JP2021022451A - フッ化物イオン電池及び非水系電解液 - Google Patents

フッ化物イオン電池及び非水系電解液 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ化物イオン電池の電池容量をより高める。【解決手段】フッ化物イオンをキャリアとするフッ化物イオン電池は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、フルオロベンゼン系化合物を含み正極と負極との間に介在しフッ化物イオンを伝導する非水系電解液と、を備える。【選択図】図1

Description

本明細書では、フッ化物イオン電池及び非水系電解液を開示する。
従来、キャリアがフッ化物イオンであり、フッ化物塩、更にアニオン受容体、カチオン受容体を含む電解質を有するフッ化物イオン電池である電気化学セルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電気化学セルは、正極のフッ化物イオンホスト材料として、CFx、AgFx、CuFx、NiFx、CoFx、PbFx、CeFx等を用い、負極のフッ化物イオンホスト材料として、LaFx、CaFx,AlFx、EuFx、LiC6、LixSi,SnFx、MnFx等を用いる。また、アニオン性のルイス酸誘導
体と、ハロゲン化物イオンを有するハロゲン化物、及び溶媒を含む電解質と、正極と、負極と、を有し、放電時の電気化学反応として、ハロゲン化物イオン又はハロゲン化物が、正極から放出されて負極へ収容されるハロゲン二次電池が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−145758号公報 特開2016−51646号公報
しかしながら、上述の特許文献1、2では、フッ化物イオンなどをキャリアに用いることにより、高容量電池として期待されているものの、それらを用いて実証した実施例、具体的には、放電容量などは示されていなかった。
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、電池容量をより高めることができるフッ化物イオン電池及び非水系電解液を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、キャリアをフッ化物イオンとする電池において、電解液にフルオロベンゼン系化合物を添加すると、電池容量をより高めることができることを見いだし、本明細書で開示する発明を完成するに至った。
即ち、本明細書で開示するフッ化物イオン電池は、
フッ化物イオンをキャリアとするフッ化物イオン電池であって、
正極活物質を有する正極と、
負極活物質を有する負極と、
フルオロベンゼン系化合物を含み、前記正極と前記負極との間に介在しフッ化物イオンを伝導する非水系電解液と、
を備えたものである。
本明細書で開示する非水系電解液は、
フッ化物イオンをキャリアとするフッ化物イオン電池に用いられる非水系電解液であって、
リチウム塩と、
フッ化物塩と、
フルオロベンゼン系化合物と、
非水系溶媒と、を含むものである。
本明細書で開示するフッ化物イオン電池及び非水系電解液では、電池容量をより高めることができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推測される。例えば、電解液へ添加される添加剤であるフルオロベンゼン系化合物は、電気化学的に還元分解を起こし、芳香族からフッ化物イオンが外れ、電極表面にフッ化物イオン濃度の高い被膜を形成する。この現象により、フッ化および脱フッ化の反応抵抗を低下させ、電池容量をより向上することができるものと推察される。
フッ化物イオン電池の構造の一例を示す模式図。 実験例1の評価セルの充放電曲線。 実験例2の評価セルの充放電曲線。 実験例3の評価セルの充放電曲線。 実験例4の評価セルの充放電曲線。 実験例5の評価セルの充放電曲線。 実験例6の評価セルの充放電曲線。 実験例7の評価セルの充放電曲線。 実験例8の評価セルの充放電曲線。 実験例9の評価セルの充放電曲線。 実験例10の評価セルの充放電曲線。 実験例11の評価セルの充放電曲線。 実験例12の評価セルの充放電曲線。
本明細書で開示するフッ化物イオン電池は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、正極と負極との間に介在しフッ化物イオンを伝導する非水系電解液とを備えている。このフッ化物イオン電池は、一次電池としても二次電池としてもよい。非水系電解液は、フルオロベンゼン系化合物を含む。
フッ化物イオン電池の正極は、例えば、正極集電体と、正極集電体に形成された正極活物質とを有するものとしてもよい。この正極は、正極活物質と、必要に応じて導電材と結着材とを混合した正極合材を正極集電体に形成したものとしてもよい。正極活物質としては、例えば、純金属、合金、金属酸化物、金属フッ化物などが挙げられる。正極活物質に含まれる元素としては、例えば、Ag、Pt、Au、Cr、Mo、W、V、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、S、Sb、Bi、Sn、Pb、La及びCのうち1以上が挙げられる。また、このうち、正極活物質は、Fe、Co、Ni、Cu、Pb、Bi及びZnのうちいずれかの元素を含むことが好ましい。また、正極活物質は、Cu金属、Cu合金及びCuフッ化物などCuを含むことがより好ましい。導電材としては、例えば、黒鉛やアセチレンブラック、金属などのうち1以上が挙げられる。結着材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン及びポリイミドなどのうち1以上が挙げられる。正極集電体は、導電体であり、正極活物質に対して酸化還元電位が貴であれば特に限定されず、例えば、C、Au、Pt、Ag、Co、Mo、Cu、W、V、Sb、Bi、Sn、Ni、Pb、Fe、Cr、Zn、In、Ti、Ga、Mn、Al及びZrのうち1以上を含むものとしてもよい。
フッ化物イオン電池の負極は、例えば、負極集電体と、負極集電体に形成された負極活物質とを有するものとしてもよい。この負極は、負極活物質と、必要に応じて導電材と結着材とを混合した負極合材を負極集電体に形成したものとしてもよい。負極活物質としては、例えば、純金属、合金、金属酸化物、金属フッ化物などが挙げられる。負極活物質に含まれる元素としては、例えば、Ag、Pt、Au、Ce、Al、Mg、Cr、Mo、W、V、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、S、Sb、Bi、Sn、Pb、La及びCのうち1以上が挙げられる。このうち、負極活物質は、Ce、Al、Mg、Fe、Ni、Pb、La及びZnのうちいずれかの元素を含むことが好ましい。負極活物質は、正極活物質に比して電位が卑なものとしてもよい。また、負極活物質は、La金属、La合金及びLaフッ化物などLaを含むことがより好ましい。導電材や結着材、負極集電体は、正極で例示したものを用いることができる。
フッ化物イオン電池の非水系電解液は、正極及び負極の間に介在し、フッ化物イオンを伝導するものである。この非水系電解液には、フルオロベンゼン系化合物を含む。フルオロベンゼン系化合物は、式(1)で示されるものとしてもよい。ここで、R1〜R5は、それぞれH、ハロゲン、アルキル基、水酸基及びアミノ基のいずれかであり、2以上が同じであってもよいし異なっていてもよい。あるいは、R1〜R5は、少なくとも1以上がHであり、その他がハロゲン、アルキル基、水酸基、アミノ基及びSF5基のいずれかであり、2以上が同じであってもよいし異なっていてもよい。ハロゲンとしては、例えば、F、Br及びClなどが挙げられ、このうちFが好ましい。アルキル基としては、例えば、炭素数が5以下であるものなどが挙げられ、メチル基やエチル基、プロピル基などが挙げられる。このフルオロベンゼン系化合物は、例えば、ベンゼンの水素のうち1以上がFに置換した化合物であるものとしてもよい。置換するFの数は、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4や5としてもよい。具体的には、フルオロベンゼン系化合物は、式(2)〜(12)で示されるいずれか1以上としてもよい。また、フルオロベンゼン系化合物は、式(5)、(6)、(8)、(11)、(12)で示されるものが、より容量を向上することができ、より好ましく、式(5)、(6)で示されるものが更に好ましい。式(2)〜(12)で示されるものは常温で液体であり、添加剤としては常温で液体である方がより好ましい。非水系電解液に含まれるフルオロベンゼン系化合物の濃度は、例えば、0.01mol/L以上が好ましく、0.1mol/L以上がより好ましく、0.2mol/L以上が更に好ましい。この濃度が0.01mol/L以上では、添加効果が十分に得られる。また、この濃度は、2mol/L以下であることが好ましく、1mol/L以下であることがより好ましく、0.5mol/L以下であることが更に好ましい。この濃度が2mol/L以下では、非水系電解液の機能を阻害しにくく好ましい。
また、この非水系電解液は、例えば、電解質塩と、フルオロベンゼン系化合物と、非水系溶媒とを含むものとしてもよい。電解質塩には、リチウム塩とフッ化物塩とが含まれるものとしてもよい。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムのうち1以上などが挙げられる。このうち、LiPF6が好ましい。フッ化物塩としては、例えば、LiF、NaF、KF、RbF及びCsFのうち1以上などが挙げられる。このうち、LiFが好ましい。リチウム塩とフッ化物塩を混合塩として用いることにより、フッ化物イオンの活量を増加させることができる。例えば、リチウム塩としてLiPF6、フッ化物塩としてLiFを用いた場合を一例として説明する。この混合塩を用いると、下記のことが推測される。LiPF6は、電解液中で式(13)のように解離し、PF6 -が増加する。続いて、式(14)のように、PF6 -がLiFに対してカチオンアクセプター的に作用することにより、LiFの解離が促進されてフッ化物イオン濃度が増加する。
LiPF6 → Li++PF6 - …(13)
LiF+xPF6 - → Li(PF6)x+F- …(14)
非水系電解液に含まれる非水系溶媒としては、例えば、カーボネート系溶媒、エステル系溶媒及びエーテル系溶媒のうち1以上などが挙げられる。カーボネート系溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートや、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートのうち1以上が挙げられる。エステル系溶媒としては、γ−ブチロラクトンやγ−バレロラクトンなどの環状エステルや、酢酸メチル、酢酸エチルなど鎖状エステルのうち1以上が挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えばテトラヒドロフランや2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテルや、ジメトキシエタンやグライム系化合物などの鎖状エーテルなどのうち1以上が挙げられる。グライム系化合物としては、例えばジエチレングリコールジエチルエーテルや、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。非水系溶媒としては、グライム系化合物がより好ましい。上記リチウム塩、フッ化物塩及び非水系溶媒は、そのいずれもが単独または混合して用いてもよい。非水系電解液のリチウム塩濃度は、例えば、0.2mol/L以上5mol/L以下であることが望ましい。この範囲では、電解液のイオン伝導性が比較的高く好ましい。電解液のフッ化物塩濃度は、例えば、0.01mol/L以上、1mol/L以下であることが望ましい。この範囲では,フッ化物イオンの活量が十分に得られる。
このフッ化物イオン電池は、正極と負極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、フッ化物イオン電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
フッ化物イオン電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。図1は、本明細書で開示するフッ化物イオン電池10の一例を示す模式図である。このフッ化物イオン電池10は、正極17と、負極18と、非水系電解液16とを備えている。正極17は、正極集電体11と、正極集電体11上に形成された正極活物質12とを有している。負極18は、負極集電体14と、負極集電体14上に形成された負極活物質15とを有している。非水系電解液16は、正極17と負極18との間に介在している。また、正極17と負極18との間にはセパレータ19が配設されている。そして、非水系電解液16には、フルオロベンゼン系化合物が含まれている。
以上詳述した本実施形態のフッ化物イオン電池では、電池容量をより高めることができる。このような効果が得られる理由は、以下のように推測される。例えば、電解液へ添加される添加剤であるフルオロベンゼン系化合物は、電気化学的に還元分解を起こし、芳香族からフッ化物イオンが外れ、電極表面にフッ化物イオン濃度の高い被膜を形成する。この現象により、フッ化および脱フッ化の反応抵抗を低下させ、電池容量をより向上することができるものと推察される。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、フッ化物イオン電池として説明したが、フッ化物イオン電池に用いられる非水系電解液としてもよい。この非水系電解液は、例えば、リチウム塩と、フッ化物塩と、フルオロベンゼン系化合物と、非水系溶媒とを含むものとしてもよい。この非水系電解液は、フッ化物イオン電池に用いられれば、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
以下には、フッ化物イオン電池を具体的に実施した例を実験例として説明する。なお、実験例1〜11が本開示の実施例に相当し、実験例12が比較例に相当する。
[実験例1]
(電解液調製)
LiPF6が1.1mol/L、LiFが0.3mol/L、フルオロベンゼン系化合物が0.3mol/Lとなるようにトリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)に溶解して非水系電解液を調製した。式(1)においてR1〜R5がHであるフルオロベンゼン(式(2)参照)を用いたものを実験例1の非水系電解液とした。なお、LiFには溶け残りが見られた。
(単極評価セル作製)
放電容量の評価には三極式のビーカー型セルを用いた。作用極には、La金属を用いた。対極には活物質としてアセチレンブラック、結着材としてポリテトラエチレンフルオライドを用いた。参照極には、リチウムを用いた。
(充放電試験)
電流密度24μA/cm2の定電流で、標準水素電極(SHE)を基準とする上限電圧−1.45V(vs.SHE)まで酸化し、電流密度24μA/cm2の定電流で下限電圧−2.95V(vs.SHE)まで還元した。
[実験例2]
式(1)のR1がF、R2〜R5がHである1,2−ジフルオロベンゼン(式(3))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例2の評価セルとした。
[実験例3]
式(1)のR2がF、R1、R3、R4、R5がHである1,3−ジフルオロベンゼン(式(4))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例3の評価セルとした。
[実験例4]
式(1)のR1、R2がF、R3、R4、R5がHである1,2,3−トリフルオロベンゼン(式(5))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例4の評価セルとした。
[実験例5]
式(1)のR1、R3がF、R2、R4、R5がHである1,2,4−トリフルオロベンゼン(式(6))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例5の評価セルとした。
[実験例6]
式(1)のR2、R4がF、R1、R3、R5がHである1,3,5−トリフルオロベンゼン(式(7))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例6の評価セルとした。
[実験例7]
式(1)のR1〜R3がF、R4、R5がHである1,2,3,4−テトラフルオロベンゼン(式(8))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例7の評価セルとした。
[実験例8]
式(1)のR1、R2、R4がF、R3、R5がHである1,2,3,5−テトラフルオロベンゼン(式(9))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例8の評価セルとした。
[実験例9]
式(1)のR1、R3、R4がF、R2、R5がHである1,2,4,5−テトラフルオロベンゼン(式(10))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例9の評価セルとした。
[実験例10]
式(1)のR1〜R4がF、R5がHであるペンタフルオロベンゼン(式(11))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例10の評価セルとした。
[実験例11]
式(1)のR1〜R5がFであるヘキサフルオロベンゼン(式(12))を0.3mol/Lとなるように電解液に溶解した以外は実験例1と同様に作製したものを実験例11の評価セルとした。
[実験例12]
電解液に添加剤であるフルオロベンゼン系化合物を添加しない以外は実験例1と同様に作製したものを実験例12の評価セルとした。
(結果と考察)
図2〜13は、それぞれ実験例1〜12の評価セルの充放電曲線である。また、各評価セルの添加剤、充放電の上限及び下限電位、セルの放電容量(mAh/cm2)をまとめて表1に示した。表1及び図13に示すように、実験例12では、分極が大きく、放電容量が小さかった。一方、フルオロベンゼン系化合物を添加した実験例1〜11の非水系電解液を用いた評価セルでは、実験例12に比して、充放電時の分極が低下し、充放電容量が大きく向上した。実験例1〜11によれば、F置換基の数が同じでもF置換基の位置に応じて、充放電容量に違いが見られ、被膜内でのフッ化物イオンの反応速度が変化するものと推察された。また、芳香族の置換基としてFが多くなるに従い、充放電容量がより向上する傾向が見られ、被膜内のF量は、反応速度向上に重要な因子であることが推察された。例えば、式(5)、(6)、(8)、(11)、(12)で示されるフルオロベンゼン系化合物を用いた実験例4、5、7、10、11では、より容量を向上することができ、より好ましく、特に、式(5)、(6)を用いた実験例4、5が更に好ましいことがわかった。また、フルオロベンゼン系化合物の添加量を変化させて充放電を行ったところ、フルオロベンゼン系化合物の添加量は、0.01mol/L以上2.0mol/L以下の範囲が好ましいと推察された。また、一般的なフッ化物イオン電池と同様に、Ce、Al、Mg、Fe、Co、Ni、Cu、Pb、Bi、La及びZnのうちいずれかの元素を含む電極活物質を用いた場合にも、フルオロベンゼン系化合物を電解液に添加すれば、上記と同様の効果が得られるものと推察された。
なお、本開示は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
本明細書で開示するフッ化物イオン電池及び非水系電解液は、電池産業に利用可能である。
10 フッ化物イオン電池、11 正極集電体、12 正極活物質、14 負極集電体、15 負極活物質、16 非水系電解液、17 正極、18 負極、19 セパレータ。

Claims (7)

  1. フッ化物イオンをキャリアとするフッ化物イオン電池であって、
    正極活物質を有する正極と、
    負極活物質を有する負極と、
    フルオロベンゼン系化合物を含み、前記正極と前記負極との間に介在しフッ化物イオンを伝導する非水系電解液と、
    を備えたフッ化物イオン電池。
  2. 前記非水系電解液は、式(1)で示される前記フルオロベンゼン系化合物を含む、請求項1に記載のフッ化物イオン電池。
  3. 前記非水系電解液は、式(2)〜(12)で示される前記フルオロベンゼン系化合物を含む、請求項1又は2に記載のフッ化物イオン電池。
  4. 前記非水系電解液は、リチウム塩と、フッ化物塩と、前記フルオロベンゼン系化合物と、非水系溶媒とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフッ化物イオン電池。
  5. 前記非水系電解液は、下記(1)〜(3)のうち1以上の特徴を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフッ化物イオン電池。
    (1)カーボネート系溶媒、エステル系溶媒及びエーテル系溶媒のうち1以上の非水系溶媒を含む。
    (2)LiPF6、LiBF4、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムのうち1以上のリチウム塩を含む。
    (3)LiF、NaF、KF、RbF及びCsFのうち1以上のフッ化物塩を含む。
  6. 前記正極及び前記負極には、Ce、Al、Mg、Fe、Co、Ni、Cu、Pb、Bi、La及びZnのうちいずれかの元素を含む前記正極活物質及び/又は前記負極活物質として含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフッ化物イオン電池。
  7. フッ化物イオンをキャリアとするフッ化物イオン電池に用いられる非水系電解液であって、
    リチウム塩と、
    フッ化物塩と、
    フルオロベンゼン系化合物と、
    非水系溶媒と、を含む非水系電解液。
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