JP2021025005A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、成形体における導電性の均一性に優れる樹脂組成物を提供することである。。【解決手段】(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)炭素繊維(B成分)1〜30重量部および(C)ガラス繊維(C成分)5〜100重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分とC成分の比(重量比)Dc/bが1〜8であることを特徴とする樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂、炭素繊維およびガラス繊維からなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、炭素繊維とガラス繊維が特定の重量比を有することによって成形体における導電性の均一性が改善された樹脂組成物に関する。
ポリアリーレンスルフィド樹脂は、耐薬品性、耐熱性、機械的特性などに優れるエンジニアリングプラスチックである。このため、ポリアリーレンスルフィド樹脂は、電気電子部品、車両関連部品、航空機部品、住設機器部品、産業用部品として広く利用されている。中でも電気電子部品用途においては、静電気除去から帯電防止まで、幅広い抵抗率を有する樹脂組成物が求められている。
樹脂に導電性を付与する方法としては一般的に導電性フィラーを充填する方法が知られている。導電性フィラーとしては金属粉、導電性物質で被覆された無機フィラー、カーボン粉末、黒鉛、カーボンフレーク、鱗片状カーボンや炭素繊維などが挙げられる。しかしアセチレンブラックやケッチェンブラックといった粒状フィラーは必ずしもポリフェニレンスルフィドに対して分散が良好ではなく、成形体の表面抵抗率や体積抵抗率にばらつきが生じていた。さらに、ポリフェニレンスルフィドに対して多量に添加することが困難であり、静電気除去に求められる高い導電性を付与することが困難であった。また、炭素繊維においては少量で導電性を大きく向上さることが可能であるが、粒状フィラーと比較してフィラーのサイズが大きくかつ異方性を有するため、同様に成形体の表面抵抗率や体積抵抗率のばらつきが課題であった。
この問題を解決する手段として、特許文献1にはポリアリーレンスルフィド樹脂に電気導電性フィラーをシリカで被覆した複合粒子と無機潤滑剤を添加した樹脂組成物が提案されているが、センサーカバーに求められる静電気除去には導電性が十分ではなかった。特許文献2にはポリフェニレンスルフィド樹脂、DBP吸油量が360ml/100g以上の導電性カーボンブラック、平均粒径15um以下の黒鉛およびエポキシ基含有α−レフィン系共重合体からなる樹脂組成物が提案されており、幅広い導電性を付与することか可能であるが、成形体の導電性のばらつきについては何ら記載されていなかった。特許文献3および4にはポリフェニレンスルフィドに炭素繊維とガラス繊維を含む樹脂組成物が記載されているが、導電性に関しては何ら記載されておらず、また炭素繊維とガラス繊維の重量比についても何ら記載されていない。
特許第6379821号公報 特許第3920387号公報 特許第5514532号公報 特開昭63−213560号公報
本発明の目的は、成形体における導電性の均一性に優れる樹脂組成物を提供することである。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、ポリアリーレンスルフィド樹脂、炭素繊維およびガラス繊維よりなり、炭素繊維とガラス繊維が特定の重量比であるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が、成形体における導電性の均一性に優れることを見出し本発明に至った。
具体的には、上記課題は、(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)炭素繊維(B成分)1〜30重量部および(C)ガラス繊維(C成分)5〜100重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分とC成分の比(重量比)Dc/bが1〜8であることを特徴とする樹脂組成物により達成される。
以下、本発明の詳細について説明する。
(A成分:ポリアリーレンスルフィド樹脂)
本発明のA成分として使用されるポリアリーレンスルフィド樹脂としては、ポリアリーレンスルフィド樹脂と称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いてもよい。
ポリアリーレンスルフィド樹脂としては、その構成単位として、例えばp−フェニレンスルフィド単位、m−フェニレンスルフィド単位、o−フェニレンスルフィド単位、フェニレンスルフィドスルホン単位、フェニレンスルフィドケトン単位、フェニレンスルフィドエーテル単位、ジフェニレンスルフィド単位、置換基含有フェニレンスルフィド単位、分岐構造含有フェニレンスルフィド単位、等よりなるものを挙げることができ、その中でも、p−フェニレンスルフィド単位を70モル%以上、特に90モル%以上含有しているものが好ましく、さらに、ポリ(p−フェニレンスルフィド)がより好ましい。
本発明のA成分として使用されるポリアリーレンスルフィド樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)で表される分散度(Mw/Mn)は好ましくは2.7以上、より好ましくは2.8以上、さらに好ましくは2.9以上である。分散度が2.7未満の場合は、成形時のバリ発生が多くなる場合がある。なお、分散度(Mw/Mn)の上限は特に規定されないが、10以下であることが好ましい。ここで、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)はゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算で算出された値である。なお、溶媒には1−クロロナフタレンを使用し、カラム温度は210℃とした。
ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではなく、既知の方法で重合される。例えば米国登録特許第4,746,758号、第4,786,713号、特表2013−522385、特開2012−233210および特許5167276等に記載された製造方法が挙げられる。これらの製造方法は、ジヨードアリール化合物と固体硫黄を、極性溶媒なしに直接加熱して重合させる方法である。
前記製造方法はヨウ化工程および重合工程を含む。該ヨウ化工程ではアリール化合物をヨードと反応させて、ジヨードアリール化合物を得る。続く重合工程で、重合停止剤を用いてジヨードアリール化合物を固体硫黄と重合反応させてポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する。ヨードはこの工程で気体状で発生し、これを回収して再びヨウ化工程に用いられる。実質的にヨードは触媒である。
前記製造方法で用いられる代表的な固体硫黄としては、室温で8個の原子が連結されたシクロオクタ硫黄形態(S)が挙げられる。しかしながら重合反応に用いられる硫黄化合物は限定されるものではなく、常温で固体または液体であればいずれの形態でも使用し得る。
前記製造方法で用いられる代表的なジヨードアリール化合物としては、ジヨードベンゼン、ジヨードナフタレン、ジヨードビフェニル、ジヨードビスフェノールおよびジヨードベンゾフェノンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられ、またアルキル基やスルホン基が結合していたり、酸素や窒素が導入されたりしているヨードアリール化合物の誘導体も使用される。ヨードアリール化合物はそのヨード原子の結合位置によって異なる異性体に分類され、これらの異性体のうち好ましい例は、p−ジヨードベンゼン、2,6−ジヨードナフタレン、及びp,p’−ジヨードビフェニルのようにヨードがアリール化合物の分子両端に対称的に位置する化合物である。該ヨードアリール化合物の含有量は前記固体硫黄100重量部に対し500〜10,000重量部であることが好ましい。この量はジスルフィド結合の生成を考慮して決定される。
前記製造方法で用いられる代表的な重合停止剤としては、モノヨードアリール化合物、ベンゾチアゾール類、ベンゾチアゾールスルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバメート類、芳香族スルフィド化合物などが挙げられる。モノヨードアリール化合物のうち好ましい例としては、ヨードビフェニル、ヨードフェノール、ヨードアニリン、ヨードベンゾフェノンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ベンゾチアゾール類のうち好ましい例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2,2‘−ジチオビスベンゾチアゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ベンゾチアゾールスルフェンアミド類のうち好ましい例としては、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール2−スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−モルホリノチオベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールスルフェンアミド、ジベンゾチアゾールジスルファイド、N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾール2−スルフェンアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。チウラム類のうち好ましい例としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ジチオカルバメート類のうち好ましい例としては、ジメチルジチオカルバメート酸亜鉛、ジエチルジチオカルバメート酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。芳香族スルフィド化合物のうち好ましい例としては、ジフェニルスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジフェニルエーテル、ビフェニル、ベンゾフェノンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。またいずれの重合停止剤においても、共役芳香環骨格上に一つまたは複数の官能基が置換されていてもよい。前記官能基の例としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、スルホ基、ニトロ基などが挙げられ、好ましい例としてはカルボキシ基、アミノ基が挙げられ、さらに好ましい例としてはFT−IRスペクトル上で、1600〜1800cm−1または3300〜3500cm−1のピークを示すカルボキシ基、アミノ基が挙げられる。重合停止剤の含有量は前記固体硫黄100重量部に対し1〜30重量部であることが好ましい。この量はジスルフィド結合の生成を考慮して決定される。
前記製造方法では重合反応触媒を使用しても良く、代表的な重合反応触媒としては、ニトロベンゼン系触媒が上げられる。ニトロベンゼン系触媒のうち好ましい例としては、1,3−ジヨード−4−ニトロベンゼン、1−ヨード−4−ニトロベンゼン、2,6−ジヨード−4−ニトロフェノール、ヨードニトロベンゼン、2,6−ジヨード−4−ニトロアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。重合反応触媒の含有量は前記固体硫黄100重量部に対し0.01〜20重量部であることが好ましい。この量はジスルフィド結合の生成を考慮して決定される。
この重合方法を使うことにより、実質的に塩素含有量およびナトリウム含有量を低減させる必要が無く、コストパフォーマンスに優れたポリフェニレンスルフィド樹脂を得ることができる。
また本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂は、その他の重合方法によって得られたポリフェニレンスルフィド樹脂を含んでいてもよい。
(B成分:炭素繊維)
本発明で使用される炭素繊維としては、一般的に炭素繊維と称されるものであればいかなる炭素繊維を用いてもよい。例えば、ポリアクリロニトリルを原料とするPAN系炭素繊維、石油タールや石油ピッチを原料とするピッチ系炭素繊維、炭化水素などを原料とする気相成長系炭素繊維、ビスコースレーヨンなどを原料とするセルロース系炭素繊維などが挙げられる。
炭素繊維の繊維径は特に限定されないが、3〜15μmが好ましく、より好ましくは4〜13μmである。かかる範囲の平均繊維径を持つ炭素繊維は、成形品外観を損なうことなく良好な導電性を発現することができる場合がある。
また、上記炭素繊維は生産性や機械強度の観点から集束処理をされていてもよい。収束剤としてはオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、およびウレタン系樹脂等が挙げられるが、特に限定されるものではない。加工性の観点から好ましい集束剤量は0〜4%であり、より好ましくは0.1〜3%である。上記の炭素繊維は、炭素繊維の表面に金属層をコートしてもよい。金属としては、銀、銅、ニッケル、およびアルミニウムなどが挙げられ、ニッケルが金属層の耐腐食性の点から好ましい。
B成分の含有量は、A成分100重量部に対し、1〜30重量部であり、好ましくは5〜25重量部、より好ましくは10〜20重量部である。B成分の含有量が1重量部未満では、十分な導電性が得られず、30重量部を超えると導電性の均一性が低下する。
本発明において、炭素繊維は、成形体中における50μm未満の繊維長を有する繊維の割合が50〜80%であり、かつ100μm以上の繊維長を有する繊維の割合が割合が5%以上であることが好ましい。さらに、50μm未満の繊維長を有する繊維の割合は52〜78%であることがより好ましく、54〜76%であることがさらに好ましい。また、100μm以上の繊維長を有する繊維の割合は5〜10%であることがより好ましく、6〜8%であることがさらに好ましい。なお、炭素繊維の繊維長は以下の方法で測定した。すなわち、ISOダンベル型の試験片の中心部を流動方向に切削し、日本電子(株)製 走査型電子顕微鏡 JSM−IT100にて試験片の切削面において、表面から中心に向かって700μmの範囲の炭素繊維の長さを測定した。かかる範囲の繊維長をもつ炭素繊維を使用した場合、樹脂組成物は導電性の均一性に優れる場合がある。
(C成分:ガラス繊維)
本発明のC成分として使用されるガラス繊維は一般的にガラス繊維と称されるものであればいかなるガラス繊維でもよい。Aガラス、Cガラス、Eガラス等のガラス組成を特に限定するものではなく、場合によりTiO、SO、P等の成分を含有するものであっても良い。但し、Eガラス(無アルカリガラス)がポリアリーレンスルフィド樹脂と配合する場合により好ましい。ガラス繊維は溶融ガラスを種々の方法にて延伸しながら急冷し、所定の繊維状にしたものである。かかる場合の急冷および延伸条件についても特に限定されるものではない。また断面の形状は真円状の他に、楕円状、マユ型、三つ葉型などの真円以外の形状ものを使用しても良い。更に真円状ガラス繊維と真円以外の形状のガラス繊維が混合したものでもよい。上記ガラス繊維はイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理されていてもよく、エチレン/酢酸ビニル共重合体やポリウレタン、およびエポキシ樹脂などの樹脂で被覆または集束処理されていてもよい。
C成分の含有量は、A成分100重量部に対し、5〜100重量であり、好ましくは5〜95重量部、より好ましくは6〜90重量部である。含有量が5重量部未満では十分な導電性の均一性が得られず、他方100重量部を超えると十分な導電性が得られない。
さらに、本発明おいて、B成分とC成分の比(重量比)Dc/bは1〜8であり、好ましくは2〜7、より好ましくは2〜6である。Dc/bが1より小さいと導電性の均一性が不十分であり、8より大きいと十分な導電性が得られない。
(その他の成分)
本発明における樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲で、エラストマー成分を含むことができる。好適なエラストマー成分としては、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS樹脂)およびシリコーン・アクリル複合ゴム系グラフト共重合体などのコア−シェルグラフト共重合体樹脂、あるいはシリコーン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーが挙げられる。
本発明における樹脂組成物中は本発明の効果を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂を含むことができる。他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂などに代表される汎用プラスチックス、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、液晶性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂(非晶性ポリアリレート、液晶性ポリアリレート)等に代表されるエンジニアリングプラスチックス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、などのいわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックスと呼ばれるものを挙げることができる。
本発明における樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤および滑剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素およびポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(赤燐、リン酸エステル、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)および他の重合体を添加することができる。
(樹脂組成物の製造)
本発明の樹脂組成物は上記各成分を同時に、または任意の順序でタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等の混合機により混合して製造することができる。好ましくは2軸押出機による溶融混練が好ましく、必要に応じて、任意の成分をサイドフィーダー等を用いて第2供給口より、溶融混合された他の成分中に供給することが好ましい。
上記の如く押出された樹脂は、直接切断してペレット化するか、またはストランドを形成した後かかるストランドをペレタイザーで切断してペレット化される。ペレット化に際して外部の埃などの影響を低減する必要がある場合には、押出機周囲の雰囲気を清浄化することが好ましい。得られたペレットの形状は、円柱、角柱、および球状など一般的な形状を取り得るが、より好適には円柱である。かかる円柱の直径は好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.5〜4mm、さらに好ましくは2〜3.5mmである。一方、円柱の長さは好ましくは1〜30mm、より好ましくは2〜5mm、さらに好ましくは2.5〜4mmである。
(成形品について)
本発明の樹脂組成物を用いてなる成形品は、上記の如く製造されたペレットを成形して得ることができる。好適には、射出成形、押出し成形により得られる。射出成形においては、通常の成形方法だけでなく、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体を注入する方法を含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、多色成形、サンドイッチ成形、および超高速射出成形等を挙げることができる。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。
本発明の樹脂組成物は、パソコン(ノートブック、ウルトラブック)、タブレット、携帯電話用ハウジング、ディスプレイ、OA機器、携帯電話、携帯情報端末、ファクシミリ、コンパクトディスク、ポータブルMD、携帯用ラジオカセット、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、光学機器、オーディオ、エアコン、照明機器、娯楽用品、玩具用品、その他家電製品などの電気、電子機器の筐体およびトレイやシャーシなどの内部部材やそのケース、機構部品、パネルなどの建材用途、モーター部品、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、サスペンション部品、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係、排気系または吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、各種アーム、各種フレーム、各種ヒンジ、各種軸受、燃料ポンプ、ガソリンタンク、CNGタンク、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、ディストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、バッテリートレイ、ATブラケット、ヘッドランプサポート、ペダルハウジング、ハンドル、ドアビーム、プロテクター、シャーシ、フレーム、アームレスト、ホーンターミナル、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ノイズシールド、ラジエターサポート、スペアタイヤカバー、シートシェル、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、アンダーカバー、スカッフプレート、ピラートリム、プロペラシャフト、ホイール、フェンダー、フェイシャー、バンパー、バンパービーム、ボンネット、エアロパーツ、プラットフォーム、カウルルーバー、ルーフ、インストルメントパネル、スポイラーおよび各種モジュールなどの自動車、二輪車関連部品、部材および外板やランディングギアポッド、ウィングレット、スポイラー、エッジ、ラダー、エレベーター、フェイリング、リブなどの航空機関連部品、部材および外板、風車の羽根、ハイブリッド自動車や電気自動車用のインバータハウジング等の電子機器筐体、センサーカバー、ATMなどの金銭機器レール、半導体のトレーなどにおいて幅広く有用である。
実施例13で使用したセンサーカバーを上方から視た図である。 実施例13で使用したセンサーカバーを側方から視た図である。 実施例13で使用したセンサーカバーの使用例を示す概略図である。
本発明者が現在最良と考える本発明の形態は、前記の各要件の好ましい範囲を集約したものとなるが、例えば、その代表例を下記の実施例中に記載する。もちろん本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
[樹脂組成物の評価]
(1)炭素繊維の繊維長
下記の条件で作製したISOダンベル型の試験片の中心部を流動方向に切削し、日本電子(株)製 走査型電子顕微鏡 JSM−IT100にて試験片の切削面において、表面から中心に向かって700μmの範囲の炭素繊維の長さを計200点ずつ測定し、50μm未満の繊維長を有する繊維および100μm以上の繊維長を有する繊維の割合を算出した。
(2)表面抵抗率
下記の条件で作製した150×150×2mmの試験片の導電性に応じて(株)三菱化学製 Hirsta−UP MCP−HT450(URSSプローブ、印加電圧100V)もしくは同社製 Loresta−GP MCP−T600(ASPプローブ、印加電圧90V)にて表面抵抗率を測定した。成形品の左右ゲート側、中心部、左右反ゲート側の計5点を測定した。5点の表面抵抗率のばらつきが小さいほど、導電性の均一性に優れていることを意味する。なお、「>1012」は表面抵抗率が測定限界以上であることを表す。
[実施例1〜12、比較例1〜6]
ポリアリーレンスルフィド樹脂、炭素繊維およびガラス繊維を表1および表2に記載の各配合量で、ベント式二軸押出機を用いて溶融混練してペレットを得た。ベント式二軸押出機は日本製鋼所(株)製:TEX30α‐38(完全かみ合い、同方向回転)を使用した。押出条件は吐出量20kg/h、スクリュー回転数200rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第一供給口からダイス部分まで320℃とした。なお、炭素繊維およびガラス繊維は上記押出機のサイドフィーダーを使用し第二供給口から供給し、ポリアリーレンスルフィド樹脂は第一供給口から押出機に供給した。ここでいう第一供給口とはダイスから最も離れた供給口であり、第二供給口とは押出機のダイスと第一供給口の間に位置する供給口である。得られたペレットを130℃で6時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機(東芝機械(株)製 EC160NII−4Y)によりシリンダー温度320℃、金型温度140℃で評価用の試験片を成形した。
[実施例13]
実施例1の樹脂組成物を使用して、実施例1と同一の条件で図1に示されるセンサーカバー(横50mm、縦30mm、高さ10mm、厚み3mmの箱状成形体)を作成し、カバー底面の四隅および中心部の5点の表面抵抗率を測定した。表面抵抗率は10〜10であり、導電性およびその均一性共に良好であった。
表1および表2中の記号表記の各成分は下記の通りである。
<A成分>
A−1:以下の製造方法で得られたポリフェニレンスルフィド樹脂
[製造方法]
パラジヨードベンゼン300.00g及び硫黄27.00gに、重合停止剤としてジフェニルジスルフィド0.60g(最終的に重合されたPPSの重量に基づいて0.65重量%の含量)を投入して180℃に加熱して完全にそれらを溶融及び混合した後、温度を220℃に昇温し、且つ、圧力を200Torrに降圧した。得られた混合物を、最終温度及び圧力が夫々320℃及び1Torrとなるように温度及び圧力を段階的に変化させつつ、8時間重合反応させてポリフェニレンスルフィド樹脂を製造した。
<B成分>
B−1:IM C702 6mm(帝人(株)製 繊維径:6μm、カット長:6mm、ウレタン系集束剤)
B−2:HT C702 6mm(帝人(株)製 繊維径:6μm、カット長:6mm、ウレタン系収束剤)
B−3:HT P722 3mm(帝人(株)製 繊維径:7μm、カット長:3mm、ポリイミド系集束剤)
<C成分>
C−1:円形断面チョップドガラス繊維(日本電気硝子(株)製 T−732H 繊維径:10.5μm、カット長:3mm、ウレタン・エポキシ系集束剤)
C−2:円形断面チョップドガラス繊維(セントラルグラスファイバー(株)製 繊維径 9μm、カット長:3mm、)
Figure 2021025005
Figure 2021025005
1:センサーカバー
2:突起
3:蓋部材
4:センサー
5:収納室

Claims (5)

  1. (A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)炭素繊維(B成分)1〜30重量部および(C)ガラス繊維(C成分)5〜100重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分とC成分の比(重量比)Dc/bが1〜8であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. c/bが2〜6であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. B成分が、50μm未満の繊維長を有する繊維の割合が50〜80%であり、かつ100μm以上の繊維長を有する繊維の割合が5%以上である炭素繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 樹脂組成物がセンサーカバー用樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. (A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)炭素繊維(B成分)1〜30重量部および(C)ガラス繊維(C成分)5〜100重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分とC成分の比(重量比)Dc/bが1〜8であることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
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