JP2021022963A - 制御装置 - Google Patents

制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021022963A
JP2021022963A JP2019136488A JP2019136488A JP2021022963A JP 2021022963 A JP2021022963 A JP 2021022963A JP 2019136488 A JP2019136488 A JP 2019136488A JP 2019136488 A JP2019136488 A JP 2019136488A JP 2021022963 A JP2021022963 A JP 2021022963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
state
current
voltage
magnetic flux
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019136488A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7353095B2 (ja
Inventor
高木 正志
Masashi Takagi
正志 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Electric Manufacturing Ltd
Original Assignee
Toyo Electric Manufacturing Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Electric Manufacturing Ltd filed Critical Toyo Electric Manufacturing Ltd
Priority to JP2019136488A priority Critical patent/JP7353095B2/ja
Publication of JP2021022963A publication Critical patent/JP2021022963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7353095B2 publication Critical patent/JP7353095B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】誘導機のトルク制御の精度向上を図る。【解決手段】制御装置100は、PWMインバータ11と、PWM信号発生部17と、誘導機1に流れる電流iを検出する電流検出器12と、推定電圧vinを演算する電圧補正部13と、二次磁束φ2を演算する二次磁束演算部14と、回転速度ωmcを演算する速度演算部と、トルク指令TqRefに応じた制御電圧指令vc*を生成する誘導機制御部16と、ON1状態、ON2状態およびOFF状態を有する選択信号Selectを生成する選択信号発生部101と、ON1状態において電流値I1の電流が、ON2状態において電流値I2の電流が誘導機1に流れるような測定用電圧指令vm*をPWM信号発生部17に出力し、ON1状態およびON2状態における二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める制御定数設定部106とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導機のトルク制御を行う制御装置に関する。
電気車(車両)を駆動する誘導機を制御する制御装置の一例として、演算により誘導機の回転速度を求めて、誘導機のトルク制御を行う制御装置が特許文献1に開示されている。このような制御装置によれば、速度センサを用いずに、トルク指令に従って誘導機の制御を行うことができる。
図5は、上述したような、演算により誘導機1の回転速度を求めて誘導機1の制御を行う制御装置10の構成例を示す図である。
図5に示す制御装置10は、PWM(Pulse Width Modulation)インバータ11と、電流検出器12aと、電圧補正部13aと、二次磁束演算部14aと、速度演算部15と、誘導機制御部16aと、PWM信号発生部17aとを備える。
PWMインバータ11は、複数のスイッチング素子からなり、PWM信号発生部17aから出力されたスイッチング信号Swに基づき複数のスイッチング素子のオン/オフの制御を行うことで、直流電圧源2の出力電圧Vdcをパルス幅変調して誘導機1に交流電圧を供給する。
電流検出器12aは、誘導機1に流れる電流iを検出し、検出結果を電圧補正部13a、二次磁束演算部14a、速度演算部15および誘導機制御部16aに出力する。
電圧補正部13aは、PWMインバータ11のスイッチング素子による電圧降下分(ON電圧相当、デッドタイム電圧相当)を補正し、PWMインバータ11の出力電圧を推定する。電圧補正部13aは、スイッチング信号Swと、直流電圧源2の出力電圧Vdcと、電流検出器12aにより検出された電流iと、PWMインバータ11の出力に相当する電圧を補正するための補正電圧の設定値である補正電圧設定値Veとに基づき、PWMインバータ11の出力電圧を推定し、推定結果を推定電圧vinとして出力する。具体的には、電圧補正部13aは、直流電圧源2の出力電圧Vdcと、スイッチング信号Swのデューティ比との積からPWMインバータ11の出力に相当する電圧vを求める。そして、電圧補正部13aは、電流iの極性が正の場合、vin=v−Veより推定電圧vinを求める。また、電圧補正部13aは、電流iの極性が負の場合、vin=v+Veより推定電圧vinを求める。
電圧補正部13aは、求めた推定電圧vinを二次磁束演算部14aに出力する。
二次磁束演算部14aは、電流検出器12aから出力された電流iと、電圧補正部13aから出力された推定電圧vinと、誘導機1の一次抵抗の設定値である一次抵抗設定値R1とに基づき、以下の式(1)に従い、誘導機1の二次磁束φ2を演算する。
Figure 2021022963
式(1)において、Mは誘導機1の相互インダクタンスであり、L1は誘導機1の一次自己インダクタンスであり、L2は誘導機1の二次自己インダクタンスである。
二次磁束演算部14aは、二次磁束φ2の演算結果を速度演算部15に出力する。
速度演算部15は、電流検出器12aから出力された電流iと、二次磁束演算部14aから出力された二次磁束φ2とに基づき、以下の式(2)に従い、誘導機1の回転速度ωmcを演算する。
Figure 2021022963
Figure 2021022963
速度演算部15は、回転速度ωmcの演算結果を誘導機制御部16aに出力する。
誘導機制御部16aは、電流検出器12aから出力された電流iと、速度演算部15から出力された回転速度ωmcとに基づき、誘導機1のトルクがトルク指令TqRefに従うようなPWMインバータ11の出力電圧を指示する制御電圧指令vc*を生成し、PWM信号発生部17aに出力する。
PWM信号発生部17aは、誘導機制御部16aから出力された制御電圧指令vc*に基づき、PWMインバータ11のスイッチング素子を制御するスイッチング信号Swを生成し、PWMインバータ11および電圧補正部13aに出力する。
特開平11−69895号公報
図5に示す制御装置10においては、PWMインバータ11を構成するスイッチング素子の個体差により、実際の補正電圧にばらつきが生じる。また、スイッチング素子の電圧、電流の遅れあるいはオーバーシュートなどにより、補正電圧の実測も困難である。また、誘導機1の温度により、誘導機1の一次抵抗は変動する。
したがって、図5に示す制御装置10においては、補正電圧設定値Veおよび一次抵抗設定値R1に設定誤差が生じてしまうことがある。補正電圧設定値Veおよび一次抵抗設定値R1に設定誤差が生じると、推定電圧vin、二次磁束φ2および回転速度ωmcの演算にも誤差が生じ、誘導機1のトルク制御を正確に行うことができなくなってしまう。
上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、誘導機のトルク制御の精度向上を図ることができる制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る制御装置は、誘導機の制御装置であって、スイッチング素子を備え、直流電圧源の出力電圧をパルス幅変調して前記誘導機に交流電圧を供給するPWMインバータと、電圧指令に基づき、前記スイッチング素子を制御するスイッチング信号を前記PWMインバータに出力するPWM信号発生部と、前記誘導機に流れる電流を検出する電流検出器と、前記スイッチング信号と、前記直流電圧源の出力電圧と、前記電流検出器により検出された電流と、前記PWMインバータの出力に相当する電圧を補正するための補正電圧とに基づき、前記PWMインバータの出力電圧を推定した推定電圧を演算する電圧補正部と、前記誘導機の一次抵抗と、前記推定電圧と、前記電流検出器により検出された電流とに基づき、前記誘導機の二次磁束を演算する二次磁束演算部と、
前記二次磁束と、前記電流検出器により検出された電流とに基づき、前記誘導機の回転速度を演算する速度演算部と、前記電流検出器により検出された電流と、前記回転速度とに基づき、トルク指令に応じたトルクが前記誘導機から出力されるような前記PWMインバータの出力電圧を指示する制御電圧指令を生成する誘導機制御部と、第1の状態と、第2の状態と、第3の状態とを有する選択信号を生成する選択信号発生部と、前記補正電圧の測定値である補正電圧測定値および前記一次抵抗の測定値である一次抵抗測定値を求める制御定数設定部と、を備え、前記制御定数設定部は、前記第1の状態においては、第1の直流電流が前記誘導機に流れ、前記第2の状態においては、第2の直流電流が前記誘導機に流れるように前記PWMインバータの出力電圧を指示する測定用電圧指令を前記電圧指令として前記PWM信号発生部に出力し、前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の二次磁束に基づき、前記補正電圧測定値および前記一次抵抗測定値を求める。
また、本発明に係る制御装置において、前記選択信号発生部は、所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を、前記第3の状態から前記第1の状態に遷移させ、第1の所定時間の経過後に、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させ、第2の所定時間の経過後に、前記第2の状態から前記第3の状態に遷移させる。
また、本発明に係る制御装置において、前記選択信号発生部は、前記補正電圧測定値が求められた後は、前記所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を、前記第3の状態から、前記第1の状態または前記第2の状態に遷移させ、その後、前記第3の状態に遷移させる。
また、本発明に係る制御装置において、前記選択信号発生部は、前記誘導機の回転速度が0である場合、前記所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を前記第3の状態から前記第1の状態または前記第2の状態に遷移させる。
また、本発明に係る制御装置において、前記制御定数設定部は、前記第3の状態において、前記補正電圧測定値を前記補正電圧として設定する。
また、本発明に係る制御装置において、前記制御定数設定部は、前記第3の状態において、前記一次抵抗測定値を前記一次抵抗として設定する。
また、本発明に係る制御装置において、前記制御定数設定部は、前記制御装置の電源オフ時にも情報を保持可能なメモリにより前記補正電圧測定値を記憶する。
また、本発明に係る制御装置において、前記制御定数設定部は、前記第1の状態において、前記第1の直流電流を指示する直流電流指令を生成し、前記第2の状態において、前記第2の直流電流を指示する直流電流指令を生成する電流パタン発生部と、前記誘導機に流れる電流の電流値が前記直流電流指令に追従し、前記誘導機に流れる電流の位相角が直流位相角指令に追従するような前記PWMインバータの出力電圧を指示する測定用電圧指令を生成する電流制御部と、前記誘導機の二次磁束に前記直流位相角指令の軸方向への回転座標変換を行い、電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分を出力する回転座標変換部と、前記誘導機の回転速度と前記直流電流指令とに基づき、前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の実二次磁束を演算する実二次磁束演算部と、前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差に基づき、前記補正電圧測定値および前記一次抵抗測定値を演算する定数演算部と、を備える。
また、本発明に係る制御装置において、前記電流パタン発生部は、前記第1の状態において、前記第1の直流電流として0に対して十分に大きな値の電流を指示する前記直流電流指令を生成し、前記第2の状態において、前記第2の直流電流として微小な値の電流を指示する前記直流電流指令を生成し、前記第3の状態において、前記直流電流指令を0とする。
また、本発明に係る制御装置において、前記定数演算部は、前記第2の状態における、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差と、前記第1の状態における、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差とに基づき、前記補正電圧測定値を演算し、前記第1の状態における、前記誘導機の二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差と、前記演算した補正電圧測定値とに基づき、前記一次抵抗測定値を演算する。
本発明に係る制御装置によれば、誘導機のトルク制御の精度向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置の構成例を示す図である。 図1に示す選択信号発生部が生成する選択信号の状態遷移の一例を示す図である。 図1に示す選択信号発生部が生成する選択信号の状態遷移の他の一例を示す図である。 図1に示す制御定数測定部の構成例を示す図である。 図3に示す電流パタン発生部が出力する直流電流指令の一例を示す図である。 従来の制御装置の構成例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置100の構成例を示す図である。本実施形態に係る制御装置100は、電気車を駆動する誘導機1のトルク制御を行うものである。図1において、図5と同様の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図1に示す制御装置100は、PWMインバータ11と、電流検出器12と、電圧補正部13と、二次磁束演算部14と、速度演算部15と、誘導機制御部16と、PWM信号発生部17と、選択信号発生部101と、制御定数測定部102と、第1選択部103と、第2選択部104と、第3選択部105とを備える。制御定数測定部102、第1選択部103、第2選択部104および第3選択部105は、制御定数設定部106を構成する。
電流検出器12は、誘導機1に流れる電流iを検出し、検出結果を電圧補正部13、二次磁束演算部14、速度演算部15、誘導機制御部16および制御定数測定部102に出力する。
電圧補正部13は、スイッチング信号Swと、直流電圧源2の出力電圧Vdcと、電流検出器12により検出された電流iと、後述する第2選択部104から出力された補正電圧VeCとに基づき、推定電圧vinを推定する。電圧補正部13による推定電圧vinの推定方法は、電圧補正部13aと同様である。ただし、電圧補正部13は、直流電圧源2の出力電圧Vdcと、スイッチング信号Swのデューティ比との積から求めたPWMインバータ11の出力に相当する電圧vを、補正電圧設定値Veではなく、補正電圧VeCを用いて補正する。電圧補正部13は、求めた推定電圧vinを二次磁束演算部14に出力する。
二次磁束演算部14は、電流検出器12から出力された電流iと、電圧補正部13から出力された推定電圧vinと、後述する第3選択部105から出力された一次抵抗R1Cとに基づき、誘導機1の二次磁束φ2を演算する。二次磁束演算部14による二次磁束φ2の演算方法は、二次磁束演算部14aと同様である。ただし、二次磁束演算部14は、一次抵抗設定値R1の代わりに、一次抵抗R1Cを用いる。二次磁束演算部14は、求めた二次磁束φ2を速度演算部15および制御定数測定部102に出力する。速度演算部15に出力された二次磁束φ2は、回転速度ωmcの演算に用いられる。本実施形態に係る制御装置100においては、速度演算部15により演算された回転速度ωmcが、誘導機制御部16および制御定数測定部102に入力される。
誘導機制御部16は、電流検出器12から出力された電流iと、速度演算部15から出力された回転速度ωmcとに基づき、誘導機1のトルクがトルク指令TqRefに従うようなPWMインバータ11の出力電圧を指示する制御電圧指令vc*を生成し、第1選択部103に出力する。
PWM信号発生部17は、後述する第1選択部103から出力された電圧指令vv*に基づき、スイッチング信号Swを生成し、PWMインバータ11および電圧補正部13に出力する。PWMインバータ11は、PWM信号発生部17から出力されたスイッチング信号Swに基づきスイッチング素子のオン/オフの制御を行うことで、直流電圧源2の出力電圧Vdcをパルス幅変調して誘導機1に交流電圧を供給する。
選択信号発生部101は、測定指令Runが入力され、測定指令Runの遷移に応じて、補正電圧VeCおよび一次抵抗R1Cの測定を行うか否かを選択するための選択信号Selectを生成する。図2Aは、選択信号Selectの状態遷移の一例を示す図である。
図2Aに示すように、選択信号発生部101は、ON1状態(第1の状態)と、ON2状態(第2の状態)と、OFF状態(第3の状態)とを有する選択信号Selectを生成する。選択信号発生部101は、測定指令RunがOFF状態では、選択信号SelectをOFF状態のままとする。選択信号発生部101は、測定指令RunがOFF状態からON状態に遷移すると、選択信号SelectをOFF状態からON1状態に遷移させる。選択信号発生部101は、選択信号SelectをON1状態に遷移させた後、時間Tm1(第1の所定時間)が経過すると、選択信号SelectをON1状態からON2状態に遷移させる。そして、選択信号発生部101は、選択信号SelectをON2状態に遷移させた後、時間Tm2(第2の所定時間)が経過すると、選択信号SelectをON2状態からOFF状態に遷移させる。
なお、選択信号発生部101は、所定の条件では、図2Bに示すように、測定指令RunがOFF状態からON状態に遷移すると、選択信号SelectをOFF状態からON1状態に遷移させ、時間Tm1が経過すると、選択信号SelectをON1状態からOFF状態に遷移させてもよい。図2Bにおいては、選択信号発生部101は、選択信号SelectをOFF状態とON1状態との間で遷移させる例を示しているが、これに限られるものではない。選択信号発生部101は、選択信号SelectをOFF状態とON2状態との間で遷移させてもよい。
図1を再び参照すると、選択信号発生部101は、生成した選択信号Selectを制御定数測定部102、第1選択部103、第2選択部104および第3選択部105に出力する。
制御定数測定部102は、電流検出器12から出力された電流iと、二次磁束演算部14から出力された二次磁束φ2と、速度演算部15から出力された回転速度ωmcと、選択信号発生部101から出力された選択信号Selectと、補正電圧設定値Veと、一次抵抗設定値R1とが入力され、補正電圧VeCの測定値である補正電圧測定値Vemと、一次抵抗R1Cの測定値である一次抵抗測定値R1mと、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを測定するための測定用電圧指令vm*とを生成する。
制御定数測定部102は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態において、PWMインバータ11の出力電圧を指示する測定用電圧指令vm*を生成する。具体的には、制御定数測定部102は、選択信号SelectがON1状態においては、電流値I1の直流電流(第1の直流電流)が誘導機1に流れ、選択信号SelectがON2状態においては、電流値I2の直流電流(第2の直流電流)が誘導機1に流れるような測定用電圧指令vm*を生成する。そして、制御定数測定部102は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態における誘導機1の二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める。
制御定数測定部102は、測定用電圧指令vm*を第1選択部103に出力し、補正電圧測定値Vemを第2選択部104に出力し、一次抵抗測定値R1mを第3選択部105に出力する。制御定数測定部102は、制御装置10の電源オフ時にも情報を保持可能なメモリ(例えば、不揮発性メモリあるいはバックアップ電源付き揮発性メモリ)により、補正電圧測定値Vemを記憶しておいてもよい。こうすることで、制御装置100が電源オフから電源オンに復帰した場合に、補正電圧測定値Vemを演算し直す必要が無くなる。制御定数測定部102の構成および動作の詳細については後述する。
第1選択部103は、誘導機制御部16から出力された制御電圧指令vc*と、選択信号発生部101から出力された選択信号Selectと、制御定数測定部102から出力された測定用電圧指令vm*とが入力され、電圧指令vv*をPWM信号発生部17に出力する。第1選択部103は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態では、測定用電圧指令vm*を電圧指令vv*として出力し、選択信号SelectがOFF状態では、制御電圧指令vc*を電圧指令vv*として出力する。
第2選択部104は、選択信号発生部101から出力された選択信号Selectと、制御定数測定部102から出力された補正電圧測定値Vemと、補正電圧設定値Veとが入力され、補正電圧VeCを電圧補正部13に出力する。第2選択部104は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態では、補正電圧設定値Veを補正電圧VeCとして出力し、選択信号SelectがOFF状態では、補正電圧測定値Vemを補正電圧VeCとして出力する。すなわち、第2選択部104は、選択信号SelectがOFF状態において、補正電圧測定値Vemを補正電圧VeCとして設定する。
第3選択部105は、選択信号発生部101から出力された選択信号Selectと、制御定数測定部102から出力された一次抵抗測定値R1mと、一次抵抗設定値R1とが入力され、一次抵抗R1Cを二次磁束演算部14に出力する。第3選択部105は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態では、一次抵抗設定値R1を一次抵抗R1Cとして出力し、選択信号SelectがOFF状態では、一次抵抗測定値R1mを一次抵抗R1Cとして出力する。すなわち、第3選択部105は、選択信号SelectがOFF状態において、一次抵抗測定値R1mを一次抵抗R1Cとして設定する。
上述したように、制御定数測定部102、第1選択部103、第2選択部104および第3選択部105は、制御定数設定部106を構成する。したがって、制御定数設定部106は、選択信号SelectがON1状態においては、電流値I1の直流電流が誘導機1に流れ、選択信号SelectがON2状態においては、電流値I2の直流電流が誘導機1に流れるようにPWMインバータ11の出力電圧を指示する測定用電圧指令vm*を電圧指令vv*としてPWM信号発生部17に出力する。また、制御定数設定部106は、ON1状態およびON2状態における、誘導機1の二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める。また、制御定数設定部106は、選択信号SelectがOFF状態において、補正電圧測定値Vemを補正電圧VeCとして設定する。また、制御定数設定部106は、選択信号SelectがOFF状態において、一次抵抗測定値R1mを一次抵抗R1Cとして設定する。
図1に示す制御装置100においては、誘導機1のトルク制御を開始する前に、測定指令RunをOFF状態からON状態に遷移させる。測定指令RunをOFF状態からON状態に遷移させることで、上述したように、選択信号Selectは、OFF状態からON1状態に遷移し、時間Tm1が経過すると、ON1状態からON2状態に遷移し、時間Tm2が経過すると、ON2状態からOFF状態に遷移する。制御定数測定部102は、ON1状態およびON2状態における二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める。
選択信号SelectがON2状態からOFF状態に遷移すると、誘導機1のトルク制御が開始される。第2選択部104は、求められた補正電圧測定値Vemを補正電圧VeCとして電圧補正部13に出力する。また、第3選択部105は、求められた一次抵抗測定値R1mを一次抵抗R1Cとして二次磁束演算部14に出力する。電圧補正部13は、第2選択部104から出力された補正電圧VeC(補正電圧測定値Vem)を用いて推定電圧vinを演算する。また、二次磁束演算部14は、第3選択部105から出力された一次抵抗R1C(一次抵抗測定値R1m)を用いて二次磁束φ2を演算する。
このように選択信号SelectがON1状態およびON2状態における二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求め、選択信号SelectがOFF状態になると、求めた補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mをそれぞれ補正電圧VeCおよび一次抵抗R1Cとして用いることで、推定電圧vin、二次磁束φ2および回転速度ωmcの演算誤差を低減し、誘導機1のトルク制御の精度向上を図ることができる
次に、制御定数測定部102の構成について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、制御定数測定部102は、電流パタン発生部1021と、電流制御部1022と、回転座標変換部1023と、実二次磁束演算部1024と、定数演算部1025とを備える。
電流パタン発生部1021は、選択信号Selectと、所定の電流値I1,I2とが入力され、誘導機1に流れる直流電流を指示する直流電流指令Idcを生成する。
図4は、電流パタン発生部1021が生成する直流電流指令Idcの一例を示す図である。図4に示すように電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがON1状態では、誘導機1に電流値I1の直流電流(第1の直流電流)が流れるように指示する直流電流指令Idcを生成する。また、電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがON2状態では、誘導機1に電流値I2の直流電流(第2の直流電流)が流れるように指示する直流電流指令Idcを生成する。また、電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがOFF状態では、Idc=0とする。
図3を再び参照すると、電流パタン発生部1021は、生成した直流電流指令Idcを電流制御部1022および定数演算部1025に出力する。
電流制御部1022は、電流検出器12により検出された電流iと、電流パタン発生部1021から出力された直流電流指令Idcと、直流位相角指令θdcとが入力され、測定用電圧指令vm*を生成する。具体的には、電流制御部1022は、電流iの電流値が直流電流指令Idcに追従し、電流iの位相角が直流位相角指令θdcに追従するような測定用電圧指令vm*を生成する。直流位相角指令θdcは固定値である。電流制御部1022は、生成した測定用電圧指令vm*を第1選択部103に出力する。
回転座標変換部1023は、二次磁束演算部14から出力された二次磁束φ2と、直流位相角指令θdcとが入力される。回転座標変換部1023は、二次磁束φ2に直流位相角指令θdc軸への回転座標変換を行い、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaを生成する。回転座標変換部1023は、生成した電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaを定数演算部1025に出力する。
実二次磁束演算部1024は、選択信号Selectと、誘導機1の回転速度ωmcと、直流電流指令Idcとに基づき、以下の式(3)に従い、実二次磁束φ2iaを演算する。なお、式(3)は、選択信号SelectのON1状態が時間Tm1継続し、その後、選択信号SelectのON2状態が時間Tm2継続した場合を示している。また、式(3)では、ON1状態でIdc=I1、ON2状態でIdc=I2となっていることを考慮している。
Figure 2021022963
式(3)において、T2は誘導機1の二次時定数であり、T2=L2/R2である。φ0は選択信号SelectがON1状態からON2状態に遷移した際の実二次磁束φ2iaの値である。jは虚数単位である。
定数演算部1025は、選択信号Selectと、電流パタン発生部1021から出力された直流電流指令Idcと、回転座標変換部1023から出力された電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaと、実二次磁束演算部1024から出力された実二次磁束φ2iaと、補正電圧設定値Veと、一次抵抗設定値R1とが入力される。定数演算部1025は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態における誘導機1の二次磁束成分φ2vaと実二次磁束φ2iaとに基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを演算する。そして、定数演算部1025は、演算した補正電圧測定値Vemを第2選択部104に出力し、演算した一次抵抗測定値R1mを第3選択部105に出力する。
次に、定数演算部1025による補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mの演算についてより詳細に説明する。
誘導機1に流れる電流iを直流とした場合、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaは、以下の式(4)で表される。
Figure 2021022963
式(4)において、Swaは、スイッチング信号Swの電流軸方向成分である。
補正電圧設定値Ve=VeReal+dVe、一次抵抗設定値R1=R1Real+dR1とすると、式(4)は、以下の式(5)となる。VeRealは補正電圧の真値であり、dVeは補正電圧誤差値である。また、R1Realは一次抵抗の真値であり、dR1は一次抵抗誤差値である。
Figure 2021022963
式(5)の右辺第1項は二次磁束φ2の真値を表し、二次磁束φ2の真値を二次磁束真値φ2Realとすると、式(5)は以下の式(6)となる。
Figure 2021022963
選択信号SelectのON1状態が時間Tm1だけ継続すると、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaは、以下の式(7)で表される。
φ2va=φ2Real-L2/M*dVe*Tm1-L2/M*dR1*I1*Tm1 ・・・式(7)
その後、選択信号SelectのON2状態が時間Tm2だけ継続すると、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaは、以下の式(8)で表される。
φ2va=φ2Real-L2/M*dVe*(Tm1+Tm2)-L2/M*dR1*I1*Tm1-L2/M*dR1*I2*Tm2 ・・・式(8)
実二次磁束φ2iaは、推定電圧Vinおよび一次抵抗値R1を用いていないので、φ2ia=φ2Realとすることができ、以下の式(9),(10)が得られる。
時間Tm1でのφ2iaとφ2vaとの偏差=L2/M*dVe*Tm1+L2/M*dR1*I1*Tm1 ・・・式(9)
時間Tm1+Tm2でのφ2iaとφ2vaとの偏差
=L2/M*dVe*(Tm1+Tm2)+L2/M*dR1*I1*Tm1+L2/M*dR1*I2*Tm2 ・・・式(10)
式(9),(10)において、φ2vaは回転座標変換部1023から出力され、φ2iaは式(3)から求めることができる。したがって、式(9),(10)から、定数演算部1025は、補正電圧誤差値dVeおよび一次抵抗誤差値dR1を演算することができる。補正電圧誤差値dVeおよび一次抵抗誤差値dR1が求められると、Vem=Ve−dVe、R1m=R1−dR1であるので、定数演算部1025は、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを演算することができる。このように、定数演算部1025は、選択信号SelectがON1状態およびON2状態それぞれにおける、誘導機1の実二次磁束φ2iaと、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaとの偏差に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定部R1mを演算する。
なお、実際の補正電圧は、PWMインバータ11が有するスイッチング素子の特性に応じて定まる固定値である。したがって、補正電圧測定値Vemを一度測定した後は、補正電圧測定値Vemの測定は不要である。
この場合、選択信号発生部101は、図2Bに示すように、選択信号SelectをOFF状態と、ON1状態またはON2状態との間で遷移させるようにしてもよい。すなわち、選択信号発生部101は、補正電圧測定値Vemが求められた後は、所定の指令(ON状態の測定指令Run)の入力に応じて、選択信号を、OFF状態から、ON1状態またはON2状態に遷移させ、その後、OFF状態に遷移させてもよい。
補正電圧測定値Vemが一度測定されると、それ以降は、補正電圧誤差値dVeは0である。補正電圧誤差値dVeが0である場合、ON1状態であれば、式(9)は、以下の式(11)となり、ON2状態であれば、以下の式(12)となる。
時間Tm1でのφ2iaとφ2vaとの偏差=L2/M*dR1*I1*Tm1・・・式(11)
時間Tm2でのφ2iaとφ2vaとの偏差=L2/M*dR1*I2*Tm2・・・式(12)
定数演算部1025は、式(11)より一次抵抗誤差値dR1を求めることができる。したがって、時間Tm2での実二次磁束φ2iaと電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaとの偏差は不要である。そこで、選択信号発生部101は、補正電圧測定値Vemが求められた後は、所定の指令(ON状態の測定指令Run)の入力に応じて、選択信号Selectを、OFF状態からON1状態またはON2状態に遷移させ、その後、OFF状態に遷移させる。こうすることで、トルク制御を停止する期間を短くすることができる。
また、補正電圧誤差値dVeの演算精度を高めるためには、選択信号SelectをON1状態に保持する時間Tm1をある程度長くし、選択信号SelectがON1状態からON2状態に遷移した際の二次磁束φ0をできるだけ大きくする必要がある。しかしながら、補正電圧誤差値dVeが一度演算された後は、補正電圧誤差値dVeの演算精度を考慮する必要が無いため、時間Tm1を短くすることができる。時間Tm1が短ければ、選択信号SelectがON1状態からOFF状態に遷移した際の残留磁束が小さくなるので、誘導機1のトルク制御への残留磁束の影響を小さくすることができる。
なお、図4に示すように、ON1状態では電流値I1の直流電流が流れ、ON2状態では電流値I2の直流電流が流れるように直流電流指令Idcを生成する場合、選択信号SelectがON2状態からOFF状態に遷移した際の残留磁束を小さくするためには、電流値I2は、できるだけ0に近い、微小な電流である方がよい。ただし、電流値I2=0とすると、電圧補正部13での電流iの極性の判定が困難となる。
そこで、電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがON2状態において、電流値I2として微小値の電流を指示する直流電流指令Idcを生成することが望ましい。こうすることで、選択信号SelectがON2状態からOFF状態に遷移した際の、誘導機1のトルク制御への残留磁束の影響を小さくすることができる。なお、電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがON1状態において、電流値I1として0に対して十分に大きな値の電流を指示する直流電流指令Idcを指示する。また、電流パタン発生部1021は、選択信号SelectがOFF状態において、直流電流指令Idcを0とする。
電流値I2が微小値である(I2≒0)であるとすると、式(10)は以下の式(13)となる。
時間Tm1+Tm2でのφ2iaとφ2vaとの偏差=L2/M*dVe*(Tm1+Tm2)+L2/M*dR1*I1*Tm1
・・・式(13)
式(13)と式(9)との偏差=L2/M*dVe*Tm2となり、定数演算部1025は、容易に補正電圧誤差値dVeを演算することができる。そして、定数演算部1025は、演算した補正電圧誤差値dVeを用いて、式(9)に基づき、すなわち、選択信号SelectがON1状態における、誘導機1の実二次磁束φ2iaと、電流軸方向の誘導機1の二次磁束成分φ2vaとの偏差に基づき、一次抵抗誤差値dR1を演算する。
なお、式(3)に示すように、実二次磁束φ2iaの演算には、誘導機1の回転速度ωmcが用いられている。誘導機1を空運転している場合、誘導機1の回転速度ωmcは、機械抵抗、負荷などの影響により変化する。そのため、測定指令RunをOFF状態からON状態に遷移させた際に、正しい回転速度ωmcが得られず、正確な実二次磁束φ2iaが演算できるとは限らない。
一方、誘導機1のトルク制御が終了し、車両が停止した後は、機械ブレーキなどにより、車両の停止状態が維持される。この状態では、誘導機1の回転速度ωmcは変化せず、0に維持される。誘導機1の回転速度ωmcが0に維持されている状態では、正確な実二次磁束φ2iaを演算することができる。また、車両停止中であれば、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを測定するための時間に余裕があるので、時間Tm1および時間Tm2を長くすることができる。
そこで、選択信号発生部101は、誘導機1の回転速度ωmcが0である場合、所定の指令(ON状態に遷移した測定指令Run)の入力に応じて、選択信号SelectをOFF状態から遷移させる。こうすることで、定数演算部1025は、より正確な補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを演算することができる。
この場合、誘導機1の回転速度ωmc=0であるので、実二次磁束φ2iaは以下の式(14)で表される。
Figure 2021022963
実二次磁束演算部1024は、式(14)に基づき実二次磁束φ2iaを演算・出力し、定数演算部1025は、実二次磁束φ2iaを式(9),(10)に代入して、補正電圧誤差値dVeおよび一次抵抗誤差値dR1を演算することができる。
このように本実施形態においては、制御装置100は、PWMインバータ11と、電圧指令vv*に基づきスイッチング信号SwをPWMインバータ11に出力するPWM信号発生部17と、誘導機1に流れる電流iを検出する電流検出器12と、スイッチング信号Swと、直流電圧源2の出力電圧Vdcと、電流iと、補正電圧VeCとに基づき、推定電圧vinを演算する電圧補正部13と、誘導機1の一次抵抗R1Cと、推定電圧vinと、電流iとに基づき、誘導機1の二次磁束φ2を演算する二次磁束演算部14と、誘導機1の二次磁束φ2と、電流iとに基づき、誘導機1の回転速度ωmcを演算する速度演算部15と、電流iと、誘導機1の回転速度ωmcとに基づき、トルク指令TqRefに応じたトルクが誘導機1から出力されるような制御電圧指令vc*を生成する誘導機制御部16と、ON1状態と、ON2状態と、OFF状態とを有する選択信号Selectを生成する選択信号発生部101と、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める制御定数設定部106とを備える。
制御定数設定部106は、選択信号SelectがON1状態においては、電流値I1の直流電流が誘導機1に流れ、選択信号SelectがON2状態においては、電流値I2の直流電流が誘導機1に流れるような測定用電圧指令vm*を電圧指令vv*としてPWM信号発生部17に出力する。また、制御定数設定部106は、ON1状態およびON2状態それぞれにおける。誘導機1の二次磁束φ2に基づき、補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求める。
補正電圧測定値Vemおよび一次抵抗測定値R1mを求めることで、PWMインバータ11を構成するスイッチング素子の個体差、誘導機1の温度などの影響を受けずに、推定電圧vin、二次磁束φ2および回転速度ωmcを高精度に演算することができる。その結果、誘導機1のトルク制御の精度向上を図ることができる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換が可能であることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形および変更が可能である。
1 誘導機
2 直流電圧源
11 PWMインバータ
12 電流検出器
13 電圧補正部
14 二次磁束演算部
15 速度演算部
16 誘導機制御部
17 PWM信号発生部
100 制御装置
101 選択信号発生部
102 制御定数測定部
103 第1選択部
104 第2選択部
105 第3選択部
106 制御定数設定部
1021 電流パタン発生部
1022 電流制御部
1023 回転座標変換部
1024 実二次磁束演算部
1025 定数演算部

Claims (10)

  1. 誘導機の制御装置であって、
    スイッチング素子を備え、直流電圧源の出力電圧をパルス幅変調して前記誘導機に交流電圧を供給するPWMインバータと、
    電圧指令に基づき、前記スイッチング素子を制御するスイッチング信号を前記PWMインバータに出力するPWM信号発生部と、
    前記誘導機に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記スイッチング信号と、前記直流電圧源の出力電圧と、前記電流検出器により検出された電流と、前記PWMインバータの出力に相当する電圧を補正するための補正電圧とに基づき、前記PWMインバータの出力電圧を推定した推定電圧を演算する電圧補正部と、
    前記誘導機の一次抵抗と、前記推定電圧と、前記電流検出器により検出された電流とに基づき、前記誘導機の二次磁束を演算する二次磁束演算部と、
    前記二次磁束と、前記電流検出器により検出された電流とに基づき、前記誘導機の回転速度を演算する速度演算部と、
    前記電流検出器により検出された電流と、前記回転速度とに基づき、トルク指令に応じたトルクが前記誘導機から出力されるような前記PWMインバータの出力電圧を指示する制御電圧指令を生成する誘導機制御部と、
    第1の状態と、第2の状態と、第3の状態とを有する選択信号を生成する選択信号発生部と、
    前記補正電圧の測定値である補正電圧測定値および前記一次抵抗の測定値である一次抵抗測定値を求める制御定数設定部と、を備え、
    前記制御定数設定部は、
    前記第1の状態においては、第1の直流電流が前記誘導機に流れ、前記第2の状態においては、第2の直流電流が前記誘導機に流れるように前記PWMインバータの出力電圧を指示する測定用電圧指令を前記電圧指令として前記PWM信号発生部に出力し、
    前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の二次磁束に基づき、前記補正電圧測定値および前記一次抵抗測定値を求める、制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記選択信号発生部は、所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を、前記第3の状態から前記第1の状態に遷移させ、第1の所定時間の経過後に、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させ、第2の所定時間の経過後に、前記第2の状態から前記第3の状態に遷移させる、制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置において、
    前記選択信号発生部は、前記補正電圧測定値が求められた後は、前記所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を、前記第3の状態から、前記第1の状態または前記第2の状態に遷移させ、その後、前記第3の状態に遷移させる、制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の制御装置において、
    前記選択信号発生部は、前記誘導機の回転速度が0である場合、前記所定の指令の入力に応じて、前記選択信号を前記第3の状態から前記第1の状態または前記第2の状態に遷移させる、制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記制御定数設定部は、前記第3の状態において、前記補正電圧測定値を前記補正電圧として設定する、制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記制御定数設定部は、前記第3の状態において、前記一次抵抗測定値を前記一次抵抗として設定する、制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記制御定数設定部は、前記制御装置の電源オフ時にも情報を保持可能なメモリにより前記補正電圧測定値を記憶する、制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記制御定数設定部は、
    前記第1の状態において、前記第1の直流電流を指示する直流電流指令を生成し、前記第2の状態において、前記第2の直流電流を指示する直流電流指令を生成する電流パタン発生部と、
    前記誘導機に流れる電流の電流値が前記直流電流指令に追従し、前記誘導機に流れる電流の位相角が直流位相角指令に追従するような前記PWMインバータの出力電圧を指示する測定用電圧指令を生成する電流制御部と、
    前記誘導機の二次磁束に前記直流位相角指令の軸方向への回転座標変換を行い、電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分を出力する回転座標変換部と、
    前記誘導機の回転速度と前記直流電流指令とに基づき、前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の実二次磁束を演算する実二次磁束演算部と、
    前記第1の状態および前記第2の状態それぞれにおける、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差に基づき、前記補正電圧測定値および前記一次抵抗測定値を演算する定数演算部と、を備える制御装置。
  9. 請求項8に記載の制御装置において、
    前記電流パタン発生部は、
    前記第1の状態において、前記第1の直流電流として0に対して十分に大きな値の電流を指示する前記直流電流指令を生成し、
    前記第2の状態において、前記第2の直流電流として微小な値の電流を指示する前記直流電流指令を生成し、
    前記第3の状態において、前記直流電流指令を0とする、制御装置。
  10. 請求項9に記載の制御装置において、
    前記定数演算部は、
    前記第2の状態における、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差と、前記第1の状態における、前記誘導機の実二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差とに基づき、前記補正電圧測定値を演算し、
    前記第1の状態における、前記誘導機の二次磁束と、前記回転座標変換部から出力された電流軸方向の前記誘導機の二次磁束成分との偏差と、前記演算した補正電圧測定値とに基づき、前記一次抵抗測定値を演算する、制御装置。
JP2019136488A 2019-07-24 2019-07-24 制御装置 Active JP7353095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019136488A JP7353095B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019136488A JP7353095B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021022963A true JP2021022963A (ja) 2021-02-18
JP7353095B2 JP7353095B2 (ja) 2023-09-29

Family

ID=74574892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019136488A Active JP7353095B2 (ja) 2019-07-24 2019-07-24 制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7353095B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230261602A1 (en) * 2022-02-15 2023-08-17 Haier Us Appliance Solutions, Inc. System and method for voltage calibration

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000095453A (ja) 1998-09-18 2000-04-04 Hitachi Ltd エレベータの制御装置
JP2007306694A (ja) 2006-05-10 2007-11-22 Yaskawa Electric Corp 誘導電動機のインバータ制御装置
JP2009273270A (ja) 2008-05-08 2009-11-19 Toyo Electric Mfg Co Ltd 誘導機制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230261602A1 (en) * 2022-02-15 2023-08-17 Haier Us Appliance Solutions, Inc. System and method for voltage calibration
US11923795B2 (en) * 2022-02-15 2024-03-05 Haier Us Appliance Solutions, Inc. System and method for voltage calibration

Also Published As

Publication number Publication date
JP7353095B2 (ja) 2023-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2002078168A1 (fr) Procede pour detecter un courant de moteur et dispositif de commande de moteur
JP6207774B2 (ja) Dc/dcコンバータ
JP2007159231A (ja) 交流電動機の制御方法
JP2008220155A5 (ja)
JP2008245450A (ja) 電力変換装置
JP7353095B2 (ja) 制御装置
JP5409034B2 (ja) 回転電機制御装置
JP2008172948A (ja) ブラシレスモータの制御装置
JP6427432B2 (ja) 電源装置及び溶接用電源装置
JP2010273445A (ja) 電流測定方法及び測定装置
US20110089912A1 (en) Driver
JP2008263735A (ja) Dc−dcコンバータ及びその制御方法
WO2020059814A1 (ja) モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法
JP2024006792A (ja) 制御装置
JP6769246B2 (ja) 電動機制御装置
JP7456834B2 (ja) モータ制御装置、モータシステム及びモータ制御方法
JP4725242B2 (ja) 電力変換システムの電圧検出装置
JP6596378B2 (ja) 電力変換装置
JP6295183B2 (ja) モータ制御装置
JP2010268567A (ja) 交流電動機の制御装置
US11942890B2 (en) Semiconductor device, motor drive system, and method of starting motor
JP2011087413A (ja) 車両のモータ制御装置
JP5082586B2 (ja) 交流電動機の制御方法
JP2002218794A (ja) モータのデッドタイム補償器及びデッドタイム補償方法
JP3397769B2 (ja) インバータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7353095

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150