JP2021023283A - 野菜含有調味料、及び野菜含有調味料の製造方法 - Google Patents

野菜含有調味料、及び野菜含有調味料の製造方法 Download PDF

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Mai Shibuya
舞 渋谷
真希 福原
Maki Fukuhara
真希 福原
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大士 葛原
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Kayoko OKUYAMA
香代子 奥山
淳史 竹内
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淳史 竹内
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Abstract

【課題】野菜を主原料とした調味料であって、旨味及びコクが改善された野菜含有調味料の製造方法の提供。【解決手段】旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品を調合する、野菜含有調味料の製造方法。旨味付与野菜加工品は、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品のうち、少なくとも何れか一つ以上であり、かつ、コク付与野菜加工品は、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品のうち、少なくとも何れか一つである。【選択図】なし

Description

本発明が関係するのは、野菜含有調味料及びその製造方法である。
現在、飲食品の香味のベースとなる「だし調味料」は、様々な食品分野で使用されている。特に、液体のだし調味料は、調味済みで簡便に使用できることから需要が増加している。また、濃縮タイプのものは、適宜希釈して使用することができるため、調味においても便利である。
調味料の分野において重要視されるのは、「コク」である。「コク」が左右するのは、飲食品の美味しさだからである。ここで、「コク」を説明すると、香味の持続性であり、より好ましくは、香味の複雑さも加味される。「コク」に寄与する成分を例示すると、水溶性成分、脂溶性成分等である。調味料において重要な成分は、アミノ酸である。そのような観点から、調味料で用いられるのは、動物性原料であり、例えば、肉類や魚類などである。
他方で、市場で求められるのは、動物性原料の不使用である。植物性の「だし調味料」も、野菜のやさしい味わいや、味の深さ、広がりから一定の需要がある。また、動物性の食品を食べられない人、菜食主義の人からの需要もあり、その需要は増加している。
しかし、野菜を主原料とするだし調味料は、動物由来の食品を主原料とするだし調味料と比較して、旨味やコク(味の持続性、複雑さ)が弱い。また、旨味やコクを増強するために、酵母エキスやタンパク加水分解物を使用すると、旨味や風味が強くなりすぎたり、人工感があったりすることで、忌避されることもあった。さらに、野菜を主原料とするだし調味料を、一から自分で作るとなると、野菜の下処理や煮込み、あくとり等、時間と労力を要していた。
野菜を原料とした調味料は、これまでに検討されてきたが、何れも旨味やコクの観点から、十分なものとは言えなかった。
野菜含有調味料に関して、既知なのは、ソフリットである。ソフリットとは、香味野菜(タマネギやニンニク等)を炒めたものをいう。
特許文献1に記載されているのは、アブラナ科野菜調味料であり、減香加熱、及び付香加熱、を行うことにより、コクを有する調味料が得られている。
また、特許文献2に記載されているのは、野菜エキス組成物、調味料であり、白菜成分、タマネギ成分、キャベツ成分を特定量含有させることで、野菜由来の過剰な香味を低減し、旨味を向上させ、汎用性を持たせた調味料が得られている。
特開第2018−191536号公報 特許第6244494号公報
本発明が解決しようとする課題は、野菜を主原料とした調味料の旨味及びコクを改善することである。前述のとおり、野菜を主とした調味料に内在するのは、旨味、及びコクの弱さである。野菜含有調味料に求められるのは、野菜原料を主としながらも、旨味とコクを強くすることである。
当該課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討し発見したのは、各野菜原料、及びこれを加工したものと、香味特性との関係である。そのような観点から本発明を定義すると、次のとおりである。
野菜含有調味料の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、調合であり、ここで調合されるのは、少なくとも、旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品である。
ここで、旨味付与野菜加工品は、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品、のうち少なくとも何れか一つ以上であり、かつ、コク付与野菜加工品は、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品のうち、少なくとも何れか一つである。また、前記調合において調合されるのは、さらに、コク付与キノコ加工品である。そして、前記トマト加工品は、除パルプトマト汁、脱酸トマト汁、及び除パルプ脱酸トマト汁のうち、少なくとも何れか一つである。
併せて、前記コク付与野菜加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも、加熱、及び水出しであり、ここで加熱されるのは、コク付与野菜原料であり、かつ、ここで水出しされるのは、前記加熱されたコク付与野菜原料であり、前記コク付与野菜原料は、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち、少なくとも何れか一つである。
また、前記コク付与野菜加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも、加熱、及び搾りであり、ここで加熱されるのは、コク付与野菜原料であり、ここで搾られるのは、前記加熱されたコク付与野菜原料であり、前記コク付与野菜原料は、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち、少なくとも一つである。
本発明が可能にするのは、野菜原料を主としながらも、旨味とコクが強化された、汎用性の高い野菜含有調味料の提供である。
野菜含有調味料の製造方法の流れ図 第1の実施の形態に係るコク付与野菜加工品の製造方法の流れ図 第2の実施の形態に係るコク付与野菜加工品の製造方法の流れ図 第3の実施の形態に係るコク付与野菜加工品の製造方法の流れ図
<野菜含有調味料>
本発明における、野菜含有調味料とは、調味料であって、少なくとも、後述する旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品を含有する調味料である。好ましくは、さらに、コク付与キノコ加工品を含有することである。ここで、調味料とは、調味用途の材料をいう。また、本発明における、野菜含有調味料は、調味料であって、少なくとも、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、セロリ含有加工品のうち、何れか一つ以上、並びにトマト加工品である。好ましくは、さらに、キノコ加工品を含有することである。
<旨味付与野菜加工品>
旨味付与野菜加工品とは、野菜原料の加工品であって、前記野菜含有調味料において、旨味を付与するものである。旨味付与野菜加工品の好ましい態様は、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品、のうち、少なくとも何れか一つ以上である。旨味を呈する原因となる成分は、主にアミノ酸であり、特にグルタミン酸、アスパラギン酸が寄与している。アミノ酸は、先味としての旨味を呈することに特徴を有する。
<本野菜含有調味料の製造方法の概念的構成>
本野菜含有調味料の製造方法(以下、この欄では、「本製法」ということもある。)を概念的に構成するのは、少なくとも、調合である。
図1が示すのは、本製法の流れである。この製法を構成するのは、調合(S10)、並びに殺菌及び充填(S70)である。
<調合(S10)>
調合する目的は、全体として旨味、及びコクを有する調味料となるように調整するためである。ここで調合されるのは、少なくとも、旨味付与野菜加工品、及び後述するコク付与野菜加工品である。好ましくは、さらに、後述するコク付与キノコ加工品である。
<殺菌及び充填(S70)>
本製法が適宜採用するのは、殺菌及び充填である。これらの方法は、公知の方法で良く、例えば、プレート式殺菌、チューブラー式殺菌方法等がある。
<旨味付与野菜原料>
旨味付与野菜原料とは、野菜原料であって、旨味付与野菜加工品を製造するために用いる。当該野菜原料は、アミノ酸を豊富に含有する野菜であることが好ましく、具体的には、トマト、ブロッコリー、ニンニク、ホウレンソウ、及びアスパラガスのうち、少なくとも何れか一つ以上が挙げられる。これらの野菜原料は、旨味を呈する原因となる成分である、グルタミン酸、又はアスパラギン酸を、他の野菜よりも豊富に含有している。
<トマト加工品>
トマト加工品とは、加工されたトマトであり、例示すると、ダイストマト、トマト搾汁、トマト濃縮汁、脱酸トマト汁、トマトパルプ等である。
トマト搾汁とは、トマトを破砕して搾汁し或いは裏ごしし、皮や種子等を除去して得られるトマト搾汁、及び、これを濃縮したトマト濃縮汁を希釈還元したものを意味する。トマト搾汁は、トマト加工品品質表示基準(平成23年9月30日消費者庁告示第10号)で指定されたトマトジュースを含む概念であり、トマト濃縮汁は、トマト加工品品質表示基準で指定されたトマトピューレ、トマトペースト及び濃縮トマト等を含む概念である。これらは、さらに他の成分(例えば、少量の食塩や香辛料、食品添加物等)を含有していてもよい。
また、本明細書において、トマト搾汁、及びトマト濃縮汁とは、除パルプトマト汁を含む概念であり、除パルプトマト汁とは、トマト搾汁に含まれる水不溶性固形分(トマトパルプ)の一部又は全部を除去したもの、及びこれを濃縮したもの、並びに、トマト濃縮汁に含まれる水不溶性固形分(トマトパルプ)の一部又は全部を除去したもの、及びこれらを濃縮又は希釈還元したものである。
さらに、本明細書において、脱酸トマト汁とは、トマト搾汁、又はトマト濃縮汁を脱酸処理したもの、及びこれを濃縮したものである。脱酸処理の方法は、イオン交換樹脂を用いた方法、炭酸カルシウムや重炭酸カルシウムを用いた方法、重曹などのpH調整剤を用いた方法が挙げられる。本脱酸処理の方法は、公知の方法でよい。本脱酸処理の方法としてとりこむのは、特開2012−223142号公報、特開2014−183811号公報、特開2018−102207号公報、及び特開2018−102208号公報である。
脱酸トマト汁の中でも、さらに除パルプ処理が行われたものを特に、除パルプ脱酸トマト汁という。
旨味付与野菜加工品として用いるトマト加工品のうち、粘度や後述する遠心沈殿量を低める観点、及び透過度を高める観点から、除パルプトマト汁を用いることが好ましい。また、トマトの酸味は、西洋料理には適しているが、和風料理に用いる際は好ましくないため、本野菜調味料の汎用性を高める観点からは、脱酸トマト汁を用いることが好ましい。粘度や遠心沈殿量の低下の点、透過度を高める点、さらには、和風料理への使用へと汎用性を高める観点からは、除パルプ脱酸トマト汁を用いることが好ましい。
さらに、使用する脱酸トマト汁は、脱酸処理の方法として、陰イオン交換樹脂を用いた方法で行うことが好ましい。重曹や、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウムを用いた場合、ナトリウムやカルシウムに由来するえぐみが生じるためである。
<コク付与野菜加工品>
コク付与野菜加工品とは、野菜原料の加工品であって、前記野菜含有調味料において、コクを付与するものである。当該コク付与野菜加工品は、その揮発性成分により、野菜含有調味料にコクを付与する。当該揮発性成分は、中味において香味の持続性を付与する。
<コク付与野菜原料>
コク付与野菜原料とは、野菜原料であって、コク付与野菜加工品を製造するために用いるものである。具体的には、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリ、等が挙げられる。
アブラナ科野菜とは、野菜であって、その学術上の分類がアブラナ科であるものをいう。アブラナ科野菜を例示すると、キャベツ、ブロッコリー、ケール、クレソン、コマツナ、チンゲンサイ、カイワレダイコン、カリフラワー、ハクサイ、ナバナ、タカナ、コールラビ等である。本野菜調味料で採用するのは、アブラナ科野菜の部位(花、葉や茎など)の全部又は一部である。本野菜調味料で採用するのは、これらのアブラナ科野菜のうち一又は複数であるが、好ましくは、ブロッコリー、又はキャベツである。
<コク付与野菜加工品の製造方法>
コク付与野菜加工品の製造方法を概念的に構成するのは、好ましくは、少なくとも、付香加熱である。付香加熱とは、加熱であって、その目的が香りを付加するものをいう。具体的には、加熱香が付加される。本製法を更に構成するのは、分画である。得られる画分は、少なくとも、うま味成分及び香気成分である。これらの成分の由来は、コク付与野菜原料である。本製法のうちを具現化するのは、以下の第1〜第3の実施の形態である。
<第1の実施の形態>
図2が示すのは、第1の実施の形態に係る製造方法の流れである。この製法を構成するのは、切断(S20)、焼き又は炒め(S30)、水出し(S40)、固液分離(S50)、濃縮(S60)、並びに、殺菌及び充填(S70)である。本実施の形態で、付香加熱を具現化したものは、少なくとも、焼き又は炒め(S30)である。また、分画を具現化したものは、少なくとも、水出し(S40)である。当該第1の実施の形態では、比較的粘度が低い性状のコク付与野菜加工品を製造することができ、種々の飲食品に適用しやすいことが特徴である。
<切断(S20)>
コク付与野菜原料及びその他の野菜(以下、単に「野菜」ということもある。)を切断する目的は、加熱時間の短縮である。他の目的は、抽出時間の短縮である。野菜の一部(例えば、花部や虫食われた葉など)は、捨てても良い。切断された野菜の大きさは、任意であるが、好ましくは、5mm〜5cm程度である。
<焼き又は炒め(S30)>
焼き又は炒めは、加熱の一態様である。焼き又は炒めの方法は、特に限定されないが、食用油を用いて焼き又は炒めることが好ましい。ただし、最終製品には、油分を実質的に含有しない程度(0.5重量%以下)まで除去することが好ましい。切断された野菜を焼き又は炒める目的は、コクの強化である。もう一つの目的は、青臭さの抑制である。すなわち、コク付与野菜原料を焼き又は炒めすることで付与されるのは、加熱香であり、それにより感じられるのは香味の持続感である。加熱香は、人をしてコクを感じさせる。アブラナ科野菜を加熱することで生成される成分である、フェニルアセトアルデヒド(Phenylacetaldehyde)がコクに寄与するものと考えられる。本発明が取り込むのは、特開2018−191536号公報である。
また、加熱されたタマネギは、コクのあるフレーバーを有することが知られている。このコクに寄与するフレーバーは、メチルプロペニルトリスルフィド,ジアリルトリスルフィド,メチル(Z)-および)(E)-プロペニルジスルフィドやフラン類であることが推測される。本発明が取り込むのは、時友裕紀子:炒めタマネギのフレーバー成分の同定とその香気パターンの品種間比較、日本食品科学工学会誌、42(12)、1003-1011(1995)である。また、タマネギに含まれるS-propenyl-L-cysteine sulfoxide (PeCSO)、γ-L-glutamyl-PeCSOなどの含硫化合物が、コクに寄与するものと考えられる。本発明が取り込むのは、Ueda Y, Tsubuku T and Miyajima R: Composition of sulfur-containing components in onion and their flavor characters. Biosci. Biotech. Biochem., 58, 108-110 (1994)である。
そして、セロリに含まれていることが知られている成分である、フタライド類が、コクに寄与するものと推察される。本発明が取り込むのは、斎藤 司:食品の香りとフレーバー開発〜おいしさを目指して〜、日本味と匂学会誌 16(2)、179-184 (2009)である。
さらに、コクに寄与する成分として、2,4−Decadienal、及び2−Decenalがあることがわかった。2,4−Decadienalは、一般に、ローストピーナッツやポテトチップス様の香特徴を有する。2−Decenalは、一般に、脂肪質の素朴な香り、及びグリーン様の香特徴を有する。本発明では、主に油を加熱することで当該成分が増加することが考えられた。また、2、4−Decadienalは、野菜のタマネギの炒め感を強化することが推察される。これら成分の存在により、野菜含有調味料のコクをさらに増加させることがわかった。
発明の効果に寄与する上で、本野菜含有調味料のBrixが4.0のとき(Brix4.0換算時)の2,4−Decadienalの含有量は、0.15ppb以上であり、好ましくは、0.15ppb以上、かつ10.0ppb以下であり、より好ましくは、0.15ppb以上、かつ1.0ppb以下である。含有量が低すぎるとコクを感じられにくくなり、含有量が高すぎると、異質な香りとなる。
また、本野菜含有調味料のBrix45換算時の2,4−Decadienalの含有量は、1.6ppb以上であり、好ましくは、1.7ppb以上、かつ100ppb以下であり、より好ましくは、1.7ppb以上、かつ10ppb以下である。
また、2−Decenalの香閾値は、一般に0.3ppb以上であることが知られている。当該観点から、発明の効果に寄与する上で、本野菜含有調味料のBrixが4.0のとき(Brix4.0換算時)の2−Decenalの含有量は、0.3ppb以上である。好ましくは、0.40ppb以上である。より好ましくは、0.41ppb以上、かつ6.0ppb以下であり、さらに好ましくは、0.41ppb以上、かつ4.3ppb以下である。含有量が低すぎるとコクを感じられにくくなり、含有量が高すぎると、異質な香りとなる。
また、本野菜含有調味料のBrix45換算時の2−Decenalの含有量は、3.0ppb以上である。好ましくは、4.5ppb以上であり、より好ましくは、4.6ppb以上、かつ68ppb以下であり、さらに好ましくは、4.6ppb以上、かつ48ppb以下である。
なお、Brix45換算時とは、Brixが45より高いものについては、これを水でBrix45まで希釈したときのことを表し、Brixが45より低いものについては、水だけを除いてBrix45まで濃縮したと想定したときのことを表す。Brix4.0換算時、及びBrix4.5換算時についても同様である。
上記成分等が、中味における香味の持続性に寄与する。
切断された野菜を焼き又は炒めるもう一つの目的は、青臭さの抑制である。すなわち、野菜を焼き又は炒めすることで気化されるのは、野菜の青臭さ成分(香気成分)である(以下、野菜の青臭さを抑制することを目的とした加熱を、「減香加熱」ともいう。)。青臭さが抑制されることで、加熱香によるコクを感じやすくなる。青臭さに寄与する成分は、加熱香に寄与する成分よりも沸点が低く、比較的揮発性が高い。焼き又は炒めるのが不十分であると、青臭さが抑制されない。焼き又は炒めるのが過剰であると、コゲ臭が強くなる。強いコゲ臭は、忌避される。そのような観点から、野菜を焼き又は炒める温度は、45℃〜200℃であり、好ましくは、75℃〜180℃である。また、焼き又は炒める時間は、10〜120分であり、好ましくは、15分〜90分である。焼き又は炒める度合いは、好ましくは、焙炒率で50%〜80%であり、さらに好ましくは、60%〜75%である。焙炒率とは、焼き又は炒めた後の原料の重量を、焼き又は炒める前の重量で除し、100を乗じた値である。これらの方法は、公知の方法で良く、例示すると、ニーダーや焙焼釜等である。熱源は火に限らず、IH等でもよい。
<水出し(S40)>
水出しの目的は、焼き又は炒められた野菜からその含有成分を抽出することである。焼き又は炒められた野菜が浴することで、その含有成分が溶け出す。当該成分が溶け出す先は、水である。水(溶媒)の温度が低すぎると、抽出時間が長くなる。他方で、水(溶媒)の温度が高すぎると、野菜由来の成分が劣化してしまう。そのような観点から、水(溶媒)の温度は、好ましくは、85〜98℃である。
<固液分離(S50)>
固液分離の目的は、青臭さの抑制である。野菜の青臭さが多く残留しているのは、野菜の固形部分である。当該固形部分を取り除くことで、青臭さが低下する。他の目的は、後工程の効率化である。固形を取り除くことで、後工程の濃縮を行う際に、濃縮度が上がる。また、固形部分を取り除くことで、液体の粘度が低下し、種々の飲食品への適用が容易となる。固液分離の方法は、公知の方法で良く、例えば、ふるい式、遠心分離式等である。遠心分離の原理は連続式、バッチ式のいずれの方法でもよいが、遠心分離装置を例示すると、デカンターがある。本工程の実施要否は、最終的な素材の用途を考慮して判断することができる。
<濃縮(S60)>
固液分離で得られた液体部分(液体)を濃縮する目的は、素材のハンドリングの向上である。液体を濃縮することで、液体の容積が減る。つまり、液体の保管コストが下がる。濃縮方法は、公知の方法で良く、例えば、真空濃縮、膜濃縮、凍結濃縮等である。
<殺菌及び充填(S70)>
以上に加えて、本製法が適宜採用するのは、殺菌及び充填である。これらの方法は、公知の方法で良く、例えば、プレート式殺菌、チューブラー式殺菌方法等がある。
<第2の実施の形態>
図2が示すのは、実施の形態2に係る製造方法の流れである。この製法を構成するのは、切断(S20)、焼き又は炒め(S30)、搾り(S41)、固液分離(S50)、濃縮(S60)、並びに、殺菌及び充填(S70)である。本実施の形態で、減香加熱及び付香加熱の双方を具現化したものは、少なくとも、焼き又は炒め(S30)である。また、分画を具現化したものは、少なくとも、搾り(S41)である。以下で説明するのは、本実施の形態2に係る製法の特徴のみである。その他の説明は、前述の実施の形態1での説明に同旨である。当該第2の実施の形態では、比較的粘度が高く、Brixも高いコク付与野菜加工品を製造することができることが特徴である。
<搾り(S41)>
切断された野菜を搾って得られるのは、搾汁及び粕である。つまり、野菜を搾る方法は、公知の方法で良く、例えば、圧搾式、遠心分離式等である。搾汁装置を例示すると、エクストルーダー、フィルタープレス、デカンター、ギナー等である。
<第3の実施の形態>
図3が示すのは、第3の実施の形態に係る製造方法の流れである。この製法を構成するのは、切断(S20)、ブランチ(S31)、搾り(S41)、固液分離(S50)、加熱濃縮(S61)、並びに、殺菌及び充填(S70)である。本実施の形態で、減香加熱を具現化したものは、少なくとも、ブランチ(S31)である。また、付香加熱を具現化したものは、少なくとも、加熱濃縮(S61)である。さらに、分画を具現化したものは、少なくとも、搾り(S41)である。以下で説明するのは、本実施の形態3に係る製法の特徴のみである。その他の説明は、前述の実施の形態1及び2での説明に同旨である。当該第3の実施の形態では、ブランチ工程を含むことで、硝酸、シュウ酸等のえぐみ、渋味に関わる成分が低減されたコク付与野菜加工品を製造することができることが特徴である。
<ブランチ(S31)>
ブランチは、加熱の一態様である。切断された野菜をブランチする目的は、酵素の失活である。
他の目的は、アク除去である。切断された野菜をブランチする方法は、不問であり、具体的には、蒸気や温水等である。切断された野菜をブランチする温度は、50度乃至100度である。ブランチングの具体的な説明のために本願明細書が取り込むのは、特許第3771919号公報の内容である。
<加熱濃縮(S61)>
搾汁又は固液分離で得られた野菜の液を加熱濃縮する目的は、素材のハンドリングの向上である。素材を濃縮することで、容積を減らすことができ、保管コストを低減することができる。他の目的は、コクの強化である。搾汁又は固液分離で得られた野菜の液が加熱濃縮することで、加熱香が付与され、コクが強くなる。この場合、加熱温度は、45℃〜100℃であることが好ましい。
<アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品>
前記コク付与野菜加工品の製造方法に関して、野菜原料を、少なくともアブラナ科野菜として製造されたものをアブラナ科野菜含有加工品という。また、野菜原料を、少なくともタマネギとして製造されたものを、タマネギ含有加工品という。同様に、野菜原料を、少なくともセロリとして製造されたものを、セロリ含有加工品という。その他の野菜についても同様の名称とする。
<キノコ加工品、及びコク付与キノコ加工品>
キノコ加工品とは、キノコ原料を加工したものである。コク付与キノコ加工品とは、キノコ原料を加工したものであって、野菜含有調味料において、コクを付与するものである。当該キノコ加工品、及びコク付与キノコ加工品は、その水溶性成分である核酸により、野菜含有調味料にコクを付与する。当該水溶性成分である核酸は、後味において香味の持続性を付与する。
<キノコ原料>
キノコ原料とは、原料であって、前記キノコ加工品、及びコク付与キノコ加工品を製造するために用いるものである。具体的には、キノコ類である。キノコ類を例示すると、エノキタケ、エリンギ、シイタケ、キクラゲ、シメジ、ナメコ、マイタケ、マッシュルーム、等である。これらの原料は、核酸を豊富に含む。核酸は旨味を増強する物質として知られている。
<その他の野菜>
本野菜含有調味料で使用できるのは、前記トマト、アブラナ科野菜、タマネギ、セロリ以外の野菜である。この野菜の種類は、不問であるが、例示すると、ニンジン、カブ、大根、ホウレンソウ、ピーマン、アスパラガス、大麦若葉、春菊、カラシ菜、サラダ菜、小松菜、明日葉、甘藷、馬鈴薯、モロヘイヤ、パプリカ、パセリ、セロリ、三つ葉、レタス、ラディッシュ、紫蘇、茄子、インゲン、カボチャ、牛蒡、ネギ、生姜、大蒜、ニラ、トウモロコシ、さやえんどう、オクラ、かぶ、きゅうり、ウリ、ズッキーニ、へちま、もやし等である。アブラナ科野菜以外の野菜は、好ましくは、ニンジン、タマネギ、セロリである。なぜなら、全体的な味のバランスが良くなるからである。
<その他の調味料>
本野菜含有調味料の原材料として、本発明が排除しないのは、調味料の使用である。調味料とは、材料であって、料理の味を調えるものである。調味料を例示すると、砂糖、食用酢、みりん、しょうゆ、ウスターソース、塩、うま味調味料、酵母エキス、畜肉エキス等である。動物性原料不使用の観点から、畜肉エキス、魚エキス等の動物性原料を使用しないことが好ましい。また、人工的な呈味を避けることから、うま味調味料、酵母エキスを使用しないことが好ましい。
<本野菜含有調味料の系統及び性状>
本野菜含有調味料の系統は、不問であり、例示すると、だし系、ソース系、砂糖系、塩系、酢系、醤油系、味噌系、酒系、油系、香辛料系などである。だしの呼び名は、多岐にわたっており、例えば、だし(出汁)、スープストック、ブイヨン、フォン・ド・ヴォー、湯(タン)等である。また、本野菜含有調味料の性状は、不問であり、例示すると、液状(抽出物、搾汁液、及びそれらの濃縮物等を含む)、ペースト状、固形状、粉状等である。
<香味特徴>
香味の特徴は、香味の強度と、摂食してからの経過時間との関係で表すことができる。対象となる飲食品を口に含んだ直後に感じる香味を「先味」という。飲食品を口に含んだ後、飲み込む直前に感じる香味を「中味」という。飲食品を口に含み、飲み込んだ後にも持続的に感じる香味を「後味」という。
本発明では、「先味」として、口に含んだ時に感じる旨味を、「中味」として、飲み込む直前に感じる香味を、「後味」として、飲み込んだ後にも持続的に感じる旨味を評価した。
本発明では、少なくとも、「先味」、及び「中味」を有する。好ましくは、「先味」、及び「中味」と併せて「後味」を有する。本発明における「先味」は、旨味付与加工品によりもたらされる。本発明における「中味」は、コク付与野菜加工品によりもたらされる。本発明における「後味」は、少なくとも、前記「先味」を構成する旨味付与加工品に、コク付与キノコ加工品を併用することにより、もたらされる。その作用は、旨味付与加工品に含有されるアミノ酸と、コク付与キノコ加工品に含有される核酸の相乗効果によりもたらされる。
<コク>
本発明における「コク」とは、官能特性の一つである。コクの判断の主たる要素は、香味の持続性であり、より好ましくは、香味の複雑さも加味される。
<糖度(Brix)>
本実施の形態に係る野菜含有調味料において、Brixは、特に限定されないが、好ましくは、0.5以上60.0以下である。より好ましくは、30.0以上55.0以下である。使用する料理に合わせて、適宜希釈して使用することができる。より好ましくは、商品としては濃縮タイプとしたものとすることで、調理時に消費者が適宜料理への使用量を調整しやすくなり、汎用性が高いものとなる。具体的には、20倍濃縮品として、Brix35.0〜55.0で販売する(及びこれと同義の態様で販売する)等である。Brixの測定方法は、公知の方法でよい。測定手段を例示すると、光学屈折率計(NAR−3T ATAGO社製)である。
<pH>
本実施の形態に係る野菜含有調味料のpHは、特に限定されないが、好ましくは、Brix45.0において、4.0〜7.0である。pHが低くなりすぎて酸味が強くなると、酸味が強調されることでコクが感じにくくなる。また、酸味のあるものは、西洋料理への調味には適しているが、和風料理への調味に使用すると違和感のあるものとなる。一方で、pHが高すぎると、衛生管理上の観点から強い殺菌が必要となり、香味への影響等の観点からも好ましくない。これらの点を考慮し、より好ましくは、当該pHは、Brix45.0において、4.0〜6.0である。さらに好ましくは、Brix45.0において、4.5〜5.5である。これらのpHは、Brixが45.0未満の場合は、試料から水分を蒸発させて濃縮させることでBrixを45.0とし、測定することができる。pHの調整は、公知の方法でよい。具体的には、pH調整剤の使用や、原料の脱酸処理等である。pH調整剤としては、重曹等が挙げられる。
<酸度>
本実施の形態に係る野菜含有調味料の酸度は、特に限定されないが、好ましくは、Brix45.0において、0〜0.4である。より好ましくは、Brix45.0において、0.01〜0.2である。さらに好ましくは、Brix45.0において、0.01〜0.1である。酸度が高くなりすぎて酸味が強くなると、酸味が強調されることでコクが感じにくくなる。また、酸味のあるものは、西洋料理への調味には適しているが、和風料理への調味に使用すると違和感のあるものとなる。酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
<濁度(透過度)>
濁度とは、試料の濁りの度合いである。本実施の形態で採用する測定方法は、試料をBrix5.0となるように水で希釈し、分光光度計により波長680nmにおいて透過率を測定し、透過率を試料の濁度とするものである。本実施の形態に係る野菜含有調味料の酸度は、特に限定されないが、好ましくは、Brix45.0において、20%以上である。この数値が高いことにより、透明度が高いことを意味し、料理に使う際に料理の色合いへの影響を低くすることができる。
<遠心沈殿量>
遠心沈殿量とは、試料を一定条件で遠心処理した際の沈殿量を体積割合で表したものである。本実施の形態で採用する測定方法は、次のとおりである。すなわち、10ml容の沈殿管(目盛付きスピッチグラス)に本野菜含有調味料を10ml入れ、2,860rpm(1,450×g)で10分間遠心後の沈殿物の体積量(%)を測定する。遠心沈殿量は特に限定されないが、好ましくは、野菜含有調味料の、Brix5.0における遠心沈殿量が、0%以上、30%未満である。より好ましくは、Brix5.0における遠心沈殿量が、5%未満である。さらに好ましくは、Brix5.0における遠心沈殿量が、1%未満である。また好ましくは、Brix5.0における遠心沈殿量が0.5%以下である。遠心沈殿量が少ないことで、粘度を低下させることができ、種々の商品に適用しやすくなる。遠心沈殿量を少なくする方法は、公知の方法で良いが、具体的には、ふるいによるパルプ分の除去、及び遠心分離によるパルプの除去等が挙げられる。
<旨味>
本発明における「旨味」とは、官能特性の一つである。旨味に寄与する成分として、一般にアミノ酸が知られている。また、アミノ酸の一種であるグルタミン酸と、核酸の一種であるグアニル酸は、相乗効果により旨味の持続性を向上させることが知られている。
<アミノ酸濃度>
本実施の形態に係る野菜含有調味料のグルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度は、HPLC法により分析される。本実施の形態においては、グルタミン酸濃度、及びアスパラギン酸濃度を「mg/100g」(野菜含有調味料100g中のグルタミン酸、又はアスパラギン酸含量(mg))で表記する。本実施の形態に係る野菜含有調味料のアミノ酸濃度は、特に限定されないが、好ましくは、野菜含有調味料のBrix45.0換算時において、グルタミン酸濃度が50〜500mg/100gである。より好ましくは、Brix45.0換算時において、グルタミン酸濃度が100〜400mg/100gである。さらに好ましくは、Brix45.0換算時において、グルタミン酸濃度が200〜350mg/100gである。また、Brix45.0換算時において、アスパラギン酸濃度が20〜250mg/100gである。好ましくは、Brix45.0換算時において、アスパラギン酸濃度が50〜200mg/100gである。
<核酸>
本実施の形態に係る野菜含有調味料の核酸濃度は、HPLC法により分析される。本実施の形態においては、グアニル酸濃度を「mg/100g」(野菜含有調味料100g中のグアニル酸含量(mg))で表記する。本実施の形態に係る野菜含有調味料の核酸濃度は、特に限定されないが、好ましくは、野菜含有調味料の、Brix45.0換算時において、グアニル酸濃度が20ppm以上である。好ましくは、Brix45.0換算時において、グアニル酸濃度が20〜200ppmである。より好ましくは、Brix45.0換算時において、グアニル酸濃度が50〜200ppmである。さらに好ましくは、Brix45.0換算時において、グアニル酸濃度が70〜200ppmである。
<累積%粒子径>
粒子径とは、粒子の長径を測定した値である。ここで「累積a%粒子径」とは、測定で得られた粒度分布において、粒子集団の全体積を100%として累積頻度を求めたとき、累積頻度がa%に達する粒子径をいう。すなわち、累積10%粒子径とは、累積頻度が10%となる点の粒子径をいう。累積50%粒子径(d50)とは、累積頻度が50%となる点の粒子径をいう。また、累積90%径(d90)とは、累積頻度が90%となる点の粒子径をいう。粒子径を測定する手段は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置である。
本発明における本野菜含有調味料の粒子径は、特に限定されないが、好ましくは、d10が50μm以下であり、d50が250μm以下であり、d90が700μm以下である。より好ましくは、d10が30μm以下であり、d50が150μm以下であり、d90が400μm以下である。さらに好ましくは、d10が10が10μm以下であり、d50が30μm以下であり、d90が300μm以下である。粒子径を小さくすることで、性状が滑らかなものとなり、種々の商品に適用しやすくなる。粒子径を小さくする方法は、公知の方法で良いが、具体的には、微細処理機による微細化、ふるいによるパルプ分の除去、及び遠心分離によるパルプの除去等が挙げられる。
[野菜含有調味料における、旨味及びコクの評価]
<比較例>
ブロッコリー、タマネギ、セロリ、ニンジンを2cm程度に切断し、140℃で焙炒した。その後、原料の2倍量の水で95℃、1h熱水抽出した。固形分を除去後、抽出液を真空濃縮により、Brix30まで濃縮した(以下、「野菜エキス」という。)これを使用し、表1のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。なお、表1に示した配合量は、野菜含有調味料100kg当たりの、各原材料の配合量(kg)を示している。
<試験例1>
トマトペーストを水で希釈した後、遠心分離によりパルプ部分を除去後、陰イオン交換樹脂を用いて脱酸処理を行い、これを真空濃縮することによりBrix17.0、酸度0.2%の除パルプ脱酸トマト汁を得た。これを使用し、表1のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。
<試験例2>
試験例1で使用した除パルプ脱酸トマト汁と同じものと、比較例で使用した野菜エキスを使用し、表1のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。
<試験例3>
試験例1で使用した除パルプ脱酸トマト汁と同じもの、比較例で使用した野菜エキス、及びマッシュルームを原料として熱水抽出して濃縮した、マッシュルーム抽出物(Brix55.0)を使用して、表1のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。
<糖度(Brix)の測定>
本測定で採用した糖度(Brix)の測定器は、屈折計(NAR−3T ATAGO社製)である。測定時の品温は、20℃であった。
<酸度の測定>
本測定で採用した酸度の測定法は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法である。酸度は、電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出した。酸度は、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
<アミノ酸濃度の測定>
本測定で採用したアミノ酸濃度、及びアミノ酸組成の測定法は、HPLC法である。具体的には、本測定で採用したグルタミン酸、及びアスパラギン酸の測定器は、高速アミノ酸分析計L−8000シリーズ((株)日立製作所)である。測定条件は、アンモニアフィルタカラム:#2650L[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、分析カラム:#2622[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、ガードカラム:#2619[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、移動相:クエン酸リチウム緩衝液、反応液:ニンヒドリン溶液、検出波長:VIS 570nmである。各原材料のアミノ酸濃度を測定し、配合量の関係より試料のアミノ酸濃度のシミュレーション値を算出した。
<核酸濃度の測定>
本測定で採用したグアニル酸の測定器は、紫外検出器付き高速液体クロマトグラフ(日立製作所Chromasterシリーズ)である。測定条件は、カラム:Develosil RPAQUEOUS AR[固定相:C30(トリアコンチル基)、粒子径:5μm、内径:4.6nm×250mm、野村化学(株)製]、カラム温度:40℃、サンプル注入量:10μL、移動相:100mMリン酸緩衝液(pH2.5)をA液、アセトニトリルと超純水を9:1(容量比)で混合した液をB液とし、B液比率を、0〜5分後まで0%、25分後まで7.5%、25.1〜28分後まで20%、28.1〜32分後まで0%となるようなリニアグラジエント、移動相の流速:1mL/min、検出器:UV検出器、検出波長:254nmである。各原材料の核酸濃度を測定し、配合量の関係より試料の核酸濃度のシミュレーション値を算出した。
<濁度の測定>
本測定で採用した濁度の測定法は、試料の透過率の測定による方法である。試料をBrix5.0となるように水で希釈し、分光光度計により波長680nmにおいて透過率を測定し、透過率(%)を試料の濁度とした。
<pHの測定>
本測定で採用したpHの測定器は、pH計(pH METER F−52 HORIBA社製)である。測定時の品温は、20℃であった。
<遠心沈殿量>
10ml容の沈殿管(目盛付きスピッチグラス)に野菜含有調味料(Brix5.0)を10ml入れ、2,860rpm(1,450×g)で10分間遠心後の沈殿物の体積量(%)を測定した。
<粒子径の測定>
レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA製「LA−960」を用い、体積換算で頻度の累積が50%になる粒子径(D50)、及び90%になる粒子径(D90)を測定した。屈折率を「1.60−0.00i」、循環速度を「3」、撹拌速度を「1」とした。
<官能評価>
香味評価に鋭敏な感覚を持つ官能評価者(パネル)を選定した。
比較例と試験例を比較し、香味における「先味の旨味、中味のコク、後味のコク、及び呈味の複雑さ」の評価を、6名のパネルによる評点法により行った。官能評価は、各試料を水で20倍希釈したものを準備して行った。コクの定義は、香味の「持続性」、及び「複雑さ」とし、「複雑さ」については、定義を以下のとおりとした。
「複雑さ」を感じる・・・香味を多く感じられるが、特定の香味が際立ってなく、かつ、明確に香味を分解できない状態。
<官能評価基準>
官能評価は、比較例を対照(評点3.0)として、試験例1〜3サンプルについてパネルが評価した。評価は1点から5点までの評点法で行い、点数が高くなるほど、香味強度が強いことを意味することとした。有意差の有無については、各パネリストの評価を基にして、評点の平均点について、t検定、及びDunnet法により、危険率(P値)1%、5%、10%にて判断した。
<結果>
表2は、各サンプルの官能評価における、各パネリストの平均値を示したものである。試験例1は、比較例と比較して先味の旨味が強い結果となった(5%有意)。試験例2は、比較例と比較して、先味の旨味、及び中味におけるコクが強い結果となった(いずれもt検定で、5%有意、Dunnet法では、先味は10%有意、中味は5%有意)。試験例3は、比較例と比較して、先味の旨味、中味のコク、後味のコク、複雑さの度合いが強い結果となった(いずれもt検定で5%有意、Dunnet法では、複雑さは10%有意、それ以外は5%有意)。
Figure 2021023283
Figure 2021023283
<まとめ>
以上の試験結果より、旨味付与野菜加工品であるトマト加工品と、コク付与野菜加工品であるアブラナ科野菜等の加工品を配合した調味料を作製することにより、先味の旨味、及び中味のコクを有する調味料を得ることができた。また、これにさらにコク付与キノコ加工品であるキノコ類の加工品を配合することで、後味のコクを強化された野菜含有調味料を作製することができた。そして、これらの野菜含有調味料は、呈味の複雑さを有するものであった。
[野菜含有調味料における中味に寄与する製法の評価]
<比較例2>
ブロッコリー、タマネギ、セロリ、ニンジンを2cm程度に切断し、それぞれを1:2:1:1の重量割合で混合した。その後、原料の2倍量の水で、95℃に達温後、1h熱水抽出した。固形分を除去後、抽出液を真空濃縮により、Brix30まで濃縮した(野菜エキス、焙炒工程無し)。これを使用し、表3のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。なお、表3に示した配合量は、野菜含有調味料100kg当たりの、各原材料の配合量(kg)を示している。
<試験例4>
ブロッコリー、タマネギ、セロリ、ニンジンを2cm程度に切断し、それぞれを1:2:1:1の重量割合で混合し、食用油を用いて140℃で、焙炒率70%まで焙炒した。その後、原料の2倍量の水で、95℃に達温後、1h熱水抽出した。油分、固形分を除去後、抽出液を真空濃縮により、Brix30まで濃縮した(野菜エキス、焙炒工程有り)。これを使用し、表3のとおり配合した野菜含有調味料を作製した。なお、表1に示した配合量は、野菜含有調味料100kg当たりの、各原材料の配合量(kg)を示している。
Figure 2021023283
<官能評価>
香味評価に鋭敏な感覚を持つ官能評価者(パネル)を選定した。
本評価は、選定した13名のパネリストによる1対2点識別法で行い、比較例2を比較対照として、試験例4、及び5を、比較例3を比較対照として、試験例6〜8を、それぞれについて、中味(飲み込む直前における香味)の有意差の有無を検証した。中味の増強効果があるか否かの評価は、2項選択法により行った。中味の増強効果は、選定した13名のパネリストの評価結果をもって、有意差検定(危険率5%)により行うものとした。官能評価は、各試料を水で10倍希釈したもの(Brix4.0)を準備して行った。
<結果>
試験例4は、比較例2と比較して、有意に(危険率5%未満)中味の香味(コク)が強い結果となった。
[野菜含有調味料における中味に寄与する香成分の評価]
野菜エキスを用いて、中味に寄与する成分を、Aroma Extract Dilution Analysis(AEDA法)を用いて特定した。AEDA法とは、サンプルを徐々に希釈し、GCカラムから溶出する香気成分を人間の鼻でかぎ分けて検出する方法であり、極限まで薄めた状態でも感じることができる成分ほど試料の香気に寄与していると評価される。具体的には野菜エキスをBrix6.0、Brix1.2、Brix0.24、Brix0.048に徐々に水で薄めていった
本試験にて用いたGC−MSの条件は、以下のとおりである。
<GC−MS分析>
本発明に係る香成分の含有量を測定する方法として採用できるのは、ガスクロマトグラフィー質量分析法である。野菜エキスを、水で薄めたものを試料とした。ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC−MS)により当該成分を検出することができる。詳細な前処理条件、測定条件は以下の方法が挙げられる。
<前処理条件>
前処理方法 :ダイナミックヘッドスペース法
試料採取量 :5g
内部標準物質 :1000ppm 1,2−ジクロロベンゼン溶液を5μL添加
インキュベーションタイム:10min
パージ条件 :6min(10ml/min)
ドライ条件:18min(50ml/min)
<TDU(加熱脱着ユニット)条件>
TDU :40℃→720℃/min→240℃(3min)
CIS :10℃→12℃/sec→240℃(20min)
<GC−MS条件>
GC :Agilent Technologies 7890A
MS :Agilent Technologies 5975C
注入口 :溶媒ベントモード
ライナー :Tenax TA充填
カラム :J&W DB−WAX
(60m×250μm×0.50μm)
オーブン温度 :40℃(3min)→10℃/min→
240℃(17min)
測定モード :Scanモード
当該方法により、中味に寄与する候補成分として、少なくとも、2,4−Decadienal、2−Decenal、及び2−Heptenalを特定した。比較例2における2,4−Decadienalの含量は、Brix4.0換算時において、0.006ppb、2−Decenalの含量は、Brix4.0換算時において、0.14ppb、2−Heptenalの含量は、Brix4.0換算時において、0.051ppbであった。試験例4における2,4−Decadienalの含量は、Brix4.0換算時において、0.504ppb、2−Decenalの含量は、Brix4.0換算時において、4.3ppb以上、2−Heptenalの含量は、Brix4.0換算時において、0.49ppbであった(表4)。
Figure 2021023283
比較例2を水で10倍希釈したものに対して、2,4−Decadienalの標品を添加することで、2,4―Decadienalの濃度を0.15ppbとしたものを、試験例5とした。また、比較例2を水で10倍希釈したものに対して、2−Decenalの標品を添加することで、2−Decenalの濃度を0.41ppbとしたものを、試験例6とした。そして、比較例2を水で10倍希釈したものに対して、2−Heptenalの標品を添加することで、2−Heptenalの濃度を20.0ppbとしたものを、試験例7とした。
<官能評価>
香味評価に鋭敏な感覚を持つ官能評価者(パネル)を選定した。
本評価は、比較例2を水で10倍希釈したものを比較対照として、試験例5、及び6については、選定した9名のパネリストにより、試験例7については、選定したパネリスト6名により、中味の有意差の有無を検証した。中味の増強効果があるか否かの評価は、2項選択法により行った。中味の増強効果は、選定した前記のパネリストの評価結果をもって、有意差検定(危険率5%)により行うものとした。
<結果>
試験例5は、比較例2を水で10倍希釈したものと比較して、有意に中味が増加する結果となった。また、試験例6は、比較例2を水で10倍希釈したものと比較して、有意に中味が増加する結果となった。一方、試験例7は、比較例2を水で10倍希釈したものと比較して、中味の違いに有意差は見られなかった。
<まとめ>
野菜含有調味料のBrixが4.0において、特に、2,4−Decadienalが0.15ppb以上では、コクを有することが分かった。また、野菜含有調味料のBrixが4.0において、特に、2−Decenalが0.41ppb以上では、中味が増強され、コクを有することが分かった。
本発明が有用な分野は、野菜含有調味料の製造及び販売である。


Claims (27)

  1. 野菜含有調味料の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程である:
    調合:ここで調合されるのは、少なくとも、旨味付与野菜加工品、及びコク付与野菜加工品である。
  2. 請求項1の製造方法であって、
    前記旨味付与野菜加工品は、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品、のうち、少なくとも何れか一つ以上であり、かつ、
    前記コク付与野菜加工品は、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品のうち、少なくとも何れか一つである。
  3. 請求項1又は2の製造方法であって、前記調合において調合されるのは、さらに、コク付与キノコ加工品である。
  4. 請求項2又は3の製造方法であって、前記トマト加工品は、除パルプトマト汁、脱酸トマト汁、及び除パルプ脱酸トマト汁のうち、少なくとも何れか一つである。
  5. 請求項1〜4の何れかの製造方法であって、前記コク付与野菜加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも、次の工程である:
    加熱:ここで加熱されるのは、少なくとも、コク付与野菜原料であり、かつ、
    水出し:ここで水出しされるのは、前記加熱されたコク付与野菜原料であり、
    前記コク付与野菜原料は、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち、少なくとも何れか一つである。
  6. 請求項1〜4の何れかの製造方法であって、前記コク付与野菜加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも、次の工程である:
    加熱:ここで加熱されるのは、少なくとも、コク付与野菜原料であり、
    搾り:ここで搾られるのは、前記加熱されたコク付与野菜原料であり、
    前記コク付与野菜原料は、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち、少なくとも一つである。
  7. 請求項1〜6の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix5.0での遠心沈殿量は、0%以上、かつ、30%未満である。
  8. 請求項1〜7の製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0でのpHは4.0〜7.0である。
  9. 請求項1〜8の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグルタミン酸濃度は、50〜500mg/100gであり、かつ、当該野菜含有調味料のBrix45.0換算時におけるアスパラギン酸濃度は、20〜250mg/100gである。
  10. 請求項1〜9の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグアニル酸濃度は、20〜200ppmである。
  11. 野菜含有調味料の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程である:
    調合:ここで調合されるのは、少なくとも、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品のうち何れか一つ以上、並びに、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品、のうち何れか一つ以上である。
  12. 請求項11の製造方法であって、前記調合において調合されるのは、さらに、キノコ加工品である。
  13. 請求項11又は12の製造方法であって、前記トマト加工品は、除パルプトマト汁、脱酸トマト汁、及び除パルプ脱酸トマト汁のうち何れか一つ以上である。
  14. 請求項11〜13の何れかの製造方法であって、前記アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、又はセロリ含有加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも次の工程である。:
    加熱:ここで加熱されるのは、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち何れか一つ以上であり、かつ、
    水出し:ここで水出しされるのは、前記加熱されたアブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち何れか一つ以上である。
  15. 請求項11〜13の何れかの製造方法であって、前記アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、又はセロリ含有加工品の製造方法を構成するのは、少なくとも次の工程である。:
    加熱:ここで加熱されるのは、アブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち何れか一つ以上であり、かつ、
    搾り:ここで搾られるのは、少なくとも、前記加熱されたアブラナ科野菜、タマネギ、及びセロリのうち何れか一つ以上である。
  16. 請求項11〜15の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix5.0での遠心沈殿量は、0%以上、かつ、30%未満である。
  17. 請求項11〜16の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0でのpHは4.0〜7.0である。
  18. 請求項11〜17の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグルタミン酸濃度は、50〜500mg/100gであり、かつ、当該野菜含有調味料のBrix45.0換算時におけるアスパラギン酸濃度は、20〜250mg/100gである。
  19. 請求項11〜18の何れかの製造方法であって、これによって得られる野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグアニル酸濃度は、20〜200ppmである。
  20. 野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料が含有するのは、少なくとも、アブラナ科野菜含有加工品、タマネギ含有加工品、及びセロリ含有加工品のうち何れか一つ以上、並びに、トマト加工品、ブロッコリー加工品、ニンニク加工品、ホウレンソウ加工品、及びアスパラガス加工品、のうち何れか一つ以上である。
  21. 請求項20の野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料が含有するのは、さらに、キノコ加工品である。
  22. 請求項20又は21の野菜含有調味料であって、前記トマト加工品は、除パルプトマト汁、脱酸トマト汁、及び除パルプ脱酸トマト汁のうち何れか一つ以上である。
  23. 請求項20〜22の何れかの野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料の、Brix5.0での遠心沈殿量は、0%以上、かつ、30%未満である。
  24. 請求項20〜23の何れかの野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料の、Brix45.0でのpHは4.0〜7.0である。
  25. 請求項20〜24の何れかの野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料の、当該野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグルタミン酸濃度は、50〜500mg/100gであり、かつ、当該野菜含有調味料のBrix45.0換算時におけるアスパラギン酸濃度は、20〜250mg/100gである。
  26. 請求項20〜25の何れかの野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料の、Brix45.0換算時におけるグアニル酸濃度は、20〜200ppmである。
  27. 請求項20〜26の何れかの野菜含有調味料であって、当該野菜含有調味料は、酵母エキス、又は動物性原料を含有しない。

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