JP6519237B2 - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤ、ゴムホース、工業用ベルト、防振ゴム、防舷材などを構成するゴム組成物として、ジエン系ゴムにプロピレン・エチレン共重合体などのオレフィン系樹脂を配合したものが提案されている。
例えば、特許文献1には、「ジエン系ゴム100重量部に対し、ポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸で変性した変性重合体を1〜50重量部配合してなるゴム組成物。」が記載されている([請求項1])。
特開平10-87900号公報
ところで、近年、地球環境を保護する観点から、空気入りタイヤにも環境への配慮が求められ、燃費を向上させる性能が望まれている。
燃費を改善するためには、走行時の発熱を抑制可能なゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製作すればよく、特に、走行時に路面に接するタイヤトレッドや走行時の繰り返し変形が大きいサイドウォールの発熱を低減することにより、燃費を改善することができると考えられる。
本発明者らは、特許文献1に記載されたタイヤ用ゴム組成物について検討したところ、かかるタイヤ用ゴム組成物は、ポリオレフィン系樹脂を不飽和カルボン酸で変性した変性重合体を配合したことで低発熱化には優れているものの、耐摩耗性において更なる改善が必要であることを知見するに至った。
そこで、本発明は、優れた低発熱化を維持しつつ、耐摩耗性が良好となるゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特許文献1に記載されたゴム組成物において、不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィンを例えばアミン誘導体等で予め反応させ、この得られた酸変性ポリオレフィン誘導体をジエン系ゴムに対して所定量配合することで、優れた低発熱化を維持しつつ、耐摩耗性が良好となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] ジエン系ゴム(A)と、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られた酸変性ポリオレフィン誘導体(B)と、を含有し、
上記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の含有量が、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜40質量部である、ゴム組成物。
[2] 上記アミノ基を有する化合物(b2)がジアミン化合物である、[1]に記載のゴム組成物。
[3] 上記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)が、単軸押出機または二軸混練押出機で、上記酸変性ポリオレフィン(b1)と上記アミノ基を有する化合物(b2)とを上記酸変性ポリオレフィン(b1)の融点以上で溶融混練することにより反応させて得られたものである、[1]または[2]に記載のゴム組成物。
[4] 上記酸変性ポリオレフィン(b1)が、エチレンとα−オレフィンとからなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するポリオレフィンである、[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
[5] 上記α−オレフィンが、プロピレン、1−ブテンまたは1−オクテンである、[4]に記載のゴム組成物。
[6] 上記酸変性ポリオレフィン(b1)が、無水マレイン酸で変性されたポリオレフィンである、[1]〜[5]のいずれかに記載のゴム組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のゴム組成物を構成部材に用いた空気入りタイヤ。
[8] 上記構成部材がタイヤトレッドである、[7]に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、優れた低発熱化を維持しつつ、耐摩耗性が良好となるゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図である。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)と、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られた酸変性ポリオレフィン誘導体(B)と、を含有するゴム組成物である。
また、上記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜40質量部である。
本発明においては、ジエン系ゴム(A)に対して、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られた酸変性ポリオレフィン誘導体(B)を所定量配合することにより、優れた低発熱化を維持しつつ、耐摩耗性を良好とすることができる。
これは、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、酸変性ポリオレフィン(b1)が有する酸変性基(例えば、無水マレイン酸基)と化合物(b2)が有するアミノ基とが反応し、アミド結合が生起することにより、任意に添加されるシリカ等の充填剤との親和性が高くなり、これにより上記シリカ等の充填剤の分散性を良好にすることができ、優れた低発熱化を維持できるものと考えられる。また、同時に、酸変性ポリオレフィン誘導体(B)中において酸変性ポリオレフィン(b1)とアミノ基を有する化合物(b2)との反応により生起したアミド基同士が電気的な相互作用等により凝集して緻密なネットワークを形成することにより、酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の機械的特性が向上し、これを配合するゴム組成物の耐摩耗性が良好となったものと考えられる。
このことは後述する比較例が示すように、アミノ基を有する化合物(b2)を使用しない場合(比較例2)、および酸変性ポリオレフィン(b1)とアミノ基を有する化合物(b2)とを予め反応させずにこれらをジエン系ゴム(A)と同時に溶融混練する場合(比較例3)には摩耗量低減が実現できていないことからも推測することができる。
以下に、本発明のゴム組成物が含有する各成分について詳細に説明する。
〔ジエン系ゴム(A)〕
本発明のゴム組成物が含有するジエン系ゴム(A)は、主鎖に二重結合を有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、スチレン−イソプレンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、耐摩耗性がより良好となり、加工性に優れるという観点から、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム、NR、BRを用いるのが好ましい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムとしては、例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム(SBIR)等が挙げられ、中でも、SBRであるのが好ましい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムは、末端がヒドロキシ基、ポリオルガノシロキサン基、カルボニル基、アミノ基等で変性されていてもよい。
更に、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムの重量平均分子量は特に限定されないが、加工性の観点から、10万〜250万であるのが好ましく、30万〜200万であるのがより好ましい。なお、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムの重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムは、耐摩耗性がより良好となり、加工性に優れるという観点から、芳香族ビニルを20〜50質量%含むことが好ましく、共役ジエン中のビニル結合量を20〜70質量%含むことがより好ましい。
ジエン系ゴム(A)が少なくとも芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムを含む場合、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴムの量は、低発熱化を更に図ることができ、低発熱性とウェットグリップ性能のバランスの観点から、ジエン系ゴム(A)に30〜100質量%含まれていることが好ましく、40〜90質量%含まれていることがより好ましい。
〔酸変性ポリオレフィン誘導体(B)〕
本発明のゴム組成物が含有する酸変性ポリオレフィン誘導体(B)は、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られる。
以下に、酸変性ポリオレフィン誘導体(B)を構成する酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)ついて、それぞれ詳述する。
<酸変性ポリオレフィン(b1)>
上記酸変性ポリオレフィン(b1)は、ポリオレフィンを不飽和カルボン酸で変性した変性重合体である。
本発明においては、耐摩耗性がより良好となり、加工性に優れるという観点から、エチレンおよびα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するポリオレフィンであるのが好ましく、上記α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテンまたは1−オクテンが挙げられる。なお、ポリオレフィンは、これらの繰り返し単位を有する単独重合体(ホモポリマー)であっても共重合体であってもよい。
(ポリオレフィン)
上記酸変性ポリオレフィン(b1)の骨格を構成するポリオレフィンとしては、例えば、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリオクテンなどの単独重合体(ホモポリマー);
プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・1−デセン共重合体、プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、プロピレン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−オクテン・エチレン共重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、1−ブテン・1−ヘキセン共重合体、1−ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、1−ブテン・1−オクテン共重合体、1−ブテン・1−デセン共重合体、1−ブテン・1,4−ヘキサジエン共重合体、1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−ブテン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などの2成分系の共重合体;
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、エチレン・プロピレン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−ブテン・エチレン・プロピレン共重合体、1−ブテン・エチレン・1−ヘキセン共重合体、1−ブテン・エチレン・1−オクテン共重合体、1−ブテン・プロピレン・1−オクテン共重合体、1−ブテン・エチレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、1−ブテン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、1−ブテン・エチレン・ジシクロペンタジエン共重合体、1−ブテン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、1−ブテン・エチレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−ブテン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−ブテン・エチレン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、1−ブテン・プロピレン・2、5−ノルボルナジエン共重合体、1−ブテン・エチレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、1−ブテン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体のような多成分系の共重合体;などが挙げられる。
これらのうち、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリオクテン、プロピレン・エチレン共重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、1−オクテン・エチレン共重合体を用いるのが好ましい。
(不飽和カルボン酸)
一方、上述したポリオレフィンを変性する不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、クロトン酸、メタアクリル酸、イタコン酸、または、これらの各酸の酸無水物などが挙げられる。
これらのうち、無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル酸を用いるのが好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
上記酸変性ポリオレフィン(b1)における酸変性量(質量%)は特に限定されないが、通常0.1〜10質量%であり、0.2〜5質量%であることが好ましい。
上記酸変性ポリオレフィン(b1)は、通常行われる方法、例えば、上記ポリオレフィンに、通常行われる条件、例えば、加熱下での撹拌等により不飽和カルボン酸をグラフト重合させる方法で製造してもよく、また市販品を用いてもよい。
市販品としては、例えば、タフマーMA8510(三井化学社製)、MP0620(三井化学社製)などの無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン共重合体;タフマーMH7020(三井化学社製)などの無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体;アドマーQE060(三井化学社製)などの無水マレイン酸変性ポリプロピレン;等が挙げられる。
<アミノ基を有する化合物(b2)>
アミノ基を有する化合物(b2)としては、単官能または多官能アミン化合物であることが好ましく、多官能アミン化合物がより好ましく、ジアミン化合物がさらに好ましい。
多官能アミン化合物としては、具体的には、例えば、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられる。
これらのうち、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンが、コスト、安全性の観点で好ましい。
<酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の調製>
酸変性ポリオレフィン(b1)に対するアミノ基を有する化合物(b2)の量は、酸変性ポリオレフィン(b1)100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましく、1〜6質量部がより好ましい。アミノ基を有する化合物(b2)の量を上記範囲とすることでより優れた低発熱性と耐摩耗性を両立しうる。
酸変性ポリオレフィン誘導体(B)は、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を、例えばニーダー、バンバリーミキサー、単軸混練押出機、二軸混練押出機等の公知の混練機を使用して溶融混練することによって調製できるが、その生産性の高さから単軸混練押出機または二軸混練押出機を使用して行うことが好ましい。なお、本発明の効果を阻害しない限り、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)とともに、後述する任意の添加剤を予め添加してもよい。
溶融混練条件は、使用される酸変性ポリオレフィン(b1)、アミノ基を有する化合物(b2)および任意の添加剤の種類および配合量などに応じるが、溶融混練温度は、酸変性ポリオレフィン(b1)の融点以上の温度であり、好ましくは酸変性ポリオレフィン(b1)の融点より20℃高い温度(通常150℃〜200℃)である。溶融混練の時間(滞留時間)は、典型的には1〜10分間、好ましくは2〜8分間である。
上記方法で調製された酸変性ポリオレフィン誘導体(B)は、例えば、溶融状態で二軸混練押出機の吐出口に取り付けられたダイから通常の方法によりフィルム状、シート状またはチューブ状等の形状に押し出すか、あるいは、ストランド状に押し出し、樹脂用ペレタイザーでペレット化して得ることができる。
本発明のゴム組成物における上記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜40質量部であり、3〜30質量部であるのがより好ましく、5〜30質量部であるのが更に好ましい。
酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の含有量を上記範囲とすることで、優れた低発熱性を維持しつつ、耐摩耗性を良好とすることができ、さらに実用上適切な破断伸びが得られる。
〔シリカ〕
本発明のゴム組成物は更にシリカを含有するのが好ましい。シリカは特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
上記シリカとしては、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記シリカは、シリカの凝集を抑制する観点から、CTAB吸着比表面積が50〜300m2/gであるのが好ましく、80〜250m2/gであるのがより好ましい。
ここで、CTAB吸着比表面積は、シリカ表面への臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムの吸着量をJIS K6217−3:2001「第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法」にしたがって測定した値である。
本発明においては、上記シリカの含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して5〜150質量部であるのが好ましく、10〜120質量部であるのがより好ましく、20〜100質量部であるのがさらに好ましい。
〔シランカップリング剤〕
本発明のゴム組成物は、上述した他のシリカを含有する場合、タイヤの補強性能を向上させる理由から、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
上記シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの1種または2種以上を事前にオリゴマー化させたものを用いてもよい。
また、上記以外のシランカップリング剤としては、具体的には、例えば、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−[エトキシビス(3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタコサン−1−イルオキシ)シリル]−1−プロパンチオールなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシランなどのチオカルボキシレート系シランカップリング剤;3−チオシアネートプロピルトリエトキシシランなどのチオシアネート系シランカップリング剤;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの1種または2種以上を事前にオリゴマー化させたものを用いてもよい。
これらのうち、補強性改善効果の観点から、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドおよび/またはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用することが好ましく、具体的には、例えば、Si69[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド;エボニック・デグッサ社製]、Si75[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド;エボニック・デグッサ社製]等が挙げられる。
上記シランカップリング剤の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1質量部以上であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
また、上記シランカップリング剤の含有量は、上記シリカ100質量部に対して0.1〜20質量部であるのが好ましく、0.5〜15質量部であるのがより好ましい。
〔カーボンブラック〕
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含有しているのが好ましい。
上記カーボンブラックとしては、具体的には、例えば、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPE、SRF等のファーネスカーボンブラックが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記カーボンブラックは、ゴム組成物の混合時の加工性等の観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)が10〜300m2/gであるのが好ましく、20〜200m2/gであるのがより好ましい。
ここで、N2SAは、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K 6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
上記カーボンブラックを含有する場合の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、1〜100質量部であるのが好ましく、5〜80質量部であるのがより好ましい。
〔その他の成分〕
本発明のゴム組成物は、上述した成分以外に、炭酸カルシウムなどのフィラー;中空ポリマーなどの化学発泡剤;硫黄等の加硫剤;スルフェンアミド系、グアニジン系、チアゾール系、チオウレア系、チウラム系などの加硫促進剤;酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫促進助剤;ワックス;アロマオイル;パラフェニレンジアミン類(例えば、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン等)、ケトン−アミン縮合物(例えば、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン等)などのアミン系老化防止剤;可塑剤;等のタイヤ用のゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。
これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。例えば、ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、硫黄は0.5〜5質量部、加硫促進剤は0.1〜5質量部、加硫促進助剤は0.1〜10質量部、老化防止剤は0.5〜5質量部、ワックスは1〜10質量部、アロマオイルは5〜30質量部、それぞれ配合してもよい。
〔ゴム組成物の製造方法〕
本発明のゴム組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等)を用いて、混練する方法等が挙げられる。
また、本発明のゴム組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤ(以下、単に「本発明のタイヤ」ともいう。)は、上述した本発明のゴム組成物を構成(ゴム)部材に用いた空気入りタイヤである。
ここで、本発明のゴム組成物を用いる構成部材は特に限定されないが、例えば、タイヤトレッド部、サイドウォール部、ビード部、ベルト層被覆用、カーカス層被覆用、インナーライナー等が挙げられ、中でも、タイヤトレッド部が好ましい。
図1に、本発明のタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図を示すが、本発明のタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3は本発明のゴム組成物から構成されるトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
また、タイヤの内面には、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ外部に漏れるのを防止するために、インナーライナー9が配置されている。
本発明のタイヤは、例えば、本発明のゴム組成物をタイヤトレッド部に用いた場合において、優れた低発熱化を維持しつつ、耐摩耗性を良好とする効果を大きく享受することができる。
また、本発明のタイヤは、例えば、本発明のゴム組成物に用いられたジエン系ゴム(A)、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤の種類およびその配合割合に応じた温度で加硫または架橋し、タイヤトレッド部を形成することにより製造することができる。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<酸変性ポリオレフィン誘導体B1の調製>
酸変性ポリオレフィン(タフマーMH7020、三井化学社製))100質量部に対しジアミン化合物1(3,3−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製))2質量部の割合で二軸混練押出機(株式会社日本製鋼所製)の原料供給口からシリンダー内に導入し、温度200℃および滞留時間約6分間に設定された混練ゾーンに搬送して溶融混練し、溶融混練物を吐出口に取り付けられたダイからストランド状に押出した。得られたストランド状押出物を樹脂用ペレタイザーでペレット化し、ペレット状の酸変性ポリオレフィン誘導体B1を得た。IR測定(透過)で1515〜1650cm-1に新しいピークを観測し、アミド結合が形成されたことを確認した。
<酸変性ポリオレフィン誘導体B2の調製>
酸変性ポリオレフィン(タフマーMH7020、三井化学社製))100質量部に対しジアミン化合物2(4,4−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製))5質量部の割合で二軸混練押出機(株式会社日本製鋼所製)の原料供給口からシリンダー内に導入し、温度200℃および滞留時間約6分間に設定された混練ゾーンに搬送して溶融混練し、溶融混練物を吐出口に取り付けられたダイからストランド状に押出した。得られたストランド状押出物を樹脂用ペレタイザーでペレット化し、ペレット状の酸変性ポリオレフィン誘導体B2を得た。IR測定(透過)で1515〜1650cm-1に新しいピークを観測し、アミド結合が形成されたことを確認した。
<酸変性ポリオレフィン誘導体B3の調製>
酸変性ポリオレフィン(タフマーMH7020、三井化学社製))100質量部に対しステアリルアミン(ファーミン80、花王社製))8質量部の割合で二軸混練押出機(株式会社日本製鋼所製)の原料供給口からシリンダー内に導入し、温度200℃および滞留時間約6分間に設定された混練ゾーンに搬送して溶融混練し、溶融混練物を吐出口に取り付けられたダイからストランド状に押出した。得られたストランド状押出物を樹脂用ペレタイザーでペレット化し、ペレット状の酸変性ポリオレフィン誘導体B3を得た。IR測定(透過)で1515〜1650cm-1に新しいピークを観測し、アミド結合が形成されたことを確認した。
<酸変性ポリオレフィン誘導体B4の調製>
上述の酸変性ポリオレフィン誘導体B1の調製において、酸変性ポリオレフィン(タフマーMH7020、三井化学社製))100質量部に対しジアミン化合物1(3,3−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製))を0.5質量部とした以外は同様の方法により酸変性ポリオレフィン誘導体を調製し、ペレット状の酸変性ポリオレフィン誘導体B4を得た。IR測定(透過)で1515〜1650cm-1に新しいピークを観測し、アミド結合が形成されたことを確認した。
<実施例1〜7および比較例1〜7>
下記第1表に示す成分を、下記第1表に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、150℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。
次に、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に、得られたゴム組成物をランボーン摩耗用金型(直径63.5mm、厚さ5mmの円板状)中で、160℃で20分間加硫して加硫ゴムシートを作製した。
上記のとおり製造した加硫ゴムシートを用いて以下の評価を行った。その結果を第1表に示す。
<切断時伸び(EB):(破断伸びの指標)>
作製した加硫ゴムシートからJIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2010に準拠して行い、切断時伸び(EB)を25℃にて測定した。
測定結果は、比較例1の値を100とする指数で表し、下記第1表に示した。この指数が大きいほど破断伸びに優れることを意味する。指数が90以上の場合には、実用上適切な伸びが得られる。
<反発弾性(60℃)>
作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6255:2013に準じて、温度60℃における反発弾性を測定した。
測定結果は、比較例1の値を100とする指数で表し、下記第1表に示した。この指数が大きいほど反発弾性に優れることを意味する。
<tanδ(60℃)>
作製した加硫ゴムシートについて、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、損失正接tanδ(60℃)を測定した。
測定結果は、比較例1の値を100とする指数で表し、下記第1表に示した。この指数が小さいほど、低発熱性に優れることを意味する。
<耐摩耗性>
調製した各ゴム組成物をランボーン摩耗用金型(直径63.5mm、厚さ5mmの円板状)中で、170℃で15分間加硫して加硫ゴムシートを作製した。
次いで、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所社製)を用いて、JIS K 6264−2:2005に準拠し、付加力15N、スリップ率50%、摩耗試験時間10分、試験温度を20℃の条件で摩耗試験を行い、摩耗量を測定した。
試験結果は、以下の式により、比較例1の測定値を100として、指数(インデックス)で表し、下記第1表の「摩耗量」の欄に記載した。指数(インデックス)が小さいほど摩耗量が少なく、耐摩耗性が良好である。指数が95以下の場合に、耐摩耗性に効果があるものとして判断した。
指数=(測定値/比較例1の試験片の摩耗質量)×100
Figure 0006519237
第1表に示す各成分は下記のとおりである。
・SBR:Nipol 1502(日本ゼオン社製)
・BR:Nipol BR 1220(日本ゼオン社製)
・酸変性ポリオレフィン:無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(タフマーMH7020、三井化学社製)
・ジアミン化合物1:3,3−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製)
・ジアミン化合物2:4,4−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製)
・ステアリルアミン:ファーミン80(花王社製)
・酸変性ポリオレフィン誘導体B1:上述した方法で調製したもの
・酸変性ポリオレフィン誘導体B2:上述した方法で調製したもの
・酸変性ポリオレフィン誘導体B3:上述した方法で調製したもの
・酸変性ポリオレフィン誘導体B4:上述した方法で調製したもの
・シランカップリング剤:スルフィド系シランカップリング剤(Si69、エボニック・デグッサ社製)
・シリカ:湿式シリカ(ニップシールAQ、CTAB吸着比表面積170m2/g、日本シリカ社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339M(昭和キャボット社製)
・酸化亜鉛:亜鉛華3種(正同化学工業社製)
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸(日本油脂社製)
・老化防止剤:N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン(アンチゲン6C、住友化学社製)
・オイル:エクストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・イオウ:油処理硫黄(軽井沢精錬所社製)
・含硫黄加硫促進剤(CZ):N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(サンセラー CM−PO、三新化学工業社製)
・加硫促進剤(DPG):1,3−ジフェニルグアニジン(サンセラー D−G、三新化学工業社製)
上記第1表に示す結果から、酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られた酸変性ポリオレフィン誘導体(B)を特定の質量比(ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜40質量部)で配合した実施例1〜7は、耐摩耗性において優れた効果を発現した。低発熱化の観点においても、比較例1と比べて低発熱化に優れるものであった。
比較例3と実施例1との比較、比較例7と実施例6との比較により、実施例1および実施例6のゴム組成物は、酸性ポリオレフィン(b1)とアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させずに導入した比較例3および比較例7のゴム組成物に比べて、耐摩耗性に顕著に優れるものであった。
また、比較例6と実施例5との比較により、上記と同様に、実施例5のゴム組成物は、酸性ポリオレフィン(b1)とアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させずに導入した比較例6のゴム組成物に比べて、耐摩耗性に顕著に優れる傾向が示された。
実施例4、実施例5および実施例6の比較により、モノアミン化合物よりもジアミン化合物を用いた方が、より低発熱化を維持しつつ、優れた耐摩耗性効果が得られることが示された。
比較例5は、耐摩耗性において優れた効果を発現したが、破断伸びの値が低く、実用上適切な伸びが得られなかった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション
9 インナーライナー

Claims (7)

  1. ジエン系ゴム(A)と、ポリオレフィンを不飽和カルボン酸で変性した変性重合体である酸変性ポリオレフィン(b1)およびアミノ基を有する化合物(b2)を予め反応させて得られた酸変性ポリオレフィン誘導体(B)と、を含有し、
    前記アミノ基を有する化合物(b2)がジアミン化合物であり、
    前記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)の含有量が、前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜10質量部である、ゴム組成物(ただし、ブチルゴムを含有するゴム組成物を除く)
  2. 前記酸変性ポリオレフィン誘導体(B)が、単軸押出機または二軸混練押出機で、前記酸変性ポリオレフィン(b1)と前記アミノ基を有する化合物(b2)とを前記酸変性ポリオレフィン(b1)の融点以上で溶融混練することにより反応させて得られたものである、請求項に記載のゴム組成物。
  3. 前記酸変性ポリオレフィン(b1)が、エチレンとα−オレフィンとからなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するポリオレフィンである、請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 前記α−オレフィンが、プロピレン、1−ブテンまたは1−オクテンである、請求項に記載のゴム組成物。
  5. 前記酸変性ポリオレフィン(b1)が、無水マレイン酸で変性されたポリオレフィンである、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を構成部材に用いた空気入りタイヤ。
  7. 前記構成部材がタイヤトレッドである、請求項に記載の空気入りタイヤ。
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