JP2021028527A - トーショナルダンパ - Google Patents

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泰邦 宮崎
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Tomoyuki Okada
智之 岡田
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Abstract

【課題】ハブと振動リングを連結する弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能で、かつ弾性体として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくいトーショナルダンパを提供する。【解決手段】クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、当該ハブ2に設けられるゴム状の弾性体4を介して前記ハブ2に装着される振動リング5とを備えるトーショナルダンパ1であって、前記ハブ2は、第1の筒状部22と、第2の筒状部23と、筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24とを備える。筒状部22、23と連結部24は、軸C方向における一方Eが開口する凹部26を形成するように連結され、開口27を全周にわたって密閉して前記凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するカバー要素6を備える。前記弾性体4と前記振動リング5は、前記凹部26の内部Iに設けられ、前記振動リング5は、軸受け7に押圧されて設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、トーショナルダンパに関する。
従来より、自動車等の車両に搭載されたエンジンにおいて、クランクシャフトの一端には、トーショナルダンパが設けられている。トーショナルダンパは、ハブと、ハブに設けられるゴム状の弾性体と、弾性体を介してハブに装着される振動リングと、を備え、弾性体を介して振動リングがハブに対して相対移動することにより、クランクシャフトの回転により生じるクランクシャフトの捩り振動を吸収し、減衰させる。
例えば特許文献1には、ハブの外周にスリーブと弾性リングを介して振動リングが設けられたトーショナルダンパが開示されている。
特許文献1のトーショナルダンパは、最外周の表面にV溝を備えてプーリとしての役割を果たすように構成されている。V溝には、ウォーターポンプやエアコン用コンプレッサ等の補機を駆動するためのタイミングベルトが巻き掛けられて、これら補機にエンジンの動力の一部が伝達される。
実開昭62−92336号公報
特許文献1のような、プーリとしても用いられるトーショナルダンパは、タイミングベルトを巻き掛けるために、エンジンのフロントカバーの外に設けられるのが一般である。
しかし、近年の自動車エンジンの、燃費の向上を目的としたハイブリッド化の流れを受け、これら補機に動力を伝達する必要が低減し、V溝を有さずタイミングベルトが巻き掛けられない種類のトーショナルダンパも製造されつつある。このようなトーショナルダンパは、タイミングベルトが巻き掛けられないため、エンジンのフロントカバーの外ではなく、フロントカバーの内側に設けられ得る。これにより、クランクシャフトをフロントカバーの外まで伸ばす必要がなくなり、クランクシャフトの長さを短くすることができるため、トーショナルダンパが減衰させる対象となるクランクシャフトの捩り振動そのものを低減し得る。
ここで、トーショナルダンパは通常、ハブと振動リングに挟まれた弾性体が、外部に露出した構造となっている。例えば特許文献1のトーショナルダンパにおいては、弾性リングは外部に露出した構造となっている。このような、弾性体の露出した部分に異物が接触すると、弾性体が劣化することがある。特に、弾性体として使用されるエチレンプロピレンジエンゴム等において、これに油が接触すると、分子間に油が入り込むことにより弾性体が膨潤して変質し、劣化することがある。
あるいは、弾性体とハブや振動リングとの間の接合に接着剤を使用している場合においては、接着界面に油が接触して接着剤の接着効果が低下することがある。
上記のようなフロントカバーの内側には、油が多く飛散している。したがって、トーショナルダンパをフロントカバーの内側に設ける場合には特に、弾性体を油等の異物から保護する構造とすることが望ましい。
油の接触による弾性体の劣化を抑制するために、弾性体を水素化ニトリルゴム等の耐油性の高い材料により形成し、弾性体そのものの耐油性を高めることも考えられる。しかし、耐油性の高い材料で形成された弾性体を用いたトーショナルダンパにおいては、十分な減衰性能が発揮されない場合がある。
したがって、弾性体を油等の異物からより効果的に保護可能な構造とするとともに、弾性体として耐油性の高い材料を用いた場合においても、減衰性能が損なわれにくくすることが望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、ハブと振動リングを連結する弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能で、かつ弾性体として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、本発明は、クランクシャフトに取り付けられるハブと、当該ハブに設けられるゴム状の弾性体を介して前記ハブに装着される振動リングと、を備えるトーショナルダンパであって、前記ハブは、外周側に設けられた第1の筒状部と、当該第1の筒状部の径方向の内側に前記第1の筒状部から離間して形成された第2の筒状部と、前記第1及び第2の筒状部を前記径方向に連結する連結部と、を備え、前記第1及び第2の筒状部と前記連結部は、前記第1及び第2の筒状部の軸方向における一方が開口する凹部を形成するように連結され、前記開口を全周にわたって密閉して前記凹部の内部と外部とを隔離するカバー要素を備え、前記弾性体と前記振動リングは、前記凹部の内部に設けられ、前記振動リングは、前記凹部の内部に設けられた軸受けに押圧されて設けられている、トーショナルダンパを提供する。
上記のような構成によれば、弾性体と振動リングは、第1及び第2の筒状部と、連結部により形成された凹部の内部に設けられ、カバー要素が、凹部の開口を全周にわたって密閉して凹部の内部と外部とを隔離するように設けられている。このため、外部に位置する油が凹部の内部に侵入しようとしても、この侵入はカバー要素により抑制される。したがって、弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能である。
また、凹部の内部には軸受けが設けられ、振動リングはこの軸受けに押圧されて設けられている。このため、弾性体を例えば水素化ニトリルゴム等の、耐油性が高いが減衰効果が高くない材料により形成した場合であっても、軸受けと振動リングとの間の摩擦により、一定以上の減衰効果が期待できる。
このように、ハブと振動リングを連結する弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能で、かつ弾性体として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパを提供可能である。
本発明の一態様においては、前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1または第2の筒状部のいずれか一方の筒状部に設けられ、前記カバー要素には、前記第1または第2の筒状部の他方の筒状部に当接されて前記ハブに嵌着される筒状の支持部が形成されている。
上記のような構成によれば、上記のようなトーショナルダンパを適切に実現可能である。
また、本発明の別の態様においては、前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1の筒状部側に設けられ、前記カバー要素は、カバープレートを備え、前記支持部は前記カバープレートの前記第2の筒状部側に設けられ、前記カバープレートは、前記支持部の前記開口側の端部から、前記支持部に対して前記径方向外側に向けて傾斜して設けられる傾斜表面を備え、前記軸受けは前記傾斜表面に設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体と振動リングは、凹部の内部の第1の筒状部側に設けられている。また、軸受けは、第2の筒状部側に設けられた支持部から連続するように設けられた傾斜表面に設けられている。このため、第1の筒状部から第2の筒状部に向けて、弾性体、振動リング、及び軸受けは、この順に並べられて設けられており、弾性体が振動リングを軸受けに向けて押圧するような構成となっている。したがって、トーショナルダンパの減衰性能を、効果的に向上させることができる。
また、本発明の別の態様においては、前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部内の、前記第1の筒状部の表面に嵌着された環状のスリーブに固定され、当該スリーブには、前記弾性体が設けられる固定表面が、前記傾斜表面に対向するように、前記軸方向に対して傾斜して設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体、振動リング、及び軸受けが、互いに対向する、スリーブの固定表面と、カバープレートの傾斜表面に挟まれて設けられるため、弾性体が振動リングを軸受けに向けて効果的に押圧することができる。したがって、上記のようなトーショナルダンパを適切に実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記振動リングの、前記軸受けに対向する表面は、前記傾斜表面及び前記軸受けの形状に対応するように形成されている。
上記のような構成によれば、振動リングが軸受けに十分に接触するため、安定した減衰性能を得ることができる。
本発明の別の態様においては、前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第1の筒状部を径方向に跨いだ部分において、前記第1の筒状部の前記凹部とは反対側の表面に当接するように屈曲されている。
上記のような構成によれば、カバープレートは、凹部の開口を全周にわたって密閉して凹部の内部と外部とを隔離するとともに、第1の筒状部の凹部とは反対側の表面にも当接するように設けられているため、外部に位置する油が凹部の内部に侵入しにくい構造となっている。したがって、弾性体を油等から更に効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能である。
本発明の別の態様においては、前記カバー要素は、カバープレートを備え、前記支持部は前記カバープレートに設けられ、前記軸受けは、前記連結部に設けられた第1軸受けと、前記カバープレートの前記振動リングに対向する表面に設けられた第2軸受けを備えている。
上記のような構成によれば、軸受けは、凹部の底に位置する連結部と、凹部を覆うカバープレートの、互いに凹部の反対側に位置する表面の各々に、振動リングに対向してこれを挟んで押圧するように設けられている。このため、振動リングが軸受けの各々に押圧される構造を容易に実現可能であり、したがって、トーショナルダンパの減衰性能を向上させることができる。
本発明の別の態様においては、軸受けが連結部とカバープレートの振動リングに対向する表面の各々に設けられた場合に、前記連結部と前記第1軸受けの間、及び前記カバープレートの前記振動リングに対向する表面と前記第2軸受けの間の、いずれか一方または双方には、弾性材が介在して設けられている。
上記のような構成によれば、軸受けの各々が設けられる表面と軸受けの各々との間の、いずれか一方または双方に介在して設けられた弾性材により、軸受けが振動リングに向けて押圧される構造となっている。したがって、トーショナルダンパの減衰性能を向上させることができる。
本発明の別の態様においては、軸受けが連結部とカバープレートの振動リングに対向する表面の各々に設けられた場合に、前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1の筒状部側に設けられ、前記支持部は前記カバープレートの前記第2の筒状部側に設けられ、前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第1の筒状部を径方向に跨いだ部分において、前記第1の筒状部の前記凹部とは反対側の表面に当接するように屈曲されている。
上記のような構成によれば、カバープレートは、凹部の開口を全周にわたって密閉して凹部の内部と外部とを隔離するとともに、第1の筒状部の凹部とは反対側の表面にも当接するように設けられているため、外部に位置する油が凹部の内部に侵入しにくい構造となっている。したがって、弾性体を油等から更に効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能である。
本発明の別の態様においては、軸受けが連結部とカバープレートの振動リングに対向する表面の各々に設けられた場合に、前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第2の筒状部に設けられ、前記支持部は前記カバープレートの前記第1の筒状部側に設けられ、前記カバー要素は、オイルシールを備え、前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第2の筒状部から前記径方向に離間した位置で終端し、前記オイルシールは、前記反対側の端部と前記第2の筒状部との間に介装されている。
上記のような構成によれば、カバープレートの、径方向における支持部とは反対側の端部は、第2の筒状部から径方向に離間した位置で終端している。すなわち、反対側の端部が第2の筒状部に当接していないため、第2の筒状部はカバープレートをハブに装着するに際の障害となりにくく、したがって、カバープレートの装着が容易である。
この、互いに離間した、カバープレートの反対側の端部と、第2の筒状部との間には、カバー要素としてのオイルシールが介装されるため、カバー要素により凹部の開口を全周にわたって密閉して凹部の内部と外部とを隔離する構造が実現可能である。
このように、ハブと振動リングを連結する弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能としつつも、製造が容易な、トーショナルダンパを実現可能である。
本発明の別の態様においては、軸受けが連結部とカバープレートの振動リングに対向する表面の各々に設けられた場合に、前記軸受けの各々は、円状に形成された板の内側を、外周と同軸の円形でくり抜いた形状を成しており、前記連結部と前記振動リングとの間に設けられる前記軸受けの表面には、前記軸受けの径方向に延在する溝が、前記軸受けの内周と外周の間にかけて放射状に設けられている。
上記のようなトーショナルダンパを製造するに際し、連結部に軸受けを設け、振動リングを、軸受けに接し、かつ凹部の表面から離間して設けた状態で、この振動リングと凹部の表面との間に弾性体を圧入、嵌合することが想定される。この場合において、軸受けの側面と、凹部の表面、及び弾性体により形成された空間に密閉された空気の圧力が、弾性体の圧入により高まり、弾性体を容易に嵌合できない可能性が考えられる。
上記のような構成によれば、弾性体の圧入時における密閉された部分の空気は、軸受けの径方向に延在する溝を通り、軸受けの径方向の反対側に抜けるため、空気の圧力の上昇を抑制し、弾性体を容易に装着することができる。
本発明の別の態様においては、前記弾性体は、耐油性ゴムにより形成されている。
上記のような構成によれば、油が凹部の内部に侵入した場合であっても、弾性体の劣化を抑制可能である。
本発明の別の態様においては、トーショナルダンパは、フロントカバー内に設けられる。
上記のような構成によれば、クランクシャフトをフロントカバーの外まで伸ばす必要がなくなるためクランクシャフトの長さを短くすることができる。したがって、クランクシャフトに生じ得る捩り振動を低減することができる。
本発明によれば、ハブと振動リングを連結する弾性体を油等から効果的に保護して弾性体の劣化を抑制可能で、かつ弾性体として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパを提供することができる。
本発明の第1実施形態におけるトーショナルダンパの、(a)は正面図であり、(b)は背面図である。 上記トーショナルダンパの断面図である。 上記第1実施形態の変形例に関するトーショナルダンパの断面図である。 本発明の第2実施形態におけるトーショナルダンパの断面図である。 本発明の第3実施形態におけるトーショナルダンパの断面図である。 上記第3実施形態におけるトーショナルダンパにおいて用いられる軸受けの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1(a)は、本発明の第1実施形態におけるトーショナルダンパ1の、フロント側から視た正面図であり、図1(b)はエンジン側から視た背面図である。図2は、図1各図のA―A部分の断面図である。
トーショナルダンパ1は、自動車等の車両に搭載されたエンジンの、エンジン側Eからフロント側Fへ向けて延びるように設けられた、図示されないクランクシャフトに設けられている。トーショナルダンパ1は、クランクシャフトの回転により生じるクランクシャフトの捩り振動を吸収し、減衰させる。
トーショナルダンパ1が設けられる車両は、本実施形態においてはハイブリッド車である。したがって、ウォーターポンプやエアコン用コンプレッサ等の補機を蓄電池により駆動する場合においては、これらの補機へエンジンから動力を伝達する必要がない。このため、特に本実施形態においては、トーショナルダンパ1は図示されないフロントカバーの内側に設けられている。
トーショナルダンパ1は円状に形成されており、その中心がクランクシャフトの軸Cと同軸になるように、クランクシャフトに取り付けられている。
トーショナルダンパ1は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体4、及び、弾性体4を介してハブ2に装着される振動リング5を備えている。トーショナルダンパ1は、上記に加え、スリーブ3、カバー要素6、及び軸受け7を備えている。
ハブ2は、板部21、第1筒状部22、第2筒状部23、及び連結部24を備えており、これらにより一体に形成されている。
板部21は板状を成しており、その中心には、クランクシャフトの先端が挿通される貫通孔211が開設されている。板部21は、クランクシャフトの軸Cを中心として、略円形となるように形成されている。
第2筒状部23は、円筒状を成している。第2筒状部23は、軸が板部21の軸Cと同一となり、かつ第2筒状部23の内側に板部21が位置するように設けられ、板部21の径方向Rにおける外周端212に、板部21に対して略垂直となるように板部21に接合されている。
連結部24は、第2筒状部23のフロント側F側の端部231から、径方向R外側に向けて第2筒状部23から垂直に立ち上がるように設けられている。
第1筒状部22は、円筒状を成している。第1筒状部22は、連結部24の外周端242から、エンジン側Eに向けて延在するように、連結部24に対して略垂直に、かつ第2筒状部23と略平行になるように設けられている。第1筒状部22の軸は、板部21の軸Cと同一となるように、第1筒状部22は設けられている。
このように、外周側に設けられた第1筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1筒状部22から離間して設けられた第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24により、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方、特に本実施形態においてはエンジン側Eが開口する、凹部26が形成されている。
スリーブ3は、金属板により形成された円環状の部材である。スリーブ3は、円筒の、軸方向における一方の端部側が、円筒の内側に向けて鋭角に屈曲されたような形状をなしている。これにより、スリーブ3は、径方向Rにおける外側に位置する円筒状の支持部311と、支持部311に対して鋭角を成すように設けられた弾性体固定部312を備えた構造となっている。
弾性体4は、スリーブ3の弾性体固定部312の、支持部311とは反対側を向く径方向Rにおける内側の表面である固定表面313に固定されている。弾性体4は、各種のゴムにより形成されてよいが、特に本実施形態においては、耐油性の高い水素化ニトリルゴムにより形成されている。
弾性体4の、スリーブ3とは反対側には、振動リング5が固定されている。振動リング5は、リング状の部材であり、図2に示されるように軸Cを通る仮想平面により断面視したときに、矩形形状が軸Cに対して傾いて設けられたような形状を成している。振動リング5の、弾性体4側に位置して弾性体4に固定されている弾性体側表面511は、スリーブ3の固定表面313と略平行となるように、振動リング5は形成されている。
本実施形態においては、弾性体4は、スリーブ3と振動リング5の間に加硫成形されることにより形成されている。これにより、スリーブ3、弾性体4、及び振動リング5は一体に形成されている。
このように一体に形成された、スリーブ3、弾性体4、及び振動リング5は、これらの軸がハブ2の軸Cと同一となるように位置づけられて、凹部26の内部Iに設けられて固定されている。より詳細には、スリーブ3の支持部311の径方向R外側の表面である外側表面314が、第1筒状部22の内側の表面である内側表面222と対向するように設けられて、これに嵌着されている。
このように、弾性体4と振動リング5は、凹部26の内部Iの、第1筒状部22側に設けられている。より詳細には、弾性体4と振動リング5は、凹部26内の、第1筒状部22の内側表面222に嵌着された環状のスリーブ3に固定されている。
カバー要素6は、カバープレート61を備えている。カバープレート61は、金属板により形成された円環状の部材である。カバープレート61は、円筒の、軸方向における一方の端部側が、径方向Rに複数回屈曲されたような形状をなしている。
カバープレート61は、支持部611、傾斜部612、被覆部613、及び係止部614を備えている。支持部611は、円筒状に形成されている。傾斜部612は、支持部611の一方の端部側が、支持部611に対して鈍角を成すように、径方向R外側に向けて屈曲されて形成されている。被覆部613は、傾斜部612の支持部611とは反対側の端部側が、軸に対して略直交するように、径方向R外側に向けて屈曲されて形成されている。係止部614は、被覆部613の径方向Rにおける外側の端部側が、支持部611と略平行になるように、被覆部613に対して支持部611の位置する側に向けて屈曲されて形成されている。
カバープレート61は、軸がハブ2の軸Cと同一となるように、かつ支持部611がフロント側Fを向くように位置づけられて、第2筒状部23に固定されている。より詳細には、支持部611の径方向R内側の表面615が、第2筒状部23の径方向R外側の表面232と対向するように設けられて、これに嵌着されている。このように、筒状の支持部611が、スリーブ3が設けられた第1筒状部22と凹部26を挟んで対向して位置する第2筒状部23に当接されて嵌着されている。
上記のようにカバープレート61が取り付けられた結果、カバープレート61の、傾斜部612の凹部26の内部Iを向いた表面616は、支持部611の、凹部26の開口27側の端部から、開口27側すなわちエンジン側Eと、及び径方向R外側との間の方向に向けて傾斜して設けられる、傾斜表面616となっている。傾斜表面616は、スリーブ3の固定表面313と、及びこれに弾性体4を介して固定された振動リング5の、弾性体側表面511とは反対側の表面512に対向するように、軸C方向に対して傾斜して設けられている。
また、係止部614は、第1筒状部22を径方向Rに跨いだ部分、すなわち第1筒状部22の径方向R外側に位置している。係止部614は、第1筒状部22の、凹部26とは反対側の表面である外側表面223に当接され、係止されている。
軸受け7は、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の樹脂によりリング状に形成されている。本実施形態においては、軸受け7はスラストベアリングであり、凹部26の内部Iの、振動リング5と軸受け7の間に介装されて、すべり軸受けとして機能する。
より詳細には、軸受け7は、カバープレート61の傾斜表面616に設けられている。カバープレート61は、軸受け7が、振動リング5の傾斜表面616に対向する対向表面512を押圧するように、ハブ2に固定されている。
振動リング5の対向表面512と、軸受け7の振動リング5に当接する表面711は、略平行となり、互いに対応する形状となるように形成されている。
次に、上記のトーショナルダンパ1の作用を説明する。
カバープレート61は、弾性体4が設けられたハブ2の凹部26の、径方向Rにおいて最も内側に位置する第2筒状部23の表面232から、最も外側に位置する第1筒状部22の内側表面222を跨いで、更に外側まで延在した後、第1筒状部22の外側表面223に沿うように屈曲した形状を成している。すなわち、カバープレート61は、凹部26の開口27を、全周にわたって密閉して、凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。これにより、弾性体4は、凹部26の外部Oから隔離されて設けられている。したがって、周囲の油が飛散してトーショナルダンパ1の弾性体4に付着しようとしたとしても、これはカバープレート61の、外部Oを向く表面であるエンジン側表面617に付着し、弾性体4までは到達しにくい。
また、例え油が弾性体4まで到達したとしても、弾性体4は耐油性の高い材料で形成されているため、劣化の可能性が低減される。
また、トーショナルダンパ1がクランクシャフトに取り付けられた後にクランクシャフトが回転し、振動リング5が弾性体4を介してハブ2に対して周方向に相対移動した場合においては、弾性体4によって振動リング5が軸受け7に押圧されて設けられているため、振動リング5と軸受け7の間の摩擦により、一定以上の減衰効果を奏することができる。
次に、上記のトーショナルダンパ1の製造方法を説明する。
まず、スリーブ3と振動リング5を、スリーブ3の固定表面313と振動リング5の弾性体側表面511を、互いに対向するようにかつ離間して設けた状態で、これら表面313、511の間に、加硫成形により弾性体4を形成する。
次に、スリーブ3の外側表面314が、第1筒状部22の内側表面222と対向するように、スリーブ3を凹部26の内部Iに移動させて、第1筒状部22に嵌着する。
そして、軸受け7を振動リング5の対向表面512の上に設けて、凹部26の外部Oから、カバープレート61を、凹部26を覆うように、ハブ2に接合する。このとき、トーショナルダンパ1が作動したときに一定の減衰効果が得られるようにするために、軸受け7の表面711が振動リング5の対向表面512に押圧されるように、カバープレート61を凹部26の内部Iへ向けて強く押し込む。
次に、上記のトーショナルダンパ1の効果について説明する。
本実施形態のトーショナルダンパ1は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体4を介してハブ2に装着される振動リング5と、を備えるトーショナルダンパ1であって、ハブ2は、外周側に設けられた第1の筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1の筒状部22から離間して形成された第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24と、を備え、第1及び第2の筒状部22、23と連結部24は、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方Eが開口する凹部26を形成するように連結され、開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するカバー要素6を備え、弾性体4と振動リング5は、凹部26の内部Iに設けられ、振動リング5は、凹部26の内部Iに設けられた軸受け7に押圧されて設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体4と振動リング5は、第1及び第2の筒状部22、23と、連結部24により形成された凹部26の内部Iに設けられ、カバー要素6が、凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。このため、外部Oに位置する油が凹部26の内部Iに侵入しようとしても、この侵入はカバー要素6により抑制される。したがって、弾性体4を油等から効果的に保護して弾性体4の劣化を抑制可能である。
また、凹部26の内部Iには軸受け7が設けられ、振動リング5はこの軸受け7に押圧されて設けられている。このため、弾性体4を例えば水素化ニトリルゴム等の、耐油性が高いが減衰効果が高くない材料により形成した場合であっても、軸受け7と振動リング5との間の摩擦により、一定以上の減衰効果が期待できる。
このように、ハブ2と振動リング5を連結する弾性体4を油等から効果的に保護して弾性体4の劣化を抑制可能で、かつ弾性体4として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパ1を提供可能である。
上記のように、振動リング5が軸受け7に押圧されるという構造により一定以上の減衰効果が得られるため、減衰性能が高くない材料を弾性体4として使用することができる。すなわち、本実施形態の構成においては、弾性体4を形成する材料の選択肢を広くすることができる。
また、弾性体4及び振動リング5は、凹部26の内部の、第1または第2の筒状部22、23のいずれか一方の筒状部22に設けられ、カバー要素6には、第1または第2の筒状部の他方の筒状部23に当接されてハブ2に嵌着される筒状の支持部611が形成されている。
上記のような構成によれば、トーショナルダンパ1を適切に実現可能である。
また、弾性体4及び振動リング5は、凹部26の内部Iの、第1の筒状部22側に設けられ、カバー要素6は、カバープレート61を備え、支持部611はカバープレート61の第2の筒状部23側に設けられ、カバープレート61は、支持部611の開口27側の端部から、支持部611に対して径方向R外側に向けて傾斜して設けられる傾斜表面616を備え、軸受け7は傾斜表面616に設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体4と振動リング5は、凹部26の内部Iの第1の筒状部22側に設けられている。また、軸受け7は、第2の筒状部23側に設けられた支持部611から連続するように設けられた傾斜表面616に設けられている。このため、第1の筒状部22から第2の筒状部23に向けて、弾性体4、振動リング5、及び軸受け7は、この順に並べられて設けられており、弾性体4が振動リング5を軸受け7に向けて押圧するような構成となっている。したがって、トーショナルダンパ1の減衰性能を、効果的に向上させることができる。
また、弾性体4及び振動リング5は、凹部26内の、第1の筒状部22の内側表面222に嵌着された環状のスリーブ3に固定され、スリーブ3には、弾性体4が設けられる固定表面313が、傾斜表面616に対向するように、軸C方向に対して傾斜して設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体4、振動リング5、及び軸受け7が、互いに対向する、スリーブ3の固定表面313と、カバープレート61の傾斜表面616に挟まれて設けられるため、弾性体4が振動リング5を軸受け7に向けて効果的に押圧することができる。したがって、トーショナルダンパ1を適切に実現可能である。
また、振動リング5の、軸受け7に対向する対向表面512は、傾斜表面616及び軸受け7の形状に対応するように形成されている
上記のような構成によれば、振動リング5が軸受け7に十分に接触するため、安定した減衰性能を得ることができる。
また、カバープレート61の、径方向Rにおける支持部611とは反対側の端部は、第1の筒状部22を径方向Rに跨いだ部分において、第1の筒状部22の凹部26とは反対側の外側表面223に当接するように屈曲されている。
上記のような構成によれば、カバープレート61は、凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するとともに、第1の筒状部22の凹部26とは反対側の外側表面223にも当接するように設けられているため、外部Oに位置する油が凹部26の内部Iに侵入しにくい構造となっている。したがって、弾性体4を油等から更に効果的に保護して弾性体4の劣化を抑制可能である。
また、弾性体4は、耐油性ゴムにより形成されている。
上記のような構成によれば、油が凹部26の内部に侵入した場合であっても、弾性体4の劣化を抑制可能である。
また、トーショナルダンパ1は、フロントカバー内に設けられる。
上記のような構成によれば、クランクシャフトをフロントカバーの外まで伸ばす必要がなくなるためクランクシャフトの長さを短くすることができる。したがって、クランクシャフトに生じ得る捩り振動を低減することができる。
[実施形態の変形例]
次に、図3を用いて、上記第1実施形態として示したトーショナルダンパ1の変形例を説明する。図3は、本変形例におけるトーショナルダンパ12を、軸Cを通る仮想平面により断面視したときの断面図である。本変形例におけるトーショナルダンパ12は、上記第1実施形態のトーショナルダンパ1とは、スリーブ32と振動リング52の形状が異なっている。
本変形例におけるスリーブ32も、上記第1実施形態のスリーブ3と同様に、金属板により形成された円環状の部材であるが、スリーブ3とは異なり屈曲された形状とはなっておらず、円筒形状の支持部321のみを備えた形状となっている。スリーブ32の、径方向Rにおける内側の表面323が、弾性体4が固定される固定表面323となっている。
弾性体4は、上記第1実施形態と同様に、スリーブ32の固定表面323に固定されている。
振動リング52は、弾性体4の、スリーブ32とは反対側に固定されている。振動リング52は、リング状の部材であり、図2に示されるように軸Cを通る仮想平面により断面視したときに、矩形形状の、径方向Rの内側に位置する一方の角部が、斜めに切截された形状を成している。これにより、振動リング52の径方向R内側には、傾斜表面521が全周にわたって形成されている。
上記のようなスリーブ32、弾性体4、及び振動リング52は、上記第1実施形態と同様に一体に形成されている。スリーブ32は、径方向R外側の表面である外側表面324が、第1筒状部22の内側の表面である内側表面222と対向するように設けられて、これに嵌着されている。このとき、振動リング52の傾斜表面521が、凹部26の開口27側、すなわち外部O側に位置するように、スリーブ32はハブ2に接合される。
このように振動リング52がハブ2に固定されると、傾斜表面521は、上記第1実施形態における振動リング5の対向表面512と同様に、カバープレート61の傾斜表面616に対向する。この、傾斜表面521とカバープレート61の傾斜表面616の間に介装されるように、軸受け7が設けられている。
振動リング52の傾斜表面521と、軸受け7の振動リング52に当接する表面711は、略平行となり、互いに対応する形状となるように形成されている。
本変形例が、既に説明した第1実施形態と同様な効果を奏することは言うまでもない。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。図4は、第2実施形態におけるトーショナルダンパ13を、軸Cを通る仮想平面により断面視したときの断面図である。
トーショナルダンパ13は、自動車等の車両に搭載されたエンジンの、エンジン側Eからフロント側Fへ向けて延びるように設けられた、図示されないクランクシャフトに設けられている。トーショナルダンパ13は、クランクシャフトの回転により生じるクランクシャフトの捩り振動を吸収し、減衰させる。
トーショナルダンパ13が設けられる車両は、本実施形態においてはハイブリッド車である。したがって、ウォーターポンプやエアコン用コンプレッサ等の補機を蓄電池により駆動する場合においては、これらの補機へエンジンから動力を伝達する必要がない。このため、特に本実施形態においては、トーショナルダンパ13は図示されないフロントカバーの内側に設けられている。
トーショナルダンパ13は円状に形成されており、その中心がクランクシャフトの軸Cと同軸になるように、クランクシャフトに取り付けられている。
トーショナルダンパ13は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体43、及び、弾性体43を介してハブ2に装着される振動リング53を備えている。トーショナルダンパ1は、上記に加え、スリーブ33、カバー要素6、軸受け73、及びゴムリング(弾性材)8を備えている。
ハブ2は、板部21、第1筒状部22、第2筒状部23、及び連結部24を備えており、これらにより一体に形成されている。
板部21は板状を成しており、その中心には、クランクシャフトの先端が挿通される貫通孔211が開設されている。板部21は、クランクシャフトの軸Cを中心として、略円形となるように形成されている。
第2筒状部23は、円筒状を成している。第2筒状部23は、軸が板部21の軸Cと同一となり、かつ第2筒状部23の内側に板部21が位置するように設けられ、板部21の径方向Rにおける外周端212に、板部21に対して略垂直となるように板部21に接合されている。
連結部24は、第2筒状部23のフロント側F側の端部231から、径方向R外側に向けて第2筒状部23から垂直に立ち上がるように設けられている。
第1筒状部22は、円筒状を成している。第1筒状部22は、連結部24の外周端242から、エンジン側Eに向けて延在するように、連結部24に対して略垂直に、かつ第2筒状部23と略平行になるように設けられている。第1筒状部22の軸は、板部21の軸Cと同一となるように、第1筒状部22は設けられている。
このように、外周側に設けられた第1筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1筒状部22から離間して設けられた第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24により、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方、特に本実施形態においてはエンジン側Eが開口する、凹部26が形成されている。
スリーブ33は、金属板により形成された円筒状の部材である。
弾性体43は、スリーブ33の径方向Rにおける内側の表面である固定表面333に固定されている。弾性体43は、各種のゴムにより形成されてよいが、特に本実施形態においては、耐油性の高い水素化ニトリルゴムにより形成されている。
弾性体43の、スリーブ33とは反対側には、振動リング53が固定されている。振動リング53は、リング状の部材であり、図4に示されるように軸Cを通る仮想平面により断面視したときに、矩形形状を成している。
本実施形態においては、弾性体43は、スリーブ33と振動リング53の間に加硫成形されることにより形成されている。これにより、スリーブ33、弾性体43、及び振動リング53は一体に形成されている。
このように一体に形成された、スリーブ33、弾性体43、及び振動リング53は、これらの軸がハブ2の軸Cと同一となるように位置づけられて、凹部26の内部Iに設けられて固定されている。より詳細には、スリーブ33の径方向R外側の表面である外側表面334が、第1筒状部22の内側の表面である内側表面222と対向するように設けられて、これに嵌着されている。
このように、弾性体43と振動リング53は、凹部26の内部Iの、第1筒状部22側に設けられている。より詳細には、弾性体43と振動リング53は、凹部26内の、第1筒状部22の内側表面222に嵌着された環状のスリーブ33に固定されている。
カバー要素6は、カバープレート63を備えている。カバープレート63は、金属板により形成された円環状の部材である。より詳細には、カバープレート63は、円状に形成された金属板の内側を、外周と同軸の円形でくり抜いた形状となっている。カバープレート63は、この金属板の外周辺と内周辺の各々が、同一の軸C方向に向けて、略垂直に屈曲されている。これにより、カバープレート63には、径方向Rに延在する平板状の被覆部633と、内周側と外周側の各々において被覆部633に対して略垂直に設けられた板部である支持部631及び係止部634が形成されている。
カバープレート63は、軸がハブ2の軸Cと同一となるように、かつ支持部631がフロント側Fを向くように位置づけられて、第2筒状部23に固定されている。より詳細には、支持部631の径方向R内側の表面635が、第2筒状部23の径方向R外側の表面232と対向するように設けられて、これに嵌着されている。このように、筒状の支持部631が、スリーブ33が設けられた第1筒状部22と凹部26を挟んで対向して位置する第2筒状部23に当接されて嵌着されている。
カバープレート63の係止部634は、第1筒状部22を径方向Rに跨いだ部分、すなわち第1筒状部22の径方向R外側に位置している。係止部634は、第1筒状部22の、凹部26とは反対側の表面である外側表面223に当接され、係止されている。
軸受け73は、第1軸受け731と第2軸受け732を備えている。第1及び第2軸受け731、732は、本実施形態においては、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の樹脂によりリング状に形成されている、スラストベアリングである。第1及び第2軸受け731、732は、円状に形成された板材の内側を、外周と同軸の円形でくり抜くように、リング状に形成されている。
ゴムリング8は、第1ゴムリング(弾性材)81と第2ゴムリング(弾性材)82を備えている。第1及び第2ゴムリング81、82の各々は、第1及び第2軸受け731、732の各々に対応する形状に形成されている。より詳細には、第1ゴムリング81は、径方向Rにおける内周端から外周端までの長さが、第1軸受け731の径方向Rにおける内周端から外周端までの長さと略同等となるように形成されている。また、第2ゴムリング82は、径方向Rにおける内周端から外周端までの長さが、第2軸受け732の径方向Rにおける内周端から外周端までの長さと略同等となるように形成されている。
上記のように一体に形成されたスリーブ33、弾性体43、及び振動リング53が、凹部26の内部Iに設けられた結果、ハブ2の連結部24の、凹部26の壁面を形成するエンジン側表面243と、振動リング53のフロント側Fを向くフロント側表面531は、互いに対向するように位置づけられている。第1軸受け731と第1ゴムリング81は、これらの対向する表面243、531間に介装されている。
より詳細には、連結部24のエンジン側表面243には、第1ゴムリング81と第1軸受け731がこの順に設けられている。振動リング53は、フロント側表面531が、第1軸受け731のこれに対向する表面であるエンジン側表面733に当接し、第1ゴムリング81により第1軸受け731が振動リング53のフロント側表面531へと押圧されるように設けられている。
また、上記のように取り付けられた振動リング53のエンジン側Eには、カバープレート63が設けられている。この結果として、カバープレート63の被覆部633の、フロント側Fを向くフロント側表面638と、振動リング53のエンジン側Eを向くエンジン側表面532は、互いに対向するように位置づけられている。第2軸受け732と第2ゴムリング82は、これらの対向する表面638、532間に介装されている。
より詳細には、カバープレート63のフロント側表面638には、第2ゴムリング82と第2軸受け732がこの順に設けられている。カバープレート63は、フロント側表面638に設けられた第2軸受け732のフロント側表面734が、振動リング53のこれに対向する表面であるエンジン側表面532に当接し、第2ゴムリング82により第2軸受け732が振動リング53のエンジン側表面532へと押圧されるように設けられている。
次に、上記のトーショナルダンパ13の作用を説明する。
カバープレート63は、弾性体43が設けられたハブ2の凹部26の、径方向Rにおいて最も内側に位置する第2筒状部23の表面232から、最も外側に位置する第1筒状部22の内側表面222を跨いで、更に外側まで延在した後、第1筒状部22の外側表面223に沿うように屈曲した形状を成している。すなわち、カバープレート63は、凹部26の開口27を、全周にわたって密閉して、凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。これにより、弾性体43は、凹部26の外部Oから隔離されて設けられている。したがって、周囲の油が飛散してトーショナルダンパ13の弾性体43に付着しようとしたとしても、これはカバープレート63の、外部Oを向く表面であるエンジン側表面637に付着し、弾性体43までは到達しにくい。
また、例え油が弾性体43まで到達したとしても、弾性体43は耐油性の高い材料で形成されているため、劣化の可能性が低減される。
また、トーショナルダンパ13がクランクシャフトに取り付けられた後にクランクシャフトが回転し、振動リング53が弾性体43を介してハブ2に対して周方向に相対移動した場合においては、第1軸受け731と第2軸受け732が、この各々に対応する第1ゴムリング81と第2ゴムリング82により、振動リング53を挟み込んで向かい合う方向に振動リング53に押圧されて設けられているため、振動リング53と、第1軸受け731と第2軸受け732の各々との間の摩擦により、一定以上の減衰効果を奏することができる。
次に、上記のトーショナルダンパ13の製造方法を説明する。
まず、スリーブ33と振動リング53を、スリーブ33の固定表面333と振動リング53の弾性体側表面533を、互いに対向するようにかつ離間して設けた状態で、これら表面333、533の間に、加硫成形により弾性体43を形成する。
次に、ハブ2の連結部24のエンジン側表面243に、第1ゴムリング81と第1軸受け731を、この順に位置づける。
更に、スリーブ33の外側表面334が、第1筒状部22の内側表面222と対向するように、スリーブ33を凹部26の内部Iに移動させて、第1筒状部22に嵌着する。このとき、振動リング53のフロント側表面531が、第1軸受け731のエンジン側表面733を押圧する位置までスリーブ33を凹部26内に押し込む。
そして、振動リング53のエンジン側表面532に第2軸受け732と第2ゴムリング82を設けて、凹部26の外部Oから、カバープレート63を、凹部26を覆うように、ハブ2に接合する。このとき、第2軸受け732のフロント側表面734が振動リング53のエンジン側表面532を押圧するように、カバープレート63を凹部26の内部Iへ向けて強く押し込む。
次に、上記のトーショナルダンパ13の効果について説明する。
本実施形態のトーショナルダンパ13は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体43を介してハブ2に装着される振動リング53と、を備えるトーショナルダンパ13であって、ハブ2は、外周側に設けられた第1の筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1の筒状部22から離間して形成された第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24と、を備え、第1及び第2の筒状部22、23と連結部24は、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方Eが開口する凹部26を形成するように連結され、開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するカバー要素6を備え、弾性体43と振動リング53は、凹部26の内部Iに設けられ、振動リング53は、凹部26の内部Iに設けられた軸受け73に押圧されて設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体43と振動リング53は、第1及び第2の筒状部22、23と、連結部24により形成された凹部26の内部Iに設けられ、カバー要素6が、凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。このため、外部Oに位置する油が凹部26の内部Iに侵入しようとしても、この侵入はカバー要素6により抑制される。したがって、弾性体43を油等から効果的に保護して弾性体43の劣化を抑制可能である。
また、凹部26の内部Iには軸受け73が設けられ、振動リング53はこの軸受け73に押圧されて設けられている。このため、弾性体43を例えば水素化ニトリルゴム等の、耐油性が高いが減衰効果が高くない材料により形成した場合であっても、軸受け73と振動リング53との間の摩擦により、一定以上の減衰効果が期待できる。
このように、ハブ2と振動リング53を連結する弾性体43を油等から効果的に保護して弾性体43の劣化を抑制可能で、かつ弾性体43として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパ13を提供可能である。
上記のように、振動リング53が軸受け73に押圧されるという構造により一定以上の減衰効果が得られるため、減衰性能が高くない材料を弾性体43として使用することができる。すなわち、本実施形態の構成においては、弾性体43を形成する材料の選択肢を広くすることができる。
また、カバー要素6は、カバープレート63を備え、支持部631はカバープレート63に設けられ、軸受け731、732は、連結部24に設けられた第1軸受け731と、カバープレート63の振動リング53に対向する表面638に設けられた第2軸受け732を備えている。
上記のような構成によれば、軸受け731、732は、凹部26の底に位置する連結部24と、凹部26を覆うカバープレート63の、互いに凹部26の反対側に位置する表面243、638の各々に、振動リング53に対向してこれを挟んで押圧するように設けられている。このため、振動リング53が軸受け731、732の各々に押圧される構造を容易に実現可能であり、したがって、トーショナルダンパ13の減衰性能を向上させることができる。
また、連結部24と第1軸受け731の間、及びカバープレート63の振動リング53に対向する表面638と第2軸受け732の間の双方には、ゴムリング81、82が介在して設けられている。
上記のような構成によれば、軸受け731、732の各々が設けられる表面243、638と軸受け731、732の各々との間に介在して設けられたゴムリング81、82により、軸受け731、732が振動リング53に向けて押圧される構造となっている。したがって、トーショナルダンパ13の減衰性能を向上させることができる。
また、弾性体43及び振動リング53は、凹部26の内部Iの、第1の筒状部22側に設けられ、支持部631はカバープレート63の第2の筒状部側23に設けられ、カバープレート63の、径方向Rにおける支持部631とは反対側の端部は、第1の筒状部22を径方向Rに跨いだ部分において、第1の筒状部22の凹部26とは反対側の表面223に当接するように屈曲されている。
上記のような構成によれば、カバープレート63は、凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するとともに、第1の筒状部22の凹部26とは反対側の表面223にも当接するように設けられているため、外部に位置する油が凹部26の内部Iに侵入しにくい構造となっている。したがって、弾性体5を油等から更に効果的に保護して弾性体5の劣化を抑制可能である。
また、弾性体43は、耐油性ゴムにより形成されている。
上記のような構成によれば、油が凹部26の内部に侵入した場合であっても、弾性体43の劣化を抑制可能である。
また、トーショナルダンパ13は、フロントカバー内に設けられる。
上記のような構成によれば、クランクシャフトをフロントカバーの外まで伸ばす必要がなくなるためクランクシャフトの長さを短くすることができる。したがって、クランクシャフトに生じ得る捩り振動を低減することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。図5は、第3実施形態におけるトーショナルダンパ14を、軸Cを通る仮想平面により断面視したときの断面図である。
トーショナルダンパ14は、自動車等の車両に搭載されたエンジンの、エンジン側Eからフロント側Fへ向けて延びるように設けられた、図示されないクランクシャフトに設けられている。トーショナルダンパ14は、クランクシャフトの回転により生じるクランクシャフトの捩り振動を吸収し、減衰させる。
トーショナルダンパ14が設けられる車両は、本実施形態においてはハイブリッド車である。したがって、ウォーターポンプやエアコン用コンプレッサ等の補機を蓄電池により駆動する場合においては、これらの補機へエンジンから動力を伝達する必要がない。このため、特に本実施形態においては、トーショナルダンパ14は図示されないフロントカバーの内側に設けられている。
トーショナルダンパ14は円状に形成されており、その中心がクランクシャフトの軸Cと同軸になるように、クランクシャフトに取り付けられている。
トーショナルダンパ14は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体44、及び、弾性体44を介してハブ2に装着される振動リング54を備えている。トーショナルダンパ14は、上記に加え、カバー要素6、軸受け74、及びゴムリング(弾性材)8を備えている。
ハブ2は、板部21、第1筒状部22、第2筒状部23、及び連結部24を備えており、これらにより一体に形成されている。
板部21は板状を成しており、その中心には、クランクシャフトの先端が挿通される貫通孔211が開設されている。板部21は、クランクシャフトの軸Cを中心として、略円形となるように形成されている。
第2筒状部23は、円筒状を成している。第2筒状部23は、軸が板部21の軸Cと同一となり、かつ第2筒状部23の内側に板部21が位置するように設けられ、板部21の径方向Rにおける外周端212に、板部21に対して略垂直となるように板部21に接合されている。
連結部24は、第2筒状部23のフロント側F側の端部231から、径方向R外側に向けて第2筒状部23から垂直に立ち上がるように設けられている。
第1筒状部22は、円筒状を成している。第1筒状部22は、連結部24の外周端242から、エンジン側Eに向けて延在するように、連結部24に対して略垂直に、かつ第2筒状部23と略平行になるように設けられている。第1筒状部22の軸は、板部21の軸Cと同一となるように、第1筒状部22は設けられている。
このように、外周側に設けられた第1筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1筒状部22から離間して設けられた第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24により、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方、特に本実施形態においてはエンジン側Eが開口する、凹部26が形成されている。
弾性体44は、第2筒状部23の径方向R外側の表面232に固定されている。弾性体44は、各種のゴムにより形成されてよいが、特に本実施形態においては、耐油性の高い水素化ニトリルゴムにより形成されている。
弾性体44の、第2筒状部23とは反対側には、振動リング54が固定されている。振動リング54は、リング状の部材であり、図5に示されるように軸Cを通る仮想平面により断面視したときに、略矩形形状を成している。
上記のような弾性体44、及び振動リング54は、例えば本実施形態においては、凹部26内に振動リング54を設けた状態で、第2筒状部23と振動リング54との間に弾性体44を圧入し嵌合することで、ハブ2に固定されている。
カバー要素6は、カバープレート64とオイルシール65を備えている。カバープレート64は、金属板により形成された円環状の部材である。より詳細には、カバープレート64は、支持部641と被覆部643を備えている。支持部641は、径方向Rの外周側に位置して円筒状に形成されている。被覆部643は、支持部641の軸方向における一端から、支持部641に対して略直交するように、径方向R内側に向かって延在して設けられている。
カバープレート64は、軸がハブ2の軸Cと同一となるように、かつ支持部641がフロント側Fを向くように位置づけられて、第1筒状部22に固定されている。より詳細には、支持部641の径方向R外側の表面645が、第1筒状部22の径方向R内側の表面222と対向するように設けられて、これに嵌着されている。このように、筒状の支持部641が、弾性体44と振動リング54が設けられた第2筒状部23と凹部26を挟んで対向して位置する第1筒状部22に当接されて嵌着されている。
カバープレート64の被覆部643は、支持部641よりもエンジン側Eに位置するように設けられている。被覆部643の、径方向Rにおける支持部641とは反対側の端部、すなわち内端649は、第2筒状部23から径方向R外側に離間した位置で終端している。
オイルシール65は、この、第2筒状部23と、被覆部643の内端649との間に介装されて設けられている。オイルシール65は、金属環651、リップ部材652、及びガータスプリング653を備えている。
金属環651は、フランジ部6511とリップ支持部6512を備えている。フランジ部6511は、径方向Rの外周側に位置して円筒状に形成されている。リップ支持部6512は、フランジ部6511の軸方向における一端から、フランジ部6511に対して略直交するように、径方向R内側に向かって延在して設けられている。
リップ部材652は、金属環651に加硫成形されることで、金属環651と一体に形成されている。リップ部材652は、フランジ部6511よりも径方向R内側の位置に、径方向R内側に向けて突出する2つのリップ部6521を備えている。
これらのリップ部6521は、ガータスプリング653により、径方向R内側に向けて付勢されている。
オイルシール65は、金属環651がカバープレート64の内端649側に位置し、リップ部6521がガータスプリング653により第2筒状部23の径方向R外側の表面232に押圧されるように設けられている。これにより、カバープレート64の内端649と第2筒状部23との間が密封されている。
軸受け74は、第1軸受け741と第2軸受け742を備えている。第1及び第2軸受け741、742は、本実施形態においては、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の樹脂によりリング状に形成されている、スラストベアリングである。第1及び第2軸受け741、742は、円状に形成された板材の内側を、外周と同軸の円形でくり抜くように、リング状に形成されている。
図6は、第1軸受け741の斜視図である。2つの軸受け741、742のうち、後に説明するようにハブ2の連結部24に設けられる第1軸受け741においては、表面に、第1軸受け741の径方向Rに延在するように、複数の溝745が設けられている。複数の溝745の各々は、第1軸受け741の内周端と外周端の間にかけて、放射状に設けられている。
ゴムリング8は、第1ゴムリング(弾性材)81と第2ゴムリング(弾性材)82を備えている。第1及び第2ゴムリング81、82の各々は、第1及び第2軸受け741、742の各々に対応する形状に形成されている。より詳細には、第1ゴムリング81は、径方向Rにおける内周端から外周端までの長さが、第1軸受け741の径方向Rにおける内周端から外周端までの長さと略同等となるように形成されている。また、第2ゴムリング82は、径方向Rにおける内周端から外周端までの長さが、第2軸受け742の径方向Rにおける内周端から外周端までの長さと略同等となるように形成されている。
弾性体44と振動リング54が凹部26の内部Iに設けられた結果、ハブ2の連結部24の、凹部26の壁面を形成するエンジン側表面243と、振動リング54のフロント側Fを向くフロント側表面541は、互いに対向するように位置づけられている。第1軸受け741と第1ゴムリング81は、これらの対向する表面243、541間に介装されている。
より詳細には、連結部24のエンジン側表面243には、第1ゴムリング81と第1軸受け741がこの順に設けられている。振動リング54は、フロント側表面541が、第1軸受け741のこれに対向する表面であるエンジン側表面743に当接し、第1ゴムリング81により第1軸受け741が振動リング54のフロント側表面541へと押圧されるように設けられている。
また、上記のように取り付けられた振動リング54のエンジン側Eには、カバープレート64が設けられている。この結果として、カバープレート64の被覆部643の、フロント側Fを向くフロント側表面648と、振動リング54のエンジン側Eを向くエンジン側表面542は、互いに対向するように位置づけられている。第2軸受け742と第2ゴムリング82は、これらの対向する表面648、542間に介装されている。
より詳細には、カバープレート64のフロント側表面648には、第2ゴムリング82と第2軸受け742がこの順に設けられている。カバープレート64は、フロント側表面648に設けられた第2軸受け742のフロント側表面744が、振動リング54のこれに対向する表面であるエンジン側表面542に当接し、第2ゴムリング82により第2軸受け742が振動リング54のエンジン側表面542へと押圧されるように設けられている。
第1軸受け741と第2軸受け742は、各々の外周が、第1筒状部22の内側表面222、及びカバープレート64の支持部641の内側表面の各々と略同径となるように形成され、これにより凹部26内で径方向Rに位置決めされている。
また、第1及び第2ゴムリング81、82の各々は、第1及び第2軸受け741、742と略同等の形状に形成されているため、第1及び第2軸受け741、742と同様に凹部26内で径方向Rに位置決めされている。
次に、上記のトーショナルダンパ14の作用を説明する。
カバー要素6は、カバープレート64とオイルシール65により、弾性体44が設けられたハブ2の凹部26の、径方向Rにおいて最も内側に位置する第2筒状部23の表面232から、最も外側に位置する第1筒状部22の内側表面222までを覆うように形成されている。すなわち、カバー要素6は、凹部26の開口27を、全周にわたって密閉して、凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。これにより、弾性体44は、凹部26の外部Oから隔離されて設けられている。したがって、周囲の油が飛散してトーショナルダンパ14の弾性体44に付着しようとしたとしても、これはカバープレート64の、外部Oを向く表面であるエンジン側表面647か、またはオイルシール65に付着し、弾性体44までは到達しにくい。
また、例え油が弾性体44まで到達したとしても、弾性体44は耐油性の高い材料で形成されているため、劣化の可能性が低減される。
また、トーショナルダンパ14がクランクシャフトに取り付けられた後にクランクシャフトが回転し、振動リング54が弾性体44を介してハブ2に対して周方向に相対移動した場合においては、第1軸受け741と第2軸受け742が、この各々に対応する第1ゴムリング81と第2ゴムリング82により、振動リング54を挟み込んで向かい合う方向に振動リング54に押圧されて設けられているため、振動リング54と、第1軸受け741と第2軸受け742の各々との間の摩擦により、一定以上の減衰効果を奏することができる。
次に、上記のトーショナルダンパ14の製造方法を説明する。
まず、ハブ2の連結部24のエンジン側表面243に、第1ゴムリング81と第1軸受け741を、この順に位置づける。
次に、凹部26内の、第1軸受け741のエンジン側表面743に振動リング54を接するように設けて位置決めした状態で、弾性体44を圧入し嵌合することで、弾性体44と振動リング54をハブ2に固定する。このとき、弾性体44をフロント側Fに圧入することにより、凹部26内の、第2筒状部23、連結部24、第1軸受け741と第1ゴムリング81の側面すなわち径方向R内側の表面、及び圧入される弾性体44の側面により形成される空間Sに位置する空気は、第1軸受け741に設けられた溝745を介して、空間Sとは第1軸受け741を挟んで径方向R外側に位置する空間S1へと逃がされる。
そして、振動リング54のエンジン側表面542に第2軸受け742と第2ゴムリング82を設けて、凹部26の外部Oから、カバープレート64を、凹部26を覆うように、ハブ2に接合する。このとき、第2軸受け742のフロント側表面744が振動リング54のエンジン側表面542を押圧するように、カバープレート64を凹部26の内部Iへ向けて強く押し込む。
最後に、カバープレート64の内端649と第2筒状部23との間にオイルシール65を介装させる。
次に、上記のトーショナルダンパ14の効果について説明する。
本実施形態のトーショナルダンパ14は、クランクシャフトに取り付けられるハブ2と、ハブ2に設けられるゴム状の弾性体44を介してハブ2に装着される振動リング54と、を備えるトーショナルダンパ14であって、ハブ2は、外周側に設けられた第1の筒状部22と、第1筒状部22の径方向Rの内側に第1の筒状部22から離間して形成された第2筒状部23と、第1及び第2の筒状部22、23を径方向Rに連結する連結部24と、を備え、第1及び第2の筒状部22、23と連結部24は、第1及び第2の筒状部22、23の軸C方向における一方Eが開口する凹部26を形成するように連結され、開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するカバー要素6を備え、弾性体44と振動リング54は、凹部26の内部Iに設けられ、振動リング54は、凹部26の内部Iに設けられた軸受け74に押圧されて設けられている。
上記のような構成によれば、弾性体44と振動リング54は、第1及び第2の筒状部22、23と、連結部24により形成された凹部26の内部Iに設けられ、カバー要素6が、凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離するように設けられている。このため、外部Oに位置する油が凹部26の内部Iに侵入しようとしても、この侵入はカバー要素6により抑制される。したがって、弾性体44を油等から効果的に保護して弾性体44の劣化を抑制可能である。
また、凹部26の内部Iには軸受け74が設けられ、振動リング54はこの軸受け74に押圧されて設けられている。このため、弾性体44を例えば水素化ニトリルゴム等の、耐油性が高いが減衰効果が高くない材料により形成した場合であっても、軸受け74と振動リング54との間の摩擦により、一定以上の減衰効果が期待できる。
このように、ハブ2と振動リング54を連結する弾性体44を油等から効果的に保護して弾性体44の劣化を抑制可能で、かつ弾性体44として耐油性の高い材料を用いた場合においても減衰性能が損なわれにくい、トーショナルダンパ14を提供可能である。
上記のように、振動リング54が軸受け74に押圧されるという構造により一定以上の減衰効果が得られるため、減衰性能が高くない材料を弾性体44として使用することができる。すなわち、本実施形態の構成においては、弾性体44を形成する材料の選択肢を広くすることができる。
また、カバー要素6は、カバープレート64を備え、支持部641はカバープレート64に設けられ、軸受け741、742は、連結部24に設けられた第1軸受け741と、カバープレート64の振動リング54に対向する表面648に設けられた第2軸受け742を備えている。
上記のような構成によれば、軸受け741、742は、凹部26の底に位置する連結部24と、凹部26を覆うカバープレート64の、互いに凹部26の反対側に位置する表面243、648の各々に、振動リング54に対向してこれを挟んで押圧するように設けられている。このため、振動リング54が軸受け741、742の各々に押圧される構造を容易に実現可能であり、したがって、トーショナルダンパ14の減衰性能を向上させることができる。
また、連結部24と第1軸受け741の間、及びカバープレート64の振動リング54に対向する表面648と第2軸受け742の間の双方には、ゴムリング81、82が介在して設けられている。
上記のような構成によれば、軸受け741、742の各々が設けられる表面243、648と軸受け741、742の各々との間に介在して設けられたゴムリング81、82により、軸受け741、742が振動リング54に向けて押圧される構造となっている。したがって、トーショナルダンパ14の減衰性能を向上させることができる。
また、弾性体44及び振動リング54は、凹部26の内部Iの、第2の筒状部23に設けられ、支持部641はカバープレート64の第1の筒状部22側に設けられ、カバー要素6は、オイルシール65を備え、カバープレート64の、径方向Rにおける支持部641とは反対側の端部649は、第2の筒状部23から径方向Rに離間した位置で終端し、オイルシール65は、反対側の端部649と第2の筒状部23との間に介装されている。
上記のような構成によれば、カバープレート64の、径方向Rにおける支持部641とは反対側の端部649は、第2の筒状部23から径方向Rに離間した位置で終端している。すなわち、反対側の端部649が第2の筒状部23に当接していないため、第2の筒状部23はカバープレート64をハブ2に装着するに際の障害となりにくく、したがって、カバープレート64の装着が容易である。
この、互いに離間した、カバープレート64の反対側の端部649と、第2の筒状部23との間には、カバー要素6としてのオイルシール65が介装されるため、カバー要素6により凹部26の開口27を全周にわたって密閉して凹部26の内部Iと外部Oとを隔離する構造が実現可能である。
このように、ハブ2と振動リング54を連結する弾性体44を油等から効果的に保護して弾性体44の劣化を抑制可能としつつも、製造が容易な、トーショナルダンパ14を実現可能である。
また、軸受け741、742の各々は、円状に形成された板の内側を、外周と同軸の円形でくり抜いた形状を成しており、連結部24と振動リング54との間に設けられる軸受け741の表面には、軸受け741の径方向Rに延在する溝745が、軸受け741の内周と外周の間にかけて放射状に設けられている。
上記のようなトーショナルダンパ14を製造するに際し、連結部24に軸受け741を設け、振動リング54を、軸受け741に接し、かつ凹部26の表面232から離間して設けた状態で、この振動リング54と凹部26の表面232との間に弾性体44を圧入、嵌合することが想定される。この場合において、軸受け741の側面と、凹部26の表面232、243、及び弾性体44により形成された空間Sに密閉された空気の圧力が、弾性体44の圧入により高まり、弾性体44を容易に嵌合できない可能性が考えられる。
上記のような構成によれば、弾性体44の圧入時における密閉された部分Sの空気は、軸受け741の径方向Rに延在する溝745を通り、軸受け741の径方向Rの反対側に抜けるため、空気の圧力の上昇を抑制し、弾性体44を容易に装着することができる。
また、弾性体44は、耐油性ゴムにより形成されている。
上記のような構成によれば、油が凹部26の内部に侵入した場合であっても、弾性体44の劣化を抑制可能である。
また、トーショナルダンパ14は、フロントカバー内に設けられる。
上記のような構成によれば、クランクシャフトをフロントカバーの外まで伸ばす必要がなくなるためクランクシャフトの長さを短くすることができる。したがって、クランクシャフトに生じ得る捩り振動を低減することができる。
なお、本発明のトーショナルダンパは、図面を参照して説明した上述の各実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その技術的範囲において他の様々な変形例が考えられる。
例えば、本発明の趣旨を損なわない範囲において、各実施形態及び変形例における凹部26内の構造を、径方向Rの内周側と外周側とで逆転させて設けた構造としてもよい。
また、上記の第2及び第3実施形態においては、連結部と第1軸受けの間、及びカバープレートの振動リングに対向する表面と第2軸受けの間の双方にゴムリングが介在して設けられていたが、これに限られない。振動リングに十分に軸受けが押圧されて十分な減衰効果が得られるようであれば、例えばゴムリングは、連結部と第1軸受けの間のみに設けられ、カバープレートの振動リングに対向する表面と第2軸受けの間には設けられなくとも構わない。あるいは、ゴムリングは、カバープレートの振動リングに対向する表面と第2軸受けの間のみに設けられ、連結部と第1軸受けの間には設けられなくとも構わない。
また、上記の第2及び第3実施形態においては、弾性材としてゴムリングを使用したが、軸受けを振動リングに押圧可能な部材であれば、ゴムリングに限られず、ばねや樹脂など、他の部材が使用されてもかまわない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記各実施形態及び変形例で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1、12、13、14 トーショナルダンパ
2 ハブ
22 第1筒状部(第1の筒状部)
222 内側表面(凹部内の第1の筒状部の表面)
223 凹部とは反対側の表面
23 第2筒状部(第2の筒状部)
24 連結部
26 凹部
27 開口
3、32、33 スリーブ
313、323、333 固定表面
4、43、44 弾性体
5、52、53、54 振動リング
512 対向表面(軸受けに対向する表面)
521 傾斜表面(軸受けに対向する表面)
531、541 フロント側表面(軸受けに対向する表面)
532、542 エンジン側表面(軸受けに対向する表面)
6 カバー要素
61、63、64 カバープレート
611、631、641 支持部
616 傾斜表面
638、648 フロント側表面(振動リングに対向する表面)
65 オイルシール
7、73、74 軸受け
731、741 第1軸受け
732、742 第2軸受け
745 溝
8 ゴムリング(弾性材)
81 第1ゴムリング(弾性材)
82 第2ゴムリング(弾性材)
C 軸
E エンジン側
F フロント側
I 内部
O 外部
R 径方向

Claims (13)

  1. クランクシャフトに取り付けられるハブと、当該ハブに設けられるゴム状の弾性体を介して前記ハブに装着される振動リングと、を備えるトーショナルダンパであって、
    前記ハブは、外周側に設けられた第1の筒状部と、当該第1の筒状部の径方向の内側に前記第1の筒状部から離間して形成された第2の筒状部と、前記第1及び第2の筒状部を前記径方向に連結する連結部と、を備え、前記第1及び第2の筒状部と前記連結部は、前記第1及び第2の筒状部の軸方向における一方が開口する凹部を形成するように連結され、
    前記開口を全周にわたって密閉して前記凹部の内部と外部とを隔離するカバー要素を備え、
    前記弾性体と前記振動リングは、前記凹部の内部に設けられ、前記振動リングは、前記凹部の内部に設けられた軸受けに押圧されて設けられている、トーショナルダンパ。
  2. 前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1または第2の筒状部のいずれか一方の筒状部に設けられ、
    前記カバー要素には、前記第1または第2の筒状部の他方の筒状部に当接されて前記ハブに嵌着される筒状の支持部が形成されている、請求項1に記載のトーショナルダンパ。
  3. 前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1の筒状部側に設けられ、
    前記カバー要素は、カバープレートを備え、前記支持部は前記カバープレートの前記第2の筒状部側に設けられ、
    前記カバープレートは、前記支持部の前記開口側の端部から、前記支持部に対して前記径方向外側に向けて傾斜して設けられる傾斜表面を備え、
    前記軸受けは前記傾斜表面に設けられている、請求項2に記載のトーショナルダンパ。
  4. 前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部内の、前記第1の筒状部の表面に嵌着された環状のスリーブに固定され、
    当該スリーブには、前記弾性体が設けられる固定表面が、前記傾斜表面に対向するように、前記軸方向に対して傾斜して設けられている、請求項3に記載のトーショナルダンパ。
  5. 前記振動リングの、前記軸受けに対向する表面は、前記傾斜表面及び前記軸受けの形状に対応するように形成されている、請求項3または4に記載のトーショナルダンパ。
  6. 前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第1の筒状部を径方向に跨いだ部分において、前記第1の筒状部の前記凹部とは反対側の表面に当接するように屈曲されている、請求項3から5のいずれか一項に記載のトーショナルダンパ。
  7. 前記カバー要素は、カバープレートを備え、前記支持部は前記カバープレートに設けられ、
    前記軸受けは、前記連結部に設けられた第1軸受けと、前記カバープレートの前記振動リングに対向する表面に設けられた第2軸受けを備えている、請求項2に記載のトーショナルダンパ。
  8. 前記連結部と前記第1軸受けの間、及び前記カバープレートの前記振動リングに対向する表面と前記第2軸受けの間の、いずれか一方または双方には、弾性材が介在して設けられている、請求項7に記載のトーショナルダンパ。
  9. 前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第1の筒状部側に設けられ、前記支持部は前記カバープレートの前記第2の筒状部側に設けられ、
    前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第1の筒状部を径方向に跨いだ部分において、前記第1の筒状部の前記凹部とは反対側の表面に当接するように屈曲されている、請求項7または8に記載のトーショナルダンパ。
  10. 前記弾性体及び前記振動リングは、前記凹部の内部の、前記第2の筒状部側に設けられ、前記支持部は前記カバープレートの前記第1の筒状部側に設けられ、
    前記カバー要素は、オイルシールを備え、
    前記カバープレートの、前記径方向における前記支持部とは反対側の端部は、前記第2の筒状部から前記径方向に離間した位置で終端し、
    前記オイルシールは、前記反対側の端部と前記第2の筒状部との間に介装されている、請求項7または8に記載のトーショナルダンパ。
  11. 前記軸受けの各々は、円状に形成された板の内側を、外周と同軸の円形でくり抜いた形状を成しており、
    前記連結部と前記振動リングとの間に設けられる前記軸受けの表面には、前記軸受けの径方向に延在する溝が、前記軸受けの内周と外周の間にかけて放射状に設けられている、請求項7から10のいずれか一項に記載のトーショナルダンパ。
  12. 前記弾性体は、耐油性ゴムにより形成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のトーショナルダンパ。
  13. フロントカバー内に設けられる、請求項1から12のいずれか一項に記載のトーショナルダンパ。
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