JP2021028081A - 有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材 - Google Patents

有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材 Download PDF

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Abstract

【課題】孔部の成形精度が高い有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材を提供することを課題とする。【解決手段】有孔部材製造方法は、後方押出し成形と前方押出し成形とを実行する単一の複合押出し工程を有する。前方押出し成形は、後方押出し成形の途中から開始される。ワーク4は、成形孔300の大径部成形部300aに配置される。ワーク4には、ポンチ20の内径ポンチ部201が圧入される。大径部成形部300aを区画する成形孔300の内周面と、後方押出し成形前におけるワーク4の外周面と、の隙間の径方向の断面積をS1、内径ポンチ部201の径方向の断面積をS2、S1/S2を断面積比Rとして、断面積比Rは0%以上15%以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば中空シャフトの粗形材などの製造に用いられる有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材に関する。
特許文献1には、パワーステアリングのセンサー用シャフトを、冷間鍛造により製造する方法が開示されている。当該製造方法によると、同一の工程において、同時並行的に、共用のポンチを用いて、後方押出し成形と前方押出し成形とを実行することができる。
特開2003−311364号公報
ポンチの圧入により、ワークには孔部が凹設される。この際、ポンチには、ワークから圧縮応力が加わる。同文献記載の製造方法によると、当該圧縮応力の周方向分布が不均一になりやすい。このため、ポンチ延いてはワークの孔部が湾曲しやすい。したがって、ワークの孔部の成形精度が低い。そこで、本発明は、孔部の成形精度が高い有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の有孔部材製造方法は、大径部成形部と、前記大径部成形部の前方に連なり前方に向かって縮径する第一絞り部成形部と、を有する成形孔の、前記大径部成形部にワークを配置し、ポンチの有する内径ポンチ部を後方から前記ワークに圧入することにより、前記内径ポンチ部の径方向外側の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して後方に押し出す後方押出し成形と、前記後方押出し成形の途中から開始され、前記後方押出し成形から継続して前記内径ポンチ部を前記ワークに圧入することにより、前記第一絞り部成形部で前記ワークの外径を縮径させながら、前記内径ポンチ部の前方の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して前方に押し出す前方押出し成形と、を実行する単一の複合押出し工程を有し、前記第一絞り部成形部により成形される第一絞り部を備える有孔部材を製造する有孔部材製造方法であって、前記大径部成形部を区画する前記成形孔の内周面と、前記後方押出し成形前における前記ワークの外周面と、の隙間の径方向の断面積をS1、前記内径ポンチ部の径方向の断面積をS2、S1/S2を断面積比Rとして、前記断面積比Rは0%以上15%以下であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の有孔部材製造装置は、大径部成形部と、前記大径部成形部の前方に連なり前方に向かって縮径する第一絞り部成形部と、を有する成形孔を有し、前記大径部成形部にワークが配置される成形孔と、後方から前記ワークに圧入される内径ポンチ部を有し、前記内径ポンチ部の径方向外側の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して後方に押し出す後方押出し成形と、前記第一絞り部成形部で前記ワークの外径を縮径させながら、前記内径ポンチ部の前方の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して前方に押し出す前方押出し成形と、を実行するポンチと、を備え、前記第一絞り部成形部により成形される第一絞り部を備える有孔部材を製造する有孔部材製造装置であって、前記大径部成形部を区画する前記成形孔の内周面と、前記後方押出し成形前における前記ワークの外周面と、の隙間の径方向の断面積をS1、前記内径ポンチ部の径方向の断面積をS2、S1/S2を断面積比Rとして、前記断面積比Rは0%以上15%以下であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の有孔部材は、大径部と、前記大径部の軸方向一方に連なり、軸方向一方に向かって縮径し、軸方向に対する傾斜角度が45°以上70°以下の第一絞り部と、軸方向に延在し軸方向他方に開口する孔部と、を備えることを特徴とする。
本発明の有孔部材製造方法、有孔部材製造装置によると、断面積比Rを0%以上15%以下としているので、加工開始後の比較的初期から後方押出し成形が開始されることにより、前方押出し成形よりも後方押出し成形を優先して実行することができる。このため、内径ポンチ部付近における圧縮応力の周方向分布のばらつきを、抑制することができる。言い換えると、内径ポンチ部に加わる曲げ応力が大きくなるのを、抑制することができる。したがって、内径ポンチ部、延いては当該内径ポンチ部により伸長される孔部が湾曲するのを、抑制することができる。よって、一工程の加工で、前方押出し成形と後方押出し成形の同時加工可能な点は維持しつつ、さらに孔部の成形精度を高くすることができ、成形精度の高い有孔部材を製造できる。
図1(A)は、本発明の一実施形態の有孔部材製造装置の軸方向断面図である。図1(B)は、本発明の一実施形態の有孔部材の軸方向断面図である。 図2(A)〜図2(D)は、本発明の有孔部材製造方法の複合押出し工程の第一〜第四段階における、同有孔部材製造装置の軸方向断面図である。 図3(A)は、図2(A)のIIIA−IIIA方向断面図である。図3(B)は、図2(C)の円IIIB内の拡大図である。図3(C)は、図2(D)の枠IIIC内の拡大図である。 図4は、実施例1〜2、比較例1〜2の孔部曲がり計測結果を示すグラフである。 図5は、実施例1〜2、比較例1〜2の孔部の傾斜角度の平均値、3σを示すグラフである。 図6(A)は、実施例2の有孔部材の上端部のFEM解析のコンター図である。図6(B)は、比較例2の有孔部材の上端部のFEM解析のコンター図である。
以下、本発明の有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材の実施の形態について説明する。以降の図においては、上下方向は本発明の「軸方向」に、上方は本発明の「後方」に、下方は本発明の「前方」に、各々対応する。
(有孔部材製造装置)
まず、本実施形態の有孔部材製造装置の構成について説明する。図1(A)に、本実施形態の有孔部材製造装置の軸方向断面図を示す。図1(A)に示すように、有孔部材製造装置1は、上型2と下型3とを備えている。
上型2は、ポンチ20を備えている。ポンチ20は、ホルダ(図略)に固定されている。ポンチ20は、後述する下型3の成形孔300に対して、上方から進退可能である。ポンチ20は、基部200と、内径ポンチ部201と、外径ポンチ部202と、を備えている。基部200は、上下方向に延在する同径の円柱状を呈している。外径ポンチ部202は、基部200の先端面(下端面)から下方に突出している。外径ポンチ部202は、円筒状を呈している。外径ポンチ部202は、先端部(下端部)202aと、本体部202bと、を備えている。本体部202bは、同径の円筒状を呈している。先端部202aは、本体部202bの下方に連なっている。先端部202aの内周面は、上方に向かって縮径している。
内径ポンチ部201は、基部200の先端面の径方向中心(中心軸L)から、下方に突出している。内径ポンチ部201は、後述するワーク4に孔部40を凹設する。内径ポンチ部201は、外径ポンチ部202の径方向内側に配置されている。内径ポンチ部201は、根本部201aと、本体部201bと、を備えている。根本部201aの外周面は、下方に向かって縮径している。本体部201bは、根本部201aの下方に連なっている。本体部201bは、上下方向に延在する同径の円柱状を呈している。
内径ポンチ部201の外周面と外径ポンチ部202の内周面との間には、上方に向かって、第二絞り部成形部203と、第二小径部成形部204と、第三絞り部成形部205と、が区画されている。第二小径部成形部204は、本発明の「小径部成形部」の概念に含まれる。
下型3は、下型本体30と、ホルダ31と、スリーブ32と、ノックアウトポンチ33と、を備えている。下型本体30は、ホルダ31に固定されている。下型本体30は、成形孔300を備えている。成形孔300には、上方からポンチ20が挿入される。成形孔300は、上下方向に延在している。成形孔300は、中心軸Lを中心とする段付き円孔状を呈している。成形孔300は、大径部成形部300aと、第一小径部成形部300bと、第一絞り部成形部300cと、を備えている。大径部成形部300aは、下型本体30の上面に開口している。大径部成形部300aは、同径の円孔状を呈している。後述する後方押出し成形(後方押出しステップ)前において、大径部成形部300aには、円柱状のワーク4が配置される。第一小径部成形部300bは、第一絞り部成形部300cを介して、大径部成形部300aの下方に連なっている。第一小径部成形部300bは、同径の円孔状を呈している。第一小径部成形部300bは、大径部成形部300aよりも、小径である。また、第一小径部成形部300bは、内径ポンチ部201よりも、大径である。第一絞り部成形部300cを区画する成形孔300の内周面は、下方に向かって縮径している。スリーブ32は、下型本体30の下面に配置されている。ノックアウトポンチ33は、スリーブ32に挿通されている。ノックアウトポンチ33は、第一小径部成形部300bに対して、下方から進退可能である。後述する有孔部材製造方法において、ノックアウトポンチ33は、成形後のワーク4つまり有孔部材5を押し上げる。
(有孔部材)
次に、本実施形態の有孔部材製造装置、有孔部材製造方法により製造される有孔部材の構成について説明する。図1(B)に、本実施形態の有孔部材の軸方向断面図を示す。有孔部材5は、図1(A)に示す有孔部材製造装置1でワーク4を成形(温間鍛造)することにより、製造される。
有孔部材5は、中空シャフト(図略)の粗形材である。有孔部材5は、下方(軸方向一方 製造時における前方)に軸部を、上方(軸方向他方 製造時における後方)に筒部を、各々備えている。筒部は、後述する後方押出し成形で作製される。軸部は、後述する前方押出し成形で作製される。
有孔部材5は、孔部50と、大径部51と、第一小径部52と、第一絞り部53と、第二小径部54と、第二絞り部55と、第三絞り部56と、を備えている。第二小径部54は、本発明の「小径部」の概念に含まれる。大径部51は、上下方向(軸方向 製造時における前後方向)に延在する、同径の円筒状を呈している。大径部51は、図1(A)に示す大径部成形部300aにより成形される。第一小径部52は、第一絞り部53を介して、大径部51の下方に連なっている。第一小径部52は、上下方向に延在する、段付き円柱状を呈している。第一小径部52は、図1(A)に示す第一小径部成形部300bにより成形される。第一小径部52は、大径部51の外径よりも、小径である。第一絞り部53の外周面は、下方に向かって縮径している。第一絞り部53は、図1(A)に示す第一絞り部成形部300cにより成形される。
第二小径部54は、第二絞り部55を介して、大径部51の上方に連なっている。第二小径部54は、上下方向に延在する、同径の円筒状を呈している。第二小径部54は、図1(A)に示す第二小径部成形部204により成形される。第二小径部54の外径は、大径部51の外径よりも、小径である。第二絞り部55の外周面は、上方に向かって縮径している。第二絞り部55は、図1(A)に示す第二絞り部成形部203により成形される。第三絞り部56は、第二小径部54の上方に連なっている。第三絞り部56の内周面は、上方に向かって拡径している。第三絞り部56は、図1(A)に示す第三絞り部成形部205により成形される。孔部50は、第三絞り部56の上面(有孔部材5の軸方向他端)に開口している。孔部50は、同径の有底円孔状であって、上下方向に延在している。孔部50の底部500は、第一絞り部53まで到達している。孔部50は、図1(A)に示す内径ポンチ部201により成形される。
第一絞り部53の外周面の、中心軸Lの延在方向に対する第一傾斜角度α1は、好ましくは45°以上70°以下に設定されている。第一傾斜角度α1は、後述する第一絞り角度θ1に対応している。第一絞り角度θ1は、本発明の「絞り角度」の概念に含まれる。第二小径部54の内周面の、中心軸Lの延在方向に対する第一傾斜角度β1の最小値は、好ましくは0°以上0.5°以下に設定されている。第一傾斜角度β1は、後述する第一抜き勾配φ1に対応している。第二小径部54の外周面の、中心軸Lの延在方向に対する第二傾斜角度β2の最小値は、好ましくは0°以上0.5°以下に設定されている。第二傾斜角度β2は、後述する第二抜き勾配φ2に対応している。第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2は、本発明の「抜き勾配」の概念に含まれる。
(有孔部材製造方法)
次に、本実施形態の有孔部材製造方法について説明する。本実施形態の有孔部材製造方法は、複合押出し工程を有している。図2(A)に、複合押出し工程の第一段階における、本実施形態の有孔部材製造装置の軸方向断面図を示す。図2(B)に、同工程の第二段階における、同有孔部材製造装置の軸方向断面図を示す。図2(C)に、同工程の第三段階における、同有孔部材製造装置の軸方向断面図を示す。図2(D)に、同工程の第四段階における、同有孔部材製造装置の軸方向断面図を示す。なお、図2(A)〜図2(D)においては、図1のホルダ31、ポンチ20の上側部分を省略して示す。図3(A)に、図2(A)のIIIA−IIIA方向断面図を示す。図3(B)に、図2(C)の円IIIB内の拡大図を示す。図3(C)に、図2(D)の枠IIIC内の拡大図を示す。
複合押出し工程は、後方押出し成形と、前方押出し成形と、を有している。図2(A)〜図2(D)のうち、全段階(図2(A)〜図2(D))が後方押出し成形に対応する。第三〜第四段階(図2(C)〜図2(D))が前方押出し成形に対応する。前方押出し成形は、後方押出し成形の途中から、後方押出し成形に並行して実行される。前方押出し成形の始期は、後方押出し成形の始期よりも、遅い。前方押出し成形の終期は、後方押出し成形の終期よりも、遅い。
図2(A)〜図2(C)に示すように、第一〜第三段階においては、主に後方押出し成形が実行される。図2(A)に示すように、第一段階前に、大径部成形部300aには、予めワーク4が配置されている。第一段階においては、ポンチ20を下降させ、成形孔300に挿入し、内径ポンチ部201の先端面(下端面)を、ワーク4の上面に圧接させる。図2(B)〜図2(C)に示すように、第二〜第三段階においては、引き続きポンチ20を下降させ、内径ポンチ部201をワーク4に圧入し、ワーク4の上面に孔部40を凹設する。内径ポンチ部201の径方向外側のワーク4の素材(肉)は、上方に押し出される。このため、孔部40が上下方向に伸長する。外径ポンチ部202の先端面(下端面)は、ワーク4の上面に圧接する。このように、第一〜第三段階においては、主に後方押出し成形が実行され、ワーク4の素材が大径部成形部300aに充填される。
図2(C)〜図2(D)に示すように、第三〜第四段階においては、前方押出し成形が、後方押出し成形に並行して実行される。図3(C)に示すように、後方押出し成形により、ワーク4の素材が、大径部成形部300aから、第二絞り部成形部203、第二小径部成形部204、第三絞り部成形部205に流れ込む。また、図2(D)に示すように、前方押出し成形により、ワーク4の素材が、大径部成形部300aから、第一絞り部成形部300c、第一小径部成形部300bに流れ込む。
その後、ポンチ20は、所定の位置(下死点)で停止する。当該停止により、後方押出し成形、前方押出し成形が完了する。次に、ポンチ20は、孔部40から上方に退出する。続いて、ノックアウトポンチ33は、有孔部材5を押し上げる。このようにして、複合押出し工程が完了し、図1(B)に示す有孔部材5が完成する。その後、有孔部材5に所定の加工(例えば孔部50の貫通加工)が施されることにより、中空シャフトが完成する。
(作用効果)
次に、本実施形態の有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材の作用効果について説明する。本実施形態の有孔部材製造方法、有孔部材製造装置および有孔部材(以下、「有孔部材製造方法等」と略称する)によると、以下に説明する機構により、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行することができる。このため、内径ポンチ部201の根本部201a付近に、優先的にワーク4の素材を充填することができる。したがって、根本部201a付近における圧縮応力の周方向分布のばらつきを、抑制することができる。言い換えると、根本部201a付近に加わる曲げ応力が大きくなるのを、抑制することができる。したがって、内径ポンチ部201、延いてはワーク4の孔部40が湾曲するのを抑制することができる。また、有孔部材5の孔部50の成形精度を高くすることができる。
以下、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行する機構について説明する。図3(A)に示すように、大径部成形部300aを区画する成形孔300の内周面と、後方押出し成形前におけるワーク4の外周面と、の間の隙間の径方向断面積(点線ハッチング部分)をS1、本体部201bの径方向断面積(点線ハッチング部分)をS2、S1/S2を断面積比Rとして、断面積比Rは、0%以上15%以下に設定されている。このため、大径部成形部300aにおいて、ワーク4の素材は、拡径方向に流動しにくく、上方に流動しやすい。したがって、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行することができる。ここで、断面積比Rを0%以上としたのは、0%未満の場合、ワーク4を成形孔300に挿入しにくくなるからである。他方、断面積比Rを15%以下としたのは、15%超過の場合、内径ポンチ部201をワーク4に圧入した際、ワーク4の素材が、拡径方向に流動しやすく、上方に流動しにくくなるからである。また、根本部201a付近における圧縮応力の周方向分布のばらつきが大きくなりやすくなり、ワーク4の孔部40が中心からずれる可能性が高くなるためである。
また、本実施形態の有孔部材製造方法等によると、図3(B)に示すように、第一絞り部成形部300cを区画する成形孔300の内周面の、中心軸Lの延在方向に対する第一絞り角度θ1は、好ましくは45°以上70°以下に設定されている。このため、ワーク4の素材は、下方に流動しにくく、上方に流動しやすい。したがって、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行することができる。
ここで、第一絞り角度θ1が45°未満の場合であっても、ワーク4の素材を、下方に流動しにくく、上方に流動しやすくすることはできる。ただし、第一絞り角度θ1を45°以上にすると、45°未満の場合と比較して、ワーク4の素材を、さらに下方に流動しにくく、上方に流動しやすくすることができる。同様に、第一絞り角度θ1が70°超過の場合であっても、ワーク4の素材を、下方に流動しにくく、上方に流動しやすくすることはできる。ただし、第一絞り角度θ1を70°以下にすると、70°超過の場合と比較して、ワーク4の素材を下方に流動しやすく、上方に流動しにくくすることができる。
また、本実施形態の有孔部材製造方法等によると、図3(C)に示すように、大径部成形部300aの上方には、上方に向かって、第二絞り部成形部203と、第二小径部成形部204と、第三絞り部成形部205と、が連なっている。第二絞り部成形部203は、内径ポンチ部201の本体部201bの外周面と、外径ポンチ部202の先端部202aの内周面と、の間に区画されている。第三絞り部成形部205は、内径ポンチ部201の根本部201aの外周面と、外径ポンチ部202の本体部202bの内周面と、の間に区画されている。
第二小径部成形部204は、内径ポンチ部201の本体部201bの外周面と、外径ポンチ部202の本体部202bの内周面と、の間に区画されている。中心軸Lの延在方向に対する、内径ポンチ部201の本体部201bの外周面(詳しくは、本体部201bの外周面のうち、第二絞り部成形部203、第二小径部成形部204を区画する部分)の第一抜き勾配φ1の最小値は、好ましくは0°以上0.5°以下に設定されている。同様に、中心軸Lの延在方向に対する、外径ポンチ部202の本体部202bの内周面の第二抜き勾配φ2の最小値は、好ましくは0°以上0.5°以下に設定されている。このため、ワーク4の素材が上方に流動する際の流動抵抗が小さく、ワーク4の素材は、第二小径部成形部204を、上方に流動しやすい。したがって、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行することができる。また、第三絞り部成形部205の上端部にまで、ワーク4の素材を行き渡らせることができる。
ここで、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2を0°以上としたのは、0°未満の場合、ワーク4から内径ポンチ部201、外径ポンチ部202を抜くのが困難になるからである。他方、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2が0.5°超過の場合、ワーク4の素材の上方流動が不十分となって、欠肉のおそれが高くなるが、0.5°超過の場合であっても、最終部品形状によっては、問題とならない場合もあり、その場合には、ワーク4の素材を第三絞り部成形部205にまで、流動させることができる。また、複合押出し工程完了後の有孔部材5の第二小径部54を直管状に切削加工する際の、切削取り代を小さくすることができる。ただし、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2を0.5°以下にすると、0.5°超過の場合と比較して、ワーク4の素材が上方に流動する際の流動抵抗を、さらに小さくすることができる。また、ワーク4の素材を第三絞り部成形部205の上端部にまで、確実に行き渡らせることができる。また、複合押出し工程完了後の有孔部材5の第二小径部54を直管状に切削加工する際の、切削取り代をさらに小さくすることができる。
なお、仮に、後方押出し成形のみにより、第二小径部成形部204にワーク4の素材を流し込む場合を想定する。この場合、ワーク4の素材が下方(前方)に逃げることができない。このため、第二小径部成形部204をワーク4の素材が流動する際の圧力が大きくなり、張り付きの問題が生じる可能性が高くなる。したがって、張り付きの問題を回避するには、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2を、例えば2°や3°程度に設定することが必須となる。この点、本実施形態の有孔部材製造方法等によると、後方押出し成形に並行して前方押出し成形が実行される。このため、第二小径部成形部204にワーク4の素材を流し込む際、ワーク4の素材が下方に逃げることができる。したがって、第二小径部成形部204をワーク4の素材が流動する際の圧力が小さくなる。よって、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2が0.5°以下であっても、ワーク4の素材が内径ポンチ部201の本体部201bの外周面や、外径ポンチ部202の本体部202bの内周面に張り付くのを、抑制することができる。
また、複合押出し工程においては、前方押出し成形の始期に、根本部201a付近に加わる曲げ応力が大きくなる。この点、本実施形態の有孔部材製造方法等によると、前方押出し成形に対して、後方押出し成形を優先して実行することができる。このため、前方押出し成形の始期を遅らせることができる。この結果、内径ポンチ部201付近における圧縮応力の周方向分布のばらつきを小さくでき、内径ポンチ部201、延いてはワーク4の孔部40が湾曲するのを抑制することができる。また、有孔部材5の孔部50の成形精度を高くすることができる。また、前方押出し成形は、後方押出し成形と並行して実行される。このため、前方に流動するワーク4の素材の圧力を小さくすることができる。この点においても、内径ポンチ部201、延いてはワーク4の孔部40が湾曲するのを抑制することができる。また、有孔部材5の孔部50の成形精度を高くすることができる。
また、本実施形態の有孔部材製造方法等によると、単一の複合押出し工程で、一度に後方押出し成形と前方押出し成形とを実行することができる。このため、後方押出し成形と前方押出し成形とを別々に実行する場合と比較して、有孔部材製造装置1の設備費や有孔部材5の製造費を削減することができる。また、後方押出し成形と前方押出し成形とを別々に実行する場合と比較して、共用の有孔部材製造装置1を使用できるため、成形誤差を小さくすることができる。
(その他)
以上、本発明の有孔部材製造方法等の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図2(C)〜図2(D)に示すように、上記実施形態の有孔部材製造方法においては、第三〜第四段階において、ワーク4の素材が、第二絞り部成形部203、第二小径部成形部204、第三絞り部成形部205を、上方に流動した。しかしながら、第一〜第三段階において、ワーク4の素材が、第二絞り部成形部203、第二小径部成形部204、第三絞り部成形部205を、上方に流動してもよい。
図2(C)〜図2(D)に示すように、上記実施形態の有孔部材製造方法においては、前方押出し成形の終期を、後方押出し成形の終期よりも、遅く設定した。しかしながら、前方押出し成形の終期を、後方押出し成形の終期よりも、早く設定してもよい。また、前方押出し成形の終期を、後方押出し成形の終期と一致させてもよい。前方押出し成形の始期が、後方押出し成形の始期よりも、遅ければよい。
図1(B)に示す有孔部材5は、自動車用トランスミッション部品(ドライブピニオンギア、リダクションドライブギア、ロータシャフトなど)などの粗形材(中間品)であってもよい。また、有孔部材5は、粗形材でなくてもよい。有孔部材5は、完成品であってもよい。有孔部材5の孔部50は、無底の貫通孔であってもよい。
有孔部材製造装置1の上型2、下型3の構成は限定しない。上型2、下型3のうち、少なくとも一方が、他方に対して離接可能な可動型であればよい。また、ポンチ20のストローク方向は特に限定しない。垂直方向(上下方向)でも、水平方向でも、これらの方向に対して傾斜する方向でもよい。本発明の有孔部材製造方法における鍛造温度は特に限定しない。冷間でも温間でも熱間でもよい。
図3(C)に示す第一抜き勾配φ1は、内径ポンチ部201の本体部201bの外周面の軸方向全長に亘って設定されていなくてもよい。第一抜き勾配φ1は、内径ポンチ部201の本体部201bの外周面のうち、少なくとも外径ポンチ部202の本体部202bの内周面に径方向に対向する部分に設定されていればよい。内径ポンチ部201の本体部201bの外周面のうち、その他の部分(外径ポンチ部202の本体部202bの内周面に径方向に対向する部分以外の部分)については、後方押出し成形用の通常の抜き勾配(例えば、2°、3°など)を設定してもよい。
図2(A)に示す後方押出し成形前において、ワーク4が、大径部成形部300aから、下方や上方にはみ出していてもよい。すなわち、径方向から見て、大径部成形部300aの少なくとも一部と、ワーク4の少なくとも一部と、が重複していればよい。図1(A)に示す第二絞り部成形部203、第三絞り部成形部205の有無は特に限定しない。第二絞り部成形部203および第三絞り部成形部205のうち少なくとも一方が配置されていなくてもよい。図3(B)〜図3(C)に示す第一絞り角度θ1、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2は特に限定しない。内径ポンチ部201の本体部201bの外周面(詳しくは、本体部201bの外周面のうち、第二小径部成形部204を区画する部分)の軸方向断面形状は、直線状、折れ線状、曲線状などであってもよい。すなわち、第一抜き勾配φ1は、一定でなくてもよい。同様に、外径ポンチ部202の本体部202bの内周面の軸方向断面形状は、直線状、折れ線状、曲線状などであってもよい。すなわち、第二抜き勾配φ2は、一定でなくてもよい。
次に、上記実施形態の有孔部材製造方法、有孔部材製造装置1を用いて行った実験について説明する。表1に、実験に用いた実施例1〜2、比較例1〜2の寸法を示す。
Figure 2021028081
表1の項目について説明する。図3(A)に示すように、外径D0は、図2(A)に示す後方押出し成形前のワーク4の外径(直径)である。隙間幅D1は、ワーク4の外周面と、大径部成形部300aを区画する成形孔300の内周面と、の隙間の径方向(中心軸Lに対して直交する方向)の幅である。断面積S1は、当該隙間の径方向の断面積である。外径D2は、内径ポンチ部201の本体部201bの外径(直径)である。断面積S2は、内径ポンチ部201の本体部201bの径方向の断面積である。第一絞り角度θ1、第一抜き勾配φ1、第二抜き勾配φ2については、前述したとおりである(図3(B)〜図3(C)参照)。断面積比Rは、断面積S1、S2の比である(R(%)=S1/S2×100)。実験条件について、鍛造温度は900℃である。成形荷重は150tである。使用した有孔部材製造装置(鍛造プレス)1は、1200tサーボプレスである。
図4に、実施例1〜2、比較例1〜2の孔部曲がり計測結果を示す。横軸は、図1(B)に示す理想的な(曲がりの無い)有孔部材5の孔部50の中心軸Lに対する、実施例1〜2、比較例1〜2の有孔部材5の孔部50の中心軸の、径方向距離である。つまり、中心軸Lに対する孔部曲がり量である。縦軸は、軸方向位置(上下方向位置)である。なお、0mm位置は、孔部50の底部500の位置である。また、80mm位置は、孔部50の開口の位置である。曲がり計測は、3Dスキャナー(株式会社キーエンス製 VL300シリーズ)を用いて行った。
図4に示すように、実施例1〜2、比較例1〜2の孔部50の曲がり方を比較すると、曲がり量が少ない方から、実施例1、実施例2、比較例2、比較例1の順になった。表1、図4に示すように、実施例1と比較例1〜2とを比較すると、断面積比Rが小さいほど(33%未満)、孔部50は曲がりにくいことが判った。また、実施例1と実施例2とを比較すると、第一絞り角度θ1(図1(B)の第一傾斜角度α1)が大きいほど(37°超過)、孔部50は曲がりにくいことが判った。
表2に、実施例1〜2、比較例1〜2を、各々、25回ずつ行った結果を示す。なお、表2中、「ave.」は孔部50の傾斜角度の平均値を、「3σ」は当該傾斜角度の3σ(標準偏差×3)を、「MAX」は当該傾斜角度の最大値を、「MIN」は当該傾斜角度の最小値を、各々示す。図5に、実施例1〜2、比較例1〜2の孔部の傾斜角度の平均値、3σを示す。
Figure 2021028081
表2、図5に示すように、孔部50の傾斜角度を比較すると、小さい方から、実施例1、実施例2、比較例2、比較例1の順になった。このように、実施例1〜2の方が、比較例1〜2よりも、孔部50の湾曲の程度が小さかった。また、複数回実験を行った場合の孔部50の傾斜角度のばらつきを比較すると、小さい方から、実施例1、実施例2、比較例2、比較例1の順になった。このように、実施例1〜2の方が、比較例1〜2よりも、複数回実験を行った場合の孔部50の傾斜角度の再現性が高いことが判った。
図6(A)に、実施例2の有孔部材の上端部のFEM解析のコンター図を示す。図6(B)に、比較例2の有孔部材の上端部のFEM解析のコンター図を示す。図6(A)、図6(B)に示すのは、図1(B)の枠VIに対応する部分(有孔部材5の上端部)である。また、図6(A)、図6(B)と図1(B)とは、第三絞り部56の形状が相違している。具体的には、図6(A)、図6(B)の第三絞り部56の外周面は、上方に向かって縮径している。また、図6(A)、図6(B)においては、応力の高さをハッチングの疎密で表現している。ハッチングが密なほど、応力は高くなる。
表1、図1(B)、図6(A)に示すように、実施例2(第一傾斜角度β1(第一抜き勾配φ1)=0°、第二傾斜角度β2(第二抜き勾配φ2)=0°)の場合、有孔部材5の上端部の応力が高い。このため、複合押出し工程において、内径ポンチ部201と外径ポンチ部202との隙間の上端部にまで、ワーク4の素材を充填することができる。したがって、有孔部材5の上端部に欠肉が発生しない。他方、比較例2(第一傾斜角度β1(第一抜き勾配φ1)=2°、第二傾斜角度β2(第二抜き勾配φ2)=3°)の場合、有孔部材5の上端部の応力が低い。このため、図6(B)に一点鎖線で示すように、複合押出し工程において、内径ポンチ部201と外径ポンチ部202との隙間の上端部にまで、ワーク4の素材を充填することができない。したがって、有孔部材5の上端部に欠肉が発生する。このように、実施例2の方が、比較例2よりも、有孔部材5の上端部に欠肉が発生しにくいことが分かった。
1:有孔部材製造装置、2:上型、20:ポンチ、200:基部、201:内径ポンチ部、201a:根本部、201b:本体部、202:外径ポンチ部、202a:先端部、202b:本体部、203:第二絞り部成形部、204:第二小径部成形部(小径部成形部)、205:第三絞り部成形部、3:下型、30:下型本体、300:成形孔、300a:大径部成形部、300b:第一小径部成形部、300c:第一絞り部成形部、31:ホルダ、32:スリーブ、33:ノックアウトポンチ、4:ワーク、40:孔部、5:有孔部材、50:孔部、500:底部、51:大径部、52:第一小径部、53:第一絞り部、54:第二小径部(小径部)、55:第二絞り部、56:第三絞り部、α1:第一傾斜角度、β1:第一傾斜角度、β2:第二傾斜角度、θ1:第一絞り角度(絞り角度)、φ1:第一抜き勾配(抜き勾配)、φ2:第二抜き勾配(抜き勾配)、D0:外径、D1:隙間幅、D2:外径、L:中心軸、R:断面積比、S1:断面積、S2:断面積

Claims (10)

  1. 大径部成形部と、前記大径部成形部の前方に連なり前方に向かって縮径する第一絞り部成形部と、を有する成形孔の、前記大径部成形部にワークを配置し、ポンチの有する内径ポンチ部を後方から前記ワークに圧入することにより、前記内径ポンチ部の径方向外側の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して後方に押し出す後方押出し成形と、
    前記後方押出し成形の途中から開始され、前記後方押出し成形から継続して前記内径ポンチ部を前記ワークに圧入することにより、前記第一絞り部成形部で前記ワークの外径を縮径させながら、前記内径ポンチ部の前方の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して前方に押し出す前方押出し成形と、
    を実行する単一の複合押出し工程を有し、前記第一絞り部成形部により成形される第一絞り部を備える有孔部材を製造する有孔部材製造方法であって、
    前記大径部成形部を区画する前記成形孔の内周面と、前記後方押出し成形前における前記ワークの外周面と、の隙間の径方向の断面積をS1、前記内径ポンチ部の径方向の断面積をS2、S1/S2を断面積比Rとして、
    前記断面積比Rは0%以上15%以下である有孔部材製造方法。
  2. 前記ポンチは、前記内径ポンチ部の径方向外側に配置される筒状の外径ポンチ部を有し、
    前記内径ポンチ部と前記外径ポンチ部との間には、前記大径部成形部の後方に連なり後方に向かって縮径する第二絞り部成形部が区画され、
    前記後方押出し成形において、前記第二絞り部成形部に前記ワークの素材を流入させることにより、第二絞り部を有する前記有孔部材を製造する請求項1に記載の有孔部材製造方法。
  3. 前記内径ポンチ部と前記外径ポンチ部との間には、前記第二絞り部成形部の後方に連なる小径部成形部が区画され、
    前記小径部成形部を区画する前記外径ポンチ部の内周面および前記内径ポンチ部の外周面のうち少なくとも一方の、軸方向に対する抜き勾配の最小値は、0°以上0.5°以下である請求項2に記載の有孔部材製造方法。
  4. 軸方向に対する、前記第一絞り部成形部を区画する前記成形孔の内周面の絞り角度は、45°以上70°以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の有孔部材製造方法。
  5. 大径部成形部と、前記大径部成形部の前方に連なり前方に向かって縮径する第一絞り部成形部と、を有する成形孔を有し、前記大径部成形部にワークが配置される成形孔と、
    後方から前記ワークに圧入される内径ポンチ部を有し、前記内径ポンチ部の径方向外側の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して後方に押し出す後方押出し成形と、前記第一絞り部成形部で前記ワークの外径を縮径させながら、前記内径ポンチ部の前方の前記ワークの素材を前記第一絞り部成形部に対して前方に押し出す前方押出し成形と、を実行するポンチと、
    を備え、前記第一絞り部成形部により成形される第一絞り部を備える有孔部材を製造する有孔部材製造装置であって、
    前記大径部成形部を区画する前記成形孔の内周面と、前記後方押出し成形前における前記ワークの外周面と、の隙間の径方向の断面積をS1、前記内径ポンチ部の径方向の断面積をS2、S1/S2を断面積比Rとして、
    前記断面積比Rは0%以上15%以下である有孔部材製造装置。
  6. 前記ポンチは、前記内径ポンチ部の径方向外側に配置される筒状の外径ポンチ部を有し、
    前記内径ポンチ部と前記外径ポンチ部との間には、前記大径部成形部の後方に連なり後方に向かって縮径する第二絞り部成形部が区画され、
    前記後方押出し成形において、前記第二絞り部成形部に前記ワークの素材を流入させることにより、第二絞り部を有する前記有孔部材を製造する請求項5に記載の有孔部材製造装置。
  7. 前記内径ポンチ部と前記外径ポンチ部との間には、前記第二絞り部成形部の後方に連なる小径部成形部が区画され、
    前記小径部成形部を区画する前記外径ポンチ部の内周面および前記内径ポンチ部の外周面のうち少なくとも一方の、軸方向に対する抜き勾配の最小値は、0°以上0.5°以下である請求項6に記載の有孔部材製造装置。
  8. 軸方向に対する、前記第一絞り部成形部を区画する前記成形孔の内周面の絞り角度は、45°以上70°以下である請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の有孔部材製造装置。
  9. 大径部と、
    前記大径部の軸方向一方に連なり、軸方向一方に向かって縮径し、軸方向に対する、外周面の傾斜角度が45°以上70°以下の第一絞り部と、
    軸方向に延在し、軸方向他端に開口する孔部と、
    を備える有孔部材。
  10. 前記大径部の軸方向他方に連なり、軸方向他方に向かって縮径する第二絞り部と、
    前記第二絞り部の軸方向他方に連なる筒状の小径部と、
    を備え、
    前記小径部の内周面および外周面のうち少なくとも一方の、軸方向に対する傾斜角度の最小値は、0°以上0.5°以下である請求項9に記載の有孔部材。
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