JP3397769B2 - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置

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JP3397769B2 JP2001036502A JP2001036502A JP3397769B2 JP 3397769 B2 JP3397769 B2 JP 3397769B2 JP 2001036502 A JP2001036502 A JP 2001036502A JP 2001036502 A JP2001036502 A JP 2001036502A JP 3397769 B2 JP3397769 B2 JP 3397769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,出力電圧を正確に
推定するための技術であり、例えばインバータによって
誘導電動機を駆動する場合に、低速度域におけるトル
ク、速度の制御特性を向上させるインバータ制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4に従来の技術の一例を示し,以下こ
の図について説明する。通常運転では、切替器13は、
通常信号発生器6を選択する。インバータ1は、通常信
号発生器6の出力のスイッチング信号Sにしたがって動
作し、負荷の誘導電動機2に電力を供給する。通常信号
発生器6は、電圧補正器10の出力の推定したインバー
タ出力電圧Voutをもちいて、誘導電動機2の速度やト
ルク制御するためのスイッチング信号Sを出力する。
【0003】電圧補正器10は、電圧推定器11の出力
の電圧推定値Veから、電圧補正値記憶器B 15の出
力の電圧補正値Vh'を引いて、推定されたインバータ出
力電圧Voutを出力する。電圧推定器11はスイッチン
グ信号Sのデューティー比と直流電圧源12の直流電圧
Vdcの積によって電圧推定値Veを求めて出力する。電
圧補正値記憶器B 15は、電流位相検出器3の出力の
電流位相θiに応じて記憶している電圧補正値Vh'を選
択して出力する。電流位相検出器3はインバータ1の出
力電流Iの位相を求めて出力する。
【0004】また、インバータ1を製造直後などに、電
圧補正値Vh'を電圧補正値記憶器B15に記憶させる場
合は、切替器13は電流制御器7を選択する。その時の
負荷は抵抗とインダクタンスを直列に接続したものと等
価な状態とする必要がある。例をあげると、停止してい
る誘導電動機2があてはまる。電流制御器7は、前記負
荷のインダクタンスにかかる電圧が無視できる程度の低
い周波数で,所定の大きさの交流電流を前記負荷に流す
ようなスイッチング信号Sをインバータ1に出力する。
つまり、負荷の抵抗分の電圧降下が、インバータ1の出
力電圧と等しくなるような低い周波数の電流を流すこと
を意味する。
【0005】オフセット電圧演算器9は、電圧推定器1
1の出力の電圧推定値Veから抵抗設定器16の出力の
前記負荷の抵抗分の電圧降下分を引いたオフセット電圧
Voを演算して出力する。電圧補正値記憶器B 15
は、電流位相検出器3の出力の電流位相θiに応じてオ
フセット電圧演算器9の出力のオフセット電圧Voを記
憶する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の電圧補正値
記憶器B 15の出力の電圧補正値Vh'は、上記のよう
に所定の電流の大きさで電流位相θiに応じて変化する
値であり、インバータ1のデッドタイムや順方向電圧降
下に相当する電圧である。インバータ1のデッドタイム
や順方向電圧降下に相当する電圧は、電流位相θiによ
って変化することはもちろんのこと、流れている電流の
大きさによっても影響され変化する。しかしながら、従
来技術の電圧推定では、電流の大きさが所定の値でしか
電圧補正値を求めていなかったために、様々な電流の大
きさでは、正確な電圧補正ができず、推定したインバー
タ1の出力電圧Voutが不正確になり、通常信号発生器
6は、誘導電動機2の速度やトルクを高精度に制御する
スイッチング信号Sを出力することができなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明では,請求項1に示すごとく、直流電圧源を
パルス幅変調して電力を供給するインバータ制御装置に
おいて、該インバータにスイッチング信号を出力する信
号発生器と、スイッチング信号のデューティ比と前記直
流電圧源の電圧との積より前記インバータの出力電圧推
定値を求める電圧推定器と、前記インバータの出力電流
の大きさを求める電流値検出器と、前記インバータの出
力電流の位相を求める電流位相検出器と、これらの検出
器により求めた電流の大きさと電流の位相に応じて前も
って記憶しておいた電圧補正値を選択して出力する電圧
補正値記憶器を有し、上記出力電圧推定値から電圧補正
値を引いて前記インバータの出力電圧を求める電圧補正
器を有する。
【0008】また、電流の大きさの異なる電流指令を出
力する電流指令器と、前記インバータの負荷を抵抗とイ
ンダクタンスの直列接続に等価な状態として、該負荷の
インダクタンスにかかる電圧が無視できる程度の低い周
波数で前記電流指令器出力の電流指令によって電流の大
きさの異なる交流電流を前記負荷に流すスイッチング信
号をインバータに出力する電流制御器と、前記電圧推定
器の出力の電圧推定値から前記負荷の抵抗分の電圧降下
を引いたオフセット電圧を演算するオフセット電圧演算
器と、前記インバータが前記電流制御器の出力のスイッ
チング信号を使用している時に前記電流位相検出器の出
力の電流位相と前記電流値検出器の出力の電流の大きさ
に応じて前記オフセット電圧演算器の出力のオフセット
電圧を記憶する機能を併せ持つ前記電圧補正値記憶器を
備える。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明請求項1および2記載の1
実施例を図1に示し,以下この図に基づいて説明する。
通常運転では、切替器13は、通常信号発生器6を選択
する。インバータ1は、通常信号発生器6の出力のスイ
ッチング信号Sにしたがって動作し、負荷の誘導電動機
2に電力を供給する。通常信号発生器6は、電圧補正器
10の出力の推定したインバータ出力電圧Voutをもち
いて、誘導電動機2の速度やトルク制御するためのスイ
ッチング信号Sを出力する。
【0010】電圧補正器10は、電圧推定器11の出力
の電圧推定値Veから、電圧補正値記憶器A 5の出力
の電圧補正値Vhを引いて、推定されたインバータ出力
電圧Voutを出力する。電圧推定器11はスイッチング
信号Sのデューティー比と直流電圧源12の直流電圧V
dcの積によって電圧推定値Veを求めて出力する。電圧
補正値記憶器A 5は、電流位相検出器3の出力の電流
位相θiと電流値検出器4の出力の電流の大きさiに応じ
て記憶している電圧補正値Vhを選択して出力する。電
流位相検出器3はインバータ1の出力電流Iの位相を求
めて出力し、電流値検出器4はインバータ1の出力電流
Iの大きさを求めて出力する。
【0011】また、インバータ1を製造直後などに、電
流補正値を電流補正値記憶値5に記憶させる場合は、切
替器13は電流制御7を選択する。その時の負荷は抵抗
とインダクタンスとを直列に接続したものと等価な状態
とする必要がある。例をあげると、停止している誘導電
動機2があてはまる。電流指令器8では、電流の大きさ
の異なる電流指令I*を出力する。電流制御器7は、前
記負荷のインダクタンスにかかる電圧が無視できる程度
の低い周波数で、電流指令器8の出力の電流指令I*によ
る大きさの交流電流を負荷に流すようなスイッチング信
号Sをインバータ1に出力する。つまり、負荷の抵抗分
の電圧降下が、インバータ1の出力電圧と等しくなるよ
うな低い周波数で、大きさの異なる電流を流すことを意
味する。
【0012】オフセット電圧演算器9は、電圧推定器1
1の出力の電圧推定値Veから、負荷の抵抗分の電圧降
下分を引いたオフセット電圧Voを演算して出力する。
電圧補正値記憶器A 5は、電流位相検出器3の出力の
電流位相θiと電流値検出器4の出力の電流の大きさi
に応じてオフセット電圧演算器8の出力のオフセット電
圧Voを記憶する。
【0013】請求項3における1実施例を図2に示し,
この図に基づいて説明する。なお、図1と同じ説明は省
略する。電圧補正値記憶器A 5の電流の大きさと位相
に応じた電圧補正値の記憶量に制限があり、詳細に電流
の大きさに応じた電圧補正値を記憶できない場合に、電
流の大きさの異なる電圧補正値の間を、電流の大きさを
変数とした関数で求め、電流の大きさによって電圧補正
値を演算し、電流値検出器4の出力の電流の大きさiを
入力として、電圧補正演算値Vcを電圧補正器10に出
力する電圧補正演算器14を備える。
【0014】請求項4における1実施例を図3に示し,
この図に基づいて説明する。なお、図1と同じ説明は省
略する。電圧推定器11の出力の電圧推定値Veと、電
流指令器8の電流指令I*に応じて流れる異なった大き
さの電流Iから、負荷器の抵抗を演算する機能を併せ持
つオフセット電圧演算器9を備える。
【0015】
【発明の効果】デッドタイムや順方向電圧降下に相当す
る電圧は、電流位相、相、電流極性、そして、電流の大
きさによって変化するものである。本発明の電圧補正値
記憶器A 5は、電流位相θiと電流の大きさiに応じ
て、デッドタイムや順方向電圧降下に相当する電圧であ
る電圧補正値を記憶して、電圧補正値Vhにより、推定
電圧Veを補正して、インバータ出力電圧Voutを高精度
に求めているので、通常信号発生器6によって出力され
るスイッチング信号Sに基づき、誘導電動機2を高精度
にトルクや速度を制御ができるようになる。また、本発
明により、容易に電圧補正値記憶器5に正確な電圧補正
値を記憶させることができ、電圧補正値の記憶量に制約
がある場合でも効率よく電圧補正値を利用することがで
き、容易に負荷器の抵抗を正確に演算する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明請求項1及び2記載の実施例を示すブロ
ック線図である。
【図2】本発明請求項3記載の実施例を示すブロック線
図である。
【図3】本発明請求項4記載の実施例を示すブロック線
図である。
【図4】従来技術の一例を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1・・・インバータ 2・・・誘導電動機 3・・・電流位相検出器 4・・・電流値検出器 5・・・電圧補正値記憶器A 6・・・通常信号発生器 7・・・電流制御器 8・・・電流指令器 9・・・オフセット電圧演算器 10・・・電圧補正器 11・・・電圧推定器 12・・・直流電圧源 13・・・切替器 14・・・電圧補正演算器 15・・・電圧補正値記憶器B 16・・・抵抗設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電圧源をパルス幅変調して電力を供給
    するインバータ制御装置において、 該インバータにスイッチング信号を出力する信号発生器
    と、スイッチング信号のデューティ比と前記直流電圧源
    の電圧との積より前記インバータの出カ電圧推定値を求
    める電圧推定器と、前記インバータの出力電流の大きさ
    を求める電流値検出器と、前記インバータの出力電流の
    位相を求める電流位相検出器と、これらの検出器により
    求めた電流の大きさと電流の位相に応じて前もって記憶
    しておいた6種類以上の多数の電圧補正値を選択して出
    力する電圧補正値記憶器を有し、上記出力電圧推定値か
    ら電圧補正値を引いて前記インバータの出力電圧を求め
    る電圧補正器を有することを特徴とするインバータ制御
    装置。
  2. 【請求項2】 電流の大きさの異なる電流指令を出力す
    る電流指令器と、前記インバータの負荷を抵抗とインダ
    クタンスの直列接続に等価な状態として、該負荷のイン
    ダクタンスにかかる電圧が無視できる程度の低い周波数
    で前記電流指令器出力の電流指令によって電流の大きさ
    の異なる交流電流を前記負荷に流すスイッチング信号を
    インバータに出力する電流制御器と、前記電圧推定器の
    出力の電圧推定値から前記負荷の抵抗分の電圧降下を引
    いたオフセット電圧を演算するオフセット電圧演算器
    と、前記インバータが前記電流制御器の出力のスイッチ
    ング信号を使用している時に電流位相と電流の大きさに
    応じて前記オフセット電圧演算器の出力のオフセット電
    圧を記憶する機能を併せ持つ前記電圧補正値記憶器を具
    備することを特徴とする請求項1記載のインバータ制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧補正値記憶器出力の電流の大き
    さと位相に応じた電圧補正値から、電流の大きさの異な
    る電圧補正値の間を、電流の大きさを変数とした関数で
    求め、電流の大きさによって電圧補正値を演算し、電圧
    補正演算値を電圧補正器に出力する電圧補正演算器を具
    備することを特徴とする請求項1記載のインバータ制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記オフセット電圧演算器において、前記
    負荷器の抵抗を異なる大きさの電流と電圧推定値から求
    めることを特徴とした請求項2記載のインバータ。
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