JP2021030646A - 液体吸収器および液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体がケースから漏れ難い液体吸収器を提供する。【解決手段】液体を吸収する第1液体吸収体と、前記液体を吸収する第2液体吸収体と、前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体が収容されたケースと、を含み、前記第1液体吸収体の前記液体の浸透性は、前記第2液体吸収体の前記液体の浸透性よりも高く、前記第2液体吸収体の前記液体の吸収速度は、前記第1液体吸収体の前記液体の吸収速度よりも速く、前記液体は、前記ケース内に導入された場合に、前記第2液体吸収体よりも先に前記第1液体吸収体に接触する、液体吸収器。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吸収器および液体吐出装置に関する。
インクジェットプリンターでは、通常、インクの目詰まりによる印刷品質の低下を防止するために実施されるヘッドクリーニング動作や、インクカートリッジ交換後のインク充填動作の際に、廃インクが発生する。このような廃インクを吸収するために、液体吸収体を備えた液体吸収器が用いられている。
例えば特許文献1には、高粘度インクの廃インクを吸収部材に直接落とすと、水分のみが早期に吸収されて、廃インクを落とす部分に廃インクの固着層ができることが記載されている。廃インクの固着層ができると、吸収部材は、廃インクを吸収し難くなる。
特許文献1では、このような問題を解消するために、廃インクがケースの底面に到達するように、吸収部材に切り欠き部を設けている。
特開2005−119210号公報
特許文献1のように、水分を早期に吸収する吸収部材では、廃インクの滴下位置に廃インクの固着層ができて、廃インクをケースの底部にまで到達させることができない。そのため、必要な吸収量を確保できない。これにより、廃インクがケース内に導入された後に、ケースが倒れると、廃インクがケースから漏れてしまう場合がある。
一方、例えばかさ密度の低い吸収部材を用いることで、廃インクに対する吸収部材の浸透性を高くし、廃インクをケースの底部にまで到達させることができる。しかしながら、かさ密度の低い吸収部材は、廃インクの吸収速度が遅い。そのため、廃インクがケース内に導入された後に、ケースが倒れると、廃インクがケースから漏れてしまう場合がある。
本発明に係る液体吸収器の一態様は、
液体を吸収する第1液体吸収体と、
前記液体を吸収する第2液体吸収体と、
前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体が収容されたケースと、
を含み、
前記第1液体吸収体の前記液体の浸透性は、前記第2液体吸収体の前記液体の浸透性よりも高く、
前記第2液体吸収体の前記液体の吸収速度は、前記第1液体吸収体の前記液体の吸収速度よりも速く、
前記液体は、前記ケース内に導入された場合に、前記第2液体吸収体よりも先に前記第1液体吸収体に接触する。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体のかさ密度は、前記第2液体吸収体のかさ密度よりも低てもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の小片で構成され、
前記小片は、繊維基材と、前記繊維基材に担持された吸水性樹脂と、を有してもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体は、複数の小片で構成され、
前記小片は、繊維基材と、前記繊維基材に担持された吸水性樹脂と、を有し、
前記第2液体吸収体は、多孔質体であってもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、多孔質体であってもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体は、前記第2液体吸収体の上に設けられ、
前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの上部に設けられていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第2液体吸収体は、前記第1液体吸収体の上に設けられ、
前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの上部に設けられ、
前記第2液体吸収体には、前記導入口と対応する位置に、切り欠きまたは空洞が設けられていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第2液体吸収体は、前記第1液体吸収体の上に設けられ、
前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの側壁部に設けられ、
前記導入口は、前記第1液体吸収体の側方に設けられていてもよい。
本発明に係る液体吐出装置の一態様は、
液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を吸収する、前記液体吸収器の一態様と、を含む。
本実施形態に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る液体吸収器の第1液体吸収体を模式的に示す図。 本実施形態に係る液体吸収器の小片を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る液体吸収器の小片を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 本実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 本実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器を模式的に示す平面図。 本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器を模式的に示す平面図。 本実施形態の第2変形例に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器の小片を模式的に示す断面図。 本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 本実施形態の第4変形例に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る液体吐出装置を模式的に示す図。 実施例1〜6および比較例1〜3の評価結果を示す表。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 液体吸収器
まず、本実施形態に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る液体吸収器100を模式的に示す断面図である。
液体吸収器100は、図1に示すように、第1液体吸収体10と、第2液体吸収体20と、ケース30と、を含む。以下、各構成について説明する。
1.1. 第1液体吸収体
第1液体吸収体10は、液体を吸収する。具体的には、第1液体吸収体10は、水系溶媒に色材が溶解した水系インク、溶剤にバインダーが溶解した溶剤系インク、UV(Ultra Violet)照射により硬化する液状のモノマー中にバインダーが溶解したUV硬化性インク、分散媒にバインダーが分散したラテックスインクなどのインクを吸収する。第1液体吸収体10は、顔料を含むインクを吸収する。以下では、第1液体吸収体10が吸収する液体をインクQとして説明する。
1.1.1. 小片
図2は、第1液体吸収体10を模式的に示す図である。図2に示すように、例えば、小片2の集合体を含む。第1液体吸収体10は、複数の小片2で構成されていてもよい。ここで、図3は、小片2を模式的に示す斜視図である。図4は、小片2を模式的に示す断面図である。
小片2は、図3および図4に示すように、例えば、繊維基材3と、繊維基材3に担持された吸水性樹脂4と、を有している。なお、図示はしないが、小片2は、吸水性樹脂4を有さず、繊維基材3のみで構成されていてもよい。
小片2は、可撓性を有する帯状であることが好ましい。これにより、小片2は、変形し易い。そのため、ケース30に液体吸収体10を収容した際、液体吸収体10は、ケース30の形状に関わらず変形して無理なく収容されることができる。
小片2の全長、すなわち長辺方向の長さは、好ましくは0.5mm以上200mm以下であり、より好ましくは1mm以上100mm以下であり、さらにより好ましくは3mm以上30mm以下である。
小片2の幅、すなわち短辺方向の長さは、好ましくは0.1mm以上100mm以下であり、より好ましくは0.3mm以上50mm以下であり、さらにより好ましくは1mm以上10mm以下である。
小片2の厚さは、好ましくは0.1mm以上20mm以下であり、より好ましくは1mm以上10mm以下である。
小片2の全長と幅とのアスペクト比は、好ましくは1以上200以下であり、より好ましくは1以上30以下である。小片2の厚さは、好ましくは0.05m以上2mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上1mm以下である。
複数の小片2は、例えば、長手方向が互い揃わずに交差するよう、規則性を持たずに、ランダムにケース30に収容されている。そのため、小片2同士の間に間隙が形成され易い。これにより、インクQは、間隙を通過したり、また、間隙が微小の場合、毛細管現象で濡れ広がったりすることができ、インクQの通液性を確保することができる。そのため、ケース30内で下方に向かって流れるインクQが途中で堰き止められることを防止することができ、インクQは、第2液体吸収体20まで浸透することができる。
第1液体吸収体10のかさ密度は、好ましくは0.01g/cm以上0.50g/cm以下であり、より好ましくは0.03g/cm以上0.30g/cm以下であり、さらにより好ましくは0.05g/cm以上0.20g/cm以下である。
1.1.2. 繊維基材
繊維基材3の形状は、シート状である。繊維基材3は、複数の繊維で構成されている。第1液体吸収体10は、繊維基材3の集合体を含む。図示の例では、第1液体吸収体10は、吸水性樹脂4が担持された繊維基材3の集合体を含む。
繊維基材3に含まれる繊維としては、例えば、ポリエステル繊維やポリエチレン繊維等の合成樹脂繊維、セルロース繊維、ケラチン繊維、フィブロイン繊維等の天然樹脂繊維などが挙げられる。
繊維基材3に含まれる繊維は、セルロース繊維であることが好ましい。セルロース繊維は、親水性を有する材料であるため、インクが付与された場合に、当該インクを好適に取り込むことができる。さらに、セルロース繊維は、一旦取り込んだインクを、好適に吸水性樹脂4に送り込むことができる。その結果、第1液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。また、セルロース繊維は、吸水性樹脂4との親和性が高いため、繊維の表面に吸水性樹脂4を好適に担持させることができる。また、セルロース繊維は、再生可能な天然素材で、各種繊維の中でも、安価で入手が容易であるため、生産コストの低減、安定的な生産、環境負荷の低減等の観点からも有利である。
なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロースを主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロースの他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
繊維の平均長さは、好ましくは0.1mm以上7mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、さらにより好ましくは0.1mm以上3mm以下である。繊維の平均幅は、好ましくは0.5μm以上200μm以下であり、より好ましくは1.0μm以上100μm以下である。繊維の平均アスペクト比、すなわち平均幅に対する平均長さの比率は、好ましくは10以上1000以下であり、より好ましくは15以上500以下である。
以上のような範囲であれば、吸水性樹脂4の担持や、繊維によるインクQの保持、インクQの吸水性樹脂4への送り込みをより好適に行うことができる。
1.1.3. 吸水性樹脂
吸水性樹脂4は、図3および図4に示すように、繊維基材3に担持されている。図示の
例では、吸水性樹脂4は、繊維基材3の一方の面3aにのみ担持されている。図示はしないが、吸水性樹脂4は、繊維基材3の他方の面3bに担持されていてもよい。吸水性樹脂4は、水で繊維基材3に接着および担持されている。
吸水性樹脂4は、図4に示すように、繊維基材3の一方の面3aから内側に一部が入り込んでいてもよい。すなわち、吸水性樹脂4は、一部が繊維基材3に含浸していてもよい。これにより、繊維基材3の吸水性樹脂4に対する担持力を高めることができる。よって、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落することを防止することができる。さらに、吸水性樹脂4がケース30内で偏在するのを防止することができる。
なお、吸水性樹脂4は、繊維基材3の面3aから内側に一部が入り込んでいなくてもよく、小片2に吸水性樹脂4をまぶして繊維基材3に吸水性樹脂4が付着しているだけであってもよい。
吸水性樹脂4は、吸水性を有するSAP(Super Absorbent Polymer)である。吸水とは、親水性を有し、水分を保持する機能をいう。吸水性樹脂4は、吸水することによってゲル化してもよい。具体的には、吸水性樹脂4は、インク中の水や親水性のある有機溶剤等の液体を吸収する。
吸水性樹脂4としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、イソブチレンとマレイン酸との共重合体等、アクリロニトリル共重合体やアクリルアミド共重合体の加水分解物、ポリエチレンオキサイド、ポリスルフォン酸系化合物、ポリグルタミン酸や、これらの塩、変性体、架橋体などが挙げられる。
吸水性樹脂4としては、側鎖に官能基を有する樹脂が好ましい。官能基としては、例えば、酸基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基などが挙げられる。特に、側鎖に酸基を有する樹脂であることが好ましく、側鎖にカルボキシル基を有する樹脂であることがより好ましい。
側鎖を構成するカルボキシル基含有単位としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸、ソルビン酸、ケイ皮酸やこれらの無水物、塩等の単量体から誘導されるものなどが挙げられる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂4である場合、吸水性樹脂4に含まれる酸基のうち中和されて塩を形成しているものの割合は、好ましくは30mol%以上100mol%以下であり、より好ましくは50mol%以上95mol%以下であり、さらにより好ましくは60mol%以上90mol%以下であり、もっとも好ましくは70mol%以上80mol%以下である。これにより、吸水性樹脂4は、インクQに対して優れた吸収特性を有することができる。
中和の塩の種類は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニア等の含窒素塩基性物の塩などが挙げられるが、中でもナトリウム塩が好ましい。これにより、吸水性樹脂4は、インクQに対して優れた吸収特性を有することができる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂4は、インク吸収時に酸基同士の静電反発が起こり、吸収速度が速くなるため好ましい。また、酸基が中和されていると、浸透圧によりインクQが吸水性樹脂4内部に吸収され易くなる。
吸水性樹脂4は、側鎖に酸基を含有していない構成単位を有していてもよい。このような構成単位としては、例えば、親水性の構成単位、疎水性の構成単位、重合性架橋剤となる構成単位などが挙げられる。
前記親水性の構成単位としては、例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペジリン、N−アクリロイルピロリジン等のノニオン性化合物から誘導される構成単位などが挙げられる。
前記疎水性の構成単位としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の化合物から誘導される構成単位等が挙げられる。
前記重合性架橋剤となる構成単位としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルオキシ酢酸塩等から誘導される構成単位等が挙げられる。
吸水性樹脂4は、ポリアクリル酸塩共重合体またはポリアクリル酸重合架橋体を含有することが好ましい。これにより、例えば、インクに対する吸収性能を向上させたり、製造コストを抑えたりすることができる。
ポリアクリル酸重合架橋体としては、分子鎖を構成する全構成単位に占めるカルボキシル基を有する構成単位の割合は、好ましくは50mol%以上であり、より好ましくは80mol%以上であり、さらにより好ましくは90mol%以上である。カルボキシル基を含有する構成単位の割合が少なすぎると、インクQに対する吸収特性を十分に優れたものにすることが困難になる場合がある。
ポリアクリル酸重合架橋体中のカルボキシル基は、一部が中和されて塩を形成していることが好ましい。ポリアクリル酸重合架橋体中の全カルボキシル基中に占める中和されているものの割合は、好ましくは30mol%以上99mol%以下であり、より好ましくは50mol%以上99mol%以下であり、さらにより好ましくは70mol%以上99mol%以下である。
吸水性樹脂4は、前述した重合性架橋剤以外の架橋剤で架橋した構造を有していてもよい。
吸水性樹脂4が酸基を有する樹脂である場合、当該架橋剤としては、例えば、酸基と反応する官能基とを複数持った化合物を好ましく用いることができる。吸水性樹脂4が酸基と反応する官能基とを有する樹脂である場合には、当該架橋剤として、分子内に酸基と反応する官能基を複数個有する化合物を好適に用いることができる。
酸基と反応する官能基とを複数個有する架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;(ポリ)グリセリン、(ポリ)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン等の多価アミン類等が挙げられる。また、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の多価イオン類等も、吸水性樹脂4が有する酸基と反応して架橋剤として機能するため、好適に用いることができる。
吸水性樹脂4は、例えば、鱗片状、針状、繊維状、粒子状等、いかなる形状をなしていてもよいが、その大半が粒子状をなしていることが好ましい。吸水性樹脂4が粒子状をなしている場合には、インクQの浸透性を容易に確保することができる。また、繊維に吸水性樹脂4を好適に担持させることができる。なお、粒状とは、アスペクト比、すなわち最大長さと最少長さとの比が0.3以上1.0以下のもののことを言う。粒子の平均粒径は、好ましくは15μm以上800μm以下であり、より好ましくは15μm以上400μm以下であり、さらにより好ましくは15μm以上50μm以下である。
なお、粒子の平均粒径としては、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した体積平均の粒度MVD(Mean Volume Diameter)を用いることできる。レーザー回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置、すなわち、レーザー回折式粒度分布測定装置では、粒度分布を体積基準で測定することができる。
吸水性樹脂4の平均粒径をD[μm]、繊維の平均長さをL[μm]としたときに、0.15≦L/D≦467の関係を満足することが好ましく、0.25≦L/D≦333の関係を満足することがより好ましく、2≦L/D≦200の関係を満足することがさらに好ましい。
液体吸収体10において吸水性樹脂4の含有量は、繊維に対して、好ましくは25質量%以上300質量%以下であり、より好ましくは50質量%以上150質量%以下である。
1.1.4. 接着剤
上述の「1.1.3. 吸水性樹脂」で説明したように、吸水性樹脂4は、水で繊維基材3に接着および担持されているが、さらに、小片2は、繊維基材3と吸水性樹脂4とを接着させる接着剤5を含んでいてもよい。これにより、繊維基材3の吸水性樹脂4の担持力を高めることができ、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落し難くすることができる。なお、小片2は、接着剤5を含んでいなくてもよい。
接着剤5としては、例えば、水溶性接着剤や、有機系接着剤等を用いることができるが、中でも、水溶性接着剤であることが好ましい。これにより、インクQが水系であった場合、吸水性樹脂4の表面に水溶性接着剤が付着していたとしても、インクQが接着剤5と接触した際に水溶性接着剤が溶ける。そのため、吸水性樹脂4によるインクQの吸収が、接着剤5によって阻害されるのを防止することができる。
接着剤5としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール類、カルボ
キシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でも接着力の点からポリビニルアルコールを用いることが好ましい。これにより、繊維基材3と吸水性樹脂4との接着力を十分に高めることができる。
液体吸収体10における接着剤5の含有量は、繊維に対して、好ましくは1.0質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以上50質量%以下である。接着剤5の含有量が繊維に対して1.0質量%より少ないと、接着剤5を含有することの効果を十分に得られない。一方、接着剤5の含有量が多すぎても、吸水性樹脂4の担持力の向上がそれ以上顕著に得られない。
なお、液体吸収体10は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、消泡剤、フィラー、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等の着色剤、難燃剤、流動性向上剤などを含んでいてもよい。
1.2. 第2液体吸収体
第2液体吸収体20は、第1液体吸収体10と同様に、インクQを吸収する。第2液体吸収体20は、例えば、第1液体吸収体10と同様に、繊維基材3と、繊維基材3に担持された吸水性樹脂4と、を有する複数の小片2で構成されている。第2液体吸収体20の小片2については、上述した第1液体吸収体10の小片2についての説明を適用することができる。
1.3. 第1液体吸収体と第2液体吸収体との比較
第1液体吸収体10のかさ密度は、第2液体吸収体20のかさ密度よりも低い。なお、「かさ密度」は、ゆるみかさ密度であり、容積が既知の容器に、液体吸収体を充填させた後、容器内の液体吸収体の質量を、容器の容積で除した値である。
第1液体吸収体10の小片2の面積は、第2液体吸収体20の小片2の面積よりも大きい。なお、「小片2の面積」とは、小片2が破れない程度の力で小片2を引っ張って伸ばした状態において、小片2の厚さ方向から小片2をみたときの面積である。
第1液体吸収体10のインクQの浸透性は、第2液体吸収体20のインクQの浸透性よりも高い。浸透性の比較は、例えば、上方が開口した容器内に所定体積の液体吸収体を配置し容器を振動させた後に、上方から所定量のインクQを液体吸収体に滴下し、容器の底面にインクQが到達する時間を測定することにより行われる。
第2液体吸収体20のインクQの吸収速度は、第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速い。吸収速度の比較は、例えば、上方が開口した容器内に所定体積の液体吸収体を配置し振動させた後に、上方から所定量のインクQを液体吸収体に滴下し、その後、容器を横に倒して、容器からインクQが漏れ出すまでの時間を測定することにより行われる。
第1液体吸収体10は、図1に示すように、第2液体吸収体20の上に設けられている。図示の例では、第1液体吸収体10は、第2液体吸収体20とケース30の蓋体34との間に設けられている。インクQは、ケース30内に導入された場合に、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触する。第1液体吸収体10に接触したインクQは、第1液体吸収体10を通過して、第2液体吸収体20に接触する。
1.4. ケース
第1液体吸収体10および第2液体吸収体20は、ケース30に収容されている。ケー
ス30は、例えば、直方体の形状を有している。図示の例では、ケース30は、基体32と、蓋体34と、を有している。
基体32は、例えば、四角形の平面形状を有する底部32aと、底部32aの各辺に沿って設けられた4つの側壁部32bと、を有している。基体32は、上部に開口36が設けられた形状を有している。なお、底部32aの平面形状は、四角形に限定されず、例えば、円であってもよい。
基体32は、基体32に内圧または外力が作用した場合に、容積が10%以上変化しない程度の形状保持性を有するものであることが好ましい。これにより、基体32は、液体吸収体10,20がインクQを吸収して膨張することにより、液体吸収体10,20から力を受けても、基体32の形状を維持することができる。そのため、基体32の設置状態が安定し、液体吸収体10,20は、インクQを安定して吸収することができる。基体32の材質は、例えば、環状ポリオレフィンやポリカーボネート等の樹脂材料、アルミニウムやステンレス鋼等の金属材料である。
蓋体34は、基体32に接続されている。蓋体34は、基体32の開口36を塞いでいる。蓋体34の形状は、例えば、板状である。蓋体34の厚さは、好ましくは1mm以上20mm以下であり、より好ましくは8mm以上10mm以下である。なお、蓋体34は、上記のような数値範囲の板状をなすものに限定されず、それよりも薄いフィムル状ものであってもよい。この場合、蓋体34の厚さは、10μm以上1mm未満であることが好ましい。
ケース30には、インクQをケース30内に導入する導入口38が設けられている。導入口38は、ケース30の上部に設けられている。図示の例では、導入口38は、蓋体34に設けられている。導入口38は、蓋体34を貫通している。液体吸収器100にインクQを排出する場合は、導入口38に導入管906を挿入し、導入管906からインクQを排出する。
なお、図示はしないが、ケース30の内面には、該内面から突出するリブが設けられていてもよい。これにより、第1液体吸収体10の小片2と第2液体吸収体20の小片2とが混合することを抑制することができる。
また、第1液体吸収体10および第2液体吸収体20は、ケース30の内面に接着されていてもよい。これにより、第1液体吸収体10の小片2と第2液体吸収体20の小片2とが混合することを抑制することができる。
1.5. 効果
液体吸収器100は、例えば、以下の効果を有する。
液体吸収器100では、第1液体吸収体10のインクQの浸透性は、第2液体吸収体20のインクQの浸透性よりも高く、第2液体吸収体20のインクQの吸収速度は、第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速く、インクQは、ケース30内に導入された場合に、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触する。
上記のように、液体吸収器100では、インクQが先に接触する第1液体吸収体10の方が第2液体吸収体20よりも浸透性よりも高いため、インクQの滴下位置に、インクQの固着層が形成され難い。そのため、インクQは、第1液体吸収体10を通過して、第2液体吸収体20に接触することができ、インクQを液体吸収体10,20全体に到達させ易い。さらに、液体吸収器100では、インクQの吸収速度は、第1液体吸収体10より
も第2液体吸収体20の方が速いため、第2液体吸収体20においてインクQを十分に保持することができる。したがって、液体吸収器100では、ケース30が横に倒れても、インクQがケース30から漏れ難い。
仮に、第1液体吸収体10の表面にインクQの固着層が形成されたとしても、第1液体吸収体10の表面は、第2液体吸収体20の表面に比べて、ケース30の底部32aまでの距離が短いので、インクQを液体吸収体10,20全体に到達させ易い。さらに、第1液体吸収体10の表面は、第2液体吸収体20の表面に比べて乾燥し難いので、インクQの固着層が形成され難い。
液体吸収器100では、第1液体吸収体10のかさ密度は、第2液体吸収体20のかさ密度よりも低い。そのため、液体吸収器100では、第1液体吸収体10のインクQの浸透性を、第2液体吸収体20のインクQの浸透性よりも高くすることができる。さらに、第2液体吸収体20のインクQの吸収速度を、第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速くすることができる。
液体吸収器100では、第1液体吸収体10および第2液体吸収体20は、複数の小片2で構成され、小片2は、繊維基材3と、繊維基材3に担持された吸水性樹脂4と、を有する。そのため、液体吸収器100では、液体吸収体10,20のケース30に対する形状の追従性を向上させることができる。これにより、液体吸収体10,20の汎用性が高く、製造コストを抑えることができる。
また、吸水性樹脂4は、インクQを吸収して膨潤するが、インクQが第1液体吸収体10よりも先に第2液体吸収体20に接触する場合、第2液体吸収体20の浸透性は第1液体吸収体10の浸透性よりも低いため、インクQの滴下位置において、吸水性樹脂4の膨潤が始まる。そうすると、滴下位置で膨潤した吸水性樹脂4によってインクQの浸透が遮られ、インクQを液体吸収体10,20全体に到達させることが難しくなる。液体吸収器100では、インクQは、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触するため、上記のような問題を回避することができる。
液体吸収器100では、第1液体吸収体10は、第2液体吸収体20の上に設けられ、ケース30内にインクQを導入する導入口38は、ケース30の上部に設けられている。そのため、液体吸収器100では、インクQを、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触させることができる。
2. 液体吸収器の製造方法
次に、本実施形態に係る液体吸収器100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図5〜図7は、本実施形態に係る液体吸収器100の製造方法を説明するための図である。
図5に示すように、シート状のシート部材6を、載置台101に載置する。シート部材6は、例えば、古紙などである。
次に、シート部材6に、シート部材6と吸水性樹脂4とを接着させるための水を付与する。さらに、図8に示すように、一方の面6a側から液状の接着剤5を付与してもよい。接着剤5の付与の方法としては、例えば、スプレーによる塗布や、スポンジローラーに接着剤5を染み込ませておき、該スポンジローラーをシート部材6の面6a上で転がす方法等が挙げられる。
図6に示すように、メッシュ部材102を介して、吸水性樹脂4をシート部材6の面6
a上に付与する。メッシュ部材102は、網目102aを有している。吸水性樹脂4のうち、網目102aよりも大きい粒子は、メッシュ部材102上に補足され、網目102aよりも小さい粒子は、網目102aを通過してシート部材6の面6a上に付与される。
このように、メッシュ部材102を用いることにより、吸水性樹脂4の粒径の均一性を高くすることができる。そのため、シート部材6の位置によって吸収特性にムラが生じるのを防止することができる。
網目102aの最大幅は、好ましくは0.06mm以上0.15mm以下であり、より好ましくは0.08mm以上0.12mm以下である。これにより、シート部材6に付与される吸水性樹脂4の粒径を、上記の数値範囲のものとすることができる。
図7に示すように、吸水性樹脂4が付着されたシート部材6を、一対の加熱ブロック103の間に配置する。そして、一対の加熱ブロック103を加熱するとともに、一対の加熱ブロック103が接近する方向に加圧して、シート部材6を厚さ方向に加圧する。これにより、吸水性樹脂4および接着剤5が軟化し、加圧により吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込む。そして、加熱および加圧を解除することにより、接着剤5が乾燥して、吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込んだ状態で接着される。
本工程での加圧力は、好ましくは0.1kg/cm以上1.0kg/cm以下であり、より好ましくは0.2kg/cm以上0.8kg/cm以下である。本工程での加熱温度は、好ましくは80℃以上160℃以下であり、より好ましくは100℃以上120℃以下である。
次に、シート部材6を、例えば、はさみ、カッター、ミル、シュレッダー等により、細かく裁断・粗砕・粉砕したり、手で細かく千切ったりして、複数の小片2を形成する。次に、小片2を、所望の量を計りとった後、手でほぐしたりして基体32に収容する。これにより、複数の小片2からなる第2液体吸収体20を形成することができる。
次に、例えば、第2液体吸収体20の小片2よりも面積が大きくなるように、シート部材6を裁断等して小片2を形成し、基体32に収容する。これにより、第2液体吸収体20よりもかさ密度の低い第1液体吸収体10を形成することができる。
次に、図1に示すように、蓋体34によって基体32の開口36を封止する。具体的には、プラスチックの成形品としての蓋体34を嵌め込む方向、フィルムとしての蓋体34を溶着する方法、メッシュ部材としての蓋体34を溶着する方向などにより、蓋体34によって基体32の開口36を封止する。
以上の工程により、液体吸収器100を製造することができる。
3. 液体吸収器の変形例
3.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器ついて、図面を参照しながら説明する。図8は、本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器200を模式的に示す平面図である。図9は、本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器200を模式的に示す図8のIX−IX線断面図である。なお、便宜上、図8では、蓋体34および導入管906の図示を省略している。
以下、本実施形態の第1変形例に係る液体吸収器200において、上述した本実施形態に係る液体吸収器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。このことは、後述する本実施形態の第2〜第4変形例に係る液体吸収器において、同様である。
上述した液体吸収器100では、図1に示すように、第1液体吸収体10は、第2液体吸収体20の上に設けられていた。
これに対し、液体吸収器200では、図9に示すように、第2液体吸収体20は、第1液体吸収体10の上に設けられている。すなわち、第1液体吸収体10は、第2液体吸収体20の下に設けられている。図示の例では、第2液体吸収体20は、第1液体吸収体10と蓋体34との間に設けられている。
第2液体吸収体20には、図8および図9に示すように、導入口38と対応する位置に、空洞22が設けられている。すなわち、第2液体吸収体20には、平面視において導入口38と重なる位置に、空洞22が設けられている。図9に示す例では、空洞22には導入管906が挿入されている。空洞22は、基体32に第2液体吸収体20を収容した後、第2液体吸収体20に導入管906を挿入することにより形成されてもよい。なお、例えば、公知の方法で予め第2液体吸収体20に空洞22を形成した後に、空洞22に導入管906を挿入してもよい。
導入管906は、第1液体吸収体10と接触するように挿入されている。これにより、インクQを、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触させることができる。
なお、平面視において、導入管906が挿入される位置や導入管906の形状によっては、図10に示すように、第2液体吸収体20には、空洞22の代わりに切り欠き24が設けられていてもよい。上述した空洞22と同様に、切り欠き24に導入管906を挿入することによって、インクQを、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触させることができる。
3.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係る液体吸収器ついて、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の第2変形例に係る液体吸収器300を模式的に示す断面図である。
上述した液体吸収器100では、図1に示すように、導入口38は、蓋体34に設けられていた。
これに対し、液体吸収器100では、図11に示すように、導入口38は、基体32の側壁部32bに設けられている。導入口38は、第1液体吸収体10の側方に設けられていてる。第2液体吸収体20は、第1液体吸収体10の上に設けられている。これにより、インクQを、第2液体吸収体20よりも先に第1液体吸収体10に接触させることができる。
3.3. 第3変形例
次に、本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図12は、本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器400の小片2を模式的に示す断面図である。
液体吸収器400では、図12に示すように、吸水性樹脂4は、一対の繊維基材3に挟まれている点において、上述した液体吸収器100と異なる。
液体吸収器400では、吸水性樹脂4は、一対の繊維基材3に挟まれているため、吸水性樹脂4が繊維基材3に挟まれていない場合に比べて、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落し難い。これにより、インクQに対する優れた吸収特性を長期にわたって発揮することができる。さらに、吸水性樹脂4がケース30内で偏在することを防止することができ、インクQの吸収特性にムラが生じることを防止することができる。
次に、本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器400の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図13および図14は、本実施形態の第3変形例に係る液体吸収器400の製造方法を説明するための図である。
図13に示すように、載置台101に載置されたシート部材6に吸水性樹脂4を塗布した後、吸水性樹脂4が塗布されている面6aが内側にくるように、シート部材6を折り曲げる。
図14に示すように、折り曲げたシート部材6を、一対の加熱ブロック103の間に配置する。そして、一対の加熱ブロック103を加熱するとともに、一対の加熱ブロック103が接近する方向に加圧して、シート部材6を厚さ方向に加圧する。これにより、吸水性樹脂4および接着剤5が加熱により軟化し、加圧により吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込む。また、折り曲げられて重なった吸水性樹脂4同士も軟化して接合される。
そして、加熱および加圧を解除することにより、接着剤5が乾燥して、吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込んだ状態で接着され、さらに、折り曲げられて重なったシート部材6が吸水性樹脂4および接着剤5によって接合される。
次に、シート部材6をシュレッダー等により裁断する。その後の工程は、上述した液体吸収器100の製造方法と基本的に同じである。
液体吸収器400の製造方法では、1枚のシート部材6に吸水性樹脂4を塗布して折り曲げるという簡単な方法でシート部材6が積層された構成とすることができる。すなわち、2枚のシート部材6にそれぞれ吸水性樹脂4を塗布するという作業を省略することができる。よって、製造工程を簡素にすることができる。
さらに、シート部材6のうち、加熱ブロック103が接触する面は、吸水性樹脂4が付着していない面である。そのため、加熱ブロック103に吸水性樹脂4が付着するのを防止することができる。よって、加熱ブロック103の洗浄工程を省略することができる。
なお、上記では、第1液体吸収体10および第2液体吸収体20が複数の小片2で構成されている例について説明した。しかし、第1液体吸収体10のインクQの浸透性が第2液体吸収体20のインクQの浸透性よりも高く、かつ、第2液体吸収体20のインクQの吸収速度が第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速ければ、液体吸収体10,20は、多孔質体であってもよい。多孔質体は、スポンジであってもよい。多孔質体の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリウレタンなどが挙げられる。液体吸収体10,20は、多孔質体を切断することによって形成される、多孔質体の小片であってもよい。このような小片の形状は、直方体や立方体であってもよい。小片の形状が直方体や立方体である場合、1辺の長さは、例えば、1mm以上30mm以下、好ましくは5mm以上20mm以下であってもよい。
例えば、上側の液体吸収体が複数の小片2で構成されている場合、吸水性樹脂4が膨潤
することにより、蓋体34が持ち上がってしまう場合があるが、上側の液体吸収体を多孔質体とすることにより、このような問題を回避することができる。
また、第1液体吸収体10のインクQの浸透性が第2液体吸収体20のインクQの浸透性よりも高く、かつ、第2液体吸収体20のインクQの吸収速度が第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速ければ、第1液体吸収体10は、複数の小片2で構成され、第2液体吸収体20は、多孔質体であってもよい。
3.4. 第4変形例
次に、本実施形態の第4変形例に係る液体吸収器ついて、図面を参照しながら説明する。図15は、本実施形態の第4変形例に係る液体吸収器500を模式的に示す断面図である。
液体吸収器500では、図15に示すように、第2液体吸収体20は、第1部分20aと、第2部分20bと、を有している点において、上述した液体吸収器100と異なる。
第1部分20aは、複数の小片2で構成されている。第2部分20bは、多孔質体で構成されている。第2部分20bは、第1部分20aの上に設けられている。液体吸収器500では、例えば外部から振動が加えられた場合でも、多孔質体で構成された第1部分20aによって、第1部分20aの小片2が第1液体吸収体10内に侵入して、第1液体吸収体10と第2液体吸収体20とが混合することを抑制することができる。
第1液体吸収体10のインクQの浸透性は、第1部分20aおよび第2部分20bのインクQの浸透性よりも高い。第1部分20aおよび第2部分20bのインクQの吸収速度は、第1液体吸収体10のインクQの吸収速度よりも速い。
4. 液体吐出装置
次に、本実施形態に係る液体吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態に係る液体吐出装置900を模式的に示す図である。
液体吐出装置900は、図16に示すように、例えば、インクQを吐出する液体吐出ヘッド902と、液体吐出ヘッド902のノズル902aの目詰まりを防止するキャッピングユニット904と、キャッピングユニット904と液体吸収器100とを接続する導入管906と、インクQをキャッピングユニット904から送液するローラーポンプ908と、インクQの廃液を回収する液体吸収器100と、を含む。
液体吐出ヘッド902は、下方に向かってインクQを吐出するノズル902aを複数有している。液体吐出ヘッド902は、PPC(plain paper copier)用紙等のような図示しない記録媒体に対して移動しつつ、インクQを吐出して、印刷を施すことができる。
キャッピングユニット904は、液体吐出ヘッド902が待機位置にあるときに、ローラーポンプ908の作動により、複数のノズル902aを一括して吸引して、ノズル902aの目詰まりを防止するものである。
導入管906は、キャッピングユニット904を介して吸引されたインクQを液体吸収器100に向かって通過させるものである。導入管906は、例えば、可撓性を有している。
ローラーポンプ908は、導入管906の途中に配置されている。ローラーポンプ908は、ローラー部908aと、ローラー部908aとの間で導入管906の途中を挟持す
る挟持部908bと、を有している。ローラー部908aが回転することにより、導入管906を介して、キャッピングユニット904に吸引力が生じる。そして、ローラー部908aが回転し続けることにより、ノズル902aに付着したインクQを液体吸収器100まで送り込むことができる。インクQは、液体吸収器100に送り込まれ、廃液として吸収される。
液体吸収器100は、液体吐出装置900に対し着脱可能に装着されている。液体吸収器100は、液体吐出装置900に装着された状態で、液体吐出ヘッド902から吐出されたインクQを吸収する。液体吸収器100は、いわゆる廃液タンクである。液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達したら、この液体吸収器100を、新たな未使用の液体吸収器100に交換することができる。
なお、液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達したか否かについては、液体吐出装置900の図示しない検出部によって検出されてもよい。また、液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達した場合には、その旨が、液体吐出装置900に内蔵されたモニター等の報知部により報知されてもよい。
5. 実施例および比較例
5.1. 試料の作製
5.1.1. 実施例1
トッパンフォームズ社製のPPC用紙「G80」、A4サイズ、4gに水を塗布した。次に、PPC用紙に、吸水性樹脂として三洋化成サンフレッシュ社製の「ST−500MPSA」3gを塗布し、吸水性樹脂が内側になるようにPPC用紙を半分に折り曲げて、加熱プレスにて0.3kg/cm、100℃、2分間の条件で乾燥させた。
乾燥させたPPC用紙を、シュレッダーによって、平均の大きさが1mm×10mmとなるシュレッド片を作製した。当該シュレッド片を容器に配置して、下部液体吸収体を形成した。
さらに、乾燥させたPPC用紙を、シュレッダーによって、平均の大きさが2mm×25mmとなるシュレッド片を作製した。当該シュレッド片を下部液体吸収体の上に配置して、上部液体吸収体を形成した。図1に示すように、インクは、下部液体吸収体よりも先に上部液体吸収体に接触する。
5.1.2. 実施例2
実施例2では、下部液体吸収体を多孔質体としたこと以外は、上述した実施例1と同様である。多孔質体としては、フジワールド社製の「フジロン5000」を用いた。「フジロン5000」をケースに収容できるように切り出した後、3枚重ねて下部液体吸収体とした。
5.1.3. 実施例3
実施例3では、下部液体吸収体を、平均の大きさが3mm×3mmとなるシュレッド片で構成したこと以外は、上述した実施例1と同様である。具体的には、乾燥させたPPC用紙を、シュレッダーに3回通すことにより、平均の大きさが3mm×3mmとなるシュレッド片を作製した。
5.1.4. 実施例4
実施例4では、下部液体吸収体を、実施例2の多孔質体からなる第1部分と、実施例3のシュレット片からなる第2部分と、を有するように形成したこと以外は、上述した実施例1と同様である。第1部分の上に第2部分を配置した。
5.1.5. 実施例5
実施例5では、下部液体吸収体を、平均の大きさが2mm×25mmとなるシュレッド片で構成した。さらに、上部液体吸収体を、実施例2の多孔質体で構成した。そして、上部液体吸収体に空洞を形成した。以上のこと以外は、上述した実施例1と同様である。図9に示すように、インクは、上部液体吸収体よりも先に下部液体吸収体に接触する。
5.1.6. 実施例6
実施例6では、下部液体吸収体が吸水性樹脂を有さないこと以外は、上述した実施例5と同様である。
5.1.7. 比較例1
比較例1では、平均の大きさが2mm×15mmとなるシュレッド片のみによって液体吸収体を形成したこと以外は、上述した実施例1と同様である。すなわち、比較例1では、上部液体吸収体および下部液体吸収体ともに、平均の大きさが2mm×15mmとなるシュレッド片で構成されている。具体的には、乾燥させたPPC用紙を、シュレッダーに3回通すことにより、平均の大きさが2mm×15mmとなるシュレッド片を作製した。
5.1.8. 比較例2
比較例2では、平均の大きさが2mm×25mmとなるシュレッド片のみによって液体吸収体を形成したこと以外は、上述した実施例1と同様である。すなわち、比較例2では、上部液体吸収体および下部液体吸収体ともに、平均の大きさが2mm×25mmとなるシュレッド片で構成されている。
5.1.9. 比較例3
比較例3では、上部液体吸収体に空洞を形成しなかったこと以外は、上述した実施例5と同様である。したがって、インクは、下部液体吸収体よりも先に上部液体吸収体に接触する。
5.2. 評価方法
5.2.1. 第1評価
上記のように作製した実施例1〜6および比較例1〜3において、下部液体吸収体および上部液体吸収体の各々におけるインクの吸収速度について評価した。
20ccの下部液体吸収体または20ccの上部液体吸収体が収容された容器を、高さ10mmから20回落下させて加振させた。次に、インクをシリンジによって5cc/5秒で滴下した。インクとしては、セイコーエプソン社製の顔料インク「ICBK61」、「ICC62」、「ICM62」、「ICY62」を混合体積比3:1:1:1で混合したインクを用いた。次に、下部液体吸収体または上部液体吸収体が収容された容器を横に倒して(倒置させて)インクが容器から漏れる(液漏れ)までの時間で評価した。
下部液体吸収体または上部液体吸収体におけるインクの吸収速度の評価基準は、以下のとおりである。「A」が最も吸収速度が速く、「D」が最も吸収速度が遅い。
A:液漏れ無し
B:倒置直後から2分未満
C:2分以上5分未満
D:5分経過時に吸収されていないインクを確認
5.2.2. 第2評価
上記のように作製した実施例1〜6および比較例1〜3において、容器の底面におけるインクの到達状態を評価した。
20ccの下部液体吸収体および20ccの上部液体吸収体が収容された容器を、高さ10mmから20回落下させて加振させた。次に、インクをシリンジによって5cc/5秒で滴下した。インクは、第1評価と同様である。
容器の底面におけるインクの到達状態の評価基準は、以下のとおりである。「A」が最も液体吸収体の浸透性が高く、「D」が最も液体吸収体の吸収速度が低い。
A:容器の底面全面にインクが到達している。
B:容器の底面の一部にインクが到達している。
C:容器の底面には、インクが到達していない。
5.2.3. 第3評価
上記のように作製した実施例1〜6および比較例1〜3において、容器を横に倒したときの液漏れ状態として、インクの漏れ量を評価した。
20ccの下部液体吸収体および20ccの上部液体吸収体が収容された容器を、高さ10mmから20回落下させて加振させた。次に、インクをシリンジによって10cc/2秒で低下し、2分間放置した。その後、追加でインクを5cc/1秒で滴下し、滴下直後に容器を横に倒した。インクは、第1評価と同様である。
液漏れ状態の評価基準は、以下のとおりである。
A:液漏れ無し
B:2cc未満の液漏れ有り
C:インクが容器の底面に到達する前に倒置されるため、到達していないインクがそのまま漏れる。
D:インクは容器の底面に到達するが、液体吸収体の吸収速度が遅いためにインクが漏れる。
5.3. 評価結果
図17は、評価結果を示す表である。なお、図17において、実施例1では、下部液体吸収体の吸収速度、および上部吸収体の液体吸収速度とも「B」となっているが、下部液体吸収体の方が上部吸収体よりも面積が小さくかさ密度が高いため、下部液体吸収体の吸収速度は、上部吸収体の液体吸収速度よりも速い。実施例3についても、同様である。
実施例1〜6では、インクと先に接触する液体吸収体(第1液体吸収体)のかさ密度は、第1液体吸収体の後にインクと接触する液体吸収体(第2液体吸収体)のかさ密度よりも低い。そのため、第2液体吸収体のインクの吸収速度は、第1液体吸収体のインクの吸収速度よりも速い。一方、比較例1〜3では、第2液体吸収体のインクの吸収速度は、第1液体吸収体のインクの吸収速度と同じか、第1液体吸収体のインクの吸収速度よりも遅い。
さらに、実施例1〜6では、第1液体吸収体のインクの浸透性は、第2液体吸収体のインクの浸透性よりも高い。一方、比較例1〜3では、第1液体吸収体のインクの浸透性は、第2液体吸収体のインクの吸収速度と同じか、第2液体吸収体のインクの吸収速度よりも低い。
図17に示すように、実施例1〜6は、比較例1〜3に比べて、液漏れ状態の評価が良好であった。
比較例1および比較例3は、下部液体吸収体および上部液体吸収体の吸収速度は速いが、インクの浸透性が悪く、容器の底面にまでインクが到達したなった。そのため、液漏れ状態は「C」であった。
比較例2は、インクの浸透は良く、容器の底面までインクが到達したが、下部液体吸収体および上部液体吸収体の吸収速度が遅いため、十分にインクを吸収できなかった。そのため、液漏れ状態は「D」となった。
図17より、第1液体吸収体のインクの浸透性が、第2液体吸収体のインクの浸透性よりも高く、かつ、第2液体吸収体のインク吸収速度が、第1液体吸収体のインクの吸収速度よりも速ければ、液漏れの量を低減できることがわかった。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…小片、3…繊維基材、3a,3b…面、4…吸水性樹脂、5…接着剤、6…シート部材、6a…面、10…第1液体吸収体、20…第2液体吸収体、20a…第1部分、20b…第2部分、22…空洞、24…切り欠き、30…ケース、32…基体、32a…底部、32b…側壁部、34…蓋体、36…開口、38…導入口、100…液体吸収器、101…載置台、102…メッシュ部材、102a…網目、103…加熱ブロック、200,300,400,500…液体吸収器、900…液体吐出装置、902…液体吐出ヘッド、902a…ノズル、904…キャッピングユニット、906…導入管、908…ローラーポンプ、908a…ローラー部、908b…挟持部

Claims (9)

  1. 液体を吸収する第1液体吸収体と、
    前記液体を吸収する第2液体吸収体と、
    前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体が収容されたケースと、
    を含み、
    前記第1液体吸収体の前記液体の浸透性は、前記第2液体吸収体の前記液体の浸透性よりも高く、
    前記第2液体吸収体の前記液体の吸収速度は、前記第1液体吸収体の前記液体の吸収速度よりも速く、
    前記液体は、前記ケース内に導入された場合に、前記第2液体吸収体よりも先に前記第1液体吸収体に接触する、液体吸収器。
  2. 請求項1において、
    前記第1液体吸収体のかさ密度は、前記第2液体吸収体のかさ密度よりも低い、液体吸収器。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の小片で構成され、
    前記小片は、繊維基材と、前記繊維基材に担持された吸水性樹脂と、を有する、液体吸収器。
  4. 請求項1または2において、
    前記第1液体吸収体は、複数の小片で構成され、
    前記小片は、繊維基材と、前記繊維基材に担持された吸水性樹脂と、を有し、
    前記第2液体吸収体は、多孔質体である、液体吸収器。
  5. 請求項1または2において、
    前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、多孔質体である、液体吸収器。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第1液体吸収体は、前記第2液体吸収体の上に設けられ、
    前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの上部に設けられている、液体吸収器。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第2液体吸収体は、前記第1液体吸収体の上に設けられ、
    前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの上部に設けられ、
    前記第2液体吸収体には、前記導入口と対応する位置に、切り欠きまたは空洞が設けられている、液体吸収器。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第2液体吸収体は、前記第1液体吸収体の上に設けられ、
    前記ケース内に前記液体を導入する導入口は、前記ケースの側壁部に設けられ、
    前記導入口は、前記第1液体吸収体の側方に設けられている、液体吸収器。
  9. 液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を吸収する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の液体吸収器と、
    を含む、液体吐出装置。
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