JP2021022987A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021022987A
JP2021022987A JP2019137182A JP2019137182A JP2021022987A JP 2021022987 A JP2021022987 A JP 2021022987A JP 2019137182 A JP2019137182 A JP 2019137182A JP 2019137182 A JP2019137182 A JP 2019137182A JP 2021022987 A JP2021022987 A JP 2021022987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
current
torque
axis
current vector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019137182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7363161B2 (ja
Inventor
裕紀 山北
Hironori Yamakita
裕紀 山北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Original Assignee
Advics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2019137182A priority Critical patent/JP7363161B2/ja
Publication of JP2021022987A publication Critical patent/JP2021022987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7363161B2 publication Critical patent/JP7363161B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】同期モータのモータ制御装置に関して、同期駆動制御において、モータに過大な電流が流れることを抑制する。【解決手段】モータ制御装置10は、ベクトル制御によって同期モータであるモータ100の駆動を行う。モータ制御装置10は、モータ100に加わる負荷が大きいほど大きい値として当該負荷に応じたトルクである必要トルクを導出する必要トルク導出部11を備えている。モータ制御装置10は、必要トルクが大きいほど回転座標上での電流ベクトルの大きさが大きい電流ベクトルとして同期駆動電流ベクトルを導出する電流ベクトル導出部22を備えている。モータ制御装置10は、同期駆動電流ベクトルに基づいた指令信号を生成して該指令信号をモータ100に出力することによってモータ100を駆動させる同期駆動制御を実行する制御部14を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、同期モータの駆動を行うモータ制御装置に関する。
ロータに永久磁石が設けられている同期モータの制御方式として、永久磁石の磁束方向の成分の電流であるd軸成分の電流と、d軸と直交するトルク方向の成分の電流であるq軸成分の電流と、で表される電流ベクトルを用いて同期モータを駆動させるベクトル制御が知られている。ベクトル制御の回転座標では、d軸とq軸とは互いに直交している。
特許文献1には、ベクトル制御によって同期モータを駆動させる制御装置が開示されている。この制御装置では、モータの始動時には、電流ベクトルの向きを推定d軸の方向に固定した状態で同期モータの回転角を変更させる同期駆動制御が実行される。なお、同期駆動制御で同期モータを駆動させる場合、電流ベクトルの大きさは、ロータを加速させるのに十分なトルクを同期モータに発生させることのできる大きさで固定される。
特開2004−72906号公報
同期モータをベクトル制御によって駆動させる場合には、電流ベクトルの大きさが小さいほど、同期モータの出力トルクであるモータトルクが小さくなる。そして、同期モータにかかる負荷トルクに対して同期モータの出力トルクが過剰に小さいと、同期モータで脱調が発生することがある。このため、特許文献1の制御装置では、同期駆動制御で同期モータを駆動させる場合、電流ベクトルの大きさは、ロータを加速させるのに十分なトルクを同期モータに発生させることのできる大きさで固定される。これによって脱調の発生を抑制することはできるが、モータに対して過大な電流が流れる場合がある。
上記課題を解決するためのモータ制御装置は、ベクトル制御における回転座標のd軸成分の電流とq軸成分の電流とで表される電流ベクトルに基づいて同期モータであるモータの駆動を行うモータ制御装置であって、前記モータに加わる負荷が大きいほど大きい値として当該負荷に応じたトルクである必要トルクを導出する必要トルク導出部と、前記必要トルクが大きいほど電流ベクトルの大きさが大きくなるように同期駆動電流ベクトルを導出する電流ベクトル導出部と、前記同期駆動電流ベクトルに基づいた指令信号を生成して該指令信号を前記モータに出力することによって前記モータを駆動させる同期駆動制御を実行する制御部と、を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、同期駆動電流ベクトルの大きさが必要トルクに応じて決定される。すなわち、同期駆動電流ベクトルの大きさは、モータに加わる負荷に応じて可変する。そして、同期駆動制御によってモータを駆動させる場合、こうした同期駆動電流ベクトルに基づいた指令信号がモータに出力される。これによって、同期駆動制御によってモータを駆動させる場合、脱調の発生を抑制しつつ、モータに過大な電流が流れることを抑制できる。
モータ制御装置の一実施形態と、モータと、を示すブロック図。 同モータ制御装置によるモータのベクトル制御における回転座標を示す図。 同モータ制御装置によるモータのベクトル制御における回転座標を示す図。 同モータ制御装置がモータを制御する際の電流指令値およびロータ回転数の推移を示すタイミングチャート。
以下、モータ制御装置の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、モータ制御装置10と、モータ制御装置10によって制御されるモータ100と、を示している。モータ100は、永久磁石が設けられているロータ101を備えている。モータ100は、永久磁石がロータ101の内部に埋め込まれている埋込磁石型の同期モータである。モータ100は、三相コイルとしてU相、V相およびW相のコイルを備えている。なお、モータ100は、車載のブレーキ装置におけるブレーキ液の吐出用ポンプの動力源として用いられる。
モータ100には、ロータ101の回転速度に応じた信号を検出信号としてモータ制御装置10に出力する回転角センサ18が設けられている。回転角センサ18としては、たとえば、ホールセンサまたはロータリエンコーダ等を挙げることができる。回転角センサ18の検出信号に基づいて導出されるロータ101の回転角を、回転角検出値θsという。
モータ制御装置10は、d軸成分の電流と、d軸と直交するq軸成分の電流と、を制御するベクトル制御によってモータ100を駆動させる。d軸およびq軸は、ベクトル制御の回転座標上の制御軸である。d軸は、永久磁石の磁束軸の方向に延びる制御軸である。q軸は、トルクの方向に延びる制御軸であって、d軸とは直交している。モータ制御装置10は、d軸成分の電流指令値とq軸成分の電流指令値とに基づいた信号を三相コイルに入力することによってモータ100を駆動させる。
モータ制御装置10は、必要トルク導出部11と、同期駆動処理部12と、センサレス駆動処理部13と、信号選択部19と、制御部14と、を備えている。さらに、モータ制御装置10は、3相/2相変換部15と、ロータ位置推定部16と、回転角取得部17と、を備えている。
モータ制御装置10は、同期駆動制御とセンサレス駆動制御とを実行する。センサレス駆動制御は、モータ100の回転速度をフィードバックする閉ループ駆動制御の一例である。一方、同期駆動制御は、開ループ駆動制御である。同期駆動制御では、同期駆動処理部12が導出する電流指令値が用いられる。センサレス駆動制御では、センサレス駆動処理部13が導出する電流指令値が用いられる。すなわち、センサレス駆動処理部13が、閉ループ駆動処理部に対応する。
必要トルク導出部11は、必要トルクTRLdを導出する。必要トルクTRLdは、モータ100の負荷トルクと加速トルクとの和として算出される。必要トルクTRLdは、モータ100の回転速度を低下させないようにするために必要なトルクである。負荷トルクは、たとえば、モータ100を動力源とするポンプのイナーシャおよびブレーキ液の粘度を基に導出できる。また、加速トルクは、ポンプに対するブレーキ液の吐出量の要求値を基に導出できる。
同期駆動処理部12は、同期駆動電流ベクトルVAを導出する電流ベクトル導出部22を備えている。電流ベクトル導出部22は、回転角検出値θsを基にベクトル制御の回転座標を設定し、その上で同期駆動電流ベクトルVAを導出する。同期駆動電流ベクトルVAとは、同期駆動制御によってモータ100を駆動させるための電流ベクトルである。同期駆動電流ベクトルVAの具体的な導出処理については後述する。
同期駆動処理部12は、電流ベクトル導出部22が導出した同期駆動電流ベクトルVAの推定d軸成分の電流の指令値をd軸電流指令値Id*として信号選択部19に出力する。また、同期駆動処理部12は、電流ベクトル導出部22が導出した同期駆動電流ベクトルVAの推定q軸成分の電流の指令値をq軸電流指令値Iq*として信号選択部19に出力する。すなわち、同期駆動制御では、同期駆動電流ベクトルVAの推定d軸成分の電流および推定q軸成分の電流が指令値として用いられる。
推定d軸とは、回転座標のd軸と推定される軸のことである。ちなみに、回転座標の実際のd軸を実d軸という。また、回転座標の実際のq軸を実q軸といい、回転座標のq軸と推定される軸を推定q軸という。
同期駆動処理部12は、同期駆動電流ベクトルVAの導出に用いる等トルク曲線を導出する等トルク曲線導出部21を備えている。等トルク曲線は、ベクトル制御の回転座標上における、トルクが一定の値となる複数の電流ベクトルの終点の集合である。等トルク曲線導出部21の具体的な処理については後述する。
センサレス駆動処理部13は、指令トルク導出部31と、指令電流導出部32と、を備えている。
指令トルク導出部31は、モータ100の出力トルクの指令値である指令トルクTR*を導出する。指令トルク導出部31は、必要トルクTRLdと、ロータ回転数の指令値である指令回転数Vmt*と、後述するロータ位置推定部16によって取得されたロータ回転数Vmtと、に基づいて、指令トルクTR*を導出する。すなわち、指令トルク導出部31は、指令回転数Vmt*とロータ回転数Vmtとの偏差を入力とするフィードバック制御によって導出されたトルク補正値と、必要トルクTRLdとの和が大きいほど値が大きくなるように、指令トルクTR*を導出する。
指令電流導出部32は、指令トルク導出部31によって導出された指令トルクTR*に基づいて、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を導出する。たとえば、指令電流導出部32は、指令トルクTR*に基づいた電流ベクトルであるセンサレス駆動ベクトルを導出する。そして、指令電流導出部32は、センサレス駆動ベクトルの推定d軸成分の電流の指令値をd軸電流指令値Id*として導出する。また、指令電流導出部32は、センサレス駆動ベクトルの推定q軸成分の電流の指令値をq軸電流指令値Iq*として導出する。
センサレス駆動処理部13は、指令電流導出部32が導出したd軸電流指令値Id*を信号選択部19に出力する。また、センサレス駆動処理部13は、指令電流導出部32が導出したq軸電流指令値Iq*を信号選択部19に出力する。
信号選択部19は、第1切換機51および第2切換機52を備えている。第1切換機51は、同期駆動処理部12から出力されたd軸電流指令値Id*、または、センサレス駆動処理部13から出力されたd軸電流指令値Id*の一方を選択し、選択したd軸電流指令値Id*を制御部14に出力する。第2切換機52は、同期駆動処理部12から出力されたq軸電流指令値Iq*、または、センサレス駆動処理部13から出力されたq軸電流指令値Iq*の一方を選択し、選択したq軸電流指令値Iq*を制御部14に出力する。また、信号選択部19には、ロータ位置推定部16によって取得されるロータ回転数Vmtが入力される。
各切換機51,52は、ロータ回転数Vmtが規定回転数Vmth未満であるときには、同期駆動処理部12から出力された電流指令値Id*,Iq*を選択し、選択した電流指令値Id*,Iq*を制御部14に出力する。一方で、各切換機51,52は、ロータ回転数Vmtが規定回転数Vmth以上であるときには、センサレス駆動処理部13から出力された電流指令値Id*,Iq*を選択し、選択した電流指令値Id*,Iq*を制御部14に出力する。すなわち、規定回転数Vmthは、各切換機51,52における電流指令値Id*,Iq*の出力態様を切り換える閾値である。
ここで、規定回転数Vmthについて説明する。規定回転数Vmthは、モータ100のロータ101が低速で回転しているか否かの判断基準として設定されている。ベクトル制御によってモータ100を駆動させる場合、回転座標の実q軸の方向に誘起電圧が発生する。そして、後述する回転角取得部17では、こうした誘起電圧を利用してロータ推定回転角θeが取得される。ロータ回転数Vmtが低いと、誘起電圧の大きさのばらつきが大きく、ロータ推定回転角θeの推定精度が低い。そこで、ロータ推定回転角θeの推定精度を許容範囲に収めることができるようなロータ回転数Vmtの下限、または当該下限よりも僅かに高い速度が規定回転数Vmthとして設定されている。
制御部14は、第1切換機51から入力されるd軸電流指令値Id*と第2切換機52から入力されるq軸電流指令値Iq*とに基づいて、モータ100を駆動する制御信号を生成する。制御部14は、指令電圧導出部41と、2相/3相変換部42と、インバータ43と、を有している。
指令電圧導出部41には、信号選択部19からd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*が入力される。さらに、指令電圧導出部41には、後述するように3相/2相変換部15から出力されるd軸電流値Idおよびq軸電流値Iqが入力される。モータ100への給電によって回転座標上で発生した電流ベクトルのうち、推定d軸成分の電流がd軸電流値Idであり、推定q軸成分の電流がq軸電流値Iqである。
指令電圧導出部41は、d軸電流指令値Id*と、d軸電流値Idとに基づいたフィードバック制御によって、d軸電圧指令値Vd*を算出する。さらに、指令電圧導出部41は、q軸電流指令値Iq*と、q軸電流値Iqとに基づいたフィードバック制御によって、q軸電圧指令値Vq*を算出する。
2相/3相変換部42は、ロータ101の回転角に基づいて、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を、U相電圧指令値VU*と、V相電圧指令値VV*と、W相電圧指令値VW*とに変換する。2相/3相変換部42には、後述する回転角取得部17によって取得されるロータ推定回転角θeがロータ101の回転角として入力される。U相電圧指令値VU*は、U相のコイルに印加する電圧の指令値である。V相電圧指令値VV*は、V相のコイルに印加する電圧の指令値である。W相電圧指令値VW*は、W相のコイルに印加する電圧の指令値である。
インバータ43は、バッテリから供給される電力によって動作する複数のスイッチング素子を有している。インバータ43は、2相/3相変換部42から入力されたU相電圧指令値VU*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってU相信号を生成する。また、インバータ43は、2相/3相変換部42から入力されたV相電圧指令値VV*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってV相信号を生成する。また、インバータ43は、2相/3相変換部42から入力されたW相電圧指令値VW*と、スイッチング素子のオン/オフ動作によってW相信号を生成する。U相信号は、モータ100のU相コイルに入力される。V相信号は、モータ100のV相コイルに入力される。W相信号は、モータ100のW相コイルに入力される。
3相/2相変換部15は、モータ100に流される三相電流を変換して二相電流値を算出する。3相/2相変換部15には、モータ100のU相のコイルに流される電流であるU相電流IUが入力される。3相/2相変換部15には、モータ100のV相のコイルに流される電流であるV相電流IVが入力される。3相/2相変換部15には、モータ100のW相のコイルに流される電流であるW相電流IWが入力される。そして、3相/2相変換部15は、後述する回転角取得部17によって取得されたロータ推定回転角θeに基づいて、U相電流IU、V相電流IVおよびW相電流IWを、推定d軸成分の電流であるd軸電流値Idおよび推定q軸成分の電流であるq軸電流値Iqに変換する。
ロータ位置推定部16は、実d軸の向きと推定d軸の向きとの位相差である軸位相差Δθを導出する。ここでいう軸位相差Δθは、推定d軸の向きから実d軸の向きを引いた値である。ロータ位置推定部16には、3相/2相変換部15が算出したd軸電流値Idおよびq軸電流値Iqが入力される。さらに、ロータ位置推定部16には、指令電圧導出部41が導出したd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*が入力される。
ロータ位置推定部16は、たとえば、拡張誘起電圧方式によって軸位相差Δθを導出する。この場合、ロータ位置推定部16は、d軸電流値Idおよびq軸電流値Iqと、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*と、に基づいて、軸位相差Δθを導出する。
さらに、ロータ位置推定部16は、ロータ101の回転速度であるロータ回転数Vmtを取得する。ロータ回転数Vmtは、モータ100の回転速度である。ロータ位置推定部16は、たとえば、軸位相差Δθを目標値0とすべく比例積分制御することによってロータ回転数Vmtを求める。
回転角取得部17は、ロータ推定回転角θeを取得する。回転角取得部17は、たとえば、ロータ位置推定部16が導出するロータ回転数Vmtを積分することによって、ロータ推定回転角θeを求める。
図2および図3を用いて、同期駆動処理部12が同期駆動電流ベクトルVAを導出する処理について説明する。図2および図3は、ベクトル制御の回転座標を示している。同期駆動処理部12は、まず、電流設定値IdqAを導出する。次に、同期駆動処理部12は、電流設定値IdqAを用いて同期駆動電流ベクトルVAを導出する。
〈電流設定値IdqAの導出〉
図2には、最大トルク/電流曲線MTPAを示している。最大トルク/電流曲線MTPAは、同一トルクを発生させる電流ベクトルのうち、等トルク曲線に対して原点からの距離が最短になる点の集合である。すなわち、最大トルク/電流曲線MTPAは、最も効率的にトルクをモータ100から出力させることのできる電流ベクトルの終点の集合である。
また、図2には、必要トルクTRLdの等トルク曲線である第1等トルク曲線T1を示している。第1等トルク曲線T1は、d軸成分が大きい値であるほど、必要トルクTRLdを発生させるのに要するq軸成分が大きくなるように傾斜している。さらに、図2には、補正後必要トルクTRCの等トルク曲線である第2等トルク曲線T2を示している。補正後必要トルクTRCは、必要トルクTRLdに対してトルクマージンを加味した値である。本実施形態では、必要トルクTRLdと規定のトルクマージンTRMとの和を補正後必要トルクTRCとしている。トルクマージンTRMは、必要トルク導出部11による必要トルクTRLdの導出誤差を加味した大きさに設定されている。第2等トルク曲線T2は、d軸成分が大きい値であるほど、補正後必要トルクTRCを発生させるのに要するq軸成分が大きくなるように傾斜している。第1等トルク曲線T1および第2等トルク曲線T2は、等トルク曲線導出部21によって導出される。
電流ベクトル導出部22は、最大トルク/電流曲線MTPAの線上における補正後必要トルクTRCを示す点を算出する。図2には、当該点を座標BBとして示している。回転座標上における原点から座標BBまでの距離を電流設定値IdqAとして導出する。座標BBは、最大トルク/電流曲線MTPAと、第2等トルク曲線T2と、の交点でもある。
なお、電流設定値IdqAは、原点を始点として座標BBを終点とする電流ベクトルの大きさに等しい。図2には、参考までに、原点を始点として座標BBを終点とする電流ベクトルとして仮電流ベクトルVBを例示している。
〈同期駆動電流ベクトルVAの導出〉
電流ベクトル導出部22は、必要トルクTRLdの等トルク曲線である第1等トルク曲線T1上に終点が存在する電流ベクトルであり、大きさが電流設定値IdqAである電流ベクトルを同期駆動電流ベクトルVAとして導出する。
図3には、大きさが電流設定値IdqAである電流ベクトルについての定電流円I1を例示している。第1等トルク曲線T1と、定電流円I1と、の交点を求めることによって、同期駆動電流ベクトルVAのd軸成分IdAおよびq軸成分IqAを導出することができる。たとえば、第1等トルク曲線T1と定電流円I1との交点は、第1等トルク曲線T1の方程式と定電流円I1の方程式とを用いて、ニュートン法によって求めることができる。回転座標における第1等トルク曲線T1と定電流円I1との交点を終点とし、回転座標の原点を始点とする電流ベクトルが、同期駆動電流ベクトルVAに該当する。同期駆動電流ベクトルVAが導出されると、同期駆動処理部12は、d軸成分IdAをd軸電流指令値Id*として、q軸成分IqAをq軸電流指令値Iq*として出力する。
本実施形態の作用および効果について説明する。
まず、比較例として一般的な同期駆動制御について説明する。一般的な同期駆動制御では、同期駆動電流ベクトルの大きさは、ロータ101の回転速度を低下させないようにするのに十分な大きさで固定される。さらに、同期駆動電流ベクトルの向きは、推定d軸の方向である。そして、このような同期駆動電流ベクトルに基づいた指令信号が生成され、該指令信号がモータ100に入力されることによって、モータ100が駆動する。この際、回転座標上では、推定d軸と実d軸とのずれ、すなわち負荷角に基づいた実q軸成分の電流が発生する。そのため、実q軸成分の電流の大きさに基づいたトルクがモータ100で発生する。
これに対して、本実施形態で実行される同期駆動制御は、大きさが電流設定値IdqAとなる同期駆動電流ベクトルVAが用いられる。電流設定値IdqAは、必要トルクTRLdに応じて可変される。必要トルクTRLdは、モータ100に加わる負荷に応じた大きさに導出される。このため、当該負荷が大きければ同期駆動電流ベクトルVAの大きさは大きくなり、当該負荷が小さければ同期駆動電流ベクトルVAの大きさは小さくなる。したがって、同期駆動制御によってモータ100を駆動させる場合、モータ100に過大な電流が流れることを抑制できる。
なお、本実施形態では、電流設定値IdqAは、必要トルクTRLdだけではなく、トルクマージンTRMをも加味して決定される。そのため、同期駆動制御でモータ100を駆動させる場合に、同期駆動電流ベクトルVAを用いることによって、出力トルクの不足を抑制でき、脱調の発生を抑制できる。
また、本実施形態では、同期駆動制御によってモータ100を駆動させる場合、回転角検出値θsを用いることができる。この場合、同期駆動制御中では、実d軸の方向および実q軸の方向を把握することができる。その結果、モータ100の起動時の推定d軸の方向および推定q軸の方向を正確に設定することができる。したがって、同期駆動制御によってモータ100を駆動させる場合におけるロータ回転数Vmtの制御性を高くできる。
ここで、モータ100として、d軸方向のリラクタンスと、q軸方向のリラクタンスとが異なるモータを採用した場合を考える。この場合、指令電圧導出部41で実行されるd軸電流指令値Id*とd軸電流値Idとに基づいたフィードバック制御のゲインであるd軸用ゲインは、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとに基づいたフィードバック制御のゲインであるq軸用ゲインとは相違することとなる。これは、d軸用ゲインとしてd軸方向のリラクタンスに応じた値が設定され、q軸用ゲインとしてq軸方向のリラクタンスに応じた値が設定されるためである。そのため、比較例のように同期駆動電流ベクトルの向きを推定d軸の方向とした場合、推定d軸の方向が実d軸の方向と大きく乖離していると、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*の導出精度が低下してしまう。
この点、本実施形態では、上記のように導出された同期駆動電流ベクトルVAが用いられる。同期駆動電流ベクトルVAの向きは、推定d軸の方向と一致するとは限らない。すなわち、同期駆動電流ベクトルVAの推定q軸成分の電流は「0」になるとは限らない。その結果、比較例の場合とは異なり、推定d軸の方向が実d軸の方向と大きく乖離していても、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*の導出精度の低下を抑制できる。
図4には、同期駆動制御によってモータ100を起動させた後、モータ制御を同期駆動制御からセンサレス駆動制御に切り替える場合の一例が図示されている。図4の(a)には、モータ100の駆動が開始されてからのロータ回転数Vmtの推移を示している。ロータ回転数Vmtは、モータ100の駆動が開始されてから時間経過に伴って増加している。図4の(b)は、d軸電流指令値Id*の推移を示している。図4の(c)は、q軸電流指令値Iq*の推移を示している。図4の(b)および(c)では、本実施形態の例を実線で示している。また、同期駆動制御として上記の比較例の場合を採用した場合を破線で示している。どちらの例でも、ロータ回転数Vmtが規定回転数Vmth以上となるタイミングt11において、同期駆動制御からセンサレス駆動制御への移行が行われる。
図4の(b)に破線で示すように、比較例の場合、同期駆動制御からセンサレス駆動制御に移行されると、d軸電流指令値Id*が小さくなる。また、図4の(c)に示すように、同期駆動制御の実行中には「0」であったq軸電流指令値Iq*が大きく増加する。これに対して実線で示す本実施形態では、図4の(b)に示すように、d軸電流指令値Id*は、比較例の場合と同様に小さくなる。また、図4の(c)に示すように、同期駆動制御からセンサレス駆動制御に移行されるタイミングt11前後において、q軸電流指令値Iq*がほぼ変化しない。
図4の(c)に破線で示したようにq軸電流指令値Iq*が大きく変化すると、トルクの変動が大きくなることがある。この点、本実施形態の同期駆動制御によれば、同期駆動電流ベクトルVAの推定q軸成分の電流が「0」ではないため、同期駆動制御からセンサレス駆動制御に移行された際に、一般的な同期駆動制御と比較して、推定q軸成分の電流の変動を小さく抑えることができる。これによって、同期駆動制御からセンサレス駆動制御への移行時に発生するトルクの変動を抑制することができる。
なお、図4では同期駆動制御によってモータ100を起動させた後にモータ制御を同期駆動制御からセンサレス駆動制御に切り替える場合について例示しているが、モータ制御装置10によれば、モータ100を起動させるときのみに限らず同期駆動制御を実行することも可能である。たとえば、モータ制御装置10は、同期駆動制御を継続して実行することもできる。モータ制御装置10によれば、上述したように、同期駆動制御においてモータ100に過大な電流が流れることを抑制できる。このため、モータ100を起動させるときのみに限らず同期駆動制御を継続して実行したとしても、トルクを発生させる効率が低下しにくい。すなわち、モータ制御装置10によれば、トルクを発生させる効率を低下させることなく同期駆動制御を継続して実行することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、必要トルクTRLdと規定のトルクマージンTRMとの和を補正後必要トルクTRCとしている。補正後必要トルクTRCは、必要トルクTRLdに対してトルクマージンを考慮した値であればよく、算出方法はこれに限られるものではない。たとえば、トルクマージンに応じた補正係数を必要トルクTRLdに乗算した値を補正後必要トルクTRCとしてもよい。
・上記実施形態では、トルクマージンを考慮した補正後必要トルクTRCを導出して、補正後必要トルクTRCに基づいて電流設定値IdqAを導出している。必要トルクTRLdに対してトルクマージンの考慮は必須ではない。たとえば、必要トルクTRLdの算出精度が高い場合には、補正後必要トルクTRCを導出することなく、補正後必要トルクTRCに替えて必要トルクTRLdの値を用いることによって同期駆動電流ベクトルVAを導出してもよい。
・上記実施形態では、必要トルクTRLdの等トルク曲線である第1等トルク曲線T1上に終点が存在する電流ベクトルであり、大きさが電流設定値IdqAである電流ベクトルを同期駆動電流ベクトルVAとして導出する。しかし、大きさが電流設定値IdqAである電流ベクトルであれば、第1等トルク曲線T1上に終点が存在しない電流ベクトルを同期駆動電流ベクトルVAとして導出するようにしてもよい。たとえば、図2に示した仮電流ベクトルVBを同期駆動電流ベクトルVAとして扱ってもよい。本構成を採用した場合でも、補正後必要トルクTRCを発生させることができる。仮電流ベクトルVBの大きさが電流設定値IdqAであるため、本構成によっても過電流を抑制する効果を奏することができる。
・上記実施形態におけるモータ制御装置10は、同期駆動処理部12を有するモータ制御装置の一例である。モータ制御装置が備える各機能部の構成は、変更が可能である。
たとえば、上記実施形態は、センサレス駆動制御を実行するためのセンサレス駆動処理部13を備えている。センサレス駆動制御は、位置センサを用いることなく指令値を導出してモータ100の制御を行う閉ループ制御の一例である。モータ制御装置は、閉ループ制御として位置センサによる検出値、すなわち回転角検出値θsを用いた制御を実行するための機能部を備えていてもよい。
・モータ制御装置10は、コンピュータプログラムに従って動作する一つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの一つ以上の専用のハードウェア回路またはこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、たとえば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAMおよびROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・上記実施形態におけるモータ100は、ロータ101の内部に永久磁石が埋め込まれている埋込磁石型である。モータとしては、ロータの表面に永久磁石が取り付けられている表面磁石型を採用することもできる。
表面磁石型の同期モータの場合、最大トルク/電流曲線MTPAがq軸に沿った直線に一致する。このため、表面磁石型の同期モータを採用する場合には、同期駆動処理部12の電流ベクトル導出部22は、補正後必要トルクTRCを示す等トルク曲線とq軸との交点からq軸成分IqAを導出する。同期駆動処理部12は、q軸成分IqAをq軸電流指令値Iq*として出力する。なお、この場合のd軸成分IdAは「0」である。
・上記のモータ制御装置10を、回転角センサ18を備えないモータ100の駆動を行うモータ制御装置に適用してもよい。
・モータ制御装置10が制御対象とするモータは、車載のブレーキ装置とは別のアクチュエータの動力源であってもよい。
10…モータ制御装置、11…必要トルク導出部、12…同期駆動処理部、13…センサレス駆動処理部、14…制御部、15…3相/2相変換部、16…ロータ位置推定部、17…回転角取得部、18…回転角センサ、19…信号選択部、21…等トルク曲線導出部、22…電流ベクトル導出部、31…指令トルク導出部、32…指令電流導出部、41…指令電圧導出部、42…2相/3相変換部、43…インバータ、51…第1切換機、52…第2切換機、100…モータ、101…ロータ。

Claims (5)

  1. ベクトル制御における回転座標のd軸成分の電流とq軸成分の電流とで表される電流ベクトルに基づいて同期モータであるモータの駆動を行うモータ制御装置であって、
    前記モータに加わる負荷が大きいほど大きい値として当該負荷に応じたトルクである必要トルクを導出する必要トルク導出部と、
    前記必要トルクが大きいほど電流ベクトルの大きさが大きくなるように同期駆動電流ベクトルを導出する電流ベクトル導出部と、
    前記同期駆動電流ベクトルに基づいた指令信号を生成して該指令信号を前記モータに出力することによって前記モータを駆動させる同期駆動制御を実行する制御部と、を備える
    モータ制御装置。
  2. 前記回転座標上において、前記モータの出力トルクを前記必要トルクと等しくする複数の電流ベクトルの終点の集合を、前記必要トルクの等トルク曲線として導出する等トルク曲線導出部を備え、
    前記電流ベクトル導出部は、前記必要トルクの等トルク曲線と、前記必要トルクの導出誤差を補償するトルクマージンと、に基づいて前記同期駆動電流ベクトルを導出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記電流ベクトル導出部は、
    前記必要トルクと前記トルクマージンとの和と等しい大きさのトルクを前記モータに出力させるものであり、且つ最大トルク/電流曲線上に終点が存在する電流ベクトルの大きさを、電流設定値として導出し、
    電流ベクトルの大きさが前記電流設定値となるものであり、且つ前記モータの出力トルクを前記必要トルクとすることのできる電流ベクトルを、前記同期駆動電流ベクトルとして導出する
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータの回転速度と該モータの回転速度の指令値との偏差を基に、電流の指令値を導出する閉ループ駆動処理部を備え、
    前記制御部は、
    前記回転速度が閾値未満であるときには、前記同期駆動制御を実行し、
    前記回転速度が前記閾値以上であるときには、前記閉ループ駆動処理部が導出する前記電流の指令値に基づいた指令信号を生成して該指令信号を前記モータに出力することによって前記モータを駆動させる閉ループ駆動制御を実行する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータの回転角を検出する回転角センサからの検出信号が入力されるようになっており、
    前記電流ベクトル導出部は、前記回転角センサからの検出信号に基づいて、前記回転座標のd軸およびq軸を定めて前記同期駆動電流ベクトルを導出する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
JP2019137182A 2019-07-25 2019-07-25 モータ制御装置 Active JP7363161B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019137182A JP7363161B2 (ja) 2019-07-25 2019-07-25 モータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019137182A JP7363161B2 (ja) 2019-07-25 2019-07-25 モータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021022987A true JP2021022987A (ja) 2021-02-18
JP7363161B2 JP7363161B2 (ja) 2023-10-18

Family

ID=74573374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019137182A Active JP7363161B2 (ja) 2019-07-25 2019-07-25 モータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7363161B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5948613B2 (ja) 2011-08-10 2016-07-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 モータの制御装置
JP6505155B2 (ja) 2017-04-24 2019-04-24 キヤノン株式会社 モータ制御装置、シート搬送装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7363161B2 (ja) 2023-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4531751B2 (ja) 同期機制御装置
JP4989075B2 (ja) 電動機駆動制御装置及び電動機駆動システム
JP6367332B2 (ja) インバータ制御装置及びモータ駆動システム
TWI587622B (zh) Drive system and inverter device
US10696141B2 (en) Synchronous motor control device and method of controlling synchronous motor
JP5276688B2 (ja) 同期機制御装置
JP2003259680A (ja) 同期電動機駆動装置、インバータ装置、同期電動機の制御方法
JP4367279B2 (ja) 同期モータの制御装置
WO2020045568A1 (ja) モータ制御装置
JP7318392B2 (ja) モータ制御装置
JP2008148437A (ja) 永久磁石型同期モータの制御装置
JP4775145B2 (ja) 同期モータ制御装置
JP7363161B2 (ja) モータ制御装置
JP7251424B2 (ja) インバータ装置及びインバータ装置の制御方法
JP6051728B2 (ja) モータ制御装置
JP7009861B2 (ja) モータ制御装置
JP6601343B2 (ja) 制御装置
JP2008289316A (ja) 埋込型永久磁石同期機の制御装置
US11303238B2 (en) Motor control device
JP7318188B2 (ja) モータ制御装置
JP7338136B2 (ja) モータ制御装置
JP5456873B1 (ja) 同期機制御装置
JP7077878B2 (ja) モータ制御装置
WO2016079791A1 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP2024044466A (ja) 電動機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7363161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150