JP5306252B2 - 警報器 - Google Patents
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Description
この種の警報器においては、警報音鳴動回路は、警報音を増幅する増幅回路と、増幅された警報音を出力するブザーやスピーカなどの音響部とを備えている。そして、例えば住宅用火災警報器の場合、火災検出時には消防法の規格により70dB以上の音圧で火災警報を出力する。
一方で、警報音鳴動時の消費電流を一律に低下させると、警報音の音圧も一律に下がってしまい、ユーザは警報音を聞き取りにくくなるおそれがある。
図1は、実施の形態1に係る火災警報器の構成を示すブロック図である。なお、図1では、主要構成のみ示している。
図1において、火災警報器は、電池1と、制御部2と、電圧検出IC3と、音声鳴動回路4と、火災検出回路5と、電流制御回路6とを備える。
なお、本実施の形態1では、状態検出回路を煙検出回路により構成した例を示したが、例えば熱検出回路やガス検出回路などを設けてもよい。
音声鳴動回路4において、制御部2から入力された音声データ(ディジタル信号)は、音声用D/A変換器41で音声信号(アナログ信号)に変換され、ローパスフィルタを介して出力される。音声用D/A変換器41のローパスフィルタは、制御部2から送信された音声データを、予めユーザが聞き取りやすい周波数帯域に調整する役割を果たす。そして、音声アンプ42は、音声用D/A変換器41から出力される音声信号を増幅し、スピーカ43は、音声アンプ42で増幅された音声信号を出力する。
本実施の形態1では、電流制御回路6は、Highレベル信号が入力されると、電流制限値を小さくして音声アンプ42に通常鳴動時用の電流が流れるようにし、Lowレベル信号が入力されると、電流制限値を大きくして音声アンプ42に流れる電流を小さくする。
まず、制御部2は、火災検出回路5に制御信号を送信して、所定のパルス幅及び所定の周期で火災検出回路5の発光素子を発光させる。
火災検出回路5の受光素子は、発光素子の光路上には配置されておらず、発光素子から発せられた光を直接受光することはない。しかし、火災等により発生した煙が、受光素子と発光素子との間に介在すると、煙の粒子により発光素子から発せられた光が散乱され、その散乱された光を受光素子が受光することになる。
煙が発生している場合には、発光素子により発光された光が、煙の粒子により散乱され、その散乱した光が受光素子に到達する。このため、火災検出回路5からは所定の基準値を超える検出信号が出力され、制御部2は火災が発生していると判断し、音声鳴動回路4を動作させる信号を出力する。すると、音声鳴動回路4は警報音を鳴動させる。
制御部2は、出力させたい音声データを音声用D/A変換器41に送信する。制御部2から送信された音声データは、音声用D/A変換器41において音声信号に変換され、音声信号が音声アンプ42に入力される。
一方、電圧検出IC3は、制限電圧(例えば2.5V)以下の電圧を検出した場合にはLowレベル信号を出力し、このLowレベル信号を受けた電流制御回路6は電流制限を大きくする。これにより、音声アンプ42には通常鳴動時と比べて小さい電流が流れ、音声アンプ42に流れる電流が小さくなるために音声信号の増幅度も小さくなり、スピーカ43からは通常よりも低い音圧で警報が出力される。すなわち、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下となる場合には、音声アンプ42に流れる電流を小さくし、通常よりも低い音圧で警報音を出力する。
図2は、実施の形態1に係る火災警報器の警報音鳴動時の消費電流を説明する図である。図2(a)は、警報音の音圧の調整をしない場合の消費電流の波形の一例を、図2(b)は、電流制限部により警報音の音圧を調整する場合の消費電流の波形の一例を示している。
したがって、図2(a)に示すように、鳴動する警報音によってピーク電流(最大消費電流)に大きな差が生じうる。電池1の最大放電電流は、警報音鳴動時のピーク電流よりも大きい必要があるため、このピーク電流を確保可能な電池残量が無くなると、警報音の出力が不可となってしまう。
例えば、電池1の電圧が所定の電圧値V1であるとすると、上記したように警報音にはピーク電流が高いものもあれば低いものもあるので、ピーク電流が高い警報音を出力すると電池1の電圧が制限電圧以下となり、ピーク電流が低い警報音を出力すると電池1の電圧が制限電圧を超えた状態となる場合がある。
本実施の形態1に係る火災警報器は、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下となると、電流制御回路6が音声アンプ42に流れる電流を制限する一方で、電池1の電圧が制限電圧を超えていれば電流制御回路6は音声アンプ42に通常通りの電流が流れるようにする。このような動作により、電池1の電圧が制限電圧以下となった場合には、警報音鳴動時に音声アンプ42に流れる電流も下がる。すなわち、図2(b)に示すように、例えばスイープ音などのピーク電流の高い警報音を出力する際の電流がカットされ、消費電流は所定値(図2(b)の例では100mA)以下となる。また、電圧検出IC3により電池1の電圧低下が検出されなければ、通常通りの電流が音声アンプ42に流れ、通常の音圧で警報音鳴動を行う。
また、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下とならなければ、音声アンプ42に通常の電流が流れて通常の音圧で警報音を鳴動するので、例えばピーク電流の低い警報音を出力する場合には電流制限を受けないこととなる。このため、警報音鳴動時のピーク電流を抑制しつつ、ピーク電流の高い音と低い音を含め警報音全体の聞きやすさを維持することができる。
本実施の形態2に係る火災警報器は、実施の形態1に示した電流制御回路6を設けず、音声アンプ42のアンプゲインを制御するゲイン制御回路7を設けたものである。
図3は、実施の形態2に係る火災警報器の構成を示すブロック図である。図3において図1と同一部分には同一の符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
制御部2は、出力させたい音声データを音声用D/A変換器41に送信する。制御部2から送信された音声データは、音声用D/A変換器41において音声信号に変換され、音声信号が音声アンプ42Aに入力される。
一方、電圧検出IC3は制限電圧(例えば2.5V)以下の電圧を検出した場合にはLowレベル信号を出力し、このLowレベル信号を受けたゲイン制御回路7は音声アンプ42Aに低ゲインのアンプゲインコントロール信号を出力する。そして、音声アンプ42Aは低ゲインで音声信号を増幅し、スピーカ43からは通常よりも低い音圧で警報音が出力される。すなわち、電池1の電圧が制限電圧以下である場合には、アンプゲインを下げ、通常よりも低い音圧で警報音を出力する。
また、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下とならなければ、音声アンプ42Aに通常の高ゲインのゲインコントロール信号が与えられるので、例えばピーク電流の低い警報音を出力する場合にはアンプゲインの制限を受けないこととなる。このため、警報音鳴動時の消費電流を抑制しつつ、ピーク電流の高い音と低い音を含め警報音全体の聞きやすさを維持することができる。
前述の実施の形態1では、電圧検出IC3からの電圧低下信号を音声アンプ42の電流制御回路6に直接入力し、電流制御回路6が音声アンプ42に供給する電流を制限するようにした。これに対して本実施の形態3は、電圧検出ICからの電圧低下信号を制御部に出力し、制御部が電流制御回路を制御して音声アンプに供給する電流を制御する。
制御部2Aは、出力させたい音声データを音声用D/A変換器41に送信する。制御部2Aから送信された音声データは、音声用D/A変換器41において音声信号に変換され、音声信号が音声アンプ42に入力される。
一方、電圧検出IC3Aは、制限電圧(例えば2.5V)以下の電圧を検出した場合にはLowレベル信号を出力し、このLowレベル信号を受けた制御部2Aは、電流制御回路6Aに対して電流制限を大きくする電流制御信号を送信する。この信号を取得した電流制御回路6Aは、電流制限を大きくするので、音声アンプ42には通常鳴動時と比べて小さい電流が流れる。そして、音声アンプ42に流れる電流が小さくなるために音声信号の増幅度も小さくなり、スピーカ43からは通常よりも低い音圧で警報が出力される。すなわち、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下となる場合には、音声アンプ42に流れる電流を小さくし、通常よりも低い音圧で警報音を出力する。
また、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下とならなければ、通常通りの電流が音声アンプ42に流れ、通常の音圧で警報音が出力されるので、例えばピーク電流の低い警報音を出力する場合には実施の形態1と同様に電流制限を受けないこととなる。このため、警報音鳴動時のピーク電流を抑制しつつ、ピーク電流の高い音と低い音を含め警報音全体の聞きやすさを維持することができる。
本実施の形態4に係る火災警報器は、実施の形態2と同様に音声アンプのアンプゲインを制御するゲイン制御回路を設けたものである。さらに、実施の形態3と同様に電圧検出ICからの電圧低下信号を制御部に出力し、制御部がゲイン制御回路を制御して音声アンプのアンプゲインを制御するものである。
図5は、実施の形態4に係る火災警報器の構成を示すブロック図である。図5において図1、図3、図4と同一部分には同一の符号を付し、実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明する。
制御部2Bは、出力させたい音声データを音声用D/A変換器41に送信する。制御部2Bから送信された音声データは、音声用D/A変換器41において音声信号に変換され、音声信号が音声アンプ42Aに入力される。
一方、電圧検出IC3Aは制限電圧(例えば2.5V)以下の電圧を検出した場合にはLowレベル信号を出力し、このLowレベル信号を受けた制御部2Bは、ゲイン制御回路7Aに対して低ゲインとするような制御信号を送信する。この制御信号を取得したゲイン制御回路7Aは、低ゲインのアンプゲインコントロール信号を送信して、音声アンプ42Aは低ゲインで音声信号を増幅し、スピーカ43からは通常よりも低い音圧で警報音が出力される。すなわち、電池1の電圧が制限電圧以下である場合には、アンプゲインを下げ、通常よりも低い音圧で警報音を出力する。
また、警報音鳴動中に電池1の電圧が制限電圧以下とならなければ、音声アンプ42Aに通常の高ゲインのゲインコントロール信号が与えられるので、例えばピーク電流の低い警報音を出力する場合にはアンプゲインの制限を受けないこととなる。このため、警報音鳴動時の消費電流を抑制しつつ、ピーク電流の高い音と低い音を含め警報音全体の聞きやすさを維持することができる。
上記説明では、電池で駆動される火災警報器に本発明を適用した場合を例に説明したが、電源の供給方法はこれに限定されるものではない。さらに、上記説明では火災警報器を例に説明したが、ガス漏れなどその他の監視領域の異常を検出する警報器に本発明を適用することもできる。
Claims (4)
- 電池と、
前記電池の供給電圧を検出する電池電圧検出回路と、
物理現象に基づく状態変化を検出する状態検出回路と、
前記状態検出回路の状態検出信号が入力される制御回路と、
前記制御回路に制御されて警報音を出力する警報音鳴動回路と、
を備えた警報器において、
前記制御回路は、
前記状態検出回路からの状態検出信号に基づいて警報音の鳴動が必要か否かを判断し、警報音の鳴動が必要と判断した場合に、前記警報音鳴動回路に警報音を鳴動させ、
前記警報音鳴動回路は、
警報音の鳴動中に、前記電池の供給電圧の低下が検出されると、ピーク電流が所定値を超える警報音は通常鳴動時よりも低い音圧で警報音を鳴動し、ピーク電流が所定値以下である警報音は通常鳴動時と同等の音圧で警報音を鳴動する
ことを特徴とする警報器。 - 電池と、
前記電池の供給電圧を検出する電池電圧検出回路と、
物理現象に基づく状態変化を検出する状態検出回路と、
前記状態検出回路の状態検出信号が入力される制御回路と、
前記制御回路に制御されて警報音を出力する警報音鳴動回路と、
を備えた警報器において、
前記制御回路は、
前記状態検出回路からの状態検出信号に基づいて警報音の鳴動が必要か否かを判断し、警報音の鳴動が必要と判断した場合に、前記警報音鳴動回路に警報音を鳴動させるとともに、警報音の鳴動中に、前記電池の供給電圧の低下が検出されると、ピーク電流が所定レベルを超える警報音は通常鳴動時よりも低い音圧で前記警報音鳴動回路に警報音を鳴動させ、ピーク電流が所定レベル以下である警報音は通常鳴動時と同等の音圧で前記警報音鳴動回路に警報音を鳴動させる
ことを特徴とする警報器。 - 前記警報音鳴動回路は、
音声信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部で増幅された音声信号を出力する音響部と、を有し、
前記電池の供給電圧の低下が検出されると、前記増幅部へ供給する電流を制限することで前記音響部から出力する警報音の音圧を低下させる電流制限部を備えた
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の警報器。 - 前記警報音鳴動回路は、
音声信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部で増幅された音声信号を出力する音響部と、を有し、
前記電池の供給電圧の低下が検出されると、前記増幅部のアンプゲインを低下させることで前記音響部から出力する警報音の音圧を低下させるアンプゲイン制限部を備えた
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の警報器。
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