JP2021021415A - 摺動部材 - Google Patents

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亮太 堂村
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悠貴 ▲高▼石
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Abstract

【課題】摺動面を表面処理せずとも、摺動時において、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有する、摺動部材を提供する。【解決手段】樹脂組成物を成形してなる摺動部材であって、樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含有し、繊維状補強材の平均繊維径が1μm以上であり、かつ引張弾性率が100GPa以上であることを特徴とする、摺動部材。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物を成形してなる摺動部材に関する。
自動車等の車両のトルク変動吸収装置は、エンジン、電気モーター等の動力源と変速機との間の動力伝達経路上に配置され、動力源と変速機との間の変動トルクを吸収(低減、抑制)する装置である。トルク変動吸収装置の基本構成として、バネ力によって変動トルクを吸収するダンパ部と、摩擦によるヒステリシストルクによって変動トルクを吸収(抑制)するヒステリシス部と、回転軸の捩れがダンパ部やヒステリシス部で吸収できなくなったときに滑りを生ずるリミッタ部とを有するものがある。ヒステリシス部では、2つの回転部材間の軸方向の間に設けられたスラスト部材(ブッシュ、摩擦材)が皿バネによって一方の回転部材に押し付けられており、2つの回転部材間に捩れが生じたときにスラスト部材と一方の回転部材との間に摩擦力によるヒステリシストルクを発生させて変動トルクを吸収する。そのようなトルク変動吸収装置の従来技術としては、特許文献1および特許文献2が知られている。
特開2012−193773号公報 特開2014−62623号公報
上記スラスト部材は、コスト削減、軽量化のために熱可塑性樹脂を射出成形して用いられることが多い。また、上記スラスト部材には、摺動するときの摩擦特性として、摩耗しにくいこと(耐摩耗性)、摩擦係数(μ)が高く安定していることが求められている。しかし、熱可塑性樹脂から形成されるスラスト部材は、耐摩耗性が悪く、摩擦係数が安定しないため、摺動面を表面処理(メッキ、金属塗装等)して用いられている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、摺動面を表面処理せずとも、摺動時において、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有する、摺動部材を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
項1 樹脂組成物を成形してなる摺動部材であって、前記樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含有し、前記繊維状補強材の平均繊維径が1μm以上であり、かつ引張弾性率が100GPa以上であることを特徴とする、摺動部材。
項2 前記繊維状補強材の平均繊維長が0.1mm以上である、項1に記載の摺動部材。
項3 前記繊維状補強材の引張弾性率が600GPa以下である、項1又は項2に記載の摺動部材。
項4 前記繊維状補強材が炭素繊維である、項1〜項3のいずれか一項に記載の摺動部材。
項5 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記繊維状補強材の含有量が、1質量%〜40質量%である、項1〜項4のいずれか一項に記載の摺動部材。
項6 前記酸化マグネシウムの平均粒子径が1μm〜100μmである、項1〜項5のいずれか一項に記載の摺動部材。
項7 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記酸化マグネシウムの含有量が、1質量%〜30質量%である、項1〜項6のいずれか一項に記載の摺動部材。
項8 前記樹脂組成物が、さらに熱安定剤を含有する、項1〜項7のいずれか一項に記載の摺動部材。
項9 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記熱安定剤の含有量が、0.1質量%〜3質量%である、項8に記載の摺動部材。
項10 面圧0.5MPa、周速度0.16m/秒の条件における炭素鋼材S45Cとの摩擦係数が0.40以上である、項1〜項9のいずれか一項に記載の摺動部材。
項11 環状の相手部材に対して摺動可能に当接して用いられる環状の部材である、項1〜項10のいずれか一項に記載の摺動部材。
本発明によれば、摺動面を表面処理せずとも、摺動時において、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有する、摺動部材を提供することができる。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。ただし、以下の実施形態は単なる例示である。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。
本発明の摺動部材は、樹脂組成物を成形してなる摺動部材であって、樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含有し、繊維状補強材の平均繊維径が1μm以上であり、かつ引張弾性率が100GPa以上であることを特徴とする。
本発明の摺動部材は、上記の構成を備えているので、摺動面を表面処理せずとも、摺動時において、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有する、摺動部材である。特に、本発明の摺動部材は、炭素鋼材S45Cとの摩擦係数が0.40以上となる。このように、本発明の摺動部材は、炭素鋼材S45Cとの摩擦係数が0.40以上であることでトルク変動吸収装置用スラスト部材として好適に用いることができ、安定性をより一層高める観点から摩擦係数は1.00以下であることが好ましく、0.80以下であることが更に好ましい。上記摩擦係数は、後述する樹脂組成物を射出成形して製造したリング成形体(外径25.6mm、内径20mm、高さ15mmの中空円筒)と、炭素鋼材S45Cのリング(外径25.6mm、内径20mm、高さ15mmの中空円筒)を用い、面圧0.5MPa、周速度0.16m/秒の条件でJIS K7218 A法に準拠した摩擦摩耗試験中に測定した摩擦係数の平均値である。また、S45Cは、JISにおける機械構造用炭素鋼を表す材料記号である。
以下に、本発明の摺動部材の各構成要素等について以下に説明する。
<樹脂組成物>
本発明に用いる樹脂組成物は、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含有し、必要に応じて、熱安定剤、その他の添加剤をさらに含有することができる。
(ポリアミド樹脂)
ポリアミド樹脂は、主鎖中にアミド結合(−NH−C(=O)−)を有する重合体であり、後述のアミノカルボン酸、ジアミン、ジカルボン酸等のモノマー成分に由来する構成単位を含む重合体である。ポリアミド樹脂は、1種類の構成単位からなるもの(アミノカルボン酸の重合体)でも、複数種の構成単位からなるもの(ジアミンとジカルボン酸との共重合体、ジアミンとジカルボン酸とアミノカルボン酸との共重合体等)であってもよい。複数種の構成単位からなる共重合体の場合には、共重合比率、共重合形態(ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等)等は、任意に選択することができる。
アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等の炭素数5〜20の脂肪族ω−アミノカルボン酸;p−アミノ安息香酸、p−アミノメチル安息香酸等の芳香族ジアミン等を挙げることができる。また、脂肪族ω−アミノカルボン酸に対応する環状のラクタムを用いてもよい。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
ジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、3−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−エチルテトラメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ピペラジン等の脂環族ジアミン;p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシレンジアミン、o−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン等の芳香族ジアミン等を挙げることができる。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等を挙げることができる。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
ポリアミド樹脂の具体例として、例えば、ポリアミド6(6−アミノカプロン酸の重合体)、ポリアミド66(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との共重合体)、ポリアミド11(11−アミノウンデカン酸の重合体)、ポリアミド12(12−アミノドデカン酸の重合体)、ポリアミド46(テトラメチレンジアミンとアジピン酸との共重合体)、ポリアミド6/66共重合体(6−アミノカプロン酸とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との共重合体)、ポリアミド6/12共重合体(6−アミノカプロン酸と12−アミノドデカン酸との共重合体)の脂肪族ポリアミド樹脂;ポリアミドMXD6(m−キシレンジアミンとアジピン酸との共重合体)、ポリアミドMXD10(m−キシレンジアミンとセバシン酸との共重合体)、ポリアミド6T(ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との共重合体)、ポリアミド9T(1,9−ジアミノノナンとテレフタル酸との共重合体)、ポリアミド10T(1,10−ジアミノデカンとテレフタル酸との共重合体)、ポリアミド6T/66共重合体(ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とアジピン酸との共重合体)等の半芳香族ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
本明細書において、半芳香族ポリアミド樹脂とは、ポリアミド樹脂の構成単位として、脂肪族モノマーに由来する構成単位と芳香族モノマーに由来する構成単位とを含むポリアミド樹脂を意味する。脂肪族モノマーとしては、上述のモノマー成分のなかで脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、脂肪族ω−アミノカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。芳香族モノマーとしては、上述のモノマー成分のなかで芳香族ジアミン、芳香族ジカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸等が挙げられる。
ポリアミド樹脂は、変形、変色等をより一層抑制するため、融点が150℃以上であることが好ましい。また、押出、成形等の溶融加工でのポリアミド樹脂の熱分解をより一層抑制するため、融点が350℃以下であることが好ましく、さらには330℃以下であることがより好ましい。融点は、JIS−K7121に準じて測定することができる。
ポリアミド樹脂の形状は、溶融混練が可能であれば特に制限はなく、粉末状、顆粒状、ペレット状のいずれも使用することができる。
樹脂組成物におけるポリアミド樹脂の含有量は、樹脂組成物の合計量100質量%中に30質量%〜98質量%であることが好ましく、50質量%〜94質量%であることがより好ましく、65質量%〜90質量%であることが更に好ましい。
(繊維状補強材)
繊維状補強材は、引張弾性率が100GPa以上である。引張弾性率は、好ましくは100GPa〜600GPaであり、より好ましくは150GPa〜450GPaであり、更に好ましくは200GPa〜300GPaである。繊維状補強材の引張弾性率とは、JIS R7606(2000)のA法に準拠して測定された値を示す。
繊維状補強材の平均繊維径は、1μm以上であり、好ましくは3μm以上であり、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。繊維状補強材は、平均繊維径が上記範囲であれば、それらを収束剤等で凝集した繊維状補強材の束としたものも用いることができる。
繊維状補強材の引張弾性率及び平均繊維径が小さすぎると摩擦粉が過剰に発生し、摩擦係数が不安定になるおそれがある。従って、引張弾性率及び平均繊維径を上記下限値以上とすることで摺動界面にて繊維状補強材が適度に削られ摩擦係数が高く安定するものと考えられる。一方、引張弾性率が大きすぎると、摺動界面に脱離したものが大きな抵抗となるおそれがある。従って、引張弾性率を上記範囲とすることで、摺動界面にて繊維状補強材がより適度に削られ摩擦係数がさらに一層高く安定するものと考えられる。
繊維状補強材の平均繊維長は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは1mm以上であり、さらに好ましくは4mm以上である。繊維状補強材の平均繊維長を0.1mm以上とすることでより一層優れた耐摩耗性を得ることができる。また、成形性の観点から、平均繊維長は、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは8mm以下であり、さらに好ましくは7mm以下である。
繊維状補強材の平均アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、さらに好ましくは20以上であり、特に好ましくは50以上である。このような短繊維(チョップドファイバー)を補強材として使用することにより、成形性と機械特性のバランスがより一層とれた樹脂組成物とすることができる。
繊維状補強材としては、特に限定されず、炭素繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ワラストナイト繊維、アラアミド繊維、アルミナ繊維、シリコンカーバイド繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維等が挙げられるが、これらから上記引張弾性率を有するものを単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。これらの中でも炭素繊維が好ましい。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、セルロース系、炭化水素による気相成長系炭素繊維、黒鉛繊維などを用いることができ、これらを単独で用いてもよく、これら2種以上併用してもよい。これらの中でもPAN系炭素繊維が好ましい。
樹脂組成物における繊維状補強材の含有量は、樹脂組成物の合計量100質量%中に1質量%〜40質量%であることが好ましく、3質量%〜30質量%であることがより好ましく、5質量%〜20質量%であることが更に好ましい。繊維状補強材の含有量が少なすぎると補強効果が得られにくく、繊維状補強材の含有量が多くなると耐摩耗性が低下するおそれがある。
(酸化マグネシウム)
酸化マグネシウムは高い熱伝導性を有することから、本発明の摺動部材は、摺動時において耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有すると考えられる。また、酸化マグネシウムのモース硬度は6程度であり、摺動部材の相手材として多く用いられる鋼材よりも適度に硬い非繊維状の粒子であることから、相手材の摩耗が少ないものと考えられる。
酸化マグネシウムとしては、特に限定されず、炭酸塩(マグネサイト)、硝酸塩、水酸化物等を1400℃以下で焼成して得られた軽焼マグネシア、上記温度より高い温度(例えば、1800℃以上)で焼結して得られた硬焼マグネシア、並びに天然産マグネサイト又は海水マグネシアを電弧炉で溶融し、インゴットとした後、破砕して得られた電融マグネシア等を挙げることができる。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
酸化マグネシウムの純度は、95質量%以上であり、好ましくは96質量%〜100質量%、より好ましくは98質量%〜100質量%、更に好ましくは99質量%〜100質量%である。この純度が低すぎると、樹脂成形品としたときに、耐水性及び熱伝導性が十分でない場合がある。尚、上記純度は、JIS K6224に準じて測定することができる。
酸化マグネシウムは、ポリアミド樹脂との濡れ性や耐水性を高めるために、表面に表面処理剤からなる処理層が形成されていてもよい。表面処理剤としては、シリコーンオイル、シランカップリング剤、アルコキシシラン化合物、シリル化剤等を挙げることができる。これらは単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
酸化マグネシウムの平均粒子径は、好ましくは1μm〜100μmであり、より好ましくは5μm〜80μmであり、さらに好ましくは10μm〜50μmである。平均粒子径が上記範囲内にある場合、摺動部材の摺動特性をより一層高めることができる。
平均粒子径とは、レーザー回折法により計測される粒度分布における体積基準累積50%時の粒子径のことをいう。この平均粒子径は、体積基準で粒度分布を求め、全体積を100%とした累積曲線において、粒子サイズの小さいものから粒子数をカウントしていき、累積値が50%となる点の粒子径である。
樹脂組成物における酸化マグネシウムの含有量は、樹脂組成物の合計量100質量%中に1質量%〜30質量%であることが好ましく、3質量%〜20質量%であることがより好ましく、5質量%〜15質量%であることが更に好ましい。酸化マグネシウムの含有量が少なすぎると優れた摺動特性が得られにくいことがあり、酸化マグネシウムの含有量が多くなると耐摩耗性が低下するおそれがある。
(熱安定剤)
熱安定剤としては、例えば、銅系熱安定剤、フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤、アミン系熱安定剤等を挙げることができ、好ましくは銅系熱安定剤である。熱安定剤は単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
銅系熱安定剤は銅をベースとする無機熱安定剤であり、銅化合物を含有し、好ましくは銅化合物及びハロゲン化金属塩を含有する。
銅化合物は、Cu(I)、Cu(II)またはこれらの混合物よりなる群から選択される銅塩の形態で存在し、これらの中でもCu(I)塩が好ましい。銅化合物の具体例としては、ヨウ化銅、臭化銅、塩化銅、フッ化銅等のハロゲン化銅;チオシアン酸銅、硝酸銅、酢酸銅、ナフテン酸銅、カプリン酸銅、ラウリン酸銅、ステアリン酸銅、アセチルアセトナト銅、及び酸化銅よりなる群から選択される銅塩等が挙げられ、好ましくはハロゲン化銅であり、より好ましくは耐熱性と金属腐食性の観点からヨウ化銅であり、さらに好ましくはヨウ化銅(I)である。銅化合物は、単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
ハロゲン化金属塩としては、ハロゲンと元素周期律表の1族又は2族金属元素との塩が挙げられる。ハロゲン化金属塩の具体例としては、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム等のハロゲン化カリウム;ヨウ化ナトリウム、塩化ナトリウム等のハロゲン化ナトリウム;ヨウ化リチウム;ヨウ化マグネシウム;ヨウ化カルシウム等が挙げられ、これらの中でもハロゲン化カリウムが好ましく、耐熱性と金属腐食性の観点からヨウ化カリウムがより好ましい。ハロゲン金属塩は、単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。
熱安定剤として銅化合物及びハロゲン化金属塩を含有する場合、成形物の耐熱性や製造時の腐食性を改善しやすくする観点から、ハロゲンと銅とのモル比(ハロゲン/銅)が、好ましくは5/1〜50/1、より好ましくは15/1〜35/1、さらに好ましくは20/1〜25/1となるように調整される。
熱安定剤として銅化合物及びハロゲン化金属塩を含有する場合、さらに高級脂肪酸金属塩を含有することができる。高級脂肪酸金属塩としては、炭素数6〜22の飽和脂肪酸と、元素周期律表の1、2、3族元素、亜鉛、及びアルミニウム等の金属元素との金属塩等の高級飽和脂肪酸金属塩;炭素数6〜22の不飽和脂肪酸と、元素周期律表の1、2、3族元素、亜鉛、及びアルミニウム等の金属元素との金属塩等の高級不飽和脂肪酸金属塩が挙げられる。
フェノール系熱安定剤としては、例えば2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド]、トリエチレングリコールビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β{(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
リン系熱安定剤としては、例えばリン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸マンガン、トリフェニルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト)、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン等が挙げられる。
硫黄系熱安定剤としては、例えばジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、2−メルカプトベンズイミダゾール、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジトリデシル3,4’−チオジプロピオネート、2,2−ビス[[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ]メチル]−1,3−プロパンジイルエステル等が挙げられる。
アミン系熱安定剤としては、例えば4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。
樹脂組成物における熱安定剤の含有量は、樹脂組成物の合計量100質量%中に0.1質量%〜3質量%であることが好ましく、0.3質量%〜2質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜1.5質量%であることが更に好ましい。熱安定剤の含有量を上記範囲とすることで、摺動部材の耐摩耗性をより一層高めることができる。
(他の添加剤)
他の添加剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、グラファイト、二硫化モリブテン、二硫化タングステン、窒化ホウ素等の固体潤滑剤;ヒンダードフェノール系光安定剤等の光安定剤;核形成剤;アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤、非イオン系帯電防止剤等の帯電防止剤;老化防止剤(酸化防止剤);耐候剤;耐光剤;金属不活性剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;防菌・防黴剤;防臭剤;炭素系導電剤、金属系導電剤、金属酸化物系導電剤、界面活性剤等の導電性付与剤;分散剤;ポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤、エポキシ系可塑剤等の軟化剤(可塑剤);カーボンブラック、酸化チタン等の顔料、染料等の着色剤;ホスファゼン系化合物、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、無機リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、金属酸化物系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、有機金属塩系難燃剤、窒素系難燃剤、ホウ素化合物系難燃剤等の難燃剤;ドリッピング防止剤;制振剤;中和剤;ブロッキング防止剤;流動性改良剤;脂肪酸、脂肪酸金属塩等の離型剤;滑剤;耐衝撃性改良剤;チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム、炭酸カルシウム、雲母、マイカ、セリサイト、イライト、カオリナイト、モンモリナイト、ベーマイト、スメクタイト、バーミキュライト、タルク、シリカ等の非繊維状の無機充填材等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を含有することができる。
樹脂組成物における他の添加剤の含有量は、本発明の好ましい物性を損なわない範囲であれば特に制限はない。通常は、樹脂組成物の合計量100質量%中に好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
(樹脂組成物の製造方法)
樹脂組成物は、ポリアミド樹脂と繊維状補強材と酸化マグネシウムと、必要に応じて、熱安定剤と、他の添加剤の成分とを、混合及び加熱(特に、溶融混練)することによって製造できる。
溶融混練には、例えば、二軸押出機等の公知の溶融混練装置を使用することができる。具体的には、(1)混合機(タンブラー、ヘンシェルミキサー等)で各成分を予備混合して、溶融混練装置で溶融混練し、ペレット化手段(ペレタイザー等)でペレット化する方法;(2)所望する成分のマスターバッチを調整し、必要により他の成分を混合して溶融混練装置で溶融混練してペレット化する方法;(3)各成分を溶融混練装置に供給してペレット化する方法等により製造することができる。
溶融混練における加工温度は、ポリアミド樹脂が溶融し得る温度であれば特に限定はない。通常、溶融混練に用いる溶融混練装置のシリンダ温度をこの範囲に調整する。かくして、所望の効果を発揮する本発明に用いる樹脂組成物が製造される。
<摺動部材および用途>
本発明の摺動部材は、目的とする部材の種類、用途、形状等に応じて、上記樹脂組成物を、射出成形、インサート成形、圧縮成形、ブロー成形、インフレーション成形等の公知の樹脂成形方法により賦形することで製造することができる。また、上記の成形方法を組み合わせた成形方法を採用することができる。
本発明の摺動部材は、摺動面に表面処理(メッキ、金属塗装等)を行わずとも、高い摩擦係数を有することが求められる摺動部材に好適に用いることができ、例えば、ヒステリシス発生機構を有するトルク変動吸収装置のスラスト部材(ブッシュ、摩擦材)として好適に用いることができる。上記スラスト部材は環状の部材であることが好ましい。
上記トルク変動吸収装置は、エンジン、電気モーター等の動力源と変速機との間の動力伝達経路上に配置され、トルク変動吸収装置としては、第1回転部材と、上記第1回転部材と同軸に配された第2回転部材と、上記第1回転部材と上記第2回転部材との軸方向の間に配されるとともに、上記第2回転部材と回転不能に係合するコントロールプレートと、上記第1回転部材と上記コントロールプレートとの軸方向の間に配されるとともに、上記第1回転部材と回転不能かつ軸方向移動可能に係合し、かつ、上記コントロールプレートと摺動可能に当接するスラスト部材と、上記第1回転部材と上記スラスト部材との軸方向の間に配されるとともに、上記第1回転部材に支持され、かつ、上記スラスト部材を上記コントロールプレートに向けて押し付ける弾性部材と、を備えるトルク変動吸収装置を挙げることができる。
上記スラスト部材及び上記コントロールプレートの各摺動面は、上記スラスト部材と上記コントロールプレートとの間に捩れが生じたときに、上記コントロールプレートに対して上記スラスト部材を軸方向に変位させ、上記弾性部材の押付荷重を変化させて、上記スラスト部材と上記コントロールプレートとの間に発生するヒステリシス値を変化させるように所定の形状に形成されていてもよい。
本発明の摺動部材は、上記のようなトルク変動吸収装置におけるコントロールプレートなどの環状の相手部材に対して摺動可能に当接して用いられる環状の部材、すなわちスラスト部材(スラストワッシャー、スラスト軸受)などに好適に用いることができる。
以下に実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。なお、本実施例及び比較例で使用した原材料は具体的には以下の通りである。
PA樹脂:ポリアミド66樹脂(商品名:Torzen HV240、INVISTA社製)
炭素繊維:PAN系、引張弾性率235GPa、平均繊維長6mm、平均繊維径7μm(商品名:ZOLTEK PX35 chopped−65、Zoltek社製)
ガラス繊維:引張弾性率85GPa、平均繊維長3mm、平均繊維径13μm(商品名:T−249、日本電気硝子社製)
酸化マグネシウムA:非繊維状粒子、平均粒子径6.6μm、酸化マグネシウム純度98質量%、商品名「RF−10CS−SC」、宇部マテリアルズ社製
酸化マグネシウムB:非繊維状粒子、平均粒子径14.8μm、酸化マグネシウム純度98質量%、商品名「RF−10C−AC−45μ」、宇部マテリアルズ社製
酸化マグネシウムC:非繊維状粒子、平均粒子径61.9μm、酸化マグネシウム純度97質量%、商品名「RF−50−AC」、宇部マテリアルズ社製
ヨウ化銅(I)
ヨウ化カリウム
チタン酸カリウム繊維:商品名「TISMO D102」、大塚化学社製
<実施例1〜5、比較例1〜4>
表1に示す配合材及び配合割合で二軸押出機にて溶融混練し、それぞれペレットを製造した。なお、二軸押出機のシリンダ温度は285℃であった。
得られたペレットを射出成形にて、JIS試験片(引張試験片、曲げ試験片)、摩擦摩耗試験片(外径25.6mm、内径20mm、高さ15mmの中空円筒)を作製した。なお、射出成形機のシリンダ温度は310℃、金型温度は80℃であった。
<評価方法>
引張強度、曲げ強度および曲げ弾性率;
上記で作製した引張試験片について、JIS K7113に準じ、オートグラフAG−I(島津製作所社製)にて引張強度を測定した。結果を表1に示した。
上記で作製した曲げ試験片について、JIS K7171に準じ、オートグラフAG−5000(島津製作所社製)を用いて支点間距離60mmの3点曲げ試験を行い、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。結果を表1に示した。
摩擦摩耗試験;
上記で作製した摩擦摩耗性試験片について、JIS K7218 A法に準じ、鈴木式摩擦摩耗試験機(EFM−III−F、エー・アンド・デイ社製)を用いて比摩耗量、平均摩擦係数(試験全体の平均値)、さらに相手材の比摩耗量を測定した。また、平均摩擦係数と摩擦係数の最大値との差を正の振幅、平均摩擦係数と摩擦係数の最小値との差を負の振幅とし、正の振幅または負の振幅のうち大きいものを平均摩擦係数の最大振幅とした。結果を表1に示した。
試験条件は、面圧0.5MPa、周速度0.16m/秒、走行距離5.33km、相手材S45C(摺動面を#800のサンドペーパーで研磨)とした。
Figure 2021021415
表1から明らかなように、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材(炭素繊維)と、酸化マグネシウムとを含有し、繊維状補強材の平均繊維径が1μm以上であり、かつ引張弾性率が100GPa以上である樹脂組成物を用いた実施例1〜5の成形体(摺動部材)では、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有することが確認できた。
一方、酸化マグネシウムを用いていない、あるいは引張弾性率が100GPa未満のガラス繊維を用いた比較例1〜4の成形体では、安定して高い摩擦係数が得られなかった。
なお、比較例4では、ガラス繊維を多量に含有することにより、成形体の機械物性が高められている。しかしながら、比較例4ではそれにも関わらず、安定して高い摩擦係数が得られていない。他方、実施例2等のように引張弾性率が100GPa以上の炭素繊維を用いた場合、少量の添加でも安定して高い摩擦係数が得られている。従って、これらの結果よりマトリックス(成形体)の強度ではなく、繊維状補強材(炭素繊維)の引張弾性率が、安定した高い摩擦係数に寄与していることが確認できた。
以上より、ポリアミド樹脂に加えて、上記のような特定の繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含む樹脂組成物を用いることで、摺動面を表面処理せずとも、摺動時において、耐摩耗性が優れ、安定して高い摩擦係数を有する、摺動部材が得られることを確認できた。

Claims (11)

  1. 樹脂組成物を成形してなる摺動部材であって、
    前記樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、繊維状補強材と、酸化マグネシウムとを含有し、
    前記繊維状補強材の平均繊維径が1μm以上であり、かつ引張弾性率が100GPa以上であることを特徴とする、摺動部材。
  2. 前記繊維状補強材の平均繊維長が0.1mm以上である、請求項1に記載の摺動部材。
  3. 前記繊維状補強材の引張弾性率が600GPa以下である、請求項1又は請求項2に記載の摺動部材。
  4. 前記繊維状補強材が炭素繊維である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の摺動部材。
  5. 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記繊維状補強材の含有量が、1質量%〜40質量%である、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の摺動部材。
  6. 前記酸化マグネシウムの平均粒子径が1μm〜100μmである、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の摺動部材。
  7. 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記酸化マグネシウムの含有量が、1質量%〜30質量%である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の摺動部材。
  8. 前記樹脂組成物が、さらに熱安定剤を含有する、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の摺動部材。
  9. 前記樹脂組成物の全量100質量%中における前記熱安定剤の含有量が、0.1質量%〜3質量%である、請求項8に記載の摺動部材。
  10. 面圧0.5MPa、周速度0.16m/秒の条件における炭素鋼材S45Cとの摩擦係数が0.40以上である、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の摺動部材。
  11. 環状の相手部材に対して摺動可能に当接して用いられる環状の部材である、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の摺動部材。
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