JP2021024105A - 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置 - Google Patents

液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021024105A
JP2021024105A JP2019141040A JP2019141040A JP2021024105A JP 2021024105 A JP2021024105 A JP 2021024105A JP 2019141040 A JP2019141040 A JP 2019141040A JP 2019141040 A JP2019141040 A JP 2019141040A JP 2021024105 A JP2021024105 A JP 2021024105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid absorber
water
liquid
case
absorbent resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019141040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7363166B2 (ja
Inventor
翔吾 仲田
Shogo Nakada
翔吾 仲田
尚孝 樋口
Naotaka Higuchi
尚孝 樋口
宮阪 洋一
Yoichi Miyasaka
洋一 宮阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2019141040A priority Critical patent/JP7363166B2/ja
Priority to US16/941,648 priority patent/US11376855B2/en
Publication of JP2021024105A publication Critical patent/JP2021024105A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7363166B2 publication Critical patent/JP7363166B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • B41J2/16523Waste ink transport from caps or spittoons, e.g. by suction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/1721Collecting waste ink; Collectors therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/1721Collecting waste ink; Collectors therefor
    • B41J2/1742Open waste ink collectors, e.g. ink receiving from a print head above the collector during borderless printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/1721Collecting waste ink; Collectors therefor
    • B41J2/1728Closed waste ink collectors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

【課題】繊維基材の偏りを小さくすることできる液体吸収器を提供する。【解決手段】開口が設けられたケースと、前記ケースに収容され、液体を吸収する第1液体吸収体と、前記ケースに収容され、前記第1液体吸収体の前記開口側に設けられ、前記液体を吸収する第2液体吸収体と、を含み、前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の繊維基材と、複数の吸水性樹脂と、を含み、前記第1液体吸収体は、前記第2液体吸収体側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第1接着部を有し、前記第2液体吸収体は、前記開口側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第2接着部を有する、液体吸収器。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置に関する。
インクジェットプリンターでは、通常、インクの目詰まりによる印刷品質の低下を防止するために実施されるヘッドクリーニング動作や、インクカートリッジ交換後のインク充填動作の際に、廃インクが発生する。このような廃インクを吸収するために、液体吸収体を備えた液体吸収器が用いられている。
例えば特許文献1には、繊維を主体として構成され、融着樹脂を含み、液体を吸収する液体吸収体が記載されている。
特開2014−188802号公報
しかしながら、特許文献1の液体吸収体では、複数の繊維が融着樹脂によって互いに融着されているため、液体吸収体を収容するケースの形状に合わせて、液体吸収体を加工する必要がある。そのため、液体吸収体の汎用性が乏しく、加工コストがかかる。
そこで、任意のケースに形状追従することが可能で加工コストが低減された、粗砕片などの集合体である液体吸収体の開発が進められている。
しかしながら、任意のケースに形状追従する液体吸収体は、例えば搬送によって粗砕片が偏ってしまい、良好な吸収特性を確保することが困難である。
本発明に係る液体吸収器の一態様は、
開口が設けられたケースと、
前記ケースに収容され、液体を吸収する第1液体吸収体と、
前記ケースに収容され、前記第1液体吸収体の前記開口側に設けられ、前記液体を吸収する第2液体吸収体と、
を含み、
前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の繊維基材と、複数の吸水性樹脂と、を含み、
前記第1液体吸収体は、前記第2液体吸収体側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第1接着部を有し、
前記第2液体吸収体は、前記開口側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第2接着部を有する。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1接着部および前記第2接着部では、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、複数の前記繊維基材が互いに接着されていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースの底部および側壁部に接着され、
前記第2液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースの側壁部に接着されていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記ケースの内面には、前記内面から突出するリブが設けられ、
前記第1液体吸収体の前記繊維基材および前記第2液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記リブに接着されていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の小片で構成され、
前記小片は、前記繊維基材と、前記繊維基材に担持された前記吸水性樹脂と、を有し、
複数の前記小片は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、互いに接着されていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記小片は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースおよび前記リブの少なくとも一方に接着されていてもよい。
前記液体吸収器の一態様において、
前記吸水性樹脂は、一対の前記繊維基材に挟まれていてもよい。
本発明に係る液体吸収器の一態様は、
ケースと、
前記ケースに収容され、複数の繊維基材と、複数の吸水性樹脂と、を含み、液体を吸収する液体吸収体と、
を含み、
前記液体吸収体は、
複数の前記繊維基材が互いに接着された第1部分と、
複数の前記繊維基材が接着されていない第2部分と、
を有する。
前記液体吸収器の一態様において、
前記第1部分および前記第2部分は、交互に積層されていてもよい。
本発明に係る液体吸収器の製造方法の一態様は、
繊維基材と吸水性樹脂とを含み、液体を吸収する第1液体吸収体を、開口が設けられたケースに収容する工程と、
前記開口側から、前記第1液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体を、前記ケースの前記第1液体吸収体よりも前記開口側に収容する工程と、
前記開口側から、前記第2液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
を含む。
本発明に係る液体吸収器の製造方法の一態様は、
繊維基材と吸水性樹脂とを含み、液体を吸収する第1液体吸収体に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
水および水溶性接着剤溶液のいずれかが付与された前記第1液体吸収体を、ケースに収容する工程と、
を含む。
前記液体吸収器の製造方法の一態様において、
前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の後に、繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
水および水溶性接着剤のいずれかが付与された前記第2液体吸収体を、前記ケースに収容する工程と、
を含んでもよい。
前記液体吸収器の製造方法の一態様において、
前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の後に、繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体を、前記ケースに収容する工程と、
前記ケースに収容された前記第2液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
を含んでもよい。
前記液体吸収器の製造方法の一態様において、
前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の前に、前記ケースの内面に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程を含んでもよい。
本発明に係る液体吐出装置の一態様は、
液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を吸収する、前記液体吸収器の一態様と、を含む。
第1実施形態に係る液体吸収器を模式的に示す図。 第1実施形態に係る液体吸収器を模式的に示す図。 第1実施形態に係る液体吸収器の小片を模式的に示す斜視図。 第1実施形態に係る液体吸収器の小片を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る液体吸収器の接着部を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の接着部を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の非接着部を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するためのフローチャート。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第1実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第1実施形態の変形例に係る液体吸収器を模式的に示す平面図。 第1実施形態の変形例に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 第1実施形態の変形例に係る液体吸収器を模式的に示す平面図。 第1実施形態の変形例に係る液体吸収器を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る液体吸収器を模式的に示す図。 第2実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するためのフローチャート。 第2実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するためのフローチャート。 第3実施形態に係る液体吸収器を模式的に示す図。 第4実施形態に係る液体吸収器の小片を模式的に示す断面図。 第4実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第4実施形態に係る液体吸収器の製造方法を説明するための図。 第5実施形態に係る液体吐出装置を模式的に示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
1.1. 液体吸収器
まず、第1実施形態に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る液体吸収器100を模式的に示す図である。図2は、第1実施形態に係る液体吸収器100を模式的に示す図であって、図1に示す液体吸収体10の拡大図である。
液体吸収器100は、図1に示すように、例えば、液体吸収体10と、ケース20と、蓋部材30と、を含む。以下、各構成について説明する。
1.1.1. 液体吸収体
液体吸収体10は、液体を吸収する。具体的には、液体吸収体10は、水系溶媒に色材が溶解した水系インク、溶剤にバインダーが溶解した溶剤系インク、UV(Ultra Violet)照射により硬化する液状のモノマー中にバインダーが溶解したUV硬化性インク、分散媒にバインダーが分散したラテックスインクなどのインクを吸収する。以下では、液体吸収体10が吸収する液体をインクとして説明する。
1.1.1.1. 小片
液体吸収体10は、図2に示すように、例えば、小片2の集合体で構成されている。ここで、図3は、小片2を模式的に示す斜視図である。図4は、小片2を模式的に示す断面図である。なお、便宜上、図1では、液体吸収体10を簡略化して図示している。
液体吸収体10は、図2に示すように、例えば、複数の小片2で構成されている。小片2は、図3および図4に示すように、例えば、繊維基材3と、繊維基材3に担持された吸水性樹脂4と、を有している。
小片2は、可撓性を有する帯状であることが好ましい。これにより、小片2は、変形し易い。そのため、ケース20に液体吸収体10を収容した際、液体吸収体10は、ケース20の形状に関わらず変形して無理なく収容されることができる。
小片2の全長、すなわち長辺方向の長さは、好ましくは0.5mm以上200mm以下であり、より好ましくは1mm以上100mm以下であり、さらにより好ましくは2mm以上30mm以下である。
小片2の幅、すなわち短辺方向の長さは、好ましくは0.1mm以上100mm以下であり、より好ましくは0.3mm以上50mm以下であり、さらにより好ましくは1mm以上10mm以下である。
小片2の全長と幅とのアスペクト比は、好ましくは1以上200以下であり、より好ましくは1以上30以下である。小片2の厚さは、好ましくは0.05m以上2mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上1mm以下である。
以上のような範囲であれば、吸水性樹脂4の担持や、繊維によるインクの保持、インクの吸水性樹脂4への送り込みを好適に行うことができ、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。さらに、液体吸収体10を変形させ易く、ケース20への形状追従性を向上させることができる。
複数の小片2は、例えば、長手方向が互い揃わずに交差するよう、規則性を持たずに、ランダムにケース20に収容されている。そのため、小片2同士の間に間隙が形成され易い。これにより、インクは、間隙を通過したり、また、間隙が微小の場合、毛細管現象で濡れ広がったりすることができ、インクの通液性を確保することができる。そのため、ケース20内で下方に向かって流れるインクが途中で堰き止められることを防止することができ、インクは、ケース20の底部22まで浸透することができる。
複数の小片2がランダムに収容されていることにより、液体吸収体10全体として、インクと接触する機会が増えるため、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。また、液体吸収体10をケース20に収容する際、小片2を無作為にケース20に投入することができるため、当該作業を容易かつ迅速に行なうことができる。
液体吸収体10のかさ密度は、好ましくは0.01g/cm以上0.50g/cm以下であり、より好ましくは0.03g/cm以上0.30g/cm以下であり、さらにより好ましくは0.05g/cm以上0.20g/cm以下である。これにより、インクの保持性および浸透性を両立することができる。
1.1.1.2. 繊維基材
繊維基材3の形状は、シート状である。繊維基材3は、複数の繊維で構成されている。
繊維基材3に含まれる繊維としては、例えば、ポリエステル繊維やポリアミド繊維等の合成樹脂繊維、セルロース繊維、ケラチン繊維、フィブロイン繊維等の天然樹脂繊維などが挙げられる。
繊維基材3に含まれる繊維は、セルロース繊維であることが好ましい。セルロース繊維は、親水性を有する材料であるため、インクが付与された場合に、当該インクを好適に取り込むことができる。さらに、セルロース繊維は、一旦取り込んだインクを、好適に吸水性樹脂4に送り込むことができる。その結果、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。また、セルロース繊維は、吸水性樹脂4との親和性が高いため、繊維の表面に吸水性樹脂4を好適に担持させることができる。また、セルロース繊維は、再生可能な天然素材で、各種繊維の中でも、安価で入手が容易であるため、生産コストの低減、安定的な生産、環境負荷の低減等の観点からも有利である。
なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロースを主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロースの他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
繊維の平均長さは、好ましくは0.1mm以上7mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、さらにより好ましくは0.1mm以上3mm以下である。繊維の平均幅は、好ましくは0.5μm以上200μm以下であり、より好ましくは1.0μm以上100μm以下である。繊維の平均アスペクト比、すなわち平均幅に対する平均長さの比率は、好ましくは10以上1000以下であり、より好ましくは15以上500以下である。
以上のような範囲であれば、吸水性樹脂4の担持や、繊維によるインクの保持、インクの吸水性樹脂4への送り込みをより好適に行うことができ、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。
1.1.1.3. 吸水性樹脂
吸水性樹脂4は、図3および図4に示すように、繊維基材3に担持されている。図示の例では、吸水性樹脂4は、繊維基材3の一方の面3aにのみ担持されている。図示はしないが、吸水性樹脂4は、繊維基材3の他方の面3bに担持されていてもよい。
吸水性樹脂4は、図4に示すように、繊維基材3の一方の面3aから内側に一部が入り込んでいてもよい。すなわち、吸水性樹脂4は、一部が繊維基材3に含浸していてもよい。これにより、繊維基材3の吸水性樹脂4に対する担持力を高めることができる。よって、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落することを防止することができる。その結果、小片2の集合体として構成される液体吸収体10は、インクに対する優れた吸収特性を長期にわたって発揮することができる。さらに、吸水性樹脂4がケース20内で偏在するのを防止することができる。
なお、吸水性樹脂4は、繊維基材3の面3aから内側に一部が入り込んでいなくてもよく、小片2に吸水性樹脂4をまぶして繊維基材3に吸水性樹脂4が付着しているだけであってもよい。
吸水性樹脂4は、吸水性を有するSAP(Super Absorbent Polymer)である。吸水とは、親水性を有し、水分を保持する機能をいう。吸水性樹脂4は、吸水することによってゲル化してもよい。具体的には、吸水性樹脂4は、インク中の水や親水性のある有機溶剤等の液体を吸収する。
吸水性樹脂4としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、イソブチレンとマレイン酸との共重合体等、アクリロニトリル共重合体やアクリルアミド共重合体の加水分解物、ポリエチレンオキサイド、ポリスルフォン酸系化合物、ポリグルタミン酸や、これらの塩、変性体、架橋体などが挙げられる。
吸水性樹脂4としては、側鎖に官能基を有する樹脂が好ましい。官能基としては、例えば、酸基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基などが挙げられる。特に、側鎖に酸基を有する樹脂であることが好ましく、側鎖にカルボキシル基を有する樹脂であることがより好ましい。
側鎖を構成するカルボキシル基含有単位としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸、ソルビン酸、ケイ皮酸やこれらの無水物、塩等の単量体から誘導されるものなどが挙げられる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂4である場合、吸水性樹脂4に含まれる酸基のうち中和されて塩を形成しているものの割合は、好ましくは30mol%以上100mol%以下であり、より好ましくは50mol%以上95mol%以下であり、さらにより好ましくは60mol%以上90mol%以下であり、もっとも好ましくは70mol%以上80mol%以下である。これにより、吸水性樹脂4は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。
中和の塩の種類は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニア等の含窒素塩基性物の塩などが挙げられるが、中でもナトリウム塩が好ましい。これにより、吸水性樹脂4は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂4は、インク吸収時に酸基同士の静電反発が起こり、吸収速度が速くなるため好ましい。また、酸基が中和されていると、浸透圧によりインクが吸水性樹脂4内部に吸収され易くなる。
吸水性樹脂4は、側鎖に酸基を含有していない構成単位を有していてもよい。このような構成単位としては、例えば、親水性の構成単位、疎水性の構成単位、重合性架橋剤となる構成単位などが挙げられる。
前記親水性の構成単位としては、例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペジリン、N−アクリロイルピロリジン等のノニオン性化合物から誘導される構成単位などが挙げられる。
前記疎水性の構成単位としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の化合物から誘導される構成単位等が挙げられる。
前記重合性架橋剤となる構成単位としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルオキシ酢酸塩等から誘導される構成単位等が挙げられる。
吸水性樹脂4は、ポリアクリル酸塩共重合体またはポリアクリル酸重合架橋体を含有することが好ましい。これにより、例えば、インクに対する吸収性能を向上させたり、製造コストを抑えたりすることができる。
ポリアクリル酸重合架橋体としては、分子鎖を構成する全構成単位に占めるカルボキシル基を有する構成単位の割合は、好ましくは50mol%以上であり、より好ましくは80mol%以上であり、さらにより好ましくは90mol%以上である。カルボキシル基を含有する構成単位の割合が少なすぎると、インクに対する吸収特性を十分に優れたものにすることが困難になる場合がある。
ポリアクリル酸重合架橋体中のカルボキシル基は、一部が中和されて塩を形成していることが好ましい。ポリアクリル酸重合架橋体中の全カルボキシル基中に占める中和されているものの割合は、好ましくは30mol%以上99mol%以下であり、より好ましくは50mol%以上99mol%以下であり、さらにより好ましくは70mol%以上99mol%以下である。
吸水性樹脂4は、前述した重合性架橋剤以外の架橋剤で架橋した構造を有していてもよい。
吸水性樹脂4が酸基を有する樹脂である場合、当該架橋剤としては、例えば、酸基と反応する官能基とを複数持った化合物を好ましく用いることができる。吸水性樹脂4が酸基と反応する官能基とを有する樹脂である場合には、当該架橋剤として、分子内に酸基と反応する官能基を複数個有する化合物を好適に用いることができる。
酸基と反応する官能基とを複数個有する架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;(ポリ)グリセリン、(ポリ)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン等の多価アミン類等が挙げられる。また、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の多価イオン類等も、吸水性樹脂4が有する酸基と反応して架橋剤として機能するため、好適に用いることができる。
吸水性樹脂4は、例えば、鱗片状、針状、繊維状、粒子状等、いかなる形状をなしていてもよいが、その大半が粒子状をなしていることが好ましい。吸水性樹脂4が粒子状をなしている場合には、インクの浸透性を容易に確保することができる。また、繊維に吸水性樹脂4を好適に担持させることができる。なお、粒状とは、アスペクト比、すなわち最大長さと最少長さとの比が0.3以上1.0以下のもののことを言う。粒子の平均粒径は、好ましくは15μm以上800μm以下であり、より好ましくは15μm以上400μm以下であり、さらにより好ましくは15μm以上50μm以下である。
なお、粒子の平均粒径としては、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した体積平均の粒度MVD(Mean Volume Diameter)を用いることできる。レーザー回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置、すなわち、レーザー回折式粒度分布測定装置では、粒度分布を体積基準で測定することができる。
吸水性樹脂4の平均粒径をD[μm]、繊維の平均長さをL[μm]としたときに、0.15≦L/D≦467の関係を満足することが好ましく、0.25≦L/D≦333の関係を満足することがより好ましく、2≦L/D≦200の関係を満足することがさらに好ましい。
液体吸収体10において吸水性樹脂4の含有量は、繊維に対して、好ましくは25質量%以上300質量%以下であり、より好ましくは50質量%以上150質量%以下である。これにより、液体吸収体10は、インクに対する吸収特性および浸透性を十分に確保することができる。
吸水性樹脂4の含有量が繊維に対して25質量%より少ない場合は、吸水性が不十分になる場合がある。一方、吸水性樹脂4の含有量が繊維に対して300質量%より多い場合は、インクを吸った場合に液体吸収体10が膨張し易く、浸透性が低下する場合がある。
1.1.1.4. 接着剤
小片2は、例えば、繊維基材3と吸水性樹脂4とを接着させる接着剤5を含む。接着剤5は、繊維基材3と吸水性樹脂4とを接着させる。これにより、繊維基材3の吸水性樹脂4の担持力を高めることができ、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落し難くすることができる。なお、小片2は、接着剤5を含んでいなくてもよい。
接着剤5としては、例えば、水溶性接着剤や、有機系接着剤等を用いることができるが、中でも、水溶性接着剤であることが好ましい。これにより、インクが水系であった場合、吸水性樹脂4の表面に水溶性接着剤が付着していたとしても、インクが接着剤5と接触した際に水溶性接着剤が溶ける。そのため、吸水性樹脂4によるインクの吸収が、接着剤5によって阻害されるのを防止することができる。
接着剤5としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でも接着力の点からポリビニルアルコールを用いることが好ましい。これにより、繊維基材3と吸水性樹脂4との接着力を十分に高めることができる。
液体吸収体10における接着剤5の含有量は、繊維に対して、好ましくは1.0質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以上50質量%以下である。接着剤5の含有量が繊維に対して1.0質量%より少ないと、接着剤5を含有することの効果を十分に得られない。一方、接着剤5の含有量が多すぎても、吸水性樹脂4の担持力の向上がそれ以上顕著に得られない。
なお、液体吸収体10は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、消泡剤、フィラー、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等の着色剤、難燃剤、流動性向上剤などを含んでいてもよい。
1.1.1.5. 接着部と非接着部
液体吸収体10は、図1に示すように、第1部分としての接着部12と、第2部分としての非接着部14と、を含む。
接着部12では、複数の繊維基材3が互いに接着されている。ここで、図5および図6は、接着部12を説明するための図である。図7は、非接着部14を説明するための図であるなお、便宜上、図5〜図7では、2つの繊維基材3と、4つの吸水性樹脂4と、を図示している。
接着部12では、図5に示すように、複数の繊維基材3は、吸水性樹脂4の粘着力によって互いに接着されている。すなわち、接着部12では、複数の小片2は、吸水性樹脂4の粘着力によって互いに接着されている。吸水性樹脂4は、水が付与されることによって膨潤してタック性を有する。これにより、吸水性樹脂4は、粘着力を有する。
接着部12では、図6に示すように、繊維基材3は、吸水性樹脂4の粘着力によってケース20に接着される。すなわち、小片2は、吸水性樹脂4の粘着力によってケース20
に接着される。図示の例では、繊維基材3は、ケース20の側壁部24に接着されている。
接着部12において、水の含有量は、繊維基材3の表面積当たり、例えば、0.004g/cm以上0.40g/cm以下であり、好ましくは0.01g/cm以上0.20g/cm以下であり、より好ましくは0.03g/cm以上0.05g/cm以下である。
繊維基材3の表面積当たりの水の含有量が0.004g/cm以上であれば、吸水性樹脂4の粘着力によって十分に繊維基材3を互いに接着させることができる。また、繊維基材3の表面積当たりの水の含有量を0.40g/cmより多くしても、水は浸透し難く接着部12の体積を大きくすることができない場合がある。そのため、接着部12において水が過剰となる。したがって、0.40g/cm以下とすることにより、水を節約することができる。
液体吸収体10において、水の含有量は、例えば、5.0質量%以上20.0質量%以下であり、好ましくは10.0質量%以上15.0質量%以下である。
接着部12の厚さは、例えば、0.2cm以上1.5cm以下であり、好ましくは0.5cm以上1.0cm以下である。液体吸収体10の厚さは、例えば、1.0cm以上5.0cm以下であり、好ましくは1.5cm以上2.0cm以下である。
非接着部14では、水が付与されないため、図7に示すように、吸水性樹脂4は、膨潤せず、粘着力を有さない。そのため、複数の繊維基材3は、互いに接着されていない。
1.1.1.6. 積層構造
液体吸収体10は、図1に示すように、複数設けられ、複数の液体吸収体10は、積層されている。図示の例では、液体吸収体10は、第1液体吸収体10a、第2液体吸収体10b、第3液体吸収体10c、および第4液体吸収体10dとして、4つ設けられている。第1液体吸収体10a、第2液体吸収体10b、第3液体吸収体10c、および第4液体吸収体10dは、この順で、ケース20の底部22から開口26に向かって、積層されている。接着部12および非接着部14は、ケース20の底部22から開口26に向かって、交互に積層されている。なお、液体吸収体10の数は、特に限定されない。
第1液体吸収体10aは、ケース20の底部22と接している。第1液体吸収体10aは、接着部12としての第1接着部12aを有している。第1液体吸収体10aは、第2液体吸収体10b側の表面において、第1接着部12aを有している。
第2液体吸収体10bは、第1液体吸収体10aの開口26側に設けられている。第2液体吸収体10bは、接着部12としての第2接着部12bを有している。第2液体吸収体10bは、ケース20の開口26側の表面において、第2接着部12bを有している。
第3液体吸収体10cは、第2液体吸収体10bの開口26側に設けられている。第3液体吸収体10cは、接着部12としての第3接着部12cを有している。第3液体吸収体10cは、ケース20の開口26側の表面において、第3接着部12cを有している。
第4液体吸収体10dは、第3液体吸収体10cの開口26側に設けられている。第4液体吸収体10dは、接着部12としての第4接着部12dを有している。第4液体吸収体10dは、ケース20の開口26側の表面において、第4接着部12dを有している。
1.1.2. ケース
液体吸収体10は、図1に示すように、ケース20に収容されている。ケース20は、例えば、四角形の平面形状を有する底部22と、底部22の各辺に沿って設けられた4つの側壁部24と、を有している。ケース20は、上部に開口26が設けられた形状を有している。なお、底部22の平面形状は、四角形に限定されず、例えば、円であってもよい。
ケース20は、ケース20に内圧または外力が作用した場合に、容積が10%以上変化しない程度の形状保持性を有するものであることが好ましい。これにより、ケース20は、液体吸収体10がインクを吸収して膨張することにより、液体吸収体10から力を受けても、ケース20の形状を維持することができる。そのため、ケース20の設置状態が安定し、液体吸収体10は、インクを安定して吸収することができる。
ケース20の材質は、例えば、環状ポリオレフィンやポリカーボネート等の樹脂材料、アルミニウムやステンレス鋼等の金属材料である。
1.1.3. 蓋部材
蓋部材30は、ケース20に接続されている。蓋部材30は、ケース20の開口26を塞いでいる。蓋部材30の形状は、例えば、板状である。蓋部材30には、チューブ506が接続される開口部32が設けられている。開口部32は、蓋部材30を厚さ方向に貫通する貫通孔である。液体吸収器100にインクを排出する場合は、開口部32にチューブ506を接続し、チューブ506からインクを排出する。
蓋部材30の厚さは、好ましくは1mm以上20mm以下であり、より好ましくは8mm以上10mm以下である。なお、蓋部材30は、上記のような数値範囲の板状をなすものに限定されず、それよりも薄いフィムル状ものであってもよい。この場合、蓋部材30の厚さは、10μm以上1mm未満であることが好ましい。
1.1.4. 効果
液体吸収器100は、例えば、以下の効果を有する。
液体吸収器100では、第1液体吸収体10aおよび第2液体吸収体10bは、複数の繊維基材3と、複数の吸水性樹脂4と、を含み、第1液体吸収体10aは、第2液体吸収体10b側の表面において、複数の繊維基材3が互いに接着された第1接着部12aを有し、第2液体吸収体10bは、開口26側の表面において、複数の繊維基材3が互いに接着された第2接着部12bを有する。
そのため、液体吸収器100では、接着部を有さない場合に比べて、例えば搬送の際の振動によって液体吸収体10a,10bにおける繊維基材3の偏りを小さくすることできる。これにより、繊維基材3が充填されていない部分にインクが導入されることを防ぐことができる。したがって、良好な吸収特性を確保することができる。繊維基材3が充填されていない部分にインクが導入されると、インクを十分に吸収することができず、例えば液体吸収器を倒置させた場合に、インクが漏れ出すことがある。
さらに、液体吸収体を、複数の繊維を熱可塑性樹脂などの融着樹脂によって互いに融着させて形成する場合に比べて、液体吸収体10のかさ密度を小さくすることができ、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。具体的には、インクと繊維との接触面積を広く確保することができ、繊維がインクを一旦保持することができる。そして、インクを繊維から吸水性樹脂4に送り込むことができ、液体吸収体10は、インクに対して優れた吸収特性を有することができる。
さらに、液体吸収体を、複数の繊維を融着樹脂によって互いに融着させて形成する場合に比べて、液体吸収体10のケース20に対する形状追従性を向上させることができる。そのため、液体吸収体10の汎用性が高く、製造コストを抑えることができる。
さらに、接着部12によって、液体吸収体10から飛散する粉塵を抑えることができる。
液体吸収器100では、液体吸収体10は、接着部12と、非接着部14と、を有する。そのため、例えば液体吸収体の全てが接着部である場合に比べて、インクをより吸収することができる。接着部においてもインクを吸収することができるが、接着部は、非接着部に比べて、インクを吸収できない場合がある。
1.2. 液体吸収器の製造方法
次に、第1実施形態に係る液体吸収器100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図8は、第1実施形態に係る液体吸収器100の製造方法を説明するためのフローチャートである。図9〜図13は、第1実施形態に係る液体吸収器100の製造方法を説明するための図である。
まず、液体吸収体10を形成する(ステップS10)。以下、ステップS10について説明する。
図9に示すように、シート状のシート部材6を、載置台101に載置する。シート部材6は、特に限定されないが、例えば、PPC(plain paper copier)用紙である。
次に、シート部材6に、一方の面6a側から液状の接着剤5を付与する。接着剤5の付与の方法としては、例えば、スプレーによる塗布や、スポンジローラーに接着剤5を染み込ませておき、該スポンジローラーをシート部材6の面6a上で転がす方法等が挙げられる。
図10に示すように、メッシュ部材102を介して、吸水性樹脂4をシート部材6の面6a上に付与する。メッシュ部材102は、網目102aを有している。吸水性樹脂4のうち、網目102aよりも大きい粒子は、メッシュ部材102上に補足され、網目102aよりも小さい粒子は、網目102aを通過してシート部材6の面6a上に付与される。
このように、メッシュ部材102を用いることにより、吸水性樹脂4の粒径の均一性を高くすることができる。そのため、シート部材6の位置によって吸収特性にムラが生じるのを防止することができる。
網目102aの最大幅は、好ましくは0.06mm以上0.15mm以下であり、より好ましくは0.08mm以上0.12mm以下である。これにより、シート部材6に付与される吸水性樹脂4の粒径を、上記の数値範囲のものとすることができる。
図11に示すように、吸水性樹脂4が付着されたシート部材6を、一対の加熱ブロック103の間に配置する。そして、一対の加熱ブロック103を加熱するとともに、一対の加熱ブロック103が接近する方向に加圧して、シート部材6を厚さ方向に加圧する。これにより、吸水性樹脂4および接着剤5が軟化し、加圧により吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込む。そして、加熱および加圧を解除することにより、接着剤5が乾燥して、吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込んだ状態で接着される。
本工程での加圧力は、好ましくは0.1kg/cm以上1.0kg/cm以下であり、より好ましくは0.2kg/cm以上0.8kg/cm以下である。本工程での加熱温度は、好ましくは80℃以上160℃以下であり、より好ましくは100℃以上120℃以下である。
次に、シート部材6を、例えば、はさみ、カッター、ミル、シュレッダー等により、細かく裁断・粗砕・粉砕したり、手で細かく千切ったりする。
以上の工程により、複数の小片2で構成された液体吸収体10を形成することができる。すなわち、液体吸収体10a,10b,10c,10dを形成することができる。
次に、図12に示すように、第1液体吸収体10aを、ケース20に収容する(ステップS11)。例えば、第1液体吸収体10aを、所望の量を計りとった後、手でほぐしたりしてかさ密度を調整し、ケース20に収容する。
次に、図13に示すように、ケース20の開口26側から、第1液体吸収体10aの表面に対して、水Wを付与する(ステップS12)。水を付与する方法は、特に限定されず、例えば、霧吹きや、ディスペンサーなどが挙げられる。これにより、吸水性樹脂4は粘着力を有し、第1接着部12aを形成することができる。水Wは、ケース20の底部22まで浸透せず、水Wの浸透は、第1液体吸収体10aの表面と底部22との間で停止する。そのため、第1液体吸収体10aは、水Wが付与されない非接着部14を有する。
次に、第2液体吸収体10bを、ケース20の第1液体吸収体10aよりも開口26側に収容する(ステップS13)。例えば、第2液体吸収体10bを、所望の量を計りとった後、手でほぐしたりしてかさ密度を調整し、ケース20に収容する。
次に、ケース20の開口26側から、第2液体吸収体10bの表面に対して、水を付与する(ステップS14)。これにより、第2接着部12bを形成することができる。
そして、液体吸収体10c,10dに対して、ステップS13およびステップS14を行う。これにより、図1に示すように、接着部12a,12b,12c,12dを有する液体吸収体10a,10b,10c,10dを、ケース20に収容することができる。
次に、図1に示すように、ケース20の開口26を、蓋部材30で塞ぐ(ステップS15)。具体的には、プラスチックの成形品としての蓋部材30を嵌め込む方向、フィルムとしての蓋部材30を溶着する方法、メッシュ部材としての蓋部材30を溶着する方向などにより、蓋部材30によってケース20の開口26を塞ぐ。
以上の工程により、液体吸収器100を製造することができる。
1.3. 液体吸収器の変形例
次に、第1実施形態の変形例に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図14は、第1実施形態の変形例に係る液体吸収器110を模式的に示す平面図である。図15は、第1実施形態の変形例に係る液体吸収器110を模式的に示す図14のXV−XV線断面図である。
以下、第1実施形態の変形例に係る液体吸収器110において、上述した第1実施形態に係る液体吸収器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
液体吸収器110では、図14および図15に示すように、リブ28を有する点において、上述した液体吸収器100と異なる。なお、便宜上、図14では、液体吸収体10、蓋部材30、およびチューブ506の図示を省略している。また、図15では、液体吸収体10を透視して図示している。
リブ28は、ケース20の内面20aに設けられている。図示の例では、リブ28は、板状の形状を有し、ケース20の底部22および側壁部24に接続されている。リブ28は、内面20aから突出している。液体吸収体10の接着部12において、繊維基材3は、吸水性樹脂4の粘着力によって、リブ28に接着されている。すなわち、小片2は、吸水性樹脂4の粘着力によって、リブ28に接着されている。これにより、例えば搬送の際の振動によって液体吸収体10に生じる繊維基材3の偏りを、より小さくすることできる。
リブ28の高さは、例えば、側壁部24の高さの80%以上90%以下である。リブ28の高さを側壁部24の高さの80%以上とすることにより、液体吸収体10とリブ28との接触面積を増やすことができる。また、リブ28の高さを側壁部24の高さの90%以下とすることにより、チューブ506からインクを均一性よく液体吸収体10に供給することができる。リブ28の高さを側壁部の高さの90%より大きいと、リブ28が障害となって、インクを均一性よく液体吸収体に供給することができない場合がある。
なお、リブ28の形状は、特に限定されず、例えば、図16および図17に示すように、円錐であってもよい。リブ28が円錐であれば、リブ28がチューブ506の真下に位置していても、例えばリブ28が円柱である場合に比べて、チューブ506からのインクがリブ28の上面に溜まってしまうことを防ぐことができる。なお、図16は、リブ28を説明するための平面図である。図17は、リブ28を説明するための図16に示すXVII−XVII線断面図である。
2. 第2実施形態
2.1. 液体吸収器
次に、第2実施形態に係る繊維体成形装置について、図面を参照しながら説明する。図18は、第2実施形態に係る液体吸収器200を模式的に示す図である。
以下、第2実施形態に係る液体吸収器200において、上述した第1実施形態に係る液体吸収器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した液体吸収器100では、図1に示すように、液体吸収体10は、非接着部14を有していた。
これに対し、液体吸収器100では、図18に示すように、液体吸収体10は、非接着部14を有していない。液体吸収体10は、接着部12で構成されている。
図示の例では、液体吸収器100は、第1接着部12aで構成された第1液体吸収体10aと、第2接着部12bで構成された第2液体吸収体10bと、第3接着部12cで構成された第3液体吸収体10cと、第4接着部12dで構成された第4液体吸収体10dと、第5接着部12eで構成された第5液体吸収体10eと、第6接着部12fで構成された第6液体吸収体10fと、を有している。
第1液体吸収体10aの繊維基材3は、吸水性樹脂4の粘着力によって、ケース20の側壁部24だけでなく、底部22にも接着されている。そのため、液体吸収器200では
、例えば搬送の際の振動によって第1液体吸収体10aに生じる繊維基材3の偏りを、より小さくすることできる。
2.2. 液体吸収器の製造方法
次に、第2実施形態に係る液体吸収器200の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図19は、第2実施形態に係る液体吸収器200の製造方法を説明するためのフローチャートである。
まず、液体吸収体10を形成する(ステップS20)。ステップS20は、例えば、上述したステップS10と同様の工程である。
次に、第1液体吸収体10aに水を付与する(ステップS21)。本工程では、第1液体吸収体10aが第1接着部12aで構成されるように、第1液体吸収体10aに水を付与する。
次に、水が付与された第1液体吸収体10aを、ケース20に収容する(ステップS22)。例えば、手でほぐしたりしながら、第1液体吸収体10aを、ケース20に収容する。
次に、第2液体吸収体10bに水を付与する(ステップS23)。本工程では、第2液体吸収体10bが第2接着部12bで構成されるように、第2液体吸収体10bに水を付与する。
次に、水が付与された第2液体吸収体10bを、ケース20に収容する(ステップS24)。例えば、手でほぐしたりしながら、第2液体吸収体10bを、ケース20に収容する。
そして、液体吸収体10c,10d,10e,10fに対して、ステップS23およびステップS24を行う。これにより、図18に示すように、液体吸収体10a,10b,10c,10d,10e,10fを、ケース20に収容することができる。
次に、図18に示すように、ケース20の開口26を、蓋部材30で塞ぐ(ステップS15)。
以上の工程により、液体吸収器200を製造することができる。
なお、図20に示すように、ステップS22の後に、水が付与されていない第2液体吸収体10bを、ケース20に収容してもよい(ステップS33)。次に、ケース20に収容された第2液体吸収体10bの表面に対して、水を付与してもよい(ステップS34)。例えば、第2液体吸収体10bの厚さを0.2cm以上1.5cm以下とすることにより、ステップS34において、第2液体吸収体10b全体に水を付与することができる。そして、ステップS23およびステップS24を繰り返すことにより、液体吸収器200を製造してもよい。
また、ステップS21の前に、ケース20の内面20aに、水を付与してもよい。これにより、吸水性樹脂4の粘着力によって、繊維基材3と内面20aとをより確実に接着させることができる。本工程は、上述した第1実施形態に係る液体吸収器100の製造方法のステップS11の前に行われてもよい。
3. 第3実施形態
3.1. 液体吸収器
次に、第3実施形態に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図21は、第3実施形態に係る液体吸収器300を模式的に示す図である。
以下、第3実施形態に係る液体吸収器300において、上述した第2実施形態に係る液体吸収器200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した液体吸収器200は、図18に示すように、複数の液体吸収体10を有していた。
これに対し、液体吸収器300では、図21に示すように、複数ではなく1つの液体吸収体10を有している。
3.2. 液体吸収器の製造方法
次に、第3実施形態に係る液体吸収器300の製造方法について説明する。
液体吸収器300では、第2実施形態に係る液体吸収器200の製造方法と同様に、液体吸収体10を形成した後、液体吸収体10をケース20に収容する際に、液体吸収体10に水を付与する。具体的には、液体吸収体10の小片2をケース20の底部22に向けて降らす際に、小片2に水を付与する。水が付与された小片2は、ケース20に収容される。これにより、任意の厚さの液体吸収体10をケース20に収容することができる。その後、ケース20の開口26を、蓋部材30で塞ぐ。
以上の工程により、液体吸収器300を製造することができる。
なお、上述した液体吸収器100,200の製造方法において、少なくとも1つの液体吸収体10を、液体吸収器300の製造方法のように、水を付与させながら小片2を降らすことによって形成してもよい。
4. 第4実施形態
4.1. 液体吸収器
次に、第4実施形態に係る液体吸収器について、図面を参照しながら説明する。図22は、第4実施形態に係る液体吸収器400の小片2を模式的に示す断面図である。
以下、第4実施形態に係る液体吸収器400において、上述した第1実施形態に係る液体吸収器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
液体吸収器400では、図22に示すように、吸水性樹脂4は、一対の繊維基材3に挟まれている点において、上述した液体吸収器100と異なる。
液体吸収器400では、吸水性樹脂4は、一対の繊維基材3に挟まれているため、吸水性樹脂4が繊維基材3に挟まれていない場合に比べて、吸水性樹脂4が繊維基材3から脱落し難い。これにより、インクに対する優れた吸収特性を長期にわたって発揮することができる。さらに、吸水性樹脂4がケース20内で偏在することを防止することができ、インクの吸収特性にムラが生じることを防止することができる。
4.2. 液体吸収器の製造方法
次に、第4実施形態に係る液体吸収器400の製造方法について、図面を参照しながら
説明する。図23および図24は、第4実施形態に係る液体吸収器400の製造方法を説明するための図である。
図23に示すように、載置台101に載置されたシート部材6に吸水性樹脂4を塗布した後、吸水性樹脂4が塗布されている面6aが内側にくるように、シート部材6を折り曲げる。
図24に示すように、折り曲げたシート部材6を、一対の加熱ブロック103の間に配置する。そして、一対の加熱ブロック103を加熱するとともに、一対の加熱ブロック103が接近する方向に加圧して、シート部材6を厚さ方向に加圧する。これにより、吸水性樹脂4および接着剤5が加熱により軟化し、加圧により吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込む。また、折り曲げられて重なった吸水性樹脂4同士も軟化して接合される。
そして、加熱および加圧を解除することにより、接着剤5が乾燥して、吸水性樹脂4がシート部材6の内側に入り込んだ状態で接着され、さらに、折り曲げられて重なったシート部材6が吸水性樹脂4および接着剤5によって接合される。
次に、シート部材6をシュレッダー等により裁断する。その後の工程は、上述した液体吸収器100の製造方法と基本的に同じである。
液体吸収器400の製造方法では、1枚のシート部材6に吸水性樹脂4を塗布して折り曲げるという簡単な方法でシート部材6が積層された構成とすることができる。すなわち、2枚のシート部材6にそれぞれ吸水性樹脂4を塗布するという作業を省略することができる。よって、製造工程を簡素にすることができる。
さらに、シート部材6のうち、加熱ブロック103が接触する面は、吸水性樹脂4が付着していない面である。そのため、加熱ブロック103に吸水性樹脂4が付着するのを防止することができる。よって、加熱ブロック103の洗浄工程を省略することができる。
なお、上記では、繊維基材3同士、および繊維基材3とケース20とが、水によって膨潤した吸水性樹脂4の粘着力によって接着された例について、説明した。しかし、繊維基材3同士、および繊維基材3とケース20とは、水溶性接着剤の接着力によって接着されていてもよい。また、繊維基材3とリブ28とは、水溶性接着剤の接着力によって接着されていてもよい。この場合、液体吸収器の製造方法では、水を付与する代わりに、水溶性接着剤溶液を付与する。
このような水溶性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、繊維基材3同士は、吸水性樹脂4の粘着力および水溶性接着剤の接着力の両方によって接着されていてもよい。同様に、繊維基材3とケース20とは、吸水性樹脂4の粘着力および水溶性接着剤の接着力の両方によって接着されていてもよい。同様に、繊維基材3とリブ28とは、吸水性樹脂4の粘着力および水溶性接着剤の接着力の両方によって接着されていてもよい。この場合、液体吸収器の製造方法では、水を付与する代わりに、水溶性接着剤溶液を付与する。
5. 第5実施形態
次に、第5実施形態に係る液体吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図25は、第5実施形態に係る液体吐出装置500を模式的に示す図である。
液体吐出装置500は、図25に示すように、例えば、インクQを吐出する液体吐出ヘッド502と、液体吐出ヘッド502のノズル502aの目詰まりを防止するキャッピングユニット504と、キャッピングユニット504と液体吸収器100とを接続するチューブ506と、インクQをキャッピングユニット504から送液するローラーポンプ508と、インクQの廃液を回収する液体吸収器100と、を含む。
液体吐出ヘッド502は、下方に向かってインクQを吐出するノズル502aを複数有している。液体吐出ヘッド502は、PPC用紙等のような図示しない記録媒体に対して移動しつつ、インクQを吐出して、印刷を施すことができる。
キャッピングユニット504は、液体吐出ヘッド502が待機位置にあるときに、ローラーポンプ508の作動により、複数のノズル502aを一括して吸引して、ノズル502aの目詰まりを防止するものである。
チューブ506は、キャッピングユニット504を介して吸引されたインクQを液体吸収器100に向かって通過させるものである。チューブ506は、例えば、可撓性を有している。
ローラーポンプ508は、チューブ506の途中に配置されている。ローラーポンプ508は、ローラー部508aと、ローラー部508aとの間でチューブ506の途中を挟持する挟持部508bと、を有している。ローラー部508aが回転することにより、チューブ506を介して、キャッピングユニット504に吸引力が生じる。そして、ローラー部508aが回転し続けることにより、ノズル502aに付着したインクQを液体吸収器100まで送り込むことができる。インクQは、液体吸収器100に送り込まれ、廃液として吸収される。
液体吸収器100は、液体吐出装置500に対し着脱可能に装着されている。液体吸収器100は、液体吐出装置500に装着された状態で、液体吐出ヘッド502から吐出されたインクQを吸収する。液体吸収器100は、いわゆる廃液タンクである。液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達したら、この液体吸収器100を、新たな未使用の液体吸収器100に交換することができる。
なお、液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達したか否かについては、液体吐出装置500の図示しない検出部によって検出されてもよい。また、液体吸収器100のインクQの吸収量が限界に達した場合には、その旨が、液体吐出装置500に内蔵されたモニター等の報知部により報知されてもよい。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…小片、3…繊維基材、3a,3b…面、4…吸水性樹脂、5…接着剤、6…シート部材、6a…面、10…液体吸収体、10a…第1液体吸収体、10b…第2液体吸収体、10c…第3液体吸収体、10d…第4液体吸収体、10e…第5液体吸収体、10f…第6液体吸収体、12…接着部、12a…第1接着部、12b…第2接着部、12c…第3接着部、12d…第4接着部、12e…第5接着部、12f…第6接着部、14…非接着部、20…ケース、20a…内面、22…底部、24…側壁部、26…開口、28…リブ、30…蓋部材、32…開口部、100…液体吸収器、101…載置台、102…メッシュ部材、102a…網目、103…加熱ブロック、110,200,300,400…液体吸収器、500…液体吐出装置、502…液体吐出ヘッド、502a…ノズル、504…キャッピングユニット、506…チューブ、508…ローラーポンプ、508a…ローラー部、508b…挟持部

Claims (15)

  1. 開口が設けられたケースと、
    前記ケースに収容され、液体を吸収する第1液体吸収体と、
    前記ケースに収容され、前記第1液体吸収体の前記開口側に設けられ、前記液体を吸収する第2液体吸収体と、
    を含み、
    前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の繊維基材と、複数の吸水性樹脂と、を含み、
    前記第1液体吸収体は、前記第2液体吸収体側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第1接着部を有し、
    前記第2液体吸収体は、前記開口側の表面において、複数の前記繊維基材が互いに接着された第2接着部を有する、液体吸収器。
  2. 請求項1において、
    前記第1接着部および前記第2接着部では、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、複数の前記繊維基材が互いに接着されている、液体吸収器。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースの底部および側壁部に接着され、
    前記第2液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースの側壁部に接着されている、液体吸収器。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記ケースの内面には、前記内面から突出するリブが設けられ、
    前記第1液体吸収体の前記繊維基材および前記第2液体吸収体の前記繊維基材は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記リブに接着されている、液体吸収器。
  5. 請求項4において、
    前記第1液体吸収体および前記第2液体吸収体は、複数の小片で構成され、
    前記小片は、前記繊維基材と、前記繊維基材に担持された前記吸水性樹脂と、を有し、
    複数の前記小片は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、互いに接着されている、液体吸収器。
  6. 請求項5において、
    前記小片は、水溶性接着剤の接着力および前記吸水性樹脂の粘着力の少なくとも一方によって、前記ケースおよび前記リブの少なくとも一方に接着されている、液体吸収器。
  7. 請求項5または6において、
    前記吸水性樹脂は、一対の前記繊維基材に挟まれている、液体吸収器。
  8. ケースと、
    前記ケースに収容され、複数の繊維基材と、複数の吸水性樹脂と、を含み、液体を吸収する液体吸収体と、
    を含み、
    前記液体吸収体は、
    複数の前記繊維基材が互いに接着された第1部分と、
    複数の前記繊維基材が接着されていない第2部分と、
    を有する、液体吸収器。
  9. 請求項8において、
    前記第1部分および前記第2部分は、交互に積層されている、液体吸収器。
  10. 繊維基材と吸水性樹脂とを含み、液体を吸収する第1液体吸収体を、開口が設けられたケースに収容する工程と、
    前記開口側から、前記第1液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
    繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体を、前記ケースの前記第1液体吸収体よりも前記開口側に収容する工程と、
    前記開口側から、前記第2液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
    を含む、液体吸収器の製造方法。
  11. 繊維基材と吸水性樹脂とを含み、液体を吸収する第1液体吸収体に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
    水および水溶性接着剤溶液のいずれかが付与された前記第1液体吸収体を、ケースに収容する工程と、
    を含む、液体吸収器の製造方法。
  12. 請求項11において、
    前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の後に、繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
    水および水溶性接着剤のいずれかが付与された前記第2液体吸収体を、前記ケースに収容する工程と、
    を含む、液体吸収器の製造方法。
  13. 請求項11において、
    前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の後に、繊維基材と吸水性樹脂とを含み、前記液体を吸収する第2液体吸収体を、前記ケースに収容する工程と、
    前記ケースに収容された前記第2液体吸収体の表面に対して、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程と、
    を含む、液体吸収器の製造方法。
  14. 請求項10ないし13のいずれか1項において、
    前記第1液体吸収体を前記ケースに収容する工程の前に、前記ケースの内面に、水および水溶性接着剤溶液のいずれかを付与する工程を含む、液体吸収器の製造方法。
  15. 液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を吸収する、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の液体吸収器と、
    を含む、液体吐出装置。
JP2019141040A 2019-07-31 2019-07-31 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置 Active JP7363166B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019141040A JP7363166B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置
US16/941,648 US11376855B2 (en) 2019-07-31 2020-07-29 Liquid absorber and method for producing same, and liquid ejection apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019141040A JP7363166B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021024105A true JP2021024105A (ja) 2021-02-22
JP7363166B2 JP7363166B2 (ja) 2023-10-18

Family

ID=74259921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019141040A Active JP7363166B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11376855B2 (ja)
JP (1) JP7363166B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02259198A (ja) * 1989-03-30 1990-10-19 Sasaki Kagaku Kogyo Kk インク吸収体
JP2007254005A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Kankyo Kiki:Kk ティシュー取り出し容器
US20080238992A1 (en) * 2007-03-27 2008-10-02 Shirley Lee Printing device
JP2016022990A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 ソフトバンク株式会社 緩衝材、梱包セット及び梱包方法
WO2018008759A1 (ja) * 2016-07-08 2018-01-11 株式会社日本触媒 N-ビニルラクタム系架橋重合体、化粧料、インク用吸収剤及び吸収性複合体
JP2019155768A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5838572B2 (ja) * 2011-03-17 2016-01-06 セイコーエプソン株式会社 プリンター
US9193165B2 (en) * 2012-12-27 2015-11-24 Seiko Epson Corporation Waste ink absorber, waste ink tank, and liquid droplet ejecting device
JP6155747B2 (ja) 2013-03-27 2017-07-05 セイコーエプソン株式会社 液体吸収体、液体タンク、液体吐出装置
EP3778241A4 (en) * 2018-03-27 2021-12-01 Seiko Epson Corporation INK ABSORBING MATERIAL, INK ABSORBING DEVICE AND DROPLET DISPENSING DEVICE
US10953654B2 (en) * 2018-03-27 2021-03-23 Seiko Epson Corporation Ink absorber, ink absorbing member accommodation container, and ink absorbing structure

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02259198A (ja) * 1989-03-30 1990-10-19 Sasaki Kagaku Kogyo Kk インク吸収体
JP2007254005A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Kankyo Kiki:Kk ティシュー取り出し容器
US20080238992A1 (en) * 2007-03-27 2008-10-02 Shirley Lee Printing device
JP2016022990A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 ソフトバンク株式会社 緩衝材、梱包セット及び梱包方法
WO2018008759A1 (ja) * 2016-07-08 2018-01-11 株式会社日本触媒 N-ビニルラクタム系架橋重合体、化粧料、インク用吸収剤及び吸収性複合体
JP2019155768A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7363166B2 (ja) 2023-10-18
US11376855B2 (en) 2022-07-05
US20210031527A1 (en) 2021-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI702085B (zh) 墨水吸收材料、墨水吸收器及液滴噴出裝置
JP2019171597A (ja) インク吸収材料、インク吸収器および液滴吐出装置
JP7215193B2 (ja) 液体吸収器および液体吐出装置
JP7206958B2 (ja) 液体吸収器および液体吐出装置
JP7363166B2 (ja) 液体吸収器およびその製造方法、ならびに液体吐出装置
US20210031525A1 (en) Liquid absorber and liquid ejection apparatus
US11427005B2 (en) Liquid absorber
JP7215182B2 (ja) 液体吸収体、インク吸収器および液滴吐出装置
JP7338323B2 (ja) 液体吸収器および液体吐出装置
JP2019171351A (ja) インク吸収材料、インク吸収器および液滴吐出装置
JP2021030449A (ja) 液体吸収器および液体吐出装置
US10981353B2 (en) Absorbent composite
JP7192442B2 (ja) 吸収性複合体
US11072179B2 (en) Liquid absorbent body, liquid absorber, and liquid treatment apparatus
JP7327089B2 (ja) 液体吸収システム、液体吸収ユニットおよび画像形成装置
JP2020131103A (ja) 液体吸収体
JP2021066093A (ja) 液体吸収器および画像形成装置
JP2021066092A (ja) 液体吸収システム、液体吸収ユニットおよび画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7363166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150