JP2021020717A - ジャッキ昇降式コンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテナの前後左右の油圧作動式ジャッキの昇降動作を簡単な構成で同調させ、コンテナの昇降時の傾斜を防止したジャッキ昇降式コンテナ装置を提供する。【解決手段】 ジャッキ昇降式コンテナ装置は、コンテナと、コンテナの前面側の左右及び後面側の左右にそれぞれ一対設けられていて、コンテナ幅方向の位置が可変である油圧作動式ジャッキと、各油圧作動式ジャッキの複動油圧シリンダ11A〜11Dを駆動する油圧回路20と、油圧回路20に作動油を供給するパワーユニット30とを備え、油圧回路20は、全ての複動油圧シリンダ11A〜11Dに対して、作動油の送出及び戻り方向における作動油流量を均等に揃える同調弁51A〜51Dを有する。【選択図】図5
Description
本発明は、コンテナの前後左右に油圧作動式ジャッキを設けてコンテナを昇降自在としたジャッキ昇降式コンテナ装置に関する。
コンテナの前後左右に油圧作動式ジャッキを設けてコンテナを昇降自在としたジャッキ昇降式コンテナ装置としては、下記特許文献1で提案されているものがある。
この種のジャッキ昇降式コンテナ装置では、前後左右に合計4個の油圧作動式ジャッキを用いている。コンテナ内の収容物配置に偏りがなく、偏荷重(どちらかに負荷が偏った状態)が無ければ、1台のポンプ(油圧源)から複数に分岐して各油圧作動式ジャッキに作動油を供給することで、ほぼ揃った昇降動作を行わせることが可能である。しかし、コンテナ内の収容物配置が偏りがある場合、偏荷重が生じて油圧作動式ジャッキのストロークや動作に差が生じ、コンテナが傾いてしまうことになる。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、コンテナの前後左右の油圧作動式ジャッキの昇降動作を簡単な構成で同調させ、コンテナの昇降時の傾斜を防止したジャッキ昇降式コンテナ装置を提供することにある。
本発明のある態様は、ジャッキ昇降式コンテナ装置であって、コンテナと、前記コンテナの前面側の左右及び後面側の左右にそれぞれ一対設けられていて、前記コンテナ幅方向の位置が可変である油圧作動式ジャッキと、各油圧作動式ジャッキの複動油圧シリンダを駆動する油圧回路と、前記油圧回路に作動油を供給するパワーユニットと、を備え、
前記油圧回路は、全ての前記複動油圧シリンダに対して、作動油の送出及び戻り方向における作動油流量を均等に揃える同調弁を有することを特徴とする。
前記油圧回路は、全ての前記複動油圧シリンダに対して、作動油の送出及び戻り方向における作動油流量を均等に揃える同調弁を有することを特徴とする。
前記コンテナの前面及び後面の下部に水平方向に固定された横ガイドポストと、前記横ガイドポストの内側に基端側が摺動自在に嵌合したスライドポストと、を有し、前記スライドポストの先端部に前記複動油圧シリンダの本体部が固定されているとよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係るジャッキ昇降式コンテナ装置によれば、コンテナの前後左右の油圧作動式ジャッキの昇降動作を簡単な油圧回路構成で同調させることができる。この結果、コンテナの昇降時の傾斜を防止可能である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本発明に係るジャッキ昇降式コンテナ装置の実施の形態を図1乃至図7を用いて説明する。これらの図に示すように、ジャッキ昇降式コンテナ装置100は、直方体箱状のコンテナ1と、コンテナ1の幅方向に可動であってコンテナ1の前面側に一対設けられた油圧作動式ジャッキ10A,10Bと、コンテナ1の後面側に一対設けられた油圧作動式ジャッキ10C,10Dと、各油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの複動油圧シリンダ11A〜11Dを駆動する油圧回路20と、油圧回路20に作動油を供給するパワーユニット30と、を備えている。
コンテナ1の前面及び後面の下部にそれぞれ横ガイドポスト5が水平方向に固定され、横ガイドポスト5の左右端部の内側に左右のスライドポスト6の基端側が摺動自在に嵌合している。スライドポスト6は、コンテナ1の前側において左右方向に引き出し自在に2本、コンテナ1の後側において左右方向に引き出し自在に2本、合計4本設けられている。前側の左右のスライドポスト6の先端部に、油圧作動式ジャッキ10A,10Bがそれぞれ取り付けられ、後側の左右のスライドポスト6の先端部に、油圧作動式ジャッキ10C,10Dがそれぞれ取り付けられている。つまり、油圧作動式ジャッキ10A〜10Dがそれぞれ有する複動油圧シリンダ11A〜11Dの本体部12がスライドポスト6に固定されている。複動油圧シリンダ11A〜11Dのピストンロッド13の下端には接地板14が取り付けられている。
油圧作動式ジャッキ10A〜10Dのコンテナ幅方向の位置調整は、手動でスライドポスト6の横ガイドポスト5からの引き出し量を加減することで行う。コンテナ1の着地状態で油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの位置調整が可能なように、横ガイドポスト5の底面にはスペーサ部材7が取り付けられている。スペーサ部材7の高さは、複動油圧シリンダ11A〜11Dのピストンロッド13が縮動したときの接地板14の下面よりもスペーサ部材7の底面が下方に突出するように設定される(接地板14が地面から浮くようにする)。
図5に示すように、油圧源となるパワーユニット30は、メインスイッチSを介してバッテリBTに接続されるモータMと、モータMで回転駆動されるポンプ35と、作動油が入る油タンク31とを有する。パワーユニット30と複動油圧シリンダ11A〜11Dとを接続する油圧回路20は、電磁切換弁50を有するブロック40と、4個の同調弁51A〜51Dを有するブロック41と、各複動油圧シリンダ11A〜11Dのポートに接続されるパイロットチェック弁52A〜52Dとを有している。
前記油圧回路20、パワーユニット30及びバッテリBTは、図2乃至図4のようにコンテナ1の床下に設置(固定配置)された操作ボックス60内に収納されている。
ブロック40は、ポンプ35で油タンク31から汲み上げられた作動油を電磁切換弁50のポートPに供給するチェック弁(逆止弁)53と、ポートPの圧力が一定圧力を超えたときに作動油を油タンク31に戻すリリーフ弁54と、電磁切換弁50のポートAを複動油圧シリンダ11A〜11Dの縮動側ポートに接続するための絞り弁55A及びチェック弁56Aの並列接続と、電磁切換弁50のポートBを同調弁51A〜51Dを介して複動油圧シリンダ11A〜11Dの伸長側ポートに接続するための絞り弁55B及びチェック弁56Bの並列接続とを有している。
ブロック41の4個の同調弁51A〜51Dは分集流弁であって、4個の同調弁51A〜51Dにおける作動油の行きと戻りの両方の流量を均等に揃える機能を有する。
図5、図6(A),(B),(C)及び図7(A),(B),(C)を用いて本実施の形態の動作説明を行う。図6は本実施の形態において、コンテナ1の昇降動作を示すもので、(A)はコンテナ1下降時の油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの収納状態の斜視図、(B)はコンテナ1下降時の油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの引き出し状態の斜視図、(C)はコンテナ1上昇状態の斜視図である。また、図7は本実施の形態において、ジャッキ昇降式コンテナ装置100をトラック70に積載する動作を示すもので、(A)はトラック積載前のコンテナ1下降状態の側面図、(B)はコンテナ1上昇状態でトラック70の荷台71がコンテナ1の下方に移動した状態の側面図、(C)はコンテナ1をトラック70の荷台71上に積載した状態の側面図である。
ジャッキ昇降式コンテナ装置100が図6(A)の状態で着地している場合、例えばトラック70の荷台71に搭載するには、油圧作動式ジャッキ10A,10Bの間隔及び油圧作動式ジャッキ10C,10Dの間隔が小さすぎる。このため、横ガイドポスト5からスライドポスト6を手作業でコンテナ幅方向にスライドさせ、図6(B)のよう各油圧作動式ジャッキ10A〜10Dを、コンテナ1の両側面の外側に位置するように左右方向に引き出す。
それから、図5のメインスイッチSを閉じてモータMに通電し、ポンプ35を回転駆動し、油タンク31の作動油を汲み上げてチェック弁53を介して電磁切換弁50に供給する。このとき、電磁切換弁50の励磁コイル50bを励磁することで、電磁切換弁50のポートBから絞り弁55B及びチェック弁56Bの並列接続、及び同調弁51A〜51Dを介して油圧作動式ジャッキ10A〜10Dがそれぞれ有する複動油圧シリンダ11A〜11Dの伸長側ポートに作動油がそれぞれ供給される。同調弁51A〜51Dは各複動油圧シリンダ11A〜11Dの流量を均等に保つ機能があるため、複動油圧シリンダ11A〜11Dの伸長動作の途中であってもコンテナ1の偏荷重に起因してコンテナ1が傾くことはない。図6(C)のようにコンテナ1を所定量上昇させたら電磁切換弁50の励磁を停止する。これによって、コンテナ1は所定高さ位置に保持される。
逆に、図6(C)のコンテナ1の上昇状態から、同図(B)の状態を経て同図(A)のコンテナ着地状態かつ油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの収納状態に戻すには、ポンプ動作中において電磁切換弁50の励磁コイル50aを励磁することで、電磁切換弁50のポートAから絞り弁55A及びチェック弁56Aの並列接続を介して複動油圧シリンダ11A〜11Dの縮動側ポートに作動油がそれぞれ供給される。このとき、複動油圧シリンダ11A〜11Dの各伸長側ポートから排出された作動油は、同調弁51A〜51Dを介して均等量で油タンク31に戻される。このため、複動油圧シリンダ11A〜11Dの縮動動作の途中であってもコンテナ1の偏荷重に起因してコンテナ1が傾くことはない。コンテナ1が着地した後、手動で油圧作動式ジャッキ10A〜10Dを収納状態とする。このとき、ジャッキ昇降式コンテナ装置100の占有床面積は最小となる。
ジャッキ昇降式コンテナ装置100をトラック70の荷台71に積載する手順は図7に示される。図7(A)のように、着地状態(図6(B)のように各油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの間隔が拡がった状態)のコンテナ1の前方にトラック70の荷台71を配置する。次にコンテナ1を図6(C)のように所定高さ位置としてから、図7(B)のように荷台71を後退させてコンテナ1の下方に荷台71を位置させる。そして、図7(C)のように油圧作動式ジャッキ10A〜10Dを縮動させ、必要に応じてコンテナ緊締作業を行うことで、トラック70によるジャッキ昇降式コンテナ装置100の移送が可能となる。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) コンテナ1の幅方向の位置が可変であってコンテナ前面側の左右及び後面側の左右にそれぞれ一対設けられる油圧作動式ジャッキ10A〜10Dと、各油圧作動式ジャッキ10A〜10Dの複動油圧シリンダ11A〜11Dを駆動する油圧回路20と、油圧回路20に作動油を供給するパワーユニット30とを備える構成において、油圧回路20は、全ての複動油圧シリンダ11A〜11Dに対する作動油の送出及び戻りの両方の流量を均等に揃える同調弁51A〜51Dを有するので、コンテナ1に偏荷重が存在してもコンテナ1を傾斜させることなく上昇、下降動作が可能である。
(2) コンテナ1の前面及び後面の下部に水平方向に固定された横ガイドポスト5と、横ガイドポスト5の内側に基端側が摺動自在に嵌合したスライドポスト6と、を有し、スライドポスト6の先端部に複動油圧シリンダ11A〜11Dの本体部を固定しており、複動油圧シリンダ11A〜11D、つまり油圧作動式ジャッキ10A〜10Dのコンテナ幅方向位置を任意に設定可能である。コンテナ1を積載する荷台に合わせて幅調整が可能である。
(3) パワーユニット30と共にバッテリBTが、図2乃至図4のようにコンテナ1の床下に設置(固定配置)された操作ボックス60内に収納されているから、任意の場所でコンテナ1の昇降駆動が可能である。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
上記実施の形態におけるコンテナは、一般的な貨物収納容器であってもよいし、キャンピング用部屋、移動事務室、展示室等を構成するものであってもよい。
1 コンテナ
5 横ガイドポスト
6 スライドポスト
7 スペーサ部材
10A〜10D 油圧作動式ジャッキ
11A〜11D 複動油圧シリンダ
20 油圧回路
30 パワーユニット
31 油タンク
35 ポンプ
50 電磁切換弁
51A〜51D 同調弁
M モータ
S メインスイッチ
5 横ガイドポスト
6 スライドポスト
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10A〜10D 油圧作動式ジャッキ
11A〜11D 複動油圧シリンダ
20 油圧回路
30 パワーユニット
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35 ポンプ
50 電磁切換弁
51A〜51D 同調弁
M モータ
S メインスイッチ
Claims (2)
- コンテナと、
前記コンテナの前面側の左右及び後面側の左右にそれぞれ一対設けられていて、前記コンテナ幅方向の位置が可変である油圧作動式ジャッキと、
各油圧作動式ジャッキの複動油圧シリンダを駆動する油圧回路と、
前記油圧回路に作動油を供給するパワーユニットと、を備え、
前記油圧回路は、全ての前記複動油圧シリンダに対して、作動油の送出及び戻り方向における作動油流量を均等に揃える同調弁を有することを特徴とするジャッキ昇降式コンテナ装置。 - 前記コンテナの前面及び後面の下部に水平方向に固定された横ガイドポストと、前記横ガイドポストの内側に基端側が摺動自在に嵌合したスライドポストと、を有し、前記スライドポストの先端部に前記複動油圧シリンダの本体部が固定されている、請求項1に記載のジャッキ昇降式コンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019139570A JP2021020717A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | ジャッキ昇降式コンテナ装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019139570A JP2021020717A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | ジャッキ昇降式コンテナ装置 |
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WO2024043224A1 (ja) * | 2022-08-26 | 2024-02-29 | 株式会社日新 | 液化水素搬送システム |
-
2019
- 2019-07-30 JP JP2019139570A patent/JP2021020717A/ja active Pending
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