JP2021024326A - 車両のルーフ固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ルーフとボディとの取り付け部分の剛性を確保する。【解決手段】ボディ4のボディ側レール部10は、複数のパネルによって閉断面状に形成されるボディ側レール本体部14と、ボディ側レール本体部14の後上端部から後方へ突出する上フランジ部15とを有し、ボディ4の前面部の上端部で車幅方向に沿って延びる。上フランジ部15には、ボルト挿通孔24が形成される。ルーフ3のルーフ側レール部11は、ルーフ3の前端部で車幅方向に沿って延び、ボディ側レール部10の上方に載置される。ルーフ側レール本体部33の下板部36には、ボルト挿通孔39が形成される。ルーフ側レール本体部33内のボルト挿通孔39の周縁部には、ナット40が固定される。ルーフ側レール本体部33は、ボルト41及びナット40によってボディ側レール部10の上フランジ部15に対して締結固定される。【選択図】図4
Description
本開示は、車両のルーフ固定構造に関する。
特許文献1には、自動車のルーフ取付構造が記載されている。ルーフは、ルーフパネルアウタとルーフパネルインナからなり、ルーフの周辺部において、ルーフパネルアウタの端縁は、ルーフパネルインナの端縁を巻き込むようにして結合する。また、ルーフパネルインナの他方の端縁は、接着剤でルーフパネルアウタの内面に止着される。一方、フロントレール(アウタパネルとインナパネルとを前後の結合部で固着し、閉断面状に形成する)には、アウタパネルに水平方向の当接面を設け、また、ルーフパネルインナにも水平方向の当接面を設け、ルーフの組み付けに際して、アウタパネルの当接面の上にルーフパネルインナの当接面を載せて接面させる。そしてルーフパネルインナの当接面にボルトを溶接し、これをフロントレールのアウタパネルの当接面に設けた透孔に通して、フロントレール内に突き出す。これに対してフロントレールのインナパネルには作業孔が設けてあり、この孔にソケットレンチを入れて、ボルトにナットをかけ、フロントレールにルーフを結合する。
特許文献1に記載の自動車のルーフ取付構造では、ルーフの前端部分には、ルーフパネルインナの他方の端縁をルーフパネルアウタの内面に固定することによって閉断面状の部分(以下、「ルーフ側レール部」と称する。)が形成され、ルーフよりも下方のボディの上端部には、ルーフ側レール部を下方から支持する閉断面状のフロントレール(ボディ側レール部)が設けられる。そして、ルーフ側レール部をボディ側レール部に載置して、上下のレール部(ルーフ側レール部及びボディ側レール部)をボルト・ナットによって互いに締結固定する。しかし、ボディ側レール部のインナパネルには、ソケットレンチを挿入可能な大きさの作業孔が設けられるので、作業孔によってボディ側レール部の剛性が低くなってしまうおそれがある。
そこで、本開示は、ルーフとルーフよりも下方のボディとの取り付け部分の剛性を確保することが可能な車両のルーフ固定構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、ルーフをルーフよりも下方のボディに対して固定する車両のルーフ固定構造であって、ルーフ側レール部とボディ側レール部と固定部材とを備える。ルーフ側レール部は、ルーフの所定方向の一側の外縁部で所定の延設方向に沿って延びる。ボディ側レール部は、ルーフ側レール部の下方に配置されてボディの上端部で上記延設方向に沿って延びる。固定部材は、ルーフ側レール部とボディ側レール部とを固定する。ルーフ側レール部及びボディ側レール部の一方のレール部は、複数のパネルによって形成されて上記延設方向に沿って延びる閉断面状の一側レール本体部と、複数のパネルが互いに重なった状態で接合されて一側レール本体部から外側へ突出して上記延設方向に沿って延びるフランジ部とを有する。ルーフ側レール部及びボディ側レール部の他方のレール部は、上記延設方向に沿って延びる閉断面状の他側レール本体部を有する。上記一方のレール部のフランジ部は、固定部材が挿通する固定部材挿通孔を有し、上記他方のレール部の他側レール本体部に重なる。固定部材は、上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔を挿通して、上記一方のレール部のフランジ部と上記他方のレール部の他側レール本体部とを固定する。
上記構成では、ルーフ側レール部及びボディ側レール部の一方のレール部のフランジ部は、固定部材(ボルトまたはリベット等)が挿通する固定部材挿通孔を有し、上記一方のレール部の一側レール本体部から外側へ突出する。このように、固定部材を挿通するための固定部材挿通孔は、一側レール本体部から外側へ突出するフランジ部に形成されるので、閉断面状の一側レール本体部に、固定部材を挿通させるための固定部材挿通孔や工具を挿入するための作業開口を設ける必要がない。このため、閉断面状の一側レール本体部に作業開口等を設ける場合とは異なり、上記一方のレール部の剛性の低下を抑えることができるので、ルーフとルーフよりも下方のボディ(以下、単に「ボディ」という。)との取り付け部分の剛性を確保することができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の車両のルーフ固定構造であって、固定部材は、ボルト及びナットである。上記他方のレール部の他側レール本体部は、上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔と連通する他の固定部材挿通孔を有する。ナットは、上記他の固定部材挿通孔と連通するように他側レール本体部内に配置されて他側レール本体部に対して固定される。ボルトは、上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔及び上記他方のレール部の他側レール本体部の他の固定部材挿通孔を挿通し、ナットに対して締め付けられる。
上記構成では、ナットを上記他側レール本体部に対して固定しているので、ルーフをボディに対して取り付ける際には、ルーフ側レール部をボディ側レール部に上方から載置し、上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔と上記他方のレール部の他側レール本体部の他の固定部材挿通孔とを連通させた状態で、ボルトを2つの固定部材挿通孔(上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔及び上記他方のレール部の他側レール本体部の他の固定部材挿通孔)に挿通させてナットに対して締め付ける。このため、上記他方のレール部にボルト(例えば、スタッドボルト)を固定している場合とは異なり、ボディ側レール部にルーフ側レール部を載置する際にボルトのネジ山が上記一方のレール部のフランジ部の固定部材挿通孔の周縁部に当接して傷付いてしまうことを回避することができる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様または上記第2の態様の車両のルーフ固定構造であって、上記一方のレール部のフランジ部は、上下方向と交叉する状態で一側レール本体部から上記所定方向の他側へ突出して、上記他方のレール部の他側レール本体部に上下方向に重なる。上記一方のレール部の延設方向と交叉する断面のうち、固定部材によって固定されない領域の断面における一側レール本体部の上記所定方向の長さは、固定部材によって固定される領域の断面における一側レール本体部の上記所定方向の長さよりも長い。
上記構成では、上記一方のレール部の延設方向と交叉する断面(以下、単に「上記一方のレール部の断面」という。)のうち、固定部材によって固定されない領域(以下、「非固定領域」という。)の断面における一側レール本体部の上記所定方向の長さは、固定部材によって固定される領域(以下、「固定領域」という。)の断面における一側レール本体部の上記所定方向の長さよりも長いので、非固定領域の断面における一側レール本体部の断面積を、固定領域の断面における一側レール本体部の断面積よりも大きくすることができる。このため、仮に、固定部材用のスペースを確保するために固定領域の断面におけるフランジ部の上記所定方向の長さが長くなり、相対的に固定領域の断面における一側レール本体部の上記所定方向の長さが短くなったとしても、上記一方のレール部の非固定領域側で一側レール本体部の断面積を確保することができるので、上記一方のレール部の剛性の低下を抑えることができる。
本開示によれば、ルーフとルーフよりも下方のボディとの取り付け部分の剛性を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、前後方向は車両の前後方向を意味し、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るルーフ固定構造は、ハイルーフ型のルーフ3と、ルーフ3よりも下方のボディ4(以下、単に「ボディ4」という。)とを互いに固定する車両1に適用される。キャブ2のボディ4は、上方へ開放される箱型に形成される。キャブ2のルーフ3は、車室5を上方へ拡大させるハイルーフ型のルーフ3であって、下方へ開放される箱型に形成される。ルーフ3の前後左右の下端縁部は、ボディ4の前後左右の上端縁部に対して固定される。ボディ4及びルーフ3は、互いに固定された状態で内部に車室5を区画する。ボディ4の前面部の上部には、フロントウィンドウ6が取り付けられるウィンドウ開口7が形成される。ボディ4は、ウィンドウ開口7の左右の両側を区画する左右のフロントピラー8と、ウィンドウ開口7の上方を区画する後述するボディ側レール部(一方のレール部)10とを有する。ボディ側レール部10は、ルーフ3の前側(前後方向の前側(所定方向の一側))の下端縁部に設けられる後述するルーフ側レール部(他方のレール部)11を下方から支持する。本実施形態では、本開示に係るルーフ固定構造を、ルーフ3のルーフ側レール部11とボディ4のボディ側レール部10との固定構造に適用する。
図2〜図5に示すように、ボディ4のボディ側レール部10は、複数のパネル(本実施形態では、ボディアウタパネル12とボディインナパネル13)によって形成され、ボディ4の前面部の上端部で車幅方向(延設方向)に沿って延びる。ボディ4のボディ側レール部10は、ボディアウタパネル12とボディインナパネル13とによって閉断面状に形成されるボディ側レール本体部(一側レール本体部)14と、ボディアウタパネル12とボディインナパネル13とが互いに重なった状態で接合される上下のフランジ部15,16とを有する。ボディアウタパネル12は、前後方向と交叉する前板部12aと、前板部12aの上端から曲折して後方へ延びる上板部12bとを有し、断面略L状に形成される。ボディインナパネル13は、ボディアウタパネル12の前板部12aの下端部17の後面に重なった状態で接合される下端部18と、ボディアウタパネル12の上板部12bの後端部19の下面に重なった状態で接合される後端部20とを有する。
ボディ側レール部10のボディ側レール本体部14は、ボディアウタパネル12の下端部17と後端部19との間の中間部21と、ボディインナパネル13の下端部18と後端部20との間の中間部22とによって構成され、空間23を区画した状態で車幅方向に沿って延びる。ボディ側レール本体部14の前面側は、車幅方向に沿って直線状に延びる。
ボディ側レール部10の上下のフランジ部15,16のうちの下フランジ部16は、ボディアウタパネル12の下端部17とボディインナパネル13の下端部18とによって構成され、ボディ側レール本体部14の前下端部から下方へ突出して前後方向と交叉した状態で車幅方向に沿って延びる。下フランジ部16の前面側には、フロントウィンドウ6の上端縁部が固着される。
ボディ側レール部10の上下のフランジ部15,16のうちの上フランジ部(フランジ部)15は、ボディアウタパネル12の後端部19とボディインナパネル13の後端部20とによって構成され、ボディ側レール本体部14の後上端部から後方(所定方向の他側)へ突出して上下方向と交叉した状態で車幅方向に沿って延びる。上フランジ部15には、上下方向に貫通する複数(本実施形態では、4つ)のボルト挿通孔(固定部材挿通孔)24が形成される(図2参照)。複数のボルト挿通孔24は、互いに車幅方向に離間する位置に形成される。上フランジ部15の後端縁部15aは、車幅方向に沿って直線状に延びる。ボディ側レール部10の車幅方向と交叉する断面(以下、単に「ボディ側レール部10の断面」という。)のうち、ボルト挿通孔24が設けられる固定領域(固定部材によって固定される領域)の断面(図4参照)における上フランジ部15の前端縁部15bは、ボルト挿通孔24が設けられない非固定領域(固定部材によって固定されない領域)の断面(図5参照)における上フランジ部15の前端縁部15bよりも前方に位置している。すなわち、ボディ側レール部10の固定領域の断面における上フランジ部15の前後方向の長さ(以下、「幅」という。)L1は、ボディ側レール部10の非固定領域の断面における上フランジ部15の幅L2よりも前方へ長い。これにより、上フランジ部15の幅とは相対的に、ボディ側レール部10の非固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL3は、ボディ側レール部10の固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL4よりも後方へ長くなる。
図3〜図5に示すように、ルーフ3のルーフ側レール部11は、車両1の外部に露出するルーフアウタパネル27と、車室5側のルーフインナパネル28とによって形成され、ルーフ3の前端部(前側の外端部)で車幅方向に沿って延びる。ルーフアウタパネル27は、前後方向と交叉してルーフ3の前面を形成する。ルーフインナパネル28は、前方へ開放する断面ハット状に形成され、ルーフアウタパネル27の下端部の後面に固定されて車幅方向に延びる。ルーフ側レール部11は、ルーフアウタパネル27とルーフインナパネル28とによって形成されるルーフ側レール本体部(他側レール本体部)33と、ルーフアウタパネル27とルーフインナパネル28とが互いに重なった状態で接合されるフランジ部34とを有する。ルーフインナパネル28は、ルーフアウタパネル27の下端縁部27aの後面に後方から重なった状態で接合される下側固定部29と、下側固定部29から上方へ離間した位置に配置されてルーフアウタパネル27の後面に固定(本実施形態では、接着剤によって固着)される上側固定部30と、下側固定部29と上側固定部30との間の中間部31とを有する。ルーフインナパネル28の中間部31は、前方へ開放される断面略U状に形成され、ルーフアウタパネル27の一部の領域35との間に空間32を区画する。
ルーフ側レール部11のルーフ側レール本体部33は、ルーフインナパネル28の中間部31とルーフアウタパネル27の上記一部の領域35とによって構成され、空間32を区画した状態で車幅方向に沿って延びる。ルーフ側レール本体部33は、ボディ側レール本体部14の上板部12b(ボディアウタパネル12の上板部12b)に下方から支持される下板部36(ルーフインナパネル28の下板部36)を有し、ボディ側レール本体部14上に載置される。ルーフ側レール本体部33の下板部36のうち前側の領域は、ボディ側レール本体部14の上板部12bに対して接着剤によって固着される。ルーフ側レール本体部33の下板部36の後端部38は、ボディ側レール部10の上フランジ部15に上方から面接触する。ルーフ側レール本体部33の下板部36の後端部38には、複数(本実施形態では、4つ)のボルト挿通孔(他の固定部材挿通孔)39(図4には、1つのボルト挿通孔39のみが図示されている。)が形成される。ルーフ側レール本体部33の複数のボルト挿通孔39は、ボディ側レール部10の上フランジ部15の複数のボルト挿通孔24と連通する位置に形成される。ルーフ側レール本体部33内の空間32には、複数(本実施形態では、4つ)のナット(固定部材)40(図4には、1つのナット40のみが図示されている。)が配置される。複数のナット40は、ルーフ側レール本体部33の下板部36の複数のボルト挿通孔39の周縁部に予め固定されるウェルドナット40であって、ルーフ側レール本体部33の複数のボルト挿通孔39と連通するように固定される。ルーフ側レール本体部33は、複数(本実施形態では、4つ)のボルト(固定部材)41(図4には、1つのボルト41のみが図示されている。)及び複数のナット40によってボディ側レール部10の上フランジ部15に対して締結固定される。
ルーフ側レール部11のフランジ部34は、ルーフアウタパネル27の下端縁部27aとルーフインナパネル28の下側固定部29とによって構成され、ルーフ側レール本体部33の前下端部から下方へ突出して前後方向と交叉した状態で車幅方向に沿って延びる。フランジ部34は、ボディ側レール本体部14の上部の前面の前方に配置され、ボディ側レール本体部14の前面に対して接着剤によって固着される。
次に、ルーフ3をボディ4上に載置して、ルーフ3とボディ4とを固定する際の作業について説明する。
図6に示すように、ルーフ3をボディ4上に載置する際には、先ず、ルーフ3のルーフ側レール本体部33のボルト挿通孔39に下方からピン42を挿入して、ルーフ側レール本体部33内のナット40にピン42を取り付ける。ピン42は、例えば、上下方向に直線状に延びる棒体であって、ナット40に螺合可能な雄ネジ(図示省略)を上端部42aに有し、ピン42の下端部42bが下方へ向かって先細りする形状に形成される。次に、ピン42の下端部42bをボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24に上方から挿入し、ルーフ側レール本体部33をボディ側レール本体部14のボディ側レール本体部14及び上フランジ部15に載置する。次に、ルーフ側レール本体部33からピン42を取り外した後、図4に示すように、ボルト41を、ボディ側レール部10の上フランジ部15の下方から、上フランジ部15のボルト挿通孔24及びルーフ側レール本体部33のボルト挿通孔39に挿入し、ルーフ側レール本体部33内のナット40に螺合させて締め付ける。これにより、ルーフ側レール部11とボディ側レール部10とがボルト41及びナット40によって締結固定される。これに加えて、ルーフ3の左右の下端縁部及び後側の下端縁部を、ボディ4の左右の上端縁部及び後側の上端縁部に対して固定することによって、ルーフ3とボディ4とが固定される。
上記のように構成された車両1では、ボディ側レール部10のボディ側レール本体部14から後方へ突出する上フランジ部15に、ボルト挿通孔24を設けているので、閉断面状のボディ側レール本体部14には、開口(例えば、ボルト挿通孔やボルトの締め付け工具を挿入するための作業開口等)を設ける必要がない。このため、ボディ側レール本体部14に上記作業開口等を設ける場合とは異なり、ボディ側レール部10の剛性の低下を抑えることができるので、ルーフ3とボディ4との取り付け部分の剛性を確保することができる。
また、ボディ側レール部10の非固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL3は、ボディ側レール部10の固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL4よりも長いので、非固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の断面積を、固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の断面積よりも大きくすることができる。このため、ボディ側レール部10の上フランジ部15にボルト挿通孔24を設けるために、ボディ側レール部10の固定領域の断面における上フランジ部15の前後方向の幅L1が前方へ長くなり、ボディ側レール部10の固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の断面積が小さくなったとしても、ボディ側レール部10の非固定領域側でボディ側レール本体部14の断面積を確保することができるので、ボディ側レール部10の剛性の低下を抑えることができる。
従って、本実施形態によれば、ルーフ3とボディ4との取り付け部分の剛性を確保することができる。
また、ナット40が、ルーフ側レール本体部33に予め固定されるので、ルーフ3とボディ4とを固定する際には、ルーフ側レール本体部33をボディ側レール本体部14及び上フランジ部15に載置し、ボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24とルーフ側レール部11のルーフ側レール本体部33のボルト挿通孔39とを連通させた状態で、ボルト41をナット40に締め付ける。このため、ルーフ側レール本体部33にボルト(例えば、スタッドボルト)を固定している場合とは異なり、ルーフ側レール部11をボディ側レール部10に載置する際にボルトのネジ山がボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24の周縁部に当接して傷付いてしまうことを回避することができる。
また、ナット40が、ルーフ側レール本体部33に予め固定されるので、ルーフ3をボディ4上に載置する前に、ルーフ側レール本体部33にピン42を取り付けることができる。このため、ルーフ3をボディ4上に載置する際に、ピン42の下端部42bをボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24に上方から挿入し、ルーフ側レール本体部33をボディ側レール本体部14及び上フランジ部15に載置することによって、ボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24とルーフ側レール部11のルーフ側レール本体部33のボルト挿通孔39とを容易に連通させることができる。
また、ボディ側レール部10とルーフ側レール部11とをボルト41及びナット40によって締結固定するので、接着剤のみによって固着する場合とは異なり、接着剤の塗布量を抑えることができ、且つボディ側レール部10とルーフ側レール部11とを強固に固定することができる。
なお、本実施形態では、ボディ側レール部10の非固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL3を、ボディ側レール部10の固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL4よりも長くしたが、これに限定されるものではない。例えば、ボディ側レール部10の非固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL3を、ボディ側レール部10の固定領域の断面におけるボディ側レール本体部14の前後方向の長さL4と同じ長さにしてもよい。
また、本実施形態では、ボディ側レール部10の固定領域の断面における上フランジ部15の前後方向の幅L1を、ボディ側レール部10の非固定領域の断面における上フランジ部15の幅L2よりも長くしたが、これに限定されるものではない。例えば、ボディ側レール部10の固定領域の断面における上フランジ部15の前後方向の幅L1を、ボディ側レール部10の非固定領域の断面における上フランジ部15の幅L2と同じ長さにしてもよい。
また、本実施形態では、ルーフ側レール本体部33にボルト挿通孔39を形成し、ルーフ側レール本体部33内にナット40を固定したが、これに限定されるものではない。例えば、ルーフ側レール本体部33にボルト挿通孔39を形成することなく、ルーフ側レール本体部33の下板部36の後端部38の下面に、下板部36から下方へ突出するようにボルト(固定部材)を固定し、係るボルトをボディ側レール部10の上フランジ部15のボルト挿通孔24に上方から挿通させてナット(固定部材)を締め付けてもよい。
また、本実施形態では、ボディ側レール本体部14の後上端部から後方へ突出して上下方向と交叉した状態で車幅方向に沿って延びる上フランジ部(フランジ部)15を設けたが、上フランジ部15はこれに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、ボディ側レール本体部14の後上端部から上方へ突出して前後方向と交叉した状態で車幅方向に沿って延びる上フランジ部(フランジ部)51を設け、上フランジ部51を、ルーフ側レール本体部33の後板部37(ルーフインナパネル28の後板部37)の後面に面接触した状態で固定してもよい。
また、本実施形態では、ボディ側レール部10とルーフ側レール部11とをボルト(固定部材)41及びナット(固定部材)40によって固定したが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、ボディ側レール部10とルーフ側レール部11とをリベット(固定部材)52によって固定してもよい。
また、本実施形態では、ボディ側レール部10の上フランジ部15に複数のボルト挿通孔(固定部材挿通孔)24を設けたが、少なくとも1つのボルト挿通孔24を設けていればよい。
また、本実施形態では、ボディ側レール部(一方のレール部)10を、2つのパネル(ボディアウタパネル12及びボディインナパネル13)によって形成したが、これに限定されるものではなく、3つ以上のパネルによって形成してもよい。
また、本実施形態では、ルーフ3のルーフ側レール部(他方のレール部)11を、2つのパネル(ルーフアウタパネル27及びルーフインナパネル28)によって形成したが、これに限定されるものではなく、1つのパネル(例えば、ルーフアウタパネル27の下端側を折り返す)又は3つ以上のパネルによって形成してもよい。
また、本実施形態では、ルーフ3のルーフ側レール部(他方のレール部)11に、ルーフ側レール本体部(他側レール本体部)33とフランジ部34とを設けたが、これに限定されるものではなく、少なくともルーフ側レール本体部33を設けていればよく、フランジ部34を設けなくてもよい。
また、本実施形態では、一方のレール部をボディ側レール部10とし、他方のレール部をルーフ側レール部11としたが、一方のレール部をルーフ側レール部11とし、他方のレール部をボディ側レール部10としてもよい。すなわち、本実施形態では、ボディ側レール部10に上フランジ部(フランジ部)15を設け、係る上フランジ部15をルーフ側レール部11のルーフ側レール本体部33に固定したが、ルーフ側レール部11にフランジ部を設け、係るフランジ部をボディ側レール部10のボディ側レール本体部14に固定してもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、本開示に係る車両のルーフ固定構造を、ルーフ3の前端縁部で車幅方向に延びるルーフ側レール部11と、ボディ4の前側の上端部で車幅方向に延びるボディ側レール部10との固定構造に適用したが、ルーフ3の左右の外端縁部で前後方向に延び又はルーフ3の後端縁部で車幅方向に延びるルーフ側レール部と、ボディ4の左右の上端部で前後方向に延び又はボディ4の後側の上端部で車幅方向に延びるボディ側レール部との固定構造に適用してもよい。
また、上記実施形態では、本開示に係る車両のルーフ固定構造を、ハイルーフ型の車両1に適用したが、これに限定されるものではなく、通常の高さのルーフパネルを有する車両に適用してもよい。
本開示に係る車両のルーフ固定構造は、ルーフをルーフよりも下方のボディに対して固定する車両に広く適用することができる。
1:車両
3:ルーフ
4:ボディ
10:ボディ側レール部(一方のレール部)
11:ルーフ側レール部(他方のレール部)
14:ボディ側レール本体部(一側レール本体部)
15:上フランジ部(フランジ部)
24:ボルト挿通孔(固定部材挿通孔)
33:ルーフ側レール本体部(他側レール本体部)
39:ボルト挿通孔(他の固定部材挿通孔)
40:ナット(固定部材)
41:ボルト(固定部材)
51:上フランジ部(フランジ部)
52:リベット(固定部材)
3:ルーフ
4:ボディ
10:ボディ側レール部(一方のレール部)
11:ルーフ側レール部(他方のレール部)
14:ボディ側レール本体部(一側レール本体部)
15:上フランジ部(フランジ部)
24:ボルト挿通孔(固定部材挿通孔)
33:ルーフ側レール本体部(他側レール本体部)
39:ボルト挿通孔(他の固定部材挿通孔)
40:ナット(固定部材)
41:ボルト(固定部材)
51:上フランジ部(フランジ部)
52:リベット(固定部材)
Claims (3)
- ルーフを前記ルーフよりも下方のボディに対して固定する車両のルーフ固定構造であって、
前記ルーフの所定方向の一側の外縁部で所定の延設方向に沿って延びるルーフ側レール部と、
前記ルーフ側レール部の下方に配置されて前記ボディの上端部で前記延設方向に沿って延びるボディ側レール部と、
前記ルーフ側レール部と前記ボディ側レール部とを固定する固定部材と、を備え、
前記ルーフ側レール部及び前記ボディ側レール部の一方のレール部は、複数のパネルによって形成されて前記延設方向に沿って延びる閉断面状の一側レール本体部と、前記複数のパネルが互いに重なった状態で接合されて前記一側レール本体部から外側へ突出して前記延設方向に沿って延びるフランジ部とを有し、
前記ルーフ側レール部及び前記ボディ側レール部の他方のレール部は、前記延設方向に沿って延びる閉断面状の他側レール本体部を有し、
前記一方のレール部の前記フランジ部は、前記固定部材が挿通する固定部材挿通孔を有し、前記他方のレール部の前記他側レール本体部に重なり、
前記固定部材は、前記一方のレール部の前記フランジ部の前記固定部材挿通孔を挿通して、前記一方のレール部の前記フランジ部と前記他方のレール部の前記他側レール本体部とを固定する
ことを特徴とする車両のルーフ固定構造。 - 請求項1に記載の車両のルーフ固定構造であって、
前記固定部材は、ボルト及びナットであり、
前記他方のレール部の前記他側レール本体部は、前記一方のレール部の前記フランジ部の前記固定部材挿通孔と連通する他の固定部材挿通孔を有し、
前記ナットは、前記他の固定部材挿通孔と連通するように前記他側レール本体部内に配置されて前記他側レール本体部に対して固定され、
前記ボルトは、前記一方のレール部の前記フランジ部の前記固定部材挿通孔及び前記他方のレール部の前記他側レール本体部の前記他の固定部材挿通孔を挿通し、前記ナットに対して締め付けられる
ことを特徴とする車両のルーフ固定構造。 - 請求項1または請求項2に記載の車両のルーフ固定構造であって、
前記一方のレール部の前記フランジ部は、上下方向と交叉する状態で前記一側レール本体部から前記所定方向の他側へ突出して、前記他方のレール部の前記他側レール本体部に上下方向に重なり、
前記一方のレール部の前記延設方向と交叉する断面のうち、前記固定部材によって固定されない領域の断面における前記一側レール本体部の前記所定方向の長さは、前記固定部材によって固定される領域の断面における前記一側レール本体部の前記所定方向の長さよりも長い
ことを特徴とする車両のルーフ固定構造。
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JP2019141295A JP2021024326A (ja) | 2019-07-31 | 2019-07-31 | 車両のルーフ固定構造 |
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JP2019141295A JP2021024326A (ja) | 2019-07-31 | 2019-07-31 | 車両のルーフ固定構造 |
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JPS6342479U (ja) * | 1986-09-05 | 1988-03-19 | ||
JPH01149873U (ja) * | 1988-04-08 | 1989-10-17 | ||
DE102013014207A1 (de) * | 2013-08-26 | 2015-02-26 | GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Kraftfahrzeugkarosserie und Montageverfahren dafür |
-
2019
- 2019-07-31 JP JP2019141295A patent/JP2021024326A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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