JP2021019218A - ディザパターンの作成方法、画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

ディザパターンの作成方法、画像処理装置および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドットの分散性に優れ粒状感が抑えられた画像を、量子化処理後の制御によらずに出力することが可能なディザパターンを作成する。【解決手段】量子化データに含まれる複数の画素の各画素に更に複数の画素の分割画素が対応し、且つ、複数の分割画素のうち1つ以上の分割画素にドットを記録することが可能なドット配置可能画素が定められた拡張パターンを生成する。その後、所定の分散性が得られるようにドットを配置した前記拡張パターンに基づいて、前記ディザパターンの閾値を設定する。【選択図】図11

Description

本発明は、量子化処理で使用するためのディザパターンの作成方法、当該ディザパターンを用いた画像処理装置および画像処理方法に関する。
多階調の画像を疑似階調表現するための量子化法としては誤差拡散法やディザ法が知られている。特に、予めディザパターンに記憶されている閾値と画像データの画素値とを比較してドットの記録または非記録を決定するディザ法は、誤差拡散法に比べて処理負荷が軽く、多くの画像処理装置で有用されている。特許文献1には、予め用意されたディザ行列を用いながら、視覚的に好ましい状態でドットを配置するための量子化方法が開示されている。また、特許文献2には、視覚的に好ましい状態でドットを配置するためのディザパターンの作成方法が開示されている。
視覚的に好ましい状態でドットが配置する空間周波数の特性として、ブルーノイズ特性が知られている。図18(a)および(b)は、ブルーノイズ特性および明視距離250mmにおける人間の視覚特性(VTF)を示す図である。両図において、横軸は周波数(cycles/mm)であり、グラフの左に行くほど低周波、右に行くほど高周波であることを示している。一方、縦軸はそれぞれの周波数に対応する強度(パワー)を示している。
図18(a)を参照すると、ブルーノイズ特性には、低周波成分が抑えられていること、急激な立ち上がりを持っていること、高周波成分が平らであること、などの特徴がある。一方、図18(b)に示す人間の視覚特性(VTF)では、低周波領域に高い感度を持ち、高周波領域の感度は低い。すなわち、低周波成分は目につきやすいが、高周波成分は目につきにくい。ブルーノイズ特性は、このような視覚特性を踏まえたものであり、視覚特性において、感度の高い(目に見えやすい)低周波領域のパワーを抑え、感度の低い(目に見えにくい)高周波領域にパワーを持つようになっている。
すなわち、特許文献2の方法に従ってブルーノイズ特性を有するディザパターンを作成し、このディザパターンを用いて量子化した結果に従ってドットを記録すれば、粒状感が抑えられた快適な画像を記録媒体に形成することができる。
特開平7−177351号公報 特開2007−174272号公報
しかしながら、量子化処理を行った結果がブルーノイズ特性のような高い分散性を有していたとしても、実際に記録媒体に記録されるドットの配置においては、量子化処理後の様々な制御の影響を受けて、十分な分散性が得られない場合がある。
例えば、記録装置が、量子化処理後の解像度よりも高い解像度でドットを記録する場合、量子化処理後の1画素領域には、記録解像度の複数の画素が対応付けられ、その複数の画素のいずれにもドットを配置することが可能となる。そして、実際にドットが配置される記録画素の位置が、記録装置の制御の都合などによって様々に切り替えられると、このような1画素領域内におけるドットの記録位置のばらつきが、ブルーノイズ特性を崩してしまうことがある。
また、限られた電源容量の下で、記録ヘッドに配列する複数の記録素子を時分割に駆動するような場合にも、駆動タイミングの差が、記録媒体におけるドットの位置ズレとなって現れ、このズレによりブルーノイズ特性が崩れてしまうことがある。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、ドットの分散性に優れ粒状感が抑えられた画像を、量子化処理後の制御によらずに出力することが可能なディザパターンを作成することである。
そのために本発明は、ディザパターンの閾値を、単位領域を構成する複数の画素のうちの処理対象画素が有する多値の階調値とそれぞれ比較することにより低階調化する量子化処理によって生成される量子化データに基づき、記録手段と記録媒体とを所定方向に相対移動させて、前記所定方向の解像度及び前記所定方向と交差する方向の解像度のうち少なくとも一方が、量子化データにおける量子化解像度よりも高い記録解像度でドットの位置を制御する所定の制御を行うことにより、記録媒体上に画像を記録するためのディザパターンの作成方法であって、前記記録解像度に対応する拡張パターンであって、量子化データの前記複数の画素の各画素に更に複数の分割画素が対応し、且つ、前記複数の分割画素のうち1つ以上の分割画素にドットを記録することが可能なドット配置可能画素が定められた拡張パターンを生成する生成工程と、所定の階調値において前記拡張パターンにおけるドット配置可能画素の分散性が得られるように、前記拡張パターンの前記ドット配置可能画素に対応する前記ディザパターンの画素に閾値を設定する設定工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ドットの分散性に優れ粒状感が抑えられた画像を、量子化処理後の制御によらずに出力することが可能なディザパターンを作成することができる。
インクジェット記録装置の記録部の概要を示す斜視図 記録ヘッドを吐出口面から観察した場合の概略図 インクジェット記録システムの制御の構成を説明するためのブロック図 画像処理の工程を説明するためフローチャート 量子化処理の機能的な構成を説明するためのブロック図 インデックスパターンを示す図 時分割駆動を説明するための図 インデックス展開処理と時分割駆動によるドットの位置ずれを示す図 インデックス展開処理と時分割駆動を行った場合と行わなかった場合の比較図 ディザパターンの生成手順を説明するためのフローチャート 低レベル閾値を設定する工程を説明するためのフローチャート 第2の実施形態における量子化処理を説明するためのフローチャート 3値に量子化する場合のディザパターンと出力結果の例を示す図 第2の実施形態におけるドット配置パターンを示す図 第2の実施形態におけるディザパターン生成工程を示すフローチャート 基準ドットパターンの例を示す図 第3の実施形態におけるドット配置パターンを示す図 ブルーノイズ特性と人間の視覚特性(VTF)を示す図
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態で使用するシリアル型のインクジェット記録装置100における記録部の概要を示す斜視図である。記録部に給送された記録媒体Pは、搬送経路上に配置された搬送ローラ101とこれに従動するピンチローラ102とのニップ部によって、搬送ローラ101の回転に伴い、図中矢印Y方向(副走査方向)に搬送される。
プラテン103は、インクジェット形態の記録ヘッド10の吐出口が形成された面(吐出口面)と対向する記録位置に設けられ、記録媒体Pの裏面を下方から支持することで、記録媒体Pの表面と記録ヘッド10の吐出口面との距離を一定に維持する。プラテン103の上で記録が行われた領域の記録媒体Pは、排出ローラ105とこれに従動する拍車106とにニップされながら、排出ローラ105の回転に伴ってY方向に搬送され、排紙トレイ107に排出される。
記録ヘッド10は、その吐出口面をプラテン103ないし記録媒体Pに対向させた姿勢で、キャリッジ108に着脱可能に搭載される。キャリッジ108は、不図示のキャリッジモータの駆動力により2本のガイドレール109及び110に沿ってX方向に往復移動され、その移動の過程で記録ヘッド10は吐出信号に応じた吐出動作を実行する。
キャリッジ108が記録媒体Pに対し相対移動するX方向は、記録媒体Pが搬送されるY方向と交差する方向であり、主走査方向と呼ぶ。これに対し、記録媒体が搬送されるY方向は副走査方向と呼ぶ。キャリッジ108及び記録ヘッド10の主走査(記録を伴う移動)と、記録媒体Pの搬送動作(副走査)とを交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに、段階的に画像が形成される。
図2は、記録ヘッド10を吐出口面から観察した場合の概略図である。本実施形態において、吐出口面には、シアンインクを吐出するシアンノズル列21、マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列22、イエローインクを吐出するイエローノズル列23、ブラックインクを吐出するブラックノズル列24が、X方向に並列している。夫々のノズル列においては、同色のインクを吐出する吐出口20が、1200dpi(ドット/インチ)のピッチでY方向に128個ずつ配置されている。
図3は本実施形態に適用可能なインクジェット記録システムの制御の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態におけるインクジェット記録システムは、画像処理装置200およびインクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも言う)100から構成されている。
インクジェット記録装置100において、コントローラ301は記録装置全体を制御する。記録バッファ302は、記録ヘッド10に転送する前の記録データを、ラスタデータとして格納する。記録ヘッド10は、図2で説明した構成を有し、記録バッファ302に格納された記録データに従って、各記ノズルからインクの吐出を行う。モータ制御部304は、不図示のモータを駆動し、図1で説明した搬送ローラ101や排出ローラ105を回転させて記録媒体の搬送や給排紙を制御したり、キャリッジ108の移動を制御したりする。
記録装置インタフェイス(I/F)305は画像処理装置インタフェイス(I/F)209との間でデータ信号の授受を行う。I/F信号線313は両者を接続する。I/F信号線313の種類としては、例えばセントロニクス社の仕様のものを適用することができる。
ROM307は、コントローラ301が実行するプログラムのほか、記録動作を行う際に参照するインデックステーブル308などを格納している。データバッファ306は、コントローラ301がデータ処理を行う際のワークエリアであり、画像処理装置200から受信した画像データはデータバッファ306に保存される。
画像処理装置200において、主制御部201は、画像処理装置200全体を制御する。ROM202は、主制御部201が実行するプログラムのほか、各種ルックアップテーブル203やディザパターン204など、画像処理に用いる様々なパラメータを格納する。RAM206は、主制御部201が画像処理を行う際にワークエリアとして使用される。
画像処理装置インタフェイス(I/F)209は、記録装置インタフェイス(I/F)305との間でデータ信号の授受を行う。表示部207は、ユーザに対し様々な情報を表示し、例えばLCDなどを適用することが出来る。操作部208は、ユーザが操作を行うための操作部であり、例えばキーボードやマウスを適用することが出来る。
図4は、画像処理装置200と記録装置100とが行う画像処理の工程を説明するためフローチャートである。 本実施形態では、S401〜S404を画像処理装置200の主制御部201が行い、S405を記録装置100のコントローラ301が行うものとする。本処理は、アプリケーションなどで生成した画像を記録する際に、ユーザが操作部208を介して記録コマンドを入力することにより開始される。ここでは、処理対象となる画像データは600dpiのRGBデータとする。このRGBデータは、sRGBなどの規格化された色空間で表されるR(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の輝度値が、それぞれ8bitすなわち0〜255のレベルで示されたものである。
本処理が開始されると、主制御部201は、まずS401において、処理対象となる画像データに対して色補正処理を行う。具体的には、主制御部201が、ROM202に格納された3次元のルックアップテーブル(LUT203)を参照し、規格化された色空間に対応するRGBデータを、記録装置100が再現可能な色空間に対応するRGBデータに変換する。
S402において、主制御部201は、色補正処理が行われた後のRGBデータに対し色分解処理を行う。色分解処理とは、輝度値を示すRGBデータを、記録装置が使用するインク色のそれぞれに対応した濃度値を示すCMYKデータに変換する処理である。具体的には、主制御部201が、ROM202に格納された3次元のルックアップテーブル(LUT203)を参照し、600dpiで8bitのRGBデータを、600dpiで8bitのCMYKデータに変換する。以降は、Cデータ、Mデータ、Yデータ、Kデータがそれぞれ個別に処理されることとなる。
S403において、主制御部201は、色分解処理で生成されたCMYKデータそれぞれに対し階調補正処理を行う。一般に、記録媒体に記録されるドットの数と、その数のドットによって記録媒体で実現される光学濃度は線形関係にはない。よって、この関係を線形にすべく、Cデータ、Mデータ、Yデータ、Kデータのそれぞれを補正する。具体的には、主制御部201が、インク色ごとにROM202に格納された1次元のルックアップテーブル(LUT203)を参照する。そして、8bitのCデータ、Mデータ、Yデータ、Kデータのそれぞれを、同じく8bitのCデータ、Mデータ、Yデータ、Kデータに変換する。
S404において、主制御部201は、階調補正処理が行われた後のCMYKデータのそれぞれに対し量子化処理を行う。
図5は、量子化処理の機能的な構成を説明するためのブロック図である。図に示す各ブロックは、実際には主制御部201(図3参照)が実行する機能である。S403で階調補正処理が行われた後のCMYKデータは、一度画像入力部501で保持される。画像入力部501は、保持されたCMYKデータの中から、処理対象画素の画素値(階調値)を各色のディザコア502に提供する。本実施形態では、いずれのディザコア502でも同じ処理が行われるため、以下ではシアンを例に説明する。0〜255の値を有するシアンの画素値は、量子化処理部503に入力される。一方、閾値取得部504は、ROM202に格納されているディザパターン204の中から、処理対象画素の画素位置に対応する閾値を選択し、量子化処理部503に提供する。本実施形態のディザパターン204は、16×16画素の領域を有し、個々の画素について0〜255のいずれかの閾値が予め記憶されている。量子化処理部503は、画像入力部501から提供された画素値と閾値取得部504から提供された閾値とを比較し、処理対象画素について記録(1)または非記録(0)を決定し、量子化出力部505を介して出力する。
このような量子化処理により、画像入力部501に入力された600dpiで256階調のCMYKデータは、600dpiで2階調のCMYKデータに変換され、記録装置100に転送される。なお、ディザパターン204の詳細な内容については後に詳しく説明述する。
図4の説明に戻る。S405において、コントローラ301は、インデックス展開処理を実行する。インデックス展開処理は、S404の量子化処理によって決定された、600dpiの各画素について記録(1)または非記録(0)を示す1bitデータを、1200dpi各画素について記録(1)または非記録(0)を示す1bitデータに展開する。以下、具体的に説明する。
図6(a)は、600dpiの1画素領域に対応する画素値(左側)と、ドット配置パターン(右側)の関係を示す図である。600dpiの1画素に対応する領域は、1200dpiでは2×2の画素領域に対応する。図中、2×2の画素領域のうち、斜線で示した画素はドットを記録する画素、白で示した画素はドットを記録しない画素をそれぞれ示している。
画素値が0の場合、その画素に対応する2×2のいずれの画素領域にもドットは記録されない。一方、画素値が1の場合、その画素に対応する2×2の画素領域のうち、いずれか1つの画素にドットが記録される。すなわち、画素値が1の場合、ドットの記録方法は、A〜Dに示す4つが存在することになる。
図6(b)は、A〜Dのドット配置パターンのうち、いずれを使用するかを600dpiの画素位置(XY座標位置)に対応付けて設定したパターンである。すなわち、画素値が1である場合、2×2の画素領域のうち実際にドットが記録される位置は、600dpiの画素位置に応じて変更される。このように、ドット配置パターンを固定せず、A〜Dのパターンを偏りなく使用することにより、記録ヘッド10に配列する複数のノズルの吐出頻度を均一化することができる。また、各ノズルにおける吐出後のリフィルを安定化させたり、突発的な電流の上昇を抑えたりすることができる。本実施形態において、図3に示すインデックステーブル308には、図6(a)に示すドット配置パターンと、図6(b)に示すパターンとが記憶されている。
以上説明したインデックス展開処理を行うことにより、600dpiの1bitデータは1200dpiの1bitデータに変換される。インデックス展開処理S405を図4に示す画像処理の最後に用意しておくことにより、画像処理装置200では記録装置100の記録解像度(1200dpi)よりも低い解像度(600dpi)でS401〜S404の処理を行うことができる。その結果、処理負担の軽減し、処理の高速化を図ることができる。
インデックス展開処理によって生成された1bitデータは、その後、記録バッファ302に転送(図3参照)される。コントローラ301は、記録バッファ302に格納された記録データに従って、記録ヘッド10を駆動する。
図7(a)〜(d)は、本実施形態の記録装置が実行する記録ヘッド10の時分割駆動を説明するための図である。図7(a)は、図2で説明した記録ヘッド10に配列する複数のノズル列21〜24のうちの一つを示している。Y方向に配列する128個のノズル20は、4ノズルずつ32個のセクションに分割され、図では第1セクション〜第32セクションとして管理される。
図7(b)は、個々のノズル(記録素子)の駆動タイミングを示している。図中、横軸は時間、縦軸は個々のノズルに印加されるパルス電圧の電圧値を示している。記録ヘッド10はX方向に移動しながら1200dpiで配列する画素領域に対して順番に吐出動作を行う。図では、1200dpiの1画素領域に相当する時間を画素対応時間Tとして示している。画素対応時間Tは、記録ヘッド10を搭載したキャリッジ108がX方向に移動する速度に応じて決まる値である。
本実施形態において、画素対応時間Tは4つのブロックに等分割され、個々のブロックが対応する時間T/4は、4800dpiの1画素領域に相当する。以下、画素対応時間Tのうち、最も先行するブロックを第1ブロック、続く3つのブロックそれぞれを第2ブロック、第3ブロック、第4ブロックと称する。その上で、本実施形態では、全セクションにおいて、図中最も上に位置するノズルを第1ブロックで駆動し、次のノズルを第2ブロックで駆動し、次のノズルを第3ブロックで駆動し、更に次のノズルを第4ブロックで駆動する。
このため、同じセクション内の4つのノズルを同じ画素位置で駆動する場合であっても、図7(c)に示すように、4つのノズルからはT/4分ずつずれてインク滴25が吐出される。更に、このような吐出動作は、記録ヘッド10がX方向に移動しながら行われるため、記録媒体P上では、図7(d)に示すように、Y方向に隣接するドット同士がX方向に4800dpiの1画素幅に相当する距離すなわち約5μmずつずれながら配置される。
以上説明した時分割駆動を行うことにより、隣接するノズルが同時に駆動される状況を回避し、個々のノズルの吐出状態を安定させることができる。また、多数のノズルを駆動するための電流の上限値を抑え、限られた電源容量で安定した駆動を行うことが可能となる。
しかしながら、以上説明したインデックス展開処理や時分割駆動を行うと、図4のS404において、たとえブルーノイズ特性を有するディザパターン204を用いて量子化処理を行ったとしても、画像の粒状感を目立たせてしまう場合がある。以下、具体的に説明する。
図8(a)〜(c)は、インデックス展開処理および時分割駆動によって発生するドットの位置ずれを説明するための図である。図8(a)は、図4のS404で量子化処理を行った結果の画像データを示す図である。ここでは、600dpiの4×4画素領域に含まれるすべての画素について、量子化処理後の画素値(以下、量子化値とも呼ぶ)が一様に1(記録)である場合を示している。
図8(b)は、図8(a)の画像データに対し、図4のS405でインデックス展開処理を行った結果の画像データを示す。図8(a)に示す画像データは、図6(a)および(b)に示すインデックスパターンに従って、1200dpiの個々の画素について記録(1)または非記録(0)が定められた画像データ(量子化データ)に変換される。
図8(c)は、図8(b)の画像データに基づいて、本実施形態の時分割駆動を行った場合の、記録媒体におけるドット記録位置を示す。時分割駆動されることにより、1200dpiの1画素領域はX方向において、4800dpi相当の幅を持つ4つの領域に分割され、これら4つの領域のうちのいずれか1つの領域でドットの記録が可能となる。図中、斜線で示した領域はドットを記録する領域、白で示した領域はドットを記録しない領域をそれぞれ示している。
図9(a)および(b)は、本実施形態のインデックス展開処理および時分割駆動を行った場合のドット配置を、上記処理を行わなかった場合のドット配置と比較する図である。図9(a)において、ドット配置1は、本実施形態のインデックス展開処理および時分割駆動を行わなかった場合、すなわちS404で量子化処理を行った結果に基づいて、そのまま600dpiで記録した場合のドット配置を示している。量子化処理によって記録(1)と定められた600dpiの1画素領域のそれぞれにおいて、その中央にドットが配置されている。一方、ドット配置2は、本実施形態のインデックス展開処理および時分割駆動を行った場合のドット配置を示している。図8(c)で斜線が付された分割領域に対してドットが配置されている。これら2つの図を比較すると、本実施形態のインデックス展開処理および時分割駆動を行ったドット配置2は、行わなかったドット配置1に比べて、ドットの分散状態が崩れているのがわかる。
図9(a)では、ドットの分散状態を分かりやすくするため、ドットサイズを小さく示したが、実際に記録媒体に記録されるドットは600dpiの1画素領域よりも十分大きくなるように設計されている。よって、図8(a)のように全画素の画素値が1(記録率100%)であるような場合は、隣接するドットは互いに重なり合い、記録媒体はドットで埋め尽くされるため、図9(a)のようなドットの分散性の違いは認識されない。しかしながら、ドット同士が重ならない程度の記録率(50%以下)の場合、ドットの分散状態の崩れは視覚的に認識され易くなる。
図9(b)は、本実施形態のインデックス展開処理および時分割駆動を行った場合と、行わなかった場合とのそれぞれで得られるドット配置の周波数特性を示す。図中、実線は、インデックス展開処理および時分割駆動を行った場合の周波数特性を示し、破線は行わなかった場合の周波数特性を示している。破線においては、低周波成分が抑えられている、急激な立ち上がりを持っている、高周波成分が平らである、という図18(a)で説明したブルーノイズの特徴を有している。これに対し実線は、上記特徴が若干崩れている。具体的には、破線に比べ、低周波成分のパワーが増加し、立ち上がりが緩やかになっている。その結果、図18(b)に示す人間の視覚特性(VTF)において、感度の高い低周波領域の粒状感が目立つようになり、画像の一様性が損なわれる印象となる。
すなわち、ブルーノイズ特性を有するディザパターンを用いて量子化処理を行ったとしても、インデックス展開処理及び時分割駆動を行った場合には、ディザパターンが有するドットの分散性が損なわれ、画像の粒状感を目立たせてしまう場合がある。
以上の状況に鑑み、本発明者らは、インデックス展開処理及び時分割駆動を行う場合には、図9(a)のドット配置1からドット配置2のように変化することを前提とした上で、量子化処理で用いるディザパターンを作成することが有効であると判断した。具体的には、ドット配置2のようなX方向4800dpi×Y方向1200dpiで構成される便宜上の画素領域を用意し、インデックス展開処理および時分割駆動の下でドットが配置可能な画素を、ドット配置可能画素として予め設定する。本実施形態の場合、このようなドット配置可能画素は、図8(c)において斜線で示した画素となる。そして、600dpiで配列する画素の画素値が同値であることを前提に、その画素値によらず高い分散性が得られるように、上記画素領域のそれぞれに対応付けて閾値を設定する。
図10は、本実施形態のディザパターンの生成手順を説明するためのフローチャートである。既に説明したように、本実施形態のディザパターンは、600dpiに対応する16×16画素の256画素の単位領域に対応する。図10のディザパターン生成手順では、ディザパターンに含まれる個々の画素領域について0〜255のいずれかの閾値を設定する。
本処理が開始されると、まずS1において、ディザパターンに含まれる256個の画素領域に対し、閾値0〜255のうち低レベル閾値(0〜K)を設定する。そして、S2では、残りの中高レベル閾値(K+1〜255)を設定する。本実施形態では、このように、ディザパターンに対し、閾値0〜255をS1とS2の2段階に分けて設定する。
図11は、S1において、低レベル閾値(0〜K)を設定する工程を説明するためのフローチャートである。本処理が開始されると、まずS100において、拡張パターンを生成する。具体的には、600×600dpiのディザパターン204の画素領域を、X方向4800dpi×Y方向1200dpiの画素領域に分割(データ上で拡張)する。すなわち、600×600dpiの1画素が、X方向に8画素、Y方向に2画素の16画素の分割画素に分割される。これにより、X方向に5μm、Y方向に21μmの大きさを有する画素領域を、X方向に128個、Y方向に32個、配列させた擬似画素領域が生成される。そして、分割前の1画素に対応する16の分割画素の中から、インデックス展開処理及び時分割駆動の下でドットを配置することが可能な分割画素を、ドット配置可能画素として設定する。この4800dpi×1200dpiのパターンを、拡張パターンとする。
インデックス展開処理においてドットが配置可能な画素は、図6(a)および(b)に示すような予め定められたインデックスパターンから求めることができる。また、時分割駆動においてドットが配置可能な画素は、図7(a)および(b)で説明したようなブロック駆動のブロック数や各セクションにおける駆動順序から求めることができる。本実施形態の場合、拡張パターンに含まれるドット配置可能画素の数は256個となる。この結果、図8(c)は、拡張パターンの一部分(600dpiの4×4画素領域)に対応し、斜線で示した分割画素は、ドットの配置が可能なドット配置可能画素となる。一方、白で示した分割画素は、上記ブロック駆動の制御においてドットが配置されない画素である。
図11の説明に戻る。S101において、ランダムノイズパターンを作成する。具体的には、S1で用意した4800×1200dpiの拡張パターンに含まれる256個のドット配置可能画素の中からK個(K≦256)をランダムに選択し、選択された画素位置にドットを配置する。
S102では、拡張パターンにおける現時点のドット配置について、各画素のドット密度を算出する。本実施形態においてドット密度の算出方法は特に限定されるものではないが、各画素近傍におけるドットの分散性を評価するための評価値となる値である。例えば、ドットが配置された画素に一定の画素値を与え、所定の大きさのガウスフィルタをかけて得られる各画素の画素値をドット密度とすることができる。また、ローパスフィルタ(LPF)やドット間距離などを用いてドット密度を算出してもよい。ドット密度が高い場合、その画素の近傍においてドットの分散性は低く、ドット密度が低い場合、その画素の近傍においてドットの分散性は高いことを意味する。この際、処理の対象とする拡張パターンの8方向の周囲にも同じドット配置を有する拡張パターンを配し、同じディザパターンが繰り返し使用される記録媒体上の状態を再現したうえで、ドット密度を求めることが好ましい。いずれにしても、個々の画素について、その画素を中心とした近傍領域におけるドットの粗密の程度が示される値を、ドット密度として取得すればよい。
S103では、全てのドット配置可能画素の中から最もドット密度が高い画素を選択し、その画素に配置されたドットを削除する。続くS104では、全てのドット配置可能画素の中から最もドット密度が低い画素を選択し、その画素にドットを追加する。
S105では、S103でドットを削除した画素とS104でドットを追加した画素が同じであるか否かを判定する。Noの場合、拡張パターンにおける現時点のドット配置の分散性はまだ不十分であるとみなし、S102に戻る。一方、S105においてYesと判定した場合は、拡張パターンのドット配置において十分な分散性が得られたとみなすことができ、S106に進む。このように、S105においてYesと判定されるまで、S102〜S104の工程を繰り返すことにより、拡張パターンにおけるドットの分散性を徐々に高めていく。
S106では、拡張パターンにおいてドットが配置されている画素の中から、ドット密度(評価値)が高い画素から順番に、0〜Kの閾値を降順に設定していく。具体的には、まず、拡張パターンにおいてドット密度が最も高い画素を選択し、当該画素が含まれる600×600dpiの画素に対応するディザパターンの閾値をKに設定する。次に、拡張パターンにおいて、閾値がKに設定された画素のドットを削除し、各画素のドット密度を算出し直す。そして、算出し直した結果においてドット密度が最も高い画素を選択し、当該画素が含まれる600×600dpiの画素に対応するディザパターンの閾値を(K−1)に設定する。以後、このような順番でディザパターンの閾値をドット密度に相関させながら降順に設定して行き、最後は、ドット密度が最も低い画素に対応するディザパターンの閾値を0に設定する。以上で本処理は終了する。
再び、図10を参照する。S1によって16×16のディザパターンにおける0〜Kの閾値が設定されると、S2では、残りの閾値すなわち(K+1)〜255の設定を行う。具体的には、まず、S1で生成された拡張パターン、すなわちK個のドットが高い分散性で配置された拡張パターンを再び用意する。そして、ドットが配置されていないドット配置可能画素の中から、最もドット密度が低い画素を選択し、その画素が含まれる600×600dpiの画素に対応するディザパターンの閾値を(K+1)に設定する。次に、ドットが配置されていないドット配置可能画素の中からドット密度が2番目に低い画素を選択し、当該画素が含まれる600×600dpiの画素に対応するディザパターンの閾値を(K+2)に設定する。以後、このような順番で閾値を昇順にドット密度に相関させながら設定して行き、最後は、ドット密度が最も高い画素に対応する閾値を255に設定する。
以上により、16×16のディザパターンにおいて全ての閾値が1つずつ設定され、本処理は終了する。すなわち、本実施形態における16×16のディザパターンは完成する。
以上説明した方法で作成したディザパターンは、図3に示すディザパターン204として、ROM202に格納することができる。そして、実際に記録コマンドが発生した場合、画像処理装置200の主制御部201は、このディザパターンを参照して量子化処理を行う。また、記録装置100のコントローラ301は、主制御部201が生成した2値データに従って、図6(a)および(b)で説明したインデックス展開処理と図7で説明した時分割駆動を行って画像を記録する。この時、記録媒体に記録されるドットは、1200×4800dpiの拡張パターンの下で生成された高い分散性が再現されたドットパターンとなる。すなわち、本実施形態の方法で作成したディザパターンを用いれば、量子化処理で定められるドットの位置が、記録装置の制御の下で移動する場合であっても、ドットの分散性に優れ粒状感が抑えられた画像を出力することが可能となる。
更に言えば、本実施形態の方法で作成したディザパターンは、インデックス展開処理や時分割駆動のような、量子化処理後に行われる所定の制御と協働することにより、高い分散性を有する画像を出力することが可能となっている。このため、本実施形態の方法で作成したディザパターンを用いたとしても、量子化処理後にインデックス展開処理や時分割駆動を行わなかった場合は、インデックス展開処理や時分割駆動を行った場合に比べて分散性は低下する結果となる。
なお、以上では、図10において、全255個のドットのうち、先行してK個のドットを分散性の高い状態で配置して閾値を設定した(S1)。この際、Kの値は、0〜255のうち、記録媒体において最も粒状性が目立ち易い階調値(2以上の自然数)に設定することが好ましい。このようにすれば、最も粒状性が目立ち易い階調値のドットパターンを、図11のS102〜105を繰り返すことによって分散性が高くなるように予め設定することができるため、全ての階調領域で粒状感を抑えることができる。なお、最も粒状性が目立ち易い階調値はインク色によって異なる場合もあるため、Kの値は各色で調整し各色で異なるディザパターンを生成してもよい。
ただし、Kの値は必ずしもこのような値に限定されるものではない。例えば、K=255としてもよい。この場合、全て(256個)のドット配置可能画素にドットが配置された状態で、図11のS106のみを実行することになる。すなわち、全てのドット配置可能画素にドットが配置された状態で、ドット密度が高い画素から順番に、0〜Kの閾値を降順に設定していくことになる。この場合であっても、1200×4800dpiの拡張パターンの下でドット密度に基づいて閾値を設定することになるので、従来に比べ、粒状感を抑制することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3で説明した記録装置および画像処理装置を用い、図4のフローチャートに従って画像処理を行う。ただし、本実施形態では、0〜255の階調値を0または1の2値ではなく、3値以上に量子化(低階調化)する。
図12は、本実施形態において、画像処理装置200の主制御部201が図4のS404で実行する量子化処理を説明するためのフローチャートである。本処理は、各色8bitのCMYKデータに対し、主制御部201が600dpiの1画素ずつ順番に行う。
本処理が開始されると、主制御部201は、まずS201において、処理対象画素の画素値である入力値Inを取得し、処理対象画素の画素位置に対応する閾値Dthをディザパターン204から取得する。
S202において、主制御部201は、処理対象画素の入力値と予め定められている量子化代表値Thを比較して、処理対象画素に対応する仮量子化値Nを設定する。本実施形態において、量子化代表値Thとは、入力値Inの階調領域を、量子化値の階調数に対応付けた領域に分割するための境界値を示す。
以下では、0〜255の階調値を3値に量子化する場合を例に説明を進める。この場合、例えば中央値(Th=128)が量子化代表値Thとして設定され、仮量子化値Nは下記式に従って設定することができる。
In<Th のとき N=0
In≧Th のとき N=1
なお、例えば入力値Inを4値に量子化する場合は、2つの量子化代表値 Th1およびTh2(>Th1)を用意して、仮量子化値Nを下記式に従って設定すればよい。
In<Th1 のとき N=0
Th1≦In<Th2 のとき N=1
Th2≦In のとき N=2
S203において、主制御部201は、下記式に従って入力補正値In´を算出する。
N=0のとき In´=In
N=1のとき In´=In−Th
S204では、S203で得られた入力補正値In´をS201で取得した閾値Dthと比較する。0〜255の階調値を3値に量子化する本例において、ディザパターンを構成する16×16の画素領域には、0〜127の閾値がそれぞれ2つずつ記憶されている。すなわち、上述したS201では、0〜127のうちのいずれかの値が、処理対象画素の閾値Dthとして取得される。そして、In´≧Dthである場合は、S205において仮量子化値Nに1を加算し、S206に進む。一方、S204でIn´<Dthである場合は、現在の仮量子化値Nを維持したままS206に進む。
S206では、現在の仮量子化値Nを処理対象画素の量子化値Outとして決定しこれを出力する。以上で本処理が終了する。
図13(a)および(b)は、0〜255の階調値を3値(0〜2)に量子化する場合のディザパターンと出力結果の例を示す図である。ここでは、説明を簡単にするため、4×4の画素領域に対応するディザパターンと、この4×4画素領域に同値の画素値が入力された場合の量子化の結果Outを、入力値Inが0〜255が様々な値である場合について示している。
入力値がIn=0の場合、4×4画素領域に含まれる全ての画素の量子化値はOut=0となる。入力値Inが0<In<128では、量子化値がOut=0である画素と量子化値がOut=1である画素とが混在する。入力値Inの値が大きくなるほどOut=1である画素の数は増加し、In=128では全ての画素の量子化値がOut=1となる。
入力値Inが128<In<255では、量子化値がOut=1である画素と量子化値がOut=2である画素とが混在する。そして、入力値Inの値が大きくなるほどOut=2である画素の数が増加し、In=255では全ての画素の量子化値がOut=2となる。このように、ここで示す量子化処理では、多値の入力値Inを、図13(a)に示すような1つのディザパターンに基づいて、図13(b)に示すような0〜2のいずれかの量子化値に変換している。
ところで、多値量子化処理を行った後のインデックス展開処理においては、量子化値に応じたドット配置パターンが用意されている。すなわち、同じ画素位置であっても量子化値が1である場合に使用されるドット配置パターンと、量子化値が2である場合に使用されるドット配置パターンは異なる。このため、第1の実施形態の方法で、入力値がIn=0〜128である階調領域で好ましい分散性が得られたとしても、同じディザパターンを使って入力値がIn=128〜255である階調領域において、必ずしも好ましい分散性が得られるとは限らない。以下、具体的に説明する。
図14は、本実施形態のインデックス展開処理(図4 S405)で用いるドット配置パターンを示す図である。第1の実施形態で説明した図6(a)と同様、2×2の画素領域のうち、斜線で示した画素はドットを記録する画素、白で示した画素はドットを記録しない画素をそれぞれ示している。本実施形態では、量子化値が0の場合と1の場合に加え、量子化値が2である場合のドット配置パターンが用意されている。
量子化値が2の場合、対応する2×2の画素領域のうち、いずれか2つの画素にドットが記録される。本実施形態では、A〜Dのドット配置パターンのそれぞれにおいて、量子化値が1である場合にドットを記録する画素は、量子化値が2である場合にもドットが記録されるように、ドットを記録する位置を定めている。その上で、第1の実施形態と同様に、図6(b)に示すパターンに従って、ドット配置パターンを配置する。すなわち、記録媒体においては、階調値が上がるほど、既存のドットパターンに新たなドットが追加されていく状態となる。
一方、本実施形態においても、上述したインデックス展開処理を行った後に、第1の実施形態と同様の時分割駆動を行ってドットを記録する。このとき、インデックス展開処理で定められたドット配置パターンの2×2の画素領域において、量子化値が1である場合に記録されるドットのブロック(駆動タイミング)と、量子化値が2である場合に追加されるドットのブロックとは異なる状態にある。
すなわち、本実施形態において、量子化値が1である場合の分散性と、量子化値が2である場合の分散性とは、異なるドット配置パターンの影響と異なる駆動ブロックの影響を受けることになる。このような理由から、本実施形態では、入力値Inが0〜127(仮量子化値Nが0)である場合の第1のディザパターンと、入力値Inが127〜255(仮量子化値Nが1)である場合の第2のディザパターンを、個別に用意する。
図15は、本実施形態におけるディザパターンの作成手順を説明するためのフローチャートである。本実施形態では、0〜127のいずれかの閾値が16×16画素のそれぞれの画素位置に対応付けて設定されたディザパターンを、2種類用意する。すなわち、入力値Inが0〜127(仮量子化値Nが0)である場合の第1のディザパターンと、入力値Inが128〜255(仮量子化値Nが1)である場合の第2のディザパターンを用意する。
本処理が開始されると、まず、S301において、仮量子化値Nを0に設定する。次に、S302において、仮量子化値Nが0である場合に用いる第1のディザパターンを生成する。第1のディザパターンは、基本的には、第1の実施形態で説明した図10および図11のフローチャートに従って作成することができる。但し、記憶させる閾値の範囲は、入力値Inの階調範囲(0〜255)ではなく、その半分(0〜127)とする。このため、図11のS106では、拡張パターンにおいてドットが配置されている画素の中から、ドット密度が高い画素から順番に、K〜0の閾値を2画素ずつ降順に設定していく。また、図10のS2では、ドットが配置されていないドット配置可能画素の中から、ドット密度が低い画素から順番に、(K+1)〜127の閾値を2画素ずつ昇順に設定していく。このような工程により、0〜127のいずれかの閾値が2画素ずつ設定された、16×16画素の領域を有する第1のディザパターンが生成される。
S303では、S302で作成した第1のディザパターンに基づいて、入力値Inが閾値の最大値(In=127)であった場合の基準ドットパターンを生成する。具体的には、第1の実施形態と同様に、量子化解像度よりも高い解像度の4800dpi×1200dpiの分割画素からなる拡張パターンを用意する。そして、量子化値が1である場合のドット配置パターンと時分割駆動の下でドットを配置可能な分割画素の全てにドットを配置する。このとき、第1の実施形態と同様に、600dpi×600dpiの1画素に対応する16画素の分割画素のうちの1画素がドット配置可能画素としてドットが配置される。次に、量子化値が2である場合のドット配置パターンと時分割駆動の下でドットを配置可能な分割画素を選択する。このとき、600dpi×600dpiの1画素に対応する16画素の分割画素の中から、ドットが配置されていない残りの15画素の分割画素のうちの1画素がドット配置可能画素として設定される。
図16は、S303で生成される基準ドットパターンの例を示す図である。図において、黒丸は、既に配置されたドットであり、量子化値が1である場合にドットが記録される画素を示している。斜線で示した画素は、量子化値が2である場合にさらにドットを配置可能なドット配置可能画素を示している。
図15のフローチャートに戻る。S304では、閾値DthをDth=0に設定する。S305では、現時点の基準パターンにおいて各画素のドット密度を算出し、ドット密度が最も低い2つのドット配置可能画素にドットを配置し、基準ドットパターンを更新する。ドット密度の算出方法は第1の実施形態と同等であるので、ここでの説明は省略する。
S306では、S305でドットを追加した4800×1200dpiの画素が含まれる600×600dpiの画素に相当する第2のディザパターンの閾値を、Dthに設定する。これにより、第2のディザパターンを構成する16×16画素のうち、2つの画素に同値の閾値Dthが設定される。
S307では閾値Dthに1を加算する。S308では現在の閾値Dthが最大値(127)を超えたか否かを判定する。Noの場合、第2のディザパターンに新たな閾値を設定するため、S305に戻る。そして、Dth>127となるまでS305〜S308を繰り返す。これにより、第2のディザパターンには、ドット密度が低い画素から順番に新たなドットが配置されるように、ドット密度と閾値とが相関づけられた状態で、閾値Dthが昇順に設定されていく。一方、S308でYesの場合、第2のディザパターンにおいて全ての閾値が設定されたことになる。よって、S309に進み、仮量子化値Nに1を加算し、更にS309においてNが仮量子化値の最大値MAXを超えたか否かを判定する。
例えば、本例のように0〜2の3値に量子化する場合、仮量子化値の最大値はMAX=1である。よって、第2のディザパターンが生成された段階でN>MAXとなり、本処理を終了する。
一方、4値以上に量子化する場合は、次の仮量子化値のためのディザパターン(第3のディザパターン)を作成するために、再びS304に戻る。そして、現階調領域に連続する次の階調領域に対応するディザパターンの閾値を、再びDth=0から順に設定していく。この際、仮量子化値Nが更新されても、これまで更新してきた基準ドットパターンは維持しておく。そして、この後行われるS305においても、上記基準ドットパターンに基づいてドット密度を算出する。
以上説明したディザパターン生成方法によれば、それぞれの階調領域(仮量子化値N)で高い分散性が得られるディザパターンを、仮量子化値Nに対応付けて用意することができる。そして、そのようなディザパターンを用いながら、図12で説明したフローチャートに従って量子化処理を行うことにより、粒状感が抑えられた一様で滑らかな画像を、画像濃度によらずに安定して出力することが可能となる。すなわち、本実施形態の方法で作成したディザパターンと、インデックス展開処理や時分割駆動のような量子化処理後に行われる所定の制御との協働によって、高い分散性を有する画像を出力することが可能となる。
なお、本実施形態では入力値Inから量子化代表値を減算して得られた入力補正値In´を、対応するディザパターンに記憶された0〜127の閾値と比較する形態で説明した。しかし、例えば第1のディザパターンには0〜127の閾値を設定し、第2のディザパターンでは128〜255の閾値を設定してもよい。この場合、入力値Inに基づいて使用するディザマトリクスを選択し、入力値Inを選択されたディザマトリクスの閾値と比較すればよい。
(第3の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3で説明した記録装置および画像処理装置を用い、図4のフローチャートに従って画像処理を行う。本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、0〜255の階調値を3値に量子化する。但し、本実施形態では、量子化値が1である画素には小ドットを記録し、量子化値が2である画素には大ドットを記録するものとする。
図17は、本実施形態のインデックス展開処理(図4 S405)で用いるドット配置パターンを示す図である。上記実施形態と同様、2×2の画素領域の中で、小ドットを記録する画素と大ドットを記録する画素が、それぞれの量子化値に対応付けて定められている。A〜Dのドット配置パターンのそれぞれにおいて、量子化値が1である場合に小ドットが記録される画素と、量子化値が2である場合に大ドットが記録される画素は異なっている。
すなわち、本実施形態では、大ドットが追加されていく階調領域(In=128〜255)おいて、第2の実施形態のような状態、すなわち階調値が上がるほど既存のドットパターンに新たなドットが追加されていく状態にはなっていない。本実施形態では、既存のドットパターンから小ドットが削除され、小ドットとは別の位置に大ドットが追加されていく状態となっている。
よって本実施形態では、第2の実施形態と同様に、仮量子化値Nごとにディザパターンを作成するものの、第2の実施形態のような、前の仮量子化値(N−1)で更新してきた基準ドットパターンは用いずに、仮量子化値Nのディザパターンを作成する。より詳しくは、小ドットについても大ドットについても、図17および図6(b)に示すインデックスパターンと図7に示す時分割駆動に基づき、図10および図11に示す第1の実施形態と同じフローチャートに従って、ディザパターンを個別に作成する。
そして、そのようなディザパターンを用いながら、図12で説明したフローチャートに従って量子化処理を行えば、粒状感が抑えられた一様で滑らかな画像を、画像濃度によらずに安定して出力することが可能となる。
(その他の実施形態)
第3の実施形態のように大ドットと小ドットを用いるであっても、レベル1で配置した小ドットを削除することなく大ドットを追加して、その状態をレベル2のドット配置パターンとすることもできる。この場合は、大ドットが追加されていく階調においても、既存のドットパターンに新たなドットが追加されていく状態となるため、第2の実施形態と同様の方法で第1のディザパターンと第2のディザパターンを作成することが好ましい。また、この場合、拡張パターンでドット密度を求める際には、大ドットが配置された画素には小ドットが配置された画素よりも大きな画素値を与えることにより、ドットの分散性をより効果的に高めることが可能となる。また、第3の実施形態では大ドットと小ドットを用いる場合を例に説明したが、これは染料濃度の高い濃インクと染料濃度の低い淡インクを用いる場合に置き換えることも可能である。
第2、第3の実施形態では、一例として、0〜255の入力値を、量子化代表値Thを中央値Th=128とした状態で、0〜2の3値に量子化する場合を例に説明した。しかし、量子化代表値Thは、必ずしも階調範囲を均等に分割する値としなくてもよい。量子化代表値Thが階調範囲を均等に分割する値でない場合は、それぞれのディザパターンで設定する閾値の範囲やディザパターンを構成する画素数(L画素)を、階調領域の大きさに応じて調整すればよい。具体的には、例えば、第2の実施形態において、量子化代表値ThをTh=150とした場合、第1のディザパターンには0〜149の閾値を設定し、第2のディザパターンには0〜106の閾値を設定すればよい。また、階調領域の大きさを基準の大きさ(0〜128)に合わせるように、入力補正値In´を基準の範囲(0〜128)に正規化してもよい。
以上の実施形態では、2×2の画素領域を有するドット配置パターンを説明したが、ドット配置パターンの大きさはこれに限定されるものではない。例えば、600dpiの入力解像度に対し2400×2400dpiの記録解像度で記録する場合には、4×4の画素領域を有するドット配置パターンを用意すればよい。この際、量子化処理では、入力値Inを、4×4の画素領域で表現可能な17値に量子化してもよい。無論、この場合、ドット配置パターンの種類は、4種類のみでなく更に多くのパターンを用意することができる。また、ドット配置パターンの配列順序についても、図6(b)に示したパターンに限定されるものではない。A〜Dのドット配置パターンは、図6(b)とは異なる順序で配列してもよいし、このような配列は更に大きな周期(パターン)で定義されてもよい。また、図6(b)で示したようなパターンを、開始位置にオフセットをかけながら繰り返し用いるようにしてもよい。
以上では、1つの画素を4つのブロックに分けて駆動する4分割駆動を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。また、個々のノズルが図7に示したように、配列順に駆動されなくてもよい。例えば、図7に示す個々のセクションにおいて、第1、第3、第2、第4の順に各ブロックが駆動されてもよい。少なくとも複数のノズルが複数のセクションに分割され、2ブロック以上の分割駆動が行われれば、ブロック間のドットのずれは発生するため、本発明の効果を発揮させることができる。
更に、記録装置が、記録ヘッド10の往路走査と復路走査を交互に行って画像を記録する双方向記録を行う場合には、同じ時分割駆動を行ってもドットがシフトする方向は、往路走査と復路走査で逆転することになる。すなわち、記録ヘッド10が+X方向に移動する場合には、遅れて駆動されるドットは、先行して駆動されるノズルのドットの+X方向側にずれて配置されるが、記録ヘッド10が−X方向に移動する場合には、この関係が逆転する。すなわち往路走査と復路走査とでは、拡張パターンにおけるドット配置可能画素の位置(X座標)が異なることになる。よって、このような場合には、往路走査用のディザパターンと復路走査用のディザパターンとを個別に用意してもよい。
また、以上説明した実施形態においては、画像記録媒体の単位領域の画像を、あらかじめ用意したマスクパターンで間引きながら、記録ヘッドの複数の記録走査によって段階的に形成していく、いわゆるマルチパス記録を行ってもよい。マルチパス記録では、記録走査と記録走査の間にノズル列の配列長よりも短い距離の搬送動作が行われたり、複数の記録走査に往路走査と復路走査が含まれていたりする。つまり、単位領域の画像は、記録装置における様々な制御の影響を受けながら記録され、更に、そのような影響の程度やドットの移動方向は、単位領域ごとに異なることになる。このような場合であっても、上述したインデックスパターンや分割駆動のほか、マスクパターン、搬送量、キャリッジスピードなど、記録位置に影響を与える因子が予め明確でさえあれば、適切な拡張パターンを単位領域ごとに用意することが可能となる。その結果、単位領域ごとに適切なディザパターンを生成することが可能となる。
更に、本発明は、インデックス展開処理と時分割駆動の両方を行う場合に限定されるものでもない。どちらか一方のみを行う場合であっても、ディザパターンが有するドットの分散性は紙面上で崩れるため、本発明の効果を発揮させることができる。更には、インデックス展開処理と時分割駆動のどちらも行わない場合でも、量子化処理後に行われるなんらかの制御によって量子化処理で決定されたドットの位置が移動し、その移動量すなわち分割画素の数(J画素)と位置が推定できるのであればよい。
なお、以上の実施形態では、図4で説明した一連の処理において、S401〜S404の処理を画像処理装置が行い、S405のインデックス展開処理を記録装置が行う内容で説明したが、無論本発明はこのような形態に限定されない。S401〜S405の処理の全てを画像処理装置が行っても良いし、処理の全てを記録装置が行ってもよい。
また、図4で示した各工程で扱ったデータのビット数(階調数)も上述した内容に限定されるものではない。例えば、S402の色分解処理では、RGBの8bitデータを、CMYKの16ビットデータに拡張させてもよい。また、記録装置が使用するインク色の種類も上記実施形態に限定されるものではない。上述した4色のほか、レッド、グリーン、ブルーのような特色インクを用いても良いし、ライトシアン、ライトマゼンタ、グレーなど、シアン、マゼンタ、ブラックとそれぞれ同じ色相であって濃度が異なるインクを使用してもよい。反対に、ブラックのみを用いるようなモノカラーの記録装置であってもよい。いずれにしても、ディザパターンを用いて量子化処理を行う工程を含んでいれば、本発明の効果を発揮させることはできる。
また、以上の実施形態では、図1に示すようなシリアル型のインクジェット記録装置を例に説明したが、本発明はフルライン型の記録装置を用いることもできる。フルライン型の記録装置であっても、記録ヘッドが時分割駆動を行えば、個々のノズルが記録するドットは、記録媒体の搬送方向へずれて記録されることになる。このため、フルライン型の記録装置の場合は、搬送方向に高い解像度を有する拡張パターンを用いることにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、上記実施形態によれば、量子化処理後に行われる制御が、量子化処理によって決定されたドット配置に影響を受ける状況であっても、ドットの分散性に優れ、粒状感が抑えられた画像を出力することが可能となる。
100 インクジェット記録装置
200 画像処理装置
204 ディザパターン
P 記録媒体

Claims (18)

  1. ディザパターンの閾値を、単位領域を構成する複数の画素のうちの処理対象画素が有する多値の階調値とそれぞれ比較することにより低階調化する量子化処理によって生成される量子化データに基づき、記録手段と記録媒体とを所定方向に相対移動させて、前記所定方向の解像度及び前記所定方向と交差する方向の解像度のうち少なくとも一方が、量子化データにおける量子化解像度よりも高い記録解像度でドットの位置を制御する所定の制御を行うことにより、記録媒体上に画像を記録するためのディザパターンの作成方法であって、
    前記記録解像度に対応する拡張パターンであって、量子化データの前記複数の画素の各画素に更に複数の分割画素が対応し、且つ、前記複数の分割画素のうち1つ以上の分割画素にドットを記録することが可能なドット配置可能画素が定められた拡張パターンを生成する生成工程と、
    所定の階調値において前記拡張パターンにおけるドット配置可能画素の分散性が得られるように、前記拡張パターンの前記ドット配置可能画素に対応する前記ディザパターンの画素に閾値を設定する設定工程と
    を有することを特徴とするディザパターンの作成方法。
  2. 前記所定の制御は、量子化処理の結果を、あらかじめ用意されたドット配置パターンに基づいて、前記複数の分割画素のそれぞれについてドットの記録または非記録を定める制御であり、
    前記生成工程において、前記ドット配置パターンに基づいて前記ドット配置可能画素が定められた前記拡張パターンが生成されることを特徴とする請求項1に記載のディザパターンの作成方法。
  3. 前記所定の制御は、記録媒体にドットを記録することが可能な複数の記録素子を分割して得られる複数のブロックのそれぞれを、前記相対移動において量子化処理における解像度よりも高い解像度で分割された異なるタイミングで駆動する制御であり、
    前記生成工程において、前記ブロックの数および各ブロックを駆動するタイミングに基づいて、前記ドット配置可能画素が定められた前記拡張パターンが生成されることを特徴とする請求項1に記載のディザパターンの作成方法。
  4. 前記ディザパターンに配列される閾値の範囲と前記階調値が取りうる範囲とは等しく、量子化処理においては、前記処理対象画素の前記階調値が前記ディザパターンの対応する画素の閾値より大きい場合は前記処理対象画素にドットの記録が設定され、前記処理対象画素の前記階調値が前記ディザパターンの対応する画素の閾値より小さい場合は前記処理対象画素にドットの非記録が設定されることにより低階調化されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のディザパターンの作成方法。
  5. 前記階調値が取りうる階調範囲を複数の階調領域に分割し、前記複数の階調領域のそれぞれについて前記ディザパターンを作成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のディザパターンの作成方法。
  6. 前記複数の領域のうち、第1の領域に対応する第1のディザパターンを生成し、その後、当該第1のディザパターンを生成するために用いた前記拡張パターンを使用して、前記第1の領域に連続し前記第1の領域よりも高い前記階調値を有する第2の領域に対応する第2のディザパターンを作成することを特徴とする請求項5に記載のディザパターンの作成方法。
  7. 前記複数の領域のうち、第1の領域に対応する第1のディザパターンを生成し、当該第1のディザパターンを生成するために用いた前記拡張パターンを使用することなく、前記第1の領域に連続し前記第1の領域よりも高い前記階調値を有する第2の領域に対応する第2のディザパターンを作成することを特徴とする請求項5に記載のディザパターンの作成方法。
  8. 前記設定工程において、前記拡張パターンに含まれる前記ドット配置可能画素のそれぞれについて分散性を示す評価値を算出し、閾値を前記ドット配置可能画素の前記評価値に相関させた状態で前記ディザパターンの画素に設定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のディザパターンの作成方法。
  9. 前記設定工程において、前記拡張パターンに含まれる前記ドット配置可能画素の中から、所定の数の前記ドット配置可能画素を選択する工程と、
    選択された前記ドット配置可能画素のそれぞれについて、ドットの分散性を示す評価値を算出する工程と、
    前記拡張パターンにおいて、より高いドットの分散性が得られるように、前記評価値に基づいて前記拡張パターンにおける前記ドット配置可能画素を変更する工程と、
    変更された前記拡張パターンにおいて、前記ドット配置可能画素に対応する前記ディザパターンの画素に閾値を設定する工程と
    を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のディザパターンの作成方法。
  10. 前記設定工程において、ブルーノイズ特性を有する分散性が得られるように前記ディザパターンの画素に閾値が設定されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のディザパターンの作成方法。
  11. ディザパターンの閾値を、単位領域を構成する複数の画素のうちの処理対象画素が有する多値の階調値とそれぞれ比較することにより低階調化する量子化手段と、
    前記量子化手段が生成した量子化データに基づき、記録手段と記録媒体とを所定方向に相対移動させて、前記所定方向の解像度及び前記所定方向と交差する方向の解像度のうち少なくとも一方が、量子化データにおける量子化解像度よりも高い記録解像度でドットの位置を制御する制御手段と、
    を備える画像処理装置であって、
    前記制御手段が所定の制御を実施しながら、前記量子化手段が生成した量子化データに従って記録して得られる記録媒体上のドットパターンは、前記制御手段が前記所定の制御を実施することなく、前記量子化手段が生成した量子化データに従って記録して得られる記録媒体上のドットパターンよりも高い分散性を有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記所定の制御は、前記量子化手段が生成した量子化データの各画素に配列する複数の分割画素のそれぞれについてドットの記録または非記録を定める制御であることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記所定の制御は、記録媒体にドットを記録することが可能な複数の記録素子を分割して得られる複数のブロックのそれぞれを、前記相対移動において量子化処理における解像度よりも高い解像度で分割された異なるタイミングで駆動する制御であることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  14. 前記ディザパターンに配列される閾値の範囲と前記階調値が取りうる範囲とは等しく、前記量子化手段は、前記処理対象画素の前記階調値が前記ディザパターンの対応する画素の閾値より大きい場合は前記処理対象画素にドットの記録を設定し、前記処理対象画素の前記階調値が前記ディザパターンの対応する画素の閾値より小さい場合は前記処理対象画素にドットの非記録を設定することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記ディザパターンは、前記階調値が取りうる階調範囲を複数の階調領域に分割して得られる複数の階調領域のそれぞれについて用意されていることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記制御手段が前記所定の制御を実施しながら、前記量子化手段が量子化した結果に従って記録して得られる記録媒体上のドットパターンにおいて、ブルーノイズ特性を有する分散性が得られるように、前記ディザパターンの画素に閾値が設定されていることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  17. 複数の記録素子を有し、前記制御手段によって制御されることによって記録媒体にドットを記録する記録ヘッドを更に備えることを特徴とする請求項11から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. ディザパターンの閾値を、単位領域を構成する複数の画素のうちの処理対象画素が有する多値の階調値とそれぞれ比較することにより低階調化する量子化工程と、
    前記量子化工程が生成した量子化データに基づき、記録手段と記録媒体とを所定方向に相対移動させて、前記所定方向の解像度及び前記所定方向と交差する方向の解像度のうち少なくとも一方が、量子化データにおける量子化解像度よりも高い記録解像度でドットの位置を制御する制御工程と、
    を有する画像処理方法であって、
    前記制御工程が所定の制御を実施しながら、前記量子化工程が生成した量子化データに従って記録して得られる記録媒体上のドットパターンは、前記制御工程が前記所定の制御を実施することなく、前記量子化工程が生成した量子化データに従って記録して得られる記録媒体上のドットパターンよりも高い分散性を有することを特徴とする画像処理方法。
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