JP2021028360A - 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリアミドの含有量がカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の含有量に比べて少ないものであっても、ポリアミドが連続相を形成し、XNBRが分散相を形成している、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供すること。【解決手段】ポリアミドとカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体とを特定の割合で含有し、ポリアミドからなる連続相とカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体からなる分散相とを備える海島構造が形成されている熱可塑性エラストマー組成物を製造する方法であって、ポリアミドとカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体とを特定の割合で含有する溶融混合物に、特定の有機酸金属塩系架橋剤を添加して動的架橋を施す一次架橋工程と、動的架橋された前記溶融混合物に、特定の多価アミン系架橋剤を添加して更に動的架橋を施す二次架橋工程と、を含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法に関し、より詳しくは、ポリアミドとカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体とを含有する熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法に関する。
ポリアミドとジエン系共重合体ゴムとを含有する熱可塑性エラストマー組成物は、引張特性に優れた高分子材料として知られており、例えば、特開昭52−105952号公報(特許文献1)には、50質量%以下のポリアミドと80質量%以下のニトリルゴム(例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR))とを含有するエラストプラスチック組成物が開示されている。しかしながら、このエラストプラスチック組成物において、ポリアミドとNBRとの混合中に架橋剤を添加して動的架橋させても、必ずしも十分な引張特性が得られないという問題があった。このため、特開2001−49037号公報(特許文献2)では、先ず、NBRに架橋剤を配合し、次いで、得られたNBR組成物にポリアミドを混合する方法が提案されており、この方法によって、ポリアミドをマトリックスとし、その中に前記NBR組成物が分散されている熱可塑性エラストマー組成物が得られ、引張特性の低下を抑制できることも記載されている。
特開昭52−105952号公報 特開2001−49037号公報
しかしながら、特許文献2に記載の方法は工程が煩雑であるとともに、この方法によって、ポリアミドの含有量がNBRの含有量に比べて少ない熱可塑性エラストマー組成物(例えば、ポリアミド/NBR=15〜40体積%/85〜60体積%)を調製すると、NBRによって連続相が形成され、ポリアミドによって分散相が形成されるため、引張特性の低下を抑制することは困難であった。
また、特許文献2には、特許文献1に記載のエラストプラスチック組成物における引張特性の低下の原因として、ポリアミドとNBRとの混合中に架橋剤を添加すると、架橋剤がポリアミドとNBRの両方に分配されるため、NBRからなる相において架橋剤が不足し、NBRが十分に架橋されないことが記載されている。
しかしながら、ポリアミドの含有量がNBRの含有量に比べて少ない熱可塑性エラストマー組成物を調製する場合に、ポリアミドとNBRとを混合すると、NBRによって連続相が形成され、ポリアミドによって分散相が形成される。このような混合物に架橋剤を添加すると、架橋剤はNBRからなる連続相に優先的に分配されるため、特許文献1に記載のエラストプラスチック組成物における引張特性の低下の原因が、NBRからなる相における架橋剤の不足ではなく、硫黄系加硫剤等の架橋剤の耐熱性が低く、架橋剤の失活や過剰反応が原因であることを本発明者らは見出した。
さらに、カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)はポリアミドとの親和性が良好であるため、ポリアミドの含有量がXNBRの含有量に比べて少ない熱可塑性エラストマー組成物においては、XNBRからなる連続相にポリアミドが微分散した状態となる。このような熱可塑性エラストマー組成物に動的架橋を施しても、相反転は起こらず、ポリアミドからなる連続相が形成されないことも本発明者らは見出した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ポリアミドの含有量がカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)の含有量に比べて少ないものであっても、ポリアミドが連続相を形成し、XNBRが分散相を形成している、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、先ず、ポリアミドの含有量がカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)の含有量に比べて少ない溶融混合物に、耐熱性を有する有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的一次架橋させ、次いで、動的一次架橋された前記溶融混合物に、耐熱性と優れた架橋特性とを有する多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的二次架橋させることによって、ポリアミドからなる連続相とXNBRからなる分散相とを備える海島構造が形成されており、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、ポリアミド15〜40体積%とカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体85〜60体積%とを含有する溶融混合物に、225℃における重量減少率が10質量%以下の有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的架橋させる一次架橋工程と、前記一次架橋工程で動的架橋された前記溶融混合物に、225℃における重量減少率が10質量%以下の多価アミン系架橋剤であって、該多価アミン系架橋剤0.65質量部と前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体100質量部との混合物についてキュラストメーターを用いて225℃において測定した、測定開始から10分後におけるトルクが0.1N・m以上である多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を更に動的架橋させる二次架橋工程と、を含むことを特徴とする方法である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記有機酸金属塩系架橋剤がジチオカルバミン酸塩化合物であることが好ましく、前記多価アミン系架橋剤がジヒドラジド化合物であることが好ましく、前記ポリアミドがポリアミド6であることが好ましく、前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリアミド15〜40体積%とカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体85〜60体積%とを含有し、前記ポリアミドからなる連続相と前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体からなる分散相とを備える海島構造が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物においては、前記ポリアミドがポリアミド6であることが好ましく、前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることが好ましい。
なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法によって、ポリアミドからなる連続相とXNBRからなる分散相とを備える海島構造が形成されている熱可塑性エラストマー組成物が得られる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法に用いられるポリアミドとXNBRとを含有する溶融混合物においては、ポリアミドの含有量がXNBRの含有量に比べて少ないため、先ず、XNBRからなる連続相中にポリアミドがサブミクロン以下に分散した相構造が形成される。このような溶融混合物に有機酸金属塩系架橋剤と多価アミン系架橋剤とを順次添加して2段の動的架橋を施すと、XNBRの架橋反応を段階的に進行させることができる。このようにXNBRの架橋反応を段階的に進行させると、XNBRからなる連続相中に微細分散したポリアミドが相反転により連続相を形成する時間を確保することができ、最終的に得られる熱可塑性エラストマー組成物においては、ポリアミドからなる連続相とXNBRからなる分散相とを備える海島構造が形成されると推察される。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成形性及び引張特性に優れている理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明に用いられる有機酸金属塩系架橋剤及び多価アミン系架橋剤は耐熱性に優れているため、動的架橋時に失活しにくく、また、過剰反応が起こりにくい。さらに、本発明に用いられる多価アミン系架橋剤は架橋特性に優れている。その結果、XNBRの動的架橋が十分かつ速やかに進行するため、熱可塑性エラストマー組成物の引張特性が向上すると推察される。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物においては、ポリアミドが連続相を形成しているため、高いゴム硬度が発現すると推察される。
本発明によれば、ポリアミドの含有量がカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)の含有量に比べて少ないものであっても、ポリアミドが連続相を形成し、XNBRが分散相を形成している、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を得ることが可能となる。
実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例3で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す透過型電子顕微鏡写真である。 比較例3で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例4で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例5で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例6で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例7で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例8で得られた熱可塑性エラストマー組成物の相構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明に用いられるポリアミド、カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)、有機酸金属塩系架橋剤、多価アミン系架橋剤について説明する。
(ポリアミド)
本発明に用いられるポリアミドとしては特に制限はなく、例えば、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド1010、ポリアミド6、ポリアミド1012、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミドMXD6、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T及びこれらの共重合体が挙げられる。このようなポリアミドは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらのポリアミドの中でも、熱可塑性エラストマー組成物の高温使用時の耐熱性を確保するという観点と、製造時の加工温度でのXNBRの劣化抑制、並びに有機酸金属塩系架橋剤及び多価アミン系架橋剤の分解抑制という観点から、ポリアミド610、ポリアミド1010、ポリアミド6、ポリアミドMXD6が好ましく、ポリアミド6がより好ましい。
また、ポリアミドの溶融温度としては特に制限はないが、170〜300℃が好ましく、190〜280℃がより好ましく、200〜250℃が更に好ましい。ポリアミドの溶融温度が前記下限未満になると、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、有機酸金属塩系架橋剤及び多価アミン系架橋剤の耐熱性が不足して、目的とする相構造(すなわち、ポリアミドにより連続相が形成され、XNBRにより分散相が形成されている相構造)が得られなかったり、XNBRの劣化により力学特性が低下したりする傾向にある。
ポリアミドの溶融粘度としては特に制限はなく、一般に射出グレードに分類されるポリアミドを用いることができるが、高流動ポリアミドを用いることが好ましい。
(カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)
本発明に用いられるカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)としては特に制限はないが、アクリロニトリル単位の含有量が20〜60質量%(ブタジエン単位が80〜40質量%)のXNBRが好ましく、アクリロニトリル単位の含有量が30〜50質量%(ブタジエン単位が70〜50質量%)のXNBRがより好ましい。アクリロニトリル単位の含有量が前記下限未満になると、熱可塑性エラストマー組成物の耐油性、耐薬品性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、耐寒性が低下する傾向にある。
また、本発明に用いられるXNBRとしては、水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(H−XNBR)が好ましい。H−XNBRを用いることによって、熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性、耐油性、耐オゾン性、耐寒性、機械強度、耐摩耗性を向上させ、ガス透過性を低減することができる。
H−XNBRの不飽和基含有量としては特に制限はないが、水素化率として80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましく、99%以上が特に好ましく、ヨウ素価として50mg/100mg以下が好ましく、40mg/100mg以下がより好ましく、20mg/100mg以下が更に好ましい。H−XNBRの水素化率が前記下限未満或いはヨウ素価が前記上限を超えるH−XNBRは耐熱性が低く、溶融温度の高いポリアミドを用いた場合に、混練時や成形時の加熱により着色したり、材料劣化が発生したりする場合がある。なお、H−XNBRの水素化率の上限やヨウ素価の下限には特に制限はない。
XNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)としては特に制限はないが、20〜100が好ましく、35〜80がより好ましい。XNBRのムーニー粘度ML1+4(100℃)が前記下限未満になると、力学特性(特に、引張特性)が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、ポリアミドとの混合時に加工性が低下する傾向にある。
XNBRのカルボキシル基含有量としては特に制限はないが、酸価として10〜40mg/gが好ましく、15〜35mg/gがより好ましく、20〜30mg/gが更に好ましい。XNBRの酸価が前記下限未満になると、有機酸金属塩系架橋剤や多価アミン系架橋剤との反応性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、自己縮合やポリアミドとの反応によりゲル化が発生する傾向にある。
(有機酸金属塩系架橋剤)
本発明に用いられる有機酸金属塩系架橋剤は耐熱性を有するものであり、具体的には、225℃における重量減少率が10質量%以下(好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下)のものである。このような耐熱性を有する有機酸金属塩系架橋剤を用いて動的一次架橋を行うことによって、XNBRのカルボキシル基と有機酸金属塩系架橋剤の金属イオンとの間にアイオノマー構造が形成され、緩やかな結合が形成される。
このような耐熱性を有する有機酸金属塩系架橋剤としては、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄等のジチオカルバミン酸塩化合物が挙げられる。
(多価アミン系架橋剤)
本発明に用いられる多価アミン系架橋剤は耐熱性と優れた架橋特性を有するものであり、具体的には、225℃における重量減少率が10質量%以下(好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下)であって、この多価アミン系架橋剤0.65質量部と前記XNBR100質量部との混合物についてキュラストメーターを用いて225℃において測定した、測定開始から10分後におけるトルクが0.1N・m以上(好ましくは0.2N・m以上、より好ましくは0.3N・m以上)のものである。また、このような多価アミン系架橋剤の5%重量減少温度としては、230℃以上が好ましく、245℃以上がより好ましく、260℃以上が更に好ましい。このような耐熱性と優れた架橋特性を有する多価アミン系架橋剤を用いて動的二次架橋を行うことによって、XNBRの架橋が進行して、ポリアミドが連続相を形成し、XNBRが分散相を形成している熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
このような耐熱性と優れた架橋特性を有する多価アミン系架橋剤としては、例えば、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド化合物が挙げられる。
〔熱可塑性エラストマー組成物の製造方法〕
次に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法について説明する。本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、前記ポリアミドの含有量が前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)の含有量に比べて少ない溶融混合物に、耐熱性を有する有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的架橋させる一次架橋工程と、前記一次架橋工程で動的架橋された前記溶融混合物に、耐熱性と優れた架橋特性とを有する多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を更に動的架橋させる二次架橋工程と、を含む方法である。
(溶融混合物)
本発明に用いられる溶融混合物は、ポリアミドとXNBRとを含有するものである。この溶融混合物において、ポリアミドの含有量は15〜40体積%(17.0〜43.7質量%)であり、XNBRの含有量は85〜60体積%(83.0〜56.3質量%)である(ポリアミドとXNBRの合計量を100体積%(100質量%)とする)。ポリアミドの含有量が前記下限未満になる(XNBRの含有量が前記上限を超える)と、ポリアミドが連続相を形成することが困難となる。他方、ポリアミドの含有量が前記上限を超える(XNBRの含有量が前記下限未満になる)と、エラストマーとしての性質より樹脂としての性質が高くなり、引張破断伸びの低下や引張弾性率の上昇が起こる。また、エラストマーとしての特性と成形性とを両立させるという観点から、ポリアミドの含有量が20〜35体積%(22.5〜38.5質量%)であり、XNBRの含有量が80〜65体積%(77.5〜61.5質量%)であることが好ましく、ポリアミドの含有量が23〜33体積%(25.8〜36.4質量%)であり、XNBRの含有量が77〜67体積%(74.2〜63.6質量%)であることがより好ましい。
また、このような溶融混合物には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、充填材、滑剤、架橋促進剤、発泡剤、補強材、軟化剤、老化防止剤等の各種添加剤を配合してもよい。
このような溶融混合物の調製方法としては特に制限はなく、例えば、溶融混練機を用いてポリアミドとXNBRとを加熱しながら混練する方法が挙げられる。前記溶融混練機としては特に制限はなく、例えば、ブラベンダー、ラボプラストミル、加圧ニーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー、オープンロール等のバッチ式溶融混練機;単軸押出機、2軸押出機等の連続式溶融混練機が挙げられる。混練条件は、使用するポリアミド、XNBR等に応じて適宜設定することができるが、例えば、混練時の加熱温度としてはポリアミドの融点に対して0〜80℃高く設定すること好ましく、また、混練時間としては0.2〜20分間が好ましい。
(一次架橋工程)
本発明にかかる一次架橋工程は、ポリアミドとXNBRとを特定の比率で含有する前記溶融混合物に前記有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的架橋させる工程である。
前記溶融混合物を動的架橋させる方法としては、例えば、溶融混練機を用いて前記溶融混合物を加熱しながら混練する方法が挙げられる。前記溶融混練機としては特に制限はなく、例えば、ブラベンダー、ラボプラストミル、加圧ニーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー、オープンロール等のバッチ式溶融混練機;単軸押出機、2軸押出機等の連続式溶融混練機が挙げられる。
混練条件は、使用するポリアミド、XNBR、有機酸金属塩系架橋剤等に応じて適宜設定することができるが、例えば、混練時の加熱温度としてはポリアミドの融点に対して0〜80℃高く設定することが好ましく、また、混練時間としては1〜30分間が好ましい。
(二次架橋工程)
本発明にかかる二次架橋工程は、前記一次架橋工程で動的架橋された前記溶融混合物に前記多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を更に動的架橋させる工程である。
前記溶融混合物を動的架橋させる方法としては、例えば、溶融混練機を用いて前記溶融混合物を加熱しながら混練する方法が挙げられる。前記溶融混練機としては特に制限はなく、例えば、ブラベンダー、ラボプラストミル、加圧ニーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー、オープンロール等のバッチ式溶融混練機;単軸押出機、2軸押出機等の連続式溶融混練機が挙げられる。
混練条件は、使用するポリアミド、XNBR、多価アミン系架橋剤等に応じて適宜設定することができるが、例えば、混練時の加熱温度としてはポリアミドの融点に対して0〜80℃高く設定することが好ましく、また、混練時間としては1〜30分間が好ましい。
このように、ポリアミドの含有量がXNBRの含有量に比べて少ない溶融混合物を、耐熱性を有する有機酸金属塩系架橋剤を用いて動的に一次架橋させ、さらに、耐熱性と優れた架橋特性を有する多価アミン系架橋剤を用いて動的に二次架橋させることによって、良好な外観品質を有し、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
〔熱可塑性エラストマー組成物〕
次に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物について説明する。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前記ポリアミドと前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)とを特定の割合で含有するものであり、この熱可塑性エラストマー組成物には、前記ポリアミドからなる連続相と前記XNBRからなる分散相とを備える海島構造が形成されている。このような海島構造が形成されることによって、ポリアミドの含有量がXNBRの含有量に比べて少ない場合であっても、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は成形性及び引張特性に優れたものとなる。このような本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、例えば、上述した本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法によって得ることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物において、ポリアミドの含有量は15〜40体積%(17.0〜43.7質量%)であり、XNBRの含有量は85〜60体積%(83.0〜56.3質量%)である(ポリアミドとXNBRの合計量を100体積%(100質量%)とする)。ポリアミドの含有量が前記下限未満になる(XNBRの含有量が前記上限を超える)と、ポリアミドが連続相を形成することが困難となる。他方、ポリアミドの含有量が前記上限を超える(XNBRの含有量が前記下限未満になる)と、エラストマーとしての性質より樹脂としての性質が高くなり、引張破断伸びの低下や引張弾性率の上昇が起こる。また、エラストマーとしての特性と成形性とを両立させるという観点から、ポリアミドの含有量が20〜35体積%(22.5〜38.5質量%)であり、XNBRの含有量が80〜65体積%(77.5〜61.5質量%)であることが好ましく、ポリアミドの含有量が23〜33体積%(25.8〜36.4質量%)であり、XNBRの含有量が77〜67体積%(74.2〜63.6質量%)であることがより好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、ポリアミドからなる連続相とXNBRからなる分散相とを備える海島構造が形成されている。上述したように、このような海島構造は、先ず、XNBRからなる連続相にポリアミドがサブミクロン以下に分散している溶融混合物に、前記有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的に一次架橋させ、次いで、この動的に一次架橋された溶融混合物に、前記多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を更に動的に二次架橋させ、XNBRからなる連続相に微細分散しているポリアミドを相反転させて連続相を形成させることによって形成される。
このような海島構造における分散相は、通常、ポリアミドからなる連続相中に分散したXNBRからなる個々の粒子によって形成されたものである。したがって、この分散相の直径はXNBRからなる粒子の粒径に相当するものである。分散相の平均直径(XNBRからなる粒子の平均粒径)としては100nm〜50μmが好ましく、200nm〜20μmがより好ましく、500nm〜10μmが更に好ましい。分散相の平均直径が前記下限未満になると、熱可塑性エラストマー組成物の成形性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の表面外観や引張特性が低下する傾向にある。なお、分散相の平均直径(XNBRからなる粒子の平均粒径)は、以下のようにして求めることができる。すなわち、熱可塑性エラストマー組成物(又はその成形品)の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(1万倍)を撮影し、得られたSEM像において、分散相(XNBRからなる粒子)の外形をトレースし、囲った領域を塗りつぶす。この塗りつぶした領域の直径を画像解析ソフトを用いて測定し、その平均値を分散相の平均直径(XNBRからなる粒子の平均粒径)とする。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、充填材、滑剤、架橋促進剤、発泡剤、補強材、軟化剤、老化防止剤等の各種添加剤を配合してもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で使用したポリアミド、カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、架橋剤、酸化防止剤、離型剤を以下に示す。
・ポリアミド(PA)
PA6(CM1007):ポリアミド6(東レ株式会社製「アミランCM1007」)。
PA6(1011FB):ポリアミド6(宇部興産株式会社製「UBEナイロン1011FB」)。
・カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)
H−XNBR(Zetpol2510):水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(日本ゼオン株式会社製「Zetpol2510」)。
・有機酸金属塩系架橋剤
TTFE:ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄(大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーTTFE」)。
・多価アミン系架橋剤
ADH:アジピン酸ジヒドラジド(東京化成工業株式会社製)。
IDH:イソフタル酸ジヒドラジド(東京化成工業株式会社製)。
DDS:ジアミノジフェニルスルフォン(東京化成工業株式会社製)。
・チアゾール系架橋剤
DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーDM」)。
・酸化防止剤
A−611:ブレンド系酸化防止剤(株式会社ADEKA製「アデカスタブA−611」、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(アデカスタブAO−60)とトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(アデカスタブ2112)との質量比1:1の混合物)。
・離型剤
TOWAX−171:カルナバワックス(東亜化成株式会社製「TOWAX−171」)。
(実施例1)
チャンバー温度を225℃、ローター回転数を10rpmに設定したラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製「10C100」、チャンバー:R100H、ブレード形状:ローラ形、ミキサー容量:100ml)のチャンバーに、H−XNBR(Zetpol2510)66.7質量部を供給し、次いで、PA6(CM1007)33.3質量部を供給した後、混合物の温度が220℃以上となるまで混練し、さらに、酸化防止剤(A−611)0.67質量部と離型剤(TOWAX−171)1.33質量部とを供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して2分間溶融混練し、H−XNBRとPA6とを含有する溶融混練物を調製した。
この溶融混練物に、ローター回転数を10rpmに変更して有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)1.73質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的に一次架橋を行った。次に、ローター回転数を10rpmに変更して多価アミン系架橋剤(ADH)0.43質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的に二次架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。なお、有機酸金属塩系架橋剤添加後及び多価アミン系架橋剤添加後の最高到達材料温度はそれぞれ240℃及び245℃であった。
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用いてプレス成形シートを作製した。具体的には、金型として、上板と、中央部が100mm×100mmの領域でくり抜かれた厚さ2mmの中板と、下板とからなる簡易金型を用い、この金型の中板の中央部に前記熱可塑性エラストマー組成物を約24g配置して上板と下板とで挟み、これを真空加熱プレス(株式会社井元製作所製「IMC−1824型」)を用いて225℃の真空下、−0.098MPaの圧力下でプレス成形シート(100mm×100mm×2mm)を作製した。
(実施例2)
PA6(CM1007)の代わりにPA6(1011FB)33.3質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてH−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を調製した。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(実施例3)
多価アミン系架橋剤(ADH)の代わりに多価アミン系架橋剤(IDH)1.60質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてH−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を調製した。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例1)
実施例1と同様にして溶融混練物を調製した。この溶融混練物に、ローター回転数を10rpmに変更して多価アミン系架橋剤(ADH)0.43質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的に一次架橋を行った。次に、ローター回転数を10rpmに変更して有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)1.73質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的に二次架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例2)
実施例1と同様にして溶融混練物を調製した。この溶融混練物に、ローター回転数を10rpmに変更して有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)1.73質量部と多価アミン系架橋剤(ADH)0.43質量部とを同時に供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例3)
チャンバー温度を225℃、ローター回転数を10rpmに設定したラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製「10C100」、チャンバー:R100H、ブレード形状:ローラ形、ミキサー容量:100ml)のチャンバーに、H−XNBR(Zetpol2510)66.7質量部を供給し、次いで、酸化防止剤(A−611)0.67質量部と離型剤(TOWAX−171)1.33質量部とを供給した後、ローター回転数を30rpmに変更して2分間溶融混練した。その後、ローター回転数を10rpmに変更して有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)1.73質量部を供給した後、ローター回転数を30rpmに変更して10分間溶融混練して動的架橋を行った。次に、ローター回転数を10rpmに変更してPA6(CM1007)33.3質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練した。その後、ローター回転数を10rpmに変更して多価アミン系架橋剤(ADH)0.43質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例4)
実施例1と同様にして溶融混練物を調製した。この溶融混練物に、ローター回転数を10rpmに変更して有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)1.73質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例5)
実施例1と同様にして溶融混練物を調製した。この溶融混練物に、ローター回転数を10rpmに変更して多価アミン系架橋剤(ADH)0.43質量部を供給した後、ローター回転数を100rpmに変更して5分間溶融混練して動的架橋を行い、H−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例6)
多価アミン系架橋剤(ADH)の供給量を1.73質量部に変更した以外は比較例5と同様にしてH−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を得た。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例7)
多価アミン系架橋剤(ADH)の代わりに多価アミン系架橋剤(DDS)0.43質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてH−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を調製した。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
(比較例8)
有機酸金属塩系架橋剤(TTFE)の代わりにチアゾール系架橋剤(DM)1.73質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてH−XNBRとPA6とを含有する熱可塑性エラストマー組成物(H−XNBR/PA6=70/30(体積比))を調製した。また、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートを作製した。
<架橋剤の耐熱性>
示差熱天秤(株式会社リガク製「Thermo plus」)を用い、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/分で室温から300℃までの温度範囲において、有機酸金属塩系架橋剤及び多価アミン系架橋剤の重量変化を測定し、225℃における重量減少率及び5%重量減少温度を求めた。その結果を表1〜表4に示す。
<多価アミン系架橋剤の架橋特性>
先ず、チャンバー温度を50℃、ローター回転数を10rpmに設定したラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製「10C100」、チャンバー:R100H、ブレード形状:ローラ形、ミキサー容量:100ml)のチャンバーに、実施例1〜3及び比較例1〜8で使用したXNBR(H−XNBR(Zetpol2510))68.6質量部を供給し、次いで、酸化防止剤(A−611)0.69質量部と離型剤(TOWAX−171)1.37質量部とを供給した後、ローター回転数を30rpmに変更して2分間混練した。その後、ローター回転数を10rpmに変更して多価アミン系架橋剤0.45質量部を供給した後、ローター回転数を50rpmに変更して5分間混練した。
次に、キュラストメーター(JSR株式会社製)を用いて、得られた混練物の225℃におけるトルクの時間変化を測定し、測定開始から10分後のトルクT10minを求めた。その結果を表1〜表4に示す。
<熱可塑性エラストマー組成物の形状観察>
実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状を目視により観察し、下記基準で評価した。その結果を表1〜表4に示す。
〔評価基準〕
A:塊状。
B:塊状と粉体状の中間の状態。
C:粉体状。
<プレス成形シート表面の外観観察>
実施例及び比較例で作製したプレス成形シート表面を目視により観察し、下記基準で評価した。その結果を表1〜表4に示す。
〔評価基準〕
A:良好な外観品質。
B1:表面に部分的なザラツキあり。
B2:表面全体にザラツキあり。
C:成形困難又は表面に凹凸あり。
<引張試験>
ゴム用打ち抜き型を用いて、実施例及び比較例で作製したプレス成形シートから引張試験片(JISダンベル状3号形)を作製した。この引張試験片について、インストロン万能試験機(インストロン社製「5566型」)を用い、JIS K6251に準拠して、チャック間距離40mm、引張速度500mm/分の条件で引張試験を3回実施し、引張強さ、引張破断伸び、引張弾性率を求めた。これらの結果を表1〜表4に示す。なお、表中の値は3回の引張試験の平均値である。
<ゴム硬度>
実施例及び比較例で作製したプレス成形シートを3枚重ねて測定用試料を作製した。この測定用試料について、ハンディー硬度計(株式会社アカシ製「ハードマチックHH−315(Type A)」又は株式会社アカシ製「ハードマチックHH−317(Type D)」)を用い、JIS K6253に準拠して、デュロメータ硬さ(ゴム硬度)を測定した。なお、A硬度が90以上の場合にはD硬度を測定した。その結果を表1〜表4に示す。
<走査型電子顕微鏡(SEM)観察>
実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物又はプレス成形シートの端部から観察用試料を切り出し、凍結破断により観察面を作製した。この観察面に酸素プラズマによるエッチング処理を施し、さらに、白金コートを施した後、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製「SU3500」)を用い、加速電圧5kVで2次電子像を観察した。その結果を図1A、図2A、図3、図4、図5A、図6〜図11に示す。
<透過型電子顕微鏡(TEM)観察>
実施例及び比較例で作製したプレス成形シートから小片を切り出し、これを樹脂で包埋して観察用試料を作製した後、観察面を鏡面研磨し、さらに、リンタングステン酸でポリアミド相を染色した。染色後の観察用試料からクライオウルトラミクロトームを用いて約100nm厚の超薄切片を作製した後、カーボン蒸着処理を施した。カーボン蒸着後の観察用試料を、透過型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製「H−8100」)を用い、加速電圧100kVで観察した。その結果を図1B、図2B、図5Bに示す。
図1A、図2A、図3に示したように、PA6とH−XNBRとを含有する溶融混合物に、TTFEを用いて動的一次架橋を施し、さらに、ADH又はIDHを用いて動的二次架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(実施例1〜3)においては、PA6からなる連続相と、H−XNBRからなり、直径10μm以下の分散相とを備える海島構造が形成されていることがわかった。特に、IDHを用いて動的二次架橋を施した熱可塑性エラストマー組成物(実施例3)においては、分散相の直径が5μm以下であった。また、図1B、図2Bに示したように、ADHを用いて動的二次架橋を施した熱可塑性エラストマー組成物(実施例1〜2)において、H−XNBRが、直径がサブミクロン〜10μmの粒子として分散していることがわかった。
表1に示したように、実施例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状は良好な塊状であった。また、実施例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、プレス成形シートの表面外観も良好であり、成形性に優れていることがわかった。さらに、実施例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、力学特性(特に、引張特性)に優れていることがわかった。また、実施例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物においては、ゴム硬度が高いことからも、PA6が連続相を形成していることが示唆された。
図4、図5A、図5B、図6に示したように、PA6とH−XNBRとを含有する溶融混合物に、ADHを用いて動的一次架橋を施し、さらに、TTFEを用いて動的二次架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例1)、TTFEとADHを一括で添加して1段の動的架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例2)、並びに、H−XNBRにTTFEを添加して動的架橋を施し、次いで、PAを添加し、さらに、ADHを添加して動的架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例3)においては、H−XNBRからなる連続相と、PA6からなる分散相とが形成されていることがわかった。
表2に示したように、比較例2で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状は良好な塊状であったが、比較例1、3で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状はボソボソの(パサパサした)塊状であった。また、比較例2で得られたプレス成形シートは表面外観も良好であったが、比較例1で得られたプレス成形シートは成形時に充填不足が発生し、また、表面に亀裂が発生しており、比較例3で得られたプレス成形シートは表面に部分的なザラツキがあった。
また、表2に示したように、比較例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、引張判断伸びに劣ることがわかった。また、比較例1〜2で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、引張強さに劣ることがわかった。さらに、比較例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、ゴム硬度が低く、H−XNBRが連続相を形成していることが示唆された。
図7〜図9に示したように、PA6とH−XNBRとを含有する溶融混合物にTTFEを用いて1段の動的架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例4)、並びに、ADHを用いて1段の動的架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例5〜6)においては、H−XNBRからなる連続相と、PA6からなる分散相とが形成されていることがわかった。
表3に示したように、比較例4で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状は良好な塊状であったが、比較例5で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状はボソボソの(パサパサした)塊状であり、比較例5に比べてADHの量を増加させた熱可塑性エラストマー組成物(比較例6)の形状は大部分が粉体状であった。また、比較例4で得られたプレス成形シートは表面外観も良好であったが、比較例5で得られたプレス成形シートは表面にゴム状の凝集物が観察され、表面に部分的なザラツキがあり、比較例6で得られたプレス成形シートは成形時に充填不足が発生した。
また、表3に示したように、比較例4〜6で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、引張強さに劣ることがわかった。また、比較例5〜6で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、引張判断伸びに劣ることがわかった。さらに、比較例4〜6で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、ゴム硬度が低く、H−XNBRが連続相を形成していることが示唆された。
図10、図11に示したように、PA6とH−XNBRとを含有する溶融混合物に、TTFEを用いて動的一次架橋を施し、さらに、DDSを用いて動的二次架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例7)、並びに、DMを用いて動的一次架橋を施し、さらに、ADHを用いて動的二次架橋を施すことによって得られた熱可塑性エラストマー組成物(比較例8)においては、H−XNBRからなる連続相とPA6からなる分散相とが形成されていることがわかった。
表4に示したように、比較例7、8で得られた熱可塑性エラストマー組成物の形状は良好な塊状であった。また、比較例7で得られたプレス成形シートは表面外観が良好であったが、比較例8で得られたプレス成形シートは表面に凹凸があり、PA6とH−XNBRとの分離が認められた。
また、表4に示したように、比較例7で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物と同等の引張特性であった。また、比較例8で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、引張強さ、引張判断伸びに劣ることがわかった。さらに、比較例7、8で得られた熱可塑性エラストマー組成物は、実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組成物に比べて、ゴム硬度が低く、H−XNBRが連続相を形成していることが示唆された。
以上説明したように、本発明によれば、ポリアミドの含有量がカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(XNBR)の含有量に比べて少ないものであっても、ポリアミドが連続相を形成し、XNBRが分散相を形成している、成形性及び引張特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を得ることが可能となる。
したがって、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、良好な外観品質を有し、成形性及び引張特性に優れるため、チューブ、ホース、パッキン、ベルト、ブーツ類、被覆材、シート類、カバー類等として有用である。

Claims (8)

  1. ポリアミド15〜40体積%とカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体85〜60体積%とを含有する溶融混合物に、225℃における重量減少率が10質量%以下の有機酸金属塩系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を動的架橋させる一次架橋工程と、
    前記一次架橋工程で動的架橋された前記溶融混合物に、225℃における重量減少率が10質量%以下の多価アミン系架橋剤であって、該多価アミン系架橋剤0.65質量部と前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体100質量部との混合物についてキュラストメーターを用いて225℃において測定した、測定開始から10分後におけるトルクが0.1N・m以上である多価アミン系架橋剤を添加して、前記溶融混合物を更に動的架橋させる二次架橋工程と、
    を含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  2. 前記有機酸金属塩系架橋剤がジチオカルバミン酸塩化合物であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  3. 前記多価アミン系架橋剤がジヒドラジド化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  4. 前記ポリアミドがポリアミド6であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  5. 前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  6. ポリアミド15〜40体積%とカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体85〜60体積%とを含有し、
    前記ポリアミドからなる連続相と前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体からなる分散相とを備える海島構造が形成されていることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 前記ポリアミドがポリアミド6であることを特徴とする請求項6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 前記カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が水素化カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることを特徴とする請求項6又は7に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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