用エンジン側から流入する入口部14cが設けられている。
ヘッダタンク15は、チューブ11の長手方向の他端部(図において右側端部)にてチューブ11の長手方向と直交する方向に延びて複数のチューブ11と連通するもので、このヘッダタンク15は、チューブ11が挿入接合されたコアプレート15aと、コアプレート15aとともにタンク内空間を構成する半筒状のタンク本体15bを有している。タンク本体15bのうち下側には、エンジン冷却水を走行用エンジン側に戻すための出口部15cが設けられている。なお、本第1実施形態では、コアプレート14a、15aはそれぞれ金属(例えば、アルミニウム合金)製であり、タンク本体14b、15bは樹脂製である。
図2はタンク本体14bの一部を拡大した斜視図、図3は、図2中A−A断面、図4は図3中B−B断面図である。
図1〜図4において、入口部14cは軸方向が空気流通方向(図1中の紙面垂直方向)に平行になる筒状に形成されている。図3に示すように、タンク本体14bのうち入口部14cの開口部に対向する部位には、突起部14dが形成されている。本実施形態の突起部14dは、図2に示すように、上面14eおよび側面14fとの間に角部を有するように形成されている。図4に示すように、タンク本体14bの内壁において入口部14cの開口部に対向する部位には、湾曲状凹部14gが形成されている。
次に、本実施形態の作動について図5を参照して説明する。図5はタンク14内部において図1中X方向から視た図である。図中11a、11b、11c…11jは、複数本のチューブ11のそれぞれの楕円状の入口(開口部)を示す。
入口部14cからタンク14内部に流入したエンジン冷却水は、図5中の矢印の如く、湾曲状凹部14gで衝突して入口部14cから離れたチューブ入口11c〜11j側に導かれ、入口部14cからのエンジン冷却水が入口部14cの近傍のチューブ入口11a、11bに流入することを抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、従来技術に比べて、入口部14cに近いチューブ11に流れる水量と入口部14cから離れたチューブ11に流れる水量との差を少なくすることができる。よって、複数本のチューブ11における温度勾配が小さくすることができる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、入口部14cの近傍に湾曲状凹部14gを設けた例について説明したが、これに代えて、本第2実施形態では、図6に示すように、入口部14cから離れた部位に湾曲状凹部14gを設ける。
図7に本実施形態のタンク14内部の模式図を示す。図7において図5と同一符号は同一物を示す。湾曲状凹部14gは、入口14cから離れたチューブ入口11e、11fの近傍に形成されている。このため、入口部14cからチューブ入口11j側に流れる抵抗が小さくなり、入口部14cからタンク14内部に流入したエンジン冷却水は、図7中矢印の如く、湾曲状凹部14g側に導かれて、入口部11g〜11jに入る。したがって、入口部14cからのエンジン冷却水が入口部14cの近傍のチューブ入口11a、11bに流入することを抑制することができる。したがって、上述の第1実施形態と同様、入口部14cに近いチューブ11に流れる水量と入口部14cから離れたチューブ11に流れる水量との差を少なくすることができる。よって、複数本のチューブ11における温度勾配が小さくすることができる。
(第3実施形態)
上述の第3実施形態では、突起部14dとして、上面および側面の間に角部を有するように形成されている例について説明したが、図8に示すように、突起部14dの外壁側面が湾曲状に形成されるようにしてもよい。
(他の実施形態)
上述の各実施形態では、熱交換機として車両用ラジエータに適用した例について説明したが、これに代えて、空調装置用熱交換器など各種の熱交換器に適用してもよい。
本発明に係るラジエータの第1実施形態を示す正面図である。 図1のヘッダタンクを示す斜視図である。 図2中A−A断面図である。 図2中B−B断面図である。 図1のヘッダタンク内部の模式図である。 本発明の第2実施形態のヘッダタンク内部を示す図である。 図6のヘッダタンク内部を示す模式図である。 本発明の第3実施形態のヘッダタンク内部を示す図である。 従来のヘッダタンク内部を示す模式図である。
符号の説明
10…ラジエータ、11…チューブ、11a〜11j…チューブ入口、
14…ヘッダタンク、14c…入口部、14g…湾曲状凹部。

Claims (2)

  1. 熱媒体が流れる複数本のチューブ(11)と、
    前記複数本のチューブのそれぞれの外表面に接合され、前記熱媒体の熱交換を促進するフィン(12)と、
    前記熱媒体が流入する入口部(14c)を有し、前記複数本のチューブのそれぞれの入口に連通して前記複数本のチューブのそれぞれに前記入口部から流入された熱媒体を分配する第1のヘッダタンク(14)と、
    前記複数本のチューブのそれぞれの出口に連通して前記複数本のチューブのそれぞれからの熱媒体が集合する第2のヘッダタンク(15)と、を備える熱交換器であって、
    前記第1のヘッダタンク内の内壁面のうち前記入口部側には、湾曲状凹部(14g)が形成されており、
    前記入口部から流入された熱媒体が前記湾曲状凹部で衝突して前記入口部から離れたチューブに向けて流れることにより、前記入口部から流入された熱媒体が前記入口部に近いチューブに流れることが抑制されるようになっていることを特徴とする熱交換器。
  2. 熱媒体が流れる複数本のチューブ(11)と、
    前記複数本のチューブのそれぞれの外表面に接合され、前記熱媒体の熱交換を促進するフィン(12)と、
    前記熱媒体が流入する入口部(14c)を有し、前記複数本のチューブのそれぞれの入口に連通して前記複数本のチューブのそれぞれに前記入口部から流入された熱媒体を分配する第1のヘッダタンク(14)と、
    前記複数本のチューブのそれぞれの出口に連通して前記複数本のチューブのそれぞれからの熱媒体が集合する第2のヘッダタンク(15)と、を備える熱交換器であって、
    前記第1のヘッダタンク内の内壁面のうち前記入口部から離れたチューブ側には、湾曲状凹部(14g)が形成されており、
    前記入口部から流入された熱媒体が前記湾曲状凹部側に向かって流れることにより、前記入口部に近いチューブ入口に前記熱媒体が流入することが抑制されるようになっていることを特徴とする熱交換器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032164A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 T Rad Co Ltd 熱交換器の樹脂製タンク
JP2010032074A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Denso Corp 熱交換器

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