JP2021029040A - 信号処理回路及び警報器 - Google Patents

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Abstract

【課題】二つの音声信号を少ない構成要素で適切に取り扱うことができる信号処理回路及び警報器を提供する。
【解決手段】信号処理回路1は、第1入力端2a及び第2入力端2bを備えていて各入力端において受信する信号を増幅する増幅部2を備え、第1入力端2aは、第1音声信号SS1を受信し、第2入力端2bは、第1入力端2aによる第1音声信号SS1の受信の無いときに、第2音声信号SS2を受信し、第1入力端2aは、さらに、第2音声信号SS2に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号SSrを受信し、増幅部2は、第2音声信号SS2の増幅において基準信号SSrを用いて雑音信号の増幅を抑制する。警報器100は、検知部103と、報知部104と、音声信号処理部111と、を少なくとも備え、音声信号処理部111は、上記信号処理回路1と同様に機能する。
【選択図】図6

Description

本発明は信号処理回路及び警報器に関し、特に、二つの音声信号それぞれに基づく信号を出力する信号処理回路、及び、二つの音声信号それぞれに基づく音声を発する警報器に関する。
各種電気機器の内部では、多くの電気信号が、当該電気機器を構成する要素又は機能ブロックにおいて生成又は受信され、各要素間又は各機能ブロック間で送受信され、及び/又は、各要素などにおいて増幅などの各種処理を施されることによって所定の機能が実現されている。従って、電気信号には、意図された通りの時期に意図された通りの信号レベルを有していることが求められる。しかし、各種電気機器内の電気信号には、マイコンなどの中央処理装置の動作速度の上昇、電気機器の用途の拡大に伴う内部電流の増大、及び、多様な通信をもたらす情報通信技術の発展などに伴って、意図せぬ雑音が重畳してしまうことがある。そのため、このような雑音による不具合が生じないように、ノイズをキャンセルする処理が行われることがある。例えば特許文献1では、外来のノイズに基づくノイズを意図的に生成して送信側で送信前にこのノイズを送信信号から差し引くことによって、外来ノイズが加わった送信後の信号を、結果的に外来ノイズの無い信号として受信側で受信し得るようにしている。
一方、各種電気機器の一種であって周囲環境を監視して異常を報せる警報器には、異常の発生時に音声によって異常を報知するものがある。例えば、警報器内のスピーカなどから発せられる音声の元となる音声信号は、主に警報器内で生成され、適宜所望の振幅に増幅されてスピーカで音声に変換される。例えば特許文献2には、主電池から補助電池への切り替えに応じて、音声信号を増幅する音声アンプの利得が増大され、スピーカの音量が増量される警報器が開示されている。
特開平9−270757号公報 特開2011−14063号公報
電気機器内では、一つだけではなく二つ以上の音声信号が生成され、それぞれ前述したようなノイズをキャンセルするための処理や増幅などの処理を施されることがある。警報器においても、二つの音声信号が生成されることがある。このような二つ以上の音声信号それぞれに対してノイズキャンセルや増幅などの処理回路を設けると、電気機器の回路を複雑化させ、そのサイズを増大させたりコストを上昇させたりすることがある。特に音声信号では、増幅回路などの信号処理回路の複雑化と共にスピーカなどの音響発生装置の増設が必要になることがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、二以上の音声信号に対して少ない構成要素で所定の処理を施すことが可能な信号処理回路、及び、二以上の音声信号それぞれに基づく音声を少ない構成要素で適切に発することが可能な警報器を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態の信号処理回路は、第1入力端及び第2入力端を備えていて前記第1入力端及び前記第2入力端のそれぞれにおいて受信する信号を増幅する増幅部を備え、前記第1入力端は、音声として発せられるべき情報を含む音声信号である第1信号を受信し、前記第2入力端は、前記第1入力端による前記第1信号の受信の無いときに、音声として発せられるべき情報を含む音声信号である第2信号を受信し、前記第1入力端は、さらに、前記第2信号に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号を受信し、前記増幅部は、前記第2信号の増幅において前記基準信号を用いて前記雑音信号の増幅を抑制する。
前記第1入力端及び前記第2入力端は、互いに異なる信号源で生成された前記第1信号及び前記第2信号をそれぞれ受信してもよい。
前記第1入力端及び前記第2入力端のうちの一方は、PWM信号の復調回路を備えていてもよい。
前記増幅部は前記基準信号に対する第1ゲインを有すると共に、前記第2信号に対して、前記第1ゲインと異なる第2ゲインを有していてもよい。
本発明の一実施形態の警報器は、周囲環境の変化を検知して使用者に報せる警報器であって、周囲環境の変化を検知する検知部と、前記警報器の内部又は外部の情報に基づいて音響を発する報知部と、前記報知部において発せられる音響の元となる音声信号を処理する音声信号処理部と、を備え、前記音声信号処理部は、第1入力端及び第2入力端を備えていて前記第1入力端及び前記第2入力端のそれぞれに入力される信号を増幅する増幅部を備え、前記第1入力端に、前記警報器内に保有するデータに基づく第1音声信号が入力され、前記第2入力端に、前記第1入力端への前記第1音声信号の入力の無いときに、前記警報器の外部からの情報に基づく第2音声信号が入力され、前記第1入力端に、さらに、前記第2音声信号に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号が入力され、前記増幅部は、前記第2音声信号の増幅において前記基準信号を用いて前記雑音信号の増幅を抑制する。
前記警報器の警報の発報を制御する第1制御部と、前記警報器と外部の機器との交信を制御する第2制御部と、をさらに備え、前記第1制御部は、前記検知部の検知結果に基づいて前記第1音声信号を出力し、前記第2制御部は、前記交信によって取得した情報に基づいて前記第2音声信号を生成して出力すると共に、前記基準信号を出力してもよい。
前記第1制御部は、前記第1音声信号の出力時に前記第2制御部による前記第2音声信号及び前記基準信号の出力を停止させてもよい。
本発明によれば、二以上の電気信号に対して少ない構成要素で所定の処理を施すことができる。また、本発明によれば、警報器において、二以上の音声信号それぞれに基づく音声を少ない構成要素で適切に発することができる。
本発明の一実施形態の信号処理回路を概略的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態の信号処理回路の構成例を示す回路図である。 本発明の一実施形態の信号処理回路が受信する第2信号の出力回路の一例を示す図である。 本発明の一実施形態の信号処理回路の入出力信号の一例を示す図である。 本発明の一実施形態の信号処理回路の他の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の警報器の構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の信号処理回路を詳細に説明する。図1には、一実施形態の信号処理回路1が概略的に示されている。
図1に示されるように、信号処理回路1は増幅部2を備えている。増幅部2は、第1入力端2a及び第2入力端2bからなる一対の入力端20を備えている。第1入力端2aは第1信号S1を受信し、第2入力端2bは、第2信号S2を受信する。第2入力端2bは、第1入力端2aによる第1信号S1の受信の無いときに第2信号S2を受信する。第1入力端2aは、さらに、基準信号Srを受信する。基準信号Srは、第2信号S2に重畳する雑音信号に対応する信号(以下、「疑似雑音信号」ともいう)を含む信号である。
なお、第1及び第2の入力端2a、2bは、配線が結線されたりコネクタが連結されたりする物理的な「端子」であってもよく、増幅部2が実装される配線基板において増幅部2に接続される配線パターンであってもよい。また、第1入力端2a又は第2入力端2bが第1信号S1、第2信号S2、又は基準信号Srを「受信する」は、各入力端に直接入力された各信号を各入力端が受け取ることに加え、以下に述べるように、各入力端に備えられた入力回路に入力された各信号に基づく信号を、対応する各入力端が受け取ることを含んでいる。
図1の例では、第1入力端2aに第1入力回路11及び第3入力回路13が備えられ、一方、第2入力端2bには第2入力回路12が備えられている。第1信号S1は第1入力回路11の入力端2c(第3入力端)に入力され、第2信号S2は第2入力回路12の入力端2d(第4入力端)に入力され、基準信号Srは第3入力回路13の入力端2e(第5入力端)にそれぞれ入力される。第1入力端2aは、第1入力回路11を介して第1信号S1を受信し、第3入力回路13を介して基準信号Srを受信する。第2入力端2bは、第2入力回路12を介して第2信号S2を受信する。
第1〜第3の入力回路11〜13のそれぞれは、例えば、一対の入力端20と、第1及び第2の信号S1、S2、並びに基準信号Srそれぞれの信号源とをACカップリングするためのコンデンサ、及び/又は、後述するように、増幅部2のゲインを調整する電気抵抗などによって構成される。第1〜第3の入力回路11〜13それぞれの内部の構成はこれらに限定されず、各入力回路は任意の回路素子によって構成され得る。しかし、本実施形態において第1端子2a及び/又は第2端子2bに第1〜第3の入力回路11〜13のいずれかが備えられる場合でも、第1端子2a及び第2端子2bそれぞれへの各信号の入力を遮断するようなスイッチング素子は各入力回路に配置されない。例えば、第1入力回路11の入力端2cから増幅部2の第1入力端2aを介して第3入力回路13の入力端2eまでの間にトランジスタやマルチプレクサなどのスイッチング素子は配置されない。
増幅部2は、第1信号S1及び第2信号S2それぞれを増幅する。なお、「増幅」には、1倍以下の増幅率による信号レベルの変換も含まれる。また増幅部2は、第2信号S2の増幅において基準信号Srを用いて第2信号S2に重畳する雑音信号の増幅を抑制する。すなわち、本実施形態では、第1信号S1及び第2信号S2それぞれを、一つの増幅手段(増幅部2)で増幅することができ、しかも、第2信号S2に重畳する雑音信号を意図せず増幅してしまうことを抑制することができる。以下に、より詳細に説明する。
増幅部2の一対の入力端20は、所謂差動入力型の入力端であり、増幅部2は第1入力端2a及び第2入力端2bそれぞれに入力される信号の差分を増幅する差動増幅回路で構成される。第1入力端2aには、第1信号S1が入力され、さらに基準信号Srが入力される。すなわち、第1入力端2aは、第1信号S1及び基準信号Srによって共用され、これら両信号を受信する入力端として兼用される。第1入力端2aは、第1信号S1の入力の無いとき(第1信号S1を受信しないとき)に基準信号Srを受信する。一方、第2入力端2bは、前述したように、第1入力端2aによる第1信号S1の受信の無いときに第2信号S2を受信する。第1入力端2aは、第2入力端2bが第2信号S2を受信するときに、基準信号Srを受信することができる。
基準信号Srは、第2信号S2に含まれる雑音信号(以下において「対象雑音信号」ともいう)に対応する疑似雑音信号が、一定レベルの信号(直流信号)に重畳した信号である。ここで、対象雑音信号に「対応する」は、少なくとも対象雑音信号と略同期すると共に信号レベルの正負に関して対象雑音信号と同極性を有していることを意味している。疑似雑音信号と対象雑音信号とは略同じ信号レベルを有していてもよく、互いに異なる信号レベルを有していてもよい。また、疑似雑音信号は、対象雑音信号の信号レベルと所定の比率で異なる信号レベルを有していてもよい。疑似雑音信号の生成について、以下に説明する。
第2信号S2には、種々の要素によって雑音が重畳する。例えば、信号処理回路1が用いられる電気機器の内部の電源ラインの電位の変動によって、その電源ラインから電力供給を受けて出力される信号に電源ラインの電位変動に伴う雑音信号が重畳することがある。また、信号処理回路1が用いられる電気機器の内部又は外部の電場や磁場によって第2信号S2に雑音信号が重畳することもある。従って、例えば、第2信号S2を生成する回路要素と電源を共用する回路要素(例えば第2信号S2を生成する集積回路装置(IC))によって、疑似雑音信号を含む基準信号Srを生成することができる。或いは、疑似雑音信号は、第2信号S2を生成する回路要素と共に特定の電磁環境下に置かれた回路要素によって生成され、疑似雑音信号を含む基準信号Srが当該回路要素から出力されてもよい。
増幅部2は、第1入力端2aで受信される基準信号Srと第2入力端2bで受信される第2信号S2との差分を増幅する。基準信号Srは疑似雑音信号を含んでいるため、増幅部2の差動増幅を通じて第2信号S2から疑似雑音信号分の対象雑音信号が差し引かれる。その結果、第2信号S2中の増幅対象の信号の増幅時に、意図せずに対象雑音信号が増幅されることが抑制される。さらには対象雑音信号が増幅部2による第2信号S2の増幅を通じて略解消されると、より好ましい。従って、雑音の少ない第2信号S2の増幅信号を得ることができる。
一方、第1入力端2aは、基準信号Srを受信しないときであって第2入力端2bによる第2信号S2の受信のないときに第1信号S1を受信する。第1入力端2aが第1信号S1を受信するときは、第2信号S2は0V若しくはグランド電位である。従って、増幅部2は、第1信号S1を増幅する。このようにして第1信号S1も増幅部2によって増幅される。
本実施形態では、このように増幅部2は、時分割で第1信号S1及び第2信号S2それぞれを増幅し、特に第2信号S2の増幅では、基準信号Srとの差分を増幅する。そのため、前述したように、第1信号S1及び第2信号S2それぞれを、一つの増幅手段(増幅部2)で増幅することができ、しかも、増幅対象の信号の増幅時に対象雑音信号を増幅してしまうことを抑制することができる。
図1の例において、第1入力端2a及び第2入力端2bは、互いに異なる信号源で生成された第1信号S1及び第2信号S2をそれぞれ受信する。第1信号S1は第1信号源G1で生成され、第2信号S2は第2信号源G2で生成されている。基準信号Srは、第2信号S2と共に第2信号源G2で生成されている。第1信号源G1及び第2信号源G2は、電気信号を生成し得る任意の電気部品又は機能モジュールなどであってよい。例えば、第1信号源G1及び第2信号源G2の一方は、信号処理回路1が用いられる電気機器の動作を制御する中央処理装置(メインCPU)であってよく、第1信号源G1及び第2信号源G2の他方は、そのメインCPUを補助又はバックアップするサブCPUであってもよい。また、例えば、第1信号源G1及び第2信号源G2の一方が電気機器の全体的な動作を制御するマイコンであり、他方が当該電気機器の特定の機能(例えば、通信機能、表示機能、メモリ制御機能など)を制御するモジュールであってもよい。図1の例において、増幅部2は、第1信号S1及び第2信号S2それぞれの増幅後の信号を、任意の機能を有する出力先要素Eoに出力する。
第1信号S1及び第2信号S2は、振幅などの信号レベルが増幅部2で増幅される信号でさえあれば、任意の情報を含む信号であってよい。第1及び第2の信号S1、S2はデジタル信号であってもよく、アナログ信号であってもよい。例えば、第1及び第2の信号S1、S2は、スピーカなどから音声として発せられるべき情報を含む、可聴帯域の周波数を有する音声信号である。第1及び第2の信号S1、S2は、マイクなどで集音された音声に関する情報を含む音声信号であってもよい。第1及び第2の信号S1、S2が音声信号である場合、出力先要素Eoは、例えば、スピーカなどの音響発生装置であってもよい。なお、第1及び第2の信号S1、S2は、撮像装置で撮像された映像に関する情報若しくは表示装置で表示される映像に関する情報を含む映像信号であってもよく、温度、湿度、特定ガス、光、又は臭気、などを検知するセンサの検知信号であってもよい。
増幅部2は、前述したように主に差動増幅回路によって構成される。増幅部2を構成する差動増幅回路は、シングルエンド出力の差動増幅回路であってもよく、差動出力を有する差動増幅回路であってもよい。例えば、増幅部2は、電力効率の高いクラスDアンプに分類される差動増幅器によって構成される。増幅部2を構成する差動増幅回路には、ICとして集積化された差動増幅器が用いられてもよく、複数のトランジスタなどの組み合わせによって、差動増幅回路を含む増幅部2が形成されてもよい。
図2には、一実施形態の信号処理回路の具体的な構成の一例が示されている。図2の例において増幅部2は、主に、一対の差動出力(正出力端子21a及び負出力端子21b)を有する差動増幅器21によって構成されている。増幅部2の第1入力端2aは、差動増幅器21の正入力端子(非反転入力端子)であり、第2入力端2bは、差動増幅器21の負入力端子(反転入力端子)である。図1の例と同様に、第1入力端2aには、第1入力回路11及び第3入力回路13が備えられ、第2入力端2bには、第2入力回路12が備えられている。
第1入力回路11は第1抵抗R1を含み、第2入力回路12は第2抵抗R2を含み、第3入力回路13は第3抵抗R3を含んでいる。さらに、第1〜第3の入力回路11、12、13は、それぞれ、コンデンサCを含んでいる。第1〜第3の抵抗R1、R2、R3は、それぞれ、コンデンサCと直列接続されている。コンデンサCを各入力回路中に直列に配置することによって、第1信号S1、第2信号S2、及び基準信号Sr中の直流成分を遮断することができる。例えば基準信号Srでは、基準信号Sr中の疑似雑音信号の成分だけが、第1入力端2aに入力される。
差動増幅器21には、第1入力端2a(正入力端子)と負出力端子21bとの間の帰還抵抗として第4抵抗R4が接続され、第2入力端2b(負入力端子)と正出力端子21aとの間の帰還抵抗として第5抵抗R5が接続されている。正出力端子21aと負出力端子21bとの電位差を振幅とする出力信号が出力先要素Eoへと出力される。
図2の例において、差動増幅器21の開ループゲインが1よりも十分に大きく、さらに、(r1//r3)とr2とが略等しく、r4とr5とが略等しい場合の増幅部2のゲインについて説明する。なお、r1〜r5は、第1〜第5の抵抗R1〜R5それぞれの抵抗値であり、(r1//r3)は、第1抵抗R1と第3抵抗R3との合成抵抗である。なお、一般的に、差動増幅器の開ループゲインは1よりも遥かに大きく、また、上記抵抗値間の略等値の関係が満たされることにより、差動増幅器の正負両側の帰還の平衡が保たれ、安定した増幅動作を得ることができる。
上記の条件下において、第3入力回路13に入力される信号(基準信号Sr)に対する増幅部2の増幅率A1(第1ゲイン)は、第1入力回路11及び第2入力回路12に0Vが入力されている場合、(r4/r3)に略等しい(なお、第2及び第3入力回路12、13に0Vが入力されている場合に第1入力回路11に入力される信号に対する増幅部2の増幅率は(r4/r1)に略等しい)。すなわち、第1〜第3の入力回路11、12、13それぞれに入力される信号の信号レベルがそれぞれVi1、Vi2、Vi3であり、正出力端子21a及び負出力端子21bから出力される信号の信号レベルがそれぞれVo1、Vo2である場合、(Vo1−Vo2)=A1×(Vi3−Vi2)=A1×Vi3である。同様に、第2入力回路12に入力される信号に対する増幅部2の増幅率A2(第2ゲイン)は、第1入力回路11及び第3入力回路13に0Vが入力されている場合、(r2/r5)に略等しく、(Vo1−Vo2)=A2×Vi2である。このように、増幅部2は、基準信号Srに対する第1ゲイン(増幅率:r4/r3)及び第2信号S2に対する第2ゲイン(増幅率:r2/r5)を有し得る。
本実施形態における増幅部2は、互いに異なる第1ゲイン及び第2ゲインを有していてもよい。その理由を、図3を参照して説明する。図3には、第2信号S2を出力する任意の回路要素(図示せず)の出力回路Bの構成の一例が示されている。図3の出力回路Bでは、電源ラインVd(電位Vdd)とGNDとの間に分圧抵抗Ra(抵抗値ra)と分圧抵抗Rb(抵抗値rb)とが直列に接続されている。そして、不特定の基準電圧を中心にスイングするように生成された交流信号S20が、コンデンサCcを介して、さらに、分圧抵抗Raと分圧抵抗Rbとの中点を介して出力される。(Vdd×rb)/(ra+rb)=Vt2で定まる電位を中心にスイングする出力信号(第2信号S2)が出力される。この際、電源ラインVdにノイズN1が含まれていると、第2信号S2にもノイズN2が重畳し得る。しかし、ノイズN2は、ノイズN1に対して、rb/(ra+rb)だけ減衰したレベルを有する。従って、ノイズN1に基づくノイズN2が第2信号S2に重畳されても、第2信号S2は、電源ラインVdのノイズN1よりも小さいノイズN2を含み得る。
一方、第2信号S2を出力する回路要素から基準信号Srが出力される場合、例えば、その回路要素内の電源ラインVdそのものが、単にバッファを介して基準信号Srとして出力され得る。そうすることによって、基準信号Srは、電源ラインVdが含むノイズN1と略同じ大きさのノイズ(疑似雑音信号)を含み得る。しかしその場合、前述したように、第2信号S2が電源ラインVdのノイズN1よりも小さいノイズ(対象雑音信号)を含み得るため、増幅部2が第2信号S2と基準信号Srに対して同じゲインを有すると、対象雑音信号を適切に解消できないことがある。従って、増幅部2は、基準信号Srの疑似雑音信号と第2信号S2の対象雑音信号との大きさの違いに応じた差分だけ互いに異なる第1ゲイン及び第2ゲインを有していてもよい。このように、増幅部2が互いに異なる第1ゲイン及び第2ゲインを有していると、第2信号S2及び基準信号Srを出力する回路要素(図示せず)において、例えば基準信号Srのための分圧抵抗を省略できることがある。
図3に示す出力回路Bにおいて、分圧抵抗Raの抵抗値raと分圧抵抗Rbの抵抗値rbとが略同じ場合、第2信号S2は、電位Vddの略1/2の電位を中心にスイングする。そして、第2信号S2に重畳するノイズN2(対象雑音信号)のレベルは電源ラインVdに含まれるノイズN1(基準信号Srが含み得る疑似雑音信号)のレベルの略1/2となる。その場合、増幅部2は、第2ゲインの増幅率の略半分の増幅率となる第1ゲインを有していてもよい。これに限らず、第1ゲインと第2ゲインとは、増幅率に関して、対象雑音信号と基準雑音信号との信号レベルの違いに応じた差異を有し得る。疑似雑音信号の信号レベルが対象雑音信号の信号レベルに対してX倍大きいときは、第2ゲインの増幅率は第1ゲインの増幅率よりもN倍大きくてもよい。
前述したように、第1ゲイン及び第2ゲインは、第1〜第5の抵抗R1〜R5の抵抗値r1〜r5によって調整することができる。例えば、抵抗値r4と抵抗値r5とが略同じ場合、第1ゲインの増幅率を第2ゲインの増幅率の略1/Xにすべく、抵抗値r3は抵抗値r2のX倍の値であってもよい。例えば疑似雑音信号の信号レベルが対象雑音信号の信号レベルの2倍である場合、抵抗値r3は抵抗値r2の略2倍の値であってもよい。
一方、前述したように、差動増幅器21の平衡性を維持するためには、図2の例における各抵抗の抵抗値に関して、(r1//r3)とr2とが略等しいことが好ましい。従って、例えば抵抗値r3が抵抗値r2の2倍である場合、抵抗値r1も抵抗値r2の略2倍、すなわち、抵抗値r3と略同じであってもよい。このように、対象雑音信号の略2倍の信号レベルを有する疑似雑音信号を含む基準信号Srが生成される場合、差動増幅器21の正負の帰還の平衡性を維持しながら、対象雑音信号の十分な解消が可能なゲインの設定を、シンプルな抵抗値の選択によって実現することができる。
図4には、本実施形態の信号処理回路1の入出力信号の波形の一例が示されている。図4において、最上段から順に、第1入力回路11(図2参照)に入力される信号(第1信号S1)、第2入力回路12に入力される信号(第2信号S2)、及び、第3入力回路13に入力される信号(基準信号Sr)それぞれの一例が示されている。そして、図4の最下段には、増幅部2の出力信号Soの一例が示されている。
図4の例において、第1信号S1は、電位Vt1を中心にスイングする交流信号であり、第2信号S2は、電位Vt2を中心にスイングする交流信号である。第2信号S2には、意図せず重畳されてしまった雑音信号、すなわち、本実施形態の信号処理回路において増幅が抑制される対象雑音信号Sntが含まれている。基準信号Srは、電位Vt3を有する一定レベルの信号であるが、対象雑音信号Sntに対応する疑似雑音信号Snpを含んでいる。なお、電位Vt3(例えば3.3V)は、電位Vt2(例えば1.65V)の略2倍であり、疑似雑音信号Snpは対象雑音信号Sntの略2倍の信号レベルを有している。また、図4の例に示される出力信号Soを出力する増幅部2は、前述したように、第2ゲインの増幅率の略1/2の増幅率となる第1ゲインを有している。
図4の第1期間T1において、第1信号S1が入力される。すなわち、第1入力端2aが、第1入力回路11を介して第1信号S1を受信する(図2参照)。一方、第2入力端2bが受信する第2信号S2は0Vである。従って、増幅部2によって、第1信号S1が増幅され、第1信号S1に基づく出力信号So1が出力されている。なお、第1期間T1において、例えば、第2入力回路12に上記電位Vt2の定電位が入力され、第3入力回路13に上記電位Vt3の定電位が入力されていてもよい。
第2期間T2では、第1信号S1は入力されていない。第1信号S1の出力源(図示せず)は0Vを出力している。そして、第2期間T2中の期間T21において、第2信号S2が入力される。すなわち、第2入力端2bは、第2入力回路12を介して第2信号S2を受信する。また、期間T21において基準信号Srが入力されている。すなわち、第1入力端2aは第3入力回路13を介して基準信号Srを受信する。従って、増幅部2は、基準信号Srと第2信号S2との差電圧を増幅する。なお、基準信号Srの直流成分は、第3入力回路13内のコンデンサC(図2参照)によって遮断され得る。
この際、増幅部2が第2ゲインの増幅率の略1/2の増幅率となる第1ゲインを有しているため、疑似雑音信号Snpは、対象雑音信号Sntとの関係において相対的に減衰する。その結果、対象雑音信号と略同じ信号レベルを有する疑似雑音信号分だけ、第2信号S2から対象雑音信号が除去される。そして、図4に示されるように、好ましくは、雑音信号が略重畳していない、第2信号S2に基づく出力信号So2が出力される。このようにして、対象雑音信号の増幅が抑制され、増幅対象の信号だけが主に増幅される。
図4において第3期間T3では、第1期間T1と同様に第1信号S1が入力されており、第2信号S2及び基準信号Srは入力されない。増幅部2からは、第1信号S1に基づく出力信号So1が出力されている。
図5には、本実施形態の信号処理回路の他の例を示すブロック図が示されている。図5の例では、第1入力端2aは復調回路3を備えている。図5の例の復調回路3は、コンデンサCdと抵抗Rdとを含んでおり、第1入力回路11を介して第1入力端2aに接続されている。復調回路3は、抵抗Rdを介したコンデンサCdの充放電によってデジタル信号をアナログ信号に変換する。例えば、パルス幅変調(PWM)によってデジタル信号(PWM信号)に変調された第1信号S1がアナログ信号に復調される。復調回路3を備えることによって、PWM信号のようなデジタル信号(第1信号S1)、及びアナログ信号である第2信号S2それぞれを一つの増幅部2を用いて増幅することができる。なお、復調回路3は、第2信号S2がPWM信号のようなデジタル信号である場合、第2入力端2bに備えられていてもよい。その場合、第2入力端2bに備えられる復調回路と等価の復調回路が、第3入力回路13を介して第1入力端2aに備えられる。図5の例の信号処理回路1は、復調回路3を含む点を除いて、図2の例の信号処理回路1と同様の構成を有する。図5の例において図2の例と同じ構成要素には、図2に付された符号と同じ符号が付され、その説明は省略される。
なお、図1〜図5を参照する以上の説明では、第1入力端2aが、疑似雑音信号を含む基準信号Srを受信する例が説明された。本実施形態の信号処理回路1では、さらに、第2入力端2bが、第1信号S1に重畳する雑音信号に対応する信号を含む第2基準信号を受信してもよい。そして、増幅部2での第1信号S1の増幅において、第1信号S1に重畳している雑音信号の増幅が、第2基準信号を用いて抑制されてもよい。
次に、本発明の一実施形態の警報器を、図6を参照して説明する。図6には、本発明の一実施形態の警報器100の構成の一例がブロック図の形式で示されている。
図6に示されるように、警報器100は、周囲環境の変化を検知する検知部103と、
警報器100の内部又は外部の情報に基づいて音響を発する報知部104と、警報の発報を制御する第1制御部101と、警報器100と外部の機器Eiとの交信を制御する第2制御部102と、音声信号処理部111と、を備えている。警報器100は、周囲環境の変化を検知して、使用者にその変化の状況を報せ、また、異常発生時には使用者に適切な対処を促すべく警報を発する。音声信号処理部111は、報知部104において発せられる音響の元となる音声信号(第1音声信号SS1及び第2音声信号SS2)を処理する。
音声信号処理部111は、図1〜図5を参照して説明した一実施形態の信号処理回路1を含んでいる。すなわち、音声信号処理部111は、第1入力端2a及び第2入力端2bを備えていて第1入力端2a及び第2入力端2bのそれぞれに入力される信号を増幅する増幅部2を備えている。図6の例では、図2の例の信号処理回路1と同様に、第1入力端2aに第1入力回路11及び第3入力回路13が備えられている。第2入力端2bには第2入力回路12が備えられている。さらに、第1入力端2aは、図5の例と同様に、第1入力回路11を介して第1入力端2aに接続されている復調回路3を備えている。第1入力端2aに、第1入力回路11を介して第1音声信号SS1が入力され、第2入力端2bに、第2入力回路12を介して、第2音声信号SS2が入力される。第1入力端2aには、さらに、第3入力回路13を介して、第2音声信号SS2に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号SSrが入力される。増幅部2は、図1などに例示される信号処理回路1内の増幅部2と同様に、第2音声信号SS2の増幅において基準信号SSrを用いて第2音声信号SS2に重畳する雑音信号の増幅を抑制する。
図6の例の音声信号処理部111を構成する信号処理回路1は、第1及び第2の音声信号SS1、SS2、並びに基準信号SSrに対して、第1及び第2の信号S1、S2、並びに基準信号Srに対する図2の例の信号処理回路1と同様に機能及び作用し、同様の効果をもたらす。また、図6の音声信号処理部111に含まれる復調回路3は、第1音声信号SS1に対して、第1信号S1に対する図5の例の復調回路3と同様に作用する。警報器100に含まれる信号処理回路1の説明は省略するが、図1〜図5を参照して説明された信号処理回路1についての説明は、警報器100内の信号処理回路1(音声信号処理部111)に適用され得る。
第1音声信号SS1は、後述するように、警報器100内に保有するデータに基づいて生成され、音声信号処理部111(第1入力端2a)に入力される。第2音声信号SS2は、第1入力端2aへの第1音声信号SS2の入力の無いときに音声信号処理部111(第2入力端2b)に入力される。第1音声信号SS1は、第2入力端2bへの第2音声信号SS2の入力の無いときに、第1入力端2aに入力される。第1入力端2aは、第1音声信号SS1と基準信号SSrとによって共用されており、基準信号SSrは、第1音声信号SS1の第1入力端2aへの入力の無いときに、第1入力端2aに入力される。第1入力端2aには、第2入力端2bへの第2音声信号SS2の入力中に、基準信号SSrが入力される。第2音声信号SS2は、後述するように、警報器100の外部からの情報に基づいて生成される。
検知部103は、警報器100の周囲の監視対象領域の物理現象を監視してその結果を出力する各種のセンサから構成される。各種のセンサは、たとえば、一酸化炭素(CO)ガス、メタンガス(CH4)又はプロパンガス(C38)を検知する各種ガスセンサ、サーミスタなどからなる温度センサ、湿度センサ、又は煙センサ、臭気センサなどであってよく、1つ又は複数個のセンサで検知部103が構成されていてもよい。
報知部104は、たとえば、スピーカ及び/又はブザー、発光ダイオード(LED)、並びに、液晶などによる表示パネルなどの、警報器100の使用者への報知手段によって構成される。報知部104は、例えば、検知部103の検知結果に基づいて、音及び/又は光を発することにより警報を発する。報知部104は、警報器100の状態や、警報を発するに至らない監視領域の変化を使用者などに知らせるために動作してもよい。本実施形態の警報器100では、報知部104は、音声によって警報もしくは所望の情報を使用者に伝えるべく、少なくともスピーカやブザーなどの音響生成装置を含んでいる。報知部104から発せられる音声の元となる情報は、以下に示すように、警報器100の内部の記憶装置(図示せず)に記録されていてもよく、警報器100の外部から取得されてもよい。
第1制御部101は、例えば、市販のマイコンやASICなどの半導体装置などを含み、マイコンなどに内蔵されたプログラムに従って、演算、比較、計時、及び記憶などの各種の情報処理を実行する。そして、本実施形態における第1制御部101は、検知部103の検知結果に基づいて第1音声信号SS1を出力する。第1音声信号SS1は、例えば、検知部103が周囲環境の異常を検知したときに、警報として発せられる情報に基づいて生成される。第1音声信号SS1の元となる情報は、例えば、第1制御部101内又は警報器100内に備えられている記憶装置(図示せず)内に記録されている。例えば、記憶装置には、「ガスが漏れています」(データ1)、「ウー、ウー、ウー、火事です」(データ2)、及び「ピッ、ピッ、ピッ、熱中症のリスクが高まっています」(データ3)などの音声に、報知部104によって変換され得るデータが記憶されている。検知部103によって、所定の閾値以上の濃度の各種有毒ガスが検出されると、第1制御部101はデータ1に基づいて第1音声信号SS1を生成して出力する。また、第1制御部101は、例えば検知部103が、火事を検知するとデータ2に基づいて、また、検知部103が閾値以上の温度及び湿度を検知するとデータ3に基づいて、それぞれ第1音声信号SS1を生成して出力してもよい。
第1制御部101は、前述したPWM信号の形で第1音声信号SS1を出力してもよい。図6の例の音声信号処理部111はPWM信号の復調回路3を備えているので、PWM信号はアナログ信号に変換されて増幅部2に入力される。なお、第1制御部101が第1音声信号SS1としてアナログ信号を出力する場合は、復調回路3は設けられなくてもよい。
第2制御部102は、外部の機器Eiとの任意の通信形態による交信を制御し、例えば、警報器100内の信号と通信可能な信号との間の相互変換などを実施する。第2制御部102は、例えば、集積回路装置や個々の電気部品からなる電気回路などで構成される。第2制御部102は、例えば、無線LANによってルータやLANサーバと交信してもよく、これらの中継機器を介して、インターネット上の各種の機器と交信してもよい。また、無線による外部の機器Eiとの交信には、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信技術、又はWi−Fi(登録商標)などの無線LAN規格に基づく各種の通信技術が用いられてもよい。その場合、第2制御部102には、BluetoothモジュールやWi−Fiモジュールとしてパッケージ化された各種の通信モジュールが用いられてもよい。
第2音声信号SS2は、第2制御部102によって、警報器100の外部からの情報に基づいて生成される。すなわち、第2制御部102は、外部の機器Eiとの交信によって取得した情報に基づいて第2音声信号102を生成して出力する。例えば、第2制御部102は、外部の機器Eiを介して、クラウドサーバなどのインターネット上の各種機器から取得した情報に基づいて、警報器100に記憶されている音声データを用いて第2音声信号SS2を生成してもよく、外部の機器Eiを介して、クラウドサーバなどのインターネット上の各種機器から音声データを取得して第2音声信号SS2を生成してもよい。また、第2制御部102は、検知部103が取得した情報を外部の機器Eiに送信し、その情報に基づく第2音声信号SS2を生成してもよい。例えば、天気状況、交通状況、又は時事などに関する情報が外部の機器Eiから取得され、これらの情報に基づいて、第2音声信号SS2が生成されてもよい。第2音声信号SS2は、例えば、第2制御部102を構成する集積回路装置や通信モジュールが備えるD/Aコンバータでアナログ信号に変換されて第2制御部102から出力される。
第2制御部102は、このように外部との通信を通じて、例えばアナログ信号である第2音声信号SS2を生成する。外部との通信を行う場合、第2制御部102を構成する集積回路装置や通信モジュール内を流れる電流は時々刻々と変化する。そのため、通信モジュールなどの内部の電源ラインの電位が変動し、先に図3を参照して説明したように、第2音声信号SS2に雑音信号(対象雑音信号)が重畳することがある。そこで、第2制御部102は、第2音声信号SS2と共に基準信号SSrを出力する。対象雑音信号に対応する雑音信号(疑似雑音信号)を含む基準信号SSrは、例えば、第2制御部102を構成する通信モジュールなどの電源ラインの電位そのものを用いたり、電源ラインから取り出した信号をバッファに通したりして生成される。
また、第2音声信号SS2は、図3を参照して説明したように、通信モジュールなどの出力回路において分圧抵抗を用いて、電源ラインの電位の略1/2の電位を中心にスイングするように出力され得る。その場合、第2音声信号SS2は、電源ラインのノイズのレベル、すなわち、疑似雑音信号の信号レベルの略1/2の信号レベルを有する対象雑音信号を含み得る。そのように第2制御部102が第2音声信号SS2及び基準信号SSrを生成して出力することによって、前述したように、第2ゲインに対して略1/2の増幅率となる第1ゲインを有する増幅部2において効果的に対象雑音信号の増幅を抑制することができる。さらに、単に、第1抵抗R1及び第3抵抗R3それぞれについて(図2参照)、第2抵抗R2の抵抗値の略2倍の抵抗値を選択するだけで、増幅部2を構成する差動増幅器21(図2参照)の正負両側の帰還を平衡させて安定した動作を得ることができる。
第1制御部101は、第1音声信号SS1の出力時には第2制御部102による第2音声信号SS2及び基準信号SSrの出力を停止させる。そのため、前述したように、第2音声信号SS2は、第1入力端2aへの第1音声信号SS1の入力が無いときに、第2入力端2に入力される。例えば、第1制御部101を構成するマイコンなどは、第1音声信号SS1を出力するときには、所定の出力ポートから、第2音声信号SS2及び基準信号SSrの出力を禁止する若しくは停止させる信号を第2制御部102に送出する。
例えば、先に参照した図4の各信号波形の例における期間T21の終了時に、第1制御部101から、第2制御部102に、第2音声信号SS2及び基準信号SSrの出力を停止させる信号が送られる。第2制御部102は、第1制御部101からのこの信号を受けて、第2音声信号SS2及び基準信号SSrの出力を停止させる。その後、第3期間T3において、第1制御部101から第1音声信号SS1が出力される。
このように第1制御部101が第2制御部102を制御することによって、天気などに関する第2音声信号SS2に基づく音声が報知部104から発せられている場合に警報の発報が必要となった場合でも、適切に、警報を意味する音声が、報知部104から発せられる。すなわち、第1制御部101は、第2音声信号SS2に基づく音声が発せられている間であっても、緊急度を判定して、第2音声信号SS2に基づく発声を停止させ、第1音声信号SS1に基づく発生を報知部104に行わせる。警報器という機器の性質上、警報器100は、その本質的機能(警報機能)や重要な機能(機器故障判定機能)に関するメッセージのデータをその内部に保有している。警報器100内に保有するデータに基づく第1音声信号SS1の方が、第2音声信号SS2よりも緊急度が高く、第1音声信号SS1に基づく音声が優先的に発せられる。なお、このような本質的機能や重要な機能以外のメッセージのデータも警報器100内に保有していてもよいが、相応のコストの上昇を伴い得るため外部から適宜取得する方が有益なことがある。
なお、第2制御部102は、第2音声信号SS2を出力している間、第2音声信号SS2を出力中であることを第1制御部101に所定の信号を送ることによって報せてもよい。より確実に、音声信号処理部111における二つの音声信号の混信を防ぐことができる。
本実施形態の警報器100では、第1音声信号SS1に基づく発声と第2音声信号SS2に基づく発声との切替時において雑音を発しないように、また、万一両信号が混信した場合でも、バリ音のような雑音を発しないように、第1制御部101及び/又は第2制御部102において、ソフトウェア上での調整が行われてもよい。第2制御部102は、第1制御部101から第2音声信号SS2などの出力を禁止する信号が出された場合に、所定の時間(例えば0.5秒)以内に第2音声信号SS2などの出力を停止するように設定されてもよい。
上記の説明では、警報器100内に保有するデータに基づく音声信号と外部から取得するデータに基づく音声信号とが音声信号処理部111に入力される例を説明したが、これに限らない。外部から取得するデータに基づく音声信号の入力が二つある場合、すなわち、第1音声信号SS1が、警報器100内に保有するデータに基づく音声信号に代えて、別の外部から取得するデータに基づく音声信号である場合でも、本実施形態の技術は適用可能である。また、音声信号が、警報器100内に保有するデータに基づく音声信号か、外部から取得するデータに基づく音声信号かに関わらず、三つ以上の音声信号が音声信号処理部111に入力される場合でも、本実施形態の技術は適用可能である。
以上説明したように、本実施形態の警報器100では、一つの増幅部2において、互いに異なる信号源で生成された二つ以上の音声信号を、時分割で適切に増幅して報知部104から発することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
1 信号処理回路
11 第1入力回路
12 第2入力回路
13 第3入力回路
2 増幅部
21 差動増幅器
2a 第1入力端
2b 第2入力端
3 復調回路
100 警報器
101 第1制御部
102 第2制御部
103 検知部
104 報知部
111 音声信号処理部
Ei 外部の機器
S1 第1信号
S2 第2信号
SS1 第1音声信号
SS2 第2音声信号
Sr、SSr 基準信号

Claims (7)

  1. 第1入力端及び第2入力端を備えていて前記第1入力端及び前記第2入力端のそれぞれにおいて受信する信号を増幅する増幅部を備え、
    前記第1入力端は、音声として発せられるべき情報を含む音声信号である第1信号を受信し、
    前記第2入力端は、前記第1入力端による前記第1信号の受信の無いときに、音声として発せられるべき情報を含む音声信号である第2信号を受信し、
    前記第1入力端は、さらに、前記第2信号に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号を受信し、
    前記増幅部は、前記第2信号の増幅において前記基準信号を用いて前記雑音信号の増幅を抑制する、信号処理回路。
  2. 前記第1入力端及び前記第2入力端は、互いに異なる信号源で生成された前記第1信号及び前記第2信号をそれぞれ受信する、請求項1記載の信号処理回路。
  3. 前記第1入力端及び前記第2入力端のうちの一方は、PWM信号の復調回路を備えている、請求項1又は2記載の信号処理回路。
  4. 前記増幅部は前記基準信号に対する第1ゲインを有すると共に、前記第2信号に対して、前記第1ゲインと異なる第2ゲインを有している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の信号処理回路。
  5. 周囲環境の変化を検知して使用者に報せる警報器であって、
    周囲環境の変化を検知する検知部と、
    前記警報器の内部又は外部の情報に基づいて音響を発する報知部と、
    前記報知部において発せられる音響の元となる音声信号を処理する音声信号処理部と、を備え、
    前記音声信号処理部は、第1入力端及び第2入力端を備えていて前記第1入力端及び前記第2入力端のそれぞれに入力される信号を増幅する増幅部を備え、
    前記第1入力端に、前記警報器内に保有するデータに基づく第1音声信号が入力され、
    前記第2入力端に、前記第1入力端への前記第1音声信号の入力の無いときに、前記警報器の外部からの情報に基づく第2音声信号が入力され、
    前記第1入力端に、さらに、前記第2音声信号に重畳する雑音信号に対応する信号を含む基準信号が入力され、
    前記増幅部は、前記第2音声信号の増幅において前記基準信号を用いて前記雑音信号の増幅を抑制する、警報器。
  6. 前記警報器の警報の発報を制御する第1制御部と、前記警報器と外部の機器との交信を制御する第2制御部と、をさらに備え、
    前記第1制御部は、前記検知部の検知結果に基づいて前記第1音声信号を出力し、
    前記第2制御部は、前記交信によって取得した情報に基づいて前記第2音声信号を生成して出力すると共に、前記基準信号を出力する、請求項5記載の警報器
  7. 前記第1制御部は、前記第1音声信号の出力時に前記第2制御部による前記第2音声信号及び前記基準信号の出力を停止させる、請求項6記載の警報器。
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